gock221B

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『スティーブ・ジョブズ』(2015)/本当は凄く面白いっぽいが終盤難しくてそれを感じる前に上滑りしていった俺の気持ち

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原題:Steve Jobs 監督:ダニー・ボイル 制作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ 製作国:アメリカ 上映時間:122分

 

 

 ジョブズの大きな転換期となったらしい三つの新作発表会‥
1984年のMacintosh
・1988年のNext Cubeとかいう只の黒い箱
・1998年のiMac
‥等の発表寸前の40分間に数人の身内と同じ言い合いをする映画。
という尖った内容を聞いて「これは『ソーシャル・ネットワーク』やマネーボール』や『おとなのけんかみたいに面白いに違いない」と思いつつも、ジョブズapple周辺に詳しくないので観に行くのはスルーしてレンタル待ちしていた。

主人公は勿論スティーブ・ジョブズマイケル・ファスベンダー)。
有能だが他人の気持ちがわからない(もしくはわかってたとしても一切考慮しない)
彼のこの「他人を顧みない」というのが本作のテーマ。
もう彼の有能さは知れ渡ってるので全てカットするという大胆な作劇‥何かこの映画もジョブズの尖った製品みたいでカッコええやんけ
彼が「電源入れた時にmacがhalloと言わねーとダメだ!」「白いシャツの胸ポケットからフロッピー出したらセンセーショナルだな!世界中の白シャツを俺の元に持ってこい!」みたいなハイテンション・ワンポイント・プレゼンは何か凄くわかる(もしくはこのように「わかる~」と凡人に思わせてしまうのがジョブズの凄いとこなのかもしれん)


ジョブズが認知しない、娘リサ。
ジョブズが学生時代に同棲していた元恋人のクリスアンとの間に生まれた。
いつもレンガみたいにクソでけえウォークマンで音楽を聴いている。
マーケティング担当ジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)。仕事上の女房役
熟女好きに人気ある事に定評のあるケイト・ウィンスレットだが、本作では更にムチムチで顔が更にゴツくなっており熟女好きに更に人気出そうだなと思った(本当はスタイルのいい美熟女なのだが、あまりにもムチムチ過ぎて七頭身くらいしかないように見えるほどムチムチしている)。
いい意味で実年齢より5~10歳は老けてると思う
伝説のエンジニア"ウォズの魔法使い"ウォズ(セス・ローゲン)。
ジョブズの同級生。一緒にガレージでマッキントッシュを開発した。
トーク以外何も出来ないのにエンジニアを軽んじる傲慢なジョブズを称賛する世間の声の方が圧倒的に多い事への不満が何度も爆発する!
セス・ローゲンはやっぱりこういう役をした方がいいなと思った。
変な腕時計が物凄く気になる。ペプシから引き抜いた新CEO、ジョン・スカリージェフ・ダニエルズ)。
気が合った二人だがやがてスカリーはジョブズを解雇する。
だがスカリーも後に解雇され「ジョブズをクビにした男」として世間から叩かれ続けて子供もいじめられている(おそらく未来においても名が歴史に残って未来永劫叩かれる運命)


あとプログラマーのアンディ。三回とも取材していたジャーナリストのおっさん。
リサの母親クリスアン等も複数回出てくる。

発表会の開始40分前に彼らが何年も溜めたわだかまりや本音をぶつけてくる。
要は全編立ち話してるだけなんだが文句なく面白い。
ソーシャル・ネットワーク」といい本作といい、PCやネットワークの開発者映画は何でこんなに面白いんだ。とか思ってたらソーシャル・ネットワークの脚本家と本作の脚本家は同じアーロン・ソーキンだった。
だが彼らがどういう人物か何をしたかジョブズとどういう関係かはよく知らないし一々、説明したりしないので彼らの会話を見て「きっとこういう事かな?」と想像しながら観るしかなかった。といっても映画は本来そういうものだが本作はその割合が凄く高くて疲れた。
最初は割と普通に観てたが、第二幕の終わりのスカリーとの確執から終盤にかけてかなり分からない瞬間が多かった。
ジョブズ周辺のapple三国志やパソコン業界に詳しくないのは置いといても、会話のスピードが速すぎる。。それだけならいいが映画的テクニックが終盤越えたあたりから多用されまくるので着いていけなくなった。
専門的知識がどうこう以前に「やはり高卒だから俺はガチで頭が悪いのかも‥」と悲しい気分になった。
「説明不足だ」と、映画が悪いんじゃなくて自分の理解がないせいだと感じた。
ジョブズが時間を遅らせて娘と和解するラストも本来なら皆が感動したシーンらしいのだが「当たり前だろ」と思ってあまり感動できなかった‥と言っても気に食わないわけではなく仲直りしてよかったね程度には思ったが。「おはよう」と言われて返事しなかったが「おはよう」と返すようになったというやり取りを見て「それはマイナスがゼロになっただけだろう」と思ってしまった。自分が思っといて何だが自分のこんな感じ方は間違ってる。だって映画は主人公が正しい事をしてるかどうかじゃないし、返事ができるようになった傲慢な男を見て感動しても何もおかしくない。ものによっては極悪人が一瞬いいことしたのを観て感動するのが映画だろう。やっぱり自分が、よくわかってなかったという事なんだろう

そんな感じで言いたくないが、中盤までは楽しんでいたが終盤は難しくてよくわからなかった。だから正確なところはよくわからない。きっと凄く面白いんだろうな~という空気を感じただけだった。
といってもさすがにストーリーやどういう会話してるかくらいは観ててわかるが、そういう観れば誰もわかるようなあらすじの事じゃなくって、もっとそれらが自分の中に浸透してきて化学反応を起こす前に次のシーンに行ってしまう感じだった。
映画の面白さは結局のところそれだろう(脳の動き)。
映画じゃなくて読書とか他のものでもそうだが(そうじゃないと映画はただ画面が光って音が出てるだけ、もしくは「映画のタイトル ネタバレ」などで検索したあらすじを読んだ結果と大差ない。同じように読書はただのインクの染み、他人も只の水が入ったたんぱく質の塊、恋愛もただ三年間続くだけの気の迷い、感情の高まりも脳内のニューロンの流れとなってしまう)
ひょっとして他人の気持ちがよくわからないっぽいジョブズの感情をシュミレートさせる映画だった?と一瞬思ったがいやそんな事はなく自分がアホなせいというだけの事だろう。

 


どういう映画だったかというと
ジョブズが娘を認知しない、そして周りの人間にも一切敬意を払わない。
・そのことに対して彼らがジョブズにずっと怒り続ける。
ジョブズは三回目の発表会直前に考えが少し変わり彼らに対する態度が変わる
という映画だった。
それはわかるんだがもう一つピンと来ない‥。
ひょっとして自分は才能がないバージョンのジョブズのような男‥つまり只のカスなのかもしれない‥と不安になった。
だけど絶対に面白い。
ダニー・ボイルの映画があまり好きではなく一本も好きなものがない自分がそう感じたのだから間違いないはず。
だからまた観てみようと思う。二回目三回目の方が面白そう。というかアホの俺では初見の会話のスピードに着いていけなかった

 


そんな感じでした

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