gock221B

映画その他の感想用ブログ(2015年開設) http://gock.flavors.me/

「X-MEN:アポカリプス(2016)」キャラクターと戦闘シーンだけよかったが昔ながらのつまらないX-MENが帰って来た

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原題:X-Men Apocalypse 監督:ブライアン・シンガー 制作国:アメリカ 上映時間:144分

ブライアン・シンガーがメイン監督でしがんでるFOXのX-MENシリーズ。
ソフト発売日やレンタル開始日は明日なんだけど、なんかiTunes見たらあった。
iTunesだけ、一ヶ月早くから先行配信してたようだ。
シリーズを通した特徴としては、自我を持って活躍するのはプロフェッサーXマグニートーミスティークウルヴァリン‥この四人だけで後のキャラは何か叫びながら能力をぶっ放すだけの背景に過ぎないシリーズ。
新キャラが登場しても、近年のビーストみたいに便利だったりクイックシルバーみたいに人気出ない限りは基本的に使い捨て。
最初の「XMEN(2000)」や「X-MEN2(2003)」の時は、X-MENが実写化された事自体に喜んだり「お、ウルヴァリンがあの髪型で出てる~」と喜んでた。そんな時代だった。
やがて「X-MEN: ファイナル ディシジョン(2006)」とか「ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009)」などのクソが連発されて興味を失ったが、次の全く期待してなかった仕切り直しの「X-MEN: ファースト・ジェネレーション(2011)」はマシュー・ヴォーンが監督したおかげでまさかの傑作。
ウルヴァリン:SAMURAI(2013)」は、後半はいつものように全く暴れないウルヴァリンで全然面白くなかったが、ラスボスより強い名も無きヤクザと新幹線の上で闘う前半は結構楽しかった。
しかし次の「X-MEN: フューチャー&パスト(2014)」ではブライアン・シンガーが出戻り。
これで「あ、これはファースト・ジェネレーションのエマとか新キャラは全員消されるな」と思った。そして実際にブライアン・シンガーお気に入りのプロフェッサーXマグニートーミスティークウルヴァリン以外の新ミュータントはストーリーの都合で全員消された上に「人体実験でズタズタにされた」みたいな酷い設定で消された(生き残ったアレックスも、本作でゴミのように殺された)。これでもう傑作だったはずの「ファースト・ジェネレーション」も、観たら虚しくなるので二度と観る気が失せた。
もし「フューチャー&パスト」が駄作なら叩いて終わりなのだが、何とこれが過去の駄作をも全て包括してクライシス的な事しながら世界を再編するという離れ業を見せた実にアメコミ的な良作だったので、叩くに叩けなくなった。そして本作。
アメコミ映画はなるべく観に行くようにしてるが本作は大味そうだし行かなかった。
最近、本作はTIME紙の選ぶ「2016年のワースト1」に選ばれてしまった。
あのつまらなかった「スーサイド・スクワッドよりワーストなんて事はないと思うが‥ドキドキして観た。
結論だけ先に言うと、全体の三分の二くらいまでは「スーサイド・スクワッド」と競うくらい酷かったが、第三幕‥後半だけは面白かったのでスーサイド・スクワッド」よりはこっちの方が勝ってた。

 

90年代X-MENっぽい
ちなみにこの世界は「フューチャー&パスト」で再編した世界の10年後。つまり

1962年「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」
 ↓
1973年「X-MEN: フューチャー&パスト(の過去パート)」
 ↓
1983年「X-MEN: アポカリプス」本作

こういう流れ。ミスティークはミュータントの英雄として憧れられている
中盤に、新人X-MEN達が上映中の「スターウォーズ ジェダイの復讐(現、スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還)」を観に行くシーンがある。
「三作目の映画は不評な運命なのさ」とか自虐めいた事を言うが、まさにクソ面白くない本編の最中にこんな自虐を言われても腹立った。
本作のキャラやノリは、90年代のX-MENっぽい。
ジム・リーが描いた翻訳アメコミが小学館から出てかなり売れたり、アニメが放映されたり「X-MEN 岡本夏生大好きスペシャル」とかいう訳のわからん特番が放映されたり、カプコンから格闘ゲームが出たりして日本でも人気があった90年代X-MENっぽいメンツや雰囲気。
思わず、嘘で固めたナイフ切りつけShock!を受けた後、一瞬の間を空けてクソダサい
「 ブレィクアゥト? 」という問いかけをしたくなる気持ちもわからないでもない。

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というか本作のグダグダの本編も「90年代のコミックやアニメのX-MENのノリを再現したもの」という無茶苦茶な擁護も可能だ。もし「この映画をめちゃくちゃ褒めてくれ!」と言われて金を貰ったら幾らでも褒めることができそうだ。
これには思わずウルヴァリンも本屋さんで待ってるしかない。

前半。キャラ紹介が30分以上続く
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映画本編に話は戻る。
冒頭からアポカリプスを始めとするメインキャラが一気に次々と出てきて状況説明する。10人以上のキャラが次々と出てくる。
シリーズを観ていたり、あらかじめX-MENキャラを知ってるとまだわかるが、これを果たしてX-MENよく知らない人が観て理解できるかは疑問だ。
本当にろくな活躍なアクション殆ど無しで、ただ次々と出てくるだけなので僕はこの辺で一回、ウンザリしました。
マグニートーは田舎で妻と娘と幸せに暮らしていた。
という事はマグニートーを悪堕ちさせるためにこの妻子は死ぬな。
‥と思ってたらすぐにマグニートーが、実は有名なミュータントテロリストだという事を知った警官隊に囲まれて、その一人が放った矢が娘に命中。娘は即死。
「やはり‥」と娘の死を悼んでたら、娘に刺さった一本の矢が妻にもしっかり刺さってて妻子はセットで即死していた。あまりの合理性に笑った。
マグニートーを悪堕ちさせるためだけにこの世に生まれて新登場した妻子は、その数分間の命を落とした。
マグニートーいつものようにキレて警官隊を皆殺しにする。
というかマグニートー他人の血液中の鉄分を操れるんだから妻子の死を防げばいいのに、それはしない。何故かと言うと妻子が殺されて悪堕ちする必要があるせいだ。
天に向かって「これで満足か~!」みたいな事を絶叫するマグナス。なにこれ?
ブライアン・シンガーは面白いところもあるけど、こういうところが嫌い。
トーリー上の都合でキャラの運命を弄ぶところだな。
長年観てると「あ、こいつはああいう役割だから死ぬな」と思うとその通り殺される。
本当に、ストーリーを円滑に進める推進剤としてブッ殺されるためだけに存在してるのが丸わかりで事実その通り殺される。これが10年以上続いてるのでウンザリ。
しかし前述したように、プロフェッサーXマグニートーミスティークウルヴァリン‥この四人は自我を持って生き残って活躍するのでこの四人を応援している人には楽しめるかもしれない。
多分、このシリーズを最初からずっと楽しめてるのは、プロフェッサーXとマグニートーの絡みが好きな腐女子と、ウルヴァリン好きの男児だけだろう。


中盤。フォーホースメンが結成され、皆が叫び始める
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一方、蘇ったアポカリプスはエジプトの町をブラついていた。
モヒカン万引き少女のストームは万引きして警官隊に囲まれていた。
アポカリプスは警官隊を分子に戻して皆殺しにする(またか)。
残る一人の警官を壁と融合させる場面がなかなかひどい
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トームが自分の家にアポカリプスをお持ち帰りする様子、アポカリプスがTVで現代世界を理解する様子が藤子F不二雄の「ドラえもん」を始めとする居候コメディまんがっぽくて可愛い。
というかアポカリプスみたいなキャラを現代の風景に立たせたら画が面白いからやめろ。
そんな感じで小さいオッサンことアポカリプスは次々と、ストーム、サイロック、アークエンジェルマグニートー等を配下にして、「黙示録の四騎士(フォー・ホースメン)」を結成した。まだまだいくぞ~
マグニートーは演じてるマイケル・ファスベンダー本人が嫌ってるのがわかるほど何も考えてないので妻子が死んだ悲しみからあっさりと小さいオッサンの配下になる。
「5m先の普通の景色にアポカリプスと原作っぽい格好のキャラが立ってる」という画は、なかなかシュール。
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ちなみにサイロックは演じてるオリヴィア・マンも好きだし、このレオタードのサイロックを長年見たいな~と思っていた。
ちなみにサイロックのサイブレイドは只の光ってるだけの剣で脳を焼いたりはできない。
そしてサイクロップスが(ちゃんと)活躍するのも見たいな~と思っていたので本作で両方叶った。しかしこれが実現するのに16年もかかって16歳も年取って正直もうどうでもいい。
そんな感じで「プロフェッサーX率いるX-MENvs.アポカリプス率いるフォーホースメン」という構図が出来上がってくる。
この辺りまでで映画の真ん中辺りだったと思うが正直、全然面白くない。
何でかというと状況説明みたいなシーンが延々と続くだけだから。
「これはマジでワースト1かもしれん‥」と思った。
今年上映された「デッドプール」を観て「なかなか面白いな‥」と思っていたが、本作を観るとデッドプールって超面白かったんだな!」という事がよくわかった。


やっぱりクイックシルバーのシーンは面白い。アレックス無駄死に
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そんな感じでウンザリしながら観てたら、前作でも楽しかったクイックシルバー活躍シーンが挿入されて急に盛り上がった。
X-MENとアポカリプスチームが対峙。エグゼビアがアポカリプスにさらわれてしまう。
キレたアレックスが「うわ~!」と叫んで破壊ビームをぶっ放す(この映画は叫んで能力をぶっ放すシーンが多い)
何かに引火して学園は大爆発!(
何に引火したのかは珈琲を煎れてたので見逃した)
‥爆発する瞬間。そこには、たまたま学園を訪れていたクイックシルバーがいた。
クイックシルバーは学園大爆発に気付いて、時間停止!(‥ではないのだがスピードが早すぎて時間停止能力と同じこと)
学園の生徒や犬やらを、色んな面白アクションでもって学園の外に連れて行く。
全員救出!
ここは文句なしに面白かった。というか、ここだけ明らかにノリが違う。
というかここまでの前半と中盤合わせたよりもこの数分間の方が面白かった。
バランスおかしいだろ
もう「X-MEN」じゃなくて、こいつ主役の「クイックシルバー」という映画を作った方がいいんじゃないか?このクイックシルバーは、作品のクオリティでは敵わないアベンジャーズのピエトロよりも確実に魅力が上だね。演じてる俳優の面構えもいいわ。
そういえばこいつは前作でも「こいつがいればよくね?」と思うほど強くてどうするんだ?と思って観てたら、最後の決戦には参加せず実家に帰ったので笑った。
本作では、さすがに参戦するが、この後は捕まったり足を固定されたりして弱体化される。まあさすがにね。。
ちなみに爆発の原因となったアレックスだが、爆発に近かったので燃え尽きて消し炭となってゴミのように犬死にした事が後でわかり笑った。
これでシリーズ最高の評価を誇る他人が監督した「ファースト・ジェネレーション」の新キャラを全員しょうもない殺し方でブッ殺す事に成功したブライアン・シンガー。おめでとう
悲しみのあまりサイクロップスが天に向かってビームを放つ‥という90年代X-MENでありがちだったダサいシーンが来るのを期待したが、さすがにそれはなかった。
ここまでの全部のシーンまとめて導入部に収めてればよかったのに。

後半。あれ?意外と面白い‥
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その直後、ミュータント排斥主義者ウィリアム・ストライカーによって、便利キャラのクイックシルバーやミスティークや生徒たち全員が捕らえられてしまった。
難を逃れた新人ミュータントのサイクロップス、ジーン、ナイトクローラーの三人は、ストライカーの基地へとミスティーク達の救出に向かう。
この辺はファースト・ファイブっぽいノリで面白い。
スコット役の子もカート役の子もいい感じだ。ジーン役の子は乳がでかい
道中、前作のラストで捕らえられて人体実験されてたウルヴァリンを見つけた三人。
三人は気の毒なウェポンX(ウルヴァリン)を開放。
鎖を解かれたローガンは名作「ウェポンX」を彷彿とする獣のような暴れっぷりで基地内の兵士を皆殺しにする。
あれ?本当に面白くなってきた。前半と中盤のつまらなさは一体何だったんだろう。
このシリーズのウルヴァリンはレイティングを下げるためか全然殺さない傾向があって面白くなかったのだが、今回はモロに殺しまくって面白い。
それにしても本作の警察官や市民や兵士はミュータントに皆殺しにされるシーンが3、4回もあって「やっぱりミュータントは危険だな」と思えてくる。
ちなみにウルヴァリンは裸で雪山に消えて二度と戻ってきませんでした。
その後、ミスティーク達を救出して彼女をリーダーにして、
X-MEN vs.アポカリプス軍のラストバトルが始まる。
入り乱れてのラストバトルも結構見ごたえあった。
ブライアン・シンガーにしては珍しく、各キャラにそれぞれ見せ場があった。
フェニックスパワーも発動するし、エグゼビアの髪の毛も抜けてツルッパゲになる。
だから最終的には「結構面白かった」という記憶で観終わった。
ちょっと大味なところもあるけど、前半と中盤がクソつまらなすぎたので相対的に面白く感じたのかもしれない。
途中までクソだと思ってたのに後半だけで急に持ち直す映画ってのも珍しいね。
冷静に判断すると本作は後半楽しかったとはいえ、やはり駄作に入る気がするが、何となく後半のヤケクソっぷりは嫌いになれないものがある。

結局どうなの
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そんな感じで、クイックシルバー合流した後半以降からなら面白かった。
シリーズやキャラに多大な思い入れある人なら面白いと感じてもおかしくないかも。
そして映画とは最後がいいと、何となく良く感じるものなので全体的な評価は上がる。
とりあえず「スーサイド・スクワッド」よりつまらないって事はなかった。
バットマンvsスーパーマン」より酷さは酷かったが、面白いところはBvSよりこっちの方が多かった。
つまり今年の不満が多いアメコミ原作映画三本と、ついでに去年のクソ「ファンタスティック・フォー」を自分の中のクソアメコミ映画スケールで計ると‥

X-MEN アポカリプス」   クソさ4 - 面白さ3=差し引きクソ度指数1
バットマンvsスーパーマン」クソさ3 - 面白さ2=差し引きクソ度指数1
スーサイド・スクワッド」 クソさ5 - 面白さ1=差し引きクソ度指数4

ファンタスティック・フォー
クソさ5 - 面白さ0=差し引きクソ度指数5

こういう計算になって、クソ度は一緒だが面白さのとこだけ着目して本作の方が上という結論に達した。FFは強い。
TIME紙でのワースト1は、今や名優となったマイケル・ファスベンダージェニファー・ローレンスがアホみたいなキャラを演じている事に対する文句が多いためらしい。
確かにマグニートーはギャーギャーわめくか曖昧な表情で宙に浮いてるだけだった。

次回作は「ウルヴァリン: SAMURAI」の人が監督する「ローガン(2017)」か。
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荒廃した近未来で老いウルヴァリンが、自分のクローンのX-23をエグゼビアじじいと共に育てるロードムービーらしい。「デッドプール」の影響を受けてレイティング上げて殺しまくるらしいから少しは期待できるかも。多分ヴィランはMrシニスターだろう。
これで卒業するウルヴァリンからX-23にウルヴァリン枠を渡して死ぬんだろうね。
で「デッドプール」は既に3まで作る予定決まってて、X-MENシリーズも何らかのかたちで続くらしい。でもこのシリーズの主要キャラの俳優は皆やめちゃうからメンツがどうなるかはまだ決まってないんだろう。
一時期は「X-MENMCUに返せよ」と思ってたけど、これはこれで週刊漫画的な刹那的な面白さがある気もするから、これはこれでいいかもしれない。
全部が全部MCUに行って、MCUの一極支配になったらつまらないかもしれないしね。
とりあえずメインキャラは全員引退したのと、本作で売り上げがドッと落ちたのは良いニュースだ。ブライアン・シンガーも今度こそ降ろされる予感。
今後は特定の数人のメインキャラ以外もちゃんと自我やドラマを与えて人間扱いして欲しい(ファーストジェネレーションみたいに)
まだまだ使う気満々っぽいサイロックとクイックシルバーに期待しよう。
今後はデッドプールが中心になりそうだしX-FORCEの映画作るって噂をよく聞くからとりあえずサイロックは生き残りそうだ

 
そんな感じでした

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