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映画の感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「クローバーフィールド・パラドックス (2018)」宇宙で起きたフィラデルフィア・エクスペリメントそして

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原題:The Cloverfirld Paradox 監督:ジュリアス・オナー 製作:J・J・エイブラムス
放映局:Netflix 製作国:アメリカ 上映時間:102分
シリーズ:「クローバーフィールド」シリーズ


J・J・エイブラムスが手が空いた時に軽いノリで制作される印象の、最終的には怪獣が出ることが多いが、毎回そのことは伏せて「クローバーフィールド」という単なる地名をタイトルにして「観るまで内容がわからない」という事が売りの、各作品は繋がってるのか繋がってないのか曖昧なシリーズ。この三作目はNetflix配信。
第一作目クローバーフィールド/HAKAISHA (2008)は当時まだ(というか最近の気がしてたこれがもう10年前か‥)当時まだ珍しかったMOV形式で、災害なのか戦争なのか原因不明でアメリカの大都市が壊滅する中をカップルが逃げ惑いつつ後半それが怪獣の仕業だったとわかる映画で、何度も観直そうとは思わないが面白かった。
二作目10 クローバーフィールド・レーン (2016)は普通の劇映画になっていた。事故で気絶したメアリー・エリザベス・ウインテッド演じる主人公が、ジョン・グッドマンに匿われて「世界が壊滅してる」と聞かされる。女性は「オッサンの言うことは嘘か本当か?」と疑いつつ狂人のオッサンと闘って脱出を試みるストーリーだったのだが、作品が「クローバーフィールド」シリーズなので外には怪獣がいて世界が壊滅してるのはわかりきってるので「早く外出ろよ‥」と延々とイライラさせられる映画だった。「ジョーズ」で喩えると海にサメがいるかどうか言い合いして二時間経ってやっと退治に行ったら映画が終わるようなものだ。もし全てがオッサンの妄言で外界に怪獣なんていなかったというオチだったとしたらそれこそ「ハァ?」という感じなのでこの設定自体ダメだと思う。オッサンとのバトルが楽しければこれでもよかったかもしれないが全く面白くなかった。
かなりネタバレしていて、このシリーズはネタバレすると面白さが30%くらいダウンしてしまうので、観てない人はあらすじ以降は読まない方がいい

 

 

Story
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資源不足の地球
アメリカにロシアが攻めてくるのではないかという雰囲気が流れている。
宇宙ステーション「シェパード」に接続された超巨大粒子加速機を使った実験で新たなエネルギーの開発を試みる科学者達

夫や子どもたちを地球に残してきたハミルトン(ググ・ンバータ=ロー)、ドイツ人物理学者シュミット(ダニエル・ブリュール)とその妻タム(チャン・ツィー)その他総勢7名のクルー達は2年間、宇宙で実験を繰り返していた。
実験が成功すれば無限にエネルギーを生み出し資源不足を一気に解消できる。
そうすれば訪れようとしている資源の奪い合い大戦を阻止出来る。

「粒子加速器を使った実験なんかしたら異次元の扉が開きバケモノが出てくるかもしれない」などと危険を訴える作家などもいる。
何度目かの実験は成功したかのように見えた。
しかし窓の外を見ると地球そのものがまるごと消えていた‥
という感じの話

 

 

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感じとしては去年公開された「ライフ」っぽいB級SFホラーにクローバーフィールド要素を足した感じ。その要素については後で
「シェパード」での食生活だが、3Dプリンターでベーグルやら肉やらを精製して食ってる。大量にいるミミズが材料っぽい。凄く未来っぽいが、3Dプリンターで飯を作る機械は既に存在してるので違和感ない(現在は既に未来みたいなものなのか)
それにしてもアメリカ映画に出てるチャン・ツィー久々に観た。彼女ももうアラフォーか。こういう黒髪くくってペッタンコになった髪型の女の人好きだ。
宇宙ものにはアジア人がよく出てくるな。宇宙船には色々乗ってたほうが自然だから出しやすいのかもしれない。
彼女のキャラは中国語で喋るが乗組員たちは幾つかの言語に通じているので皆に普通に通じる。ドイツ人の夫役のダニエル・ブリュールは中国語を喋ってもいた。多才だね。この人は「シビルウォー キャプテン・アメリカ」で敵のジモ大佐役をやってたネコ科動物っぽい顔した俳優だ(鼻の下の溝が深いのもよりネコ科っぽさを増している)
あらすじに書いたように、彼らは粒子加速器による実験の際に閃光が走り、実験は一応成功したのだが以降おかしな出来事が起きる
・地球が丸ごと消える
・自分たちの位置や付近の宇宙をスキャンできるジャイロとかいう機械や、食い物の原料になってるらしい食用ミミズがごっそり消える
・シェパードの船体内に正体不明の白人女性が突如現れる
・物体が勝手に動く
・1人のクルーの身体や脳に異常があり3Dプリンターで生成した銃で荒ぶる
‥など。
どれも分子レベルでシェパード内におかしな事が起きている。
これは磁場発生装置を使った実験を駆逐艦で行ったらワープしたり艦や乗組員の肉体が分子レベルで狂って溶けたり消滅したり物体と同化したというワクワクする都市伝説「フィラデルフィア実験」を思わせる。元ネタだろう
フィラデルフィア計画 - Wikipedia

3Dプリンター銃を持って暴れ始めた科学者は体調が悪くなり昏倒。
医務室に連れて行くと様子がおかしくなり体内から何かが出てきそう、という「エイリアン」的展開。すると彼の身体から消えたはずの食用ミミズが大量に吹き出す。どうやら食用ミミズが彼の体内にワープしたようだ。やはりフィラデルフィア実験っぽい。
展開が予想つかなくて面白い。
だがタイトルに「パラドックス」とついているので平行世界ものかループもののどちらかだろうとは思っていた。

 

 

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壁の中に突然現れた女性ジェンセンは致命傷を負っていたが、医療マシンのおかげで全回復。
彼女は主人公ハミルトンや他のクルーのことも知っていた。
ただタム(チャン・ツイィー)の事だけ知らないと言う。
そして自分もこのシェパードのクルーだと言い、自分はハミルトンの友人でもあり、ハミルトンは地上の勤務のはずだと言う。
ジェンセンは「シュミットはドイツ情報局のスパイで、わざと実験を失敗させている」と密告。
シュミットは無実を訴える。
やはり、平行世界ものか?
粒子加速器の暴走で平行世界に来てしまったんだろう。
そして「こっちの世界」ではタムの代わりにこの白人女性がクルーだったんだろう。だがキャラクターたちはまだそれに気がついていない。シュミットは「平行世界同士が重なり合っている」と考えている。
恐らく「こっちの世界」のシュミットが裏切り者だったんだろう。

 

 

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シェパードの点検をしていたメカニック男性、突然、壁に腕を食われて腕が取れる。腕の断面は丸見えだが痛みも異常もない。すると通路で壁に食われた彼の腕が這いずっている。
彼の手にペンを持たせると、さきほどミミズが体内にワープして死んだ乗組員の腹を切り裂けと書く。
さっそく彼の死体の腹を割いてみると消えたジャイロが出て来た。
次々に不思議な事が起こって面白い。
メカニック氏の、取れたけど自立的に動く腕くんの活躍により(この腕は一体どこに主観があるんだ?最後までわからなかった)ジャイロを奪還、自分たちの位置や周囲の宇宙をサーチすることが出来るようになった。
しかしカシオペア座が我々の知る形と逆さになっている。
そして見つけた地球のラジオを受信してみると何と地球では14ヶ月もヨーロッパ世界大戦が行われているという。
2つの世界が重なり合ってるんじゃなくて、やっぱりシェパードが平行世界に来てしまったことがわかる。
そして、その際にこちらの世界のシェパードは、こちらのシェパード内にワープして助かったが他のクルーは全滅したらしい。
クルーたちはもう一度、粒子加速器を作動して元の世界に戻ることにした。

 

 

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一方、地球。戦火の中、ハミルトンの夫が車で走っている。
やはりニュースで言っていたようにロシアが攻めてきたのだろうか。
彼は孤児になっていた少女を拾う。
だがこの地球の描写が、どちらの世界の地球なのかは最後にならないとわからない。
シェパードでは、物理学が通用しない異常が起きていて突然大量の水が発生したり(このシーンでの死に方はかなり面白かった)
突然、強力な磁場が発生して金属が人間を襲ったりする。
こんな何が起きるかわからん場所にいたら気が狂いそうだが、クルーたちは冷静に作業を続ける。
そして主人公ハミルトンに人間ドラマが付与されるのだが「彼女は昔、自分のせいの事故で子供を亡くしてた。だから実験に参加した」という事を起点に、彼女の行動の動機や人間ドラマが始まるのだが、そんな、さっきまで全然知らなかった新しい情報を軸に新たな人間ドラマが始まっても「あ、ああそうなの‥」としか思えず、そんな感じで急に出されたものでは感動できない。
というか彼女の過去に関する人間ドラマは全く不要なので全カットでいいと思う
まあ色々あってクライマックス。
「ライフ」もそうだが、こういうトワイライトゾーンとかSF短編小説を映画化したようなB級SFホラー映画は好き。シリーズで一番面白かった。だけどimdbの評価とか見ると妙に低いのが不思議。怪獣ものじゃないからか?
前作「10 クローバーフィールド・レーン」は、サスペンス展開を行って最後に‥という展開だったがはっきり言って最初からわかりきってるオチを引っ張りまくった上にサスペンス部分もしょうもなかったので評価も低かった(だが低予算だったのでかなり黒字で成功。本作が作られた)
本作は「‥レーン」での失敗を取り返した。オチのボヤかしも成功してるし、オチまでの本編(ステーション内での異次元災害)自体が面白い。
それにしても、これはクローバーフィールド:エピソード1なのか?
マシーンの科学が現代よりも発達しすぎてるから違うか。しかし一作目も画面に出てきてないだけで宇宙開発だけ異常に発達した世界だったかもしれないと考えるとかなり気持ちよく繋がる。
その先どうなるんだろうという気はするが、その先を描くと、只の怪獣映画になっちゃうからできないんだろうな。
そうなるとこのシリーズは、怪獣に関係してて、だけどそれとは遠い人達を主人公にして怪獣とは直接関係ない色々大変な目に遭って最後のオチで全部わかる‥というシリーズなのかな。こう書くとニッチなシリーズだ。まあもうこれ以上作らなくていいんじゃないかという気はさすがにするが、これの視聴数凄かったらしいからまた作るのかな
それにしても「思考するメカニック氏の腕」あいつはずっと生きてたが、あの腕の秘密を知りたい。どこでものを考えてるんだ?

 

そんな感じでした

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