gock221B

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『アントマン』(2015)/アントマンもいいがハンク・ピムとピム粒子が恐ろしすぎる!🐜


原題:Ant-Man 監督:ペイトン・リード 制作:ケビン・ファイギ 脚本:エドガー・ライトほか 脚本&主演:ポール・ラッド 制作会社:マーベル・スタジオ 製作国:アメリカ 上映時間:117分 シリーズ:「アントマン」シリーズ。マーベル・シネマティック・ユニバース

 

 

MCU12作目。新タイトル。単体作品としてはトップレベルに好きな一本になった
監督のペイトン・リードは明るいラブコメをよく作ってる職人監督だが、特に「イエスマン」は面白いしズーイーがズーイー史上最も可愛くて好き。
"Yes Man" Performed by Von Iva and Zooey Deschanel - YouTube
本作「アントマン」だが観る前は地味だなと思ってたが、いざ観るとMCUの単独作としては1、2を争うくらい好きだった。
アントマンの能力やアリ、量子の世界などのロマン 。
スコットと娘、ピム父娘と、二組の父娘愛もツボにはまって大好きになった。
ネタバレあり

 

 

 

Story
やる気も能力もあるのに空回りばかりのスコット・ラングポール・ラッド)。
刑期を終えて刑務所から出てきたがバツイチ&無職で養育費も払えず、このままでは最愛の娘キャシーにも会えなくなってしまう。
そんな彼にオファーされた唯一の仕事は身長わずか1.5cmになれる伸縮自在ヒーロー〈アントマン〉となることだった。
ピム粒子と装備を発明した天才科学者ハンク・ピムマイケル・ダグラス)と、博士の娘ホープヴァン・ダインエヴァンジェリン・リリーの指導の下、伸縮能力、格闘、蟻の指揮などの猛特訓が始まる。
最愛の娘キャシーのためにスコットはアントマンとなり、人生のセカンド・チャンスを掴めるのか?――

 

アントマン/スコット・ラング
スコット・ラング
このキャラは自分と年齢も近いし貧乏だし感情移入が容易だった。
父ハンク・ピムを嫌うホープを慰める時に「君の父さんは君を危険な目に遭わせたくないのさ。その点、俺は使い捨てだからね」と自分を下げてピムを上げる事でホープを慰めるのがカッコよかった。
2000年代、僕はジャド・アパトー一派のコメディ映画にはまってたので、そこによく出てたポール・ラッドは馴染みが深い。
この人は、主人公よりも「主人公の面白くて優しい友人」役をよく演じてた印象。
かなりブヨブヨした身体だった気がするがアントマン役にあたって一年間、酒と揚げ物を断って筋トレしたらしい。「他のヒーローほどムキムキじゃなくて普通のオッサン‥という設定だが、この歳だと筋トレしないとこれだけ引き締まらないぞ」という絶妙な身体になっていた。あと脚本にも参加しとる。

あとパパ大好きの愛娘キャシーに「気持ち悪い人形」をプレゼントして義父パクストンは怪訝な顔するが、キャシーはキモい人形に大喜びして大事にする。
キモい人形というひと目でわかる物によって「スコットとキャシーの結びつきは彼らだけのもので、他人は割り込めない」っていう結びつきを表現していて上手いし暖かい気持ちになりました。

そして何と言っても、ピム博士が自分の妻である初代ワスプの回想を見せながら「原子サイズより小さくなってしまったら、そのまま永遠に小さくなり続けて量子の世界に行ってしまい、二度と帰ってこれない」と丁寧にふっておいてからのクライマックス。スコットは「これ以外にキャシーを助ける方法がない!」って時に1秒も迷わず「あいしてるよ‥」と言いながら原子より小さくなってしまうシーンがベタだがめっちゃ感動した。
その自己犠牲の決断をする速度が早すぎて、その速度に感動した。

 

アントマン
「1.5cmのサイズに縮小しても人間の等身大サイズ時のままのパワーが出せて、等身大の時と同じ耐久力がある」って凄く不思議な能力
ピム博士の解説によると「物質の分子間の距離を縮めてサイズを縮小する」‥だから質量は元のままなので、元のサイズのままのパワー&耐久力が発揮できるらしい。
「分子の量が同じだとしても本当に同じパワーと耐久力を持ったままでいれるのか?」「パワーは人間と同じでサイズがめっちゃ小さいって事は全力パンチしたら銃弾みたいに人体を貫いちゃうんじゃないか?」とか色々と疑問が湧いてくるが、まぁマンガだしそういう事になってるのだから思考停止して劇中の描写を全て肯定的に受け取って楽しむのが吉です。
アメコミに出てくるパワーは結構どれもファジーな能力だし「アメコミヒーローの戦闘」というのは、「ドラゴンボール」チックな「物理的に勝ったパワーでぶん殴る」という能力中心のものではなく(勿論そういう単純シンプルな描写も多いけど)要所要所では「ヒーローの精神性とかトンチなどで倒す」という工夫したものこそがアメコミヒーローの戦闘という印象(だから「◯◯マンは能力が人間と大差ないから要らなくね?」みたいな事言ってる人見ると「アホだなコイツ‥」と思う)。
アントマンの能力は妙にツボにはまって凄く色々知りたくなる。
ミニマムサイズから拡大しながら敵に飛びつき腕ひしぎ逆十字を極めて再び縮小する技とか渋かったし、縮小して入ったコンピューターの中が未来都市の摩天楼みたいに描写されてたのも楽しかった。
あと投げつけて命中した物質を拡大したり縮小できるピム粒子手裏剣も何気に無茶苦茶おそろしい武器だ。
しかし、この機械は一体「どこからどこまで」をその個体だと判別してるんだろう?たとえばポストに投げつけたら‥多分ポストの金属部分だけが巨大化するのだろう。では砂漠や水面に投げたら一体どうなるのか凄く知りたい。きっと砂漠だと砂の一粒だけが大きくなるんだろう。では水は?
観る前は「小さくなれるって地味な能力だな」と思ってたが、いざ観てみるとMCUヒーローの中でもかなり面白い能力だった。
DCコミックのヒーローにアトムという小さくなれるヒーローがいる。彼は小さくなってスーパーマンの耳の中に入って平衡感覚を司る器官をいじって無敵のスーパーマンを昏倒させるシーンがあった。ジョジョ三部の敵スタンド「恋人(ラヴァーズ)」も恐ろしかったし、小さくなれる能力は「身体が頑丈」という条件付きならば相当強い能力だろう。つまり「ウイルスの怖さ」だよね。
物が小さくなったり大きくなるっていう映像は実写で見ると凄くドラッギー。
アリス症候群的な、風邪引いた時の夢みたいでトリップ映像みたいで良い。
巨大化は今後のために取って置くんだろうね。

永遠に縮小して〈量子の世界〉に行ってしまうと「時間や空間を超越してしまう」というのは凄く不思議で興味深かった。
自分があまりにも小さすぎると今まで居た自分の位置が、逆に宇宙のような広大な世界にみたいに感じてしまう‥というのも何だか凄すぎて哲学っぽくなっていってヤバい。
続編では、また量子の世界に行くのだろう。あの世界のことが凄く知りたいわ。
アントマンのデザインは日本人好みのフルフェイス。
虫準拠デザインだし、ベルトもあるし全体的に仮面ライダーっぽい。
ヘルメットも「被らず縮小したら電波で精神に異常をきたす」という必然性あるマスクなので、ヒーロー映画にありがちな「ラストバトルでわざとらしくマスクが取れて顔面丸出しで闘う」という僕があまり好きじゃない展開も無いので安心。
手のひらに付いてる「縮小するためのスイッチ」も分かりやすくてよかった。
アントマンの縮小ギミックはかなり面白い能力だし〈量子の世界〉の存在があるせいで「ミクロの決死圏」や「ミクロ・キッズ」より面白い。
ドラえもん実写感が半端なかったし夢が広がる。

 

アリ🐜
アリくん達は思いの可愛いかった。どの種類もかわいい。
かなり誇張して、気持ち悪くならないよう気をつけて可愛く描いてくれたのだろうが、それがよかった。
でないと画面が気持ち悪すぎる事になるとこだった。

本作を観に行く時に「気持ち悪い虫がスクリーンいっぱいに映ったら嫌だな」と恐れてたが、そんな事なくてよかった。
もし、この映画が80、90年代の映画だったら絶対に気持ち悪い虫が大映しになってた気がする(昔は何故かハリウッド大作にやたらとゴキブリとかムカデなどの気持ち悪い虫が頻出してきた)
アリを操れるなら他の虫も操れる気もするが、アントマンがゴキブリやムカデと共に活躍する映像は絶対に観たくないのでノーサンキュー。
今後もアリとだけ仲良くして欲しい(そして他の虫は絶対に出さないで欲しい)
そういえば巨大犬サイズになった巨大アリのインパクトが本当に凄かった。。
巨大アリが階段をダダダッ!と降りて街に飛び出すシーンとか、完全に気が狂った光景で怖すぎる!俺があのパクストンの立場でアレ見たら失神する。
娘が最後そいつにテーブルの下で残り物食わせて可愛がってるのもヤバい映像だ。
アリが家よりデカかったらデカすぎてもう何も感じないが、巨大犬くらいの想像しやすいサイズというのがリアルでやばい。
アリって自分の数十倍だか数百倍だかの物も持ち上げられるほど怪力だけど、そんなアリがこれだけデカくなったら自動車とか家も平気で持ち上げるほど怪力なのだろうか?
いや、この世には重力があるので、アリが巨大になったら持ち上げられる質量も小さくなってしまうんだろうな。
‥という感じで、いざ実写になるとアントマンの縮小/拡大能力について気になることが多すぎる。もっと色んな事が知りたい。

 

 

ハンク・ピム博士
初代アントマンでもあったピム博士。彼はインパクト強くて凄く魅力的だった。MCUのキャラの中でもかなり上位の、好みのキャラ。
原作ではアベンジャーズ創設メンバーでもあるし、アントマンというと二代目のスコットより初代ピムの方が有名なのだが、ピムは色々と難ありなためかスコットの方を主人公にしてピムを師匠ポジションにするという名采配。
スコットのヒーローっぽい利他的な精神性と行動力。ピムの天才的頭脳と発明品‥この両者が合わさってこそのアントマンと言っていい(あとホープの格闘術)
ハンクは「狂ったピム」とも言える敵イエロージャケットに対して「お前は自分を思わせるから遠ざけた」と言うが、やはりこのピムも暴走する要素を内包してるんだろうなと思わせるほど狂気を感じる。
スタークとも仲悪いし、友達とかも全然いなさそうだ。
スコットを拉致するまで味方がアリと実の娘しかいないし(しかも軽蔑されてる)
あまりに友人が居ないので最終的にはスコットの泥棒仲間に協力して貰わなければならなくなってたしね。
このハンクにはアントマンシリーズ以外のアベンジャーズとかにもバンバン出てきて欲しい。というかピムがトニーと会うシーンが早く見たい!MCUで一番観たい組み合わせだわ。
何度も書いたがアントマンスーツを始めとする数々のピム粒子アイテムがどれも凄い。ピム粒子
ピム粒子手裏剣、戦車ストラップ、あげくの果てには小型ブラックホール爆弾‥。
ピムはもうアントマンになれないが、これらのアイテムを使ってるだけで、そこら辺のヒーローよりも強いのがヤバい。
というかさらっと描写してたけどビル一つを消滅させる小型ブラックホール爆弾ヤバ過ぎるだろ
アントマンになるには訓練が必要だが、これらのピム粒子アイテムは誰でも扱えるのがヤバい。絶対、悪人に誘拐されちゃいけないジジイだ。
「本気で殺しにかかってくるドラえもんの道具」的なヤバさ。最強かもしれん。
冒頭、CGで若く加工されたマイケル・ダグラスが出てきた時は驚いた。
ハンク・ピム役のマイケル・ダグラス、この人は80、90年代に凄い勢いで映画に出ていた
彼は、動揺すると頬肉をプルプル震わせて興奮したり、女と物凄い勢いでSEXする役をよくやってた精力ありすぎた印象。というかダグラス氏はSEX依存症で入院したほどの全身男根男だったからね。「氷の微笑」で彼が凄い勢いでディープキスしてる時に一時停止してみたら彼の上唇が眼の位置くらいにまでめくり上がってて爆笑した。
ピムの娘。ホープも魅力的だった。
真面目そうなのに、脱いだらマッチョなのがギャップあってセクシーだった。
何気に「両親がスーパーヒーロー」ってキャラは初めて出た気がする。
続編ではワスプとなって活躍するようだが、今回はピムとの父娘問題の関係修復するヒロインの役割だった。あとスコットに格闘技術やアリの指揮を教える戦闘技術トレーナーの役割。
 

 

イエロージャケット
イエロージャケットはMCU恒例の「ヒーローの影としての敵」でしかなく、よくいる感じのヴィランだった。まあ初回はスコットとピム父娘を描かないといけないから敵はこの程度の敵でいいだろ。
更に、ピムへの愛憎とイエロージャケット粒子の副作用、ダブルで狂ってしまった闇のピム、闇のアントマンだ。
割と終始アントマンにボコられ続けてた。
最後の死闘は「2人の死闘は客観的にはミニマムなもの」だという事を強調しててよかった。プラズマ砲でアリ君がやられた時も「アリ君ーーっ!」と、「ミクロキッズ」のアリくんや「大長編ドラえもん のび太の海底鬼岩城」のバギーちゃん的な悲しみがあった。
元々狂ってたけど虫取り電灯で感電して更に狂った感じがあった。
あんなに可愛いキャシーを殺そうとするというのは相当気が狂っている。
こいつはアリをたくさん殺したので、最後にアリたちに食い殺されて欲しかった。
それにしてもイエロージャケットの能力よりも、人間を小さいピザソースにしてしまう方が怖かった。



監督が、redditアメリカの匿名掲示板)で質問に答えた内容によると
【アントマン】ペイトン・リードだけど、なんか質問ある?【映画史上最小ヒーロー】 : Ask Me Anything!!! /【海外版】なんか質問ある?

エドガー・ライト脚本=スコットが主人公でハンクからスーツを盗む展開。ハンクが指導者になる展開。子供部屋の死闘と機関車トーマス

ペイトン・リード新要素=ルイス長台詞。スコット金庫破り。初代ワスプの存在。量子の世界。ハンクの過去の悲劇と現在のハンクの性格。vs.ファルコン戦。

降板させられてしまったエドガー・ライトのアイデアばかりだと思ってたが、意外とペイトン・リードのナイスアイデアも意外と多いことがわかった。
特に一番重要な〈量子の世界〉と初代ワスプの存在を付け足してくれたのが良かったね。
そんな感じで本作はとにかく楽しかった。好きだわ
続編では巨大化とホークアイとのツープラトン絶対やるだろう
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※追記:上の技と巨大化はどちらも「シビルウォーキャプテン・アメリカ」であっさり披露された

 

 


そんな感じでした

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Ant-Man (2015) - IMDb

www.youtube.com

大きくなってよ アントマン! (コミックス単行本)

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アントマン:セカンド・チャンスマン (MARVEL)

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アントマン:プレリュード (ShoPro Books)

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