gock221B

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『フランシス・ハ』(2012)/グレタ・ガーウィグ演じる主人公の魅力的だがリアルな学生ノリのまま歳取ってしまった感じが良い。時代を感じさせないよう撮られた青春映画👱🏻‍♀️


原題:Frances Ha 監督&脚本&制作:ノア・バームバック 主演&脚本:グレタ・ガーウィグ 製作総指揮:フェルナンド・ロウレイロ、ロウレンソ・サンターナ 製作:スコット・ルーディン、リラ・ヤコブ、ホドリゴ・テイシェイラ 撮影:サム・レヴィ 製作国:アメリカ 上映時間:86分

 

 

若い猫はいるが一人暮らしなので気がついたら普段観る映画やドラマがアクション、SF、ホラー、アメコミ映画……など男が好きそうなジャンル映画に偏っていた。という事にふと気付いた。勿論基本的に好きなのはそっちなのだが、女性と同棲とかしてる時は自分だけじゃ絶対観ないものを観たり読んだりして意外な発見があったりするものだが、それが無いなと思いとりあえず普通の人間ドラマを観ようとこれ観た。映画やドラマもTV時代と違って配信やレンタルなどで自分でセレクトするわけで何かと偏りがちだ。

ノア・バームバック監督の映画は全部じゃないけどたまに観てて割と好き、しかしそれよりも近年はバームバック監督と事実婚状態かつ本作の主演してるグレタ・ガーウィグ。女優だが『レディ・バード』(2017)『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)などの監督もして、2作だけだがはっきり言ってバームバックの10倍くらい凄い良いので、もう現役の好きな映画監督ベスト5に入るわ、自分の中の……。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)とか「俺の2020年の日本公開映画」の中のNo.1だったし。
今まで観たノア・バームバック映画は『イカとクジラ』(2005)、『マーゴット・ウェディング』(2007)、『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(2014)、『マリッジ・ストーリー』(2019)……かな。あまりブログに書いてない。この中だと『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(2014)が良かったかな。
そんなグレタ主演のノア・バームバック映画。モノクロの。
ネタバレあり(まぁネタバレどうこうという内容でもないが……)

 

👱🏻‍♀️

 

ニューヨークでプロのダンサーを目指す27歳の女性フランシスグレタ・ガーウィグ)。彼女は大好きな親友ソフィー(ミッキー・サムナー)と女二人暮らしで、大学生のような楽しい日々を過ごしていた。
しかしソフィーは恋人との婚約を機にフランシスを置いて引っ越してしまい、挙句の果てに恋人と日本の東京に移住してしまった。
突然、親友と家を失ったフランシスは気の良い金持ちのボンボン芸術家レヴ(アダム・ドライバー)たち男達とのシェアハウス、故郷サクラメントで家族と過ごすクリスマス、数日間のパリ旅行を経て、出身大学での下働きなどしていくうちに、自分の人生と向き合ったフランシスは……――

みたいな話。
身も蓋もない言い方すると、学生気分の抜けてない女性が親友に依存してたら周囲に置いていかれて焦り、色々やってるうちに一歩成長するという人間ドラマ。……まぁ、こう書くと年間何百本も撮られてるような内容だが思ってたより良かったです。
モノクロでニーノ・ロータっぽいBGMが流れてるので少しフェリーニっぽいクラシックな雰囲気。近代のNYが舞台なのに数十年前の話のようにも見えて不思議な気持ちになる。ゴダールの『アルファヴィル』(1965)って映画が大好きなんですが、この映画はフランスが舞台のモノクロ映画なんだが「個人的な感情が禁止されたAIが支配する近未来SF」って設定、だけど別にSFXや特撮などは一切ない、普通の60年代のフランスを舞台にモノクロと台詞と演技だけで「これは近未来SF映画です」ってやってて、その逆だなと思った。現代劇なのに昔の映画っぽく撮ってるという。時事ネタが出てこないのも、時代がよくわからなくなってる理由の一つだね?多分わざとそうしてるんだろうね。時代に左右されない普遍的な作品にしたかったんじゃない?だって、これ50年前が舞台の映画だって言われても、あまり違和感ないもんね。
あとデヴィッド・ボウイの『モダン・ラブ』が頻繁に流れる。

もう、ここ5年……くらい?アメリカの大作、小作問わずアメリカ映画に故デヴィッド・ボウイの曲が流れる頻度が異常!(たぶんクイーンやビートルズストーンズより頻度が多い)。デヴィッド・ボウイ知らない人でも聴いたら絶対に「知ってる」と言うはず。特に『スペース・オデティ』『スターマン』が流れる頻度が異常。宇宙を思わせるせいかSF映画に多い。『ジギー・スターダスト』『ヒーローズ』『レッツ・ダンス』。とかも多いね。ジェームズ・ガンMCU映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)が「人間ドラマだけじゃなくSFなどのエンタメ大作にも懐メロは合う」と提示したせいもあるかもしれん。「デヴィッド・ボウイ聴いたことない……」って人も、Spotifyのリンク張ったから上の太字になってる曲名クリックして欲しい、絶対にどれも聴いたことあると思う。

話を本編に戻そう。
ストーリー的に、似たようないっぱいある青春映像作品より抜きん出てるのは主演のグレタ・ガーウィグの魅力と、彼女が演じるフランシスの絶妙なキャラだろう。
フランシスは骨格の太い美人だが、同居した若い男子に「顔が老けてる。その割に中身は俺たちより若く感じる」と評される。自分は40代のおじ(中年男性)だから推測でしかないが「もし自分が20代後半の女性だったら言われたら最悪な評価かもしれん……」と思った。
実際に劇中のフランシスは絶妙に子供っぽい。と言ってもフランシスは、嫌な奴とかアホすぎるわけではなく、むしろ優しくて面白くて魅力的な美人なのだが、性格が絶妙に幼い。その塩梅が物凄く絶妙!
アダム・ドライバーの同居人の男子はフランシスと仲いいが「ちょっと付き合うとかないわー」って態度で接される。それも少しわかる。
その子供っぽさというのは、のん(旧・能年玲奈)氏とかアニメキャラみたいな「少女のような天真爛漫さ!」って感じの、少しファンタジー入った幼さではなく「え……自分それで良いと思ってんの?」と言われそうな若干痛い幼さ。コメディ映画のおバカな女性主人公みたいなファンタジーな痛さではなく本当にリアルな痛さ。そしてそれもほんの少しだけ。それがリアル。フランシスは良い子なので別に「もうフランシスと遊ぶのやめよ……」とは誰も思わない。糾弾もされない、糾弾したら空気悪くなるから親友か家族しか言えない(だからこそ運が悪ければそのまま中年になってしまう危険性)。
フランシスの周りの友人知人はパーティとかでフランシスに「あはは……」という乾いた笑いを向ける。「フランシスって楽しいけどちょっと……アレだよね笑。今後も遊ぶし言わへんけどね」という感じの笑い。というのも自分もフランシス同様、アラサーの時に似たような曖昧な笑顔を向けられたから。皆、優しいので指摘はしない。その時の自分は違和感だけ感じる、しかしアホだから何の違和感なのかはわからない。俺はアホなりに記憶力は良いので覚えてて3~10年経ったら成長して「あっ!あぁ……10年前のあの違和感ある表情は俺の痛さを見てのものだったんだ!」と何十個も思い出して苦しんだ。でもその度に学んでいく。俺のようなアホはそのようにして前に進むしかない。京都の恋人・友人・知人が多かったので、そういった表情は特に多かったかもしれん。

 

 

また話を戻そう。
とにかくリアルな幼さ、痛さを持ったフランシスだったが、大好きな賢い親友ソフィーに去られたり男子たちとのシェアハウスで薄っすら笑われたり、挙句の果てに自分が一生懸命やってたダンスチームからも外されてしまう。
順番忘れたけど、実家に帰省したりフランスに三日間行ったり出身大学で泊まり込みでバイトしたり何でも出来るし順風満帆な才女だと思ってた親友ソフィーの醜態を見たのも、冷静になって自分を見つめ直す事になったのだろう(多分この辺でフランシスは初めて自分自身を見つめ始めた)。
そして遂に自分を見つけた。自分探しは「自分を探しても自分は見つからない。だって自分の目で自分は見れないからね」って感じだがフランシスは色々あがいて見つけた。
そして、自分を見つけた最後の10分くらいのフランシスは急に魅力的になる。
もう最後の10分だから特に印象的な出来事は台詞はないのだが、顔つきや仕草だけで「もう数分前のフランシスじゃない」とわからす。実写映画出てるグレタ・ガーウィグって初めて観たけど演技も凄かったんだね。
そんな感じで「絶対に必見!」「驚きの展開!」等という内容ではないが、しみじみ爽やかな青春映画でした。ノア・バームバック映画の中だと本作と『マリッジ・ストーリー』(2019)が特に好きかな。結婚出産してない分だけ本作の方が好きかな。

そしてそんなグレタ・ガーウィグの次回監督作は、マーゴット・ロビー主演の『Barbie』(2023)。楽しみだわ。

 

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そんな感じでした
ノア・バームバック監督作〉
『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(2014)/”中年と若者”じゃなく”純粋かそうじゃないか”という話?👨👦 - gock221B

グレタ・ガーウィグ監督作〉
『レディ・バード』(2017)/”レディ・バード”という仮面が生まれて消えるまでの一年間。そのレディ・バードが消えた場面が好き👩🏻‍🦰 - gock221B
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)/どの映画にも一つある「この良い場面1個あったからまぁ良かった」と思うような良いシーンが全編続く映画👩👱🏻‍♀️👩🏻‍🦰👱🏻‍♀️ - gock221B
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Frances Ha (2012) - IMDb
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