gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

『モータルコンバット』(2021)/Get Over Here !!!! 🐲


原題:Mortal Kombat 原作:ゲーム『Mortal Kombat』シリーズ 製作 ジェームズ・ワン 監督:サイモン・マッコイド 制作会社:アトミック・モンスター・プロダクション 製作国:アメリカ 上映時間:110分 シリーズ:『モータルコンバット』シリーズ

 

 

 

※ゴア描写が多いが世界一、軽薄な主題歌『Techno Syndrome』をSpotifyで流しながら読んでほしい。
チャンチャンチャンチャンチャンチャン チャンチャンチャンチャンチャンチャン チャンチャンチャンチャンチャンチャン チャッチャッチャッチャチャンッ 


モーヲタ!コッヴァアアーーーーッ!!(白目を剥いて絶叫して大理石の床に後ろ向きに卒倒。即死)
個人的には昔の原曲の方が軽薄さ、ダサさ、カッコよさが上だと思うので、どちらかというと下の原曲を聴きながらの方がいいかもしれん。

※下のこのブロックは原作となる格ゲーや古い映画化などのボンヤリした印象。かなりボンヤリしてるので本作の映画『モータルコンバット』(2021)の感想だけ読みたい人は改行の後まで飛ばしてOK。
🐲残虐なトドメ演出〈フェイタリティ〉で90年代から現在に至るまで(日本以外で)大人気の長寿格闘ゲーム『モータル・コンバット』シリーズ(1992-)。日本では最初の数作だけ上陸したけどゲームとしての出来はイマイチで、当時は実写取り込みキャラの珍妙さや当時〈究極神拳〉と訳されていたフェイタリティが面白いだけのネタゲームという印象だった。アメリカの少年たちは当時から現在までモーコンで大フィーバーしてたようだが、日本ではカプコンの『ストリート・ファイター』『ヴァンパイア』やMARVEL等のシリーズ、SNKの『KOF』『餓狼』『サムスピ』等のシリーズ、『バーチャファイター』『鉄拳』等の3D格ゲーなど……自国の格ゲーの出来や普及が爆発的すぎてモーコンは洋ゲー好きの変わり者しかプレイせず、日本でも最初の数本しかリリースされなかった。僕も最初の数作を何度かプレイしただけ。時が過ぎて近年「そういえばモーコンって面白いのかな?」とSteamなどで買おうとしても日本からでは購入する事ができない〈おま国〉扱いなのでプレイしたくても出来ない。かと言って物理的な輸入版ソフト買ってまでプレイしたいわけでもない。だから未だにどんなゲーム性なのかよくわからん。印象も「何か残酷でヘンテコな格ゲー」っていう20数年前の感じで止まっている。プレイ感覚はよくわからんものの個人的にはこういう「西洋人が勘違いしている東洋文化描写」……具体的に言うとアメコミやアメリカのエンタメ映画&ドラマに出てくる「変な日本」や忍者とか日本刀持ってるヤクザとか秋葉原とかは大好き(最近はエンドゲームにも出てきた雨に濡れた電光掲示板がいっぱいある裏路地がよく出てくる「変な日本」の代表格)。だからスコーピオンやサブゼロやキタナなど、モーコンの面白ニンジャは本気でカッコいいと思う。そして雷神ライデンは僕が一番好きな監督ジョン・カーペンター『ゴーストハンターズ』(1986)に出てくる嵐の三人組の一人〈雷鳴〉をあからさまにパクっている。男爵ディーノやスピードワゴンみたいな刃の付いた山高帽を被ったクン・ラオも『ゴーストハンターズ』的な雰囲気を出してるよね。好きだ。
最新作『Mortal Kombat 11 Ultimate』(2019)は、VGXアワード ベスト格闘ゲーム賞とか獲ったし、世界的な格ゲー大会でもいつも競技になってるし昔と違って結構バランス取れてるのかも?今やってる数少ない日本人の言によると「日本人は昔のクソゲーで印象止まってるけど、残虐演出とかだけじゃなくて格ゲーとしてよく出来てるよ」という話も聞くのでやりたくなってきた。次からは買えるようにしてね。
そんな感じで僕は今のモーコンのゲーム性について詳しく知りたい人は自分でプレイするとか詳しい記事とかゲームのプレイ動画とかを各自で探して観てください。

ハイスコア: ゲーム黄金時代 | Netflix (ネットフリックス) 公式 ※第五話でモーコン誕生について観れる

www.nicovideo.jp

🐲過去に映画化もされてて『モータル・コンバット』(1995)、『モータル・コンバット』(1997)と二作ほど映像化された。当時観たけど1秒も内容覚えてない。シンプルに面白くなかった気持ちだけ残ってる。だが前述の軽薄すぎる主題歌だけは最高なので、この名曲を産んだだけ良かったのかも。改めて観ようと思ったがサブスクにないし、わざわざ借りてまで観たくもなかったのでYOUTUBEで検索してみたが1&2共に予告編が面白そうすぎて最高だった。映画本編よりも絶対にこの予告編の方が数倍面白いと思う。
Mortal Kombat (1995) Official Trailer - HD
Mortal Kombat: Annihilation (1997) Official Trailer - HD

🐲本作は、そんなモーコンの再映画化。何度も言うように現行のゲームは全くプレイできてないもののスコーピオンなどのカッコいいキャラが実写で観れるし、制作は『インシディアス』シリーズや『死霊館』ユニバース、『アクアマン』『ワイスピ7』など、制作だけやっても監督作と同じくらい面白さを保証するジェームズ・ワンが手掛けている。ジェームズ・ワン制作映画はどれも一定以上の面白さを保証する……ただし超絶傑作映画はまだ無いという印象で「70~80点の映画を作り続ける映画人」というイメージ。食べ物屋で言うと……美味しいファミレスとか美味しいファストフードかな?僕のように「マクド最高!」という人には最高だが洗練されたシネフィルからしたら価値のない監督かもしれない。私は勿論、前者だ。ワン氏は『SAW』シリーズ制作もしてたから昔のボンヤリした感じの映画化とは違い、モーコンの究極神拳……フェイタリティもバッチリやってくれるに違いないと期待を高めていた。
そして本作には原作で最も人気があるらしいキャラクター、地獄の忍者スコーピオンを真田広之、雷神ライデンを浅野忠信が演じる。……と長年、世界進出に果敢に挑戦し続けている僕たちのひろゆきとただのぶが作中で一番人気ある2キャラを演じるから、これも凄く期待していた。特に世界進出して以降の真田広之は、アクションが凄すぎて白人主人公が映えないからカットされたり、無数の日本語監修や考証を無料でさせられたり『アベンジャーズ エンド・ゲーム』に出て凄く期待してたら、とんでもない雑魚だったという、そういうところはちゃんとしてるMARVELスタジオらしからぬ采配に驚きとガッカリを味合わされた(この謎は今後も調べていきたい)。そんな感じでアジア人俳優としては成功の部類に入るもののエンタメ系アクション俳優としては不遇のハリウッド人生を送っていた真田広之……いや、ひろゆき。演技派アジア人役はもっとジジイになってでも出来る、もっとアクションするひろゆきが観たいんや!そんなひろゆきが遂に大作の主役級アクションキャラ!という事で応援せざるを得ない。イケメンだからまだ若いと思ってた、ひろゆきももう60歳……ギリギリ間に合った。今アジア人の地位が向上し始めたところだから今後も期待できる。MCUはチョイ役だった俳優をメインキャラでキャスティングし直したりするし、是非シャン・チーとかのスーパーヴィラン役で出て欲しい。サンファイヤとかシルバー・サムライとかマツオ・ツラヤバ等のザ・ハンドのニンジャ役でもいいぞ。DCでもいい。ただのぶも応援してるが年齢的にひろゆきの方が時間少ないのでひろゆき多めに応援してみた!
とか書いてるうちに日本が舞台という噂の『ジョン・ウィック四作目』にも出演が決まった。同じく出演するレジェンド俳優のドニー・イェンはキアヌの味方っぽいから、ひろゆきはラスボスに違いない。パラベラムのハゲですらあの高待遇だったから、これは最も期待できる。

🐲それにしても前置きが長くなりすぎた。
かといってモーコンが大好きというわけでもない。大して触れてきてないし。モーコンそのものというよりモーコンが纏う90年代を引きずった胡散臭い低俗なムード……空気感が凄く好きというボンヤリした話。
その雰囲気を具体的に言うと、ジョン・カーペンタートビー・フーパーB級映画、最近だとブラムハウスやレジェンダリー制作のB級映画、深夜の洋画劇場とか午後ローでやるB級映画、ファストフードとか路地で食う汚いけど美味い屋台のジャンクな食い物、子供の頃の夕方に友達と遊んだ雰囲気、学生時代に友達の家に泊まって深夜に部屋を暗くして『マトリックス』とか観ながら寝たり、10歳くらいの小学生男子が大学ノートに殴り描きした妄想のアホみたいな世界……そんなムードを期待させる映画。
多様性に満ちた、世界を牽引する映画や洗練された作品も好きだが僕の好きな映画インナーマップをめくっていくと中心に居るのは、そういったアホみたいな世界。そんな僕みたいなそんな人には楽しめるだろう。グレタ・ガーウィグとかノア・バームバックみたいな映画だけが観たい人にはオススメできない(僕もそれらは好きだが)。
今回はいつにも増して完全にネタバレあり……だがこんな映画のネタバレ知ったからと言って何か困ることあるとは思えないが。

 

             \モータッコッヴァー!/

f:id:gock221B:20210501121008g:plain f:id:gock221B:20210501120635g:plainf:id:gock221B:20210501120549g:plain f:id:gock221B:20210501084625g:plain f:id:gock221B:20210501120602g:plainf:id:gock221B:20210501120506g:plain

 

 

🐲

何世紀か前、白井流忍者ハンゾウ・ハサシ真田広之)は、氷の中国系忍者ビ・ハン(ジョー・タスリム)に愛する妻子もろとも殺害される。
その何世紀か後、連敗中の地下格闘家コール・ヤング(ルイス・タン)。スランプ中の彼は試合で敗北してしまったが愛する妻子に囲まれた幸せな帰り道、謎の忍者サブゼロ(ジョー・タスリム)に命を狙われる。サブゼロはかつてハンゾウ一家を殺害したビ・ハンが魔界の力を得て数世紀経った姿だった。
冴えない格闘家コールは、実は〈魔界の格闘家〉と戦うため運命に選ばれた戦士の一人で、コールの身体にある〈龍のあざ〉はその印だった。
コールは、人間界を救うために〈龍の痣〉を持つ格闘家の調査を探していた米軍特殊部隊の兵士ジャックス少佐(メカッド・ブルックス)とソニア・ブレードジェシカ・マクナミー)にスカウトされ、彼らが捕まえた〈龍の痣〉を持った犯罪組織〈黒竜会〉の幹部カノウ(ジョシュ・ローソン)とも合流する。彼らは、ジャックスがサブゼロに破れたり外界からの刺客レプティリアンを逆に返り討ちにしつつ、雷を操り人間界を守護する不死身のエルダー神、ライデン浅野忠信)の元で戦士たちが修行する〈寺院〉を訪れる。
太古より人間界と魔界で繰り広げられてきた武術大会〈モータル・コンバット〉。10連勝すれば人間界を手にする事ができるという、このモータル・コンバットでライデン率いる人間界チームは魔界の妖術師シャン・ツン(チン・ハン)率いる魔界チームに9連敗中、次に負けたら人間界は魔界に支配されてしまう。
しかし預言によれば人間たちに勝機があると言われているためシャン・ツンは警戒しており、モータルコンバットが開催されなければ敗北もないのでサブゼロなどの刺客を放って人間界の挑戦者達を暗殺して回っている。
ちなみに雷神ライデンは超強いらしいが、神はモータルコンバットへの介入が許されていないため、ライデンは直接戦ったりはせず大会で勝てるように〈龍の痣〉を持つ戦士を集めたり修行させたりしている。
コール達は、炎を操る中国拳法家リュウ・カン(ルディ・リン)と、刃の付いた山高帽を被った少林寺拳法クン・ラオ(マックス・ファン)ら、ライデンの最強の弟子二人のもとで、魔界の敵を倒しうる人知を超えた秘術を会得する修行を始める。
ちなみにこのリュウ・カンは原作だと一応、主人公ポジションのキャラらしい。本作の主人公コールは映画化に際して初めて登場したオリジナルキャラ。リュウ・カンとクン・ラオは恐らく前の大会に出て勝ったけど他の仲間が全員負けたとかなんだろうな。
そこにシャン・ツン率いる魔界の敵……四本腕の巨人ゴロー、口が避けたくノ一ミレーナ(シシィ・ストリンガー)、巨漢の将軍レイコ、女吸血鬼ニタラ黒龍会の元幹部カバルなどが、コールら〈挑戦者〉が修行中の寺院に攻めてきた。
……そんな話。
そもそも、あらすじをこんなに詳細に書く必要もなく「正義の格闘家が魔界の格闘家達をぶっ殺す話」とだけ書けば一行で終わるストーリーだが、小学四年生の頭の中のようなこのアホみたいなモーコン世界に長時間、浸っていたかったので出来るだけ長く書いてみた。40代半ばの自分が家で「龍のあざを持つ戦士」「雷神」「魔界の敵」などとタイプしてると何だか凄くヤバい感じもしてきたが、もう引き返すことは出来ないので、このまま最後まで続けさせてもらう。
真田広之がサブゼロに殺されるアバン、パッとしない主人公コールが魔界に狙われてソニア達と知り合いモータルコンバットへ身を投じる前半。修行しながら各キャラクターや物語の設定を知ることになる中盤。そして後半は戦闘に次ぐ戦闘……という構成になっている。もちろん前半や中盤の間にも戦闘はちょいちょい挟まれる。
そんな小学四年生にも楽しめる単純な話(と言っても15歳以下は観れないが)。

 

 

 

🐲メインストーリーは原作ゲームには登場しないオリジナルキャラクターである冴えない格闘家コールの視線や成長によって進んでいく。コールはスランプ中の格闘家であり他のキャラより劣る落ちこぼれキャラ。つまりコールは観客たちの分身として物語に入っていきやすい主人公キャラということ。
原作ゲームでの本来の主人公は既に達人の主人公リュウ・カンだが、徐々にモーコン知識や実力を高めていくオリジナルキャラを設定した方が、モーコン知らない人でも映画世界に入っていきやすいと思ったのだろう。だが例えばストIIの映画が作られたとして「このストII映画版の主人公はリュウじゃなくて、このオリジナルキャラ〈山田太郎〉です!」とか言ったら数十年来のファンに叩かれそうだし勇気がいったと思う。
だが「ライデン率いる挑戦者達が魔界の敵を倒す」というメインストーリーの裏にあり芯となっているのは、原作ゲームで屈指の人気キャラ対決である〈スコーピオン vs.サブゼロ〉。つまり本作の真の主人公はスコーピオンとサブゼロ。サブゼロは敵だから理解不能なミステリアス忍者で良いわけだが、正義サイドの真田広之演じるハンゾウスコーピオンは観客が感情移入できるヒーローである方が望ましい。しかしスコーピオンは最初から達人である上に「地獄の亡者」という人間ですらないという非常に感情移入が難しい存在。ジャックスやソニア達がスコーピオンを勧誘して「大会に出ようよ」と言って一緒に行動して飯食ったり修行したりしたらスコーピオンのミステリアスムードが台無しになってしまう。だから「ハンゾウの子孫として新しく作った主人公コールが成長したり懸命なる死闘によってスコーピオンを現世に召喚せしめる」という展開にしたのだろう。そして一番人気のスコーピオンを怪獣映画の怪獣のように温存してミステリアスさを保ち、ラストバトルにだけ出した。なかなか上手い構成だと思った。いわば新しく作ったオリキャラのコールもスコーピオンの一部とも言える。コールはハンゾウの子孫だしスコーピオンを召喚せしめる依代でもあるわけですしね。
ラストシーンで溜めに溜めて遂に登場したスコーピオンが現れサブゼロに縄鏢をブッ刺してキメ台詞「Get Over Here!!」と叫ぶ真田広之。ここはきっと長年のファンが非常に盛り上がったんだろう……と、プレイヤーじゃない自分は想像しか出来ないのが悔しい。ちなみに真田広之が「Get Over Here!!」と叫ぶシーンを撮影した撮影現場ではゲームのファンのスタッフや出演者たちが「本物のスコーピオンや!」と盛り上がったらしい。この気持ちを真に理解したかったなぁ。
この主人公コールと一番人気のスコーピオンvs.サブゼロをどう魅せるかという演出が、全ての映画を大ヒットさせ〈死霊館ユニバース〉というMCUの次に成功したシネマティック・ユニバースを作ったジェームズ・ワン制作の強さかもしれない。

 

 


ここでいつもの映画の感想スタイルはやめ。本作はエンタメ大作映画では滅多に観れない「格闘もの」なので劇中での対戦を一つづつ見ていこう。赤が人間界の光の格闘家、青が外界の格闘家、黒はどっちでもなし。

WIN!! ハンゾウ vs. 燐塊の忍者群 LOSE..
愛する妻子が殺され怒りのハンゾウ。妻が農具に使っていた自分のクナイに綱を括り付けた縄鏢を武器に中国忍者達を皆殺し!悪役ではない素顔の真田広之がNo.1ヒットのエンタメ大作の頂点で悪を倒す……ここまで18年かかった。またスコーピオンのメイン武器が「妻の形見」なのも良い演出。次は妻子の仇ビ・ハンだ。 BLUTALITY!!

 

LOSE.. ハンゾウ vs. ビ・ハン WIN!!
強力な忍者ハンゾウだがビ・ハンの実力は更に上回っており武器を奪われて敗北。ハンゾウは怨みを懐いたまま自ら集熱地獄へ堕ちる。ビ・ハンは能力をあまり使わず割と正々堂々とハンゾウを圧倒していた。この時点のハンゾウは達人とはいえ常人なのだがビ・ハンは既に凍結化能力を持ってるので個人的には「ハンゾウは勝てたかもしれなかったが秘術を持ってなかったのでビ・ハンの凍結化で卑怯にも動きを封じられ敗北した」という負け方にして欲しかった。その方が以降の「外界の敵に勝つには秘術を会得しないと勝てない」という秘術を得るために寺院で修行する重要性も、ビ・ハンへの憎さも増したのでは?ハンゾウの妻が床下に隠していた赤ん坊をライデンが保護する。この赤ん坊の子孫が主人公コール。 BLUTALITY!!

 

LOSE.. コール vs. 格闘家ラミレスさん WIN!!
龍の痣を持つオリジナル主人公コール。格闘技の王者だったが今はスランプに陥っているようで普通の格闘家ラミレスさんに関節技を決められギブアップ。何をしとるんや。美しい妻娘も応援に来ているため「ハングリーさに欠けているのかも」と思わせる。ちなみに試合後のラミレス選手はコールを称える良い人。 FRIENDSHIP

 

LOSE.. ジャックス vs.サブゼロ WIN!!
サブゼロに強襲されたコール一家を米軍特殊部隊ジャックス少佐が助ける。彼はコール一家を逃してサブゼロを迎え撃つ。「ジャックスがショットガンを撃つがサブゼロの凍結化能力によって運動エネルギーが殺され凍った散弾がゆっくり発射されて止まる」……という予告編にも使われたカッコいいシーンは本作の中でも最高にクール。サブゼロはジャックスの両腕を凍結させて粉砕するという古いモーコンで日本が勝手に「氷葬拳」と名付けてたフェイタリティを思わせる技でKO。 Finish Him!! ...FATALITY!!

 

WIN!! カノウソニアコール vs.レプティリアン ×
まだ常人である三人は、透明化と酸の体液を吐く爬虫人類レプティリアンに苦戦するが協力して何とか倒す。カノウは覚醒前ながら敵の胸に拳をブッ込み心臓を引っこ抜くという秘技を披露してトドメ。日本でも稼働していた古いモーコンで「魂奪臓破拳」と名付けられてたフェイタリティ(調べたが本国のモーコンには技名付いてないっぽい?)。なんとなく「多分ここも原作ファンが盛り上がったんだろうな」と思わせるシーン。 Finish Him!! ...FATALITY!!

 

LOSE.. ジャックス vs.レイコ将軍 WIN!!
ライデンの寺院で修行していた人間界の龍の痣を持つ戦士たち。そこにシャン・ツン率いる魔界の戦士がカノウの裏切りによって侵入して強襲してきた。修行の途中だが人間たちは応戦するしかなくなった。ジャックスはサブゼロによって欠損された両腕の代わりに機械の細い義手を移植してリハビリ中だったが、メンタル弱ったままのジャックスは普通にレイコのハンマーでふっ飛ばされ再び一撃で敗北。2連敗のジャックスはスランプに……。 KO!!

 

 ー  リュウ・カン vs.カバル  ー  ※勝負なし
中国拳法の達人リュウと、光学迷彩と高速移動を可能にするアーマーを着たカバルは互角の死闘を繰り広げるが中断。勝敗は持ち越し。カバルは一言でいうとプレデターをパクったキャラだね。

 

LOSE.. ソニア vs.ニタラ WIN!! 
〈龍の痣〉がないためモータルコンバット出場の権利がなく修行を除け者にされてたソニアも応戦するがニタラに普通に負けるが龍の痣がないため殺されずに済んだ。そこへ、ここまでの劇中でソニアにしてやられてた裏切り者カノウがやって来て彼女の傷口に指を突っ込んで責める。これは勿論、レイプのメタファー。この2キャラは原作でも因縁のある関係らしい。 KO!!

 

WIN!! クン・ラオ vs.ニタラ LOSE..
クン・ラオは刃の付いた山高帽を地面にブッ刺して電動丸ノコギリのように高速回転させる、そこへニタラを投げ飛ばし、哀れ彼女は頭からケツまで真っ二つ! Finish Her!! ...FATALITY!!

 

WIN!! コール vs.ゴロー LOSE..
ライデンにも「お前才能ないからもう帰れ」とまで言われて愛する妻子が待つ家に帰ってきた落ちこぼれ主人公コール。ところが『シュガー・ラッシュ』とか『レディ・プレイヤー1』にも出てた初期モーコンを代表する四本腕の中ボス・ゴローが強襲していた。ここまで良いところのなかったコールは妻子のピンチで覚醒し秘術で鎧とトンファーを生成。良い身体してるし鎧をわざわざ着て隠さなくて良い気もするが「鎧を生成する」という無茶苦茶さが昔のバカ洋ゲーっぽくて良い。ゴローの腹を裂いて内蔵をブチ撒けさせた上に顔面にトンファーをブチ込んで惨殺するという大金星。ゴローはオールCGキャラだけあって他のキャラより残酷度も容赦ない。それにしてもこれでは「ライデンはコールの才能を見抜けなかったが敵のシャン・ツンの方が人を見る目があったのでコールも襲った」って事にならない?「ライデンはこうなる事を見越してコールに戦力外通告したのだ」的なフォローが欲しかった。浅野忠信いまんとこ活躍すくないね。コールは「ハンゾウは魔界から妻子を護れなかったが子孫のコールは護れた」というテーマもあった闘い。 Finish Her!! ...FATALITY!!

 

LOSE.. クン・ラオ vs.シャン・ツン WIN!!
クン・ラオは突然割り込んできたシャンに魂を抜き取られて惨殺される。「Your Soul Is Mine!」。古いモーコンで日本が勝手に「吸胎邪魂拳」とか名付けてたフェイタリティ。シャン・ツンは、ライデン同様に介入を許されない監督ポジションだと思ってたのでサッカーの監督が突然マウンドに強行突破乱入してきて強引にゴールを決めたかのような雰囲気。逆にライデンが「何すんねん」とシャン・ツンをブッ殺しちゃダメなのか?今ひとつこの辺の細かいルールがよくわからんがまぁどうでもいい。人間界チームの中でも最強格の一人のクン・ラオがラスボスに突然やられてしまうという痛手。 Finish Him!! ...FATALITY!!

 

WIN!! ジャックス vs.レイコ将軍 LOSE..
サブゼロに両腕を粉砕された上にレイコ将軍に一撃KOされて落ち込んでいたジャックスだが、岩の下敷きになったソニアを助けるため覚醒。彼の覚醒は「機械製のほっそり義手がアップデートされてデカくて高性能になる」というもの。精神力によって、精神とは関係もないはずの機械が勝手に進化してシンギュラティ(技術的特異点)を迎える……というこのシーンは凄く90年代洋ゲーっぽいアホなシーンだが何だか懐かしい気分になってかなり良い。ジャックスの新しい腕は、レイコのハンマーを物ともせず彼の頭部をアップデートした両椀で挟撃して粉微塵にした。古いモーコンで日本が勝手に「スクラップ・アーム・ヘッド・クラッシュ」とか名付けてたフェイタリティだ。とにかく勝ち。やったぜ。 Finish Him!! ...FATALITY!!

 

WIN!! ソニア vs.カノウ LOSE.. 
全編いがみ合って争ってきた白人男女。ソニアはさっき傷口に指を入れられるというレイプのメタファーの様な攻撃されてるので「性的犠牲者の女性が加害者の男に復讐する」という構図を想起させるテーマもある。狭くて雑然としたトレーラーハウスで互いを壁や天井や便器にぶつけ合うという『キル・ビル Vol.2』での〈ユマ・サーマンvs.ダリル・ハンナ〉のオマージュだと思われる楽しい死闘シーン。カノウが覚醒で得た秘術は「右目からレーザー照射する」というものなのだが、ソニアはカノウの右目に水かけてショートさせてカノウの秘術を封じた(生身の眼のはずだが何故ショートするのかはわからん、覚醒して右目がメカになったのかも?)そんな一進一退の攻防を繰り返し、ソニアは庭でカノウの裸絞めを喰らう。完全に極まった裸締めは絶対に外すことはできない……だが前半カノウが唾を吐きかけた因縁のホビット人形を掴んだソニアはホビット人形を彼の顔面にブッ刺して惨殺!裏切り者カノウの〈龍の痣〉は相応しい戦士ソニアの身体に移りソニアも覚醒する。覚醒前の只の強い女性兵士であるソニアが覚醒済の「悪い男」を知恵と根性と泥臭いファイトでブッ殺すという本作中で一、二を争うベストバウトだった。 STAGE FATALITY!!

 

WIN!! リュウ・カン vs.カバル LOSE..
パワードスーツによる透明化と高速移動を繰り返すカバルに苦戦していたリュウはカバルを沼に落として動きを封じ、リュウは自身のオーラを炎の龍にして照射、炎の龍はカバルを噛んで焼き殺すというフェイタリティ。邪王炎殺黒龍波っぽくていいですね。モーコンのマークになってる龍を放つというのが(一応の)元主人公だけはある。古いモーコンでリュウ・カンが炎の龍に変身して敵を食い殺すフェイタリティに日本が勝手に「咬龍破惨撃」と名付けてたが、それに似てる変身じゃなく飛び道具に変えたのかな。ちなみに、このリュウ・カン役の俳優はルックスもアクションもめっちゃカッコいいので続編からは主人公に戻ってもいいくらい良かった。 Finish Him!! ...FATALITY!!

 

WIN!! ソニアコール vs.ミレーナ LOSE..
魔界の強襲によって覚醒したコールとソニアはミレーナと交戦。ソニアが得た秘術は両腕からブラストを発射するというもの。ソニアの秘術はミレーナの胴体に巨大な風穴を開け、だが背骨だけ残ったまま……という凄くモーコンっぽいトドメ。 Finish Her!! ...FATALITY!!

 

WIN!! スコーピオコール vs.サブゼロ LOSE..
覚醒したものの最強の刺客サブゼロに苦戦するコール。だがハンゾウの子孫であるコールの死闘が先祖であるハンゾウの魂を地獄の忍者スコーピオンとして現世に出現せしめた。地獄の業火を会得して登場したスコーピオンはキメ台詞「Get Over Here!!」の響きと共に数世紀ぶりに蘇った。ハンゾウは護れなかった愛する妻子をコールが護った事で蘇ったのか?覚醒したハンゾウであるスコーピオンと覚醒したコールのタッグによって、今まで最強キャラだったサブゼロは圧倒される。卑怯とは言うまいね。アバンからラストまで登場を引っ張った人気キャラのスコーピオンを演じる真田広之はカッコいい、声も超カッコいいし。スコーピオンは素顔が骸骨らしくて懸念してたが仮面を外すとひろゆきフェイスがちゃんとあって2、3回外して「俺、ひろゆきやで」と見せてくれる。苦節18年、ついに全米No.1エンタメ映画内で一番美味しいメインキャラとして活躍する真田広之を見れた(いや『ラッシュアワー3』もあったか)。しかしワガママ言うならコール君はゴロー打倒という美味しい役やったから、ここは真田広之ピンで戦ってほしかった気がしなくもない。サブゼロはスコーピオンとコール2人を同時に相手しながら、凍気を飛ばすフリーズショットでスコーピオン達を凍らせたり大気を凍らせて壁を作ってそこにスコーピオンを叩きつけたりと相変わらず強敵。スコーピオンは妻の形見の苦無が付いた鎖(縄鏢)でサブゼロを振り回しコールが投げ技をきめるなどハサシ一族ツープラトンも披露。スコーピオンはトドメとして仮面を外し地獄の業火を吐きかけるというフェイタリティで仇敵サブゼロを焼き殺した。「TOASTY!」。古いモーこンでは日本が勝手に「魔焼波」という名前を付けてたフェイタリティ。アメリカでは名前ついてないっぽくて「TOASTY!」と呼ばれてるっぽい。続編では今回のサブゼロと同じ俳優が双子の弟のサブゼロとして再登場するんだろうね。Finish Him!! ...FATALITY!!

 

 ー  ライデン vs.シャン・ツン  ー   ※勝負なし
外界の敵は全くルールを守らず武術大会〈モータルコンバット〉開催前に強襲してきたので映画タイトルなのにも関わらず武術大会モータルコンバットは遂に行われないまま映画は終わった。怒り心頭のライデンはモーコン不介入の禁を破ってシャンに雷撃を放つがワープして逃げられる。この2人の決着は続編に持ち越しか?敵キャラなら他にもいっぱい居るんだから、ここは素直にライデンがシャン・ツンをフェイタリティしてブッ殺して終わりでも良かったんじゃないか?浅野忠信のライデンは偉そうにしてるだけで美味しい場面なかったな、修行つけてくれるのはリュウとクンだったし、コールやソニアの実力やカノウの背信も見抜けなかったから戦士を見る目もイマイチだった。活躍といえば寺院に結界バリア張ったり、雷鳴を伴ったワープとかヴォイド虚無空間への移動など舞台装置としてしか活躍してない。いやハンゾウの子供を保護したのが最大の活躍か。まぁ次回で活躍してるだろう。原作で人気なのに唯一出てきていない初期キャラ、ハリウッドスター戦士ジョニー・ケイジ登場を予告して映画は終わる。

 

そんな感じで面白かった。もちろん本作を観たところで何の教訓も得られないしモテないままどころかIQが下がる気がしなくもないが、そんな事はどうでもいい。期待した通りのものが出てきて満足しました。今の自分が観ても楽しかったが中高生くらいの自分をタイムスリップで連れてきて観せてあげたい気持ちになった。ストIIとか鉄拳の映画化の際も是非ジェームズ・ワン制作でお願いしたい。そうなると「モーコン vs.ストリートファイター」みたいな事も可能になるし。本作は大ヒットしたので続編も必ず作られるだろう。楽しみだ。

 

             \モータッコッヴァー!/

f:id:gock221B:20210501120804g:plainf:id:gock221B:20210501120621g:plainf:id:gock221B:20210501120741g:plainf:id:gock221B:20210501145009g:plain

f:id:gock221B:20210501145307g:plainf:id:gock221B:20210501120812g:plainf:id:gock221B:20210501121747g:plain

 

 

そんな感じでした Get Over Here!!

🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲
🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲🐲

映画『モータルコンバット』オフィシャルサイト | 絶賛上映中!
Mortal Kombat (2021) - IMDb
Mortal Kombat 11 Ultimate

www.youtube.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20210429225358g:plain

#sidebar { font-size: 14px; }