gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

2010年代(2010-2019)の日本公開映画&ドラマのBEST10を考えました🎬📺

 

01位:ドラマ『ツインピークス リミテッド・シリーズ』全18話 (2017) 👑👑 ※TVドラマ #1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9  #10  #11 #12 #13 #14 #15 #16 #17 #18 ※ドラマの一位
01位:映画『ヘレディタリー 継承』(2018)
 👑👑 ※映画の一位はコレ
03位:映画『007 スカイフォール』(2012) ※このブログにまだ記事なし
04位:ドラマ『デアデビル』〈シーズン3〉全13話 (2018) 👑👑 ※元Netflixドラマ
05位:映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 (2014) 
06位:映画『アベンジャーズ』(2012) 👑
07位:映画『スリー・ビルボード』(2017) 👑
08位:映画『運び屋』(2019)  👑
09位:映画『ブルー・ジャスミン』(2014) 👑
10位:映画『ハードコア』(2015) 👑

 

 

『007 スカイフォール』(2012)と『スーパー!』(2011)以外は太字の各記事にリンク貼ってあります。
ついでに2010年代の日本公開映画&ドラマのBEST10を考えました。
映画とドラマは分けるべきだろうがドラマ観た数が少なすぎるので一緒にした。
時と場合によって随時変動はするだろうが大体こんな感じ。
基準は、個人的な感動>個人的な好み>客観的に良作かどうか……という順番で決めている。「客観的に良作かどうか」を第一に決めてしまうと個人のブログ個人のランクの意味が全く無いんで個人的な僕の感動と好みだけで決めた。
「個人的な感動」を優先してるので例えば『キャプテン・マーベル』 (2019) は、好きだけど客観的に観るとそんな大した映画じゃない気がする、2回くらい観たら飽きたし。でもキャロルが最後に真の力に目覚める場面の初見で尋常じゃないほど感動したので、ほぼ初見のその感動だけで上がってきました。

一位は『ツインピークス リミテッド・シリーズ』全18話 (2017)『ヘレディタリー 継承』(2018)のどっちか悩んで甲乙つけがたいので同率一位にした。
『ツインピークス リミテッド・シリーズ』(2017)は、90年代に社会現象を起こし少年の頃の僕も夢中になったドラマ『ツイン・ピークス』(1991-1992)の25年ぶりの続編……間が空いたシーズン3だが、リンチ以外の監督も参加してソープオペラ的要素も多かった過去のドラマ版よりも、リンチ色全開で異界の要素を増やして一般客をポカンとさせた前日譚の映画『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』(1992)の要素が多いリミテッド・ドラマだった。はっきり言って作品の半分くらいは異界や異人間じゃない奴がウロウロしているし、過去の『ツイン・ピークス』(1991-1992)や『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』(1992)……だけじゃなく他のリンチ作品も観てないと理解できない感じの、かなり観る人を選びすぎるドラマだった。あと全話観た後でも「あのシーン必要だったか?」という場面も多く、またリンチがジジイになったせいか誰かが喋って話し相手が返答するまで数秒かかったりする異常なテンポのドラマ。多くの人を楽しませようという気ゼロだし。はっきり言ってツイン・ピークスやリンチに慣れてない若者とかが観ても全く面白くないと思う(殆どの人は2話くらいでやめると思う)、だが、それほど極端な作品なのでハマったら死ぬほど好きになる(たとえば俺)。
で、最終話の一個前の第17話は、それまでの話の総決算で、今までウロウロしてたキャラや旧シリーズの人気キャラなどが大集合して悪を倒す……って感じのリンチにしてはわかりやすいクライマックスだった。他の作品でいうと『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)みたいな感じの「大勢が喜ぶ展開が訪れる常識的な大団円」って感じで、僕も満足したのだが同時に「デヴィッド・リンチにしては随分まともなクライマックスだな」って感じでリンチファン的には少し物足りなかった。この第17話が最終話だったら2010年代の映画&ドラマのランキングでも何個か落ちる。しかし全てにケリがついたはずの最終話で、とんでもない事が起こる。というか今まで応援していた主人公クーパー捜査官やツイン・ピークスの人々は居なくなる。そして愛せない感じのクーパー&愛せない感じの知らない場所に変わってしまう。それなのにこの最終話とラストが超最高で、今まで数十年愛していたはずのクーパー捜査官やツイン・ピークスなんてどうでもよくなる。それが本当に凄い。観てるこちらとしては訊きたい事が山ほどあるのにクライマックス直前に6分間くらい無言でドライブした時の「あとちょっとでドラマ終わるのに何やってんねん!?」という焦りと、その後の想像を軽く超えられた時の感動は物凄かった。はっきり言って高校生の時から現在までツイン・ピークスがあまりに良すぎてドラマとか観る気しないからね。だからもう第17話までなら「懐かし要素やノスタルジーとファンなら予想できるぶっとび具合」……という「まぁ楽しいけど旧ファンへのサービスみたいなもんかな」って感じだったのが最終話でいきなりぶっ飛ばされる。だから殆どこの最終話の素晴らしさだけで2010年代のナンバーワンになった感じ。
『ヘレディタリー 継承』(2018)も、御存知の通り本当に凄い。しかも長編デビュー作。
ドラマと映画だと形式が違いすぎるので2本とも一位ってことにした。
ギリギリ入らなかったのは『悪の法則』(2013)でした。

あとMCUが多い。『アベンジャーズ』(2012)も入れたかったが『アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019) 入れたから兼ねてるって事で……。
あとジェームズ・ガン作品2つも入ってる。ジェームズ・ガン作品はちょっとどうかという欠点もあったりするが、それを凄い勢いで上回る感動がある、今後もそういうのあるのかな。2010、2012、201320152016年は現時点から見ると印象薄くて、一本も入らなかった。古いものほど印象が薄くなるって事もあると思うが。
10年後も健康で2020年代のベスト10を更新したいもんです。

 

【2010年】
1:映画『ローラーガールズ・ダイアリー』(2010) ※このブログに記事なし
2:映画『エクスペンダブルズ』(2010) ※このブログに記事なし
3:映画『(500)日のサマー』(2010) ※このブログに記事なし

4:映画『アウトレイジ』(2010)
5:映画『ファンボーイズ』(2008)

 

【2011年】
1:映画『スーパー!』(2011)  👑  ※このブログに記事なし
2:映画『マネーボール』(2011) 
👑 ※このブログに記事なし
3:映画『インキーパーズ』(2011)
4:映画『ミッション:8ミニッツ』 (2011) ※このブログに記事なし
5:映画『CUT』(2011) ※このブログに記事なし


【2012年】
1:映画『007 スカイフォール』(2012)   👑 ※まだこのブログに記事なし
1:映画
『アベンジャーズ』(2012) 👑
3:映画トロール・ハンター (2012)  ※このブログに記事なし
4:映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』 (2010)
5:映画ヤング≒アダルト (2012) ※このブログに記事なし

 

【2013年】
1:映画『悪の法則(2013) ※ブログに記事なし
2:映画『15歳、アルマの恋愛妄想』(2011)

3:映画『ジャッジ・ドレッド』(2012) ※ブログに記事なし
4:映画『死霊館』(2013)
5: ※特になし

 

【2014年】
1:映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014) 👑
2:映画
『ブルー・ジャスミン』(2014)
 👑   
3:映画
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)
4:映画
『ジャージー・ボーイズ』(2014) ※このブログに記事なし
5:
映画『西遊記〜はじまりのはじまり〜』(2013)

 

【2015年】
1:映画『インサイド・ヘッド』(2015) 👑
2:映画『007 スペクター』(2015) 👑 ※このブログに記事なし
3:
ドラマ『デアデビル』〈シーズン1〉 (2015) 全13話 
4:映画『ミッション:インポッシブル/ローグネイション』(2015)

5:映画『ナイトクローラー』(2014)

 

【2016年】
1:映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』(2014)
2:映画『ザ・ウォーク』(2015)
3:映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)
4:映画『この世界の片隅に』(2016) ※このブログに記事なし
5:映画『インシディアス 序章』(2015)

 

【2017年】
1:ドラマ『ツイン・ピークス リミテッド・シリーズ(2017)」全18話  ※TVドラマ 👑👑
 #1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9  #10  #11 #12 #13 #14 #15 #16 #17 #18(終)
1:映画『ハードコア』(2015) 👑
3:ドラマ『GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』〈シーズン1〉 (2017)」全10話
4:映画『ゲット・アウト』(2017)
5:映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)

 

【2018年】
1:映画『ヘレディタリー 継承』(2018) 👑👑
1:ドラマ『デアデビル』〈シーズン3〉全13話 (2018)  👑
3:映画『スリー・ビルボード』(2017) 
👑
4:ドラマ『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』〈シーズン2〉(2018) 全10話 
5:映画『アベンジャーズ: インフィニティ・ウォー』(2018)

 

【2019年】
1:映画『アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019) 👑
2:映画『運び屋』(2019) 👑
3:映画『キャプテン・マーベル』 (2019) 

4:映画『ゴーストランドの惨劇』(2018)
5:ドラマ『マンダロリアン』〈シーズン1〉(2019) 全8話  ※Disney+

 

 

 

そんな感じでした

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2020年の日本公開映画&ドラマのBEST5を2年半過ぎてやっと決めることができた🎬 - gock221B
2021年の日本公開映画&ドラマのBEST5を10ヶ月過ぎてやっと決めた🎬 - gock221B
2022年の日本公開ドラマ&アニメのBEST5/というか殆どMCUドラマがつまらない理由を考えるページになった📺 - gock221B
2022年の日本公開映画のベスト5を今頃やっと考えました🎬 - gock221B

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2020年の日本公開映画&ドラマのBEST5を2年半過ぎてやっと決めることができた🎬📺


2020年の日本公開映画&ドラマで自分が観たいと思ってたものを、2年5ヶ月経ってようやく全部観たので遅ればせながら2年前のベストを決めよう。
基準は、個人的な感動>個人的な好み>客観的に良作かどうか……という順番で決めている。「客観的に良作かどうか」を第一に決めてしまうと個人のブログ個人のランクの意味が全く無いんで個人的な僕の感動と好みだけで決めた。
あと一本だけTVアニメ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』〈シーズン7〉が残ってるが『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』はシーズン3くらいから観てなくて追いつくまで時間かかりそうだからクローン・ウォーズは後回し。
マイランキングに入るのは本ブログに記事を書いてるものだけ。映画SNSFilmarksでもレビュー始めて、そっちにだけ書いてる感想もあるが、それは「ブログに残さなくていいや」程度のものなので気にしなくていい。

 

 

  1位:映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019) 👑👑
  2位:映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019) 👑
  3位:映画『バクラウ 地図から消された村』(2019) 👑
  4位:映画『ザ・ハント』(2020) 👑
  5位:ドラマ『マンダロリアン』〈シーズン2〉全8話 (2020)

 

 

以下は5位以下の映画、大体好きな順番に並べた。それぞれの記事にリンク貼ってる。

映画『ジョジョ・ラビット』(2019)映画『パラサイト 半地下の家族』(2019)、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』全7話 (2020)映画『もう終わりにしよう。』(2020)映画『透明人間』(2020)、映画『ブルータル・ジャスティス』(2018)映画『ユーロビジョン歌合戦 ~ファイア・サーガ物語~』(2020)映画『リチャード・ジュエル』(2019)映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』(2019)映画『スキャンダル』(2019)映画『タイラー・レイク -命の奪還-』(2020)映画『ランボー ラスト・ブラッド』(2019)映画『カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇』(2019)映画『ミッドサマー』(2019)映画『エノーラ・ホームズの事件簿』(2020)映画『ワンダー・ウーマン 1984』(2020)映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(2020)映画『TENET テネット』(2020)映画『オールド・ガード』(2020)映画『マイ・スパイ』 (2020)映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』(2020)映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』(2019)映画『イップマン 完結』(2019)映画『ノクターン』(2020)、ドラマ『呪怨 呪いの家』全6話(2020)映画『デッド・ドント・ダイ』(2019)

 

 

 

そういう事になった。
2020年で一番好きだった映画は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)。『若草物語』は原作も各映像化作品にも触れてないんだが、本当にグレタ・ガーウィグ私見も加わって全部よかった。映像サブスクで配信してて何時でも観れるが、それとは別にBlu-rayも買って、その物体を所有したいくらい好きだった。
2位は 『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019)ライアン・ジョンソン監督は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)が嫌な感じだったが本人が念願だったらしいオリジナル企画のミステリー、本当に文句ない面白さだった。どうやら原作のないライアン・ジョンソン作品は良いことがわかった。新しく好きな映画シリーズが出来た。
  3位の『ジョジョ・ラビット』(2019)は素直に感動、何気にワイカ監督作はどれも心動かされてるので、どうやら自分はこの人の映画好きらしいと気づき始めてきた。
4位の『ザ・ハント』(2020)は自分が一番好きなジョン・カーペンタ-映画に凄く似ていた、一般市民 vs.上級市民のバトル。最近、長年の教育により権力への反抗が”ダサいこと”みたいな感じになってきたが、反抗を忘れたら永遠に権力者のケツの穴を舐めつづけて死ぬしかないので忘れてはいけないと思う。
  5位 『バクラウ 地図から消された村』(2019)、これは単純に最後まで「これ一体どういうストーリーなんだ?どういう映画なんだ?」という事がわからなくて、そして実際に最高に面白かった。これはネタバレ等見ずに観たほうがいい(何の映画でもそうだけど)。
とりあえず5位以下もそれなりに好きだが、この年は五位までが強力に好きだと言いたかった。

 

 

 

そんな感じでした

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2014年の日本公開映画ベスト5を今頃やっと考えました(ついでに2010~2013年も)🎬 - gock221B
2015年の日本公開映画&ドラマのベスト5を考えました🎬📺 - gock221B
2016年の日本公開映画ベスト5を今頃やっと考えました🎬 - gock221B
2017年の日本公開映画&ドラマのBEST5を今頃やっと考えました🎬📺 - gock221B
2018年の日本公開映画&ドラマのBEST5を一年経ってやっと決めることができた🎬📺 - gock221B
2019年の日本公開映画&ドラマのBEST5を半年過ぎてやっと決めることができた🎬📺 - gock221B
2010年代の日本公開映画&ドラマのBEST10を考えました🎬📺 - gock221B

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『スキャンダル』(2019)/セクハラ自体の醜悪さとセクハラの二次被害の罪👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻


原題:Bombshell 監督&制作:ジェイ・ローチ 脚本:チャールズ・ランドルフ
製作&主演:シャーリーズ・セロン 製作国:アメリカ 上映時間:108分

 

 

 

FOXニュースの創立者で元CEOのロジャー・エイルズのセクハラに対する女性職員の告発を描いた映画。主演のシャーリーズ・セロンが制作。

2016年アメリカで視聴率NO.1を誇る保守系ニュース放送局”FOXニュース”。
解雇されたベテランキャスターレッチェン・カールソンニコール・キッドマン)が”TV業界の帝王”と崇められるCEOロジャー・エイルズジョン・リスゴー)を告発し、騒然とする局内。
看板番組を背負う売れっ子キャスターメーガン・ケリーシャーリーズ・セロン)は、自身の成功までの過程を振り返り心中穏やかではなくなっていた。
一方、メインキャスターの座を貪欲に狙う若手キャスターケイラ・ポスピシルマーゴット・ロビー)は、昇進と引き換えにロジャーの部屋に行ったばかりだった――

みたいな話。
一言でいうと「セクハラしまくってたTV局の偉い人が女性たちの反撃に遭う話」。

 

 

 

👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻最初は三世代のキャスター3人とロジャーのキャラ紹介。
👱🏻‍♀️ベテランキャスターのグレッチェン(ニコール・キッドマン)は女性の強さを番組で表現していたがロジャーに視聴率の悪い番組に飛ばされてしまう。
👱🏻‍♀️現在、局でトップ人気のメーガン(シャーリーズ・セロン)は、ドナルド・トランプとやりあっている人気キャスター。
👱🏻‍♀️新人キャスターのケイラ(マーゴット・ロビー)はグレッチェン(ニコール・キッドマン)の下で下積みしていたが飛躍のためにグレッチェンの下から飛び出す。劇中の人物はほぼ実在の人物だけどマーゴット・ロビー演じるケイラはロジャーにセクハラを受けた複数の人物をミックスした架空のキャラクターらしい。
そして「このシャーリーズ・セロンニコール・キッドマン、特にシャーリーズ・セロン随分いつもと顔が違うなぁ」と思ったら、どうやら元の人物である有名キャスターに顔をそっくりにメイクしてるらしい。なるほどね。
この三世代の女性キャスターが主人公。

👴🏻セクハラで訴えられるロジャーは、保守的でセクハラじみたところもあるが有能で部下の仕事を後押ししてくれる良いところもある……と、前半で描いてるのがとても良いと思った。ロジャーの自らの高い地位を利用したセクハラは醜悪きわまりないものだが良い面も最初にちゃんと描いてる事で「こいつもモンスターではなく一人の人間なんだ」と感じさせてくれる、これが大事だろう。
僕は全くもって底辺の人間なのでセクハラとかしないが、もし社会的地位のある人間だったら?とよく想像する。勿論セクハラとかしたことないし仮に社会的地位の高い男だったとしてセクハラ等しないと思うが、その立場になってないので言い切れない(割合はわかんないけど最低でも80%以上の人はセクハラすると思う)。そのように「自分は悪いことしたくないけど、そんな立場ならしてしまうかも?いやきっとしてしまうだろう」と思う事が大事だと思う。悪いニュースなど見て自分のこと置いといて悪人を叩きまくる人は危ないと思う(経験上カスほぼこのムーブする)、悪人をモンスター扱いして自分とかけ離れたものとして切り離すのは危険だ。そーいう事で、この前半でロジャーを人間扱いして描いたのは有能だったと思う。

メインキャスターになる野心のため地味な番組に飛ばされたグレッチェルの元を飛び出したケイラ。彼女は出世のためロジャーの部屋を訪れセクハラを受け入れてしまう。
話は少し戻りケイラは、レズビアンである事を隠している女性社員ジェス(ケイト・マッキノン)と一夜を共にし仲良くなる。ジェスはリメイク版『ゴーストバスターズ』(2016)で一番目立ってたし現実でもレズビアンケイト・マッキノンが演じている。ジェスは保守系のFOXニュースで働いてるのでレズビアンである事は勿論ヒラリー・クリントン支持者である事も隠して働いている。彼女は仲良しのケイラと巨大なFOXニュースの間に挟まれており、ケイラがセクハラに遭っても見て見ぬふりする。ジェスは「FOXニュースのパワーの巨大さや性格」がどれほどのものか観客にわかりやすく示すためのキャラクターだ。

劇中で出てくるセクハラは大体こんなものだった。

男「君の願いを叶えよう、だが見返りは欲しい(意味:しゃぶれ)」
女「え?」(スルー)
男「それが何かわかるか?(自分から能動的に俺の男性器をしゃぶれ)」
女「誠心誠意、仕事を頑張りたいと思います!」(スルー)
男「違う、忠誠心だ。私への忠誠心を示してほしい(お前の意思で俺のをしゃぶれ)」
女「……と、言いますと……?」(スルー)
男「どう示すのかは君に任せる(自分からしゃぶれ。もう4回目だぞ)」
ここで、しびれを切らした男が無理にキスしようとする。逃げる女。すると男は言う
男「仕事が欲しくないのか!?(最後のチャンスだ、しゃぶれ)」

それを断ると職を外される、外されないこともある。

不当に理由なく解雇されたグレッチェン(ニコール・キッドマン)は戦闘開始だとばかりにロジャーをセクハラで訴える。無職の主婦になってしまったグレッチェンに比べてロジャーには巨大な権力がある。
ロジャーからセクハラを受けた女性社員は何十人もいるのだが、ロジャーや会社や好奇の目に耐えられず誰も名乗り出ない。名乗り出れば「こいつはセクハラしたら言い返してくる女だから扱いにくい」と思われてどこでも働けなくなる、それが怖い。
メーガン(シャーリーズ・セロン)も過去にロジャーからセクハラを受けていた。しかし長い時間かけて手に入れた今の地位が失われたら?そして自分のチームの、家族を養ってる者たちが解雇されたら?自分のチームの外国人職員が強制送還されたら?そう思うとメーガンはなかなかロジャーからセクハラされたと訴え出れない。そして当然ながらロジャーは男性社員にはセクハラしないので男性社員から見るとロジャーはただ口うるさいが頼りになる親父でしかない、男性社員の半数はセクハラ告発に苦い顔をする。そして保守的な女性社員も。
本作を見てて、セクハラ自体も勿論醜悪だが、それと同じかそれ以上に、このセクハラの二次被害が酷いと思った。
ロジャーはこのシステムで何十年間も何十人の女性にセクハラしても無事で居たのだ。更にロジャーは社内全てを盗聴しており社内に社員には秘密の秘密警察のような部署まで持っていた。
しかし次々とセクハラ被害に遭った女性キャスター達が名乗り出始め、メーガンも……。
アメリカのワインスタインや本作のロジャーに始まったMeToo運動は日本にも伝わり、アメリカから6年遅れくらいで進んでいる。近日は園子温映画秘宝など映画業界のセクハラ・パワハラが告発された(笑ってしまうほど全部が結びついているのが面白い)。日本の告発も徐々に進んでおり、やがては芸能界の上の方……大物カメラマンや大手事務所なども挙げられるだろう。彼らの寿命が尽きないうちに告発され失意のうちに死んで欲しい。しかし、そこまで進んでやっと次が政治家。当然ながらそれに対して自分ができる事は何もないのだがせめて応援くらいしよう。

 

 

そんな感じでした

👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👱🏻‍♀️👴🏻

Bombshell (2019) - IMDb

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『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』(2019)/二人がくっついても不自然さなく互いの影響でより良い人になる爽やかラブコメ👱🏻‍♀️💗🧔🏻


原題:Long Shot 製作&主演:シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン
原案&脚本&製作総指揮:ダン・スタリング 脚本:リズ・ハンナ
監督:ジョナサン・レヴィン 製作国:アメリカ 上映時間:125分

 

 

 

シャーリーズ・セロン演じる才色兼備のアメリカ初の女性大統領候補役と、セス・ローゲン演じる無職中年男性のラブコメ。ラブコメあまり観てなかったからこれは観なきゃと思ってた。ラブコメあんま観てないから30~40代のラブコメは観るの多くしていきたい。また、二人が制作もしてるので観とかなきゃと思ってました。
殆ど全部ネタバレあり - Spoiler Alert!!

 

 

 

アメリカ合衆国国務長官として活躍するシャーロットシャーリーズ・セロン)は才色兼備のパーフェクト・ウーマン。彼女がサポートしているどうしようもない大統領がハリウッドスターになりたいという理由で辞職を決意したのでアメリカ初の女性の大統領になるべく大統領選へ出馬を目前としていた。
そんなある日シャーロットは、元ジャーナリストフレッドセス・ローゲン)と出会う。フレッドは才能はあるが妥協を知らない頑固な性格のせいでメディアを辞め無職になったばかりだった。
一見、一生出会うことのなさそうな接点もなく正反対な2人だったが、10代の頃から意識が高かったシャーロットは当時フレッドのシッターをやっており、彼女はフレッドの初恋の女子だった。
二人は予想外の再会で盛り上がり、シャーロットは昔の自分をよく知るフレッドをチームに加え、大統領選挙のスピーチ原稿作りを依頼する。共に激務の日々を過ごすうち惹かれ合っていく2人だったが――

みたいな話。

 

 

 

別に文句はないが「大統領候補のシャーリーズ・セロンと無職の大柄セス・ローゲンがどうやって知り合うのか?というか大統領候補と対面で会うことすら普通ないだろ」と思ってたが、幼なじみというショートカットですんなり行動を共にする展開、納得できる。
そしてフレッド(セス・ローゲン)は只のドラッグ好きのダメ人間というわけでもなく、嘘が嫌いで妥協を知らなさすぎるがあまり前のマスコミを自分から辞職していた。大物ではないが最初からヒーロー的なジャーナリストではあったのだ。
シャーロット(シャーリーズ・セロン)は見ての通り、アメリカ中の少女が憧れ男性政治家からも人気抜群の完璧な女性。女性初の大統領候補というのもシャーリーズ・セロンが演じてるので特に説明する意味もない、あなたが大統領だ……。
シャーロットが、あまりに激務すぎて私生活がずっとなかったというのは「好きな映画と言われて思いつくのは、若い時に観たコメディ映画『原始のマン』(1992)」「MCU観てない」「全世界で大人気の『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-2019) は抑えているが、実際には観てなくて、まとめサイトであらすじ読んだだけ」など、サブカルチャーを使って1分で表現してくれるので僕みたいなアホも一発で理解できる。
フレッドがシャーロットの近くに来たことで、堅苦しかったシャーロットの生活に潤滑油が刺さる。シャーロットは『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-2019) 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)などを実際に視聴するようになる。これらの短い描写で「フレッドが来てシャーロットに人間的なゆとりができた」事がわかる(ちなみに大統領候補だけあってシャーロットのMCUでの推しはニック・フューリーだった)。
そんな感じで観る前は「どうやってくっつくねん、この二人が」と思ってた二人がすんなりくっついても違和感はなかった。フレッドがシャーロットの癒やしなのだ。
だが何度かぶつかる、それはフレッドが無職になる切っ掛けだった彼の妥協できない頑固さからだった。政治家は時には矛盾した事も飲み込まなければならないのだが、少年のような反骨心を持ったままのフレッドにはそれが汚く見えて理解できない。
だがフレッドは(ラブコメでよくある展開だが)同性の親友に説教される。フレッドの親友の黒人男性(オシェア・ジャクソン・Jr)は「俺はお前が嫌いな共和党員だしキリスト教徒だ!だからといって今更オレを嫌いになるか?」と言う。
フレッドは「あっ、俺が妥協を許さん奴すぎて、こいつは今まで俺の前で本当の自分を出せなかったんだ。俺は自分の正義だけ振りかざしすぎて周囲に配慮を強いてたんだ」と気付く。
そんな感じで上手くやってた二人だったが、シャーロットを良く思わない有害な男性たち(アホの現大統領やドナルド・トランプをモデルにしたメディア王)によって「フレッドが家でシャーロットをオカズに自慰している」という盗撮映像をもってシャーロットが少女の頃からやりたかった環境を守る道をくじこうとする。
だが、前述した”気付き”でフレッドはシャーロットに謝罪する。そしてシャーロットは「環境を守る事を除いた大統領演説」を滞りなく行っていたがの途中で方向転換し「アホの現大統領やメディア王に脅迫されてます!私の彼氏はチームのフレッドで、彼が私でオナニーしてる映像で揺すられてました!でも皆オナニーするでしょ?貴方も、貴女も」そう言ってプロレスラーのようにマイクを捨てて立ち去る。
彼女自身の「高校生の自分に恥ずかしくない自分でいたい」という想いを貫き、フレッドから影響された「自分に嘘をつかず妥協しない」という思想が結びつき「アメリカ初の女性大統領になる」という数十年間がんばってきた夢を捨てた瞬間だった。「高校生の自分に恥ずかしくない自分に嘘をつかず妥協しない自分でいたい。そのためなら全てを捨てても構わない」。
だが赤木しげるも「死ねば助かるのに……」と言ってた通り、事態は好転する。
確かにオナニーは誰でもするし何も悪いことじゃないのにそれを盗撮されて失脚するなんておかしいよね。犯罪行為とかならともかく……。
カップルが相互作用で得たその知見で全てを好転する。
ただ「喧嘩して仲直りして」を2セット繰り返してサブカルネタをまぶしただけではなく、互いが互いから得た影響で良くなるというポジティブなラブコメだった(ひょっとしてこれが愛?)。
そんな感じで、勢いで本編の展開を98%くらい書いてしまったが良いアラフォーのラブコメ。誰かに「甘いな?」と言われようと自分も正しくいたいと思わせる爽やかな一本でした。
最後にアメコミ『スポーン』作者でヴェノムとかも産んだトッド・マクファーレンJFK暗殺ネタも面白かった。「MDMA?を思わせる多幸感ドラッグをキメて事件を解決する」というネタもジョン・カーペンターの僕が全映画で一番好きな『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)みたいで好感持ちました。

 

 

 

そんな感じでした

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『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』(2019) U-NEXT
Long Shot (2019) - IMDb

 

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『ジョジョ・ラビット』(2019)/全編楽しいが同時にハラハラさせられ続ける傑作。年々素晴らしくなるスカヨハの感情表現👠


原題:Jojo Rabbit 監督&脚本&制作&出演:タイカ・ワイティティ 上映時間:108分
原作:クリスティン・ルーネンズ『Caging Skies』 製作国:アメリ

 

 

 

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』(2014) 『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』(2016)など監督し世界的に有名になった切っ掛けはやはり『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)、そして今夏公開予定のその続編『ソー ラブ&サンダー』(2022)が楽しみなニュージーランド出身の映画監督、ディレクター、脚本家、俳優、コメディアン……など多才なワイカ・タイティティ監督作。
予告編だけ観ても感じの良さそうな本作は、第92回アカデミー賞で作品賞を含む6部門(作品、助演女優、脚色、編集、美術、衣装デザイン)にノミネートされた事を始めとして高く評価されたコメディ映画。だが「ナチスに憧れる主人公の少年の母(スカヨハ)がユダヤ少女を隠しており、少年は少女によって思想が変わっていく話」という時点で「ワイカ監督の作風からして楽しいんだろうけど後半でスカヨハ……ひょっとしたら少女が処刑される……または酷い目に遭うの確定やん」と思って観るのを先延ばしにしてるうちにウクライナとロシア間の戦争が始まって更に観るのが辛くなって先延ばしにしてる間に、2020年の日本公開映画をほぼ観終わってこれだけ残ってたので、やっと観た。
今回はこのブログにしては珍しくネタバレなし

 

 

 

第二次世界大戦中のドイツ。少年、ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)はイマジナリーフレンドのアドルフ・ヒトラータイカ・ワイティティ)を作って話相手にするほどナチスに漠然と傾倒していた。
ジョジョは、ナチスの”キャプテンK”ことクレンツェンドルフ大尉サム・ロックウェル)に頼んではナチスのへんてこな広報活動に励んでいた。
ある日、ダンス好きで愛の強さを説く優しい母親、ロージースカーレット・ヨハンソン)が、屋根裏の隠し部屋にユダヤ少女エルサ(トーマシン・マッケンジー)を匿っているのを発見し、最初は”憎むべきユダヤ人”である彼女を警戒していたが素敵なエルサと触れ合ってるうちに今まで盲信していたナチスへの印象が変わっていく――

という話。


※画像一枚だけという自分ルールのブログだが本作だけはどうしても「ジョジョ、ママ、トーマシン・マッケンジーサム・ロックウェル」の四人で誰か抜かすの嫌だが四人映る場面がないのでトップ画もう一個作った
あらすじ聞いただけでラストまでが何となくわかってしまうほど風刺的すぎる話。
本作は割と本編の9割くらいがコメディ調で楽しく映像も可愛くて軽快に描かれる口当たりの良い映画なのだが、自分的にはむしろそういった描き方が、より画面外で無惨に殺されたユダヤ人を想像させられ、果ては戦争、紛争、テロ等で死んだ人たちや今現在のウクライナの人たちや情報戦で啓蒙される世界中の人達……あらゆる争いを想起させられて非常に辛いものがあった。
最初に書いた「スカヨハ、もしくは少女が処刑されそう」という不安感、それは置いといても「少女がゲシュタポに見つかったらどうしよう」「通報はしなくてもジョジョから少女の事が漏れて見つかったらどうしよう」という身体に悪いハラハラが最後まで続くので、たとえ楽しい映画だろうと辛いものがある。もの凄く赤ワインを痛飲しながら観た。
そんな登場人物のピンチだけでなく、主人公の幼い少年ジョジョナチスに無邪気に傾倒しており、ユダヤ人のことは同じ人間ではないバケモノだと信じてるし、ママが説く”愛”やダンスもバカにしている。いや、そもそもジョジョには最初から愛があるのだが、どちらもバカにしているというよりは「ユダヤ人や愛やダンスをバカにしなきゃ敬愛するナチスになれない」ので必死にそれらを否定しようとしている。
それは最初からわかってるが「レイシストで居なければ!」とレイシストとして振る舞ってるジョジョの姿もまた見ていて非常に辛い。これもまた世界中の色んな悲しい出来事を思い出されるせいか大体ずっと辛い。
そんな感じで本作は……もしくは本作を観てる俺の心のせいか?、可愛いコメディ調で進む本編が非常に辛いものだった。他の人がどうなのかは知らん。「Jホラー映画などが苦手な人」って、友達でいるが大抵、幽霊が出る前の状態を、いやむしろJホラー映画を観てない時点から怖がってる人が多い(それでいて実際観たらそれほど怖がらなかったりする)、その感じに似てる。他にも昔よくあった「レイプされた女性がレイプ魔に復習する系バイオレンス映画」などを観ようとしたら冒頭の、レイプされる予定の女性が楽しく買い物したり食事してるシーン観たら「後で酷い目に遭うのに今は楽しく過ごしてる!」と思うと悲劇が起きるという運命に対して恐れ慄いて観るのがめちゃくちゃ辛くなったりする、その感じに近いかもね。
あとワイカ監督の今まで観た映画の傾向を思い出すと、全編楽しい感じなのだが仲間が死ぬ時は、誰も死を予想して備える間もないタイミングで突然死ぬので、それもあって辛いものがあった。

子役の時から観てるお馴染みのスカーレット・ヨハンソン……スカヨハがお母さん役なのだが、彼女は若い時は仏頂面のサブカル少女、成長してセクシーな金髪白人女優、MCUで言うと『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の後くらい……映画自体は別に面白くなかったがスカヨハの怯える演技が異常に上手かった『LUCY/ルーシー』(2014)あたりから急に「スカヨハ感情豊かすぎる」と思い始めた。『マリッジ・ストーリー』(2019)や『ブラック・ウィドウ』(2021)でも言わずもがな。楽しいシーンは昔から上手かったがその辺りから泣きの演技が異常に上手い。映画の中の女性俳優が泣いたら「○○というキャラクターor女性俳優が泣いてる……」と客観的に観ている部分があるのだが、スカヨハが泣くと、まるで自分のすぐ横で泣く人特有の変な体温を発してる様子が感じられる気がする。又は泣いたところを観たことがない実の肉親が眼の前で泣き出したかのように狼狽えてしまう。俺だけか?スカヨハを映画で見かける期間があまりに長かったせいか、単純にスカヨハの演技力のせいか、又はその両方のせいなのかはよくわからない。本作でも凹んだり不機嫌なジョジョをヘンテコな動きで笑わせたり一緒に踊って和ませる……その母の愛情があふれ過ぎてて床が愛まみれになって溺れそうな光景がもう……酔って観てたのもあるが「ま、ママーー!死ぬなーーっ!」というエモーショナルな感情を掻き立てられた。ちなみにスカヨハは本作でアカデミー助演女優賞にノミネートされた。惜しくも受賞はしなかったがまだ若いからダメだった40過ぎた頃に獲るだろう。
ジョジョと一緒に帰宅する彼女のカラフルな靴が印象付けられ、しばらく後にその靴が出た時に「あ……れ?この靴どっかで観たことあるような……?」と2秒くらい間を置いて気づかされるので、それがショックさを更に倍増させられた。

なんとなくゲイリー・オールドマンの後継者的な印象のあるサム・ロックウェルは昔はよく「嫌な奴」の役が多かった気がするが近年は『スリー・ビルボード』(2017)『リチャード・ジュエル』(2019)等、「一見嫌な奴だと思わせといて良い奴、もしくはそれだけではない複雑な魅力のある奴」の役が増えてきた印象。
ただのナチスのおっさんだと思いきや……と思わせる本作での彼もそんな感じで魅力的。何か異常に魅力ある。今、僕が男性で一番好きな俳優は彼だ。
イカ監督のMCU映画で言うと『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)の、ヘラに部下になることを強要されるアスガルド戦士スカージに何となく似ていると思った、スカージは最後にジョン・カーペンター的な特攻して大好きなのだが本作での彼も似た印象がある。MCUと言えばサム・ロックウェル『アイアンマン2』(2020)でトニー・スタークよりかなり劣るライバルのジャスティン・ハマーをインチキIT長者みたいな感じで好演していた。僕は「MCU好きなヴィランTOP3」にジャスティン・ハマーを入れてるくらい好きだ。MARVELスタジオは「アボミネーションだけでなくフェイズ1の懐かしキャラを出すよ」と少し前に言ってたので、ウォーマシーンが盗まれたスタークの技術に立ち向かいそうなMCUドラマ『アーマー・ウォーズ』(2023)にジャスティン・ハマーが出るのがピッタリ!と期待している。それがダメなら黒人天才少女が見様見真似でアーマーを作るMCUドラマ『アイアン・ハート』(2023)のヴィランででも出れそうだし、どちらかでサム・ロックウェルを観たいもんだ。

今かなり売れてきてるトーマシン・マッケンジーも、僕は今最も好きな女性俳優だし言わずもがなの魅力だった。
後半に入った辺りのの場面から流れが変わり、バタバタっと終わる。
これは誰にも文句つけようのない素晴らしい映画でしょう。
もう公開も配信もとっくの昔にされてる映画なので自分が観たのはかなり遅いのだが、まだ観てない人もいるだろうし本作は自分で観て自分で感じることが大事な感じの映画だったので劇中の展開に具体的に触れたくない。そこで久々にネタバレなしの映画周辺についての感想を書いた。
というか、そもそも風刺が強いコメディ映画を「ここは、実は○○だって事を表現してるんですよーっ!」とか……説明する側も説明される側もクソダサい。そんな事になったらあいも変わらず地獄じゃねーか。
この映画のラストのように、言葉ではない表現によってのみ伝わるものが確かにある。
なんと書いていいのかわからない。とりあえずラストでかかるデヴィッド・ボウイの(それにしても年間、ボウイ曲は映画で使われすぎだろう)「ヒーローズ(ドイツ版)」動画を貼って終わりにしよう、ダンスを踊って……。

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そんな感じでした

タイカ・ワイティティ監督作〉
『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)/覚醒した雷神をも電気ショックで気絶させる服従ディスクと溶け棒が強すぎる⚡ - gock221B
『マンダロリアン』〈シーズン1〉(2019) 全8話/EP8&9で負った傷を8割くらい癒やしてくれました👽 - gock221B ※シーズン1最終話の監督

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Jojo Rabbit (2019) - IMDb

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