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「スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー (2014)」一本道すぎて可笑しいが死から蘇ると別人にならなくて良かったレイプリベンジもの🚚

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原題:Big Driver 監督:ミカエル・サロモン
原作:スティーヴン・キング 製作国:アメリカ 放映時間:88分

 

この長編ドラマは気になってたがレイプ・リベンジものなので「復讐する後半はともかく女性主人公がレイプされる前半が辛そうで観たくないなぁ」とスルーしてたが、先日観た「1922」が面白かったので他のスティーヴン・キング原作映画を観たくなってNetflixで観た。
これは短編だか中編をドラマ化したもの。
主人公役は、90年代に大流行した医療ドラマ「ER緊急救命室 (1994-2009)」とか「ヒストリー・オブ・バイオレンス (2005)」などでお馴染みのマリア・ベロ氏。
今回もまた完全ネタバレありで‥

 

 

Story
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ベストセラー推理小説家のテスマリア・ベロ)は小さな田舎町で講演を終えた帰り道で車が故障する。
そこへ通りかかった地元の、大きなトラック大柄な運転手ビッグ・ドライバー)に助けを求める。
ビッグドライバーはテスを殴り倒して廃屋に拉致し、レイプしまくって下水道に棄てる。

しかしテスは死んではおらず命からがら脱出して帰還できたが、心に残ったしこりを消したいテスは、ビッグドライバーをブッ殺すために悪夢の町に舞い戻る――

 

 

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推理小説家テスは田舎町での講演に呼んでくれた老婦人が教えてくれた山道の近道を通ってると車が故障。そこへ通りかかった大型トラックの運転手に直してもらう。直し終わった運転手はテスをぶん殴って拉致。廃屋で犯しまくられてしまう。
ビッグドライバーは何ですぐに拉致せずに故障をキッチリ直してから犯行に及んだのかはよくわからない(というか全編、料理とか掃除などの家事をしながら観たので見落とした事があるかもしれん)
田舎町の巨大トラックの巨大運転手というフロイト的にも非常に男根度が高い存在。
巨大トラックを猛スピードで爆走させて女性に痛みを味合わせる狂った男根だ。
運転手はテスを、遊び飽きたオモチャのように下水道に棄てる。
だが改めて首を締めたり刺したりしてないのでテスはまだ死んでいない。逃げられたら通報されかねないのに何で確実に殺さなかったのかはよくわからん。油断してたと考えておこう。
テスが目を覚ますと同一犯の犠牲者と思われる女性の死体が無数にあった。
何とか抜け出して町の小さな店から電話で迎えを呼んで帰宅するテス。
彼女は有名人なので、警察に通報するとメディアや不特定多数の一般市民によってセカンドレイプされてしまう事は明らか。また憐れまれるのも嫌なテスは警察には通報しない事にした。

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テスの災難を憐れんだり助言してくれるおばあちゃん。。彼女はテスのスタンドだ。
おばあちゃんスタンドの能力は、この世で生き残るにあたって最も必要なもの。
それは「客観性」だ。
彼女は、テスが執筆して作中の世界ではベストセラーになっている大人気ミステリー小説「編み物倶楽部」シリーズの主人公おばあちゃん探偵。テスに助言をくれる。
要はテスが自問自答してる時の比喩表現。
スタンドに喩えるなら岸辺露伴の「ヘヴンズ・ドアー」のスタンド能力が「テスの感情を落ち着かせる」というものだった感じだ。テスは知能が高く有能なので落ち着かせるだけで充分なのだ。
他には執事風に喋るカーナビも「ナイトライダー」のナイト2000よろしく優しく話しかけてくれる(勿論それは自分を落ち着かせようとするテスの自問自答の可視化)
冷静さを取り戻したテスは、カーナビの進言により「講演会に呼んでくれた婦人が、山道を近道するように言ったので怪しい」と思いネットで調べていくうちに「あのババアが強姦魔の息子に獲物として私を提供した?」という結論にいきついたテスは怒りに燃え、復讐のため銃を持ってあのクソ田舎町に舞い戻る。
そこでテスは「幼い頃に義父に犯されて以降、片目が義眼になったし男性恐怖症になった」という町の女性バーテンと出遭う。男は馬鹿ばかりだ、特にこの田舎町では。
この女性との会話によって「虐げられた女性たちの代表としてのテスが、乱暴な男根の象徴みたいな感じのビッグ・ドライバーに復讐を果たす」みたいな感じになってくる。
まずは自分を講演会に呼んだオバハンを詰めることにしたテス。
「あのババアがビッグドライバーの母親で、息子に獲物を凱旋している」というのはテスの推論だが「息子に殺されたと思ってる自分の顔を突然見たら演技できないビビりを見せるはず」という原始的な判別法を使うテス。
別に証拠を集めてビッグドライバー母子を通報して裁判してブタ箱にブチ込むわけではなく、テスは単純に母子を自分の手でブッ殺して黙って帰るだけなので自分だけが母子の犯罪を確信できればそれで充分なのだ。
弾の入ってない銃をわざとババアに奪わせて慌てて見せ、ババアが調子に乗ってテスを「クソ作家」と呼んだり事の真相をベラベラ喋った後で形勢逆転、ババアが好きだという映画の内容を再現して腹を刺した後、「貴女が悪いのよぉ?私をクソ作家とか言うから」と軽口を叩いて眉間を撃ち抜くテス。
ちなみにテスは推理小説家なので、捜索や殺しの段取りは計画的に行えるという事だろう。もう母子は絶対に殺すと決めたので心の迷いも一切ない。

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続けてビッグドライバーを射殺‥したと思ったがそれはビッグドライバーの双子の兄弟だった。あのババアとビッグドライバーは自分を傷つけた加害者なのでブッ殺す事に迷いはなかったが人間違いで罪なき者を殺した。
「罪のない人を殺してしまった‥」と自分の魂が地獄に堕ちる事を嘆くテス。
そこにスタンドのおばあちゃんが現れて言う。
「確かに貴女は地獄に落ちるかもしれないわね‥。‥でも、落ち込む前にどうせならその前にビッグドライバーを地獄に落としたらァ?」と微笑みながら合理的な事を言うおばあちゃん。それもそうだが、このおばあちゃんはテスの本音だという事を忘れてはいけない。
元気を取り戻したテス。
ビッグドライバー兄弟の家を探ると、兄弟が犠牲者を犯して撮った記念写真がたくさん飾られていた。バーテンが「この町に来た後、居なくなった」と言っていた歌手の写真も‥。そして自分が犯されてる記念写真も!これは人に知られるわけにいかんので持ち去るテス。
「なぁんだ、さっき人違いでブッ殺した大柄も強姦仲間だったんだ。間違えて殺したけど手間がはぶけて丁度良かったわw」と元気を取り戻すテス。良かったね
今度こそ本物のビッグドライバーを見つけて背後から近づく。テスに気づいて振り向くビッグドライバー。いよいよラストバトルだ。
ビッグドライバー「お前は‥し、死んだはずだ!」
テス「この通り生きてるわ。あ、それとアンタのママと弟?をブッ殺したわよw」
ビッグドライバー「な、なにぃっ‥!」
特にバトルもピンチもクソもなく、襲ってきたビッグドライバーの胴体を普通に撃つ。
ビッグドライバー「ぐわあああああ!」
と大絶叫。テンポの良さに笑った。
だが映画として考えるとテスの復讐はあまりにも全てスムーズに行き過ぎてる。
この辺でピンチにならないと映画として印象に残らん‥とか思ってたらちょうど弾切れ!
痛みを我慢して突進してくるビッグドライバー。ピンチだ!
テスは足元に落ちていた釘が打ち付けてある板でビッグドライバーをブン殴った。
板に付いていた釘がビッグドライバーの頭に突き刺さった。
ビッグドライバー「ぐわあああああ!!」
ピンチ回避!腹と頭部に大ダメージ、絶望的かつ怯えた表情のビッグドライバー。
速やかに予備の弾を込めるテス。確実な勝利を確信してニヤついている!
命乞いをするビッグドライバーの眉間に狙いを定めるテス。
おばあちゃんのスタンドが現れて
おばあちゃん「テス、『ちゃんと狙う』のが大事よ‥」
それを聞いたテスは、銃の狙いを下方に落とし、銃撃。
なるほど、自分や多くの女性を穢した男性器をふっ飛ばす事で世界を浄化した。
ビッグドライバー「ギャアアアアアーッ!!!」
凄い久々に観た‥、殺される瞬間に絶叫する奴。
ビッグドライバーは絶望の中、屠殺された豚のように絶命した。
彼は股間のトラックも吹っ飛ばされてしまった、これでは地獄でマザーをファックすることもできない。
その後、おばあちゃんの「犯人は殺人現場で単純な見落としをして後で捕まるものよ」という助言に従い、犯人と呼ばれた事にツッコミもせず現場を調べるテス。
あやうく乱戦で落としたスマホを忘れるとこだった。‥危ないとこやで!
テスは帰り道に本当の自分に気がつく。
「復讐を完遂して気づいたが私は暴力を奮う事に快感を覚えていた‥」
まるで自分自身を恐れるかのように暗い顔をするテス。そしてこうも思う。
「やっぱ殺しをテーマに小説を何十冊も書いてるような私は、本能的に殺しが好きだったんだなァ‥それがよくわかったわw」
というオイオイって感じのモノローグが一番おもしろかった。

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そういう感じで、異常に単調かつ一本道すぎて映画にしなかったのはわかる気がした。
いま映画にするなら「女性は男社会での男性の暴力にどう立ち向かうか」みたいに女性問題を大きく扱う感じにしつつ大作化しなければいけないんでしょうね。
だけど本作、これはこれで大昔によくあったようなエクスプロイテーション的レイプリベンジもので何だか懐かしかった。
テスの復讐がスムーズすぎて、悪者3人が一切テスに反撃できないまま殺されてしまう様とか、ビッグドライバーが一撃食らう度に大絶叫するのも何かゲームのキャラみたいで可笑しかった。
レイプリベンジものは「レイプされた時にそれまでの女性は一度死んで復讐者という新しい生き物に生まれ変わって復讐を果たす」というテイストのものが多く、僕は「別人になって復讐したら爽快感が薄いので、なるべく被害に遭う前の感じを保ったまま復讐して欲しい」と前から思ってたが、テスの場合最初から最後まで同じ人って感じだったので良かった。もちろんテスも自分で「犯された時に一度死んで復讐者として蘇った」とは言っていてそれはそうなのだが、他のレイプリベンジものみたいに別人のように変貌したりはしなかったのでそこは良かった。
一時間半持つくらいの面白さはあった感じ。100点満点中‥55点くらいの感じ。
外食で喩えるならドライブスルーで食べるラーメンとかカレーくらいの感じか

 

そんな感じでした

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ビッグ・ドライバー (文春文庫)

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ビッグ・ドライバー

ビッグ・ドライバー

  • Stephen King, 高橋恭美子 & 風間賢二
  • 小説/文学
  • ¥780

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