gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「ダウンサイズ (2017)」縮小化の設定やそれを捨てた後半の人間ドラマも悪くないが両者が上手く絡んでない気がした🚶‍♂️🚶‍♀️

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原題:Downsizing 監督&脚本&制作:アレクサンダー・ペイン
製作国:アメリカ 上映時間:135分

 

最後まで観た結論から言うと「まぁまぁ面白いかな?」と「イマイチかな」の境目くらいだったのだが、このページ凄く長くなった。「長文だから面白かったの?」と思うかも知れないが僕が今たまたま、何でもいいから長文書きたかったので長くなっただけだ(というかこのブログ自体も別に映画の感想を本気で書きたいわけではなく、どっちかというと何か書きたいけど自分独自の書きたい事もないのでとりあえず映画の感想を書いてるだけですからね。それと自分だけのブログのテンプレを作りたいだけというか‥)
「感想は一言で言ってほしい!」という人はこの記事の一番下の1行くらいだけ読めばOK。
今日はあらすじをラストまで全部書いてしまうというつまらないタイプの感想にしたので完全ネタバレ状態です 

 

 

Story
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15年前ノルウェーの科学者が人間を縮小化する技術〈ダウンサイジング〉が発明される。
時は過ぎ現代、〈ダウンサイジング〉は人口増加による食糧問題環境問題の解決策となり、個人の消費量が大幅に削減される事により、ダウンサイジングされた者は贅沢な暮らしが出来るようになり、縮小化する人達も増えていった。
低収入にあえいでいた平凡な男ポールマット・デイモン)は、と共にダウンサイジングを受けてダウンサイズされた人達が住む〈レジャーランド〉に住もうとするが――

 

 

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上に書いたあらすじの通りなんだが、本作の〈人体の縮小化〉によって描かれるものは、大局的には〈消費量の削減〉による〈環境問題の解決〉。
主人公などのメインキャラ‥個人レベルで得れるものは〈消費量の大幅な削減による贅沢な暮らし〉。
小さければ口にする量も必然的にほんのちょっと済むため、超高級酒だろうと超高級葉巻だろうがめちゃくちゃ安く手に入るし、ダウンサイジングされた人達が住む〈レジャーランド〉では、「大きな人達の世界(一般社会)」では絶対に住むことの出来ない大豪邸にも住めるし、一生働かず贅沢な暮らしが出来る。
マット・デイモン演じる主人公は約一千万円ちょっとの貯金を持っているのだが、ダウンサイジングしてレジャータウンの住人になれば、その一千万円弱は1億円以上の資産を持ってることになる。
‥というか「貧困にあえいでいる」という設定の主人公が一千万円以上の貯金あるというのが貧困日本人からしたら虚しくなるが、こう考えてみよう。「主人公は様々な事情で現実世界では現状以上のサクセスは見込めないのだが、小さくなれば大富豪になれる」
つまり「現状の向上」「暮らしを良くしたい」という事。そういうところに着目すれば、それは殆どの人間が持つ望みなので我々貧困日本人でも問題なく鑑賞できる。よし次に行こう。
設定の前振りが長くなったが、本作の〈ダウンサイジングの設定、それによって作品世界の人達が得れるもの〉の描写も、じっくり描かれている。そしてここはかなり面白い。
要は本作で描かれるものはそういった「人体の縮小化によって社会、そして個人に何が起きるか」という事。それらオンリーが描かれ、それら以外は描かれない。
だから〈縮小化されたマット・デイモンの映画〉と聞いたらどうしても期待してしまう〈虫にビビったり鳥や小動物に食われそう〉になったり〈溝にハマったり水道で流され〉たり〈通常サイズの人間に鷲掴みにされて人質にされたり〉などといった「アントマン」や「ミクロキッズ」などといった〈小さくなったという物理的状況そのものの楽しさや恐ろしさ〉は一切描かれない、それが目的じゃないから。本作は縮小化による政治的影響だけを描きたかった映画みたいだね。
なかなか面白いんだけど、趣味もなく何一つ思い通りにならない人生を送ってるマット・デイモンの「楽しくない‥」といった演技が何だか見てて辛いものがある。

 

 

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マット・デイモン「何一つ思い通りにならない人生だった。生活を現状より向上させる方法は無い!小さくなる以外には!」
夫婦ともども小さくなればもう元の身体には戻れない。その代り一生働かなくても豪邸に住める大金持ちだ。夫婦は結婚指輪を外し〈レジャーランド〉のダウンサイジング処置施設に向かう。
麻酔打って寝た後は係の人が体毛を全て剃り、歯の銀歯やインプラントなども抜く。浣腸して大便も除去してたようだ。
ダウンサイジングは細胞に働きかけるものなのでインプラントなどの異物をそのままにして縮小すれば大惨事になってしまう(頭部破裂)。体毛を剃るのは何故だろう。体外に伸びた毛って細胞的に人体の一部じゃなくて物質みたいなもんだからか?ウンコもそのままにしたらダウンサイジングしない通常ウンコが腹を突き破って死ぬのかな(恐ろしい死に様だ)皮膚外に出てない毛とか身体の穴に入ったホコリとかは?と思うが細かいこと言っても仕方ないので積極的に考えないようにしよう。
まぁとにかく異物は全部外す(だから重度の骨折などで骨の補強が入ってる者はダウンサイジング処置を受けられない)。
マット・デイモンはダウンサイジング専用マシーンで無事に縮小化。目覚めると身長10数cmの〈小さい人〉になっていた。そこで妻から電話がかかってくる。
何と、クリステン・ウィグ演じる妻は、体毛剃ってる時にダウンサイジングする事が恐ろしくなり逃げ出してしまったのだ。
マット・デイモンは「怖くなった?自分の心の声に耳を傾けた?!おい!俺は今、身長14cmなんだぞ!このクソアマ!」
妻「怒鳴るなら電話切るわ」
やっぱりマット・デイモンはとんでもない目に遭ってるのが似合う(ちなみに本作で最も面白い場面はここがテッペン)
手のひらサイズになったマット・デイモンは呆然としながら夫婦で住む予定だった目も眩む大きな豪邸に到着。妻からは自分の身長ほどあるくらい大きい結婚指輪と離婚届が送られてくる。失意の時って字を書くことすらしんどいのに絨毯くらいデカい離婚届にサインするのはかなり労力を要するだろう。とても気の毒だがそこはかとなく可笑しい。
気の毒なマット・デイモンだが妻の気持ちはわかる。というかダウンサイジングは充分な貯金がないと贅沢な暮らしは出来ない。そんな金があるならシャバで普通に暮らした方が良い。社会の状況によって〈小さい世界〉の安全が何時まで保たれるのかもわからないし単純に〈永遠に小さいまま〉という身体にはなりたくない。「きみの身長を5cm低くする代わりに100万円あげるよ」と言われても「5cmならいいか?」と一瞬思いつつも一晩考えて断るだろう。単純に生物としての本能で、正常な状態から10数分の一のサイズにはなりたくない。
僕は人生の大半、猫を飼ってるのだが動物飼えないのもつまらなさそうだ。

 

 

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一年後、離婚したマット・デイモンはだだっ広い豪邸は虚しかったからか高級マンションに引っ越し、夢も希望も失った彼はダウンサイジングした事を後悔しながらテレアポの仕事しながら冴えない顔で暮らしていた。
それにしても本作のマット・デイモンは冒頭から後半くらいまで、ずっと「つまらないなぁ」って感じなので、観てると本当に気だるくなってきた。
見た目も、常に淡い色のカーディガン着てて、さざ波みたいな七三分けで‥自宅にいる間、ずっと掃除や洗濯ばかりしてそうだ。もしくはオーディオ機器のスピーカーの設置を時間かけてやってそう(ただし音楽そのものには興味ない)そんなタイプに見える。
趣味を持たないタイプ。
彼が住む部屋の上には違法な高級品をレジャーランドに密輸して荒稼ぎし、パーティばかりしているクリストフ・ヴァルツ演じる楽しそうな男が居て、マット・デイモンは彼と仲良くなる。
本編とは関係ないけど彼の巨大パーティに行ってドラッグを食わされたマット・デイモンが時間の感覚が曖昧になって微笑んだまま「ゆっくり」動いたり、自己の内部の会館にどっぷり浸かったまま何とか外部の人間と喋ろうと力を振り絞って「よし‥‥俺は‥裸足にになるぞ‥笑」などと、どうでもいい事を宣言したりする、というマット・デイモンのドラッグきまり演技があまりに上手い(誇張じゃなくてリアルな感じでトリップ演技する人って意外と少ないよね)
また、ドラッグが目に来たマット・デイモンの網膜に突然自分に語りかけてるヴァルツの笑顔が現れ、また残像を残したまま消えていく「網膜に残像が残るのと極彩色の色彩が見える。そして時間の感覚がなくなってるのでそれらの時間や模様の境目が曖昧になっている主観映像」‥など、これらは本編には一切関係ないんだけど、あまりに見事なきまり描写だった。
最近はあまり見かけなくなったが僕は地味にトリップ描写が好きで、数年前は子供番組のセットみたいな中で遊ぶのが流行ってたが本作のコレはマジで良かった。
だけどまぁさっきも言ったように本編には全く関係ない。

 

 

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そしてマット・デイモンは、クリストフ・ヴァルツの部屋をハウスクリーングする義足のベトナム人女性の清掃員とも知り合う。
そのベトナム人女性は、マット・デイモンが数年前ニュースで目撃した政治活動家だった。
彼女はレジャーランド内の貧困者が住むスラム街でボランティア活動をしていた。
ここの人は一体何なんでしょうね?充分な資産もないのにギリギリの金でダウンサイジングした人達?それとも原発作業員みたいに、ダウンサイジングで小さくなってする仕事をするしかなかった生涯貧困者なのかもしれない。よく見たら白人とか全然居ないし「出稼ぎに来た貧しい移民」みたいなものを表現したいのかも。
細かい経緯は忘れちゃったけど、自分の故郷の村がアメリカの会社によって潰されてダムにされてしまう、それに反対する活動してたら捕まって色々あってダウンサイジングされてアメリカ内部に入国した(その過程で家族や仲間も全員死んだ)
一言で言うとアメリカの資本主義によって故郷も兄弟も仲間も身体のサイズも片脚も全て失い、このレジャーランドに流れ着き、ボロい義足で清掃の仕事して貧困生活しながら、自分より更に恵まれない人達に施しをしている。
ところでこのベトナム人女性役の人はタイの女優さんらしいが、演技のことなんて全くわからん僕でもわかるくらい演技が死ぬほど上手い(今調べたらこの役でゴールデン・グローブ助演女優賞にノミネートされたらしい)
マット・デイモンは働かなくても暮らしていけるのだが、彼女の不幸な身の上ややってる善行に思うところあったのか、彼女と違って自分には生きる目的がないためか、それとも流れで何となくなのか彼女の活動を手伝うようになり生きがいを見つけ始め、いつしか2人は男女の関係になる。
そして彼らはクリストフ・ヴァルツに誘われ、ダウンサイジングを発明した科学者夫婦や初期にダウンサイジングした人達に会うためノルウェーに行く。
環境破壊を食い止めるために生み出したダウンサイジングだったが一足遅く、温暖化で南極の氷が溶け続けていてダウンサイジング発明者が言うには「地球はもうすぐ滅びる」と言う。そこでここノルウェーの博士や小さい人達は、地下に作った超巨大シェルターに降りて過ごそうとしていた。そこでは人工太陽まであり地上と全く同じように過ごせるらしい。
マット・デイモンはまたしても状況に感化されて地下に降りようとするが、思い直して愛するベトナム人女性やヴァルツの元に戻り、初めて見つけた生きがい(彼女とボランティア活動して貧しい人たちを助ける)に励むのだった【完】

 

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なるべく後半以降のことは書かずに感想書いてるブログだが今回は全部書いた。 
後半「マット・デイモン達が小さい」というのは何度も忘れそうになった。何故かと言うと〈普通のサイズの人間〉が一人も出てこないし、動物とかも殆ど出てこないからね。終盤のノルウェーでは博士がわざわざ「この地域には鳥や虫が一切寄り付かない」なんて言うくらいだからダウンサイジング世界の外部の生物を意図的に一切排除して描いている。
何もやりたい事がなかったマット・デイモンが、全てを失っても利他的な事に生きるベトナム人女性に出会って自分の生きがいを見つけていくドラマ。
あと、ダウンサイジングを通じて現実社会の問題点を浮かび上がらせたり、また「このダウンサイジング世界も通常世界と大して変わらないよ」という事が言いたいのだろう。
だけどマット・デイモンがレジャーランドに住み始めて以降は今言ったように「彼らが全員小さい」という事が作品に殆ど反映されておらず、ただの社会派人間ドラマになっていく。
こうなると小人ならではの描写を観たかった人には期待はずれだし、中盤以降ダウンサイジング要素が姿を消して人間ドラマがラストまで続くので、それはそれでつまらなくはないのだが「‥いや、何なんこの映画?w」とずっと思っていた。しばらくしてようやく「あぁダウンサイズ要素は撒き餌で、人間ドラマだけが見せたかったのね」と気づいた。人によっては「遊びに誘われて行って遊んでたら、実はそれは遊びに見せかけた労働だった」みたいな詐欺に感じる人もいるかもしれない(喩え下手だな)
そうなると「まぁまぁ面白かった『中盤までのダウンサイジング要素』は全部無くても構わないし、最初からその時間を使ってマット・デイモンベトナム人女性の人間ドラマを描けば良かったのでは?」とも思った。
マット・デイモンが貯金をはたいて海外に家を飼ったら妻に逃げられたが、現地で出会った貧しい女性との出会いから人生の意義を知る」とかでも全然描けるやん、と思った。
もっとも、そんな真面目そうな映画だったら観てないなぁ。だからミクロマン映画にしたのか。
ダウンサイジングの設定はそこそこ面白いし、ダウンサイジング要素を切り離しロケットのように捨て去って以降の人間ドラマもまぁ良い話だとは思ったが、この両者の繋がらなさ加減が何だか気に食わないし‥身も蓋もない一言で言うとパッとしない映画でしたね。
それにしても「パッとしない」と思ってる映画の感想の割には最長になったんじゃないだろうか。ダウンサイズする必要がある
 

 

そんな感じでした

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