gock221B

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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)/やっぱフュリオサ最高

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原題: MAD MAX: FURY ROAD 監督:ジョージ・ミラー 製作国:オーストラリア 上映時間:120分

 

 

 

最初に観た時、マックスが捕まってフュリオサが出奔し、そこから鬼ごっこが始まるわけだが(同時に世界観とかウォーボーイズの思想等の説明も簡潔にしてくれる)それで「面白いね‥本物だから迫力あるし‥」とか思いながら観てると、フュリオサと追っ手が嵐の中に突っ込んで行ってから、その嵐の中のシーンが凄すぎて「何か凄いことになってきたね‥」と唖然とさせられた。

●嵐の中
何か、何と言っていいかわからないが、色味っつーか‥嵐の中の場面の色味が黙示録的すぎてヤバい。(夜に、木が生えてる所で武器将軍と交戦する場面の色味も凄い)
そこで嵐の中に入ってもカーチェイスが継続されている。
立派な自我と目的を持ったフュリオサは置いといて、
この時点のニュークスやウォーボーイズは只の狂信者なんだけど、そんな彼らが意気揚々と特攻したり銀スプレーしてる時に、(普通だったら恐ろし気な曲を流すと思うが)何故か勇猛果敢な崇高な曲が流れていて、先ほどから言ってる画面の色味や曲や風景やアクションと相まって凄く泣きそうになった。
ウォーボーイズ達の特攻自体をカッコいいとは全く思っていないのにも関わらず、何故そんな気持ちになるのかが不思議だ。彼らが純粋だからか?
そういえば全編チェイスしてる時に、ギター火炎放射器の奴にカメラが近づくたびにギターの音がグワ~ンと大きくななったり小さくなったりする場面も、何故か感動して泣きそうになるのだが、何故そんな気持ちになるのか理由がよくわからない。

木の生えた場所での夜
また、この木の生えた場所でぬかるみにハマり立ち往生する。そこで武器将軍と交戦したり車を直したりしながら、画面の見えないところでマックスが武器将軍を仕留めて帰って来る一連のくだりが好きだった。
皆が乗る車がぬかるみにはまった‥という比喩というにはストレートすぎる展開がいいなと思った。
ここも前述した嵐の中と同じように、夜なのに画面の色味が凄くて、嵐とここの夜はどちらも、あの世とこの世の中間にある世界という感じが凄くいい。できる事ならずっと夜でもよかったくらいだ

俺だってクリトリスが手の届く位置についてたらずっといじりたい。それを可能にした男
感動とはちょっと違うが、人喰い男爵がずっと乳首をいじってて、ははは‥と笑ってたが、もし自分の肘とか脇腹などの手が届きやすいところにマンコとか付いてたらちょっとした小休止の時にいじってるだろう。
あの娯楽の少ない世界、、人喰い男爵は乳首を開発して両胸にちょっとしたクリトリスが付いた肉体環境を可能にしたんじゃないだろうかと思った。

マックス
目的を失ってフュリオサが嘆いてる場面で、マックスが希望なんかないみたいな事を言って励ます場面が「すげーわかる!」とマックスに凄い共感した。
自分もそういう時にああいう事になってる人がいたら言うだろうと思ったし、自分がああいう感じで嘆いている時に、人からああ言われたらめっちゃ励まされるだろうな、と思った。
‥と女性の友人に言ったら全く同意を得れなかった。
だからと言って説明したらアホみたいだから説明しなかったが、絶対に励まされる心に深く残る名言だと思ったのだがどうか。自分の秘密を教える場面より感動した。
そして彼が何故フュリオサを助けてるのかは、子供の幻影をよく見て思い直してたからそういう事なんだろうが、僕的には「何となく助けてる」ようにも見えて、そういうところにも凄く力強いものを感じました。
そういえば迷子になってる幼児やお年寄りを助ける時も何となくだしな(まあ理由がないと助けねー奴いたらやばいが)。。元々そういうもんか。
とにかく今回の、手助けヒーロー的な活躍はかなり好みのものでした
俺も人の役に立てるような人間になりたいと思えた。

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●フュリオサ

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海外の評判から「フュリオサが主人公でマックスは手助けする感じ」ということが漏れ伝わってきてたが、確かにそんな感じで、それはそれで凄く良いなと思った。
それでいて「マックスみたいに神話的ですげー強いんだろうか?」と想像してたが、強さはそれほどではなく、むしろちょくちょく女性らしさを凄く感じさせるキャラで凄く良かった(まあ冷静に考えたら神話的な主人公が二人いたら、どっちか片方だけでいいだろって事になるから、こうなるの方が自然か)。
スキンヘッド&隻腕で闘ってるにも関わらず、今作のシャーリーズ・セロンは不思議といつもの美人役よりも女性っぽさを感じる‥というか強さだけでなく相反する女性特有の湿った感じや柔らかい感じも感じさせた。
前述した希望が潰えて泣くところや、マックスに一緒に来て欲しいが断られた時の苦笑とかも凄く女性っぽい。
「女性女性うるせえな‥」と思ったかもしれんが、本当に男か女かわからない強いだけのキャラかと思ってたので実際のフュリオサは意外だった。
アクション映画の女性ヒロインであ
りがちな、無敵状態で活躍されると「本当はこうありたい私、という女性の妄想」のように思えて虚しくなるが、今作くらいの活躍だと、勇気ある人が立ち上がって火事場のクソ力を出したらこれくらい活躍できる‥かもしれない?という丁度いい塩梅だと思った。
他の映画で喩えると、カサヴェテスの「グロリア(1980)」のジーナ・ローランズを思い出した。フュリオサだけでなく他の女キャラもそういうものを感じさせた。

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最後にマックスに見せる顔は、逆に超然とした女神っぽい風格があった。

僕は元々、シャーリーズ・セロン好きなんだが、彼女は美形すぎて表情に乏しいイメージだったが本作で死闘を繰り広げてたら、画像の感じで、顔が完全に崩れてる時が多々あって、何だかその崩れた顔が凄くいいなと思った↓

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↓あとは単純に残った右腕の二の腕の筋肉の形がめちゃくちゃよかった。

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フュリオサにはまた会いたいが、マッドマックスは一作ごとの繋がり薄いしもう出ないんだろうな


女性の活躍が目立ったが、活躍だけじゃなくて女子供の区別なく殺されてしまう場面もちゃんとあるのも誠実さを感じさせた(デスプルーフもカートラッセルが前半、女性達をぶっ殺して、後半では逆にぶっ殺されるというのが凄くよかった。どちらか片方だけではダメだ)。
そしてババア。。。ババアがアクションに参加する時は、大抵製作者に保護されて不死身キャラになってしまうところが、ババアが思いっきりやられるという、あまり目にする事ない場面も見れた(ババアがやられる時、一瞬悲しそうな顔になるのが何かリアルな気がする)

映画自体は今年一番面白かったのは間違いないだろうが、感想は全く面白くない感じになった。
観たのが遅くて他人の感想を散々聞かされたあとだからかもしれない。特に「自分だけは、これを言いたい!」という事がもうない。お手上げだ

そんな感じでした。

www.madmaxmovie.com

www.imdb.com

ジョージ・ミラー監督インタビュー

www.tbsradio.jp

askmeanything.blog.jp

www.youtube.com

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