gock221B

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「呪われた死霊館 (2018)」変なパクり邦題付けられたのが気の毒になるほど面白い!👭

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原題:Malevolent 監督:オーラフ・デ・フルル 脚本:ベン・ケタイ
配信時間:85分 製作国:アメリカ 配信局:Netflix

 

しょうもない邦題つけられてるがジェームズ・ワン制作の「死霊館」シリーズや死霊館バースとは何の関係もない。
いつも映画会社とは違う方向で適当な邦題付けるNetflixジャパンだが(大抵内容そのまま邦題をよく付ける)、今回は映画会社が付けそうな、メジャー作品のパクり邦題。本作がしょうもないのならそれでいいが本作は凄く面白かったので「こんなタイトル付けんなよ‥っ」と憤りを覚えた。
「インチキ霊能者の若者たちが本物の幽霊屋敷に挑まされてビビる」という、まるで「盲老人の家に泥棒に入ったら、盲老人が殺人マシーンだった」という「ドント・ブリーズ」の幽霊バージョンみたいで面白そう!と事前の予告編を期待して観て実際その通りだったが想像の数倍面白かった。というか本家の死霊館シリーズや構成が似てる「ドント・ブリーズ」より面白いかもしれない。この聞いたことない名前の監督は何者なんだ。よく知らんが特にホラー映画を得意としてるわけでも何でもないアイスランドの監督らしい、謎だ。
Netflixオリジナル映画は「つまらない駄作もないが、その代わり際立って面白い映画はなく全作65点」ってイメージだったが本作はめちゃくちゃ良かった。
ちなみに「ホラーは好きだけど幽霊屋敷ものは何も起きてない(ように見える)から退屈だなぁ」という人でも本作は楽しめる。‥おれを信用して!俺を!(悪魔くんメフィスト
本作は地味なのであまり観られなさそうだし個人的にツボにはまったので、中盤辺りの展開をかなり長文で書くことにする。
中盤以降ネタバレはしないが、映画好きなら大体予想ついてしまうだろうから、早い段階で読むのをやめて観た方がいいと思う。ネトフリ配信なので誰でもクレジットカードや携帯会社に入会してれば1分以内に観始めることが出来る
※いつもはネットで適当に画像を拾ってるが、公開して2日しか立ってないしポスター以外のスティル写真とかも皆無で、仕方ないので自分でスクリーンキャプチャしたりGIF動画作ったりした

 

 

Story
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女子大生アンジェラ(フローレンス・プー)はジャクソンに頼まれて、霊能者のフリをしてカメラマンの青年エリオット、ジャクソンの恋人ベスなどとインチキ霊能者チームを作り、悪霊祓いの仕事をして稼いでいた。
ある日、グリーン婦人(セリア・イムリー)という老婦人の「屋敷に出る少女たちの悪霊を祓って欲しい」と頼まれて行った屋敷は、かつて何人もの少女が殺された屋敷だった。
そしてアンジェラ達の前に現れる本物の悪霊に対して、インチキ霊能力チームはこれをどう切り抜けるのか――

 


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‥と、久々にめちゃくちゃ見たくなる捻りのあるあらすじの幽霊屋敷映画。
青木ヶ原樹海を舞台にしたホラー「JUKAI -樹海- (2016)」の脚本家による脚本。
「JUKAI -樹海- (2016)」 富士の樹海が舞台のアメリカンホラー。前半のおかしなJAPAN描写は楽しかった - gock221B
どうも少しひねった脚本が得意みたいみたい。「樹海 -JUKAI-」は監督の力量がイマイチだったのか凡作だったが、本作は最初から最後までめちゃくちゃ面白かった。細部まで凄く丁寧に処理してあって、すごく低予算っぽいのに‥とにかく良かった。
冒頭は、登場人物の紹介やインチキ悪霊祓いの様子を描いている。

👧主人公のインチキ霊能者のアンジェラ。心理学を学んでいる女子大生だ。
演じてるフローレンス・ピューは、顔のパーツが全て丸い形で構成されてて太眉&垂れ目で体格は小柄。凄く主人公っぽいし意志の強さも感じるルックス。出世しそうな雰囲気がある。
インチキ霊媒師チームのリーダーは、アンジェラの兄の不良青年ジャクソン
もともと霊を信じてる依頼人に対して口八丁で如何にも本当っぽい事を言って悪霊退散の金を銀行口座に振り込ませる。こいつは最初から最後まで面白い。絶対主役になれない顔をしている。
あとはアンジェラに惚れているカメラやメカ担当のヲタ男子エリオット
彼はアンジェラに惚れており彼女の側にいるのが嬉しいがあまり始終ニヤついていて最初は「こいつヤバい奴なんじゃ‥」と最初は思ったが後になればなるほど面白いキャラに覚醒していく。
もう一人はジャクソンの彼女ベス。彼女は‥ただジャクソンに着いて来てるだけ。
ブルデートじみた彼らインチキ霊媒師チームは「ドント・ブリーズ」の主人公たち同様、「今までどおり悪さしようとすると霊にビビらされまくるんだな?」と期待して観てると最初はその通り進んでいくが、やがて「ドント・ブリーズ」同様、話は思いがけない方向に進んでいき、また彼らも覚醒したりする。「ドント・ブリーズ」の狂った盲老人をこの屋敷に置き換えた映画とも言える。

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👧インチキ悪霊祓いは、アンジェラとエリオットが霊が出る部屋に行き、依頼人とジャクソンはモニターで、その映像を観ているスタイル。
そしてジャクソンがトランシーバーでアンジェラに指示出しする。
霊と対峙(しているフリをしている)アンジェラを画素の荒いモニターで観てると、如何にも本当っぽいしジャクソンもまた本当っぽいトークをする。
そしてあらかじめ用意していた、依頼人が語った幽霊に当てはまってそうな、人の話し声や笑い声の音声を流す。これで依頼人は「ああっあの霊の声が‥」とすっかり信じてしまうし「霊はアンジェラが追い出しました」とジャクソンが言えば「ああっ良かった。ありがとう」と喜んで金をくれる。
依頼人が信じたいものを「信じます、何とかします」と言い、依頼人が「こうなればいい」と思ってる結果‥霊が去ったとかそんな事を言えば全て信じてくれる。
カウンセリングや占い師のシステムと同じだね。悪い男に騙されてる女が、如何にも嘘なのに、言って欲しい嘘を言われると全部信じてしまうのにも似ている。
彼らは皆、自分を安心させる材料を外部に求めている。その心の穴を埋めるのが宗教や霊媒師や占い師、もしくは悪い男。破滅したり他人を勧誘さえしなければ故人の自由なので、その限りではwin-winの関係だと言える。
ジャクソンはまるで新興宗教の司祭のように依頼人を騙して稼いでる奴だが、依頼人が安心してる限りは、このインチキ霊能力チームは有益な存在だと言えなくもない。
彼らは、いつものように霊能者のふりをして稼いでいたが、アンジェラは依頼人が言っていた「死んだ妻の霊」らしき女を本当に見て失神してしまう。
そして映画タイトル「MALEVOLENT」がバーン!と画面に出る。
ちなみにマレヴォレントって単語初めて聞いたが「悪質な」「凶悪な」という意味らしい。直訳系の邦題を付け直すとしたら「最悪」が相応しい。
この冒頭まで観て「この映画、良さそうだな」と興味を惹かれた。

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👧出席日数が少ないので大学に呼び出されて怒られるアンジェラ。
女教授に怒られながら、女教授の部屋のドアノブがガチャガチャ動く、しかし女教授はまるで気にしない。そしてドアを開けて男が入ってきた。だが女教授はやはり見えていないし何も聞こえていない。幽霊だ。男の幽霊は、顔は画面からはみ出ていて見えないがスタスタ‥と普通っぽく歩いてどこかに行った。この見せ方がすごく気に入った。
幽霊が見えるフリをしていたアンジェラだが、どうやら本題に入る前の段階で、本当に霊が見えるようになったらしい。意外な展開でワクワクした。
本作はこの後、ホラーで定番の「霊かと思ったら友だちだった」「霊かと思ったら通りすがりの人間だった」などの場面が頻出する。更には「友だちだと思ったら‥霊だった‥」という逆のパターンもある。そして、そんな風に出てくる普通の人間と幽霊の撮り方が殆ど一緒なので「なんだ人間か」とわかった後でも「本当にさっきの人間だった?」もしくは逆に「ほんとに霊だった?」とわからなくなったりして結果的にどれも怖く感じてくる。
だが現実世界の我々にしてもそうで、都会の交差点で数多く歩く人達。あの中に一人だけ本物の霊がいたとしても我々には判別できないだろう。その怖さだ。
女教授の部屋に入ってきた男も、こういった演出されてるから100%幽霊なわけだが、教授が気に止めないほど出入りしている女教授の知り合いという可能性も、0ではない。
幽霊を幽霊だと断定できる材料は外部にしかない。血まみれで首のない男が立っていたとしても、それは自分の気が狂ってるだけかもしれない。幽霊を観測するのは自分ひとりではできない。それが怖い。
僕は10年前、真夏の炎天下の交差点にボサボサの長髪に白いワンピースを着た貞子そのものが立ってるのを見たことがある。ビビった僕は回れ右して別の道を通ろうとしたが「このまま帰ればこの女は幽霊だったということになってしまう。確証が得たい」と思い、引き返さずに貞子を通り過ぎた。周囲に歩いてた中高生もビビってたので「おれ以外の人も見えてるから幽霊じゃなくて狂人だった」と結論付けることができた。勿論、複数人が幽霊を同時に見たのかもしれないが怖い方向に考えたら怖いので僕の中では「彼女は狂人」と結論づけて思考停止した。
だからアンジェラは「教授、その人だれですか?」などとは言わない。「今そこに幽霊見が‥」などと言えば狂人かメンヘラとしか思われない。
👧その後、アンジェラは母方の祖父の家に遊びに行く。
アンジェラと祖父の話を聞くにつけ、どうやらジャクソン&アンジェラの兄妹の5年前に死んだ母は、霊が見えると言って人との交流を絶って引きこもり、やがて霊能者になったかと思うと、やがて何があったのかは謎だが自分の両目を潰して自殺したらしい。
祖父は当然ながら娘の死にトラウマを受けており、そんな祖父にアンジェラはとても「霊が見えるようになった」とは言い出せない。
アンジェラが急に霊視できるようになったのは遺伝だということがわかる。
どんどん面白くなってきた。

 


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ジャクソンは町のギャングに借金しており、近いうちに返済しないと殺されてしまうのでアンジェラに霊媒師の依頼を引き受けるよう頼んでくる。
アンジェラはというと、人を騙すことに罪悪感を抱き始めてたし霊がガチで見えるようになったこともあり、一度は断るが兄の命がかかってるので仕方なく引き受ける。
依頼者、グリーン婦人による依頼は「屋敷に少女達の霊が出るので祓って欲しい」と言うもの。
アンジェラは行く前に件の屋敷を調べたところ、その屋敷はもともと孤児たちを育てていたが、職員の男が発狂して幼女たちの口を縫った上で殺害した‥というガチのおぞましい猟奇殺人事件があったとわかる。しかもその殺人鬼はグリーン婦人の息子ヘルマンなのだ。そんな不気味な場所には行きたくないわけだが、依頼を受けなければ兄がギャングに殺されてしまうので仕方なく引き受ける。エリオットは惚れているアンジェラと一緒に居れるのでどこであろうが大喜びで着いて来るし、ジャクソンの彼女も同様だ。
ジャクソンは「幼女たちが喋ったり笑ってる音声」を用意してグリーン婦人の屋敷に向かう。いつものようにアンジェラとエリオットにウロウロさせて自分は架空の悪霊祓いを実況しながら、この偽テープを流せば、孤独な婆さんは信じて大金を振り込んでくれるさ。意気揚々と向かうジャクソン。
この時はまだアンジェラ達は本物の幽霊屋敷に行く事になるとは知る由もなかった。
‥というかアンジェラたちが霊視できてなかっただけで、今まで行った家も全て本物の幽霊屋敷だったというゾッとする可能性がというあるのが面白いところ。こんな感じで本作は、最後まで凄く普通のホラーっぽく進んでいくのだが色んな要素が少し立体的になっていて、そのせいで量産されたホラーよりも面白い。

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グリーン婦人の屋敷に到着し、婦人と会う一行。いたって普通の老婦人だった。
誰にも話してはいないが霊感に覚醒してしまっているアンジェラは、屋敷に着いて並々ならぬ恐ろしい雰囲気を感じ、そして嫌な雰囲気の後‥老人とすれ違う!‥と思ったがジジイはそのままスタスタ歩いていく。どうやら庭師かなんかの唯のジジイだった。だが唯のジジイなら何とか言って欲しいものだ。屋内ですれ違っても何も喋らない唯のジジイ‥それは幽霊と大差ない。人とわかっても不気味なものがある。
だがその後、アンジェラは口を縫われた少女の霊を間近で目撃して失神する。
アンジェラに惚れているエリオットは、彼女を目覚めさせて言う。
エリオット「ねえアンジェラ。ひょっとして、こないだの事件から何か視えてる?」
アンジェラは値踏みするようにエリオットを見る。うかつに「霊が視えるようになった」と言ってメンヘラ扱いされたくないのだ。
エリオットはアンジェラのガードを解くため「僕、笑わないよ」と言い、続けて「僕がコレやってるのはカメラや機械いじりが好きだから‥あと君がいたから‥。バレバレ?」と告白して自ら腹を見せる優しさを見せると、アンジェラは笑顔を取り戻し「バレバレよ笑」と言う。霊視について具体的には喋ってないが口に出さず肯定したしエリオットのことも、好きではないが大事な友だちとして受け入れた。
最初はどうしようもない奴かと思っていたエリオット、思いのほか良い奴だった。
ジャクソンはいつものように婦人に対し、悪霊祓いの段取りについて朗々と語るが婦人に止められる。
婦人「あなた、どのお客にもそんな風に喋ってるの?芝居はやめて。
ジャクソン「‥はい。」
今までの依頼人と違い、ジャクソンの話術が通用せず主導権が握れない。
しかもまだインチキを始めてない段階‥段取りについて話してるだけなのに、胡散臭さを看破されてしまった。
戸惑うジャクソンだが、何時も通り得意の話術と人工のインチキ心霊現象で婦人に悪霊祓いを信じさせ、金を貰って退散するしかない。
アンジェラとエリオットは屋敷を進む。
さっそく先程観た、少女の霊が視え、古いレコードの音楽が聴こえる(霊感のないエリオットには視えないし聴こえない)
この辺まではジェームズ・ワン制作の心霊ホラーに似ている。内容的にも本家に匹敵する面白さなので、冒頭で否定したが別に「死霊館」シリーズだと思われても互いにとって損はない。
本物の「死霊館」シリーズと違うのはここ以降だ。「死霊館」シリーズはあくまでも悪魔や悪霊のポルターガイストと闘う話だが、少女の霊は襲ってこない。アンジェラとエリオットは、少女の霊に導かれるまま、婦人やジャクソンが指示した方向とは逆に進む。
少女の霊の後を追って進む2人だが、かなり老朽化が進んだ屋敷なのでエリオットが脆い床板を踏み抜き、下の部屋に落ちてしまう。
命に別状はないが片脚を骨折したエリオット。アンジェラ一人では引き上げられないのでジャクソンも救助に向かう。
エリオットが落下した部屋は殺された少女たちが監禁されていた部屋のようで壁には少女が書いたと思われる、口を縫われた少女の絵や「HELP」の字もある。
アンジェラは「実は前の事件の時から霊が視えるようになった」と兄に言うが、当然ジャクソンは一笑に付して取り合わない。言うんじゃなかったと公開するアンジェラ。
エリオットは骨折してしまったので中断したいところだが、婦人はチームを疑っている。このまま帰れば依頼はご破算になる可能性が高い。悪霊祓いの続行を宣言するジャクソンだがエリオットの脚が折れているのでどうしようもない。

 

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仕方なくジャクソンはグリーン婦人のもとに行き「トラブルがありましたが無事終わりました。少女たちの声は聴こえません」と全て滞りなく終わったフリをした。早く婦人に金を振り込ませてズラかる気だ。
「黙りなさい」
婦人は泣いている「インチキなんでしょう?あなたたちにはガッカリ‥」
やはり鋭い婦人に対してジャクソンの三文芝居は通用しなかった。
「全部お芝居。アンジェラにも霊能力はない‥」
人を鋭く見抜く力があり、ジャクソンの嘘を尽く見抜くグリーン婦人の言動は痛快なところがある。だが「アンジェラには本当に霊視できている」という事は見抜けていないのが面白い。
どうやら婦人はギャラを払う気がない事を悟ったジャクソンは仕方なく引き上げる事にする。長居は無用だ。
ジャクソンとアンジェラは、さっきから姿が見えないジャクソンの恋人ベスを探す途中で少女を目撃。アンジェラは兄のジャクソンが少女を視てビックリする様を見て驚く。
「‥お兄ちゃん、視えてるの?」
何とジャクソンも霊視に覚醒してしまうとは思わなかった。
誰と誰が霊が視えるか、そしてその事を誰が認識してるか‥という、そこが面白い。
ジャクソンはエレベーターで死んだ母をも目撃してしまう。ジャクソンは「これは幻覚だ」とばかりに頭を振り、あっさり衰弱したベスを見つけ、四人で車に乗り屋敷を離れて走り出す‥。えっ屋敷を離れちゃうんだ。
というこの辺から後半、第三幕。クライマックス。

 

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最初から最後まで、本編の展開や描写の一つ一つは良い感じではあるが、どれも過去のホラーで観たことあるものばかりで目新しいものは特に無い。
ホラーでよくある「引っ張ってハッと振り向いたら友だちでした~」という間抜けシーンも頻出する。だけどどういうわけかそういうズッコケシーンも何となく怖い。
そして一つ一つの出来事が凄く丁寧で気が利いてるし納得できない部分が少ない。‥いや、危険な場所で固まって行動してたのにジャクソンが突然、単独行動を始めたりというホラーでよくある変な行動もあるが‥まぁホラーなんでいいだろう「キャビン」みたいに誰かがバカになるガスを撒いてるんだろう。
驚愕の展開はないが殆どの場面で「えっそうなんだ!」という小さな驚き、予想を大きく超えるわけじゃない小さく超えてくるものが多い。その一つ一つは大したことないんだが、それが映画の冒頭から最後までずっと続くので通して観ると観終わる頃にはボディブローのように効いてくる。旅館で出てくる料理や中華のコースみたいに小鉢に入った料理を延々と食った満足感というか‥。

👧近年ヒットしたホラー映画では「ピエロが怖い」「狂った盲目の老人に襲われる」「黒人差別ホラー」「何かよくわかんない人が追いかけ続けてくる」「声を出したら即死」‥などの一言で見たくなるものが多い。本作の「インチキ霊媒師が本物の幽霊屋敷に挑む」というのも僕は興味惹かれたけどなぁ。劇場公開したらヒットしただろうか?個人的には「IT」や「クワイエット・プレイス」より本作のほうがずっと面白かったけど。
何とか自分が感じた面白さを伝えようとしたが上手く行ったかどうかよくわからない。
ホラーは個人差激しいからね。imdbとか5.9点と微妙な評価になってるので「せめて俺だけは‥」とちょっと高いが9点にしといた。
だがホラー映画はホラーというだけで、よっぽど名作であっても高得点にならない。
Amazonとかネトフリのホラーの評価を見てみるといい、ほぼ低評価だから。
ホラーは賞レースで受賞しないし、恐怖というのはかなり下に見られているのが納得できない。人間ドラマで感動するのとホラー映画で恐怖するの、一体何が違うのかわからない。
今回は何かを言いたくて凄く長くなったが言葉にできないその何かが、きみに上手く伝わったのかどうかはよくわからない。伝わっていれば良いが‥

個人的にイマイチ「傑作!」と思えるものが少ないNetflixオリジナル作品だが(だから観ても全然感想書いてない)
「GLOW」「オクジャ」「ボージャック・ホースマン」「魔法が解けて」「デアデビル〈シーズン1〉」などに並んでお気に入りの一本でした。

 

そんな感じでした

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