gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

「gifted/ギフテッド (2017)」キャプテン・アメリカが天才幼女と猫と幽霊を守りながら世界を良くしようとする身内と闘うシビル・ウォー

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原題:Gifted 監督:マーク・ウェブ 製作国:アメリカ 上映時間:101分

 

マーク・ウェブ監督は「(500)日のサマー (2009)」で鮮烈にデビューして「アメイジングスパイダーマン」シリーズ(2012-2014) の監督に抜擢された。アメスパも良いところはあったが思ったほどの収益を上げなかったし監督らしさもあまり発揮できず上手くいかなかった(だけどグウェンの死を描いたことと犯罪者に対するスパイダーマンの異常な意地の悪さを再現したことは好き)
そんなマーク・ウェブが人間ドラマに帰ってきた映画。
キャプテン・アメリカ役でお馴染みクリス・エヴァンスが男手一つで天才少女を育てる話(ちなみにアメリカ本国で既に公開された次回作も人間ドラマ)。
「(500)日のサマー」にもクロエ・モレッツが演じた、異常に大人びた天才風少女が出てきてたので、この監督は前から賢い幼女に興味あるらしい。
ネタバレしないように書いたがふんわりとネタバレ(ふんわりとネタバレ)してるので、あらすじ(↓の段落)読んで観たくなった人は、その下の感想の段落は読まない方がいい

 

 

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7歳の少女メアリー(マッケナ・グレイス)は、叔父のフランククリス・エヴァンス)そして片目の猫フレッドとフロリダで素朴な暮らしをしていた。
フランクは元々、助教授であったが現在はフリーランスでボートの修繕をしている。
メアリーは精神年齢も高いためか歳が近い児童とはあまり気が合わず、隣に住む40代の黒人女性ロバータと仲良くしている。
メアリーは小学校に通い始めてすぐ数学の天才だということが発覚し、校長先生に天才児の英才教育に秀でた私学への転校を進められるが、フランクは死んだ姉‥メアリーの母親の意思を尊重して「子供らしい普通の暮らしをさせたい」と拒否する。
フランクは親身になってくれるメアリーの担任の女性教師ボニーに「姉がメアリーを連れて相談に来たが俺は彼女を放っといてデートに行った。帰宅すると彼女は自殺してしまっていた」と語る。それ以来フランクは自殺した姉ダイアンの遺したメアリーを育てているのだ。姉ダイアンもまた数学の天才であったらしい。
メアリーの祖母‥フランクやダイアンの母イブリン(リンジー・ダンカン)も「メアリーの才能を無駄にすべきではない」とメアリーを引き取ろうとしてフランクと対立し、母子は親権をかけて裁判することになった。。
そんな話

 

 

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★メアリー役の子役の、顔面力がとにかく凄い。
まだ幼いのに顔が完全に出来上がってて大人みたいに見えたり、それでいてはしゃぐと、くしゃくしゃの表情になったりして凄く幼く見える、そのギャップと垂れすぎた大きな瞳が天才感を倍増させていた。
フランクと一夜を共にした担任の女性教師を見てニヤ~とする笑顔は一体どうやって演技したんだろう。
SEXした翌朝、寝た相手の娘(7歳)にこんな顔されたらどう思う?俺なら怖い。
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英才教育の学校の教授が出した、わざと間違えた方程式で出された数学の問題。
メアリーもその誤りに気づいているがそれを言わない。なぜ言わなかったか訊かれると「子供が大人の間違いを正すと、大人の機嫌を損ねるって叔父さんが言ってたから‥」と言い。教授はニヤリとする。天才ってカッコいいな~と素直に思った
この子役は来年公開される、マーゴット・ロビートーニャ・ハーディング役を演じる映画「I, Tonya (2017)」でトーニャの少女時代を演じるそうでそれも楽しみだ
★そしてクリス・エヴァンスは、ここ6年くらい殆ど延々とキャップ役に専念しているので本作ももうめっちゃキャップに見える。本作の彼は髭を伸ばしてるが、昨夜発表された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のキャップも髭伸ばしてるしフランクは頑固でキャップも頑固だしもうめっちゃキャップだ。「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」のダウニーJrがアイアンマンにしか見えないのと似ている
この映画は「子役とクリス・エヴァンスの父親ぶりを見せる」
それが本作の一番の見所なのは間違いない 

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★主人公フランクはメアリーと仲良くやっていて楽しそうだ。
フランクは哲学の助教授だったようだが、恐らく姉の自殺にショックを受けてフリーランスでボート修理の仕事をしている。
だが一軒家に住んでるし、僕のような貧乏日本人から見れば充分優雅な暮らしに見えてしまうのだが、劇中では「フラフラしている金のない不安定な男」と見なされる。健康保険とかにも入ってなさそうだし。
裁判の相手である母イブリンは社会的地位の高い金持ち。
だから裁判では終始劣勢(というか一切勝ち目がないと言っていい)

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★話が進むにつれ、死んだ姉ダイアンも数学の天才だった事がわかってくる。
有名な方程式を解くまであと一歩で歴史に名を刻む寸前であった。
フランクと死んだ姉の母イブリン、彼女も結婚するまでは数学者を志していた。
彼女はダイアンが産まれたために数学者としての夢を諦め、代わりにその夢をダイアンに託し教育ママとなってダイアンを鍛え、しかしそれは行き過ぎていてダイアンの青春を奪ってしまった結果ダイアンは壊れていった事が明らかになってくる。
とっくに死んでいるし回想シーンなどもないので1枚の写真以外は一度も画面に出てこない姉ダイアンだが、話が進むに連れてどんどん存在感が増していくのが面白い(メインキャラのフランクとメアリーとイブリンは、そのダイアンの起こした台風に巻き込まれた格好でストーリーが進んでいく)
★こういう裁判で親権を争う系の映画やドラマは昔からよくある。
その場合大抵、主人公は貧乏だが子供と愛し合ってる良い父親で、本作で言うイブリンのような者が敵となって鬼のような嫌な奴として描かれることが多かった。
本作のイブリンは、ちょっと極端なところや行き過ぎなところはあるが、子供の教育に対する気持ちは本気のようだし、フランクとイブリンは裁判で闘った後にも割と普通の会話もできる。その辺が最近の映画っぽいな、と思った。
そんな感じで劇中のフランクとシンクロして「メアリーのためにはああするのが一番いいのかな‥?」などと思ったりしてた終盤、飼ってた片目の猫フレッドがピンチになる。僕は15年飼ってた猫がつい半月前死んだばかりのせいもあって「やばい!猫が!猫が危ない!」と一瞬でキレそうになった。

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★結局イブリンとは最初思ってたような「ちょっとステージママ気味だけど、熱心すぎたのかな?」という程度の女性ではなく、結構なレベルでヤバい保護者だった事がわかる。
よくある映画に出てくるキャラのように「私利私欲のために天才児童を利用して金儲けするような悪い奴」ではなく、本当に子供や世界全体のためを考えていて「私は嫌われ者になってもいい。。数十年後、あの子も私に感謝するはず‥」などと思って独走するのだが、その結果教育された子を必ず滅ぼしてしまうという一番ヤバいタイプの親であった。
こういった人物は「自分は大きな目で大局を見据えてる」と思いこんでいてまた正義を成そうとしていると思い込んでるので説得できない。それが他人なら離れるだけだが肉親‥しかも一生自分に付いて回る母親だと厳しいものがある。
「世界全体に比べれば小さな問題だ」などと大きな問題を引き合いに出して身近な問題を軽視する人物は信用できない。「宇宙全体からすれば‥」などが口癖の人物も要注意だ。そんなこと言う奴が神であるとか大いなる宇宙の一部であるとか言うのなら話は別だが「てめーも宇宙全体から見たら塵芥の癖に何を大きな目で見てるつもりでいるんだよ」と、そういうことだ。そもそも、そんな大きなことを言うやつが何故、身近な小さな問題を解決できず無視しようとするのか。それはすぐに取り掛かれるが同時に痛い目にも遭いそうで面倒である「身近な問題」を避け、取り掛かっているポーズさえ見せてれば、まるで大した事をしている気分になれる「大きな問題」に逃げてるだけだろう。
卑小な人物が歳を取るにつれ、SNSなどで幾ら好き放題言っても言い返してこない著名人の悪口ばっかり言いだすようになるのを連日よく目にするが、これと同じことだろう(誤解する人いそうだが別に批判するなと言いたいわけではない)
‥話が盛大に逸れたがイブリンは只のステレオタイプ毒親キャラで終わらせず「良い母親、良いおばあさん」の部分も確かにあるためにリアルで立体的なキャラになった事が言いたかった。
イブリンも娘や孫娘のことを想う気持ちもかなりあったのだろう。
だが泳ぎに喩えるとイブリンは泳ぎ方を覚えたばかりの子に対し「あなたは将来、水泳で金メダル取れるから今ためしに息継ぎ無しで1km遠泳してみなさい」というようなもんだったんだろう。
その結果、本来才能あったはずの子供は沈んで冷たい水の底で死んでいく結果になる

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★だがフランクもフランクで「いくら姉の意思でもメアリーは普通の学校じゃ無理だろ」とか「いくら姉の意思とはいえ切り札さっさと出せばよかったんじゃ?」とか、ちょっと思うところは多々ある。だがフランクも姉の死のショックを引きずったままだし、そもそも各員にそういうおかしなとこがないとドラマが進まないので極端な性格や考え方したキャラばかりなのも仕方ない。そもそもそれが人生それが世の中ですしね。。
そんな感じで終盤ドラマチックにしようとしすぎな気もしたがトータル良い映画だった
主人公2人と猫を入り口として その実、毒親イブリンそして一度も画面に出てこない姉のダイアンの幽霊を見つめる映画という気がした。
観てる間はそうでもないのに観終わった後は死んだ姉ダイアンの事ばかり考えさせられる。正に幽霊。

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★ところでフランクが飼ってた猫のフレッドを助ける時、ついでにその場に居た他の猫全員もヤケクソ気味に全員助けてたシーンは観客を笑顔にした。
俺の中で猫映画ナンバーワンはロバート・アルトマンの「ロング・グッドバイ(1974)」だが本作もかなり上位に食い込む猫映画だった(幽霊映画の上位でもあった)
★観てる時は終盤の泣かせのシーンなどは「泣かせのシーンだな」としか思わず本作のことも「まあまあだな」程度に思っていたが、帰宅して感想を書いてるうちに潜在意識で考えてた色んなことが表面に浮き上がって凄く面白い映画に思えてきた。
そういうところが映画感想ブログの良いところなのかもしれない

 

そんな感じでした

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www.foxmovies-jp.com

www.imdb.com

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『ツイン・ピークス The Return』(2017) 第18章(終)/クーパーとダイアン。リチャードとリンダ。ローラとキャリー。セーラとジュディ

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原題:Twin Peaks: A Limited Event Series (Part 18) 通算第48話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ 制作国:アメリ
配信局:Showtime 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

 

 

観ながら書いてる感想。基本的に完全に全部ネタバレ

前回の「ツインピークス」は‥
★ゴードン、「ジュディ(Judy)」という恐ろしい存在について語る
★クーパーの悪のドッペルゲンガー、「消防士」によってツインピークス保安官事務所に転送され、ブレナン夫妻の機転によって倒される。その内部に居たボブが襲い掛かって来るが、フレディの聖なるゴム手袋パンチにより、悪の化身「ボブ」は粉みじんになって死んだ
★同事務所に仲間たちが一同に介したお祝いムードの中、クーパーがフランクからグレート・ノーザン・ホテル315号室の古い鍵を受け取り「何か」を思いついた時から現実が歪み始める
★Naidoの正体は本物のダイアンだった
★現実世界が時の狭間に飲み込まれる。一時的に特異点となり干渉を受けないクーパー、そしてクーパーが選んだ?せいかダイアンとゴードンの計3人は世界再編の干渉から逃れた。クーパーはグレート・ノーザン・ホテルのボイラー室にある異音を放つドアを315号室の鍵で開け、単身入っていく
★クーパーはマイクやフィリップ・ジェフリーズの協力で、ローラ・パーマーが殺された1989年2月3日のツインピークスにタイムスリップ。ローラがボブを内包する父リーランドに殺害される運命を回避する事には成功したが、別の悪を内包した母セーラ・パーマーの時空を超えた妨害を受け、助けたはずのローラの姿が消え森には不吉なムードが充満した

 

 

ブラックロッジ
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前回、ツイン・ピークス保安官事務所で倒され、フクロウの指輪によってブラックロッジへ転送されてきたデイル・クーパーのドッペルゲンガーカイル・マクラクラン)。
椅子に座ったまま為す術なく燃焼、消滅した。
一切の抵抗心や後悔の感情も見えない。ピュア・イーヴィルなんだろう。
ドッペルゲンガーは憎たらしかったしコイツが生きてるとクーパーが出て来れないので嫌いだったが、純粋に悪い事しまくって強制送還されたらされたで黙って死を受け入れる姿には潔さを感じた。
片腕の男マイクは「」を使ってクーパーの新しい「化身」を産み出す。
マイク「電気だ。それは電気」
クーパーの新しい化身「ここはどこなんだい?( ´・ヮ・`)」
善良で多幸感溢れる感じだが、前のダギー(クーパー)ほど白痴でもない、真クーパーとダギー(クーパー)の中間くらいの丁度いい仕上がりの化身。

 

 

ネバダ州南部ラスベガス
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★ジョーンズ家(2016年)🏠
新しく作られたクーパーの良い化身、二代目ダギー・ジョーンズカイル・マクラクラン)はジェイニーEとの約束通り、ジョーンズ家の赤いドアから帰ってきた。
ダギーに抱きつく妻ジェイニーE・ジョーンズナオミ・ワッツ)と長男サニー・ジム・ジョーンズ
ダギーは「うち‥(Home)」と嬉しそうにつぶやく。
初代とは違う、記憶引き継ぎタイプの〈化身〉のようだ。
初代ダギーは邪悪なドッペルゲンガーが作ったせいか金と女と肉体管理にもだらしない化身だったが、この二代目ダギーは真クーパーが作成を依頼したせいかジェイニーEとサニージムにとってベストな優しいダギーなんだろう。

★前回、クーパーが過去に行って過去改変しようとした時点で今までの現実世界は次元の狭間に飲まれて消えたように見えたが、この再会シーンを入れてきたって事は前の世界は在るってことなの?
いや、前回までの世界がそのまま残ってるのはおかしい。
僕の考えでは前回までの「現在の世界」で、クーパーの記憶を維持し続けてるのはクーパーが選んで次元の狭間に飲まれなかったダイアンとゴードンだけだと思ったんだけど、この場面のジョーンズ家は何でダギーの記憶があるんだろう?
ここはクーパーが過去改変して25年後の世界なので、ドッペルゲンガーが作ったクーパーの化身ダギーはいないはずだよね。それとも、この「ツイン・ピークス」世界の特異点といってもいいクーパーが健在だったため、クーパー周辺の事象はある程度変化せず固定されてるのだろうか。
タイムパラドックスとか過去改変とか平行世界とかはややこしく、また各フィクションの作者によって扱いが違うのでこの辺の問題は考えるのやめた。この「ローラが殺されなかった25年後」世界は、これ以降ほぼ出てこなくて考える材料がないし。
しかもリンチは超越瞑想やアジアの仏教的な考えで話を作っていて、あまりSF的だったり論理的な考え方をしても間違ってる可能性もあるし。
ここは素直に「クーパーの化身ダギーが帰宅してジェイニーEとサニー・ジムと再会できた!やったー」と思考停止する事にした。
もし仮に続編が作られて、この場面以降が描かれるまでは「ジョーンズ家は幸せに暮らしました‥^_^」でいいだろう。

★この新しい「理想的なジョーンズ家」は、この世界で今後も幸せに暮らすのだろう。
この後はまたいつものような混沌とした展開になるので、このシーンを前回じゃなくて最終回の頭に持ってきた、というのは「ジョーンズ家の幸福なシーンを最終回に入れとくので難解な結末を好まない人は、このジョーンズ家の幸福シーンを結末だと捉えてハッピーエンドだったと思ってもいいよ」というリンチなりのサービス精神なんだろうと思った。
そして前回までの26年間に渡るツイン・ピークス世界への労りの精神なのかもしれない

 

 

ワシントン州ツインピークス(1989年2月23日)🗻🗻
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★森🌳
前回ラストのシーンの繰り返し。
2016年から来たデイル・クーパー特別捜査官カイル・マクラクラン)が女子高生ローラ・パーマーの手を引いて、悪の化身ボブを内包する父親リーランド・パーマーに殺害される運命から逃れさせた。
そしてローラの手を引いて進むクーパー。
すると第1章冒頭で「消防士」がクーパーに聴かせた虫の羽音のような不吉な音がする。クーパーが振り返るとローラは姿を消していた。そして森にこだまするローラの絶叫。
ローラがリーランドに殺害される運命は逃れたが、別の悪を内包する母親セーラ・パーマーの時間を超えた妨害(前回にあった描写)により、ローラ・パーマーまたは世界全体は別の良くない運命へと軌道を変えてしまった、そんな嫌な雰囲気が流れた。
ちなみにクーパーはセーラの妨害には気づいていないと思われる。
ローラが消えてクーパーが呆然としていると、クーパーは消える。

 

 

ブラックロッジ⚡
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次の瞬間、クーパーはブラックロッジにいた。
消える寸前、逆回転の音がしたのでブラックロッジからの干渉なんだろう。
片腕の男マイク「これは未来か‥。それともこれは、過去か
第2章でもマイクがクーパーに言っていた台詞。マイクは消える。
第2章では消える前に「誰かがここに居る」と言って消えた。今は言わない、という事は誰かというのはドッペルゲンガーやボブ関連のことだったのかも。
マイクの消え方は、まるでカットが変わったのような消え方。
マイクは部屋の隅っこにいた。
クーパーは、マイクの後を追って違う部屋に移動。
そこには「」がいた。電気の音をさせている。
彼はクーパーに問いかける。
腕「私は”腕”だ」「私はこんな音がする」
シュルシュルシュル‥という現代音楽めいた音が鳴る。
これも第2章にもあった流れと同じ。
腕「それは、通り沿いに住んでいた少女の‥あの少女の物語なのか?
腕「そうなのか?
「通り沿いに住む少女」というのは、昔ニューメキシコで悪の虫が体内に入ったセーラらしき少女のことか?それともローラのこと?
第2章での”腕”は「こんな音がする」までは同じだが「少女の話」ではなく「ドッペルゲンガーをここに戻せばお前は現世に戻れる」みたいなアドバイスをしていた。ドッペルゲンガーはもう倒したので次のフェイズ(ローラのこと)に行ったのか?
恐らく彼らの時間は過去から未来へと流れているのではなく「ウォッチメン」のドクターマンハッタンみたいに現在過去未来を同時に体験している気がする。そしてクーパーが重要な要件を済ませるとRPGゲームの王様のように台詞が変わっている‥そのように見える。
つまり彼らは立体である三次元に時間を足した存在‥4次元人みたいなもので、ブラック・ロッジとは四次元空間に似た空間‥というのは短絡的かな。
カットが変わるとローラがクーパーに耳打ちする。ローラは絶叫して消える。
そして、やはり第2章の時と同じようにリーランド・パーマーに出会う。
リーランド「ローラを探せ
リーランドによるローラ殺害は止めたが、ローラ救出は失敗した。
その影響で消えたローラを探して助けよ‥ということなのか。
第2章での同じ場面‥リーランドにこう言われたクーパーは、現世に帰還しようとしたがドッペルゲンガーの策略でNYのガラス箱の部屋に転送されてしまった。それは恐らくエクスペリメントに惨殺させようとしてのこと(入れ違いに一般人カップルが惨殺された)。今回はドッペルゲンガーがもう消滅してるためか妨害もなくクーパーはすんなり現世に帰還できた。
★このシーンのブラックロッジ住人たちの言動は、一部を除いて第2章とほぼ同じ。
第2章 - gock221B
違うところは、第2章ではドッペルゲンガーについてアドバイスしてくれてたのが今回は「通り沿いの少女」についてに変わっている。
「通り沿いの少女」というのがローラのことなのか、第8章で描かれた過去のニューメキシコでラスボスのエクスペリメントが産んだ悪の虫が体内に入った少女(セーラ?ジュディ?それとも三人は同一の存在か?)の事かはよくわからない。
ローラのことなら「ローラ」とハッキリ言うと思うので後者のニューメキシコの少女の事を言ってたような気がする。
★「通り沿いの少女」と言えば、昏睡中だったと思われるオードリーも現実世界では担当医‥だったと思われるチャーリーに言われてたよね。「君の物語も終わらせる」的なことも言ってたが。オードリーとチャーリーが「通り沿いの少女」にどう関係してるのか。全くわからない。オードリーはドッペルゲンガーと関係してたからか、それとも彼女の見ていた夢の世界が異次元と繋がってたのか‥。オードリーのあの後を描かなかったのは色んな事がバレバレになって神秘性が薄れるからカットしたのだろうか。オードリーの事は好きなのでもう少し救われてほしかった。せめてクーパーにひと目会わせてあげて欲しかった

 

ワシントン州ツインピークス(2016年)🗻🗻 ハイウェイ430マイル地点
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ツイン・ピークス「ジャック・ラビット・パレス」の253ヤード東🌳
赤い髪の、本物のダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)がいる。
彼女はクーパーのドッペルゲンガーによってブラックロッジに封印させられ、化身を作られて使役させられていた。
ダイアン「あなたなの?本当にあなたなの?」
クーパー「そうだ。本当に僕だよダイアン」「本当に君か?」
ダイアン「ええ」
嬉しそうな2人。森の座標に現れていたブラックロッジは消えていく。
さようならブラックロッジ。

★これはジョーンズ家やブラックロッジよりも簡単だ。
この少し改変された世界で、前回までの記憶を持ったままの2人が再会できたというだけだ。
というかゴードンはどうしたんだろう?ツイン・ピークスからフィラデルフィアまで帰っていったのかな?多分そうだろうけど何故ダイアンと一緒に森で待ってなかったんだろうか。それともクーパーとの縁がダイアンほど強くないので次元の狭間に飲まれたのだろうか。
ダイアンの声色や口調は化身だった時と全く違う穏やかな感じ(あの毒舌の白髪ダイアンの方が人気ありそうだけど)

★そもそもクーパーがツイン・ピークスに来る前からブラックロッジに囚われる直前まで、真に愛してたのはアニー・ブラックバーンだったのだが、前回から突然ダイアンが真のヒロインみたいになっていて戸惑う。
アニー役のヘザー・グラハムが出演できなかったからクーパーの元秘書だったダイアンを急遽、真ヒロイン兼「アニーの代役」にしたんでしょう。
アニーはどうした?って事がめっちゃ気になるが、一言も触れないのでどうしようもない。
納得いかないところもあるが、とにかくダイアンを真ヒロインとして描いてる感じだし最終回なので、こちらもそのように気持ちを切り替えて観ることにする。

どこかのハイウェイ(430マイル前)🚙
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2人は車で移動している。
第2章でクーパーのドッペルゲンガーが移動してゲロ吐いてたサウスダコタ州の道路と似ている。
ダイアン「本当にこれでいいの?」「そうしてしまったら、この先どうなるか
クーパー「わかってる。丁度その地点に来た。そう感じるんだ」
「見ろ、もうすぐ丁度430マイルになる」
クーパーは巨大な送電線がある「430マイル地点」とやらで停車する。
送電線からは電気の音がする。
このツイン・ピークス世界での電気は、もう視聴者にはお馴染みだが次元間‥世界と世界の狭間を埋めるハイウェイだ。だから視聴者には「違う世界に行こうとしている」事はわかる。
まだよくわからないがクーパーは新しい何かをしようとしている。430マイル地点を越えると今までに描かれていない種類の新しい何かが起こるらしい。
クーパー「ここを越えれば全てが変わるだろう
2人はキスして覚悟を決め、車を走らせて430マイル地点を越える。
電気がまたたく‥
どこかのハイウェイ(430マイル越え)🚗
別の世界(平行世界?)に行ったクーパーとダイアン。
車で走行したまま一瞬で夜になった。
どうやら平行世界の、元の世界と同じ時間ではなくズレがあるようだ。
2人は無言で車を走らせる。恐らく2人は記憶を保ったままだ(そうでなければ別の世界に行く意味がない)
しかし何で430マイル越えで別の世界に行くとクーパーが知っていたのかは謎(ダイアンの耳打ちか?)
視聴者にできるのは「430マイルを越えたら別世界に行く」というクーパーの台詞を鵜呑みにする事だけだ。
★では何故、別世界に行く事にしたのか?これも推測するしかないが「ローラがリーランドによって殺される悲劇」は防いだがセーラの時空を超えた新しい妨害でローラは消えた。
そして、さっきのブラックロッジにローラは居た。
という事はセーラの妨害によってローラは「殺された訳でもないのに殺されたも同然」の状態にされ、強制的にブラックロッジ送りになってしまった。そして絶叫して消えて嫌な雰囲気だけが残った。
早い話、ローラ救出が失敗して‥この世界はもうアカン、という事になって平行世界に行くしか手段がなくなったのだろう。
「もう一回過去に戻って」とかはダメなんだろう。何故ダメかはわからん。
よく考えてみれば前回までは現世と異次元だけ考えてればいいから楽だった。
今はもう過去改変と平行世界まで加わってしまった。
こうなってしまってはもう物事の結果から過程を推測していくことによってしか流れが掴めない。
ところで「430マイル」を越えて走ってる映像「ロスト・ハイウェイ」そっくりだったね。
ロスト・ハイウェイ」もまた犯罪を起こしたかもしれない男がある日突然、別人になっているという映画だったが。。本作を念頭に置いて再見したら今までと全く違う楽しさがありそう。4Kのやつ買って絶対観ようと思った

 

 

430マイルを越えた違う世界のどっかの町
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★モーテルの前🏩
無言で車を走らせる2人はモーテルで停まりクーパーがチェックインしに行く。
助手席で待ってるダイアンがモーテルの入り口を見ると‥、柱の陰からもう一人のダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)が出てきてこちらを見ている。しかし無視するダイアン。
チェックインを済ませたクーパーが出てくると、もう一人のダイアンは消えていた。
‥このシーンめちゃくちゃ怖い!!
このドラマで初めてゾッとした。今までは怖いキャラが出てきても、一体どういう存在なのか想像がつくから怖さはなかったが、このもう1人のダイアンは謎すぎてめちゃくちゃ怖かった。幽霊を見てしまって背骨に氷を入れられたような怖さ(幽霊見たことないので想像)
ひょっとして、こっちの世界に最初から居たダイアン?だとしたら何故2人がここに来るのを知ってたのかがわからないし、ひょっとして今この世に出現したのかもしれない。ダイアンが来るのを知ってたとしても「自分が見てる姿」をダイアンに見せるだけで何もしない理由もサッパリわからない。
車中のダイアンが驚きもしないという事は「こっちに来ればもう一人自分がいる」くらいは知ってたってこと?
チェックインを済ませたクーパーが出てくるがダイアンは今見た「もう一人の自分」について一切喋らない。それもまた謎。
今まで本作に出てきたドッペルゲンガーは「ブラックロッジに入ったら出来て、本人になり替わろうとするもの」そして化身は「種を元にして異次元の住人が不思議な力で作った即席ドッペルゲンガー」‥みたいなものだと判明しているが、今更ネタが割れてるドッペルゲンガーや化身を出してくるわけがない。つまり正体不明のマジもんのドッペルゲンガー。因みにダイアンも、もう一人のダイアンもこの後一切出てこないので謎のままだ。
出された情報だけで推測するなら「こっちの世界に最初から居たダイアン?」と思うくらいしかない。
‥というように、何もかもが謎過ぎることが怖いんでしょうね。

★モーテル(夜)🏩
ダイアンが部屋の灯りを点けるがクーパーは消してくれと言い消灯。
苦難の末、25年ぶりに会ったというのに、あの優しいクーパーが灯りを消してお互いを見にくくしたがるだろうか?何かが変だ
愛し合う2人。
ここで流れる曲‥The Plattersの「My prayer」は第8章でウッズマンがラジオ局に乱入して局員たちを殺害してるシーンでも流れていた。
www.youtube.com

25年以上ぶりに再会して愛し合ってるはずのクーパーとダイアンは全く幸せそうな雰囲気ではなく嫌な雰囲気。
クーパーは怖い顔してSEXしてるし、ダイアンは終始なにかに怯えているようだし途中からは遂に泣き出してしまう。明らかに何かがおかしい。良くない事が起きている
この後の展開を考えると、あの何十年も前の並行世界のラジオ局の人間に影響を与えたウッズマン電波に乗った「My Player」が次元も時間も超えて、この部屋の二人にも干渉したのだろうか?(ちなみにラジオから流れてるわけではなく劇判)
前回、セーラが25年前のローラに影響を及ぼしたのだからあり得るのかもしれない。
セーラの内部が通じているっぽいエクスペリメントが悪の神だとすればウッズマンは悪の天使みたいなもんだろうし、エクスペリメントのパワーを借りてそんな不思議な事ができたとしてもおかしくない。
リンチ「好きな曲だからもう一回流そうっと」そんな事あるわけない。
理由がある。

★モーテル(夜)🏩
翌朝、一人で目覚めたクーパー。辺りを見回すがダイアンは居ない。
置手紙には「リチャードへ」と書いてある
クーパー「リチャード?」
ダイアンの手紙「読む頃には私は居ない。どうか探さないで。私はもう貴方がわからない。この関係が何だったにせよ、もう終わり。リンダ(より)」
リチャードとリンダ
第1章冒頭で「消防士」が出したヒント。まさかクーパーとダイアンの事だったとは。
同時に出したヒント「430」はさっき出た。「二羽の鳥と一石」は前回ゴードンが言ってたブラックロッジに囚われる前のクーパーが言ってた最後の言葉。この一石二鳥の「二鳥」は現在の作中に出ている「対のもの」が多すぎてどれの事か特定できないので忘れよう。というかツイン・ピークスの符号は判明したら大抵しょうもないので別にどうでもいい。
クーパーはモーテルの外に出る。
クーパーは怪訝な顔。モーテルが入る前と違うモーテルに変わっている(部屋の内装は同じに見えたけど)
え、モーテルに入ってる間また別の世界に行った?
不吉な「My Player」が流れたせい?そもそもダイアンは変化なかったがSEXしてる時のクーパーは何で怖い顔してたの?もう一人のダイアンのせいか?というかダイアンがもう一人いるんだからこの世界に最初から居たクーパーも来てたのか?というかチェックインした時や夜の間に最初のクーパーと、この世界に前から居たクーパーが入れ替わってたりしたらもう訳わからん(しかしクーパー入れ替わりはさすがにないだろ)
そもそも、SEXしてる時まではまともそうだったダイアンは置手紙に、リチャードとかリンダなどと書いてしまっている。ダイアンもまた別人になってしまっている。
今までに培ったツイン・ピークス方程式が通用しない領域に突入して混乱してきた。。
だけど「何だかよくわからないけど面白いな」と思ってリンチ作品を繰り返し観てた10代~20歳前後の頃を思い出して正直ワクワクしてきた。
クーパーは一人で車に乗り、走らせる。

 

テキサス州オデッサ
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★ダイナー「ジュディのコーヒーショップ」🍴
走行中「ジュディのコーヒーショップ」というダイナーを発見。
フィリップ・ジェフリーズやゴードンが言っていた「怖ろしい存在『ジュディ』」ってこの店のこと?それは勿論、違うんだが全く何の因果もないのにジュディと名付けるわけはない。何かある。
クーパーはジュディに入る。
クーパー「ウェイトレスは君の他にもいるのか?」
クーパーに訊かれたベッキーと同系統の、美人だが幸せになれなさそうな雰囲気のテキサス美人ウェイトレス(フランチェスカイーストウッド)は「もう3日も休んでいる」と言う。
クーパーは大好物のコーヒーを飲む。
が、ノーリアクション。明らかにわざとやってる演出。
ちなみに前回、何十年も現世で悪を重ねてきた不死身のクーパーのドッペルゲンガーは、本物のクーパーが大好物のコーヒーを欲しがらない事がニセモノのサインだとアンディ保安官補に見抜かれ、善良で小柄なアンディの奥さんルーシーに撃たれて死んだ。
関係ないが一部始終をいかにもリンチっぽい面構えの老夫婦が見ている。
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ウェイトレスが荒くれテキサス男たちにウザ絡みしている。
最終回まで来て今まで何度も書こうとしてたの今思い出したがリンチって悪をよくわかってますよね。。悪というのはウザ絡みだよ。ボブやらドッペルゲンガーやら町のチンピラなどの悪人は、女や子供を殺したり犯したりするウザい奴ばっかりだった。そういうカッコよさとか計画性やカリスマ性などの欠片もない悪の煮凝りの様な淀みから這い出たゴキブリの様なものこそが悪だと思う。
クーパーは「やめろ」と言い荒くれ者に囲まれる。お、ヒーローっぽいシーン?
するとクーパーはテキサス男に対し、全力で急所蹴り!そしてもう一人の男の足を銃撃!
明らかにやりすぎ。さっきから態度が微妙に尊大だし何かがおかしい。
クーパーはさっきのウェイトレスに「紙切れにさっき言ったウェイトレスの住所を書いてくれ」と言う。
クーパーは男達から取り上げた銃をフライヤーで揚げる。えっなんで?
クーパー「この温度で爆発するかどうかはわからないが‥下がった方がいい
そう真顔でコックとウェイトレスに言う。何か変。心配だ‥
クーパー「心配しなくてもいい わたしはFBIだ
何この間抜けなシーン?
まるでクーパーが「自分の事をFBIだと思い込んでる変なおじさん」みたいに見えてきた。
ダイアンが置手紙に書いてたように430マイルを越えて以降、もしくはモーテルで寝てる間に、さもなくばその両方。
クーパーも世界を横断する度に、徐々に人格が変わっていってるのか?
クーパーの記憶と意識で動いてローラ救出に向かってるようだが何かが違う。
何かが違うので以降、クーパーの事は「リチャード(クーパー)」と表記することにした。キリッとした真クーパー、丸々1話分くらいしか出なかったな

キャリー・ペイジの家🏠
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しばらく進むと、デズモンド捜査官が消えた時やリチャードが幼児を轢き殺した時にカール・ロッドが人魂を目撃した近くにあった「324310」「6」のプレートが貼られた電柱があった。電気の音もする。
リチャード(クーパー)がこのプレートを知ってるかどうかは知らんが電気の音に反応。というかこの電柱って、そもそも何なんだろう?全部違う場所なので住所じゃないだろうし。異次元ポイントって事だけはわかる
とにかくリチャード(クーパー)は家のドアをノック。
中の女性「どちら様?」
リチャード(クーパー)「FBIです
クーパーがFBIだと自称するたびに笑えるのは何故なんだろう。
吹き替えも若干、間抜けに演技してる気がする。
ドアを開けたのは何とローラ・パーマーだった。
リチャード(クーパー)「ローラ‥!」
しかし彼女はローラではないという、自分はキャリー・ペイジだと名乗る。
それにしてもリチャード(クーパー)は何故ローラの居場所がわかったのか。怖ろしいと噂の「ジュディ」の名を持つ店で働いてたからなのか、それともブラックロッジのローラの耳打ちで最初から知っていたのかもしれない(「ローラの耳打ち」便利だな)
リチャード(クーパー)「君の父親の名はリーランド」
キャリー(ローラ)「へえ、それで?」
リチャード(クーパー)「母親の名前はセーラだ
キャリー(ローラ)「セ、セーラ‥。い、一体どういうこと??
急に狼狽えた。明らかに目に見えて動揺している。
父の名前では動揺せず、今最も旬で邪悪な存在のセーラで動揺した。
キャリー(ローラ)はクーパーを怪しんでるし、このキャリー(ローラ)の父親の名前がリーランドじゃなかったのなら「それで?」ではなく「違うけど?!」とか強く言うはずなのでリーランドで合ってるんだろう。
ではセーラの名前も合ってたのだろうか。合ってなかったとしても魂に響いて恐ろしくなってるようにも見える。
どんどん、面白くなってきた。
やはりラスボスを内部に秘めていそうなセーラが、悪の焦点なのか?
リチャード(クーパー)「説明が難しいんだが‥僕は君をローラパーマーという少女だと思っている。君を母親の家に連れて行きたいんだよ。君がかつて、住んでいた家にね。とても重要な事なんだ。ワシントン州ツインピークスに行こう
無茶苦茶な説明だ。だが丁寧に説明すればするほど狂人度は上がってしまう。
キャリー(ローラ)は「疑ってるけど‥、今はここを離れなくちゃいけないからFBIのアンタに連れ出されるなら好都合」みたいな事を言う「支度するからちょっと家入ってて」
入ると、頭を撃ち抜かれた男が死んでいた。
このローラは「自分がローラじゃない」と認識してるのに、さっきのリチャード(クーパー)の訳のわからん説明で行く気になるのも変だし、他殺体がある部屋にFBIを名乗る男を招き入れるのも変だ。
リチャード(クーパー)は他殺体をしげしげと見た後、違う方向を見る。
壁に置いてある皿と馬の置物がアップになる
FBIのくせに、目の前に他殺体があるのに全然関係ない馬の置物を見て現実逃避している。リンチの間の抜けたギャグが冴え渡り、爆笑。
キャリー(ローラ)とリチャード(クーパー)は死体を前に、コートや食べ物の話をしている。遠足気分だ。こいつら一体どうなってるんだ‥というか今回面白いな。
第1章のNYガラス箱の部屋でエクスペリメントが出てきて「なんじゃこりゃ!」と思った時の新鮮さを思い出した。第1章と最終回は感触が似てる。
キャリー(ローラ)「とにかくこの腐ったオデッサの町からは出られそうね
おい‥逆だろ?本当は普通の町オデッサから腐ったお前が出ていくんじゃないのか?さっきの死んでる男、殺したの。お前だろ
★遥か昔、神の様な「消防士」と謎のセニョリータが創り出したローラ・パーマー。
この「悪の化身ボブに対抗する光の戦士」みたいな後付けで、死後26年経ったこの新シリーズでは過去改変によってとうとうガチで生き返ってしまった。
そんな感じで本作の中でもクーパーとローラは一際、特別なキャラクター。
クーパーは終始活躍してたのでいいとして、ローラはどうも昔から色んな男とSEXしまくったりドラッグやりまくったりで、今回の生きて大人になった並行世界のローラ‥キャリーもパッとしない生活をしているっぽいウェイトレス。家で男が死んでるし、多分キャリーが殺してるし、そしてこの男もどうせまた同情の余地のない、ろくでもないカスだったに決まってる。
一体ローラのどこが特別な女性なのかサッパリわからない。
そこが可笑しい。
リンチが、まるでローラのことを救世主のように扱ってるから、こちらもそのような心積もりで観てたが、ローラの一体どこにその要素があるのか?
神の御業は我々には計り知れんというところなのか(たとえば片手しかないゴム手袋を付けたヒョロガリ英国青年だけがキラーボブを斃せるとか)
どうでもいいがローラとかキャリーとか名前が日本のギャルっぽい。
関係ないけどローラ役の女優さん、若い時は好きじゃなかったけどオバサンになった今の感じ結構いいなと思った。
何か凄く良い中年女性の身体つきをしている。骨太の感じ。
それに、やっぱり妙なスター性がある。

ツイン・ピークスに向かうハイウェイ🚙
f:id:gock221B:20171115050923j:plain走行中の車内のキャリー・ペイジ(ローラ)。
異常に寡黙なキャラになってしまったリチャード(クーパー)は黙ったまま。
キャリー(ローラ)は、後ろから車が着けてきてるんじゃないか気になったりオデッサでの暮らしの愚痴を語るが、リチャード(クーパー)は特に返事しない。
殆ど台詞なしで車で走ってるだけのシーンが延々と続き、この一連のシーンが本当に異常なまでに長い!
10分くらいろくな会話もなく走って‥ガソリンスタンドに停まり‥給油して‥走り出した‥
「やれやれ、やっと事が動き出した‥か」と思っていたら
そのまま3分間ほぼ無言で走行してる辺りで飲んでたコーヒー噴きそうになった
現実か!
現実のドライブじゃないんだから!「ニーチェの馬」観てるのかと思った。
本シリーズはリンチの現在のリズムで間を取っていて、会話シーンでも平気で4、5秒間が空いたりしていた(次第に慣れて行って普通のドラマの方が不自然に見えてきたりもした)。いつだったかロードハウスでバイトが掃除してるだけのシーンが5分近くあった事あるが余裕で記録更新!しかも「オードリーのあの後」などを始めどうなったか知りたい要素が山盛りの上に、まるで宇宙が開闢するかのように新たな謎が増え続けてリンチに訊きたいことが山ほどある視聴者をわかってて、わざとやっている(視聴者は「あの‥」とリンチに話しかけたいが、肝心のリンチは真顔でこちらを見たままメリーゴーランドで回ってるので会話できない光景が頭に浮かんだ)
このくだり、リチャード(クーパー)とキャリー(ローラ)に感情移入して欲しかったのかな?
最初はイラッとしたがやがて傑作だと思うようになった
 

 

ワシントン州ツインピークス🗻🗻
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★前の世界ではパーマー家だった屋敷🏡
約13分間、ろくな会話もなしで目的地に到着した。
そんだけあれば、もっと色々話せただろ~。まあ意図的なものだから仕方ない
出発する直前、キャリー(ローラ)に「ツインピークスって遠い?」と訊かれたリチャード(クーパー)が「物凄く遠い。」と言っていた事を思い出し「本当に物凄く遠かったな!!」という気持ちになってニヤリとさせられた。
確かに「テキサスからワシントン州ツインピークスは遠かった」という実感は持てた。途中で眠くなったがリチャードが頑張って運転してるから我慢した。
このドライブで怒り狂う人も多そうだが僕は好きだった。だが若かったり虫の居所が悪かったら怒ってたかも(しかし最終話まで観てる人って中年の大ファンばっかりだろうから今更キレる人もいないだろ)
とにかく、前の世界ではパーマー家だった屋敷の前に着いた。
キャリー(ローラ)の手を取って進むリチャード(クーパー)。
1989年のツインピークスの山中にタイムスリップしてのローラ救出‥に失敗した時の様な構図。当然わざとでしょう。
リチャード(クーパー)はたっぷり間を取ってドアをノック。
中から出てきたのはセーラ・パーマーとは全く別人の、至って普通の中年女性
「セーラ・パーマーなど知らない、ここは自分の持ち家」と言う女性
この家はシャルフォント夫人という女性から買ったという。
そしてこの女性の名前はアリス・トレモンドだという。
★シャルフォント・トレモンド夫人というのは旧シリーズと劇場版で出てきた、明らかにこの世の人間ではない老婦人の名前。
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ちなみに一度訪問して会ったドナが、後日トレモンド夫人を再訪すると全く別のオバサンが出てきて「私がトレモンドですけど?」と言ってドナがビビる(ということは名前を騙っていたので本当の名前ではなかったのかもしれない)
劇場版ではローラに「コンビニエンスストアの二階」に続く絵をくれたり、ボブや小人や跳び男たちと一緒に「コンビニエンスストアの二階」にいるシーンなどもあった。完全に異次元の人だ。いつも連れていた孫は(この世界で邪悪な者が好む)クリームコーンを使ってマジックの練習したり跳び男っぽいお面を付けてたりした。
喋るとあまり邪悪そうではないが、どうも見てると不吉な陣営の者に見える謎の人物。
上品な老婆の顔だけが持つ怖さを遺憾なく発揮してて旧ツインピークスでベスト3に入るくらい好きなキャラだった。他にも「ブルー・ベルベット」「ワイルド・アット・ハート」や「マウス・オブ・マッドネス」のピックマン夫人役でもカッコよかった、この女優さんは当然亡くなっているがキャラの名前だけでも出て嬉しかった
この世界の、トレモンド夫人は今リチャード(クーパー)とキャリー(ローラ)の前にいる普通の女性。だがシャルフォント夫人から買ったという。前の世界のシャルフォント・トレモンド夫人が分裂している?どちらにせよ、この世界のパーマー家の屋敷も不吉な空気に包まれている事は間違いなさそうだ。
とにかく今目の前のアリス・トレモンド夫人にこれ以上訊いても何も出ない。
「ここはシャルホン夫人から買ったアリス・トレモンド夫人の家。セーラ・パーマー知らない」情報はそれだけなので、もうどうしようもない。
超長い道のりをドライブして来たのにションボリと引き返す2人。
ドライブシーンがクソ長ったために、彼らの徒労感はいやがおうなしに伝わってきて可笑しくなってきた(クーパーに至っては平行世界を幾つか横断したのに)
我らがヒーローと何も出来ない救世主が、ヤバいほどしょげ返っている。
ドライブに13分も使ったので、もう放送時間が残り少ない。
「26年間に及ぶツイン・ピークス・サーガがとんでもない終わり方しそうだ‥」と、興奮してきた。
車に近づき、キャリー(ローラ)が振り返って屋敷を何となく見る。
リチャード(クーパー)も同じく振り返る。
過去改変の件から考えると、振り返るのは敗北フラグであまり宜しくない行動
リチャード(クーパー)は自己の内面を見つめ何か考え始める。
そして言った
リチャード(クーパー)「いまは何年だ?
えっ‥そんな台詞を最後にわざわざ言うって事は、パーマー家が住んでないくらい時代がズレてる平行世界に来てしまったかもしれないってこと?
モーテルで寝てる間にも横断したようだし、お目当ての世界に来れてない?
違うのなら最後にわざわざこんな事言わないだろうからズレてるんだろう。
近未来(アリス・トレモンド夫人が何年か後にリーランドに売る)なのか、それとも過去(パーマー家がシャルフォン夫人に売ってアリス・トレモンド夫人へ)シャルフォン夫人はコンビニエンスの二階勢だから後者の「パーマー家は過去住んでた」って方かな。
そう言われると微妙に何年なのかわからないシーンばかりだった(そのためにテキサスを舞台にした?)
だが同時に「目的を失ったクーパーとローラが途方に暮れてる」という雰囲気を強調するだけのシーンにも見える。何とも締まらない。
「いま何年?」と訊かれてもパートから帰って疲れ切ってキッチンに座ってる母親の様な顔で元気のないローラ。
するとパーマー家‥いやアリス・トレモンドの屋敷の中からセーラ・パーマーの声で
セーラ・パーマー「 ロ~ラ~~ 」
と聴こえる。めっちゃ怖い
するとキャリー‥いやローラはいつもの身の毛もよだつ異常に神経に来る絶叫
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リチャード(クーパー)、ローラの絶叫にビクッ!とする。
アリス・トレモンドの屋敷‥いや、セーラの家は電気がバッとまたたき、シュボッ!という音とともに全ての電気が消える。多くの謎を残したまま‥
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その後スタッフロールのバックで、ブラックロッジでローラがクーパーに耳打ちしてる場面が流れて終わる。一体何を耳打ちしてたんでしょうね。。
そういえば第1章冒頭で「消防士」の屋敷にクーパーが居て「リチャードとリンダ」とか言われてたシーン、あれは何時の時系列(と言っていいのか)だったんだろう。


The END


▲▲
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最終回だが僕は凄く面白かった。
本シリーズの中で1、2を争うくらい好きな回ですね。
最後に無茶苦茶にして終わるのは皆わかってる事なので「観たらムカつくかな」と想像してたので意外だった。
正攻法の一番いい回は第16章(クーパー復活、オードリーのダンス回)だと思うが、今回の最終回は第1章にも似た、新しい要素や謎を打ち出してくる新鮮さ、リンチの現役感や現在進行形さが出ていて最高。
逆に言うと、前回の第17章が実はあまり好きじゃなかった。
なぜ黙ってたかというと最終回を目前にテンションを下げたくなかったから。
ブレナン夫妻の活躍や裕木奈江さんの大役は嬉しかったけど、あからさまに以前から匂わせてた「フレディがボブをやっつける」展開や、全員同時に同じ場所同じ時間に集合する少年漫画みたいな嘘くさい展開とか、タイムスリップでの過去改変とかを出してくる深夜アニメ臭さが苦手でした。
というか、ただでさえ何でもありのツインピークス世界で過去改変とかやったら、もう‥何でもあり得過ぎて良くない感じがしたんですよね。
だけど今回は、中途半端に過去改変したあげく並行世界に行ってしまう(しかも何駅か乗り過ごす)
その後の展開‥、めちゃくちゃ怖い「もう一人のダイアン」や、置手紙を書いてたのは真ダイアンだったはずなのにリンダになってしまってる。クーパーの性格が変わっている。「ジュディ」というダイナー。キャリーという名になっているローラ‥などなどのツインピークス方程式で解けない謎が次々と放たれ、リンチの間抜けなギャグも満載!で満足しました。
というか前回までの話が全て今回の前振りにまで思えてきた‥。
色んな作品内のツイン・ピークス:ルールを散々、視聴者に植え付けたところで、それらが通用しない最終回をぶつけてくる感じ?その感じが僕は良かった。
リチャード化したクーパーの間抜けな口ぶりや、長すぎるドライブは笑ったし。
ラストのセーラだが、セーラは前回「2016年の家に居ながら25年前のローラの運命に影響を与える」という離れ業を見せたのでローラへの呼びかけはまあ、そんなに不思議ではない。インフィニティストーン2個持ってるくらい強い
ラストだけ見ると、旧シリーズの「悪を制したと思ったら一杯喰わされたエンド」を踏襲した感じか(というか、そうなると劇場版での、殺されたが天使に救済されたローラは何なんだったんだろう)
また数年後に続編が始まったら最高だし「この第18章にて全て完結」と言われても、まあそれはそれで受け入れられる。
もし続編が作られた時、クーパーとローラーとセーラ以外、全てこの新しい世界でも面白いかもしれない(だってこの新シリーズは旧キャラより新キャラや新しい要素が良かったので)
前回第17章を観て、最終回には期待してなかったんですが蓋を開けてみると予想を良い意味で裏切られました。
数々の放り投げられた謎とかは、最終回を観た直後のせいか割とどうでもいい(なにしろ世界そのものが既に放り投げられた後だし‥)
★やっぱり「18時間の長い映画を18分割したようなもの」と言われてただけあって、最初の6話くらいはネタフリばっかで正直あまり面白くなかった。
中盤動き出して、終盤はずっと面白かった。やはり全18話を三幕構成で作ったのかな
1話づつ観るドラマとしてはバランス悪いが、何ヶ月もかけて長ーい映画を観たと思えば「このクソ長い映画、面白かったなぁ!」という感覚が残った。
だがその反作用として、主人公クーパーが白痴と極悪人に分裂してしまい、まともなクーパーが観れない。代わりにゴードン&FBI勢が主人公役を努めていたものの主人公クーパーが捜査官としてまともに稼働できなかったのが残念でもあった。加えてツイン・ピークスのお馴染みキャラの出番も殆どなしで、観ていて安心する展開が殆どなかった。
だから今回のシリーズ自体は、まるでドーナツの様に中心を欠いた代物になっており、旧ツインピークスみたいに何度も繰り返して観る魅力には乏しかった。
でも面白かった。
長所と短所は表裏一体で、安定感はないが「一体どうなるのか?」というワクワク感があった。
リンチが打ち出す、大衆受けしない新しい展開へのチャレンジ精神に一番感動したかもしれない
それにしても我らがヒーロー、クーパー捜査官のファイナルアクションが
「ローラの絶叫にビクッとする」だったとはね。
やっぱ好きだわツイン・ピークス。また帰ってきてよ
★旧シリーズ、FWWM(劇場版)、マルホランド・ドライブとかロスト・ハイウェイインランド・エンパイアとかも本シリーズを踏まえて観ると以前と全然違って観えそうなのでどれも再見すると楽しはず
★好きな回は第111141618章。
★好きな旧キャラはアルバートローラ(キャリー)カール・ロッドクーパー
★好きな新キャラはジェイニーEタミーミッチャム兄弟ブッシュネル
★また全18話まとめての感想を本や映像ソフト買った時に書くかもしれないが僕の感想はとりあえずこんな感じでひとまず終わります。

 

そんな感じでした

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
#1
 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12 #13 #14 #15 #16 #17

gock221b.hatenablog.com

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ツイン・ピークス:リミテッド・イベント・シリーズ - U-NEXT
Twin Peaks (TV Series 2017) - IMDb

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

 
TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

 

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「シンクロナイズドモンスター(2017)」いい映画だと思うのだが悪役があまりにも腹立ちすぎて楽しめない領域に食い込んでいた

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原題:Colossal 督:ナチョビガロンド
制作国:カナダ、スペイン 上映時間:109分

 

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ニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)は、失業してからというもの無職なのに毎晩酔っぱらって暴走していたら同棲中の彼氏ティムに追い出されてしまう。何もかも失ったグロリアが向かったのは故郷の田舎町。
そこで再会した幼馴染のオスカーに誘われ、グロリアは彼が営むバーで働き始める。
一方、韓国のソウルで突如巨大な怪獣が現れる。
その怪獣は25年前に一瞬だけ現れた怪獣だった。
テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、グロリアはある異変に気付く。
それは酔っぱらって近所の公園でフラフラしている自分とソウルの怪獣の動きがシンクロしているということだった。。
みたいな話

 

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という、あらすじ聞くと楽しそうだが故郷の幼馴染の男オスカーが、最初はいい奴風なのだが自分のテリトリーに入ったアン・ハサウェイを支配しようとして徐々におかしくなっていく。。
アン・ハサウェイは彼の支配を逃れて自分の人生を始める事ができるのか的な話。
SFや怪獣映画というよりはミニシアター系映画的な、せせこましい人間関係やそのメタファーとして怪獣や巨大ロボットが出てくる感じ、スタンドっぽくもある。
怪獣やソウルの被害とかの描き方はかなり適当なので、そっちの事はあまり考えない方がいい気がする。
グロリアはだらしない系の女性で、オスカーは後半めちゃくちゃサイコ野郎っぽく見えるのだが実のところ彼は普通の男だろう。普通にしてたらいい奴だがテリトリーに入った時だけ腐りっぷりが見える小人物、こういう人はめちゃくちゃ多いと思う。
一回寝たり付き合い始めたら豹変する‥とかはあるが特に何の関係もないのに勝手に嫉妬してどんどん気が狂っていく、「たぶん最初は本気で親切にしようとしてた人だったんだろうけど一度嫉妬して以降は完全におかしくなっちゃったんだろうな」という感じや出来るだけ暴力に訴えない感じが実にリアル。それだけに嫌事を親身に感じてイライラがたまった。
オスカーよりはマシだが、神経質な元カレもあまり良くなさそうだし。。
だけどこの映画の構造や美術に色んな工夫してあったのと、オチも意外で爽快で楽しかった(だけどオチのパートになると、やたらとスローになってドヤ感を出しすぎ感もあった)。
だから客観的に考えると全体的に良作だと思うけど、オスカーがあまりにも嫌な奴すぎて楽しめない領域にはいるほど嫌な奴だった(良作だとは思うけど香川照之のキャラが嫌いすぎて「クリーピー 偽りの隣人」が楽しめない感じに似ている)

 

そんな感じでした

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映画『シンクロナイズドモンスター』公式サイト | アン・ハサウェイ主演。ナチョ・ビガロンド監督作品。ダメウーマン⇔大怪獣 シンクロ率100%

www.imdb.com

www.youtube.com

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「ツイン・ピークス The Return (2017)」第17章/火よ、我と共に歩め

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原題:Twin Peaks: A Limited Event Series (Part 17) 通算第47話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ 制作国:アメリ
配信局:Showtime 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

 

 

感想というよりも、毎週の話を反芻したりする自分のための見ながら書いてるメモみたいなものです。
※基本的に完全にネタバレなので注意

前回までの「ツインピークス」は‥
★クーパー、25年ぶりに完全に記憶が戻る。ダギーの妻ジェイニーEと息子サニージムに「必ず戻ってくる」と約束して、フクロウの指輪と「種」と銃を持ち、ミッチャム兄弟とともに自身のドッペルゲンガー&ボブを斃すためツイン・ピークスに向かった
★クーパーのドッペルゲンガー、座標を3つ入手。「ジュディ」を探している。リチャードは粉みじんになって死んだ
★ダイアン、本物のダギー同様、作られたドッペルゲンガー「化身」だった。「保安官事務所にいる」と言い残しゴードンを撃とうとして返り討ちにあい消える。その魂は真ダギー同様、ブラックロッジで「種」を残し燃焼して消える。
★そのツインピークス保安官事務所。留置所にNaidoが保護されてるほか、ジェームズ、フレディー、チャド保安官補、流血した酔っぱらい等が収監されている
★オードリーやっとロードハウスに来れて「オードリーのダンス」を踊るが、ハッと目覚めると白い部屋だった。
★セーラー・パーマー、内部に人ならざるものを秘めていた

 

サウス・ダコタ州バックホー
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★ホテル:FBI仮本部🏨

ゴードン・コール副所長デヴィッド・リンチ)、アルバート・ローゼンフィールド捜査官ミゲル・フェラー)、タミー・プレイストン特別捜査官(クリスタ・ベル)らFBIのブルーローズ
前回、ダイアンの化身に撃たれそうになるが撃てなかったことを反省するゴードン。
アルバート「老いてやわになったんでしょう」
ゴードン「なに?!」
アルバート歳を取ってやわになったと言ったんですよ
アルバートの嫌味が聞けて嬉しいよ
僕の推しキャラはアルバートで、新シリーズでは殆どの回に出てたのが嬉しかったが、その代わりほぼ上司のゴードンと一緒だったためか嫌味があまり聞けなかった。
「FBIに。」3人は乾杯する。タミーは演技じゃなくガチで半笑いしてる気がする
ゴードン「アルバート、この25年、きみに隠していたことがある。」
「姿を消す前にブリッグス少佐は、ある存在を見つけたことを私とクーパーに告げたんだ。それは極めてネガティブな力で遠い昔の呼び名で『ジャオデイ(Jowday)』。だが時を経て、その名は『ジュディ(Judy)』となった」
「ブリッグス少佐とクーパー、私で『ジュディ』へ辿り着くための計画を練ったが、その後ブリッグス少佐に何かが起きて、クーパーにも起きた」
「フィリップ・ジェフリーズはもうこの世には存在しない。少なくとも通常の意味では。フィリップはかつてこう言った『その存在に気づいた』と」
「更にクーパーの最後の言葉は『もし他の者同様、僕が消えたらあらゆる手をつくして僕を見つけ出して欲しい。僕は一石2羽の鳥を狙う』」
「で、今は例の『2人のクーパー問題』だ」
「しかも最近、暗号メッセージがレイ・モンローという情報屋から届いたのだ。そこには『刑務所にいたクーパーが座標を探している』と書かれていた」
「そしてその座標を知っているのがブリッグス少佐らしいのだ」
「この計画については君にも言えなかった」とアルバートに謝罪するゴードン。
ゴードンが色々なネタフリして謎が増えたがざっくり言うと
★「アルバート以外のブルーローズは『ジュディ(Judy)』という存在を探していたが、その存在に気づいたブリッグス少佐、フィリップはこの世から消えた(クーパーとデズモンドはジュディとは関係なく消えた)」
★「ジュディ」が人なのか超常的存在なのか場所の名前なのかは謎。キャラの名前ならボブを生んだエクスペリメントの事か?。場所だとしたら底が割れてきたブラックロッジほかの異次元空間よりも凄い所だろうから、もっと高次元の並行世界にも影響を与える特異点の名称のような気がする
★クーパーが言ったという「一石二鳥」は第1章で「消防士」も言ってた。
★「ドッペルゲンガーが少佐の座標を探してる」と知ってる情報屋レイ・モンローって初めて出た人名だと思うが何者なんだろう。
※フォロワーさんに教えていただいたが、ドッペルゲンガーがよく連れていた腕相撲の後、射殺したレイの事だとわかりました。フルネーム知らなかったので別人かと思った。フィリップに雇われていた情報屋なので一応、味方だったという事になるのか。

そこへドジ揃いのFBIラスベガス支部から連絡。
「ダグラス・ジョーンズを見つけました(ドヤ顔)。ただ、今どこにいるのかわかりません」
アルバートこいつはアホのコメディアンで、今のはネタですかね?
おっと、これがアルバートのファイナル嫌味だった。
横のタミーもあからさまに呆れた顔をしているが演技が下手で可愛らしい。
ゴードン「わからないとはどういうことだ!!」
珍しく激昂するゴードン。温厚なゴードンだがベガス支部には最初から当たりが強かったので今までにもベガス支部のドジに悩まされてたのかもしれん。
こんな報告したら怒られるに決まってる。トークの組み立てが下手くそだ
保険会社「ラッキー7」のブッシュネル・マリンズがやって来て前回、ダギー(クーパー)から預かっていたゴードンへの伝言を読み上げる。
ブッシュネル「『僕はこれからトルーマン保安官の所へ向かう。ラスベガスの時間はPM2:53で、合計するとこれは10になる。完成を意味する数字だ』以上です」
伝言の「足したら10になる」って、めちゃくちゃクーパーっぽい。自分も使おう
ゴードン「ダギーがクーパーだと!?どういうことだ!」
結果がわかれば第3章以降のダギー(クーパー)の冒険「ダギーの車は爆破された。暗殺者アイク・ザ・スパイクに殺されかけた。組織犯罪の大物2人と一緒にいた。自宅のコンセントにフォークを刺して感電して昏睡状態だった」などを一瞬で全て把握したブルーローズ。
「クーパー=ダギー」の件を新たな青いバラ事件の一つと断定し、彼らもツイン・ピークス保安官事務所に飛んだ。

 

 

ワシントン州ツインピークス🗻🗻
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ツイン・ピークス保安官事務所:留置所👮
流血した酔っぱらいの男のイビキがうるさいので罵るチャド保安官補
いつものようにオウム返しする流血した男。
Naido裕木奈江)が発する鳥のような声が段々大きくなり第17話にしてやっと「裕木奈江の声だな」と聞き取れるようになった。やはりその声を真似る流血した男。
戸惑うジェームズ・ハーリーと鉄拳フレディー

★「グレート・ノーザン・ホテル」🏨
ベンジャミン・ホーン、前回ドッペルゲンガーと一緒に居た、甥のリチャード・ホーンが粉みじんになって消えたところを目撃したジェリー・ホーンからの電話を受ける。
ワイオミングにいたらしい。ジェリーは双眼鏡がリチャードを爆殺したと思い込んでたらしい。ジェリーは全17話通してただきまってウロウロしてるだけだったようだ。一体なんだったんだ‥

森:「ジャック・ラビット・パレス」の253ヤード東🌳
クーパーのドッペルゲンガーカイル・マクラクラン)が電気の音と共に向かったところは、第14章でアンディが「消防士」のいる異次元空間へと飛んだシカモアの木があるポイント(だと思う。ただ森の中ってだけなので違う所かもしれない)。
ここが本命の「座標」らしい。
宙空に渦巻きが現れドッペルゲンガーは転送される。

 

 

異次元空間:「消防士」の屋敷
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ドッペルゲンガーが転送された先は「消防士」がいる屋敷だった。
第1章で「消防士」がクーパーに異音を聴かせた、第8章で悪の誕生を悟った「消防士」がローラ球を北米に撃ち込んた、第14章で転送されてきたアンディ保安官補が過去や未来を幻視した‥金色以外の色がないあの屋敷。
第3章でNaidoが居た別の異次元空間に漂ってクーパーに「青いバラ」と告げた、故ガーランド・ブリッグス少佐の顔面デヴィッド・ボウイの肉体から巨大な釣鐘型のヤカンになったフィリップ・ジェフリーズ元捜査官がいる。
ちなみにこの2人は特捜隊ブルーローズでもあった。残りはFBI勢3人とダイアンとクーパー。これで今回の話だけでブルーローズのキャラが7人出たことになる。あと居ないのは劇場版に出たデズモンド(クリス・アイザック)だけ。
やっぱり第8章でここに居たヤカンはフィリップだったのか。ではNaidoが居た家に置いてあったヤカンもフィリップだったのかな?あの時喋ってくれてれば‥。というか、まさか背景に置いてあったオブジェがメインキャラの一人だとは誰にも想像できなかっただろう。
リンチが本シリーズに出したいが、少佐役の俳優さんとボウイは亡くなってたので直接は出せないので、登場人物が語る話の中に頻繁に出てきたり、こういった無茶苦茶なキャラとなって出てきたり‥2人は本シリーズで物凄い存在感あったな。
部屋には勿論「消防士」もいる。
恐らく三人共、火を消す(悪を滅する)善の超常的存在だろう。「消防士」も以前は人間だったのかもしれない。
左にはドッペルゲンガーは顔面だけになって宙に浮かぶ四角い檻に入れられている
これは消防士三人組が、座標を使って転送しようとするドッペルゲンガーを捕らえたってことか?少佐の座標はこのための罠だったのか?そう思っておこう。
現世を視れるスクリーン」には、「さっきドッペルゲンガーが消えた森の座標」「パーマー家」が映った後、シャッターのような曖昧なものが映る。
ドッペルゲンガーが囚われた檻は、ローラ球を北米に撃ち込んだ金管楽器のような機械に吸い込まれスクリーンを介して現世に転送された。
転送先はツイン・ピークス保安官事務所の前だった。
それを察知して呻く留置所のNaido。
フィリップは以前ドッペルゲンガーと一緒に行動してたっぽいから悪人になったと思ってたけど、やはり悪に対抗する存在だったんだな。あと現世ではかなり昔に死んでしまったブリッグス少佐だが異次元では健在なのか。
この三人の火を消す存在たちはボブに直接、手を下せないから(何故かはわからない。説明もないので結果から推測するしかない)、恐らくローラを生み出したがあっさりボブにやられてしまい、今また本物のクーパーにぶつけようとアレコレしてるという事だろう。
※追記:後からネットで知ったがこの屋敷にはフィリップに似たヤカンがいっぱい並んでる(上の画像参照)。という事は過去に出てきたヤカンのうち喋ってないのはフィリップじゃないかもしれないのか。このシーンのヤカンもフィリップではないのかもしれない。ダッチマンにいるヤカンだけがフィリップなのかもしれない
 

 

ワシントン州ツインピークス🗻🗻
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ツイン・ピークス保安官事務所👮
ドッペルゲンガーが転移されてきたのは保安官事務所だった。
「消防士」がわざわざ転移したのだからボブを倒せる者がここにいるという事だ。
アンディ・ブレナン保安官補
、転送されてきたクーパーのドッペルゲンガーをクーパー本人だと思い込み事務所に迎え入れる。
久しぶりに会ったクーパーを歓迎する奇妙な柄のカーディガンを着た受付嬢ルーシー、クーパーの親友だったハリーの兄フランク・トルーマン保安官ロバート・フォスター)も。
しかし、アンディはふと思い出す。
第14章で座標から転送された異次元空間で「消防士」に見せてもらった数々の幻視、その内容は殆どが過去や現在のものばかりだったが唯一「こんなシーン見たことないな」というシーンがあった。それは「奇妙な柄のカーディガンを着たルーシーと事務所の廊下を歩くが何か思い出して廊下を逆走するアンディ」という幻視だった。「これは絶対、近未来の幻視だ」とピンと来たので覚えている。ルーシーのカーディガンの奇妙な柄から「ここ覚えとけよ」という主張が強かった。
何かに気づいたアンディ。
フランクの部屋に通されたドッペルゲンガー
アンディが「(クーパーの大好きだった)コーヒーを淹れましょうか?」と訊くが、ドッペルゲンガーは別に好きじゃないので断る。
恐らく、これで絶対に本物のクーパーではないと気づいたアンディは「あなたが来たってホークに知らせてきます!」と言って立ち去り、受付のルーシーに「一大事だ!一大事!」と言って留置所に走る。

ツイン・ピークス保安官事務所:留置所👮
留置場ではドッペルゲンガー‥ボブの存在を察知したNaidoが騒いでいる。
チャド保安官補は靴に隠してあった留置所の鍵で檻から出て、ロッカーの銃で武装
流血した酔っぱらいは顔の絆創膏を剥がす。
ホークを探して留置所に入ってきたアンディを銃で脅すチャド。アンディピンチ。
しかしフレディが、異次元で「消防士」に貰った剛力の右ゴム手袋で檻ごとチャドを打撃。失神したチャドを手錠で拘束するアンディ。
ちなみに酔っ払いは長尺で顔を引っかいてたが結局何でもなかった。フェイクか‥

ツイン・ピークス保安官事務所👮〈vs.ドッペルゲンガー
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2番に電話がかかってきた。ここもアンディが幻視したシーンだ。
電話に出て驚愕するルーシー‥勿論ここに向かっているクーパーからの電話だが、かなり最初の方‥第3章くらいで似たような場面あったなと思って鳥肌立った。
「フランク初登場の時に、備え付け電話でフランクと話すルーシーの前に携帯で話しながらフランクが入ってきて、お互い固定電話で話してると思い込んでる携帯嫌いのルーシーが死ぬほどビックリする」というおとぼけシーン、まさかあれを活かしてくるとは思わなかった。
あの時の携帯電話がどういうものかハッキリわかってないルーシーは「フランクが2人いる」と思いこんでいたせいで失神しそうなほどビックリしたという昭和のギャグ漫画みたいなギャグシーンだった。
だがその前ふりを経た今「(比喩ではなく本当に)クーパーが2人いる」という驚愕の事態に出くわしてしまった。
フィクションに出てくるドッペルゲンガー絡みの場面で一番面白いシーンだった。
ルーシーはフランクに内線する「トルーマン保安官、2番にお電話が入ってます」
フランク「君が聞いておいてくれないか?ルーシー」
ルーシー「とても大事な緊急の電話なんです保安官」
電話をかけてきたのは勿論、ラスベガスから急行中の本物のデイル・クーパー捜査官カイル・マクラクラン)。
クーパー「ハリー!」
フランク「‥私はフランク・トルーマン。ハリーの兄だよ」
さっきクーパーのドッペルゲンガーとした同じやり取りを繰り返す。
フランクは以前、ホークがブリッグス少佐の遺言メモから閃いた「クーパーが2人いる」という言葉が脳裏に浮かび目の前のクーパーが偽物だと感じたに違いない。
ドッペルゲンガーを凝視するフランク。
ドッペルゲンガーも今起こってる事態に気づいたのかフランクの顔を凝視する。
本物のクーパーは現在ツイン・ピークスの入り口を入ったところ。
旧シリーズで何度も出てきた、サントラのジャケにもなってるあの道路。
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続けて「コーヒーはあるかね?」と、うきうきして言うコーヒー大好きクーパー。
フランクは、さっきのアンディと同じように今目の前にいるコーヒーが好きじゃないクーパーが偽物だと気づいたはずだ。
そしてドッペルゲンガーも、フランクがそう思ったことに気づいた。
ドッペルゲンガーは銃を抜く、フランクも抜くが一瞬遅い。
だが銃撃されたのはドッペルゲンガーだった。ルーシーが背後から撃ったのだ。
フランク「一人は死んだようだ、クーパー捜査官」
クーパー「決して触るな!死体から離れてるんだ!」
銃声を聞いたアンディは、Naido、フレディ、ついでにジェームズも連れて来た。
ルーシー「アンディ‥。携帯電話がどういうものかわかった‥
こうなるとひょっとして「消防士」が、ルーシーが携帯電話の概念を抱かないように画策していた気さえして来る。この日のために
遅れてホークも到着。フランクは偽クーパーの事を説明する。
ドッペルゲンガーの死体を遠巻きに見ていると、第8章でドッペルゲンガーがレイに撃たれたが蘇生した時のように辺り一帯が暗くなり突然現れたウッズマン数人がドッペルゲンガーの身体を揉み始める。ウッズマン揉み揉み

ツイン・ピークス保安官事務所👮〈vs.ボブ〉
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ようやく本物のクーパー捜査官(ついでにミッチャム兄弟一派も)が保安官事務所に到着。保安官事務所にいる黒スーツのクーパーやアンディ達‥画面が25年ぶりに最もツイン・ピークスっぽくなった。
ドッペルゲンガーの身体は前回同様、流血して体内からボブ球が出て宙に浮かぶ。
その球にボブの顔が浮かび上がる
それにしても今回のシリーズでわかったことだが、リンチが過去のお気に入りキャラクターをこれほど気に入ってたとは‥ってところ。ローラ大好き以外にも、ボブ、少佐、ハリー、フィリップなど、劇中に出れないけどお気に入りのキャラを目立たせるのが凄く上手い。しかしボールにしてまでボブを出すとはね‥
クーパーはフレディを見つける。
クーパー「君がフレディーか!?」
フレディー「そうだ!」「これが僕の運命だ!」
クーパーはいつフレディについて聞いてたんだろう?これも少佐かな
襲い掛かってきたボブ球と格闘するフレディー
ボブ球はCGで出来たボールにボブの顔の過去映像が浮かび上がっている。
球に浮かんだボブが目を剥いて「ウガー!」とか叫びながら、球なのでドッジボールのようにフレディにぶつかってくる。。
この現世で最も恐ろしい存在のボブ球だが、ただのボールですからね。。
それを右手にゴム手袋つけた華奢なイギリス人フレディーが殴っている。
やべえ‥、想像以上にクソ滑稽な映像‥やばい、ダサい。早く終われ!このシーン!
「腕」みたいにボブの姿も変えればよかったのに‥。と思ったけどリンチはボブ役の俳優の顔が大好きなんだから仕方ない。
とにかくフレディは苦戦しつつもボブ球を破壊。ボブは炎上。
これで本当にボブは滅びたのか?しかし「火」はボブの得意なエレメントだ
ボブは蘇り再び襲い掛かってくる。フレディはボブ球に噛みつかれ流血!
早く終わってくれ!見てられん!
ボブ「死体袋へお前を捕らえてやるぜ!
懐かしの台詞。だがもう喋るな!ボール状態で
フレディのゴム手パンチでボブを今度こそ破壊!
ボブは粉みじんになって死んだ
大方の予想通り、フレディはボブを叩くためのキャラだった。
ゴム手は残ったままなので今後もフレディは活躍できるかもしれない
クーパーは、ボブが抜けて蘇生できなくなったドッペルゲンガーの死体にフクロウの指輪をはめて、ドッペルゲンガーを25年かかって倒しブラックロッジに戻す事に成功。
ミッチャム兄弟「すごいもん見たな」
ボブ球vsゴム手をはめた貧相なイギリス人の対決。確かに凄かった
数々の人達を殺し、25年間アメリカに悪の種を撒き続けたクーパーのドッペルゲンガーはこの世からようやく消えた。
クーパー「フランク、グレート・ノーザン・ホテルの315号室の鍵はあるか?」
なんでそれを知ってる?と不思議がるフランクに「ブリッグス少佐から聞いた」と答えるクーパー。どんな事でも「ブリッグス少佐から聞いた」と言えば通るんだから便利なもんだ。
鍵を受け取ったクーパー(※恐らく、ここが分岐点だろう)

ツイン・ピークス保安官事務所👮〈分岐点〉
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Naidoをじっと見て、何かに気づき驚いた表情をするクーパー。
このシーン以降、画面にクーパーの驚いた顔面アップが半透明でずっと残っている。
いやな感じがする
ちなみに半透明のクーパーは静止画ではなくカイル・マクラクランが驚いたままの顔アップでプルプルしてる別撮りの映像(以降このクーパーは薄っすらクーパーと表記)
そこへボビー・ブリッグス保安官補も到着。
クーパー「ボビー、君の父上にはこうなることが全てわかっていた」
「何年も前に集めた情報が父上とゴードン・コールを引き合わせた。時間通り到着だ」
ゴードン、アルバート、タミーらFBIブルーローズも到着する。
クーパー「結果、我々もこうして導かれる」
そしてこの先、変わりゆくものも幾つかある
過去が未来を決める
いやな感じ
キャンディ&サンディ&マンディがサンドウィッチをたくさん持ってくる。
クーパー「フランク。ハリーによろしく言っといてくれ」
ハリー役の俳優さんは闘病中らしい噂がある。本編ではハリーに対して何度も励ましのメッセージを送ってきた。
それにしても全員同じ章、同じ瞬間に素早く集まりすぎだろう。
この本シリーズ、今まで、人物がA地点からB地点に移動するだけで平気で4、6話かけたりしてきたのでこの17話は各員の動きがめちゃくちゃ素早く感じる。
まさに大団円。以上が本シリーズの打ち上げシーンだった。
クーパーが次する事を思いつかず皆とサンドウィッチを喰って打ち上げしてれば多くの人が望むハッピーエンドだっただろう。しかしそんな感じで終わるわけない。
Naidoがクーパーに駆け寄る。手を合わせる2人。
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Naidoの顔が化身に点く黒い炎に包まれ彼女の顔がブラックロッジに繋がる。
ブラックロッジでは小さな岩が浮いていてその窪みにダイアンの顔が浮かび上がる。
現世では、Naidoの服を着た赤髪のダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)が立っていた。やっぱりNaidoが真ダイアンだった。
満面の笑顔を浮かべるクーパー。そして2人はキスする。
画面にずっと表示されていた薄っすらクーパーが消える。
ダイアンは、起きた出来事は全て覚えていると言う。本物のダイアンは清楚な雰囲気。
やたらとクソ(Fuck)連発してたのは〈化身〉の荒い性格だったようだ。
裕木奈江は異次元に関係する役だろう」という予想は当たったが、まさかここまで重要な役だとは思ってなくて嬉しかった。だけど顔と声を潰されてたのとダイアンのオーバーボディ役だったのは残念だった。
クーパーが時計を見る
時計の針が15:52と15:53の間で行ったり来たりしている

世界が52分と53分の間に囚われており、時が進む事をやめようとしている。
そして薄っすらクーパーがまた画面に表示され始めた。
変な感じ
何かがおかしい。皆がクーパーをじっと見ている。
ダイアンと手を繋いで立ってるクーパーはそのままで、薄っすらクーパーだけが喋る
薄っすらクーパー「僕らは夢のなかに生きている
喋った!
※薄っすらクーパーが画面に表示されていた時間(クーパーが何かを決意して以降の時間)は夢幻のようなものだと言いたいのだろう。
クーパー「また会えることを願ってるよ」「みんなと
サンドウィッチを食べないまま、お楽しみは終わりのようだ。
画面が暗転し、世界が時の流れの狭間に消えていく。
クーパー「ゴードン!
ゴードン「クープ!

★「グレート・ノーザン・ホテル」:ボイラー室🏨
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次の瞬間、クーパーとダイアンとゴードンは暗闇を歩いていた。
クーパーが手をつないでいたダイアン、名前を呼び合ったゴードンは時の狭間に飲み込まれる世界から例外的にクーパーに同行できたようだ。
※クーパー自身が特異点になってるので、クーパーが同行しようと思ったものは連れて行けるらしい。ダイアンやゴードンを同行させて何になるのかはよくわからない。きっと、同行した彼らはこれらの記憶を保持できる、と推測した。
3人は、グレート・ノーザン・ホテルの異音のする方へ歩いていく。
数話前にジェームズがウロウロしてたボイラー室へ。
異音の出処であるドアの前まで来ると薄っすらクーパーは消えた。
※ここが、現在の夢幻になってしまっている曖昧な時間の終り
クーパーはさっきフランクから受け取った25年前のグレート・ノーザン・ホテルで自分が利用していた315号室の鍵でボイラー室のドアを開ける。
クーパー「聞いて欲しい。僕を追ってこのドアを通らないで欲しい。二人とも」
ゴードン「ずうっと君を想ってるぞ!」別れの言葉
クーパーはドアを開ける
クーパー「カーテンコールでまた会おう
クーパーは入っていく。ドアの先には片腕の男マイクがいた。
マイク「未来における過去の暗黒を通して、魔術師は見たいと乞い願う。
一つの声が放たれるのは、ふたつの世界の狭間。
火よ、我と共に歩め(Fire Walk with Me)

電気が流れる。この世界の電気は次元間の移動に必要なもの。

 

異次元空間「コンビニエンスストアの2階」
電気によって2人は「コンビニエンスストアの2階」に転移した。
階段があって2人は登る。ウッズマンはいないのはボブが消滅したからか?
2人は2階に上がりドアを閉める。前回同様、跳び男がインサートされる。不吉だ

 

 

異次元空間「ダッチマン」
あの中庭に来た。鍵開けおばさんBosomy Womanやウッズマンは居ない。
中にはフィリップ・ジェフリーズが居て「頼む。明確に言ってくれ」と言う
それは視聴者が一番言いたい台詞ですけど?
クーパー「1989年2月23日だ」
ローラ・パーマーが殺された日付
フィリップ・ジェフリーズ「君のために見つけよう。ここは滑りやすい」
「また会えて嬉しいよクーパー。ゴードンに会ったら宜しく言っといてくれ。正式じゃない方を覚えててくれるだろう」
ここで、君はジュディを見つけるはずだ」「恐らく誰かがいる」
「君はこれを頼んだか?」
というと湯気がフクロウの指輪のマークになる。それが分解されて「8」になる。
右下に黒い点が現れて「8」自体が横に回って裏返しになり左下に行った黒点が移動して右下に来る。
ここには良い奴しか居ないんだから口頭で具体的に言えや!と言いたくなってくる
「8」といえば「∞」を思わせるが、「∞」だったとしたらタイムスリップや平行世界同様何とでも解釈できそうな符号で何だかテンション下がってきた。。
フィリップ「よし、いいぞ。君はもう行ける」「クーパー忘れるな」
マイク「電気だ。それは電気!」
電気がまたたき、クーパーは転移される

 

 

ツイン・ピークス(1989年2月23日)🗻🗻
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★山🗻
※以下のモノクロの過去の場面、クーパーと一部のローラ以外は劇場版の流用。
ローラ・パーマーの家からローラ・パーマーが出てきて、ジェームズ・ハーリーのバイクに乗って出かける。それを憎々しげに見ている父のリーランド・パーマー。既にローラ殺害を決意している。
2人はバイクを停めた。近くの茂みに転送されてきた2016年から来たクーパー。
ジェームズとキスするが、未来から来たクーパーを見て絶叫するローラ。
劇場版に、確かにこのシーンはあったが、まさか草むらに隠れてる未来から来たクーパーを見て絶叫していたとはね。。
ジェームズのバイクから降りて山小屋に向かうローラ。
その先には山小屋での乱交パーティを楽しみにしてるレオ・ジョンソンジャック・ルノーロネット・ポラスキー
ローラが彼らに合流すれば死が決定されてしまう。
ローラは茂みの中で未来クーパーと出会う(このシーンのローラは撮り下ろしっぽい)
懐かしの「ローラ・パーマーのテーマ♬」が流れる
Laura Palmer's Theme - Angelo Badalamenti (Twin Peaks OST) - YouTube
ローラ「あんた誰?!」「待って、夢であなたに会ったわ」
手を差し伸べるクーパー。ローラはその手を握る。
翌朝、湖畔に流れ着くローラの死体の未来の光景。
その光景の中からローラの死体が消える。
そして白黒だった画面に色が着く。
ローラがリーランドに殺されなかった世界線へと移行したせいか?

★パッカード製材所🏭→湖畔🐟
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化粧するジョシー・パッカード
ピート・マーテル(故ジャック・ナンス)と妻のキャサリン・マーテル
本シリーズで出てないキャラが昔のライブラリ映像によって出演した。
ピートは釣りに出かける。旧シリーズ第1話冒頭だ。
ローラの死体は湖畔には無い。ローラが殺害される運命は回避された。

★パーマー家(2016年?)🏠
誰も居ないリビング。隣の部屋でセーラ・パーマーが奇声を上げ続けているらしき映像がずっと流れる。めちゃくちゃ怖い。
セーラがやってきてローラのプロムクイーン写真を刃物で突きまくる。
現代っぽいけど、これは未来から過去に影響を及ぼそうとしてるシーンなのかな?

★山🗻
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ローラの手を引いて歩くクーパー。
急に、虫の羽音のような異音がしてローラは忽然と姿を消す。
第1章冒頭で「消防士」が「この音を聞け」と言って聴かせた音だった。
第8章でエクスペリメントが生んだ悪の虫が入り込んだのがセーラだと判断して、あれはひょっとして「虫に関係する者に気をつけろ」という意味だったのかな。
だが、そんなの注意しようがない。
クーパーがふと振り返るとローラは消えていた。
そして森にはローラのぞっとするような絶叫がこだました。
「ローラが死なない世界線を作ってる途中で、悪の因子を内包するセーラの妨害によって予測できないネガティブな事態に陥ってしまった」って事か。
ローラの死体は消えたままなので殺害される運命は変えられたのだろうが、不吉なムードが充満しているので別の良くない世界線に移動したという感じだろう。
セーラの存在を抑えておかなかったのがクーパーの失敗の原因か。
赤いカーテンが映り懐かしのジュリー・クルーズが唄い最終回に続く‥
www.youtube.comせっかくのジュリー・クルーズだが、色んな事が気になって耳に入ってこない。
とにかく次で最後だ

 

 

▲▲
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★本シリーズがずっと綴ってきた「2人のクーパー事件」の解決は、有能なアンディの活躍でルーシーがドッペルゲンガーを倒しフレディがボブを倒した後、クーパーがグレートノーザンの鍵をフランクから受け取るところ。ここまでだろう
それにしても散々、人を殺してきたドッペルゲンガーを倒したのが、暴力に溢れた本作の中でピリッとした場面と言えば「アンディとソファの色で揉める」シーンしかなかった善良でとぼけた中年女性ルーシーというのがいいね。
★ボブ球vs.フレディ戦のダサさはかなりのものがあった。思わず何度か目を逸したね。だがボブ球のダサさやフレディとのバトルがクソダサいのは多分わざとな気がする。せっかく真クーパーが来てるのに悪クーパーもボブ球も、倒すのは善良なルーシーとかフレディだし、ここは悪の権化に対して「メソメソとした終わり」を喰らわしてやったのかもしれん
★急にダイアンが真ヒロインみたいな扱いになるのが納得いかなかった。アニーが出れないからダイアンを代わりにヒロインにしたんだろう。そしてカイル・マクラクランと実際に付き合っていてリンチ作品常連という、メタ的な意味でヒロイン要素の強いローラ・ダーンをヒロインに仕立てたんだろう。
そういう意味では確かにヒロイン力はあるが、ローラ・ダーンのことは30年前から「顔の怖いオバサン」としか思ってなかったので微妙なものがある。
しかも応援していた裕木奈江を脱ぎ捨てて登場したからガッカリ度が高い。
★オードリーのくだりなかったね。この調子だと来週も多分ないだろ。前回オードリーが目覚めてた時、病院で白い服着てたっぽいから長年の昏睡状態から醒めたって事で終わりか。どうせなら大団円の場に何とかして来させて「気づいたら太ったオバサンになってる‥」とショックを受けているオードリーに向かってクーパーが何か良い事言って「私の特別捜査官‥」と言わせてほしかった。
★薄っすらクーパーは、フランクからグレートノーザンの鍵を受け取った後にNaidoの顔を見た時から現れる。
鍵受け取りによってタイムスリップする事を決意したから現実が揺らぎ曖昧になった、薄っすらクーパーが表示されていたのはその目印なんじゃないかな。薄っすらクーパーは「鍵を受け取って過去に戻るぞ、と決めた瞬間以降のクーパーの意識」の表現じゃないだろうか。クーパーがタイムスリップしてローラを救う事を決意した時点で、歴史が変わる事が決定され始めて本来ここに集まらない可能性が高い彼らの存在が曖昧になった。そしてクーパーがいよいよ実際に行動を起こすことを決めた時に、薄っすらクーパーは「僕らは夢の中に生きている」と喋り、現実はより曖昧になった‥というかさっきまで現実だった世界が夢になってしまった。
タイムスリップを決めて、それができるクーパーは特異点として消えない存在となったが、他の者たちは胡蝶の夢のような曖昧な存在になってしまった。
この保安官事務所に集まった皆は、ローラ殺害が起点となってあれやこれやで繋がって集まった線だもんね。その起点がなくなってしまうから世界そのものが暗転して消えたのだろう(ゴードンとダイアンは、クーパーが同行させると決めたから消えなかった?)
★だけどクーパーは何故急にローラを救出しようと思ったんだろう?というか、そもそもそんな事していいのか?ローラが死ななければ、やっと倒したボブも倒してない事になってしまうがそれでもいいのか?疑問が多い。
本シリーズの後付け設定でローラは地球に撃ち込まれた希望の光みたいなキャラにされてたから、ローラを救うことがひいては悪(ジュディ?)を倒すことになるのかもしれない
★ローラ救出が中途半端な結果に終わって最終回に続いてしまった。
一体どうなるんだろう。
前回でのクーパーの鮮烈な復活とオードリーのダンス、今回はドッペルゲンガーとボブを正義の力で倒す‥という明るい展開が続いた。
多分、次回はカオスの中で無茶苦茶な終わり方するんだろう。

 

そんな感じでした

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
#1
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TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

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TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

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「ツイン・ピークス The Return (2017)」第16章/お気に入りのガムが、新しくなってカムバックします

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原題:Twin Peaks: A Limited Event Series (Part 16) 通算第46話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ 制作国:アメリ
配信局:Showtime 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

 

 

感想というよりも、観ながら一時停止しながら書いてます
基本的に完全に全部ネタバレ

前回までの「ツインピークス」は‥
★ダギー(クーパー)、自身の悪のドッペルゲンガーが差し向けた数々の刺客を全て撃退し、周囲の人達を幸せにする。ジェイニーEはダイアンの片親が違う姉妹だった。「ゴードン・コール」の名を聞いて記憶を呼び起こされ、コンセントで感電する
クーパーのドッペルゲンガー
「座標」をGETし、フィリップ・ジェフリーズから「ジュディ」の居場所を聞く。オードリーとの間の息子リチャードも合流する
★FBI特捜隊ブルーローズ。「座標」入手。目下の目的はダギー(クーパー)とジェイニーEの夫婦の確保とツイン・ピークス
ツインピークス保安官事務所
。留置所にはNaidoが保護されてるほか、ジェームズ、フレディー、チャド、流血した男などが収監されている
★セーラ・パーマー、内部に人ならざるものを秘めていてツインピークス民を殺害。
★オードリーの様子もおかしい

 

 

ワイオミング
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★2つの座標が交わる地点
この場所がどこかはよくわからないが相変わらずクスリでバッドになってるジェリー・ホーンがウロウロしてるからツイン・ピークスの近くだろう。
※ワイオミングでした
クーパーのドッペルゲンガー
カイル・マクラクラン)とリチャード・ホーン
ドッペルゲンガーが3人から聞いた座標、うち2つが一致した場所へ向かう。
その場所には岩があり、リチャードに座標を示すデバイスを持たせてピッタリ合う場所に立たせた。リチャードにスポンティニアス・コンバッション(人体自然発火)発生。
リチャードは粉みじんになって死んだ
カスのリチャードが苦しんで死ぬのを待ちわびていたが、あっけない最期。
ろくでもない男の、何一つ良いことがなかった取るに足らない人生が今、終わった。
しかも、ここ最近は強くて悪い父親に殴られて従えられてる様子が少し嬉しそうだったので「良かったね」的な感情が湧いてきた時に殺されたのでスッキリしない。
リチャードに集まっていたヘイトを「そのヘイトも全てこいつのせいなんだよ」と、クーパーのドッペルゲンガーに集めるための演出かな。
この「2つの座標が交わるポイント」にリチャードを立たせて粉みじんにするのが一体何の意味があるのかよくわからないがとにかく何かをクリアした。地雷撤去みたいなもの?
※後からわかったが、前回フィリップ・ジェフリーズは「ジュディに会ったらどうだ?」と言いドッペルゲンガーに座標を教えた。しかしフィリップは悪の雰囲気がしなかった。それを察したドッペルゲンガーは自分の代わりにリチャードに「座標の味見」をさせたのだ。ドッペルゲンガーを消滅させようとするフィリップの作戦は失敗した‥そういう事だろう。
ドッペルゲンガーはダイアンに「 :-) ALL. 」とメールする。
日本風に打つなら「 (^_^)全て揃った 」または「皆殺しにしろ」って感じか。
一部始終を見ていたジェリー・ホーンは狼狽えていた。双眼鏡を逆さに観ていたので結構近くにいて騒いでいるんだろうにドッペルゲンガーに見つからないのは不思議だった。ジェリーはここまで、森できまって狼狽えてるだけだったけど何かするのかな?フィクションではこういうキャラは最後に何か偶然いい事したりするが‥

 


ネバダ州南部ラスベガス
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★ジョーンズ家の前🏠
ハッチ・ハッチンスティム・ロス)とシャンタル・ハッチンスジェニファー・ジェイソン・リー)のハッチンス夫婦。ダギーを殺しに来たのだろう。
ベガス市警も訪れるがダギー家は留守、帰っていく。

★病院:ダギー(クーパー)が入院してる部屋🏥
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前回、記憶を取り戻しかけて更にコンセントで感電しにいったダギー・ジョーンズとして生活するクーパーカイル・マクラクラン)。昏睡状態で寝かされていた。
心配そうに見守るダギーの妻のジェイニーE・ジョーンズナオミ・ワッツ)。息子サニー・ジム・ジョーンズ。ダギーの勤める保険会社「ラッキーセブン」の上司ブッシュネル。カジノのオーナーミッチャム兄弟キャンディ&サンディ&マンディ‥など、ダギー(クーパー)を愛するベガスの仲間が勢揃い。
ミッチャム兄弟は指で摘んで食べるクソうまそうなフィンガー・サンドウィッチを振る舞う。本シリーズでは食い物が出てくる回数が前より少ないが、出てくる時は癒やしのシーンにのみ出て来る。
それにしても怖いミッチャム兄弟だが一度惚れこむと、ずーっと良くしてくれ続けるな。侠客キャラだ。一般人が「こうあって欲しい」と想像する義理人情に厚いヤクザ。
そして皆に囲まれるダギー(クーパー)を見ていると何故か不思議と泣きそうになる感動があった。
次に目覚めた時には絶対、元のクーパーになっていてそれはいいのだが、ここに集まった面々が愛した聖なる白痴ダギー(クーパー)は消えているのだろう‥そんな予感のせいかもしれない。
始まって3話くらいで「あぁ、本シリーズはラスト近くまで正常なクーパー出てこないパターンだな‥。クーパーがテキパキ捜査したり旧キャラと同窓会したりドーナツとコーヒーを味わうシーンは一切観れなさそうで残念だ」と思ってクーパーファンの自分はガッカリしてたが(最初の数話で離れた旧ファンはそんな感じで離れたのだろう)、ここまで観てると色んな奇跡を起こして愛された白痴ダギー(クーパー)に愛着が生まれていたようだ。
というかベガス勢がマジで好きになっていた自分にも気がついた。
ブッシュネルに会社から「FBIがダギーを探してます」という電話が入る。

★ジョーンズ家の前🏠
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相変わらずジョーンズ一家を待つハッチンス夫婦。FBIベガス支部も来て見ている。
病院から来たミッチャム兄弟がやってきて、ジェイニーEのために日用品や食べ物を運んび入れてカジノに引き上げる。
そこへジョーンズ家の隣人の小さいオッサンがハッチンス夫婦に「車を車庫に入れるからどいてくれ」と言う。いつものように口汚く喚いて追い返すシャンタル。
するとオッサンは自分の車でハッチンスの車を強引にどかせようとして来た。
カチンと来て銃撃するシャンタル。マシンガンで撃ち返すオッサン。撃ち返すハッチ。めちゃくちゃだ。銃撃戦になった。
シャンタルはバンを発進させるがオッサンが撃ったマシンガンがバンの車体を抜いて夫婦に命中。
ここまで数々の人々を殺してきたサディストの暗殺者夫婦ハッチンス。
何一つ上手く事が運ばず、よくわからんモブのオッサン相手にボニー&クライドのように蜂の巣にされて死亡。(少し小人症っぽいから、ひょっとしてアイク・ザ・スパイクの親類かもしれない)これは、なかなか良い死に様だ。ティム・ロスジェニファー・ジェイソン・リーと、二人とも安いギャラで出てくれた(推測)大物スター俳優だから派手で良い感じの死に場所を作ったのかな。
ジェニファー・ジェイソン・リーは「ヘイトフル・エイト」に続いて下品で荒い女だった。
ティム・ロスは物腰がめっちゃカッコよかった。正直もっとちゃんとした役だったらよかったのに。
オッサンは当然すぐ近くにいたベガスFBIに捕まる。
ハッチンス夫婦の死因は、シャンタルによる他人を思いやらない偉そうな態度だった。
エルモア・レナードの犯罪小説(「スティック」だったっけ?忘れた)で主人公の犯罪者が作ったルールで「犯罪する時は他人に対して敬語で丁寧に接さなければいけない」という鉄則を言ってたのが凄く記憶に残ったが「目的遂行以外の余計なトラブルを起こさないように」という事なんだろうな。
夫婦はFBIの事も気づいてなさそうだったので、たとえオッサンが居なくてもベガスFBIと銃撃戦になって死ぬ運命だった気がする。これはフィクションなので「たまたま弾が当たった」のではなく、意識的に弾丸の方がハッチンス夫婦に当たりに来ている。
それにしてもミッチャム兄弟に被弾しなくて安心した‥。
知らん間にミッチャム兄弟をめっちゃ好きになっている自分に気づいた。

★病院:ダギー(クーパー)が入院してる部屋🏥
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ダギー(クーパー)の様子を見ているブッシュネル。
部屋にはグレート・ノーザン・ホテルで鳴っている異音と同じ音がする。
さっきまでブッシュネルが座ってた椅子に片腕の男マイクの姿が浮かび上がり、次の瞬間ダギー(クーパー)が目を覚ます。機敏な動き。もうダギーじゃない。
デイル・クーパー特別捜査官カイル・マクラクラン)だ。
やはりさっき悲しかったのはダギー(クーパー)が消えた事への悲しみだったようだ。
クーパー「完全に目覚めた。(普通の喋り方)」 
お気に入りのガムが新しくなって25年ぶりにカムバックしました。
マイク「ついに。もう一人は。戻って‥こなかった。まだ外にいる
ドッペルゲンガーは策を弄してブラックロッジへの強制送還を逃れてまだ現世にいる」と言いたいらしい。
マイクはフクロウの指輪をクーパーに渡す。
この指輪は25年間、「ツイン・ピークス」の謎のアイテム‥ミステリアスなムードを醸し出すためだけのアイテムだと思ってたが、本シリーズをここまで観た我々は「これを対象の指にハメて、その肉体を死亡状態にすればブラックロッジに強制送還できるアイテム」だと知っている。
クーパー「種は持っているか!?」と言うとマイクは本物のダギーが消滅する時に遺した金の玉を取り出して見せる(今後はと表記)
クーパーは頭髪を抜いて「もう一つ作ってもらいたい」と言って渡す。
はダギーのような「化身」を作るためのものかな。
そこへトイレから帰ってきたジェイニーEとサニージム。
クーパーは「やあ、サニージム!」「やあ。ジェイニーE!」と言って抱きしめる。
このシーンを見て「クーパーが、ダギーとして過ごした時の記憶」は保ったままだった事がわかり嬉しくなった。
ダギーがいっぱい喋って驚くジェイニーEとサニージム。
クーパー「ブッシュネル、そこのサンドウィッチを取ってくれ。腹ぺこだ」
ブッシュネルは「FBIがダギーを探している」ことを告げるとクーパーはサンドウィッチをぱくつきながら「すばらしい」
ブッシュネル「なんだか強くなって戻ってきたようだな」
ジェイ二―E、ブッシュネル、ミッチャム兄弟にテキパキ指示をして銃を携帯してツインピークスに向かうクーパー。
ミッチャム兄弟「よ~し!行くぞ!!
ツイン・ピークスのテーマ♬」が流れる
クーパーは、ブッシュネルにゴードンへの伝言メモを渡した後
クーパー「貴方は尊敬すべき人物だ。貴方の親切と良識ある振る舞いは忘れない
確かにブッシュネルは本当に良い人だった。
ブッシュネル「(君を探している)FBIはどうする?」
クーパー「私がFBIだ。
きまったね
ジェイニーEとサニージムと共に車に乗り、ミッチャム兄弟のカジノに行く。
夫が急に喋り出し卓越した運転技術も見せ、最初は戸惑っていたジェイニーEだが、やがて誇らしそうな微笑みを浮かべて夫を眺める。
‥という一連のクーパー復活シークエンス。
一体どういう種類なのか自分でも全然わからない感動が止まらない。
一つ言えるのは自分が感じた感動は、過去のシリーズを90年代当時に毎週1話づつ楽しみに観て(当時は)わけのわからなかった劇場版も観て他のリンチ作品も観て、時が過ぎ25年後経った今、本シリーズを昔と同じように他人の感想をなるべく読まず毎週1話づつ観て(当時はなかった)ブログに感想書いて、本シリーズと繋がりの強い劇場版を再見すると全く見え方が違ったりしつつ、そして今回のこの展開‥を観てる者だけが感じる種類の感動だという事はわかった。
本シリーズの第3、4章あたりを観た時、映画好きとかリンチ好きなら「本シリーズのクライマックスで真クーパー復活してドッペルゲンガーと対決だな」というのは誰でもわかることで実際その通りになっただけなのに、こんなに感動するとは思わなかった。
正直、第2~6章あたりは「これ本当に面白いのかな?」と疑念を抱きつつ観てたし、過去の人気の流れや人気キャラを殆ど出さず異常に間を取るリンチのやり方にも疑問を持ったこともあったが、いつの間にかそれに慣れてしまい、ゆっくり脈打つ本シリーズの血脈がベストと思い始め他のドラマ観たら「ベラベラよく喋るなこいつら」と思ってる自分に気づいて「あ、知らん間に新シリーズはまってるわ‥」と気付いた。
最初は素晴らしいと思いたいがあまり、疑念を抱いても「いや、きっと今回も良いんだ!」と無理やり思い込んでいたが(まるでファントム・メナスのように)、だけど話が進むに連れてやっぱり今回のツイン・ピークスも最高だった。
今回クーパーが復活した時は、25年間、昏睡状態だった友達が目覚めた気がした(同時に新しい無口な友だちが死んだ気分にもなった)。
それで泣きそうになったのだろう。
あんまり主観的な感想を幾ら書いても同じ環境、同じ状態、同じ感じの人にしか伝わらないかもしれないのでこの話はここまでにしよう

 

 

ネバダバックホー
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★ホテル:バー🍸
ダイアン・エヴァンス
ローラ・ダーン)、ドッペルゲンガーからの「:-) ALL.」メールを受信。
それを見たダイアンはまるで何かに気づいたかのように驚愕し、BGM「ツイン・ピークスのテーマ♬」は止まる。
ダイアン「クープ、おぼえてる。。上手くいくといいけど‥」
ダイアンはルース・ダヴェンポートの死体に書いてあった、3つ目の座標を返信する。
ダイアンはハンドバッグの中の銃を確認し、ドッペルゲンガーが第1章で登場した時に流れたインダストリアル・ミュージックと共に何かを決意した表情でFBIの部屋に向かう(この曲が流れるという事はつまりダイアンがゴードン達を撃とうとしているという事だ)
★ホテル:FBIが滞在している部屋🏨
ゴードン達が機械をたくさん置いて仮の作戦本部にしてる部屋に来たダイアン。
部屋にはゴードン・コール副所長デヴィッド・リンチ)、アルバート・ローゼンフィールド捜査官ミゲル・フェラー)、タミー・プレイストン特別捜査官(クリスタ・ベル)が揃っている。
この四人が現在の特捜隊、新生ブルーローズだ。
全員大好きなのでダイアンが誰か撃つんじゃないかと心配でたまらない‥
ダイアンはハンドバッグの中に手を入れる。ゴードンはそれを凝視している。
護身開眼している。少しホッとした俺。
ダイアンは今回までずっと引っ張ってきた「最後にクーパーと会った夜」の事を話しに来たと言う。
ダイアンがまだFBIを辞める前‥クーパーの音信が途絶えて3、4年経った頃。
突然、家にクーパー(のドッペルゲンガー)が入ってきた。
ダイアンは愛していたクーパーとの再会を喜ぶが、クーパー(ドッペルゲンガー)はFBIの様子を尋問してきた。そしてキスされた肌感覚で彼は別人だと気づいた。
ドッペルゲンガーはダイアンが気づいた事に気づいて笑うと、ダイアンをレイプした。
そしてガソリンスタンド(例のウッズマンの棲家‥「コンビニエンスストアの2階」のことだろう)に連れて行かれたという。
ダイアン「さっき彼に座標を送ったの」「保安官事務所にいる」「私は私じゃない
様子がおかしくなったダイアンは銃を抜く。
しかしアルバートとタミーに返り討ちにされたダイアンはこの世から姿を消す。
ブルーローズ結成のきっかけになった事件番号1とそっくり。第14章 - gock221B
タミー「びっくり。本当だったのね。今のが本物の『化身』‥」
今までこのドラマに出ていたダイアンは「コンビニエンスストアの二階」で作成されたドッペルゲンガー‥ダギーと同じような自分が「作られたドッペルゲンガー」だと自覚していないドッペルゲンガー‥コピー人間だったのか?いや、これからはタミーに習い、ドッペルゲンガーとの差別化を図って「化身」と呼ぶ事にしよう。
ダイアン(化身)はクーパーのドッペルゲンガーに座標を送るためと、ブルーローズを殺すために使役されていたのか?本物のダイアンは今どこに?生きているのか?
そして、このダイアンはダギーと同じく「自分がドッペルゲンガーだ」という自覚がない、普段は普通の人と変わらないタイプのドッペルゲンガーで「 :-) ALL. 」メールは、その記憶を呼び覚まして邪魔者‥ブルーローズを撃つトリガーだったのかな。
ゴードン達はダイアンを泳がせて警戒していたから返り討ちできた。
「ダイアンってドッペルゲンガーと連絡取っててゴードンも泳がせてるけど、発見したり思ってることは割と話してるし裏切ってるようにも思えないなぁ」と思ってたけど、まさか「化身」だったとはね。。
しかしブルーローズツイン・ピークスに行くのかな?
FBIがクーパーに再会するところは観たい。特に、アルバートミゲル・フェラーが亡くなったから残り2話しかチャンスがない。

 

 

ブラックロッジ
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撃たれたダイアンはブラックロッジに来た。
片腕の男マイク「誰かが、作ったのだ。お前を
ダイアン「わかってるわよ。くそったれ
ダイアンは、本物のダギー(クーパーの化身)と同じく黒い炎に包まれを残し消滅。
では本物のダイアンは?
このダイアン(化身)は「保安官事務所にいる」と言っていた。
留置所にいる怪しい存在筆頭はNaido(裕木奈江)、そしてビリーらしき流血した酔っ払いのオッサンくらいか。
もしNaidoが真ダイアンに変身したりベリベリ破れて中からダイアンが出て来たりしたら裕木奈江の価値が下がりそうで嫌だな。生贄にするならオッサンにしてくれ
それとも単純に、保安官事務所に座標があって、そっから入った異次元空間に真ダイアンがいるのかもしれない。

 

 

ネバダ州南部ラスベガス
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★「シルバー・マスタング・カジノ」❼❼❼
クーパー、ジェイニーEとサニージムに別れを告げる。
ジェイニーE「あなたはダギーじゃないのね‥
「僕のパパだよね!?」と泣くサニージムに、クーパーは「君のパパだよ」と告げ、2人を抱きしめる。
クーパーは2人に愛を告げ「僕は赤いドアから帰ってくる」と約束する。
ジェイニーEは「あなたが誰でもいい‥。ありがとう」と言って涙を流す。
恐らく彼女の脳裏にはクーパーがカジノから来た日から今日までの思い出が浮かんでいる。何故泣くのかというと多分目の前にいるダギー(クーパー)はもう帰ってこないからだろう。
たぶん最終回で帰って来るとしても、恐らくそれは新たに作ったクーパーの化身、限りなく本物に近いコピーでしかない。
この真クーパーもジェイニーEも大好きな僕としては、このカップル成立して欲しいが、クーパーの口ぶりではもう帰ってこないっぽいな。どうせ化身なら素晴らしい化身を作って欲しい。
しかし「ジェイニーEはダイアンの姉妹」という設定はあまり必要とも思えない設定だが本当に必要だったのかな?
そしてブリッグス少佐の胃から、ジェイニーEがダギーにプレゼントした指輪が出た件は何だったんだろう?ドッペルゲンガーがやったのだとしても何の意味があるのかわからない。

★ミッチャム兄弟の高級車内🚗
クーパー、ミッチャム兄弟&キャンディーズの高級車でツイン・ピークス保安官事務所に向かう。
裏社会の人間であるミッチャム兄弟は、FBIである事を話すクーパーや保安官事務所に行くことについて後ろめたい気持ちで小さくなるが、クーパーは兄弟が黄金のハートを持っていることを保証し勇気づける。キャンディも嬉しそうだ。
それを聞くミッチャム兄弟同様、すごくクーパー独特の言い回しを聞いて「クーパー帰ってきたな」という喜びに満たされた。
それにしてもミッチャム兄弟って最初はモブのカスかと思ってたのに、ここまで大事なキャラになるとはね。。

 

 

ワシントン州ツインピークス🗻🗻
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★「ロードハウス」🎵
エドワード・ルイス・セバーソンⅢ世(エディ・ヴェダー)がLIVE中。
Eddie Vedder - Out of Sand (Twin Peaks, 8/27/2017) - YouTube
ついにオードリー・ホーンが夫チャーリーを伴ってロードハウスに来た。
あれ?オードリーは昏睡状態で、チャーリーは主治医じゃなかったのか?
いや、このシーンまるごと夢という可能性もまだある。
MC「それではここで踊っていただきましょう。
オードリーのダンスです」
おお、やはり‥ というか次に何が起こるか気づいて鳥肌立った
Audrey's Dance | Twin Peaks | Part 16 - YouTube
オードリーのダンス♬」が流れ、オードリーは25年前のように、フラフラと、一世を風靡した、地に足が付いていない女子オードリー独自のダンスを踊りだす。
「すっかり松坂慶子と同じ太り方しちゃって」と思ってたがえらいもんで何だか痩せて可愛く見えてくるから不思議だ。‥というか「おばさんになったら多少ぽっちゃりしてなきゃ」とまで思えてきた。
すると突然、客が殴り合いを始めたのでオードリーは
「チャーリー、ここから連れ出して!
と言った次の瞬間、違う場所に居た。
白い服を来たオードリーが無音の白い部屋に居て鏡を見ている。精神病院?
「オードリーのテーマ♬」をバンドが逆回転で演奏して次回に続く‥

 

 

▲▲
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クーパー復活については上にいっぱい書いたから端折るとして、15回引っ張って開放したクーパーの目覚めと似た快感のオードリーのダンスについて。
今まで「久々に登場したと思ったら他のキャストよりぽっちゃりしたおばさんになっててチビデブハゲの夫が居て、喚き散らすか困惑してるかだけで昏睡レイプされて生まれた人殺しのリチャードが息子で‥何かオードリーの扱い酷くない?」と思って溜まった鬱憤が、少女時代の彼女の代名詞だった彼女のテーマ曲とダンスによってストレスが裏返って開放されカタルシスとなった。それで次回へ続く。最高だろう。
というか今回はクーパー復活があったからオードリー目覚めは繋ぎ回っぽかった先週に回しても良くなかった?という気がしなくもないが、リンチは連続ドラマのつもりではなく18時間の映画を巻き寿司みたいにブツ切りにしてるだけだからこんな提案は間違いだ。リンチにしてみれば「は?」ってなもんだろう。
オードリーがビリーやティナやチャック?とやらの事を何故知ってるのかは謎だが来週わかるだろ
来週クーパーはいよいよツイン・ピークスに来ると思うが、オードリーと言えば昔クーパーに片思いしてて今の状況は悲惨だから娼館「片目のジャック」に捕まった時に「私の特別捜査官‥」連呼してクーパーに助けられたようにクーパーに助けられて欲しい。
第6章くらいまで「今回ほんとに面白いのかなぁ?」と疑ったりしつつ、ここまで来たが今回のクーパーやオードリー同様、序盤の不満なども全て反転してやっぱ最高だな、と思った。
しかも「インランド・エンパイア」の時は正直「リンチ、自分の好きな得意な事しかやらないなぁ」と悪い意味で思って10年くらいリンチへの興味うしなってたけどノスタルジーとかじゃなく「現在進行系のリンチが凄い」というのが凄く嬉しいわ(インランド・エンパイアも観返してみよう)
文句なく今回が一番最高の回だろう。残り2話で超えるだろうか?
来週、光と闇のクーパー対決で、最終回むちゃくちゃして終わりって感じかな?

 

そんな感じでした

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
#1
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