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「ブルーベルベット (1986)」デヴィッド・リンチ/久しぶりに観たがやっぱよかった👂

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原題:Blue Velvet 監督&脚本:デヴィッド・リンチ
製作国:アメリカ 上映時間:121分

 

huluにあったので20歳前後の時以来に超久々に観た。
いま初めて観たんだったり誰も語らない映画だったら感想書きやすいが、昔この映画を何度も観たってだけじゃなくて他人の解説とかも読みすぎたせいで「冒頭の芝生の甲虫のシーンに象徴されるように‥」とかそういう何度も聞いたような事を書くのが、まるで誰でも知ってる昔話を改めて「おじいさんは山に芝刈りに‥」と改めて語ってる気分になって恥ずかしいので感想書くのやめようかと思ったが、時の流れと共に古い人間が死んで新しい人間が生まれるのだから、やっぱり感想書くことにした。

 

 

Story
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絵葉書のように美しい田舎町ランバートン。
美しい家の芝生にカメラが寄ると甲虫が食い合うおぞましい光景が映される。

急病で倒れた父親のお見舞いで好奇心旺盛なハイネケン好き大学生ジェフリー・ボーモントカイル・マクラクラン)が帰郷する。
彼は野原で切断された人間の耳を見つける。

ジェフリーは警察に行き、父の友人かつ隣人のウィリアムズ刑事に届ける。
そこでジェフリーはウィリアムズ刑事の純粋な娘サンディ・ウィリアムスローラ・ダーン)と知り合う。
サンディはコマドリに象徴される愛と光によって世界が満たされることを夢見ている純粋だが顔が怖い女子高生。彼女はアメフト部のマイクと付き合っているが、お互いに純粋な2人は仲良くなる(この際にジェフリーは「舌が大きい同級生」やアヒル歩きを披露する場面が凄くいい)

父の話を盗み聞きしたサンディによれば、この事件にはドロシーというクラブ歌手が関係しているらしい。
好奇心を刺激されたジェフリーは、サンディの協力でドロシーのアパートの部屋に無断で侵入。そこへドロシーが帰宅したのでクローゼットに隠れる。
そこで彼は、ドロシー・ヴァレンズイザベラ・ロッセリーニ)とギャングのフランク・ブースデニス・ホッパー)の倒錯した性行為を目撃して更に事件に引き込まれていく‥
‥みたいな話
最初に感想書きづらいと書いたが、冒頭の芝生の甲虫とか最後の虫を咥えたコマドリとか‥展開や表現がどれもベタでわかりやすく、比喩とかメタファーというよりむしろ全部観たままなので(初見時でないかぎり)特に書くことがない。
この映画で「xxは○○の比喩で‥」とか言う気にならないっつーか。
「再見したけど、やっぱ良かった」しか言うことがない。でも実際よかった。
というかむしろ昔は今回より楽しめてなかった気がする。
20歳前後に観た時は自分もジェフリーと同い年だったためか、劇中のジェフリー同様「なんやこいつら‥」「ドロシーかわいそう‥」「デニス・ホッパーよりローラ・ダーンの泣き顔の方がこわい」などと思うだけのVRマクラクラン状態だった。
つまり俯瞰して観てなかったので一面的にしか観てなかったのかも。
観る方向は多いほど楽しいからね。もう少しひねりだしてみよう

 


Jeffrey

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↑全然関係ないけどカイル・マクラクランの80年代ファッションがおしゃれすぎる。
クーパー捜査官も好きだが、このジェフリーもかなり好き。
異常に純粋かつ汚れなき青年なのだが、家宅侵入とかドロシーとのSEXは割とノリノリでやるところとかもいい。
ラストで映画冒頭のこの町のように、穢れを内包した見かけばかり綺麗な町‥の一部になってしまう。映画としては綺麗な終わり方だが何だかこの映画のラスト以降のジェフリーは普通につまらない男になっていきそうだなと思った。
まあ、だからこそジェフリーが人生で唯一面白かったと思われる時期だけが映画になってる本編がより尊いものになるという言い方もできるが‥。
「そんな展開はない」というのはわかるがドロシーと仲良くなって欲しかった。サンディが本当にしょうもなさそうな印象が強いせいもあるが‥。そう、サンディは本来文句の付けようもない美少女キャラのポジションだけどローラ・ダーンの顔が怖すぎるせいで全然そうは思えず観てると徐々にうっとうしくなってくる。
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関係ないがジェフリーの家にいるバーバラ叔母さん(フランセス・ベイ)役が僕の好きな「ツインピークス」のトレモンド夫人の人だった。

 

Dorothy
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イザベラ・ロッセリーニは美人すぎてこの80~90年代すごい好きだった。
リンチと付き合ってた時は、自分の中でロブ・ゾンビシェリ・ムーン、ティム・バートン&リサ・マリー(とっくの昔に別れたが)と並ぶ三大憧れの映画監督&女優カップルだった。
そもそもドロシーは一体どういう弱みを握られてたんだっけ。
夫が借金したのかなと最初は思ったが、フランクがクラブでドロシーの唄う「ブルーベルベット」を聴いて感涙しているので、ドロシーが欲しくて夫をハメたと考える方が自然か。
ジェフリーに会った初見時のドロシーは妙にジェフリーを責め立てており(不法侵入の不審者というのもあるだろうが)「俺を見るな」というフランクみたいに「私に触るな」とか言う。それはきっと子供を人質に取られて自信も責められてマゾとはいえ溜まったストレスをジェフリーを虐めて方向に向かったのかなと思った。
気を許すとHit Meと言うわけだし。
美しい顔とだらしない身体のドロシーだが古臭い髪型している。50年代風?なのかもしれないが正直かなりオカンっぽいのでストレートがよかったが地毛かと思ったらカメラから遠い位置でヅラを外すシーンがあったので「えっヅラだったの」と思った。
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何でずっと被ってるんだろう。ゴードン刑事が立ったまま死んでるのと同様、リンチに訊かないとわからないことの一つだろう。
だけど彼女はその後何度かひどい目に遭って可哀想なんだが、ずっとカツラと厚化粧のままなのが少し安心した気持ちが混ざる。
「カツラ外したのが本当の彼女だから」的な感じに少しだけ思えるせいかもしれない。
だけど、最後に坊やと幸せそうに公園にいるところでもまだカツラ被ってるのが本当に謎だな。「全編ジェフリーの夢だから」という観方はつまらないので考えたくない。
サンディが最初付き合ってた高校生マイクが絡んできた時、綺麗な住宅街にボロボロになった全裸ドロシーが現れて、闇のリアルを見せつけられたマイクは完全にビビって「何か‥ごめん」とさっさと消えてしまうのが何か(ドロシーは可哀想だがそれは置いといて)痛快だった。

 

 

Frank
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久々に観たがジェフリーがフランクに絡まれるシーンが怖い‥というよりひたすらうざかったね。
ドロシーと逢っていたジェフリーをボコボコにするのだが、その前にジェフリーをビビらせようと地獄めぐりする。
その間、ヤンキーとかチンピラがやりそうなウザ絡みをフランクみたいなオッサンがやってくるのが嫌感が高まる。
何か荒いことを話しかけてジェフリーが返事したら、その返事を繰り返してチンピラ仲間が爆笑!うっとうしい。ビビらないとそれはそれで怒りそうだし。
ジャック・ナンス演じる舎弟が「俺の名前はポール」というだけのネタでジェフリーを延々と威圧してくるのもまたウザい。何かジャック・ナンスはフランクよりもナチュラルに気が狂ってそうで怖いし。
だが何だかんだ言ってジェフリーはフランクに顔面パンチしたが半殺しで済まされるので、そのうざさ以上の怖さはなかった。
ボコボコにされる寸前、助けたいが今の自分じゃ救えない女性(ドロシー)が見ていて、荒いチンピラに囲まれ音楽を流されてブスがボンネットの上で踊り狂ってる中でオッサンにディープキスされた後でボコられる‥という、かなり嫌なやられ方は、嫌すぎて可笑しくなって笑ってしまった。
本来なら神経太そうなジェフリーが翌朝さめざめと泣いてしまうのも頷ける。
それより一番嫌だったのは、こういった暴力やレイプじゃなくてフランクがクラブでドロシーの唄を聴いて感涙してる場面だった。
「暴力的で反道徳的なチンピラだが心の底には綺麗な部分もあってドロシーの唄にだけ自分の純性を閉じ込めている」
‥というのが現実のチンピラっぽくて生々しい嫌さを感じた。
殺人やレイプしまくるが自分の娘には純粋な愛情を注ぐヤクザみたいな感じ。
醜い殺人鬼も親族や芸術に対する愛情だけは本物、というのがよくあるからね。
何でそれが嫌なのかというと、生まれついてのモンスターならまだ納得いくのだが、我々と地続きの同じ血の通った人間だというのを感じさせてくるのが嫌なんだろう。
だからフランクがドロシーの唄で感動してるシーンが一番嫌なわけです。
だが嫌悪感が頂点に達したジェフリーがフランクを思い切り顔面パンチするのは笑った。どうせパンチしてもしなくても半殺しにされるなら殴っておいてよかったね結果的に。最終的にトンチと銃でぶっ殺すし。どういうわけか映画の結末を全然覚えてなかった。
あの最後の無意味で訳の分からん変装は「ツインピークス」でキャサリン・マーテルがしてた「おばさんがヒゲのオッサンになる」という無茶な変装に似てたな。

 


全然書く事ないと言ったがどうでもいい事を捻り出すだけで結構書けるもんだね
あとドロシーの息子を預けてる悪いオカマが経営してる娼館みたいな家に太ったオバサンがいっぱいいたのは何だろう?これもまたリンチ本人に訊かないとわかんない事だ。
それにしてもやたらと脳が出てくる映画だった。最近の映画はあまり脳が出ないね

 

そんな感じでした 

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
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