gock221B

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「ピエロがお前を嘲笑う(2014)」 ハッカー集団のチーム男子サスペンス青春ドイツ映画

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原題:Who Am I - Kein System ist sicher 監督:バラン・ボー・オダー ※ドイツ映画

ドイツ映画なので当然、監督も俳優も知らずに観たら面白かった。ドイツ映画観たの「素粒子」以来だから超々久しぶり。殆ど観る機会ないしな。

 

●あらすじ

警察に出頭したハッカー青年ベンヤミン
彼はあるハッカーが殺された殺人事件への関与を疑われ国際指名手配されているハッカー集団「CLAY(クレイ)」の一員憔悴しきった彼は女性刑事に自分の身の上話をし始めた。。

という事で、本編の殆どは主人公ベンヤミンの回想というかたちで進んでいく。


●登場人物

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ベンヤミン主人公。ハッカー集団CLAYの一員。コミュ障の天才ハッカー青年。両親がおらず、認知症の祖母と二人暮らし。抗うつ剤を服用している。幼少期からスーパーヒーローに憧れていてハッキングに手を染める。高校の同級生だったマリにずっと片思いしている。マックスと出会って人生が変わる

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マックスCLAYのリーダー。詐欺の才能を持つハッカー。野心家で、ナンパやドラッグやパーティ、何でも得意なイケてる不良ベンヤミンのハッキング能力に目をつけて仲間に引き入れる。引っ込み思案なベンヤミンにイライラして色々誘ってくれる。友達になりたいタイプ。

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ステファンCLAYの一員。ソフトウェア担当。危険を愛するお調子者。友達になりたいタイプ

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ポールCLAYの一員。ハードウェア担当。小言が多いチームのオカン友達になりたいタイプ

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マリヒロイン。ベンヤミンと同級生だったが存在の薄い彼の事を殆ど覚えていない。何でもないただの女の子だが、ベンヤミンは彼女に恋しているため、彼女のベンヤミンへの態度によって物語が動く。

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捜査官サイバー犯罪の女性捜査官。出頭してきたベンヤミンの話を聞く。

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MRX国籍年齢性別不明、ハッカーたちの憧れの的、最強のハッカーベンヤミンの目標。CLAYの宿敵。

 

スパイダーマンバットマン、スーパーマン。。スーパーヒーロー達は親が死ぬ、もしくは親がいないという不幸な生い立ちから産まれる。
ベンヤミンも両親を失い、幼い頃から友達はインターネットだけ。
ヒーローに憧れる彼は自分の話をする時、やたらとスーパーヒーローを引き合いに出す
憧れのヒーローの不幸や短所と、自分の不幸や短所を重ね合わせ「だから自分もヒーローになれるかもしれん」と思う気持ちはよくわかる。不幸が似てる事と立派になれるかは別問題なのはわかってるが、そう思わないとどこまでも落ち込んで立ち上がれなくなってしまう。
孤独な彼は幼少期からコンピューターに、のめり込んでいるうちにハッカーになる。
スーパーヒーローの他に、正体不明の最強ハッカーMRXも新たに彼の憧れになった。

ハッキングには自信があるが他人とまともに喋れず友達もおらず目標もない。
彼は自分という、ただの点にしか過ぎない存在が線になるような機会を待っていた。
そんな時に、自分と同じくハッキングが趣味だと言うマックスと知り合う。
しかもマックスは根暗のベンヤミンとは違い女もドラッグも得意なイケてる不良だった
ベンヤミンは、マックスが招待してくれたパーティ会場で、彼のハッカー仲間の変人ステファンとポールとも知り合う。
彼らを認めさせるため、早速その場でハッキングするベンヤミン
彼がキーボードを叩くと周囲一帯の電気が全て消えた。同時にパトカーが来た。
パーティ会場は、マックスが知らない金持ちの屋敷に不法侵入していただけだったのだ。
逃走中、パーティに来ていた昔から片思いしていた女の子マリとも顔見知りになれた。
ベンヤミンのハッキング能力が掴んだ縁。彼にとって最高の夜だろうと観てて嬉しくなった
ベンヤミンとマックス達は「俺たちもAnonymousアノニマス)みたいに名前付けようぜ!」という事で「CLAY(クレイ)」というチーム名を付ける。
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電脳世界だけじゃ成功しない時に現実の三次元世界で工作する時は、アノニマスガイ・フォークスの仮面を付けていたようにピエロの仮面を付ける
 アノニマス (集団) - Wikipedia
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遊び感覚で手当たり次第にハッキングする彼ら。
たとえばクイズに答えてポルシェが当たるラジオ番組に、電話している聴取者すべての電話を不通にして自分たちだけがクイズに答えてポルシェGET!
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「こんなしょうもない事するためにチーム組んだのか?」いつもの様に小言を言うデブのポールだったがポルシェに乗ると一転、大喜び。
→GETしたポルシェで爆走しながらステファンが並走するバスに向かってケツを出す→バスの乗客大喜びで写メで撮りまくる→路上の女の子達をナンパ!→家で皆で酒飲んだりエクスタシー食ったり草吸って大騒ぎ。お調子者のステファンは決まりすぎてパンツ一丁で壁に向かって踊り続けている。こんな事ばかりしている。仲間に入りたい

あとはビルの照明や、TVに映る株の増減のあの図をFUCKサインにしたりして有頂天。
彼らは犯罪がしたいというよりは、社会的イタズラで楽しめればいいという感じだ。
ハッカー界でもCLAYは徐々に名を上げていく。
ちなみに本作では、ダークネット(ハッカーだけが辿り着けるネットの深部)を、地下鉄の車両のような映像で表現している。専門用語はよく知らないがネット界での出来事をこう可視化してくれるとわかりやすい
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最強のハッカー、MRXにも知られるようになるがMRXは、CLAYを馬鹿にしてもっとすげー事やってみろと挑発→マックスがキレてCLAYもすげー事やってMRXを挑発‥を繰り返し、最初は遊んでいたいだけだったCLAYのハッカー活動がどんどん過激になる。
また、マリとの恋が全くうまくいかずチーム内で軽んじられてると思い込んだベンヤミンも独走、政府の情報局にハッキングし、自分の力を誇示するためにネットに情報を流す。
結果として
会った事のない有名ハッカーが殺され、遊びたいだけだったCLAY達は蒼ざめる。
CLAYは殺人に関与していると思われることになり、政府に目を付けられる。。


サム・ライミスパイダーマンファイトクラブ
と、気が付いたら何か単なる途中までのストーリー紹介になってしまった。
序盤の展開はサム・ライミの映画版スパイダーマンに似てるなと思った。
あとベンヤミン本人がスパイダーマン好きだし、単純にベンヤミンの見た目が、ギョロ目に短髪に虚ろな表情などマグワイヤ演ずるピーターっぽい
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冴えないが才能を秘めてるところ、老婦人しか家族がいないところも(メイ伯母さん)
ずっと好きだった
ヒロインのマリも(失礼ながら)さほど可愛くないところがMJっぽいし、悪友マックスもジェームズ・フランコ演じるハリーを思わせる。

マックスは、まるでベンヤミンの なりたい自分像が具現化したかのような感じでイケてて行動力MAXな上に、色々とベンヤミンの世話焼いてくれたり、タイラー・ダーデンっぽい。
CLAYがやるサイバー悪さも「ファイトクラブ」でブラピやスペースモンキー達がやってた悪戯っぽいしな~
とか思ってたらベンヤミン家にファイトクラブのポスター貼ってたからやっぱモデルなんだろう


●実際、面白い
とにかくそういう感じで、全く期待してなかったにも関わらず、、というか期待してなかったからなのか中々面白かった。
公式が、終盤のどんでん返し的な展開を<マインドファックムービー>という、今すぐ「マインドファックムービー」のファンを辞めたくなるような宣伝コピー付けて宣伝したが、きっとそれがベストな宣伝なんだろう。誰も、監督や俳優誰一人知らないわけだし何ひとつ売れる要素ないし。熱心な人が買い付けて公開してくれたんだろう
実際、僕が想像してた どんでん返しは途中までは合ってたが、最後までは見抜けなかった。
それが無くても序盤から面白かった。普通にハッカー達の青春を描くだけでも多分それなりに面白かった気がする。
ベンヤミンやマックス達CLAYが皆、本当に好感持てる。友達になりたいタイプ
文句というほどの文句じゃないけど、ラストのベンヤミンはドヤ顔し過ぎだろう。
バ~~ン!って感じでめっちゃドヤ顔で金髪にまでしてリア充デビューしてダサい。
今まで通りの身なりで、サラーッと流した方が絶対クールだった。勿体ない。
トリックそのものよりも、角砂糖の手品の意味がわかった時の方がゾクッとしたな。
カッコよかった。だが最後のドヤ感だけがダサかった。ここさえなければ‥
あんなにハッキリ種明かしせず、もっと「そうに違いないんだろうが、しかし気のせいかも」と思わせてくれるような曖昧な種明かしの方がよかった。
でも、面白かったです。何となく女の子の方が楽しめる気もする
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そんな感じでした

www.imdb.com

www.youtube.com

 

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