gock221B

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「ハイ・ライズ(2016)」カッコいいし面白かったが混沌とした状況があまりに長いと割とどうでも良くなるね

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原題:High-Rise 監督:ベン・ウィートリー 製作国:イギリス 上映時間:119分

 ↑この超カッコいいポスター。
J・G・バラードによるインテリたちのセックスや暴力が横行する退廃的な小説が原作のヨーロッパ映画、というカッコいい要素ばかりのこの映画を観た。

Story
医師のラング(トム・ヒドルストン)は40階建ての高層ビル”タワー”に引っ越してくる。
”タワー”内にはスーパーマーケットもスポーツジムもある。
上層階に住むものほど裕福で、下層階に住む者は不満を募らせている。
ラングはシングルマザーのシャーロット母子や粗野なジャーナリストのワイルダー達と知り合う。
最も偉い者は最上階に住むロイヤル(ジェレミー・アイアンズ)。
ラングは下層民ではあるが、釣りバカ日誌的な気まぐれを起こした彼とスカッシュ仲間になる。
上層部も下層部もしょっちゅうパーティを開いている。
上と下の格差は闘争に繋がり、お互いの妻をレイプしたりペットを殺したりしながら対立は日に日にエスカレートしていく。
それが臨界点に達して、ラングの嫌味な同僚が飛び降り自殺をする。
それが引き金となり完全におかしな状況に突入する。
電気が止まり、スーパーマーケットやゴミ捨てや清掃などが機能しなくなり、タワーは僅かな期間で荒れ果てた廃墟の様になり住民たちの生活レベルは中世に近づいていく。そこかしこでセックスや暴力が横行し、死体が転がる荒れ果てたタワーとなった

みたいな話。
始まった瞬間から「タワーを一つの国として描いたものなんだな」とわかるので観やすい。おとぎ話とか日本昔ばなしみたいなもんだ。
登場人物は皆オブセッションに憑りつかれており、‥というかハッキリ言って映画が始まった最初っから殆ど全員が狂ってるので無茶苦茶な状況になった後の方が正常の状態に思えてくる。
とある二人の人物だけが正常。主人公は、誰とも違う異物の様な存在。
当然、ラングが教えている大学が前半で少し映る以外は外の世界は映らない。
人が死んでも警察とかは介入してこないし、殺されそうになってもタワーから逃げ出す者もいない。タワーそのものが世界だからそういう事は起きないわけです。

前半でタワーや登場人物の紹介をして、中盤では既にカオティックな荒れた感じになる。
そんで後半で色々な事にとりあえずのカタがついて終わる。
観てる感じは「地獄の黙示録・完全版」に近いものがある(またはニュース番組とか)
個人的には中盤まではカッコいい画面も相まってかなり面白かったが、後半少し飽きてきた感じがある。
というのも混沌とした状況になって殆どの登場人物が狂った事してる時間が長すぎる。
ここまで、あまりに何もかもが無茶苦茶になって殆ど全員が狂ってしまうと、誰と誰が何をしようが誰が死のうが誰が犯されようが正直どうでもいいじゃんという感情になってしまう傾向があるよね。
そんな気持ちになってから終わるまでが結構長く感じました。
ラストも割と古臭い感じだったし。
素人考えだし原作読んでない上で言いたいが、この映画は
前半は普通の映画、皆和気あいあいとしている→中盤で徐々に狂ってきたり上と下のいがみ合いが始まる→第三幕で無茶苦茶になりつつ秘密が明らかになり一気に収束して終わる。。といった感じの方がメリハリあったんじゃないだろうか。
アメリカ映画脳すぎか?
だけど、最後まで飽きずに観れたし面白かったです。
人を喰ってもよかったかもしれない。
どうでもいいが「ニンフォマニアック」でシャルロット・ゲンズブールの若い時役を演じてた女優がスーパーのレジ打ち役で出ていて主人公と付き合うのかと思ってたが、そんな事はなかった。

 

そんな感じでした
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