gock221B

映画やドラマの感想ブログ。ネタバレ多め 🍿 Filmarksも https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに〈Since.2015〉

『ウィッチ』(2015)/デーモンはたいがい山羊のふりをして近所の子供達を見張っているんだ👱‍♀️

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原題:The VVitch: A New-England Folktale 監督:ロバート・エガース
制作会社:A24 製作国:アメリカ/カナダ 上映時間:93分

 

「スプリット」主演の、美少女なのか変な顔なのかよくわからない不思議な顔のヒロイン、アニヤ・テイラー=ジョイ主演ホラー。この子好き
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瞳がめちゃくちゃデカくて凄く離れている。ただ美しいだけの顔より美しさの中に少し変わった要素がある方が印象に残るので、真に魅力的なお顔というのは、こういった顔の人だと思う今日この頃。
彼女が出てるので楽しみにしてたが、本当は本作で注目を浴びて→「スプリット」の主演に起用されたという順番なのでスプリットよりこっちの方が先だ。
何か静かで深刻そうな雰囲気で進んでいくオカルト系ホラーが好きだし、大して知識ないが悪魔や魔女を扱ったものも好きだ。
本作は低予算で撮られたが各映画祭で物凄く評判になったらしい。
この監督はこれがデビュー作だったのに、次回作は吸血映画の超クラシック「吸血鬼ノスフェラトゥ (1922)」のリメイクを撮るらしい。
ここ数年、インディーズ監督が低予算ホラーやSFのデビュー作でセンスを見せて→二作目はいきなりアメコミ映画やSWなどの超大作に起用された!みたいなのが多くて、これはアメリカンドリーム感あって‥自分とは何の関係もない他人の事ながら気持ちいい(そのうち半分以上がインディー村に逃げ帰るらしいが)。
話題作や尖った感じの内容の映画やTV番組を制作しているエンタメ企業A24が制作。

 

 

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17世紀‥1630年のニューイングランド
住民と衝突した中年夫婦は町を出て、5人の子供たちと共に森の近くの荒れ地に移り住むことにした。
長女トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が森のほとりで赤ん坊サムに居ないいないバァしていたが、何回目かの居ないいない~‥( ᐛ )バァ!したら赤ん坊が消えていた。
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顔を隠している3秒間の間に消えた。これはもう神隠しってやつだ。
トマシンは本能的に森へ駆け出すがもう見つからなかった。
黒いウサギがこっちを見ているだけだった。
木や草と話をする子は大人になる前にどこかへつれていかれてしまう。。
掴みはかなりいいぞ。ゆら帝のこの曲を思い出した(PCで読んでる人はこれを再生して聴きながら読んでみるのはどうだろう)
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森の洞穴では全裸の老婆(魔女?)が何かの肉を生のままムシャムシャ食っている。
末っ子を失い悲しみに暮れる家族。
「きっとサムは狼に連れ去られたんだろう」という事で収まった。
現実世界でも赤ん坊は希望だが、フィクションではなおさらそう。赤ん坊=未来への希望なんで、それを失ったこの家族は殆ど死んだも同然だ。
そして、それからというもの両親は徐々に鬱っぽくなっていき、家族には不幸なことが起こり始める。大事な銀食器もなくなる。
「長女トマシンは魔女なんじゃないか?」
「末の双子は悪魔の使いである家畜の山羊といつも話していて怪しい。。」
などと疑心暗鬼で魔女狩り的思考となった両親、家族は狂気の淵に陥っていく。。
みたいな話
そんな感じでアバンはかなりホラー映画っぽかったが以降は怪異も控えめでどちらかというとホラーっていうか暗いミニシアター系映画っぽい雰囲気。
軽快なホラーを期待すると面白くなく感じる人もいるかもしれん。
自分も一瞬戸惑ったが楽しめた。そして帰宅する頃には本作の事が好きになっていた。

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映画の大半は、共同体から離れてしまった事によって両親が鬱っぽくなっていき精神の均衡が悪くなっていく様子。それを不安そうに見ている子供たち。そして家族がバラバラになっていきやがて崩壊する様を丹念に描いている。
このお母さんは始終メソメソと泣いてるし父親は悲しそうな顔してるだけだし、なかなか気が滅入る。
中世イギリスが舞台だからいいが、これが邦画だったらもっと気が滅入っただろう。
この父親はまともに稼げなかったり逃避癖があり妻や子供たちに父親らしく胸を張って行動する事が出来ないし良くないことがあると全部他人のせいにしてしまう。
そして母親は常に過去ばかり見てもうどうしようもない現状に対して文句や後悔ばかりしている。そしてやはり良くない現状は全部他人のせいにしてしまう。
それで2人とも徐々に狂っていくんだが別に悪い人ではない。というか恐らく二人共ちゃんとした環境にさえいれば良い人として過ごせるだろう。
二人共、気が弱くて生活力もないため破滅してしまうだけだ。
この両親を見てるととにかく「気が弱い」という感想が浮かんでくる。
だが、世の中の悪い事しちゃう人の大半も、心が弱すぎるだけの普通の人なんだろう‥っこれ誰が言ってたっけ?荒木飛呂彦か。
悪魔は心が弱った人に忍び寄り、何か良くないことをする(もしくはさせる)。
ホラー映画は大体そうだが本作も劇中、悪魔や魔女も出てくるが、それらは、そういった「頭がおかしくなった」「魔が差した」という精神失調のメタファーなわけです。
この両親が松岡修造のような人間なら恐らく魔女や悪魔は一切出てこないだろう。
ちなみに子供たちは強いのだが、子供なので抗うすべを知らない。
そして魔女や悪魔は、彼らの心のスキを埋めるものの姿をとって誘惑してくる。
トマシンの弟はたぶん‥10歳くらいかな?精通済みなんだろうけど、冒頭から姉トマシンの巨乳を頻繁にチラ見している。
近親相姦じゃなくて、単純に女体に興味でてきた年頃なので、つい見ちゃう感じ。
そのせいか森の魔女は、彼の前にエロい姿で現れて誘惑し彼をだめにしてしまう。
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悪魔は、母親の前には母の「過去への後悔」に関するものの姿で現れる。
この辺が凄くうまいなと思いました。普通の人間の姿になって出てくるだけなのに「悪魔の仕業だ」とひと目でわかるのが凄いし安上がりでいいと思いました。
最終的には不思議だけど妙に開放的に終わる。ラストシーンはめっちゃカッコいい
これはロブ・ゾンビの「ロード・オブ・セイラム」に少し似た話だと思った。本作の場合、主人公のトマシンが抑圧されてる分だけ「ロード・オブ・セイラム」よりもわかりやすい。
それと本作は何かが起きる前、その予兆を画面から消すのが凄く上手かった。
そして起きる出来事はこちらが想像してない意外なものばかりだし、かなり楽しめた。
アニヤ・テイラー=ジョイはデカすぎる瞳や薄幸そうな雰囲気が凄くホラーに合っている。
完璧すぎる顔は「へぇ、キレーだね」とか思ってすぐに忘れてしまうが、端正な顔に少しだけ欠点があった方が頭にこびりついたりする(アイドルグループも全員美人じゃなくて変な顔の子がいた方が良いのと同じだ)
子供みたいな顔に、巨乳と熟女っぽい下半身というバランスも凄く好き。
彼女はエクササイズしてぺったんこの腹にしたりせず今のふんわりボディのままでいてほしい(だけどX-MEN出る時に鍛えちゃうんだろうな)
とにかくこの女優大好き
あと本作は美しい画面だが、居心地が悪くなる系の「生」の気持ち悪さ(老婆の全裸とか姉に性的興奮を感じる少年とか孵りかけの卵とか内蔵はみ出た動物とか)が満載で、悪魔が生まれる土壌に拍車がかかる。もっとかけてくれ

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中盤の、両親や子供たちが地味で悲しく辛い展開でどんどん沈んでいく展開はしんどかったが画面に凄く惹きつけられた。
特別に新しいことが起きるわけではないのだが、凄く新しい映画を観たような気分になって、ストーリーは悲惨なのだが爽やかでフレッシュな気分になれた。
特に父がはっと見たら小屋が壊れてる場面と悪魔が出る場面とラストシーンがめちゃくちゃカッコいい。
CG等は数シーンしか使ってないけど全編、悪魔の存在を身近に感じるし
この監督は好きになれそう。早く次の映画観たいわ
きっと魔女文化や魔術に詳しい人はもっと楽しめるのだろう。
とりあえず「インシディアス」や「死霊館」などのジェームズ・ワン制作ホラーの様にブッ座っていれば次から次へと怖くて楽しい出来事を口に入れてきてくれる親切なホラーではない。
本作は面白さを自分で見つけて掴み取らなきゃいけないタイプの映画。
最近良く思うのだが「面白い」という事は結局、自分で面白さを見つけて脳へと持って帰ったその情報を脳内で掴み取る事によって面白さが発生するのだ。
だから大なり小なり全ての面白い事は、自分で掴み取っているとも言える。
もしくは他人が「ここがこうだから面白い」と具体的に言っているのを鵜呑みにしてなるほど!全然わからなかったけど、そういう話だったのか。だんだんそんな気がしてきました。我が意を得たりですよ」などと思ったりして他人が言う面白さを自分が感じたものだと錯覚する‥この二通りしか面白さを掴み取るすべはない。
もちろん面白さは自分で掴み取った方が楽しい。
自分で面白さを掴み取って楽しい映画ライフを送りたいものだ
 
そんな感じでした

👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️

映画『ウィッチ』 オフィシャルサイト

www.imdb.com

www.youtube.com

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