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映画やドラマの感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013)」20歳のまま時が止まった系おじさんの苦しみに共感&ロック・ボトムの有用性🍺

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原題:The World's End 監督&脚本&製作総指揮:エドガー・ライト
主演&脚本&製作総指揮:サイモン・ペッグ 主演&製作総指揮:ニック・フロスト
製作国:イギリス 上映時間:109分 ※スリー・フレーバー・コルネット3部作の完結編

 

 

 

エドガー・ライト監督&主演のサイモンペッグ&ニック・フロストというトリオによる「ショーン・オブ・ザ・デッド (2004)」「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン! (2007)」に続く三作‥通称スリー・フレーバー・コルネット三部作の完結編。
三部作といってもストーリーが繋がっている映画シリーズではない。このトリオで制作したB級コメディ映画3作の俗称。監督が言うには「集団の中の個人」や「思春期から抜け出せてない男の成長」などが共通のテーマで、あとは「走るシーン」「庭のフェンスを飛び越えるギャグ」なども共通している。
Netflixで配信されてたので観た。これは当時観たのだが、映画の内容と被ってるがめちゃくちゃビール飲んでベロベロの状態で観たのでハッキリ言って殆ど覚えてないので改めて観た。
ネタバレあり

 

 

 

アル中のアラフォー無職のゲイリー(サイモン・ペッグ)は、学生時代はイケてた不良だったが落ちぶれてしまった自分と違い社会的に成功した4人の幼馴染と20年ぶりに再会し、高校卒業の時に達成できなかった「一晩に5人で12軒のパブ・クロール(パブでハシゴ酒)」という記録に再挑戦することを決め、故郷の街へと戻ってきた。
彼らはゲイリーに強引に誘われるままパブクロールを始め、12軒目となるパブ「ワールズ・エンド」を目指して飲み歩きを開始する。その途中で彼らは故郷の町に異変を感じる‥という話。
一件、ジョッキ一杯だから「町を一周しながら12杯」ってことで、歩くのはしんどいが出来なくもなさそうに思えるが初挑戦時の18歳なら確かに途中でリタイアするのもわかるわ。
5人は再会が20年ぶりだったため最初はぎこちなかったが思い出話などして、だんだん酔っていくのと合わさって徐々に打ち解けていく。
途中で仲間の一人(マーティン・フリーマン)の妹サム(ロザムンド・パイク)も加わる。彼女は高校卒業時のパブクロールの途中でゲイリーとトイレでファックした。そして仲間の一人が彼女に惚れている。
「昔からいたパブの奴らに話しかけても誰も俺たちを覚えてないな~まぁ20年前だからな」などと話しながら町の異変を感じつつ、ゲイリーはトイレで若者と喧嘩になる。
若者は転ぶと頭が取れて青い血が‥、なんとロボットだった。
ゲイリーと幼なじみたち〈五銃士〉は、他にも同じ様に町の人と身体を入れ替えていたロボットと戦い破壊する一行。
ちなみにロボットはヘッドロックして捻ったり、ぶん殴れば割とあっさり倒せる。
なんと青春思い出しコメディかと思いきやSFボディ・スナッチャー映画だったとは‥(‥というか一度観て知ってるんだが、知らない体(てい)で書いたほうが組み立てやすいのでそのように書いてる)

 

 

五銃士&サムは「俺たちがパブ・クロールしてるのは大勢が知ってるし今急に辞めて町を出たらボディ・スナッチャーロボットに怪しまれて追いかけられる」という苦しい理由でパブクロールを最後まで続けることにした。
それと、ゲイリーがパブ・クロールに固執している。
ゲイリーは幼馴染たちと違い、イケていた18歳の時のまま時間が止まっている。
言動や喋り方や行動、ファッションや乗るクルマ、聞く音楽まで全てが当時のまま。
若者のまま止まってしまった系おじさんだ。というか僕もそうなので身につまされるものがある。四人の幼馴染はどこかでいい加減な生活を切り上げてキチンとした仕事をして家庭を持っている。若者の時と同じ嗜好や行動してるのはゲイリーだけだ。僕もそうだが年相応に家庭を持たず、こういう生き方をしてると周囲とどんどんズレていく。友だちが結婚したり子供が出来たらどんどん会いづらくなってくる。友だちというのは(特に家庭を持ったり順調で精神が安定している友だちは)優しいので「いやw遠慮せずいつでも来いよ」と、社交辞令でなく本気で言ってくれたりもするが、優しくされるのもそれはそれで別の気まずさがあり結局会わなくなっていきがち。「それなら10歳くらい若い奴を友だちにしたら?」というのを試したところで、若者も年取れば結婚するので同じことだ(ちなみにゲイリーもラストで若者を友だちにしていた‥なるほど、どこの街にも一人はいる若者しか友だちがいない変なおじさんはこうして出来上がるのか‥)。
明るく振る舞ってるがゲイリーも恐らく生きづらさを感じているだろう。彼はアル中を抜け出す施設から抜け出してきていたようだ、パブクロールを達成したところで何もならないのだが他にゲイリーに出来ることは何もないので何とかパブ・クロールを達成しようとしている。ヤケクソだ。俺がアフィリエイトとか付けてないのにこのブログをやたらと更新しまくるのも似たようなもんだ。
そして、そんな風に「若者の時と同じノリでずっと生きてたら社会と完全にズレてしまった」ゲイリーが「何か、周り‥変じゃね?」と思った瞬間に、そのまま「周囲の者が本当にボディ・スナッチされていた!」と、本作はそれをメタファーじゃなくそのままSFギャグに落とし込んだのが一番面白いところだ。
だから僕は、この「町の人がロボットに入れ替わられてる」と判明する中盤が最も面白かった。後はぶっちゃけオマケだ。

 


知らない間に仲間も一人また一人とロボットに入れ替わられている。
たぶんゲイリーが「俺と違って大人になっちゃったな~」と思った幼馴染が変わってる気がする。
最終的に残ったのは、ゲイリーと一番仲良かったが疎遠になった事を恨んでいるニック・フロスト演じるゲイリーの元相棒。ゲイリーと高校時代にトイレでファックして「当時はカッコいいと思ったけど大人になった今あなたと付き合うのはちょっと‥」とキチンと相対して会話してくれるサム。そのサムの事がずっと好きで突然告白する幼馴染。
‥など、ゲイリーと腹を割って接した者はボディ・スナッチされず生き残った事に気付いた。つまりゲイリーが「こいつロボットみたいに意図が読めなくなった‥」と思った者がロボットに入れ替わったんだろう。
あ、「物理的にゲイリーと通じ合わないやつが入れ替わられた」と言ってるんじゃなくて、比喩ね。「作品内容を何かの比喩だ」と説明する時、学歴とかもないしそういう比喩について、どうやって文章化すればいいか未だによくわからん。でも、まぁ‥わかるだろ。
クライマックスは パブ・クロールを達成し、人類を進化させようとする優れた宇宙人と言い合いして、呆れた宇宙人は地球を後にする。
この言い合いが正直長過ぎる!アクションせず言い合いしてるだけだからな。数ターン話すだけでいいやろ。
ゲイリーが言う「人間は反抗する生き物なんだ!上から目線でお前らのやり方を押し付けるんじゃねえ!」という言ってる内容は全くもって共感できるのだが、そういう意見を受けたエイリアン側は「な、なんてめちゃくちゃな奴なんだ!」というリアクションをする。それも自然な流れなのだが呆れたエイリアンが地球から去るまでに三往復くらいこのやり取りが続く。ここまで長いと〈脚本を書いてるのはエドガー・ライトアナーキーな台詞を言ってる2人。この3人が本作を制作している〉という背景が頭に浮かんできてゲイリーとアンディが反抗的なことを言うたびにエイリアンが「な、なんという奴らだ!私は良くしようとしてるのだぞっ」と、悪役になってリアクションしてくださってるのが徐々に恥ずかしくなってくる。「このやり取り一言づつでいいだろ‥早く次言ってクダサイヨ‥」と赤面させられた。

ラストは、ハッピーエンドになる。ゲイリーや仲間を好きなのでその事実は嬉しいが、こういった映画でハッピーな終わりだとインパクトが薄れるな。それこそ本作のロボットがパクりまくってる「SFボディ・スナッチャー」のラストが最高だったわけだし、ジョン・カーペンターB級映画群のように「死にはするが敵の体制には敢然と反抗したまま死ぬバッドエンド」の方がより心に残るというものがある。本作を当時観てすっかり忘れてしまった理由の一つはこのハッピーエンドだなと思った。しかも「ゲイリーが断酒に成功して酒飲まなくなった」というのも良い事なんだけど何だか別人になったみたいで寂しい。
映画とかってフィクションなのでハッピーだろうがバッドだろうが上映時間の終わりと共に終わるんだから、それならホラーとかSFは〈よほど良いハッピーエンドのアイデア〉が浮かばない限り、とりあえずバッドエンドにしといた方がいい気もする。

 


最終的には「学生時代はイケてたが落ちぶれてアル中になった中年が、疎遠になっていた幼馴染と会った。飛躍的な幸運があったわけではないが何人かとは心を通じ合わせることができ断酒も出来たからがんばるぞい」って内容の映画だったのかな。
それとボディ・スナッチャー映画自体、最近カッコいいと思ってたとこだったので観れて良かった。あと前からサイモン・ペッグは好きだがおとなしい男の役をやる事が多い、本作の不良‥じゃないけどちょいワル高校生がそのままオッサンになった感じは凄くカッコよかった。ファッションも「いい歳して当時みたいな格好して‥」という痛々しさだけじゃなく細身にロングコートでカッコいいし、なんならハゲ方までカッコよく見えてくる。
それとロボットを倒す時や、ゲイリーとニック・フロストとの喧嘩などでやたらとロック・ボトムみたいな技を使ってたのが可笑しかった。ロボの頭を何かに当ててロボの首を飛ばすもよし、力を加減して受けを取るつもりの相手を背中から落とせばダメージ少なく見た目は派手に、喧嘩も演出できるし万能な技だな‥と地味に思った。
本作は当然ビールを飲みながら観た🍺。これを観てビール飲まずにいられねー奴はいねーだろ🍻

 

 

 

そんな感じでした

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