gock221B

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「トゥームレイダー (2013)」周回プレイが楽しくない以外は最高。凶暴なララ/1996年の一作目🗾

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原題:Tomb Raider 開発:Crystal Dynamics 制作国:アメリ
シリーズ:リブート「トゥームレイダー」シリーズ


リブートのやつ。すげー面白かったので止められなくなって週末一気にクリアした

Story
旧シリーズのララは確かアラサー~30代半ばだった気がするが、本作では20代前半に若返り、ちょっとサバイバル術やスポーツや銃撃が得意なだけの元女子大生。トゥームレイダー・ビギンズ的な内容だった。
か弱い女子‥と言ってもゲームが始まって5分後にはインディ・ジョーンズ的な大クリフハンガー大会を展開しているしタンクトップ一丁で爆発に巻き込まれたり高所から落ちても「いった~」くらいで済む明らかに超人なのだが‥(ランボージョン・マクレーン、キャップやバットマンレベルの強さ)。
大学を卒業したばかりの考古学者ララ・クロフトは仲間たちと伝説の邪馬台国を探すために調査に出かけたが嵐に遭遇し船は難破、見知らぬ島に漂着してしまう。
その島こそララたちが探していた邪馬台国だったが、かつての漂着者たちが狂った社会を形成しており一行に襲い掛かってくる。
ララは、先住民と闘ったり宝を探したりしながら島からの脱出を試みる

みたいなストーリー。
まあストーリーは、あって無いようなものでララに訪れる危機また危機一髪!といったクリフハンガー性が全て。
というか昔もそうだったがララ以外のキャラクターの薄さが凄い。
ララを立てるためだけに存在するのだから別にいいんですが。。
調査仲間のキャラは、それぞれララの父、継母、祖父、二人の優しい兄とララよりか弱い妹、あと無職を思わせるクズの伯父さん‥と、ララの家族を思わせるポジション。
それにしてもこのゲームに限った話ではないが、強い主人公が死にそうなほど敵を倒して大変な苦労しながらやっと辿り着いた中継地点に、ろくな武器も持ってない弱い老人女子供が「怖かったけど何とか辿り着けて隠れてた‥」とか言うと「どうやって!?どうやって来たん!?」と詰め寄りたくなる
敵や遺跡は、卑弥呼邪馬台国絡みの狂ったものだが自分が日本人だからか、時代考証が無茶苦茶だったりするのが気になる。これならありがちなヨーロッパ的な孤島にして欲しかった。あとこのシリーズの遺跡は凄い規模で出てくると、本当にそこにある立体なのも相まってうわ~!と思うのだが本作の遺跡は凄くちんまりしていた。まあ孤島自体は凄くて、孤島全部が遺跡と言いたんだろうと良い風に受け取った

円滑なゲームへの導入と止められなさ
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いきなり調査船が嵐に遭ってぶっ壊れて島に漂流するが、ララは狂った島民に襲撃されて気が付くと逆さ吊りにされている。そこから脱出して外に出るが居た場所が次々と倒壊するので走ったりジャンプしながら逃げるというインディ・ジョーンズ的なアクションが展開される。
この、イベント画面を動かすやり方は「QTE(クイックタイムイベント)」というらしい、しょっちゅうだと嫌だけど要所要所に使われてるのは入り込みやすくていい気がする。
この、チュートリアルじゃなくてプレイヤーをいきなり大変な事態の渦中に放り投げ、その過程と共に自然と操作方法を覚えさせてくれるというゲームのやり方や、実際に「ここを押せばああいう行動が出来るかな」とか「あそこに飛びつきながらボタンを押せば掴めるのかも」と頭で思った通りにプレイでき、それでピンチを切り抜けつつ進む気持ちよさはバットマン:アーカムシリーズやバイオショックシリーズ等の名作ゲームと一緒でストレスなかった。
一週目は「次どうなるんだろう」というクリフハンガーの連続でプレイングがやめられなくなるし、二週目は一周目で覚えたテクニックや知識を活かしたくて仕方ない感じだった。かっぱえびせんとか節分の豆食う感じっていうか‥スティーブン・キングミザリー読んだら一気に最後まで読んじゃった的な。
導入場面が終わった後の最初のステージの森が秀逸。
綺麗なので景色を見ながら森を歩くだけで楽しい、燃えるタイマツを持って走り回ると、放課後グラウンドに遊びに行く時のように大人なら夜の街や山奥のレイブやフェスに行く時のテンション上がり方だった。
そして空腹で疲れてるので、死体から弓矢を回収し鹿をやむなく射殺し「ごめんね‥」と言いながらさばいて食う場面も誠実だった(もっとも二週目では経験値獲得のために血走った目で動物を殺しまくったが)
鹿などの動物を狩るのも楽しいし、ただ綺麗なだけではなく宝探し等で、その景色に物理的にコミュニケートしていくので良かった。
戦闘でもララは強くて万事そんな調子でスイスイと進み自然も綺麗だし週末だったので、まるで大学生の様に12時間くらいぶっ通しで終盤までプレイして首が痛くなった(後半の「真昼の蝿が飛んでるスラム街」がマジで汚くてテンション下がる)
というか後日クリアして、そのまままた頭から始めて終盤の浜辺まで半日以上やってしまい、まだ2、3回しかやってないのに33時間もプレイしているという妙な感じになった。こんな一気にプレイさせられるのは始めてだった。
バイオハザード一作目の時にタイムアタックにはまったのを思い出した(バイオでは展開やアイテムを全部覚えて脳内に台本を作って、ポーズ中も時間が流れてるのでポーズすらせず頭から最後まで一気にプレイして時間を競うのが流行った)
レビューを見たら概ね大好評かつ大ヒットで特に一般ユーザーに大人気みたい。
しかしシビアなパズルだった旧シリーズとは完全に別ゲームになっており旧シリーズの硬派なマニアの一部には不評のようだ。
僕は旧シリーズみたいに死んでばっかりなのは、もうやるのしんどいのでこれで丁度よかった。


新しいララの魅力
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見た目や年齢が10歳くらい若返った。
ララといえば映画化の時にアンジェリーナ・ジョリーがハマってたし、アンジーさん自体がララと同じかそれ以上に大物になってしまったために「ララ=アンジー顔」というイメージになった。そのアンジェリーナ・ジョリー呪縛から若干抜けた感じはある続編では、この猫化の猛獣みたいな顔が更に現代風の普通の女の子っぽい顔へと変わっている様子。すごく良いことだと思う。これは演じてる女優が変わったんだと判断した。
ちなみに広告の一つでジェシカ・アルバそっくりのセクシーな顔のものがあるが
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この女優は本作には出てきません。
というか移植するハードやバージョンによっても顔が毎回違うし試行錯誤してる感じなんでしょうね。
個人的には旧シリーズでのアラサーのセクシーな彼女の方が好きだが、これはこれで爽やかでいいと思う。というかリブートなんだから当然若くするのが正解。もし自分がディレクターだとしても自分の趣味は置いといて若くするわ。
冒険家の父が死んでるので父のかつての仲間だったジジイ達にくっついて冒険を始めたばかり。彼らに対しては娘だったり妹ポジションだが、ララが保護するか弱い少女もいてシガニー・ウィーバー的母性も出している。吹き替えの甲斐田裕子さんとかいう声優さんも強さと優しさがいい感じで合わさりつつ、凄くねっとりした声質なのもよかった
性格は、まあ優しく勇気がある清廉潔白なステレオタイプなヒーロー。
このゲームはプレイングしているアクション=ララの性格、というタイプのゲームだと思うので、ストーリーやキャラ付けはこれぐらい薄い方がいいと思う。
だけどキレたり殺されそうになったら、たとえ敵が無力になってたとしても躊躇なくピッケルや銃弾を頭にブッ込んでカチ割ったり「逃げたけりゃ逃げなさいよ!絶対逃がさないから!」と言いながらグレネードを撃ちまくって辺り一面を火の海にしながら敵を全員黒焦げにしたりするという凄くアメリカ的で怖ろしい面もある。
しかし本作の敵はもれなく「クズの悪人」というキャラ付けしかしてない「正義の俺vs.悪い奴ら」ゲームなのでこれでいい。割と好きかな。
初めて人を殺したイベントでは泣いてたが、しばらくすればランボージョン・マクレーンの様にかなり積極的に皆殺しにしていく(まあ僕がしてるんですが)このララの凶暴な性格は気に入りました。
イメージ的には「別に殺したくはないが邪魔だから殺す。殺すというか気が付いたら殺してた」といった感じの、石ころをどかす感覚でブッ殺す殺人マシーンぶりが「逆襲のシャアアムロや「もののけ姫」アシタカみたいでよかった。
ラストでララは、救助隊にわざわざ「君のその傷やその目つき‥何があったか知りたくもないね」とまで言われるので、ゲーム上じゃなくて本当に凶暴な香りがする系女子になったのだと解釈した。
弓矢は最初に手に入り最後まで使える武器だが、このゲームの弓矢はマジで楽しかった
ハンドガン、ショットガン、ライフル、グレネード等の定番のものも楽しいが、弓矢は新鮮だった。後半出てくるコンポジットボウ(何かホークアイとかが持ってる現代的で芸術的な造りの弓)とかもめちゃくちゃカッコいいし。僕は交戦せずにサイレントキルばかりしたいタイプなので弓矢はマジでよかった
キービジュアルも弓矢持ってるのが多いし弓矢推しなのかな。
あとピッケル。この際だから弓矢とピッケルだけのゲームでも良かった気もする
トレードマークの二丁拳銃は最後の最後で出てくる。このラストのこの場面でララ誕生という事なんだろう。その演出はいいが、正直言って二丁拳銃は特に好きじゃないから別にどうでもいい。
女の子がタンクトップだけで爆発や荒事を乗り越えすぎてるが、まあアクション映画とかもそうだから破傷風とかのリアルな事は気にしない方向で‥。そもそもゲーム開始と同時に木の枝が腹を貫通するがその30秒後には全力疾走してるからね。というかゲームだから銃撃やガトリング砲を頭に食らっても痛っ!て感じで一発で死なないしね。ウルヴァリンくらいの強さと超回復力があると思ってもいい。一応、ゲーム後半には服は汚れで真っ黒で、二の腕やデコルテはズタズタになってるが(テクスチャじゃなく3DCG自体のえぐれてる深い傷)グラフィックがリアルになればリアルなほど、超人ぶりが目立つ。まあこの辺を追求するのは野暮だからやめよう
DLCダウンロードコンテンツ)として衣装が6つあるが、どれもえらく真面目なものだった旧シリーズの衣装や水着などは一個もない)。ノリで一応買ったが結局デフォルトのタンクトップが一番いい感じだった。
新シリーズで硬派な感じでやっていきたい意志を感じたので別に文句はないが、せめてOPで着てる汚れてない綺麗な白いタンクトップと綺麗なズボンくらいくれと思った。
ちなみにアメリカ映画やゲームにおける、タンクトップというのはポリコレが進んだアメリカのフィクションで、かなり譲歩したセクシー衣装ですからね。
「スポーティで爽やかで楽ちん」と思われてるだけで、実際のところ僕は「上半身に履くパンツ」と思ってますからね。それを念頭におけば一見何てことないタンクトップが実はセクシーなものだと見えてきます。トラブリューのバカも「何でもないような事が幸せだったと思う」とか歌ってましたよね。
セクシーとはされていない女性が身に着けてるありふれたものを(黒縁メガネとかタンクトップとか)セクシーに思えれば楽しみが増える。僕はこの考え方を錬金術と呼んでます。別にタンクトップのフェチとかいう話じゃないんですよ。「10年後からタイムスリップしてきた気持ちで今を頑張る」と同じように、考え方によって日頃の楽しみを増やす思考法の話です。
この話はそれほど主張したいことでもないし共感もしてもらえなさそうなのでやめる
でも本作のタンクトップは泥水等に浸かって黒ずんでて別にセクシーじゃないけどね。
話は変わるが、このゲームはスタッフに絶対、ヒロインが絶命するフェチがいてララが惨たらしく死ぬGAME OVERシーンが異常に作り込んでるんですよね。あまり好きじゃないです
あと本作は痛そうだったり過酷さを全面に出してるよね。続編は雪山で更に過酷そうだし
個人的にはインディ・ジョーンズ的な明るい感じにして欲しかったが本作は過酷な路線で行く雰囲気だからしょうがない

 

スクエニFUCK
本作がやりたくてゲーム再開したし面白かったので文句はない。
勿論、細かい不満がなくはないが圧倒的に良い部分が勝ってるのでどうでもいい。
それよりもローカライズの問題は書かないといけないだろう。
スクウェア・エニックスはプレステで出す時に日本語吹き替え&字幕を入れてたのだが、STEAM版はPS3版でせっかく付けてあった日本語吹き替え&字幕をわざわざ無くして千円で売るというクソ仕様。ソニーとの間に何かあるんだろうが、あまりにも酷い仕様だ。
わかりやすく言うと「映画レンタルで映画を400円でお貸しします。日本語吹き替えは別売りで300円です」みたいなもの。誰が借りる?
カレー屋で喩えると「美味しいカレーがたった600円!食べるスプーンは500円払ってくださった方のみに差し上げます」みたいなもの。熱々のカレーを素手で火傷して食えと言ってるに等しい。
ゲーム自体はCrystal Dynamicsが作ってて傑作。だがスクエニの売り方が酷いという話
いわばやりたいトゥームレイダースクエニに人質に取られているようなもの。開放するには身代金を払わなければいけない。
出来る限りスクエニに金払いたくないと思ってたが、75%引きセールが来て本編合わせて千円以内にまで下がったので許容範囲と思い買った。
このDLCのSteamレビュー見たら色んな罵詈雑言が書かれていて楽しい。
そんな感じでローカライズ以外は概ね良作でした



一作目「トゥームレイダー(1996)」

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このシリーズは遥か昔の一作目‥「トゥームレイダー(1996)」の時だけ超ハマった。
バイオハザード一作目共々こういう映画っぽい3DCGゲームの元祖だった気がする。
バイオの場合はこっちより綺麗だったが、殆どポリゴンキャラが一枚絵の中を歩き回るのカットが連続していくようなゲームだったのに比べて、こっちは3DCGキャラが好きな方向を向けて好きな方向に行けるというのが凄かった。アクションゲームである程度は動けるというゲームはあったがここまで自由に広い世界を動き回れるものはなかった訳です。
敵と闘うよりも探索。そして探索するために地形をどう進むかっていうゲームだった。
どこでジャンプしてどこの地形の端っこ掴んで登るかという感じがメインで、今思えばアクションというより完全にパズルゲームと言った方がいい感じだった。ロッククライミングやボダリングのゲーム化みたいな。
ステージが始まって遠くに見える空気遠近法で霞んでいる遠くの遺跡。
だけどゲームを進めると、その遺跡に実際に登れたりして「まさか背景だと思ってた、ここに登れるとは!」という感動がありました(ゲームの背景はどこまで行っても背景で実際にそこに行けるゲームなんかなかった)
それはプレイしていた若い当時は「このゲームみたいに少しづつ前に進んで将来楽しい事を出来るかもしれない」という未来への希望を抱かせるものでした。
若くなくても人生において10年に一度くらいは訪れる「やりたいとは思ってたが、自分には無理だろう」という出来事が起きた時の感動を体感させてくれるものだった気がする。
だからトゥームレイダー1作目は過去にゲームして一番感動したゲームだった(後は幼い時にやったスーパーマリオとか思春期の時に出たストIIくらいのもんか)。
そして、このゲームはあまりにも死ぬ。。
転落死、溺死‥何度も死んで進み方がやっとわかる死にゲーで、クリアまでに何ヶ月もかかり、クリアする頃にはすっかり燃え尽きてしまい一作目以降はやらなかった。
主人公レイラ・クロフト(一作目の時、日本ではララじゃなくてレイラと書かれていた)も、かなり荒いポリゴンでこういう感じ‥
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こんな感じで、キャラモデルだけ今の目で見るとキツいものがある。
というか当時の時点でグラフィック荒いとか「顔が怖い」とかよく言われてた。

だけどステージの全てを3DCGで作ってるゲームなんて前代未聞だったので荒くても仕方ない。
それに凄くはまっていたので、毎日プレイしているうちに自分の目にはまるでアダム・ヒューズが描いたセクシーなララ・クロフトの様に見えていた‥かもしれない
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まあゲームプレイ中の90%は後ろ姿しか見えないからあまり気にならなかった。
日本は置いといて、このキャラはマリオに匹敵するほどの人気がある。
ちなみに吹き替え声優はこの一作目のみ碇シンジでお馴染みの緒方恵美だった。

少し前、10年ぶりに旧シリーズのトゥームレイダーもやってみようと、一作目に近いという「Tomb Raide:Underworld」の体験版を試してみたが始めてすぐに「あぁ、やっぱりもうあんなに苦労したり死ぬのは嫌だ」と思って即プレイをやめた。

そんな感じでした

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