gock221B

映画その他の感想用ブログ(2015年開設) http://gock.flavors.me/

「ニンフォマニアック Vol.2(2013)」監督:ラース・フォン・トリアー/フィボナッチ数列SEXで異性との因果が断ち切られる!

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原題:Nymphomaniac: VOLUME.II デンマーク映画

 

●前回までのあらすじ。&プロローグ
gock221b.hatenablog.com
性欲と好奇心に突き動かされ不特定多数の男とSEXしまくってきたジョーだったが、ついに唯一愛した男ジェロームと結ばれたが、突然不感症になる。。という昭和エロ喜劇みたいな話をめちゃくちゃカッコいい映像と音楽で描いたVol.1の続き。
こういう映画を観たら、話って見せ方や語り方が大事なんだなと思う(この映画をパッと観て、崇高な壮大な話と思い込む人もいそうだ)
実際、本当はそこまで凄くない話を壮大に見せてる映画は好きだ(プロメテウスとか)

不感症になった話と、幼い時に突然オーガズムを感じて奇跡が起きた話をする(ジョーはナチュラルボーン色情狂だという事なんだろう)。

何を聞いてもウンチクばかりで不感症についても、まともな答えを出せないセリグマンにジョー「どうでもいいんだよ!てめーの数字がどうとか神がどうとかくだらねー話はよ~!お前よ~!私の話に興味ねーだろ!?」と遂にキレた(というか、かなり最初の時から半ギレだった)。
セリグマンはしょんぼりして自分は女性経験がない性欲がないと告白する。
これも第一章からそんな感じで、最初は何て面白いオッサンだ!と思ってたけどしばらくしたら「ああ、ただの童貞か‥」と気づいて面白さが減った。
どうせなら、もっと早く言わせればよかったのにと思った

 

第6章東方教会西方教会

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不感症になったが普通にSEXしたり仲良くしてるジョーとジェローム
これは不感症というか「結婚したら今まで通り好き勝手出来なくなった」という事をフィクションの中の現象として表現した感じなんだろうなと思った。
その後、二人は結婚して子供が産まれるが、好きな男と結ばれたら不感症になるような女が、子供が産まれて嬉しいわけがない。
出産して笑う子供もジョーから見たらこのように↓禍々しい生き物として映っている。

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ジョーの性感が戻らないのでジェロームは仕方なく「また前みたいにしたら?」と言い、再び昔の様に男達とヤリまくるジョー。しかしなかなか性感は治らない。
言葉が通じない黒人達と3Pしようとするエマニエル夫人みたいなシーンもある(どっちの穴に入れるかで黒人同士で喧嘩して未遂に終わるエロ喜劇的シーン)
ジョーは次に、性感回復のために怪しげな男Kの元に通う。
このエピソードはごっつのコントみたいでかなり面白かった。
雑居ビルの通路のような所に常連らしき人妻が何人か座っている。人妻の脚などに傷跡が残っている。そこにイケメンKが来て「マダム」とかニックネームを呼ぶ(ちなみに招かれざる人妻ジョーは「犬っころ」と名付けられた)。
部屋に呼ばれたらビンタされたり尻を鞭でぶたれる。FUCKはしない。
深夜いつ呼ばれるかわからない中で何時間も待たされたり、適当な名前で呼ばれるのも、自分の金で自分を叩く鞭を買って来させるのもプレイの一環だと思われる。
初めて部屋に入ったジョーの尻をしばくために、彼女をソファーに寝させ尻を出させ「うーん違うな‥角度が‥だめだ。また明日来て」とか「降りてこない」とか言う美大生みたいな事を言うK。これもプレイの一環だと思われる。
Kは明らかに興奮してるので、性感回復セラピストではなく性的不能な只のサディストだと思われる。こいつが一体何なのかもっと知りたかった。
自分の赤ん坊は、ベビーシッターに預けてKの所に通ってたのだが、ある日シッターが来なくなってしまい、赤ちゃんは深夜ベランダから落ちそうになる。
ここはSEXに夢中になってたら赤ん坊が落下死する「アンチクライスト」のセルフオマージュか
当然、激怒したジェロームは「次出かけたら、僕とも子供ともお別れだぞ」と言う。
ジョーは夫と子供を失い、性感は蘇るのだった。

 

第7章「鏡」
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一人になったジョージョーよりはマシだがジェロームもそれなりにはクズなので子供は施設に預けてしまったらしい。ジョーは子供に匿名で送金している。
性感が蘇って再びSEXしまくってるジョーは、上司に呼ばれ「精神科医とSEX依存症の会に行って治せ」と命じられる。
精神科医に「SEXを誘発するものを全て封印しろ」と言われ、電話はわかるが鏡や窓まで全部白い布で覆って、まるで精神病棟の部屋みたいになったジョーの部屋。
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よく見たらドアノブとか蛇口などのチンコ状のものや椅子や机の角っこ(女性器をこすりつけないためか?)まで布で覆ってて笑ってしまった。
ここまで来たら、酷い女なのにも関わらずだんだん彼女が可愛く見えてくるから不思議だ。
この章は地味だが、なかなか重要なチャプターかもしれない。
椅子や机の角っこはギャグだとしても、窓を塞ぐって事は世界そのものがSEXを誘発させ、鏡を見たら興奮するって事は彼女本人がSEXを内包してるんじゃなくて もう彼女自身がSEXなんだと今気付いた。SEXしないようにしたら死ぬしかないんだな。
続いて、SEX依存症の会(アメリカ映画によく出てくる輪になって懺悔するアレ)に行き、反省文を読もうとするが幼少期の自分の生霊を幻視し、反省文を破り捨てる。
ジョー「私はSEX依存症ではない!お前らみてーな病人じゃねーんだよ!私は生まれついての色情狂(ニンフォマニアック)だ!」と宣言して帰る。
割と普通にいいシーン。ここで映画が終わったらハッピーエンドと言えなくもない。

 

第8章「銃」
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普通の仕事は無理だと悟ったジョーは、マフィアだと思われるL(ウィレム・デフォー)に男やSEXを知り尽くしている事を買われ、借金取りの仕事を始める。
一体どうやって?と思ってたら、金返さない男の尻を単純にしばき回してて笑った。
また金を返さない男の性癖を利用しているらしい。
金返さない男のチンコを剥き出しにして色んなエロい話をしまくってチンコが立ったらそこを突くというやり方もアホらしくてよかった。
そして男がロリコンだという事を突き止めた。そして「ロリコンは、確かに幼女に手を出す男はクズだが他の九割のロリコンは手は出さずファンタジーの中で一生を終える。彼らは治療もできないので一生我慢しなければならず結構大変だ」と色情狂だからこそわかる持論を言う。一理あるなと思った。
確かに何も考えずロリコンを蔑んでいた部分があるなぁと思った
●数年後、Lから「身寄りのない孤独な少女を後継者にせよ」と言われる。
そこで何年もかけてTMレボリューション西川貴教みたいな顔した少女Pと親しくなり、ついには一緒に住んだり肉体関係を結ぶほどの仲になる。
ある日、取り立てに行った屋敷が何とジェロームの家だった。
ジョーは、自分で何とかしないといけないのに新人のPに取り立てを任せてしまう。
そしてPに任せてたらジェロームと男女の関係になってしまう。
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もう、こんな街にはいられない!と逃げ出そうとした時に、風に逆らう木を見つける。亡き父が言うところの「自分の木」を遂に見つけたところでジョーは自分の芯を見つけ自分が捨てたものに相対する勇気が出た。たぶん。割と普通にいいシーン
‥とか思ってたら、ジョーはジェロームを撃ち殺す事にする。立ち向かうってそういうこと‥?しかし暗殺は失敗しボコボコにされる(ジョーよりマシだからわからないでもないがジェロームも子供を捨てた奴なんだけど。。)
そしてKOされたジョーの前でPとSEX。
女性器に3回、アナルに5回‥。フィボナッチ数列SEXだ!
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黄金の回転が産むジェロームとの性愛の因果は、ジョーからPに移った!
Pは倒れてるジョーに小便ぶっかけて新しいカップルは立ち去る。
話を聞いたセリグマンも言っていたが、ジョーは深層心理では撃ちたくなかったので無意識のうちに安全装置を解除してなかったのではないだろうか。
そしてジョーは自分が捨てた者と自分が利用していた者から罰されたかったのかもしれない。倒れてるところは妙にスッキリしたように見えるし。
ここで映画が終われば無理矢理ハッピーエンドと言えなくもない。
そしてVol.1冒頭のセリグマンがジョーを拾うシーンに繋がり、一周した。
youtu.be

 


●エピローグ
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ジョーの長い話が一通り終わった。自分が4時間もエロい体験談されたら勃起疲れを起こしそうだがセリグマンは自称性欲のない童貞なので優しく笑って部屋から出ていく
そしてオチに至る。このオチそのものと即エンドクレジットに行くスピードの速さ、それ自体は好みなのだが、もうVol.1の頭からネタが割れまくってるのが残念だ。
更にわざわざ本作の頭でセリグマンが性欲のない童貞だという事を告白、セリグマン役の俳優の顔が怖すぎる事などでオチがわかりきっている。
というか監督がトリアーというのが一番のネタバレという気もするが。。
「超長いジョーの半生がしょうもないオチの前フリ」というネタだと思うが、それならもっと結末を想像しにくくしてほしかった。
セリグマンはジョーの祖父」とか「セリグマンには妻子がいて隣の部屋には家族がいっぱいいる」とか、そんなんでいいからさ。。
●それに、前後編それぞれ二時間、合わせて四時間という形式が苦手だった。
前篇の最初の方で割れがちなネタが、後編のラストではもう確信に変わってしまうのもオチの衝撃が和らいでしまうポイントだった。
これが、いつもみたいな三時間ちょっとくらいの一本の長い映画だったら、冷静になる間もなく気づきかけたオチの事を忘れながら最後まで観て面白かったかもしれない。
元々は長くなりすぎて上映時間五時間のつもりだったらしい。それは長すぎる。
一個一個のネタは面白いんだけど、H夫人の話とか要らないだろ。
SWみたいに一本づつ独立した続編はいいけど、長すぎるから二本に分けた映画が苦手だ。キルビルも本作と同じで「面白いけどアニメとかマイケルマドセンのバイトシーンとか要らないだろ‥一本にしろよ」と思ってしまう。
とはいえ目いっぱい楽しんだけど。。Vol.1より完全にVol.2の方がよかった。
Vol.1楽しいけど、第一章以降をダイジェストにしてVol.1自体は一時間に圧縮して、本作の頭にくっつけて一本の長い映画だったら良かったのにと思った。個人的に。

そんな感じでした。

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Hey Joe

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