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「GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング〈シーズン3〉(2019)」全10話/プロレス要素が減ったがキャラ掘り下げが面白いのでOK🎲

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原題:Glow <Season.3> 企画&製作総指揮:リズ・フラハイヴ、カーリー・メンチ
放映局:Netflix 製作国:アメリカ 放映時間:約30分x全10話

 

 

 

毎年夏の楽しみになりつつある本作を観た。今回もめっちゃ面白かったので5話+5話という感じで2日に分けて観た。2時間ちょいの長めの映画の前後編を観る感じ?(むしろ一気観する気にならないドラマは面倒くさくなって途中でどうでもよくなりがち)。
同じくNetflixオリジナルの大人気女囚ドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のスタッフが手掛ける、1980年代半ばに実在した女子プロレスTV番組「GLOW」をモデルにして作られたドラマのシーズン3。
ドラマ苦手で殆どのドラマすぐ観なくなっちゃう僕が視聴継続してる数少ないドラマ。
ネタバレあり

 

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もう若くもないのにオーディションに落ちてばかりの女優志願のルース(アリソン・ブリー)が主人公。その親友デビー(ベティ・ギルピン)は結婚出産を機に昼ドラ女優を辞めた女性。2人は、プロレスオタクの大金持ちバッシュが設立した女子プロレス団体「GLOW」のオーディションを受けて入団。団体には、プロレスの台本担当のカルト映画監督サムやはぐれ者の女性たち等が大勢居た。
大喧嘩したルースとデビーがGLOW入団して何とかGLOW番組開始までを目指すシーズン1。ルースとデビーは仲直りして皆の結束も高まるが番組打ち切りになってしまうシーズン2。
今回は1986年、「GLOW」は丸ごとサンディ(ジーナ・デイビス)が経営するラスベガスのホテル預かりとなり、ベガスで毎晩プロレスショーを繰り返すことになった彼女たちの人間模様を見せる。
シーズン2までは主人公であるルースとデビーの物語が殆どで、残り僅かの時間を使ってサムとかバッシュとか他の女子レスラーを描いてた感じだったが、ルースとデビーの遺恨は前シーズンで解決して元の仲良しに戻ってしまったため、今回はメインキャラ以外の色んなキャラの内面や人間ドラマにも迫り、完全に群像劇になった。

 

 

 

砂漠に囲まれた綺羅びやかで非現実的な空間ラスベガス。
カジノや金持ちの客たち、ロケッツ(ダンスチーム)、ゲイ、男娼などに囲まれて連日同じショーを繰り返すGLOWの「終わらない夏休み」のような日々が描かれる。
豪華なホテルルームに住み、豪勢なケータリング食い放題、酒やドラッグもそこら中にあるしSEXの相手にも事欠かない、そういった地に足のつかない生活が好きなら夢のような環境と言える。俺も働きたい。こんな所で働いて「やばい、浮ついた生活してるうちに‥こんな歳取っちまった!」と気づく、そんな人生も悪くない(一度きりで終わるなら)。
ルースたちは、そんなラスベガスで毎晩プロレスショーを演じる。
そこで彼女ら彼らには様々な事が起きる。
この感想ページ、「凄く色んな事あったから各キャラに何が起きたか全部書きだしてみるか‥」と書き出してたら膨大な只の出来事の羅列になってしまい「観りゃわかることをそのまま書いてるだけで、これって感想じゃないな」と思って全部消した。
まぁとにかく「恋愛や家族愛」「本当にやりたいこと」「過去の告白」「新しい自分を見つけたりカムアウトや差別との対峙」「皆の未来」‥色々な事が描かれる。
最初に言ったようにメインキャラだけでなくGLOWの、今まで只いるだけで、どんな奴かわからなかったキャラクターなどの内面や過去の告白、などの人間ドラマが繰り広げられる。
中盤、GLOW女性陣が砂漠にキャンプに行き、この一夜のキャンプがインディアンでいうビジョンクエストのような役割を果たし、多くのキャラクターが躍進する。

 


実際にあったGLOWではベガスのショーもTV放送してたらしいがドラマ内ではそんな様子はない。というか今までも「ドラマが面白いから不満はないがプロレスの試合や練習の様子がめっちゃ少ないな~」と思っていたが今回は更にプロレス要素が凄く少ない。「ラスベガスで暮らす中年男女の人間模様‥ちなみに彼女達はプロレスの仕事をしているよ?」といった割合でしかプロレスしない。
第1話で「この人達はプロレスをしてるよ」って設定説明のためにちょろっとリングが映って、シーズンの真ん中に長めの興行、最終話でも長めの興行を見せる‥という2回くらいしかプロレスシーン見せないって割合は今まで通り。だけど、よく考えたらアクション映画やヒーロー映画でも戦闘シーンは2、3回くらいだもんね?怪獣映画でも怪獣が出てくる時間は10分くらいしかないし‥。1シーズンを一本の長い映画だと捉えると、試合は確かに中盤とラストの2、3回で充分なのかもしれん。
そして今まで、人間関係のもつれなどドラマ内で起きていた出来事が、中盤や最終回の興行によって大きく進展するという描写がされていた(WWEで言うと日々の放送の結論がPPVで描かれるような感じで)。
今回の彼女たちはベガスのホテル専属になって生活には不自由なくなったが毎日同じショーを繰り返してるだけ。GLOW興行に対して刺激がなくなり緩みきってきた。
彼女たちは腰痛に苦しむタミーの提案により第5話でお互いのギミック(レスラーとしてのキャラクター)を交換して興行を行う。刺激が少なくなって退屈していた彼女たちはノリノリでお互いのキャラを演じる。この5話の役割交代ギミックはめっちゃ面白かった(自分の好きな実在のレスラー同士がキャラを入れ替えて試合することを想像してみれば、その面白さが想像しやすい)。
中でも素朴な主人公ルースがやってた「共産主義の悪女ゾーヤ」と、派手で高飛車なデビーがやってた「正義のアメリカ田舎娘リバティベル」のキャラ交換はめっちゃハマっていた。というか中の人的に、どう考えてもこの役割交換の方がそれぞれに合ってる。
最終回ではリング上でゾーヤ(ルース)がスクルージカルメンがアンダーテイカーを思わせる3人目のゴーストに扮した「クリスマス・キャロル」が演じられる。これは本当にクリスマスキャロルの合間ついでにプロレスしてるだけって感じだが最終回付近のドラマ内の「隣人を愛そう」といった雰囲気とマッチしてたのかも知れない。
このクリスマス興行の立役者であるカルメンは「皆といるのは楽しいけどGLOWに居たら本当のプロレスは出来ない」と言い名残惜しそうにGLOWを去ってしまう。
唯一プロレスに通じているカルメンが去った事は痛いが、デビーの活躍でGLOWはLAに戻って新たなTVショーを得ることができそうだ。しかしルースは女優への夢に固執しており、GLOWの新監督への誘いを断って終わるので「えっ?」と思った。少し前のルースなら大喜びで総監督になっただろうに。「色んなアイデアをポンポン出す」「演技ではシーラに劣ってるしジャスティーンにも落とされた」ので、どう考えても女優よりもクリエイターの方が向いてる、と誰かルースに教えてやってほしい。今回のルースは、サムやデビーとのすれ違いなどが、何だか物語を進めるために無理矢理、意固地になってる感じがした。あと今思い出したけどデビーが自分の息子‥赤ちゃんをベガスのホテルに連れてきて育てる事になったが、連れてきて彼氏が出来たら二度と出てこなかった、それを思い出すと可笑しい。

 

 

 

前シーズンでバッシュと同居していた男がエイズで死んだりして予想してたが今回はLGBT描写が多いのも特徴だった。
ちなみに当時はエイズがどうやったら伝染るのかよく周知されていなかった事もあり、ゲイ差別が今の数倍酷かった。シーズン2の時にバッシュが「エイズで死んだ同居人の部屋の物を全て捨てて除菌」したのはエイズがどうやったら伝染るかわかってないためだし今回バッシュが「ゲイであることを知られたので人生おしまいだ」と取り乱してたのも、ゲイとして生きることには勇気がいる現代‥より更に厳しい時代だったためだ。
バッシュ以外にも、元ストリッパーの南米系レズビアンのレスラー・ヨランダと仲良くなったインド系女性のアーシーが自分はレズビアンだと自覚するのが印象的(アーシーは恋し始めて以降、常に少女みたいな表情で可愛い)。
最終回の一個前の話。デビーはプロデューサーとしての自分の力を示すためにゲイバーの店主である男性歌手(新キャラ)と組んで、エイズのチャリティーライブを開催する。
各キャラがパフォーマンスして盛り上がる中、ジーナ・デイビスがロケッツのセクシーな衣装で登場、大盛りあがりの中で歌っていると突然火の手が上がり皆は避難。
軽いボヤ騒ぎに過ぎなかったのだが、外に出たレズに目覚めたばかりのアーシーが恋人ヨランダにパッと視線を向けるとヨランダの背後の壁に「死ね、ゲイ」と書かれている‥!という、レイシストによる放火だった事がわかるカット、この展開やカット割りが全てマジで見事。
レイシストは許せんが、それはさておき今シーズンで一番ドラマチックな場面だった。

 

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それにしても元々少なかったプロレス要素が更に減ってしまった。それがつまらなさに繋がってたら文句を言いたいところだが人間ドラマがめっちゃ面白いので文句もない。マジで「この酒、水みたいや!」つって気がついたらじゃんじゃんとんでもない量飲んでしまう酒みたいに一気にいける面白さだった。それでいてアクが強いのかどうかよくわからないのが不思議だ。プロレス興味ない人が観ても充分面白いはずだが、プロレス興味ない人に、どう薦めれば興味持ってもらえるか思い浮かばない。そんなドラマ。
本作が面白いのは置いといて、個人的にはプロレスの試合とか練習がもっと多いドラマが観たいな、できれば現代が舞台の‥。まぁそれなら最初から普通にNXTとかWWEを観ればいいような気もするが‥。役者が演じる映画やドラマで見たいんだよね。そーいうのが観たい欲は、フローレンス・ピュー主演でWWEのペイジの自伝を映画化した「ファイティング・ファミリー (2019)」が11月に公開されるからそれに期待する。
ところでGLOWシーズン3の予告編は、妙に天国めいた召され感あふれるものだったので「バッシュかサムか、誰か死ぬんちゃうか?」と思ってたけどそれはなかった、今思えばベガスの浮世離れ感を表現してたのかもしれない。
次の、シーズン4はどうなってしまうのか?
各キャラも、カップルになったりヨリが戻ったりカミングアウトしたり本当の自分ややりたい事を見つけたり余命わずかなのが判明したり‥それぞれにケリが付き始めてきたように思える。実在したGLOWはシーズン4で終了したし、このGLOWも次のシーズン4で終わってしまうのかもしれない。それとも新しい展開が来るのかも。全く想像つかない。
 

 

 

そんな感じでした

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GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

GLOW (TV Series 2017– ) - IMDb

本物のGLOW公式サイト

www.youtube.com

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