gock221B

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「ザ・ボーイ ~人形少年の館~(2016)」予想を裏切ってくる凄く良いホラーだった

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原題:The Boy 監督:ウィリアム・ブレント・ベル 製作国:アメリカ 上映時間:97分

これ観たの先月だけど面白かったから一応感想書いとこう。
この主人公は「ウォーキング・デッド」で有名になった女優らしい。
ウォーキングデッド観てないので知らないけどたまにネットの写真とかで見ると「テキサス感の強い美人だな」と思ってた。
「テキサスっぽい女性」というのは自分の中でタンクトップ&ジーンズ&埃が付いたブーツが似合いそうな肌がザラザラしてそうな口のデカい気の強い美人という、俺の中でのイメージ。
若い時のサンドラ・ブロックとかジェシカ・ビールとか当てはまる。


アラサーくらいの主人公が、大金持ちの老夫婦と少年の世話をしにベビーシッターで行く。 
しかしその孫はモロに人形だった。
だが老夫婦は完全に人間扱いをして話しかけたり食卓を共にしている。
少年の墓も実際にあり、どうやら少年は確かに実在していたが死んだ事がわかる。
老夫婦は少年の死を受け入れられずに常軌を逸してしまったか、もしくは認知症かのどっちかで少年の人形を本物の人間だと思って生活を共にしている
主人公の女性は、屋敷に出入りしているゴミ回収業者のイケメンと仲良くなるが、イケメンは「まあ悪い事してるわけじゃないしギャラもいいから合わせとけば?」という感じ。
確かに給料は高額でお屋敷で一人でやる仕事、こんなバイトあったらやりたいな。。
主人公は夫婦に合わせて仕事する。
しかし主人公の靴がなくなったりと、少年人形がイタズラしてるかのようにちょくちょく変な事が起こる。
この時点ではどういうオチなのかわからない。
人形に霊が憑りついてるのかもしれないし、本当にボケて少年の行動も自分たちでやってるのかもしれないし、狂った老夫婦がボケてるフリしてるのかもしれない。主人公が多重人格というオチもありうるし、イケメンが犯人かもしれない。無限の可能性がある(だから映画の前半はどんな映画でも面白い)
老夫婦は旅行に出かけるので、自分たちがやっていた少年に対しての世話も伝える。
毎日、決まった時間にクラシック音楽を聴かせたり、寝る時に本を読んであげるというようなもの。
これはさすがにバカらしくて主人公はそれらの事を放棄する。
なるほど、夫婦がいる時は彼らを満足させるためにやる必要があるだろう。
しかし少年は本当の人間ではない人形なのだから、夫婦が留守中に一人と一体とで本読んであげてたりしたら頭おかしくなった気分になるだろうしね。
しかし人形を無視してると、罪悪感からかボーイの霊なのか、見られている気がして落ち着かない主人公。

そんなある日、仲よくなったゴミ収集業者のイケメンとデートしようとしたら、何者かに天井裏に閉じ込められてしまう主人公。
ひょっとして人形が生きてるんじゃないか?と疑い始める主人公。
人形をいる部屋の戸を閉めてノックをして、また開けると移動してたりして完全に人形にボーイの霊が憑依して生きていると確信する。
主人公の頭もおかしくなったのかな?と思ってたら、イケメンの前でも実験して青年まで信じる。
映画では、主人公だけが信じている事は事実でない可能性もあるが第三者も信じたら本当に起こった事なので俺も「人形が生きていたのか‥」と思い出す。
主人公とイケメン、そして人形は仲良くなる。
主人公は人形にクラシック聴かせたり就寝時には本をちゃんと読んであげるようになった。青年もそれを尊重。
一見、変だが我々だって只の石でできた墓に花を供えたり手を合わせたりするではないか。それは物質に対してやってるわけではなく自分の心の中のその存在に対してやってるのだ。だから少年の霊を本気で尊重するならそれはそうおかしな事ではない。
「チャイルドプレイ」のチャッキーみたいに人形が襲ってくるホラーと思ってたらこういう不思議な映画?一体どうなるんだろう。
ちなみに老夫婦は旅行先で仲良く心中して死んでしまい、老夫婦黒幕説は消えた。

そんな楽しい日々を過ごしていた主人公とイケメンと少年のところに、以前主人公を困らせていたDV元カレがやってくる。
接近禁止令が出されてたらしいが監視の目をすり抜けて来たらしい。危険な男だ。
人形を人間扱いしている主人公をバカにするDV男。それに苛立つ主人公と観てる俺。
映画の冒頭では老夫婦を「キチガイだ‥」と見ていた主人公と観てる俺だったのに、知らない間に人形を大事にする方に感情移入させられるとは‥。
とか思ってたら急展開が色々あって終わる。一応伏せておこう。
キチガイ老人もの→生人形オカルト→人形と生活する不思議な映画→DVサスペンス→? と二転三転して面白かった。演出も楽しませようと色々工夫していた。
勘がいい人が勘ぐりまくったら最初からわかって面白くないかもしれないが、俺がアホなせいか(もしくは物事を楽しむ才能があるせいか)全く気付かず楽しめた。

人形が動く実験を青年に見せて躁状態の主人公が喜ぶ様は「ポルターガイスト」の元ヒッピー夫婦っぽかったし、ラストの迷宮もトビー・フーパー迷宮にそっくりだったし、この監督は絶対にトビー・フーパー好きだろうなと思った。
別に傑作!って感じの映画じゃないけど、観ても損はしない面白い映画。
「60点くらいの映画だったらいいな」と思って観たら80点くらいあった嬉しい誤算系の面白さ。この指標の上がり方のせいでこの映画は大好きと言ってもいい

そんな感じでした
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