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「ストレイト・アウタ・コンプトン(2015)」N.W.A.やヒップホップに詳しくなくても判りやすく面白いラップ三国志

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原題:Straight Outta Compton 監督:F・ゲイリー・グレイ
製作国:アメリカ 上映時間:147分

アイス・キューブドクター・ドレー、イージー・E、MCレン、DJイェラ達によって結成された伝説的ヒップホップ・グループ“N.W.A.”の誕生から崩壊、その後の顛末を巡る音楽伝記映画

 ‥との事だがNWAは名前しか知らない。そもそもラッパーに全然詳しくない。
高校の時にパブリック・エナミーを聴いてたが、そもそも広島県の田舎の10代の少年が黒人差別がどうとかゲットーがどうとか言われても一切ピンと来なかったので(冥王星について歌われてるも同然だ)何を歌っていたのか全然覚えていない。
その後もヒップホップ文化も、別に嫌いではないがピンと来ないものがあった。90年代はミニマルテクノとか聴いていた。このNWAも、名前と「Fuck the Porice」事件しか知らない。
しかし中心人物のアイスキューブは俳優もしてるので当然知ってる。
映画の中でベスト3に入るくらい好きなジョン・カーペンターの「ゴースト・オブ・マーズ」の主役の一人なので何度も観ている、今後も何度も観る事になる。
本作ではアイスキューブの実の息子がアイスキューブ役をしている。当然似てるし父より若干イケメンだ。とりあえず本作をキューブ中心に観る事にした。

そんな感じでラップもN.W.A.も興味なかったが、この映画は面白ムードが出まくってるのでそのうち観なきゃなと思っていた。黒人監督作映画の中でトップの売り上げで8マイル以上の売り上げだったらしい。
実際、観たらこれはもうN.W.A.がどうとかラップがどうとか関係なく、めちゃくちゃ面白かった。めちゃくちゃわかりやすいというのも特筆すべきところで小学生が観ても面白いはず(当然N.W.A.とラップに詳しい人はもっと面白いんだろうし詳しい人にだけウケるシーンがたくさんいるらしい)
あと出てくる黒人女性キャストが、美人が多い。メインキャラの身内は当然としてアバンでイージーEが取り立てに行くドラッグハウスの名も無きビッチも妙に美人だった。
音楽伝記映画は大抵、結成→成り上がり→没落‥という展開、または没落した後少し上がって終わるものが多い。近年だとイーストウッドの「ジャージーボーイズ」がクソ最高だった。本作はどうだろうか。。

第一幕、N.W.A.水滸伝
第一幕はN.W.A.結成から成り上がる様を一気に見せる。ジェットコースターどころかロケットって感じの速い展開で見せる。伝記映画の一番わかりやすく面白い部分(ドラゴンボールで言うならサイヤ人編~フリーザ編みたいな面白さ)なので当然面白い。
全然関係ないけどドクタードレーがオカンに追い出された後、居候させてもらう叔母さんが異常に美人。
リリックを書いてる優等生キューブ。
売人だった小金持ちイージーE。ダサいクラブで働いてたドレーあと残り二人が集結!
そこへポール・ジアマッティ演じるユダヤ人ジェリーがマネージャーとなる。
この第一幕では結成~成り上がりエピソードと並行して、メンバーの出身地コンプトンでの黒人vs.警官の様子が丹念に描かれる。
キューブは文部両道の優等生って感じでラストまで一番好感持てる人物だったね。
一番ヒーローっぽい人物。
とにかく黒人が突っ立ってるところを警官が見かけたらとりあえず「腹這いになれ!ニガーども!」と這いつくばらせ身体検査する。そこでドラッグが出てきたらしょっ引いて点数稼ぎができるし出て来なければ「チッ!もう行っていいぞクソが!ニガーが歩いてるんじゃねえ!何だその目は何か文句あんのか!」と罵られる。何と理不尽な。。
いいとこの子っぽいキューブも歩いてるだけで腹這いにさせられる。キューブの立派そうなご両親が抗議しても聞く耳を貸さない警官たち。
N.W.A.の活躍と警官のFUCKっぷりが交互にテンポよく描かれる。
警官たちの中には黒人もいる。しかしN.W.A.が後でやる曲のリリックにもあるように、白人と黒人の警官が一緒にいた場合が一番最悪で、黒人警官は黒人を痛めつけるところを白人警官に見せようとより酷く痛めつける。
N.W.A.としてデビューしてスタジオの前で皆でハンバーガー喰ってるところに警官が通りかかると飯を叩き落され全員腹這いにさせられる。
ユダヤ人マネージャー、ジェリーは不当に扱われるメンバーを庇って本気で警官に怒ってくれた。
そんな感じで警官へのヘイトが高まり名曲「Fuck the Porice」が生まれ、大人気。
ライブ前、警官に「いいか、Fザ・ポリスをやるなよ‥やったら取り押さえるぞ‥」と警告。当然、警告を無視してFUCK略をやって捕まる。客はN.W.A.を連行する警官隊にゴミを投げつけ軽い暴動のような状態になる。。この金八先生みたいな有名な事件で第一幕は終わる。面白すぎる!この映画は大体最後まで面白かったけど自分みたいにラップに詳しくない者が一番面白いテッペンはここだろう

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第二幕、N.W.A.三国志
第二幕ではN.W.A.に亀裂が入って分裂する様子が描かれる。定番の流れ。
それと同時にロドニー・キング事件やそれ原因で起こった暴動も並行して描かれる。
第一幕ではコンプトンの黒人と警官の町サイズのいざこざを描いていたが、ビッグになったN.W.A.に呼応するかのように国クラスの黒人vs警官を扱ってるのが粋ですね。
大人気となり、LIVEをしてはホテルで大勢のグルーピーと奔放なSEXしまくる日々(何故か、あまり描かれないがきまりまくってもいるはず)。グルーピーの男が殴り込んできたらショットガンで追い返すメンバー。凄い楽しそう。どう考えてみても一度はこういう生活が送りたいものだ。「異性に不自由しない」というレベルではなく「奔放なSEX」という言葉が似合う状態。
プールサイドに水着黒人ギャルを集めて「イージーEの濡れ濡れパーティ」も行われている。このパーティはエンドロールで本物の映像が流れる。
しかし楽しい日々は続かなかった。
すげー売れてるはずだが儲けの取り分は、イージーEとマネージャーのジェリーが殆ど取ってるんじゃないかという疑念が生まれる。
しかし、リーダーのEが洗脳されてるのでどうしようもないよね。
愛想を尽かしてキューブ、ドレーと中心メンバーがどんどん脱退してしまう。
キューブはソロでCDを出すがこれが大ヒット。しかしギャラの支払いが悪い社長の部屋に来てバットでゴールドディスクを叩き割りまくるキューブ。Do It!
その後日、キューブ夫妻を呼び出した社長は、キューブ脱退後に出したN.W.A.の新譜を聴かせる。このシーンがめちゃくちゃ面白い。
キューブの事を「裏切者」だと歌っている曲を聴いてキューブの顔色が変わる。
キューブ「‥裏切者だと?」
キューブ嫁「あなたのことよ。
そんな事言われなくても誰でも‥小学生でも理解できるというのに、嫁がわざわざ「あなたのことよ」とか言う。
この辺がこの映画の面白さを象徴するところだな、脳汁がシュバッ!と出たね。
個人的に本作で一番面白かったのは嫁のこの台詞でした。
キューブ「俺はN.W.A.の事disらなかったのに!許せねえ!」
キューブはN.W.A.とジェリーをdisりまくりラップをリリース。
このdisラップが最高だった。何度か繰り返して聴いた。
この映画、音楽グループ映画にも関わらず曲がフルで流れる事が異常に少ない。
しかしFuck the Poriceとこのdisラップだけはフルで流れる辺りがおかしい。
そういえばドレーの弟が死んで号泣するドレーの演技が迫真過ぎて貰い泣きしそうになった

第三幕、董卓討つべし
第三幕はその後のN.W.A.メンバーの顛末と再結成までが描かれる。
一方、ドレーもセキュリティー出身の超巨体ヤカラのシュグと共に「デス・ロウ」というレーベルを立ち上げる。
スヌープドッグやらのラッパーも集まって大ヒットして成功するのだが、このシュグなる巨大ヤカラが想像以上のヤカラだった。
イージーEをリンチしてドレーを自分のものにする。自分の駐車スペースに部下が停めていたら銃で死ぬ寸前まで殴打。ドレーが有望な新人スヌープを連れてくるがメンチの切り合いになってレーベルの代表者なのに彼をボコろうとする。自分も200kgくらいの巨体だが常に200kgくらいの巨大側近を数人、ドーベルマンも連れていて銃も持ってるので物理的にも最強。殆ど、北斗の拳に出てくる強めの雑魚みたいな感じ。
ドレーが連日、仲間とCDを作っているというのに彼は連日事務所でパーティしている。
その様子もマッチョな黒人が裸でうずくまっている。一体何をされたんだ?犬に襲わせてたのだろうか。よくわからんが、とんでもねえヤカラだ‥。ジュリーにカモられてたドレーはもっとタチの悪いコイツにもカモられてた。正に董卓討つべし。しかしこれは史実なのでラストまで彼が死ぬ事ないのが残念だ。。
彼を見限ったドレーは「金も作った作品も所属アーティストも、全部お前にやるよ」と冷たい眼で言ってデス・ロウを去る。カッコいいぞ
ちなみにこの巨漢シュグのその後を調べると、三回くらい銃撃されてるがまだ生きている。殺人容疑で収監されているらしい。とんでもねー奴だな。。
一方ドレーは、大ヒットを連発してヘッドホン会社を設立して大成功、その会社をappleに3000億円で売却して世界一高収入のミュージシャンらしい。物凄いな。。
そしてジュリーに操られ続けていたイージーEだが、恋人トミカの助言でジュリーの膨大なピンハネに気付き、遂にジュリーを切り
元の仲間と仲直りする。。
ちなみにこのトミカなる女性は本作の製作者のうちの一人。
悪い大人達のおかげで大きくなれたがカモられてもいた。そういった諸々を乗り越えてN.W.A.再結成や大団円へと流れる堂々としたラスト。

【特集】宇多丸 映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』& N.W.Aって一体? - YouTube

映画観た後で、この特集を観ると映画の中心人物ドレー、キューブ、Eに寄った内容になっており、特にドレーはかなり自分に良いように史実を改ざんしてるっぽいですね。。
まあグループに詳しくないし映画も面白かったので正直気にならないかな。
ドレーが瀕死のEに、最初のレコーディングの思い出を話すシーンとか感動的だったのでドレー氏の現在の気持ちなんだと思いたいね

わかりやすい映画で、逸話を全部書きたくなってしまう映画だったので長くなった。
印象に残ったことだけ書いたが他にも色々面白い事がある。
とにかく誰が見ても面白いタイプの映画なので観れば絶対に面白い時を過ごす事ができる。

そんな感じでした

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STRAIGHT OUTTA COMPTON

STRAIGHT OUTTA COMPTON

 

 

Straight Outta Compton

Straight Outta Compton

  • N.W.A.
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250

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