gock221B

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『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)/前作とハーレイ単独作で上手くやれなかった部分を全部こなすガン監督。そして本作そのものより魅力的なピースメイカー⭐

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原題:The Suicide Squad 監督&脚本:ジェームズ・ガン 原作:ジョン・オストランダー
制作会社:DCフィルムズほか 製作国:アメリカ 上映時間:132分
シリーズ:DC・エクステンデッド・ユニバース(DCEU)。『スーサイド・スクワッド』シリーズ

 

 

 

めっちゃ楽しみにしてたが、今現在の東京はコロナが怖い状況なので映画館や都心部になかなか行く気になれなかったが、仕事でどうしても都心部に行かんとならん用事があったのでついでに観た(僕は武漢だけで発生してた一昨年の暮れから現在と同じ様にコロナを恐れて普段も電車に乗らず自転車で移動している、そういう性格)。
この前半は、いつものように映画の感想までの前段階なので感想だけ読みたい人は三行空いた空白の下から読み始めてください。
今回は、割と最初からいつも以上にネタバレありにするので観る予定の人は全く読まない方がいいです。個人的にはこれら映画が始まる前や映画の背景も映画の一部という考えだが、そうじゃない感想だけ読みたい人にとっては興味のない話だろう(だが、そんな人はTwitter検索とかYahoo!とかを読んでるはずでこんなブログ読んでるわけはないが一応形として言ってるだけです)。

大ヒットしたが絶不評で黒歴史として闇に葬られた忌み子である前作
小学生の時は現代のアニメよりよく動くオーパーツのような『トムとジェリー』などの海外アニメや洋画でアメリカ文化に憧れを抱き、中学生の時に金持ちの友達ん家行ったら何故かくれた光文社の『スパイダーマン』邦訳コミックで「スパイダーマンって日本の特撮ヒーローじゃないんだ」と気付いたりアメコミの読み方を知り、ティム・バートンの『バットマン』(1974)と『バットマン リターンズ』(1992)で「アメコミかっこよすぎる」と衝撃を受けて、そこから普通の映画も好きだがアメコミ映画を応援したいと、ありとあらゆるアメコミ映画を見てきて……数えてないけど100本以上観てきた中でベスト3に入るほど嫌いだったのが前作『スーサイド・スクワッド』(2016)だった。
良かったのはハーレイやキャプテンブーメランやカタナなどのデザインや演じてる俳優だけで公開時も凄く嫌っていたが最近「一旦はシリアスな映画として出来上がったが、ザック・スナイダーのシリアスでダークなDC作品が大不評だったのを嫌ったワーナーが無理やりカラフルなエフェクト入れたり、BGMもシリアスなスコアだけだったのに後から懐メロをガンガン追加したりとズタズタに作り変えた結果ゴミになった」とデヴィッド・エアー監督が去年こぼした(他にも色々ひどい事されたらしいが大人の事情でそれ以上は言えないらしい)。だから「知らんかったとはいえ公開時にボロクソ言ってデヴィッド監督、正直すまんかった」と少しだけ思った。
だがデヴィッド・エアー監督作品も『フェイクシティ ある男のルール』以外、好きじゃない映画ばかりなのでワーナーによって映画もどきにされなかった真『スーサイド・スクワッド』(2016)が完成してたとしても好きになったかどうかはわからん。同じデヴィッド・エアー監督の愚連隊映画『フューリー』がめちゃくちゃ嫌いなので「真のスースク」も好きじゃなかった可能性が高いが、今となっては『ジャスティス・リーグザック・スナイダーカット』みたいに『スーサイド・スクワッドデヴィッド・エアーカット』が公開されない限り謎のままです。現場で意気投合してスースク出演者たちが彫ったタトゥーは彼ら彼女らの身体にまだ残ってるんだろうか。

ハーレイ主演作
そんな感じで大ヒットこそしたが前作は大失敗したが、キャラクター特にマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインはハマり役で人気も出たためハーレイを主人公にした『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020)が作られた、が大コケした……とはいえコロナが蔓延してロックダウン直前だったのでそれは仕方ない。内容は「悪い男(ジョーカー)と別れたハーレイが自立して女性ヒーローチーム〈バーズ・オブ・プレイ〉と組んで新たな悪い男を倒す」という女性監督による映画。こちらは前作スースクとは違ってちゃんと最後まで観れる作品だったが個人的にはフワフワした内容で満足できなかった。確かにジョーカーと別れて女性チーム結成という要素は応援したいがジョーカーと別れるのは既定路線だし、ファンが見たいハーレイのチームアップと言えばバットマンの女性ヴィラン、ポイズンアイヴィーとのコンビしかあり得ない。しかもハーレイ役マーゴット・ロビーも実際にDCコミックいっぱい読んで「女性チーム作りたい!ハーレイ&アイヴィーやりたい!」とずっと言ってるのに何故かワーナーからOKが出ず全く関係ないバーズ・オブ・プレイと組まされた。というのも僕の推測だけどハーレイとポイズンアイヴィーは親友であると同時に恋人でもあるのでワーナーとしては「売り出したい人気キャラのハーレイがバイセクシャルというのはリスクあるし隠したいからアイヴィーと組ませたくない、その代わりバーズ・オブ・プレイにしよう。リーダーのオラクル(元バットガール)はキャラ強くて邪魔だから外そう」という計算がミエミエで乗れなかった。何か何の絆も感じなかったし中途半端で(酷い言い方だが)個人的にはあっても無くても構わないような作品だった。三度目の本作こそはハーレイがはじけて願わくばジェームズ・ガンが監督してポイズン・アイヴィーと組むハーレイ主演映画を撮って欲しい。

ガン監督がディズニー解雇されDCに拾われるがディズニーにも再度拾われたくだり
左派として知られるジェームズ・ガンは2018年、ガンを攻撃する右派によって10年前に差別的で不謹慎な冗談ツイートばかりしてたのを発掘され、ディズニーそしてMARVELスタジオを解雇されてしまった。僕はというと「ガンが当時言ってた悪趣味ジョークは確かにダメ。だが今言ってるわけじゃなく大勢がそう言ってた時代だし、そもそも右派の思惑通りクビにするってどうなの」という感じだった。
でも「MCUでのガン作品」についてだが正直『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』2作~『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ エンド・ゲーム』でのガーディアンズの活躍観たら何だかもう満足してしまって「三作目作られたら喜んで観るけどガーディアンズは続きなくてもそこまで残念じゃないかな」という感じだった。それよりもディズニーから解き放たれたガンが何を撮るかの方が期待できた。まず、この時点で僕は「DCがガンを拾ってスースク2撮らせるんちゃう?」と思った。

そして、この日から一ヶ月も経たないうちに「ガンがスーサイド・スクワッド続編に着手した」という事をDC&ワーナーが発表したから「俺の思い通りになった!」と興奮した。そして、そこから1年も経たないうちにMARVELスタジオへの復帰も決まり「MCU、DCどちらも同時に作れる」という妄想が実現したかのような本来ありえない状態になり、ガンはDisney+作品『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー クリスマス・スペシャル』と三部作の完結作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(原題)』の2作を制作する事になった。ガーディアンズの後はMARVELスタジオを離れ、DC作品やオリジナル企画をやっていくらしい。ガンの解雇騒動は自分にとって何から何まで「こうなればいいな」と思うように進む結果となった。
すぐに口出しして殆どのDC作品をゴミにしてたワーナーだが、過去の行いを反省したのか人気のガン監督を迎えたためか、本作には全く口出しせず自由に撮らせたという。

ワーナージャパンによる邦題汚染。そして大コケ
そんな感じで制作されコロナ真っ只中に公開された本作。
楽しみにしてたらめちゃくちゃ変な邦題を付けられてしまった。
ワーナージャパンだから『IT』に『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』(2017)と『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(2019)という、キャッチコピーを映画タイトルに入れ込むという嫌な邦題付けた人が、ヒットした『IT』の実績を元にザ・スースクにも同じ様に括弧だの句読点だの入れ込んだ嫌なタイトルを意気揚々と付けたんだと思うとムカつきます。だけど『IT』がヒットしてしまったのだから彼or彼女の勝ちか……。ワーナー人に「いや、仕方ないんだ……」と言われたことある。映画会社に務める人も映画が好きな人多いだろうし本当は、こんな邦題付けたくないけど客が入らないから仕方ないのかもしれないね?しかし千円以下で映画ドラマ観まくれるサブスクの時代に1800円も出して一本しか観れない映画自体、よほどのモノ好きしか行かなさそうだもんね。こんな気色の悪いタイトルをブログに書かすなよ。
邦題汚染はされたが吹き替え声優はまともな感じ、タレントもチョイ役の吹き替えなので『シャザム!』の様な吹き替え汚染はされずに済んだ……というかシャザムって公開直前まで『シャザム!(仮)』と「(仮)」までが正式タイトルで、それがめちゃ面白いってムードで進めてたよね?なんか、あまりに不評だから「本当に仮だっただけですよ?’(笑顔)」って感じでしれっと外したけど明らかに「(仮)」付けっぱなしで行こうとしてたのが不安だった。公開直前にちゃんとした邦題に変えられた『シャザム!』の様に本作も『ザ・スーサイド・スクワッド』って邦題にならないかと思ってたけど変わらなくて残念だった。「ザ・」の有無によって間違う人がいると思ったのかキャッチコピーを入れ込んだ気持ち悪い邦題の方が『IT』みたいにヒットすると思ったのか……。
残念ながら本作は今のところ一位にこそなったが一応大ヒットした前作には遠く及ばない大コケの結果に終わった。
まぁコロナ真っ只中&劇場公開と同時に配信開始&R18という特殊な三重苦なので、ワーナー本社もこれでガンを見限るほどアホじゃないと思うが……。ちなみにネットの評価は高い。
今後もガンによるDC映画観たいので不安なスタートだが、ワーナージャパンのキャッチコピー入れ込みキモ邦題汚染が効果を成さなかったのは良かった事と言える。
何か映画の感想までの前段階で凄い長くなりましたね……。何か既に手と尻が疲れた。
下からネタバレありなので未見の人はここで読むのやめてください。

 

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ここから感想。スーサイド・スクワッド壊滅!
映画が始まるとベルレーブ刑務所に座った白髪の男で始まる。
ジェームズ・ガン監督の親友でどの映画にも出てるマイケル・ルーカー演じるサーヴァントが、ボールを投げて小鳥を惨殺する。これによって本作はスーパーヒーロー映画ではなくスーパーヴィラン映画だという事を教えてくれたわけだ。アメリカ映画で犬、猫、小鳥、ついでに人間の子供を殺すのは大罪なので、このキャラは高い可能性で死ぬ(もしくは逆に改心して善人になる)とわかる。
前作にも出ていたアメリカ政府の最高ランクのエージェント、アマンダ・ウォラーヴィオラ・デイヴィス)。彼女がスーパーパワーや特殊技能持ちのスーパーヴィランを集め、減刑と引き換えに生還できなさそうな決死の任務を強要する特殊部隊〈タスク・フォースX〉を結成。俗称で呼ぶと〈スーサイド・スクワッド〉。
南米の島国コルト・マルテーゼで行われている恐ろしい〈スターフィッシュ計画〉と、そのデータの破壊が任務。
前作にも出ていたアマンダの忠実な部下にして正義感の強いチームリーダー、リック・フラッグ大佐ジョエル・キナマン)、フラッシュの代表的なヴィランキャプテン・ブーメランジェイ・コートニー)、その他大勢。
そして前作や『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』にもメインで出ていた、ジョーカーの元恋人の人気キャラ、ハーリーン・クインゼル/ハーレイ・クインマーゴット・ロビー)も居る。
前作は大ヒットしたにも関わらず、あまりに評判悪すぎて黒歴史となったので本作は、ワーナーのお達しで、明確に続編ともリブートとも謳っていない。だがハーレイがリックやキャプテンブーメランと顔見知りなので「続編です……」と、わかる人にはわかる程度の塩梅でこちらに告げている。ちなみにガン監督は前作のデヴィッド・エアー監督に「お気の毒……」とエールを送っており、エアー監督も本作の事を「(ワーナーに邪魔されず面白い映画になった)奇跡の映画」と応援している。
チームの一人が敵と通じており、コルト・マルテーゼ上陸作戦は開始と同時に派手に失敗。交戦したものの敵は全滅、スーサイド・スクワッドもリック大佐とハーレイ以外全員死亡。
スーサイド・スクワッド壊滅!
スーサイド・スクワッド』作品という時点でハーレイや数人の有名キャラ以外のメンバーはどんどんゴミのように死ぬ、全員悪人なので哀しむ必要もなく幾らでも補充可能、そういう作品。確かにそういう作品だがアバンでこれほどまでに死亡するとまでは思ってなかった。しかもメインキャラの一人として最後まで出ると安心してたキャプテン・ブーメランが戦死するとは……。サプライズだね。R18の本作ではブーメランで敵兵士の頭部を真っ二つにする事ができたので、死んだけど全編出てたしょうもない前作よりずっとマシ。
ちなみにガン作品常連のマイケル・ルーカー演じるサーヴァントは恥も外聞もなく敵前逃亡してアマンダに埋め込まれた爆弾で頭部をふっ飛ばされて死ぬというバトルロワイヤル的な特別な役だった(小鳥を殺したバチが早くも当たった)。
槍を持ったメンバーのジャベリンは武器の槍を意味ありげにハーレイに託す。理由は最後までわからない。多分いつものハンマーだとラスボスと相性悪いからガン監督が尖った武器を持たせたかっただけだと思う。
それらの要素で「ブラックジョークと共にメンバーがどんどん死ぬ」という、わかりきった前提の少し上を飛び越えてハッとさせる手腕がさすがガン監督、という感じ。

 

 

 

スーサイド・スクワッド本隊と中盤まで。ガンのまとめ能力
スーサイド・スクワッドはリックやハーレイ達だけではなく、もう1チームがハーレイ達が上陸したすぐ近くの浜辺から上陸していた。
スーパーマンに重症を負わせたブラッドスポートイドリス・エルバ)。平和のためなら女子供でも平気で殺すピースメイカジョン・シナ)。父に授かったネズミを操る機械を持つ女性ラットキャッチャー2(ダニエラ・メルシオール)。破壊力ある水玉を放つが精神状態が危ういポルカドットマン(デヴィッド・ダストマルチャン)。チーム最強だが知能が低いサメ人間ナナウエ/キング・シャーク
はっきりと語られなかったが、強さから言ってハーレイが居た全滅した方は囮で、こちらが本命のチームだったのかも?
ブラッドスポートは「幼い娘を政府に人質に取られてチーム入り」する「心の奥に正義感を持つ銃が武器の黒人ヴィラン」という前作のデッドショット(ウィル・スミス)とほぼ同じキャラ。ウィル・スミスが本作に出れないので本当はイドリス・エルバをデッドショットにする予定だったがガンが「どうせなら別のキャラにしよう、そしたらウィル・スミスも復帰できるし」と、いう事で新しく作ったキャラ。個人的にはウィル・スミスあんま好きじゃないので好きなイドリス氏がデッドショットでも全く構わなかったが、ブラッドスポートでもそれはそれで問題ない。まぁ内容は同じキャラだし。
ブラッドスポートらは上陸作戦を生き延びたリック・フラッグ大佐や、女性兵士ソル・ソリアアリシー・ブラガ)を始めとする現地ゲリラと合流、スターフィッシュ計画を長年研究している研究者シンカー(ピーター・カパルディ)を捕え、敵の本拠地に侵入しスターフィッシュ計画を破棄しようとする。
敵に捕らわれたハーレイは島のイケメン統治者に婚約を申し込まれるが、残虐な独裁者だと判明した瞬間、ハーレイは彼を撃ち殺し、色々あって脱出し皆と合流。
というざっくりした流れが中盤くらいまで?
個人的には大失敗した前作と、失敗じゃないけどパっとしなかったハーレイ主演映画を、ガンが自分に期待される要素込みでやり直した感じがあった。
具体的に言うと「ノリの良いBGMが流れる中コミックみたいにデカい字が画面にバーンと出たりしながら観てる大学生くらいの年齢の子が喜ぶブラックジョークな悪趣味さでどんどんメンバーが死んでいきながら任務をこなす。途中、生い立ちを語り合って打ち解けて友情が芽生え、ダメな俺達も団結してやれば出来る」という内容。それが前作スースクでワーナーがやりたかった内容を最初からやってる。2回目なのでアバンで半数が死ぬというのがナイス。
そして個人的に前作が大嫌いで、ハーレイ単独作もイマイチだった僕にとっては本作観れば全部兼ねてるので願ったり叶ったりです。
ハーレイ単独作でやりたかった事は、自立したハーレイが自力で悪い男にお仕置きする展開だろう。わざわざハーレイにやられるためだけに新しい悪いイケメン独裁者まで用意する周到さ。ハーレイが敵を皆殺しにする時にハーレイだけに見える花やカートゥーンキャラクターが出てくるのは「狂ったハーレイの主観には世界がこう見えてる」って感じの描写で上手かった。
前作が大不評、ハーレイ主演作もパッとしなかった上に大コケして誰も観てないから、両作品で本来やりたかった内容を、本作の中盤まででやってる感じの横綱相撲だった。
MCUでのガンやタイカ・ワイティティは、自分を客観的に見つつ複数の注文をこなす様が異常に上手い印象だからさすがだなと思った。
更にガンのR18作品に期待されるであろう「ブラックジョークとしてのゴア描写」「ロケット&グルートみたいなキャラ→キングシャーク」とか、派手な音楽やデカい字がバーンと出るとこなども満載だった。
だが、本作の映画秘宝読者とかが好きそうな、ギャグのための残酷描写は好みが別れるとこだろう。個人的には僕もう中年のせいか、そういう残酷ギャグとか観て「最高!」って感じでもなく、この辺は「まぁいいんじゃない?」という感じだった。
「ブラッドスポートとピースメイカーが敵を皆殺しにしたら実は味方だった」ってギャグは普通に可哀相に思えてあまり楽しくなかったかも。「普通に敵を殺したでいいじゃん」と思った。でもこれは良い悪いじゃなく、あくまで好き嫌いの問題なので別に悪い部分だとは思わない。中盤までは、こういうノリが好きな若い人に任せます。
下から更に深刻なネタバレあり。

 

 

 

ラストバトル。そしてピースメイカ
シンカーが指揮していた〈スターフィッシュ計画〉それは30年前に捕えた星型の宇宙生物〈侵略者スターロ〉を操って兵器とする計画だった。
持ち帰られたスターロは今では巨大なビル並のサイズになっており、人間の頭部ほどの小さい分身を無数に放出できる。人間の顔面に張り付いてその人間を自在に操る事ができる。
しかも、罪のない市民を大勢犠牲にして行っていたスターフィッシュ計画は、実はアメリカ合衆国が行っていて、アメリカで実験したら怖いからコルト・マルテーゼを犠牲に実験してただけで、コルト・マルテーゼが反米になって反旗を翻しそうになったからスーサイド・スクワッドを派遣して皆殺しにしようとした……という実にアメリカ的な真相だった事が明らかになる。
何だか「兵器としてコロナを武漢研究所が研究していた」陰謀論や「実は金出して研究させてたのはアメリカ」陰謀論などを思わせる。小さいスターロ分身体がブワーッと拡散して市民を羅漢させる様子も含めて時期的にもコロナ陰謀論を思わせるよな。
しかも僕は本作観に行ったのが遅かったせいか、アメリカが利用価値がなくなったアフガニスタンを見捨てて引き上げたニュースがあったばかりなので本作のアメリカやアマンダ・ウォーラーの恐ろしさが実にリアル。グッと面白くなった。
巨悪の片棒を担がされていた事に気づいたリックはスターフィッシュ計画の全データを入手し、世界にこの事実を公表しようとする。
だがピースメイカーは、チームを監視する役割があったのでリックを始末する……。
と、ここで今までブラッドスポートと被る能力の面白キャラでしかなかったピースメイカーに焦点が当たる。個人的にはこのピースメイカーが本作で一番面白かった。大袈裟に言うならピースメイカー以外の本編や他の楽しいキャラ……ずっと前から好きなハーレイですら正直どうでもいい。
ピースメイカーの話の前に結論言うと、このピースメイカーはブラッドスポートに倒される。そして利他的な正義感や友情が芽生えた5人の生き残りスーサイド・スクワッドが、アマンダに疑問を持ってて遂に反抗した本部の大柄職員やガン監督の奥さん職員らと協力し、ガーディアンズ的な団結でもってスターロとラストバトルして勝利する……楽しいけど正直ガーディアンズほどグッと来なかった。
勿論それが悪いわけではなく、僕も彼らが悪のアメリカ政府に一矢報いて島の人を救うのを応援したいのは山々だし、ここまでの流れで彼ら彼女らに友情が芽生えたのはわかってるし人並みの人情や共感能力があるのも知ってるが、基本的に彼らは皆、自分のことしか考えてないヴィラン達なので、命を捨ててまでカイジュウに立ち向かう正義感を発揮するのが唐突に感じたのかもしれない。
スースクに歩み寄って考えるなら、ポルカドットマンは「トラウマを払拭して母の幻影を取り除きヒーローに成りたい」、キングシャークは「トモダチのために」、ハーレイは人情あるし面白そうだからでいけるか。ラット2は優しいから皆のために?(苦しい)。逆にあり得ないのはブラッドスポート、おばさま隊員がアマンダぶん殴らないと頭ふっ飛ばされて娘が地獄行きかもしれなかったのに、このヤケクソな行動はちょっとあり得ない(「アマンダ殴ったおばさま隊員とブラッドスポートが実は通じてる」だったら疑問も晴れたのだが)。命を捨ててまでスターロと闘うには、あと一歩二歩、我々を納得させて欲しかった、スースクを応援する気持ちは十分あるんだから。
中盤とか、敵と間違えて反政府ゲリラを残酷に皆殺しするギャグとかを直尺でやってたじゃん。ヒーロー的な利他的行動するなら、あの悪趣味ギャグをやめて敵を普通に倒すシーンにするとか、もしくは終盤で正義を成すための前フリをしとくべきだったかも。中盤までの悪趣味タイム使って。
※追記:これUpしてすぐ「アメリカの横暴さを表現した要素もあるのでは?」的な事を指摘されて、そうかも……と思いました。ただの悪趣味ギャグってだけだと思っとりました。
とはいえ「そんな良い奴らじゃないだろ!」とか「ヴィランが突然いい事するのおかしい!」と目を剥いて怒りたいわけじゃない。むしろその行動は褒め称えたい。ただガーディアンズがそうしたほどの説得力を感じなかっただけ。
話をピースメイカーに戻すが、彼は「実は黒幕が派遣した監視役兼始末屋」キャラではあるが、ステレオタイプではない、というのが凄く魅力的。
何しろ彼はバーに入った時、店員を呼び止めてラットキャッチャー2のネズミ君への飲み物を注文するほど優しい。ターミネーター的な暗殺キャラなのに自発的な優しさがあるという立体的なキャラ、というのが凄く魅力的。自分でも言ってたようにリックに対してもラットキャッチャー2に対しても、友愛を感じており本当は殺したくないのだ。……ただ、それ以上に彼の中では「平和」の方が勝っているのでデータを持ち出し平和を乱そうとするリックやラット2は仕方なく殺さざるを得ない。「平和のためなら女子供だろうが躊躇なく皆殺しに出来る」狂人……というキャラが面白い。
WWEの女性とキッズに人気だったが成人男性やプヲタからの人気はイマイチだった、だが後に愛をこめたブーイングされるレスラーになったらしいスーパースターのジョン・シナ。後半は人気出たらしいが僕が観てた時は正直つまんないレスラーという印象が強かった。WWEを止めてハリウッドスターになり数年、大作に出始めたがドウェイン・ジョンソンやデイヴィッド・バウティスタほどブレイクできてなかった(というかこの2人は俳優全体の上位数%レベルに成功してるので比べるの間違ってるが)しかし遂に当たり役を得たな~と思った。取材やプレミア上映などで一人だけ正装じゃなくピースメイカーの衣装のままで居る姿も可笑しい。
ラットキャッチャー2に銃口を向けたシナの顔面ドアップ……これが本作で一番良かった場面。他のガン作品で言うなら『スーパー!』でのウサギ抱いて自部屋の壁を見つめるラストシーン、『ガーディアンズ』でクイルが手を伸ばす母親を幻視するシーン、『ガーディアンズ2』で父親に「私にNOと言えば普通の人間に堕してしまうんだぞ」と言われてクイルが「それの何がいけない?」と言うシーン、それに匹敵する本作のベストシーンはこのシナのアップだろう。
「ガンは何でピースメイカーの単独ドラマなんて作るんだ?それより早くハーレイの映画に取りかかれよ」とか思ってたけど、本作を観終わるともうドラマ『ピースメイカー』が早く観たくて仕方なかった。マーク・ウォルバーグにステロイド打ったようなルックスも良い。キン消しか海外の出来の悪いアクションフィギュアか?って程、デカイ手足も面白い。あと、そういえば凄くジャック・カービーのデザインっぽい見た目なのでジャック・カービーがDC行った時に作ったのかと思って調べたら全然違った!だけどこのルックス……特に便器頭すごくカービーっぽくないですか?
ピースメイカーの前フリ……って訳じゃないけど似た要素は前にもあった。ブラッドスポート、リック大佐、ピースメイカーのマッチョ三馬鹿がわざと捕まって移送されてる時、乗り合わせた兵士はわざわざ自分からブラッドスポートに煙草をくれる(むしろブラッドスポートは煙草を吸わない)。優しい。ただ三バカを移送してボコられるだけのモブなのに意味なく優しい。それが「優しい心を持つが任務をこなすピースメイカー」同様に素晴らしい、何でかと言うと、ガン監督は物語の奴隷としての駒ってだけじゃなく立体的な人間としてキャラを描いてるなと思ったから、そこに感動した(まぁ、その代わり中盤までは割と駒としてキャラを動かしてる気もしたが)。

まとめ
まとめると、ガン監督は前作とハーレイ単独作が上手くやれなかった部分を中盤までで全部やって、自身に期待されてるであろう悪趣味ブラックジョークやガーディアンズ的な利他的ヒーロー要素やカワイイ怪物キャラも見せた、個人的にそれらにはハマらなかったが客観的には凄い才覚だと思った。そしてそれらは自分にはあまり重要でなくピースメイカーを創ったところが良かった部分でした。
あと、ブラッドスポートとピースメイカーが競うようにゲリラを皆殺しにするシーンは、ギャグとしては好きじゃないがアクションとしては良かった。2人が思いのほか色んな武器使って楽しかった。ハーレイがスターロ戦で何度か見せるジャベリン持って猛ダッシュして大ジャンプするアクションも最高だった。
それにしてもガーディアンズ同様、本作でも親のトラウマに悩むキャラ多かったね。
ドラマ『ピースメイカー』、MCUガーディアンズ2作も楽しみだし、ハーレイ単独作も撮って欲しいです。以上

 

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そんな感じでした

【DCEU関連作】
gock221b.hatenablog.com

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【本作のキャラクターが出てくる別のDC作品】
gock221b.hatenablog.com
「Batman: Arkham City - GOTY Edition (2012)」瘴気溢れる街全体と闘う統合失調症になった感覚になる傑作キャラゲー🦇 - gock221B
「レゴ®バットマン ザ・ムービー (2017)」確かにバットマン映画の中で一、二を争う傑作だった🦇 - gock221B
「ニンジャバットマン (2018)」ストーリーや論理的な積み上げ無しでキルラキル的過剰演出によって少年漫画的な根性パワーアップを延々と続ける‥というノリをバットマンに持ち込まないで欲しい🗾 - gock221B

 

 

ジェームズ・ガン監督or制作映画】
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)/この一ヶ月くらい何度も観てるうち物凄い好きになった🦝 - gock221B

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)/誰もが欲しがる強大なパワーを自ら棄て去るスターロードのカッコよさ🦝 - gock221B
「ブライトバーン/恐怖の拡散者 (2019)」僕が苦手な悪い子供ホラーかつ露悪的スーパーマン映画だったが意外と面白かった👦 - gock221B

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映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』オフィシャルサイト
The Suicide Squad (2021) - IMDb

www.youtube.com

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