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映画の感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「機動戦士ガンダムNT (2018)」なんとガンダム本体がヒロイン🐥

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監督:吉沢俊一 脚本&原作:福井晴敏 製作国:日本 上映時間:88分
シリーズ:「機動戦士ガンダム」シリーズ。「UC NexT 0100」シリーズ

 

 

今まで観たガンダム宇宙世紀だと、1st、1st劇場版三部作、Ζ、逆襲のシャア0080F91、G、08小隊、∀、Ζ劇場版三部作、UC、BF‥それくらいか?漫画はクロボンシリーズやオリジンなど読んだ。ΖΖとVは速攻で飽きて話題の回や最終回だけササッと観ただけ。そんな感じで熱心ではない。
一番好きなのはF91、次に逆シャアかな。Gガンも放映当時の18歳くらいの時、今川監督ファンだったしリアルタイムで観て楽しかった。実写化するならポケ戦が一番合ってると思う。好きなモビルスーツはMk-II。好きな戦闘は逆シャアアムロがギュネイを路上の石ころをどかすかのようにササッと即死させたシーン。好きなガンダムのゲームは連ジ。
富野に対しては凄く好きだった時もあるし嫌いだった時もある。今はと言えば、特に好きでも嫌いでもない無関心という状態だ。だけど富野特有の変な喋り方は魔力があると思う。それと物語終盤のオカルト展開は好き(僕は映画の「カンフーハッスル」「キャプテン・マーベル」などや漫画版「ゲッターロボ號」など、地道に泥臭く頑張ってきた主人公がラストで急に100倍くらい‥神の如く強くなって殲滅して終わる話が好きなので)
ガンダム絡みで一番大きな個人的トピックといえば初期にある。小学校の時、TV放映していた1stを姉と観ていた(本放送だったのか再放送だったかは覚えてない)。姉はガルマを気に入って半月くらい夢中になったがシャアに速攻殺されて姉のガンダムは早くも終わった。それ以降、姉は醒めたようだが一応一緒に観ていた。だが当時の幼児だった俺にとって他の児童向けアニメと比べるとガンダムの内容は難しすぎた。戦争の状況もサッパリわからなかったがMSがカッコいいのでとりあえず観ていた。中でもニュータイプとかいう概念が何なのかサッパリわからなかったので、姉に「ニュータイプって何なの?」と訊くと姉は「何の役にも立たない事をベラベラ喋る何の役にも立たない人のことよ」と答えた。恐らく幼児に対して適当に答えただけだったんだろうが、その説明はブラウン管の中でグダグダと要領を得ない事ばかり言っているシャアやすぐ鬱状態になるアムロ、彼らは状況をなかなか好転させることが出来ないので、この説明はピッタリに思えた。納得は事実に勝るもので俺の中で深い「わかりみ」が発生し、そのせいか未だに記憶に残っている。それが「俺とガンダム」の最初の思い出であるために、その後もガンダムや富野に対して神!などとは思わず、楽しめるところは楽しんで駄目なところやキャラ同士が議論を始めると無視するかもう食えないパンの耳みたいに捨てる‥というヲタの人から見ればかなり不真面目な一歩引いた鑑賞態度で観てきたガンダム生活だった。
そういえば逆襲のシャアも中1くらいの時、観に行った。サイコフレーム共振現象は何が起きてるのかサッパリ分からなかったが何となくはわかったので、その何となくに対して感動した(もっと言うならミノフスキー粒子の効果とかも30歳過ぎるくらいまで一切知らなかった)。
本作はUC少し後の続編。ネタバレあり

 

🐥

 

主人公の少年ヨナ、少女リタ、少女ミシェル‥三人の幼馴染。
強力なニュータイプであるリタはジオン軍コロニー落としを事前に予知して街を救う。ヨナとミシェルもリタの影響を受けてニュータイプになる。
戦災孤児となった三人は地球連邦軍のNT研究所で強化人間の処置を受ける。その実態は実験動物のように扱われ、発狂したり死亡する子供も多くミシェルはこの場所に居たら殺されるという危機感を覚える。
ミシェルはヨナを言いくるめて一人だけラオ商会へ貰われる画策をして占い師となる。
リタは非人道的な手術を繰り返されユニコーンガンダム3号機フェネクスの起動実験中に行方不明になる。ヨナは、よくわかんないけど多分、普通に強化人間パイロットになり、ミシェルに拾われてナラティブガンダムパイロットになる。
大人になったミシェルとヨナは連邦軍を利用して、フェネクスの捕獲作戦に乗り出す。
ミシェルは、全身サイコフレームで出来ているフェネクスを手に入れたい。ミシェルはフェネクスで奇跡を起こし、人類に死や偽りを超越させて進化を促したい。ヨナはリタを救えなかった罪悪感からフェネクス内部に残るリタの魂を求め、不死鳥刈り作戦にのめり込む。ミシェルがシンギュラリティを起こしたがってるのはラオ商会のじじいの悲願でもあるがミシェルの場合、その奥には自分のせいでリタへの贖罪の気持ちもある。
彼らの邪魔をするのはネオ・ジオンの強化人間ゾルタン。彼はシャアの再来として強化された強化人間の一人だがフル・フロンタルに負けた。ゾルタンは失敗作と言われた自分にコンプレックスを持っており自我が崩壊しかかっている。終始キレ顔で暴走して悪い事だけする厨二病の塊のようなキャラ。ゾルタンはリアクションがデカいし感情が全て顔に出るしハイテンションで説明セリフを言ってくれるので、めちゃくちゃ観やすいアニメになっている。「フレディ vs.ジェイソン」で、全くリアクションしないジェイソンのせいでフレディが一人で回し続けてた時を思い出した。そういう意味で良いキャラだと思った。
そんな感じで、主人公三人の関係性や悲壮な青春、ゾルタンの鬱屈‥という凄く思春期っぽいエモ要素が本作の内容といっていいだろう。
宇宙世紀という広い世界での位置づけ的には「サイコフレームとかいう人知を超えたオーパーツを封印する」という目的に向けて走る「UC NexT 0100」というシリーズの序章。UCとUC2の橋渡し的な、ちょっとした中編といった雰囲気。

 

 

何というか本作は映画一本で終わる話ではあるが、まるでTVシリーズの最後の三話くらいを合わせたストーリーに回想シーンを足したかのようなF91みたいな総集編っぽさがある。
主人公機は〈ナラティブガンダム〉という、目的に応じてパーツを換装するタイプの痩せたMS。「痩せたガンダム」という素体も何だか頼りないし生肉を身体にくっつけてるみたいな外見もプラモを買う気にならないカッコ悪さがある。だがそれはヨナの微妙な強さ同様、作品的に意図されたものとして機能している。サイコフレーム試験機なので強力な機体らしい。
搭乗する主人公ヨナもまた、乗り込んだ戦艦のMS隊リーダーおじさんに「操縦技術は中の上くらい」と明確に操縦技術はあまり高くない事が語られる。要はサイコフレームを搭載したナラティブとNT能力があるおかげで何とか強キャラだが実際には並のパイロットということか。天才揃いのガンダム主人公の中でもかなり普通のパイロットという珍しい主人公。そして主人公機のナラティブもまた敵のⅡネオジオング(セカンド・ネオジオング)や捕獲対象のフェネクスより遥かに劣る機体(今検索したらνガンダム以前に作られたサイコフレーム試験機らしいので下手したらνガンダムより弱いのかもしれん)そういうのは結構目新しい。
後半、NT-DやゾルタンのⅡネオジオングによって、意に沿わぬ戦闘をさせられて「こんな事をやりたいわけじゃないのに‥!」と苦しむ様などは、若者が観たら共感できそうでいいなと思った(実際に観てるのはおっさんばかりな気はするが)。
ちなみにサイコフレームは人の魂を吸ったり時間や空間を操ることが出来るという物らしい。インフィニティストーン数個分だと思った方がいいかも。驚異のオーパーツとなっている。何か後付けで随分たいしたもんになっちゃったなという感じだが最初に言ったように自分はガンダムに思い入れもないので面白ければOK。本作も含む展開中のガンダムストーリーはミネバやバナージが「人知を超えた人の手には余るサイコフレームを封印する」というのが大まかな目的らしい。まぁ確かにF91とかVの時代にはサイコフレームなんてないもんね。
ミシェルはフェネクスを捕え、その力を使って人類全体に肉体さえ必要としない進化をもたらそうとしているのだが、彼女はその目的のためなら「どうせ全部チャラにできるから多少の犠牲は仕方ない」という思想のため、ヨナは幼い時のミシェルの裏切りも合わさって彼女に不信感を持っている。
ヨナとミシェールは内心「自分たちのせいで死んだリタに会って償いたい」と思っている。どちらかというこれが本当の目的なんだろう。
実際リタは髪を剃られて全身切り刻まれるという強化人間実験の末に、恐らくNT能力を飛躍させすぎた結果フェネクスサイコフレームに溶けてしまった模様。いわばリタがフェネクス本体と同一化してしまったに等しい状態。
UCとか本作を作ってる福井氏のストーリーは、面白いとは思うが異常に露悪的なところがあり、連邦軍の野蛮な残虐行為や戦争の悲惨さを伝えようとするあまり「多くのキャラクターには異常に悲惨な過去がある」みたいな背景をやたらと語ったり「ガンダムとか観てるお前らの好きな宇宙世紀の戦争はこんな悲惨な事を生み出してるんだぞぉ」と突きつけてくる露悪的なところがある。戦争が悲惨なのは確かにそうだろうし、連邦軍を現実の汚い大人たちになぞらえたい気持ちはわかるが、いつも「過剰な語りだなぁ」とうんざりする。何というか「この宇宙世紀の人たちを苦しめてるのはアニメを楽しんでるお前らだ」みたいな感じでファンを断罪したがってるかのような雰囲気を感じる。そういうのってゲームなどでもよくある露悪的な表現だけど正直、幼稚に感じるしノイズになってるのであまり好きじゃない。
ではつまらないか?と言うとそんな事はなく結構面白かった。普通に面白いから過剰に露悪的な主張は別にしなくてもいいと思う。

 

 

話は逸れたが色々やってるうちにヨナやミシェールフェネクスと合一したリタに会うことが出来た。
ネオジオングのマリオネット戦法によって武装や手足をもがれたナラティブガンダムからコアファイターがスポーンと飛び出し、そこから更に搭乗してたヨナがスポーンと飛び出し、リタが溶けた‥というよりもはやリタそのものなったフェネクスの大事な部分akaコックピットにズボッと入ってヨナとリタは一つになり巨悪のⅡネオジオングと戦う‥というクライマックスは異常に気持ちよかった。映像も気持ちよかったし、もはや観たまんま、主人公が昔から好きだった幼馴染にやっと再会してSEXして一つになり困難と戦う‥という構図なので性的なカタルシスもあった。
まぁとにかくサイコフレーム全開となったフェネクスは難なくIIネオジオングを倒す。
IIネオジオングの背中のサイコシャードも確か「刻の可視化」なる何のことやらよくわからん凄い事が出来たと思うが、フェネクスはそれ以上の何でもありなので敵ではない。何しろリタはもう肉体がないのでGなどを気にすること無く加速して光速に近いスピードで移動が可能。
‥なんかもう真ゲッターロボくらい強くない?ここまで強いと、後の時代に出てくるサイコフレーム積んでないガンダムとかが、しょぼく思えて少し寂しい。だけどこういう神のような力を持ったロボは好きだしガンダム最終回のオカルト要素は好きなので別に構わん。UCのラストバトルでもユニコーンが空手の抜き手みたいな技を繰り出すのも好きだったし。
ちなみにクライマックスではバナージがサポートしに来る。UC2ではまたバナージやミネバ達が主人公なんだろう。ヨナとか飛んでいったフェネクスが出てくるかどうかはよく知らん。
だけど「閃光のハサウェイ」が先だっけ?ハサウェイの後に本作の続きをしたら、もう皆この話忘れてるんじゃないかという気もするのでUC2を先にした方がいい気がするが‥。

 


とうとうガンダムそのものが比喩ではなく本当にヒロインとなってしまい、主人公がそのヒロインにインサートするという‥そこに不思議なカタルシスを感じた。フェネクスもまた黄色い機体とか不死鳥っぽいヒラヒラとかが可憐でだんだん女の子に見えてくるし。
そういえばヨナをMS隊の隊長であるオールドタイプおじさんがサポートしてくれるのだが、会ったばかりの彼が親切すぎて意外だった。会って数日で殆ど喋ってもないのに命がけで助けてくれるという‥、何て優しいおじさんだ。
だけどコロニー内で戦闘が始まった時は「一般市民が死んじゃう」とかなり焦った。昔のガンダムだとあまり気にならなかったけど本作だと気になるのは単純に画が精密だからかな。F91とか、主婦の頭にMSの空薬莢がゴーンと当たって死んでも牧歌的な雰囲気だったからあまり気にならなかったしな。
話の内容的にも、ガンダム好きの中高生とか大学生~20代くらいが一番楽しめそうな気がする。‥だけど自分は中年なので果たして実際のところ本当にそうなのかはよくわからない。「中年が『若者に響きそう』と感じた」と形容するのが正しい。よく知らんが、ヨナの「辛いことを我慢したって良いことなんか何もなかったじゃないか!」みたいなシンジくんっぽいエモい叫びやメインキャラたちの悲痛な心の叫びは、自分の中のエモ若者が目を覚まして少しじーんとした。ラストも希望が持てるだったし何だかんだ爽やかで良いガンダムだった気もする。
今回はいつもと違って、大したことないNTパイロットが最強ではないガンダムに乗ってどんどん武装が剥げて更に弱くなっていき、最後に裸になった時に神の力を得て巨悪を殲滅する‥という流れが武侠ものや神話っぽくて良いなと思った。
話はよかったが、MSはアレンジ違いみたいなのばっかでイマイチだった。だけどフェネクスは「全身イエロー+青いオーラ」という他にないカラーリングや不死鳥っぽいデザインなど他のガンダムと被らないしユニコーンタイプの中でも優れたデザインだと思った。出そうと思えばいつでも出てこれるし。あとバナージのシルヴァ・バレトも「ビームマグナム一発撃つたびに腕が壊れるから腕ごと交換」という漫画的なハッタリが素晴らしかった。
UC2が公開されても観るかどうかわかんないけど、その時にこのブログまだやってたらまたお会いしましょう。

 

 

そんな感じでした

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『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』公式サイト
www.youtube.com

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