gock221B

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「GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング〈シーズン1〉(2017)」全10話/プロレスを扱ったフィクションの中で一番好き👩🏻👱🏻‍♀️

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原題:Glow 企画&製作総指揮:リズ・フラハイヴ、カーリー・メンチ
放映局:Netflix 製作国:アメリ 各話:約30分

 

 

半月くらい前にNetflix入って最初にこれを観て、3話まで観てめちゃくちゃ面白かったのでシーズン1を1日か2日で一気観した。
今のところNetflixのドラマでこれで一番面白い。
※だが、これの感想書く前にNetflixの映画やドラマを次から次へと観て、それらの感想を先に書いたりしてるうちに、本作の感想書くのが面倒になって放置してたが、せっかく面白かったのに放置しとくと罪悪感があるので細部はかなり忘れたがざっくりした感想だけ書くことにした。だけどNetflixに入ったら観る映画やドラマの量が10倍くらいに増えて収拾つかなくなってきたので(下書きが20記事くらいある)全部感想書く時間ないので今後はかなり印象に残ったものの感想だけ書くことにする。
半端者の女性受刑者達の人間模様を描い過去5年間で最もイッキ見されたドラマらしいオレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のスタッフが制作。
僕はまだ「オレンジ‥」は観てないのに、検索して今知った事を偉そうに書いてしまいました。
「オレンジ‥」の次に制作された本作は、新興女子プロレス団体で半端者の女性たちが集団生活してプロレスするという似た構図。やさぐれ女性チームものというか
というか、これも今知ったがGLOWは1986年~1990年まで本当に放送されてたみたい
https://gorgeousladiesofwrestling.com/
G.L.O.W (Original 1985 Pilot) - YouTube
本作の登場人物などは新たな創作したので伝記的なドラマじゃないけど、GLOWは本当にあったし本作にも出てくる双子ババアの珍妙なギミックレスラーなどは本当に居たんだと今知ったわ
多少ネタバレしてます

 

 

Story
1985年ロサンゼルス女優志望のアラサー女性ルース・ワイルダーアリソン・ブリー)。
ある日、オーディションに落ちてばかりの彼女は、女子プロレスを放映する新番組GLOWゴージャス・レディ・オブ・レスリン)」の女子プロレスラー募集のオーディションを受けた。
団体と番組を制作するのはC級映画監督サムと、スポンサー兼製作者であるプロレスマニアの大富豪イケメン、バッシュ。彼らの元に集まったのは、プロレス未経験者半端な女性ばかり。
ルースの親友デビー・イーガン(ベティ・ギルピン)。彼女は元昼メロ女優のセクシーな子持ち人妻。
デビーは、ルースが酔った勢いで自分の夫と寝た事を知り、道場に殴り込んでくる。

2人の喧嘩を見たサム監督は「ベビーフェイス(善玉レスラー)のセクシーブロンド美女デビーが、他人の夫を寝取るヒール(悪役レスラー)のルースをボコボコにして番組は大人気!」という筋書きが閃き、嫌がるデビーを団体に招き入れる。
かくしてルースとデビーは「GLOW」の女子プロレスラーとしての道を歩むことになり、同じく負け犬である仲間達と共に「ギミックとは?」「アングルとは?」「プロレスとは何か?」などを学びながら自らを四角いジャングルでのアングルの中で輝かせて各々の魂に炎を再点火し、人生や失われた友情を取り戻しにいくのだった――

 

 

主人公ルース
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プロレスもののフィクションは大抵アスリートや格闘技者などが主人公になりがちだが、本作の主人公ルースはガリガリの女優。元親友のデビーはただの胸がデカいだけの人妻
そして二人とも女優
ここが面白いと思った。
※ちなみにアメリカのプロレス界は、WWEビンス・マクマホン会長によって2000年頃に「スポーツ・エンターテインメント」宣言が叫ばれた。複数のチームで脚本を作って、優れた演技力と運動神経と肉体と健康管理と英語でのトーク力と巡業移動能力と運の全てを備えたスーパースター(WWEレスラー)とDIVA(WWE女子プロレスラー)が演じている、と明らかにして、より面白いものにした。
ルースは演技オタクで「何を演じる」という事に飢えている。
第1話冒頭でルースはオーディションで、勝手に男性主人公の台詞を読んで落ちる。
ルース「女キャラは愛想笑いや相槌を打ってばかり。女のキャラは中身がないから、カッコいい男キャラの台詞を読んだのよ」
当然オーディションに落ちてやけになったルースは、以前酔った勢いで寝てしまった親友デビーの夫と再びやってしまう。以降、ルースはシーズンを通してデビーや他のキャラに「親友の夫を寝取るような女」と蔑まされデビーと同席するたびに気まずい思いをする。
だがルースは器用だし演技に飢えてるのであっという間にプロレスが上手くなっていく。
ルースは客に憎まれる悪役。理由はしみったれた雰囲気とルックス、加えて親友の夫を寝取るような女だから。
そして演技が得意で周りのことも考えられる。どれも悪役向きだ。
ルースを演じるアリソン・ブリーは、ドラマあまり観ない僕は知らなかったが既にTVスターらしい。彼女はこのルース役で2018年のゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。彼女は「世界で一番美しい顔」に選ばれたこともあるほどのスタイルも良い美人らしいのだが、あまり美人に見えないメイクやファッションや髪型を施されて冴えない女を演じている。
というか僕も観てる間まんまと乗せられて「冴えない女優だな‥」と思わされていた
電気グルーヴのMVで、色んな可愛いモデルを集めて80年代風のファッションさせたら全員ブスになたというから、80年代の格好自体が美人をブスに見せる力を持ってるのかもしれない。
電気グルーヴ 『少年ヤング』 - YouTube
「当時はこれが可愛かったんだよ!」じゃなくて、80年代(自分が幼少期)にTVで女性芸能人見て「何で皆こんな変な格好してるんだろ」と思っていたという記憶も書いておく。

 

 

デビー
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ルースの元親友デビーはいきなりスター候補になる。
理由はアメリカ人好みのブロンド美人で胸と尻がめちゃくちゃデカい美人だから。
デビーは昼メロ女優時代、ルースと同じような悩みを抱えていた。
つまり「巨乳の金髪白人美人がまともな役をキャスティングされる時は永遠に来ない」という事だ。おそらくどうでもいい脇役のお色気キャラを演じていたっぽい。
だがプロレスなら自分が主体的な主役となって言いたいこと言えるし、やりたい事がやれる。
そしてプロレス未経験のデビーが主役に抜擢された理由も「グラマーなブロンド美人だから」というものなのが面白い。映画ドラマの世界では彼女を挫折させた要因がプロレスの世界では彼女をスターにする。
それにしても、このデビー役の女優さんも顔めちゃくちゃ小さくて胸と尻が超デカくてブロンド‥って、現代でもキャスティングが難しそうな美人だ。
実際に彼女を見てるとどうしてもデカすぎる胸や尻に目が行くのでこれ以上ない適役と言える。
彼女のドラマは「夫と寝たルースを許せないが本心では仲直りしたい」「親友ルースと浮気した上に、デビーのやりたがっているプロレスを馬鹿にする夫(こう書くと凄いクソ野郎だ)」「メインスターに選ばれたもののプロレスがよくわかってない」というもの
デビーは内心「プロレスなんて馬鹿馬鹿しい」と思いつつも、スター待遇なので我慢してやっていた。そんな感じなのでデビーはプロレスに関しては非常に塩で、既にプロレスを理解している器用なルースと違って上手くスイングしない。
デビーはルースをまだ憎んでるので教えてもらうわけにはいかない。
そこでプロレスラー一家で育った大柄女性カルメンの仲間が、近所に来た男子プロレス団体にデビーを連れて行く。
メインイベントを観ながら大柄がデビーにアングル(設定や筋書き)を解説する。
大柄ちゃん「あのカッコいいベビーフェイスは労働者階級のヒーローなの!あっちの悪役は町を牛耳って皆の仕事を奪う悪い奴!ヒーローの恋人である女子マネージャーを奪ったのでヒーローは悪役を倒して彼女を取り戻そうとしてる。そして実はあの悪役はヒーローの実の兄なの!」
デビーは、カルメンの解説付きでメインイベントを観たことでプロレスの魅力に気づく
デビー「わかった!これって昼メロだわ!」
昼メロ女優だったデビーが、今まで興味なかったプロレスを昼メロだと看過することによって一瞬でプロレスを理解してエキサイトする。。
このシーンはシーズン1で一番感動した。
何故だか泣きそうになった。
現実的なものにしか興味がない(という印象が個人的に強い)主婦が、実生活に直接必要ないし馬鹿にしていたエンターテイメントの魅力に目覚める‥。めちゃくちゃ感動する。
世界平和が来るとしたら、各人の心の持ちようがこのようにして変わったら訪れるのだろう。と、そういう事を感じたから感動したのかもしれない。
プロレスを理解したデビーは、最後に見事なアングルを披露する。

 

 

現場監督サム
女子プロレス団体「GLOW」を総監督を務めるのは、コカインと女と映画が大好きな売れないC級映画監督サム。
映画を撮る制作資金が欲しいので仕方なくGLOWの現場監督になった。
彼は「ルースとデビーの喧嘩をそのままリングに持ち込みアングルにしよう」と閃いた
サムは口が悪いし品性下劣な男だが、いちいち言うことが真理を突いてるし目的のためには手段を選ばず、それでいて女性たちと利害関係が合致している。優しいところもある。だから女性たちも結果的にサムの言うことを聞くことになる。サムは何もかもエンターテイメントに繋げる事が出来るのでプロレス向きだし(その代わりのまともな事は何も出来ないしするつもりがない)
ルースがメソメソして陰気臭いシーズン1前半は、サムを見ていた方が気持ちいい。
映画監督なせいか、最初はやたら設定が複雑でわかりにくい台本を書いて、バッシュに「そんなの客が理解できないよ!プロレスはキャラ設定だけあればいいんだ!ストーリーラインは後から付いてくる!」と怒られ、バッシュが考えたストII的なわかりやすいキャラ設定(「君は中東系の顔してるからテロリストだ!」)を受け入れる。
そしてサムが作りたい構想10年のSF近親相姦映画「母と恋人たち」のあらすじは‥
「母親に性欲を抱く少年が、母親への性欲を抱かなくて済むようにタイムマシンで未来へ行って年老いた母を観て萎えよう‥とするが間違って過去に行ってしまい、さかりのついたセクシーな母に追い掛け回される話」という面白そうすぎるSF映画を作りたがっていたが、それを説明した相手に「それって今公開中の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』じゃん」と言われて落ち込むシーンがめっちゃ面白かった(同時に「バック・トゥ・ザ・フューチャーのストーリーってすげえな‥」とも思わされた)

 

制作者兼スポンサーのバッシュ
富豪ニートのバッシュ。プロレスとコカインとパーティが大好きなイケメン。
このドラマ、1~2話はルースがひどい目にばかり遭うし(小学生にカツアゲされるシーンは観てて辛い)流産をネタにしたギャグとかもキツくてあまり面白くなかった。
だけど彼が登場する3話くらいから加速度的に面白くなる。
彼は自分の別荘のパーティに、GLOWの貧乏な女子プロレスラー達とサムを招待する。
こういう、にこやかな金持ちイケメンがパーティに誘うと大抵「実はイケメンの正体は金儲け主義だったりサイコパスして、女たちをレイプや殺害しようとする変態」というのが定番だ。
1~2話でキツい展開が多かった事もあり、警戒して観てると実はバッシュはコカイン大好物の無職ではあるが、本当ににプロレスが大好きかつめちゃくちゃ優しい奴だということが明らかになる。
プロレス一家に育ったが自分に自信のない大柄女子レスラーが、誰に貶されたわけでもないのに「私はデブで不細工だから、バケモノのキャラにでもなるわ‥( ´・_・`)」と言うと
バッシュ「何てこと言うんだ!君はとても綺麗な瞳をしてるじゃないか!今日から自分のことをバケモノなんて言うな!今日から君は『マチュピチュの遺跡を守る正義の戦士マチュ・ピチュ』だ!」と無償の愛でもって叱咤激励する。
まさか、異常者かも‥と思ってたキャラが本当に良い奴だったなんてパターンは意外すぎた。定番のパターンに慣れすぎていたようだ。
さらにバッシュはサムと揉めるが、仲直りすると「君の映画を全額出資するよ。一切注文はないから君の好きなようにしてくれ」とまで言う。まあ親の金だとはいえ良い奴なのに変わりはない。また「ロッキー4」とかに出てきた家政婦ロボットも持ってる(中にはドラッグがいっぱい)
何だか可笑しくなって笑た。
そしてこのドラマが好きになった。

 

 


第2話でトレーニング中。黒人レスラー兼トレーナーのリーダー格の女性が、ルースに対して練習中に不意打ちでガチなダメージを負わそうとする勘違いした女性に対して怒る
「プロレスで一番大事なのは、相手に怪我させないという事!相手にダメージを与えたら絶対にダメ!」と注意する。言われた相手は「プロレスなのにダメージを与えたらダメなの?」と理解していないが話が進むと自然と理解している。
その後もみっちり受け身を練習したりと、段階を経てプロレスを描いている。
しかもプロレスを語る人って大抵ドヤ顔だったり熱が高すぎたりロマンが過ぎたりしてウンザリさせられるものだが、本作は凄くクールかつサラッと語ってるのが良かった。
暑苦しく語るのではなく「プロレスについて」は、あくまでも面白いドタバタドラマのついでにササッ‥と行われる。 
GLOWのキャラたちは皆、生活のためだったり目立ちたかったりというそれぞれ異なる理由でプロレスに人生をかけて取り組んでいるのだが、誰もそれを暑苦しく語ったりしないのが凄く良い。
本作を観ると、昔は大好きだったダーレン・アロノフスキー監督の「レスラー」が主観的で自己憐憫的な映画にすら思えてきた。
そんな感じで旗揚げ公演を行ったり、バッシュのオカンに金もらえなくなって頓挫しそうになったり、デビーが夫とヨリを戻して抜けそうになりながら女子プロレス番組「GLOW」初回放送日を迎える。
そのクライマックスも面白いのだが、どちらかというと本作は合宿所での打ち合わせや段階的にプロレスを学んでいく中盤などの方が面白かった。
そう、このドラマは1シーズン中で試合は2回しかなかった。
それでいて試合よりも道場や合宿シーンの方が面白い‥というのも面白かった。
このドラマ何かに似てるな~と思ったら、これはドリュー・バリモアが監督してエレン・ペイジ主演でローラーゲームを映画化した傑作「ローラーガールズ・ダイアリー」によく似ていた。と思った。アレを、エレン・ペイジじゃなくてドリューやクリステン・ウィグなどの姐さんキャラを主人公にしてプロレスにしたドラマとでもいうか。
その面白さとは反比例して日本ではイマイチ人気がないらしい。
女子プロレスってところが敬遠されたのかな?
よくわからないが、とにかくめちゃくちゃ面白いので男性も女性も観たほうがいい。
シーズン2が楽しみだ。
まだ旗揚げしたばかりなのでシーズン1は序章みたいなもんだ。メインキャラ以外はまだ全然いじってないし、題材がプロレスなので無限に話作れるね

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

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