gock221B

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「デッドプール (2016)」一切リアクションしないという中学生みたいな敵以外は凄く良かった

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原題:Deadpool 監督:ティム・ミラー 制作&主演:ライアン・レイノルズ
製作国:アメリカ 上映時間:108分
シリーズ:デッドプールシリーズ。X-MENシリーズのスピンオフ

 

個人的にはデッドプール本人やデッドプールファンのはしゃぎっぷりがあまり好きじゃないしデッドプール自体もそこまで好きなキャラじゃないけど
‥だけど本作は面白かったね!

既にデッドプールになっているウェイドが大暴れしたりX-MENコロッサスとふざけて手が取れる冒頭が一番面白かった。極端に言うとここだけでよかった。中盤はオリジンとか恋愛パートだから置いといて、後半もこの序盤のノリで行ってくれれば神だったのだが、後半の最終決戦はFOXのMARVEL作品特有メリハリのないフワフワした展開(主人公サイドより弱い敵とダラダラ闘ってたら何時の間にか何となく死ぬ)とかで、最初はティム・ミラーが好きにやらせてもらってたから面白かったが、終盤は(たぶん)FOXの指示が入っていつものFOX映画の様につまらない感じになった感が出ていた。イメージとしては天才新人シェフが美味しいコース料理を作ってたがアホのオーナーが最後の方の料理に「こうすればもっとうまいぞ!」と言ってマヨネーズをぶっちゅ-入れられた感じか。
しかし前半がめちゃくちゃ面白かったからそれほど不満じゃなかった。
だから後半とヴィラン以外は文句なく概ね良かった。アメコミ原作映画の中でも相当上位の方だと思う

デッドプール。感じのいい彼女
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デッドプールデッドプールのイメージ通りだった。
90年代だったらジム・キャリーが演じたり、00年代だったら山寺宏一が吹き替えしそうなキャラ。
再生した手が赤ちゃんみたいに小さかったのがエヴァの使徒っぽくてキモくてよかった。
もっと頭のおかしい奴を希望していたが結構、普通のナイスガイだった。
これは後述する敵の弱さプラス、恋人ヴァネッサを助けるために後半かなり普通のナイスガイヒーローとして描かざるを得なかったせいじゃないかな。
冒頭のバトルで雑魚を串刺しにして持ち上げる。ここが「ヒーローなのにこんなことしちゃいますよ」オーラを出しまくってて、逆に言うとここが異端ヒーローの行動としてはテッペンだったんだろう。
ヴァネッサはセクシーだしめちゃくちゃ好きだが、その一方で彼女が居る事によってデッドプールの普通人化が進んでしまうので話としては中盤に殺された方がよかったかも(それでラストで実は改造されてましたってコピーキャットとして出てくればいい)
彼の第4の壁破壊、これは元々、ストーリーやMARVEL世界に影響を与えたりする事が殆どない、あまり重要な能力ではないと思ってるのだが、本作でもやはりギャグを言うくらいの薄いものだった。
そして映画には、観客に話しかけてくる登場人物は凄く多いので割と普通の事なんですよね。
エンドロール後に出てくるのはデッドプール映画化が決まった時点で予想通りだったし、あまりにも「第4の壁破壊ww!」とはしゃぐのは恥ずかしいから、そこはそっとしておいた方がいい気もする。
まだ一作目なので割と普通っぽい描写が多かったが、次からはもっと無茶苦茶してほしい。
また、X-MEN2人も魅力あったけど、デッドプールの活躍がもっともっと観たかった。中盤はウェイドの話だったしゴジラを観てる時みたいに「もっとデッドプールの活躍を見せてよ」という気持ちが強かった。
中盤のオリジンで、研究所に監禁され遺伝子に突然特異を誘発するために投薬され連日拷問を受けるのだが、可哀想なはずのこのシーン、ウェイドの反抗っぷりと敵の中二ぶりの対比で凄く可笑しいシーンになってるところがよかった。
終盤は、コロッサスがまるでフリの様にわざとらしくヒーロー論を語るので、デッドプールは期待通り敵を殺して映画を締める。まるでコロッサスがデッドプールに「やれ」と言ってるみたいなほど大袈裟だった。ここは吉本新喜劇ばりにドヤ感強くて恥ずかしかったので、もうちょっとサラッとして欲しかった。
しかし、このコミックにかなり近いデッドプールの活躍は、あくまでも正統派アメコミヒーロー映画が20年以上頑張って遂に覇権を握った!という今の状態の上澄みをすくった‥「これこれ積み上げてこういう状態になってます。僕は頂上の飾りを‥違う物に変えてみました!」という種類の面白さ、前人の偉業の上に成り立っているものだという事を強く言いたい。
言ってる意味わかります?
個人的に一番好きな場面は、序盤でデッドプールが道路に腰かけて落書きをしてて、通りかかった敵のバンに飛びおりて乗り降りる時のスローモーションでフワッ‥とした浮遊感、あそこに凄く軽やかな空気と「面白い映画が始まるぞ」というムードを感じました。あそこが本作の一番好きなシーンかもしれん。

 

ヴィラン2人。‥と終盤の展開だけはいただけなかった
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こいつらはアカン!
このエイジャックス(フランシス)は「痛みや感情をあまり感じない」という中学生男子のような能力を持ったミュータントなため、デッドプールが素顔を見せたり、死んだと思ったら生きてたウェイドに襲われたり、ラストバトルでピンチになっても、最後トドメを刺されそうになってチャンスを貰っても、一切リアクションしないというキャラなので、やられても爽快感なかった。
殺されそうになっても「へへ‥」と矢吹丈みたいに笑うので面白くない。
その笑いはヒーローか、もしくはジョーカーくらいカリスマある悪役しか許されない態度だぞ。クソ雑魚のエイジャックス風情がずいぶん洒落た態度してくれるじゃないの。
もっと山城新伍みたいに「ひいいぃ~!」とか「う、ウェイド!?生きていたのか!」とか「ままま待ってくれ!刺さないでくれ!なな治す方法ならある」とか空気読んで、言えよ!
唯一、女の子みたいな名前をいじられた時だけ激怒してたが。。
というか実を言うと毎回イラッとはしてるよね?
それを「顔に出さないようにしてる」っていうのが中学生みたいですげーダサい。本当はカチンと来てんじゃないの?
デッドプールが楽しいキチガイキャラなんだから、初回の敵はこんな醒めた奴じゃなくてさ、空気読んでリアクションするオトナな敵にしてくれよ(たとえばコマンドーのベネットみたいな)。
最後はデッドプールさえも怪訝に思って「お前、何で自分が助かる有利な事言わないの?」と不思議がってたじゃないか。デッドプール主役の一作目なのにデッドプールにツッコませないでよ。
しかしここまで文句書いてたらだんだんとコイツの「痛みや怒りをあんまり感じない」という能力が面白く思えてきた。「あんまり感じない」って何だよ!
また彼らは物理的にもあまり強くない。
正確には、強そうだったり、怖ろしい敵に見せる描写が凄く少ない。
中盤、ウェイドを圧倒してたので本当は強いという設定なのだろう。
というか太い鉄棒を曲げてたから本当はデッドプールより遥かに腕力が強いだがデッドプールと斬り結んでも互角だし、あげくは流れでフンワリとやられてしまう。この「流れでやられる」というのはコイツもデッドプールも強く見えないし良くい。
大女エンジェル・ダストも、コロッサスを吹っ飛ばせるくらいの凄まじい怪力を持ってるんだが(コロッサスはハルクと闘ってもしばらく持ちこたえられて負けるくらい強い)、コロッサスが本気出すとすぐ劣勢になる。コロッサスの方が遥かに強いのだ。
コロッサスより有利に立つ時は、パイオツを見せて童貞紳士コロッサスがキョドった時だけ。
これさあ、味方の強くないセクシーキャラの闘い方だろ。
ネガソニックも加勢するんだし、この大女はコロッサスより2倍くらい強いパワーあるキャラにすべきだっただろう。で、コロッサスとネガソニがトンチで勝てばいいだろう。
たこの二人のヴィランデッドプール行きつけのバーの常連に銃で脅されてすごすご追い返されてしまう。
本当は皆殺しにできる力があるが欲しいものをゲットしたし面倒を避けたいから出て行ったんだろうけど。
映画の流れで観てると、銃で脅されたのでスゴスゴと引き返した様に見える。
というかバーの常連なんかのキャラを立たせても仕方ないだろ。
ここはエイジャックスと大女がバーの戦闘力の高い酔っ払いを皆殺しにして、デッドプールの友達のバーテンは半殺しにして、敵2人へのヘイトを高めてラストバトルを盛り上げるべきだろう。
そんな感じであまり脅威に思えない彼ら2人を倒すのにデッドプール一人だけで充分に見えるのに、更に敵より強いコロッサスとおまけにネガソニまで加勢してきて「これは、どうやっても勝つだろ」という緊張感のないラストバトルになってしまった。
全体的に楽しい映画なのだが後半のバトルで緊迫感がなくなる感じが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の欠点と似ていた。
この弛緩したバトルの感じはかなりFOXのX-MEN臭がした。
しかし人質の彼女を救出する際に、常時きまってる状態のデッドプールの主観視点になったシーンは楽しかった。

 

X-MENじゃなくてこっちに出れて得したX-MEN
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公開を控えている「X-MEN アポカリプス」には出てないコロッサス、彼は一見貧乏くじを引いたように見えるが「デッドプール」は大ヒット、対して本国で公開されたばかりの「X-MEN アポカリプス」のオープニング成績は本作の半分な上に低評価。
X-MEN アポカリプス」のメインで活躍するミュータントは12人。
しかもブライアン・シンガー監督なのでハゲとマグニートとミスティークとウルヴァリンクイックシルバー以外のキャラは、ただ背景で暴れてるだけの書き割りキャラで、およそ個性がない。
コロッサスが出てたとしても多分ウオー!とか言って体当たりした末に敵にやられるだけだっただろう(正直、過去に出てきたコロッサスの活躍シーンも全く覚えていない)
対して本作ではかなりキャラ付けされてた。
コロッサスのイメージにあった童貞紳士っぷり。やたらX-MENへと勧誘する昔の自衛隊みたいな言動。人の心を打たないヒーロー論の演説‥など。更に出てくるたびに物を食ってるという食いしん坊要素までもらってた。
すげーキャラ立ってる。「X-MEN」なんかに出るよりずっと良かった(俺の好きなサイロックもこっちに出て欲しかった)
X-MEN研修生ネガソニック・ティーンネイジ・ウォーヘッドも名前のカッコよさとゴスっ娘っぷり、それとデッドプールによる90年代スキンヘッド女いじりでキャラ立ってたし俺の好きな黄色いX-MEN服も見れた。
ミュータント能力や戦闘は微妙だったが、この子もキャラが立っていた。
www.youtube.comこの二人は良キャラだったが正直デッドプールだけで充分だしデッドプールをもっと観たいので、出番は冒頭だけで良かった気がする。
続編にはケーブル&ドミノが出るのでこいつらはもう出ない感じかな?


FOXのX-MENシリーズの中では一番好きかな。
しかし後半、いきなり普通のアメコミ映画に収まってしまった感がある。
本当は、後半も前半みたいに無茶出来てたら、もっと‥数倍良くなってた可能性があるので
続編ではもっと無茶苦茶して欲しい。
文句ではなく本当は死ぬほど面白くなる可能性があったのに、なかなか面白い程度の映画になってしまった感を感じたのです。
MCUは大好きで、一作目から観ててシビルウォーもエンジョイしたけど、あまりに込み入ってきたMCUへのカウンターとして、本作のしがらみの無さっぷりが爽やかに感じられてそこも好きです。
MCUが大手の会社に入った感じだとしたら、本作は知らない土地に引っ越してバイトしながら一人暮らしを始めたような自由な清々しさを感じる

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ここから下は映画本編の感想とは直接関係ない独り言です

デッドプールは、OP映像以外全く面白くない映画「ウルヴァリンZERO」にも出たが、デッドプールとは似ても似つかない魅力ZEROのキャラだったため盛大に叩かれた。色々面白い事を喋るのが売りの人気キャラなのに何故か口を縫われるという嫌がらせまで‥マジでアホなのか?

oriver.style


そして、本作を積極的に制作した監督&脚本家コンビの談によると、2012年に撮影されていたフッテージ映像が2014年にネットに流出し、このコミックのまんまのデッドプール映像が評判を呼んで本格的に製作がスタート。

askmeanything.blog.jp

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二人は第一容疑者容疑者にされたらしい(というかFOXのアホの人を動かすために実際に流出させたんだろう)
どうやら「ヒットしないから冒険しちゃダメ」とFOXに言われてたらしい。
どう考えてもヒットしたと思うが‥既に似たノリの「キック・アス」が大ヒットした後なのに。
本当にFOXのMARVEL関係の人達ってアホだよね。昔から大嫌いだわ
彼らはとにかく原作でのキャラのファンやイメージを全く大事にしない
俺からしてみれば今回のデッドプール映画化は絶対に遅いくらいで、本当はこの2012年のフッテージでOK出てそのまま2013年に映画化されてて、今は「デッドプール2」で盛り上がってるべきだった。
OK出さないから案の定「キック・アス」に先越されてんじゃん。

カプコンとの格ゲー「MARVEL VS. CAPCOM 3(2011)」に、デッドプール出てきたから「やっとデッドプール出した、人気出そうだもんな」と思っていて実際人気出た、今ではデッドプールの翻訳もバットマン並に出てるし。
しかし最初はMARVELからの「ゲームに出してほしいキャラ」リストにデッドプールはいなかったという。
そしてカプコン側から「デッドプール出しましょうよ」と言われて「え、デッドプール出したいの?何で?」と訝しがってたそうで、それが不思議だ。
デッドプールは誰がどう考えても人気が出るキャラでしょう。日本でも

FOXはアホだからわかるが、MARVELはデッドプール人気を充分に知ってるのに何でそういう感じなのか不思議で仕方なかった。
日本でのアメコミ映画の人気キャラで言うと「ダークナイト」のヒースジョーカー、「ウォッチメン」のロールシャッハ、「キックアス」のヒットガール‥等が大好きな厨二病層がごっそり流れて来て食いつくようなキャラ(そしてもうしばらくしたら「スーサイド・スクワッド」のハーレークインに流れそうな層)。
コミックのデッドプールをそのままやれば絶対に若者に人気出るのは間違いないと昔からずっと思っていた。
事実、記録的な大ヒットを遂げたわけだが当然だろうと思った。
だけど頑なにデッドプールを他メディアで出さなかったのは「デッドプール出して本流のX-MENウルヴァリンの数倍人気出たらちょっと困る」という、K-POP界が「K-POPアイドルよりPSYの方が世界的人気を獲得して複雑な心境」という感情と似たようなものかもしれない。

噂では「デッドプール2」では原作通りケーブルとコンビを組みドミノも出し、本流のX-MENの次作はケーブルとドミノが指導する「ニューミュータンツ」という噂。
で、そこにデッドプールも加入して「X-フォース」になるんじゃないかという噂。
サイロックも入れてくれ

今までの主役ポジションはウルヴァリンだったが、ヒュー・ジャックマンは撮影中のウルヴァリン三作目「ローガン」でウルヴァリン役を降りるらしい。
そうなるとデッドプールが今までのウルヴァリンのようなX-MENラインの主役になるのかもしれない。
デッドプール大ヒットで、X-MEN関係がMCUに合流する事はなさそうだがMCUが牛耳ってもつまらないし本作は面白かったのでFOXも独自の面白X-MENシリーズを続けてほしい。

※追記:本作の脚本&監督ティム・ミラーは揉めてデッドプール2から降りた。
FOXと闘って本作の面白さの殆どを作った彼が抜け、ライアンだけで上手く続編が作れるのだろうか?‥とか思ってたら、あの楽しかった「ジョン・ウィック」の監督がデップー2の監督に決まったらしい。ライアンとジョンウィックの人‥これは続編も期待できそうだ
※追記2:「デッドプール」は何と、第89回アカデミー賞において全米脚本家組合賞にノミネートして、脚色賞候補入りしました。脚色賞って事はライアン・レイノルズ
この映画は内容も楽しいけど、ライアン・レイノルズ監督&脚本家コンビの長年の努力に対して感動する、というロッキーの一作目みたいな面を持った映画だったので妥当ですね。というかアカデミー賞は映画人が投票する賞だから皆がライアン・レイノルズの努力や苦節を褒めたい感じ?

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

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デッドプール オリジナル・サウンドトラック
 

 

Deadpool (Original Motion Picture Soundtrack)

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  • ¥1600

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