gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

水木しげる先生

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水木しげる先生が亡くなった。


幼少期から、水木先生=おじいさんというイメージだったので、亡くなった時ショックを受けないように常に「もうすぐ死ぬと思っておこう」と思う事にした。しかしそう思ってから30年以上生きておられた。
だが、ネットで死去のニュースを見た時さすがにアッ!と言って、その場でグルグル歩いた

リアリストと楽観主義者、両方を共存させていたハードボイルドな人というイメージ。
何だかんだ一番好きな著名人といえば水木しげる
そういう水木しげるや水木作品の魅力について語ろうと思えばできるが、何か今そんな事してもなという気分なのでやめておこう。
そんな面白情報や名言とかを書き連ねたところで今は意味がない。
上滑りしていくだけだ。
ここは感想ブログなので今後、自然な流れで何か読んだりした時に感想を書こう

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とは言ったが、好きな作品を記述する事を通じて水木の死を感じてみたくなった。
子供の頃から御多分に漏れず漫画が好きで色々読んできたが、歳取って自分の中で漫画読んだ記憶がデフラグされて削ぎ落とされていくにつれ、(極端な事を言えば)漫画は水木しげるだけあればそれでいいという感じになって全部売ってしまった(あとはアメコミがあればいい。ちなみに水木漫画はアメコミに似てるがその話はまた今度)
好きな漫画は、とりあえず長編代表作だと「ゲゲゲの鬼太郎(60年代のやつ)」「鬼太郎夜話」「墓場の鬼太郎」「悪魔くん千年王国」は「悪魔くん山田真吾)」「河童の三平(貸し本版を描き直してちくまから出たやつ)」「のんのんばあとオレ」「総員玉砕せよ!」「水木しげる伝」「劇画ヒットラー」「神秘家列伝」などが好きだった。三平とかのんのんばあは、かなり泣いた

あと「テレビくん」「血太郎」「大人物」等々‥の短編の数々。戦記。伝記漫画(ヒットラーも身内も宮本武蔵も芸能人も妖怪も全員同じくらいの熱量で描くところが最高)各種も必読


短編も、色んな物語を何ページも散々繰り広げてきたのにフラッと現れたオバハンが作品のテーマや世界の成り立ちなどをサラッとヒトコマで語って終わったりして最高。

好きなキャラ的には、鬼太郎とかタヌキとか色々いるが、のんのんばあ、不治の病の千草さん、芸者置屋に売られて行く美和ちゃん等の実在の人物や何だかんだで水木本人が一番好きかもしれない。特に悪魔くんを生み出す時、自転車をこぎながら「ばかものたちっ!」と言ってるところが最高だった(ここは朝ドラでも再現されてた)
ちなみに水木は作中で、普通の顔である奥さんの事を延々と「顔が長い」と言い続けるのが不思議だったが(大して長くないから)、「顔が長い」というのは愛情表現を表したい時に使う表現だったんだろう。
出版社も色々あるが、ちくま文庫とマガジン版が、水木と合ってる感じで好きだった
あと、普段だったら好きになれないコンビニ版単行本も水木漫画に合ってる気がした

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近年ではTwitterで何かを大量に食べる姿などもよく見せてくれた。
映像的なものだと、アニメ版の各期鬼太郎とか悪魔くんとか色々あって、一応観てはいたが、正直言って原作の雰囲気が全く出てないし鬼太郎が正義の味方すぎて割とどうでもいい。水木の雰囲気に比較的寄せた墓場鬼太郎ですらイマイチだった。個人的に、水木キャラはテンポよく会話せず、凄く間を空けて喋るイメージ。一度でいいから原作のノリそのままでアニメ化してほしい。粘土や人形アニメの方がいいかもしれない

5年前は、奥さんの著作を元にした朝ドラ「ゲゲゲの女房」と、鈴木卓爾監督による映画版「ゲゲゲの女房」で盛り上がった。
朝ドラ版は、また観返したくなるほど傑作ではないが、単純に水木先生の半生でのトピックが次々と出てくるし明るいので毎日盛り上がって楽しかった。
当時描いたドラマ版の落書きでも貼っておこう。

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この思わず絵に描いてしまった貧乏夫婦が並んで売れない漫画を描いてる場面は最高だった
この朝ドラではカットされてた水木の愛人問題等は香川照之主役のNHKドラマで楽しめた
鈴木卓爾の映画版は、妻が水木の無い方の手と手をつなぐシーンや妖怪描写とムーンライダース小島麻由美の主題歌が秀逸で傑作だったのだが朝ドラ版ほどキャッチーでなかったせいか誰も観なかった。傑作なので絶対に観てほしい
www.youtube.com


こんな話はどうでもいい。
水木先生はどこに行ったのだろうか
本人は「妖怪なんていないよ」とか思いつつも「妖怪になった」と思われる事を好むような気もする。もしくは魂がラバウルに行って戦友と会ったり十万億土で死に別れた少女や色んな人と会っているんだろうか。
それともリアリストらしく電灯が消えるようにブツッと意識が消えるだけかもしれない
どれもピッタリくるし、いいと思う
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ご冥福をお祈りします‥と、いう言葉が、正直似合わない。
ごく自然な事がごく自然に起きただけという気持ちでいたい
これが、一体どういう感情なのかは、自分でもよくわからない。
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俺は好きな人物に対しては出来る限り過剰な尊敬や、神格化したくない。
何故かというと、それは彼らを神棚に上げて彼らを孤独にする行為だからだ。
まあ、水木先生にはそんな気遣いも無用な気もするが
とにかく、そんな感じで結びの言葉は無しで終わりたい
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そんな感じでした

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