gock221B

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『ハロウィン』(2018)/何でしょうか、この時代劇みたいなどっしり感‥🎃

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原題:Halloween 監督&脚本&製作総指揮:デヴィッド・ゴードン・グリーン
製作総指揮:ジョン・カーペンタージェイミー・リー・カーティスほか
音楽:ジョン・カーペンター、コディ・カーペンター、ダニエル・A・デイヴィーズ
製作国:アメリカ 上映時間:106分 制作スタジオ:ブラムハウス・プロダクションズ
シリーズ:「ハロウィン」シリーズ一作目の直接の続編

 

 

 

ジョン・カーペンター「ハロウィン (1978)」から続く直接の2作目。
だから「ハロウィンII (1981)」以降のシリーズは正史ではなくなったが、僕は一作目しか観てないので何の問題もない(あとロブ・ゾンビ版の二作も観た)。
本作、ジョン・カーペンターが監督じゃないのは残念だが、製作総指揮に名を連ね、メイキング写真とか観ると現場にしょっちゅう来てるし結構、制作に関わってる印象。
劇伴はめちゃくちゃカッコいいハロウィンのテーマは勿論、ジョン・カーペンターの息子コディ氏も参加している。コディ氏のサウンドクラウド https://soundcloud.com/john-cody-carpenter
だけど80年代ホラーのリメイクの数々が失敗してるのを何度も見たので「ハロウィンもひっそり公開されてひっそり終わるのかな」と心配してたがフタを開けると2018年公開のホラー映画の中では、予想された興行収入を600万$も上回り全米2週連続No.1大ヒットを記録した。シリーズでは勿論ナンバーワンヒットだしカーペンター制作映画でもナンバーワン。 
だけど何でだろう?
シリアルキラーごっこゲーム「Dead by Daylight」(本田翼がハマってプレイして日本でも話題になったあのゲーム)にマイケル・マイヤーズがプレイアブル・キャラクターとして出たのでティーンへの周知が40年前くらい高まってたからか?と思った。
最近のティーンは、マイケル・マイヤーズやフレディやレザーフェイスやジェイソンを、映画じゃなくゲームのキャラとして認識してるらしい。「ゲームで知ってた、あのキャラの映画?しかもハロウィンに公開?」って事でヒットしたんじゃないだろうか(他にヒットする理由ゼロだし)
ネタバレしてもしなくても面白さには関係ない感じの映画だけど、一応
ネタバレあり。と書いとこう。

 

🎃


一作目「ハロウィン (1978)」での出来事
1963年、アメリカ・イリノイ州の町ハドンフィールドでのハロウィンの夜、実の姉を殺した少年マイケル・マイヤーズ(ニック・キャッスル)は精神病院に入れられ、15年後の1978年に脱走。ハドンフィールドに舞い戻ったハロウィンの夜、女子高生ローリー(ジェイミー・リー・カーティス)の命を狙い多数の犠牲者が出る連続殺傷事件が発生。ローリーの抵抗が功を奏してマイケルの凶行は収まった。
この時、マイケルは担当医ルーミスの銃撃を受けて窓から落下したが姿を消し、まるで超常的な雰囲気を感じさせた。
だが、本作を観ると、どうやらマイケルはその時捕まった事になってた模様。

 


そんな一作目でのブギーマン事件から40年後が舞台。
男女二人組のジャーナリストが、精神病棟の屋上で鎖に繋がれたマイケルにインタビューを試みる。ルーミス医師の後継者らしき精神科医サルタンが同行している。
しかしマイケルは40年間一言も発しておらず今回のジャーナリストの問いかけにも当然何も喋らない。
サルタンによればマイケルはシャーロック・ホームズみたいな観察眼を持ち合わせており、ジャーナリストが精神病棟に入って来た時から、2人の存在を感じ取っていたとか何とか。ほん魔界な。
何を問いかけても返事‥どころかリアクションゼロのマイケルに対してジャーナリストは司法長官から借りてきたマイケルの例のマスクを取り出す。
まるでマイケルの生首を掲げているように見える。実際「過去のマイケルの首」を現在のマイケルに見せつけてるので同じことだ。
ジャーナリスト「きみはコレ知ってるよね?
マイケルは初めて反応し、少しだけ身をよじる。
マイケルから禍々しいオーラが発せられたのか、周囲の精神病患者も注目し始める。
ジャーナリスト「マスクを感じるかい?
マイケル「‥」
精神患者たち「フィガロフィガロ
警察犬「クーン!」
周囲の精神患者全員や警察犬なども呼応して騒ぎ始める!
ジャーナリスト「マイケルなんか言ってくれ!よく見ろ!
マイケル「‥‥‥」
精神病患者たち「ううううう」「ああああああ!」「アハハハハ!w」
警察犬「わんわんわん!わんわんわん!」
精神病患者たち「あうあうああー!」
サルタン医師と女性ジャーナリストは険しい表情で見守っている‥。
ジャーナリスト「なにか感じるだろ?これは君の一部なんだろ?!」
精神病患者たち「WOOOOO!」「うううううう!」
ジャーナリスト「なんか言ってくれや!おい!」
精神病患者たち「うわああああああ!」「WOOOOOOO!」
スピーカー「ブブー!ブブー!ブブー!ブブー!ブブー!
なぜかスピーカーからも音が鳴り出す‥。精神病患者たちは全員泣き叫んでいる!
精神患者たち「ぐわああああああ!泣」「WOOOOOOO!」「はああああああ!」
警察犬「わんわんわんわんわんわん!」
スピーカー「ブブゥゥー!ブブゥゥー!ブブゥゥー!ブブゥゥー!
ジャーナリスト「マイケル!‥おい!マイケル!何とか言ええええ!!

精神病棟屋上での喧騒を斬り裂いて、このカッコいいテーマと共にタイトルが入り込んでくる。かっこいい。結局ジャーナリストは何も聞き出せなかった。徒労だね。

 

 


40年前、マイケルに襲われて友人を皆殺しにされたが生き残ったかつての女子高生ローリー(ジェイミー・リー・カーティス)。孫娘を持つ初老となった彼女はブギーマン事件がトラウマになって、それが原因なのか二度の離婚歴と神経症を手にした。いつマイケルが強襲してきても返り討ちできるように武装や護身や筋トレに余念がなく、家は忍者屋敷のように仕掛けが施されており、そのため周囲に「このおばさんちょっと変なんです!」と、奇異な眼で見られている‥という「ターミネーター2」のサラ・コナー的な変なおばさんとして知られているようだ。
ローリーは娘カレン(ジュディ・グリア)を育てた時、射撃訓練等の護身訓練を厳しくしてたため真剣を剥奪され疎遠。女子高生の孫アリソン(アンディ・マティチャック)にも、あまり会わせてもらってない。
ちなみに、このローリーの娘カレン役を演じてるのはアントマンの元嫁役のあの人。
アバンでマイケルにインタビューした男女二人組のジャーナリストはローリーの家を訪れ、彼女にもインタビューを試みるがローリーからも何も聞き出せず‥。
教室で授業を受ける孫アリソン。ふと窓の外を見るとローリーばあちゃんが立っている(40年前、同じ教室で授業を受けていたローリーが窓の外にマイケルを見たのと同じ)
直接は会わせてもらえないからこういう方法を取ってるみたい。ローリーはジャーナリストから貰った取材料三千ドルをアリソンにあげる。アリソンは祖母がマイケルの呪縛から逃れられていないことを心配している。
一方、マイケル・マイヤーズは精神病棟から刑務所に搬送される。
ローリーは武装してマイケルをぶっ殺しに行くが、現場に行くと恐怖で泣き出してしまい実行できなかった。
マイケルを護送していた車は、何があったのか横転しており精神病患者たちは脱走。
ヘッドライトに照らされた霧の中、ウロウロしてる精神病患者たちが幻想的。
マイケルは例によってハドンフィールドへ戻り、幼い頃自分が殺した姉ジュディスの墓参り?に来たが、その場にジャーナリスト二人組も来てたのでさくっと惨殺。
例のマスクを取り戻すことに成功。マイケルはさっそく被ってブギーマンへと復帰。
マイケルを担当していた精神科医サルタンもマイケルの後を追ってハドンフィールドに来る。こいつは一作目でのマイケルの担当医ルーミスの生徒だった男らしい。サルタンはローリーにも会った事があるという設定だしマイケルにも異常に執着している。このキャラは本来はルーミスの役割だがルーミス役の俳優は亡くなっているため、ルーミスの代役として作られたキャラなんだろう。だから割と「こいつはルーミス」と思いながら観た。
ここまでが大体、前半。

 

 

ハロウィンの夜なのでマスクと武器を持って歩いても全く通報されないマイケル。
彼はハドンフィールドで連続殺人を行う。ここが長回しで良い感じ。
マイケル脱走のニュースを知ったローリーは警戒を強めるが娘夫婦は真面目に話を聞かないし、孫のアリソンはハロウィンパーティに出かけている。
ここでアリソンの友だちカップルがマイケルに殺られてしまう。カップルの彼女の方がベビーシッターをしてる家で殺された彼女は幼い時のマイケルのようにシーツおばけみたいな格好にされ、彼氏の方は蝶の標本のように壁に串刺しにされる、など一作目を思わせるシーンが増えていく。この2人は凄く感じの良い2人だったので辛い。
サルタン医師や警察官たちやカレンの夫を殺したマイケルのハロウィン連続殺人を描いた中盤の後、ローリーの忍者屋敷にカレン家族が集ってマイケルを迎え討つ後半になる。
世間一般の多数が排除され、連続殺人鬼マイケルと変わり者ローリーだけの世界が‥、世間の常識は消え失せ殺るか殺られるかの世界が展開される。
ローリーがクローゼットの中を探ったりと、一作目っぽい描写がいっぱいある。
マイケルと格闘してベランダから落ちるローリー。マイケルが上から覗くと倒れていたローリーの姿は、マイケルがもう一度覗くと一作目ラストのマイケルのように忽然と消えている。まるでローリーもマイケルのような超常的(にしか見えない)パワーが備わったかのように見える。
ローリー、カレン、アリソンなど女系家族とマイケルの直接対決。
泣き言を言っていたカレンが、実は泣き言はマイケルをおびき寄せるためだったとわかるガッチャ!する場面のノリなどはジョン・カーペンターっぽいものがあった。カーペンターのアイデアなのかな?わかんないけど。
その直後、ローリーがテレポートしたかのように闇から出現して斬りかかるのも、一作目でマイケルがやってたし、ローリーはもはやマイケルと40年も対峙しすぎてマイケルのような超常的映画の魔パワーを手にしたように見えるね。
女系家族が逆襲する終盤以外は、一作目の流れを踏襲しており他の展開もベタなホラーでよくある展開をやっているだけなのだが不思議と退屈する事なく楽しめた。
たまたまだろうけど、追いかけられてばかりだったが数人でマイケルを逆にやっつけるというラストは凄く「Dead by Daylight」っぽいしアメリカのティーンも楽しめたんじゃないだろうか。
スラッシュホラーを観ていて「もっとああしろ、こうしろ」と、観客が思ってた通りローリー達が動いてやっつけてくれたという気持ちよさ?
それにしても凄く古くてベタな展開を繰り返しただけなのに、何でしょうねこの黒澤時代劇みたいなどっしり感は‥。
カレン覚醒を楽しむためには、もっとカレンの内面や過去をじっくり描く必要があった気もする。というかアリソン無しでアリソンを描く時間をカレンに使ったほうがガッチャでもっと盛り上がれた気もする。どちらにせよ楽しかったのでいいですけどね。

追記:続編『ハロウィン KILLS』(2021)はブログ書くの面倒だったのでFilmarksで済ませときました。別につまらないわけではなかったが、本作で取りこぼした一作目の生き残りのモブキャラとローリーの娘をメインに作った感じで「つまらなくはないがこれくらいなら一作でやめといた方が……」という出涸らし感がありました。多分、完結となる三作目はローリーと孫がマイケル・マイヤーズと戦うんでしょうね。

filmarks.com

 

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃🎃

映画『ハロウィン』オフィシャルサイト
Halloween (2018) - IMDb

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Amazonハロウィン (オリジナル・サウンドトラック) ※MP3
Amazonハロウィン (オリジナル・サウンドトラック)

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