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gock221B

映画その他の感想用ブログ(2015年開設) http://gock.flavors.me/

「ガールズ&パンツァー 劇場版 (2015)」 戦車とキャラクターに全く興味ないが楽しめた男の感想

(日本のアニメ) (アクション) (スポーツ) 〈邦画〉 【映画】

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監督:水島努

TVシリーズ全話とアンツィオ戦は一応観てる。
SNS等でやたらと評判良かったのでTV版の最終回間際だったか終わった直後だったか忘れたが、その頃に一気観した。
完全にスポコン部活もので面白かったし戦車戦がカッコよかった。
前置きが長くなったので感想だけなら緑色の字の文章のところです

キャラクター
最初の2、3話くらいは、この萌え系キャラデザインやキャラクターが定型文のような台詞を喋ったり振る舞ったりする様子は正直、苦手だったが観てると面白いのでいつの間にか慣れて気にならなくなった。
むしろ、そういうキャラクターばかりなのが長所かもしれないと思うようになった。
一台の戦車は3~6人乗らなきゃいけない。
そして主人公の学校は最終的に8台の戦車があるので戦車部の人数は総勢32人になる!
ストーリーに大きく絡む主人公5人と生徒会チーム3人の合計8人は一人ひとり細かくキャラ付けしてるが、残りの6台の戦車には「バレー部」「歴女」「一年生」「風紀委員」「自動車部」「戦車ネトゲーマー」と一台づつざっくりキャラ付けしてあって服装が統一されてるので一発でわかりやすい。
勿論それぞれのキャラに合った台詞を喋る(たとえば一年生は若くて未熟な役回り)
だから定型文のようなキャラクター達だが、わかりやすくてよかったと思った。
生徒たちのデザインやキャラクターがリアルな感じだったら32人をいつまで経っても識別できない。
試合相手のチームはそれぞれ、アメリカ風だったりイギリス風など国別の校風を持つ学校になっておりキン肉マンストIIっぽいキャラ付けしてあって判りやすい(例えばイギリス風の学校の主将は絶えず紅茶を飲んでいる)
一人一人のキャラに割く時間は短くて、一つの戦車を動かす数人で一人のキャラクターという合理的でシステマティックな感じが、何かだんだんカッコよく見えてくる。
アニメによくある一人の思春期のキャラの内面が世界に影響を及ぼすようなものが大嫌いなので、その対極にあるような本作のキャラの扱いはカッコいいと思いました。

他にはネット戦車ゲームチームの一人だけデザインのノリが違いすぎる松本零次っぽいリーダーが気になってたが(女オタク萌え)OPにいるので活躍を期待してたのだが出番がなく、最終回間際にやっと出てきたと思ったらすぐ死んだのでガッカリした。


変な設定を凄みオンリーで承服させられる
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女の子達が戦車を整備して乗り込んで撃ち合う。
誰もが思うのだろうが主人公はよく戦車から頭を出してるので「戦車から出た頭に砲弾が当たったら‥」とか「崖とか池に落ちたら‥」というのがどうしても心配になる。
砲弾の中には時に建物を半壊させ丘をえぐり取る威力があるものもあるが、女の子達はたまに戦車から身を乗り出して運転している。
途中、他のキャラクターが「顔を出したら危ないですよ!」と言うが主人公は「滅多に当たるもんじゃないし笑」と言う。つまり「そんな事故は絶対に起きない世界観です」ってエクスキューズかなと受け取った。
かといってガンダムビルドファイターズみたいにバーチャルな操縦だったら面白さが半減する、実際に乗り込まないと。。
だったら作品のリアリティレベルを下げたらどうか?と考えた。
ディズニーアニメとかカートゥーンとか鳥山明のギャグ調の漫画みたいに、キャラが高い所から落ちたり砲弾が当たっても「いった~い☆」と言うだけで済む世界、、しかしそれだと戦車のリアリティもついでに下がって魅力が落ちてしまいそうだ。
だから本作の「この世界はリアルな物理法則を持った世界だが、女の子達にはそんな事故は一切起きない世界なので安心して試合をお楽しみください」という「凄みオンリー」のヴァイブスでわからせる方法を取ってくる。多分これしかない。
戦車道や学園艦とかの奇想天外な設定も「深く考えないでくださいね大人なら」という凄味オンリーで迫って来る。これも承服した。


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本編の感想
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映画が始まると主人公の大洗女子学園は、すぐに突撃したがるという旧日本軍をモデルにした地波単学園とタッグを組み、TVシリーズでトーナメントを争った聖グロリアーナ(イギリス風の学院)&プラウダ(ロシア風の高校)と対戦している。
ハリウッド映画によくある、いわゆるメインストーリーに入る前にアバンタイトルで楽しませるやつ。

眼鏡の男の頑張り
TVシリーズでは「戦車道高校生大会で優勝すれば廃校を免れる」という目的で闘っていたが、実は免れておらず今回も廃校の危機になり「実は廃校免れてなかったから、大学選抜チームに勝ったら今度こそ廃校を免れる」という目的で試合する。
眼鏡をかけた政府の?男が、廃校にしようと圧をかけてくる(このアニメは基本、善人ばかりなので、熱い試合を成立させようとして何が何でも廃校にしたがるこの男の存在はファインプレーだった)

やや苦しいが、この映画版はTVシリーズの焼き直しをオールスターで盛り上がり直せればそれでいいので闘う理由の設定は適当でもいいかもしれないと承服した(このアニメは楽しむ以前に承服させられる事が多い)。


ベタっていいね
こうして大洗女子学園は、大学選抜チームと試合する事になるが、大学選抜チームはただでさえ強い上に参加する戦車は最大30輌。
一方、大洗は8輌しか戦車がなくとても勝ち目がない。
しかし試合当日、TVシリーズの大会で激闘を繰り広げた高校‥主人公のお姉ちゃんが隊長を務める学園(ドイツっぽい校風)、サンダース(アメリカ風)、聖グロリアーナ(イギリス)、プラウダ(ロシア風)、アンツィオ(イタリア風)の戦車達が駆け付け、更に本作で初登場した知波単(旧日本軍風)や継続学園(フィンランド風)も駆けつけた!
皆「ド短期の転校」によって大洗女子学園の生徒となって加勢してくれるのだ。
この展開、初めからわかりきってるのにジーンとさせられる。
物語‥大学選抜チームとの試合は、TVシリーズや本作の前半と中盤で丁寧にふっていた伏線を回収しながら進む。

このアニメの特徴として、さきほどの「かつてのライバルが味方に」展開を含めて凄くベタな展開をベタにやってくる。
設定は変わってるが、その代わり捻った事はやって来ないところが好感持てる。
自己犠牲や友情や根性などのベタをベタにやってくるが意外なほどジーン!とした。
これは最近のアニメとかフィクションではベタな表現をストレートに見せるものが殆どないので意表を突かれたのもあるかもしれない。
90年代以降の他の深夜アニメの監督だったら「安全だと思われてた世界だが、中盤でキャラの首が砲弾でふっとんでノリが変わる」とか「戦車道の優勝チームは本当の殺し合いの戦争に行かされる」とか「実は主人公は戦車ゲームのキャラだった事に気付く(しかも優勝するまで世界がループしたりして)」とか、作品の仕組みをメタ的に裏切るというしょうもない展開をやりそう(そしてそれを観て思春期~大学生の奴が興奮しそう)。
だが、この作品はストレートに試合してるだけ。そこがよかった。

戦車の区別がつきさえすれば
戦車の事は全く分からないが戦車戦は凄く面白かった。

戦車は前後左右にしか動けず、攻撃も砲塔を旋回して撃つかもしくは体当たりするかしかないというシンプルさがよかった。
ガンダムみたいに闘いながら議論する事もなく敵の車体に衝撃を与えて白旗を飛び出させるだけだぜ。
記事のタイトルにも書いたが自分は戦車や兵器や銃などのミリタリーに興味ない。
どれくらい興味ないのかというと、超有名っぽい戦車‥たとえばシャーマンとかの写真を見せられた後、30秒くらい間を取って全く同じ写真を見せられても多分もうわからないかもしれない。
本作の戦車戦はカッコいいし嫌いなわけじゃない。ただ戦車自体に興味ないだけ。
たとえば自分は映画好きなので俳優の顔とかすぐ覚えるし、漫画やアメコミ好きなのでそれらの絵柄は凄く似ててもすぐ違いがわかる。
しかし映画俳優に興味ない人は同じ黒人俳優というだけで「モーガン・フリーマンデンゼル・ワシントンの違いがわからない」とか言う。二人の顔は全然違う。興味ないという事はそういう事なんだろう。
自分の場合、兵器に対して興味ない現象が起きてしまう。こればかりはどうしようもない。興味のあるなしというのはそういう事で、そもそも認識自体ができないのだ。
戦車を見ようとしても「見てもしょうがない」と脳が認識して目がすべり「姑獲鳥の夏」みたいに見る事自体ができてないのかもしれないとすら思う。

だから試合が始まって戦車単騎で行動してるとまだわかるが乱戦になると、誰がどれに乗ってるのか全く分からない。
乱戦でもかろうじてわかるのはアンツィオ主将の戦車(小さくて変わった色だから)、次いで主人公の戦車(鮮やかな茶色でコイツが出てくるとノリが変わるから)と歴女チーム戦車(車高が低いから)違いがわかるのはこの三台だけだ。
大洗の他の戦車も、出番が多いし動物の絵が描いてあるので乱戦じゃなければわかる。
でもアクションが始まったらもうわからない。
TVシリーズの前半で戦車をピンクや金色に塗ったりして、戦車好きのキャラが嘆いて数話後には元に戻してたが正直アレはわかりやすくてよかった。
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だから折角面白いのに、今誰がどれに乗って何をしたのか等が全部わからない。
ただ戦車で撃ち合って試合してるというだけのシンプルなストーリーなのに、何が何だかわからなくなる時間が続くと「認知症の老人になったらこんな気持ちになるのかもしれない」と思えて悲しい気分になった。
本作の最後のタイマンになる前に、ダダダッ!と乱戦になって敵味方の車輌が一気に死んでカタがつく場面。
戦車の区別がつくならあそこはさぞかし燃えて面白いシーンなんだろうなと思うのだが自分には「今、面白いシーンが流れてるらしい」というヴァイブス以外一切わからず「戦車に詳しい人はめちゃくちゃ面白くて盛り上がるんだろうな」と思いながら観た。
まあ、これは作品の欠点ではなく自分の欠点の話です。
むしろここまで戦車に興味ないのに面白く感じさせるこの作品を褒めたい文章でした。
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散々興味ないと言ってきて何ですが、そんな戦車の中でも歴女チームの戦車が一番カッコいいと思った。理由はわからない、車高が低いからか?


終わり方かっこいい
ただの映画好きとして特筆すべきは、本作の終わり方が良かった事。

普通だったら試合後に何か良い事を話し合ったり打ち上げシーンしたりしがちだが本作の場合、試合が終了して一言二言話したら即・映画が終了!
これが超カッコよかった。昔の香港映画みたい。
感想戦みたいな事はキャラクターじゃなくて観た人達がそれぞれ行うべきなのだ。

「試合が終わればそこで映画終了ですよ‥」
と言わんばかりの終わり方。試合の終了と映画の終わりが重なっている。

ガルパンおじさんの脳内を想像
戦車に詳しかったりキャラクターに萌えているガルパンおじさんの十分の一くらいしか楽しめてないのだろうが、
戦車にキャラにも大して萌えてない自分のような者でも面白かった(ヒーローやアメコミに一切興味なくキャラの区別が付かない者がシビルウォーとかだけをいきなり観たような感じか?)
しかしガルパンおじさんの中では戦車とキャラの魅力が脳内で屈折、乱反射を繰り返してさぞかし楽しいんだろうなと想像した。
それらに夢中で知識もあればガルパンおじさん達みたいな狂騒状態になる事もできたかもしれない。

皆が同じ大学に行って大学の大会したり、本物の外国チームと闘ったりとか観たい(ガチ外国人と闘う場合、ダージリンやケイ達の扱いはどうなるんだろう?)

そんな感じでした

ガールズ&パンツァー公式サイト

 

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