原題:Batman: Caped Crusader <Season.1> 製作総指揮:ブルース・ティム、エド・ブルベイカー、アダンマ・エボ、ジョス・リッチ 脚本:ジョス・リッチ(第1、9話)、グレッグ・ルッカ(第2、3話)、エド・ブルベイカー(第3、4、10話)、ハリー・ウェグリン・グロス(第5、8話)、クリストファー・ベーカリー(第6話)、アダンマ・エボ(第7話) 監督:クリスティーナ・ソッタ(第1、6、7、10話)、マット・ピーターズ(第2、5、8話)、クリストファー・ベーカリー(第3、6、9話)、クリストファー・ベーカリー(第4話) 原作:DCコミックス『バットマン』 配信サービス:Amazonプライムビデオ 製作国:アメリカ 配信時間:各話約24分、全10話 配信開始日:2024年08月01日
ワーナーに入社してアニメ作品のアニメーター、監督、プロデューサー、漫画家……等で数々のアニメ作品を手掛けたブルース・ティム。
可愛くてモダンな絵柄が特徴で、クラシカルで重厚なストーリー、凄く動くし位置関係がわかりやすいアクション描写などが特徴的で大好きでした。
僕は特にTVアニメシリーズの『バットマン』(1992-1995)、『スーパーマン』(1996-2000)、『The New Batman Adventures』(1997-1999)、『バットマン・ザ・フューチャー』(1999-2001)、『ジャスティス・リーグ』(2001-2004)、『Justice League Unlimited』(2004-2006)。映画『バットマン/マスク・オブ・ファンタズム』(1993) やOVA『バットマン・ザ・フューチャー 甦ったジョーカー』(2000)……等に熱中しました、……というかブルース・ティムのバットマンやスーパーマンやジャスティス・リーグは本当に素晴らしくて全アニメの中で一番好きです。DVDボックスの類を一度も出さないばかりか超傑作『Justice League Unlimited』に至ってはカートゥーンネットワークで放送すらとうとうしなかったので残念でした。JLUは面白くて素晴らしいキャラデザってだけでなく、ありとあらゆるDCヒーローが出るので日本人に周知させて潜在的DCヒーロー好きを増やせただろうに放送すらしなかったワーナージャパンはアホだと思う。
2000年代なかば以降はプロデュース業が増えていったが、10年前に〈バットマン誕生75周年〉を記念してブルース・ティムが久々にデザインも内容も手掛けた製作した短編アニメ『Batman: Strange Days』(2014)を作った。
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この1930年代を舞台にした耳長バットマンの怪奇映画っぽい世界が、このアマプラの新作アニメの元になったらしい。
邦題の間抜けなサブタイトル「マントの戦士」、恐らくは日本のキッズも見るようにそうしたのだろうが内容も作画も渋すぎて子供は観ないと思うので『バットマン:ケープド・クルセイダー』のままで良かったと思います。
ネタバレあり
基本設定と全話通して出てくるキャラクター
1930年代のアメリカ。犯罪が蔓延り汚職警官だらけの都市ゴッサム・シティ。
最近「コウモリの化け物」が出る噂がまことしやかに囁かれていた。
コウモリ男の正体、昼は遊び人のボンボンを装い夜はコウモリの紛争で犯罪者に恐怖を与える大富豪の自警団員、ブルース・ウェイン/バットマンだった。
バットマンは忠実な執事アルフレッド・ペニーワースの協力や各種特殊装備を駆使してゴッサムのギャングや精神異常犯罪者や悪徳警官と戦っていく――
時にはジェームズ・ゴードン本部長やその娘の弁護士バーバラ・ゴードン、レニー・モントーヤ刑事などと共闘しつつ、
そんなアニメ。
アクションは今までのブルース・ティムのDCアニメ同様、キャラとキャラの位置関係や運動エネルギーがわかりやすくエフェクトも無い好みのアクション(原作漫画が好きだから『鬼滅の刃』『呪術廻戦』などのアニメも観てるがそれらの画面がやたら派手なアクションよりブルース・ティムのDCアニメのアクションの方が好きだ)。
1990~2000年代のブルース・ティムのDCアニメ同様に、キャラや背景やガジェットなど全体的にモダンでシンプルな感じ。……なんだけど線が細めで塗りも基本色+影だけで物も最低限に少ないので割と画面が全体的にのっぺりして部屋もガラーンとした印象を受けた。もう少し陰影を増やすとかOPみたいに映像にわざとノイズを入れるとかしてごまかした方がいい気もした。……というか本当は、前述の短編アニメ『Batman: Strange Days』(2014)みたいにモノクロで作りたかったんだろうなと思った。これだけノッペリしてるんならモノクロの方が良かった気もするんだが、そうなると渋すぎてキッズが本格的に観なくなるからカラーにした気がする。
キャラクターデザインはブルース・ティムのいつもの絵柄なのだが、1930年が舞台のためか当時のコミックっぽくなるようにかキャラデザが全員、恰幅いい感じになっている。といっても昔から男キャラはガッチリ体型で描かれてたりしてたがウエストは細かったが今回はウエストも若干、寸胴っぽくなっている。
この「キャラクターの恰幅の良さ」は女性キャラに特に顕著で、ハーレイやレニーは服装の古さも相まって中年女性みたいに見えます。女性キャラの可愛さがブルース・ティムのキャラの特徴だったので個人的にはもう少し可愛くても良かったのにとは思いましたが、余計な萌えがない分、お話に集中できる部分もあるので「今回はこういう感じで行きたいんだな」と素直に受け止めた。
バットマンを始めとした各キャラの微妙な強さや、1930年代が舞台の作品内容は渋い。
現代だと「幾ら何でもこんな格好の常人がウロウロしてたら、すぐ監視カメラや一般人のスマホで撮られるやろ」などという心配が「アナログな世界だからまだまだバットマンやっていけそう」と思わせられて不思議な安心感がある。だが、それと同時に「こんな渋いアニメ、昔のやつ観てた大人しか観ないんじゃないか」という別の心配も湧き上がってくる。
バットマンとアルフレッド
ブルース・ウェイン/バットマンの設定は割といつもの感じ。両親が路地で強盗に殺されて執事アルフレッドが親代わりになって育てられつつ、犯罪への復讐心からバットマンになった経緯、「犯罪者や精神異常者は殺さず捕まえて法の裁きを受けさせる」といった基本ルール。……とはいえ「殺さなければ何やってもOK」とばかりに高所で宙吊りにして脅したりバットモービルで死なない程度に轢いたりとか割と無茶苦茶してるのが楽しい。唯一違うのは「バットマンの耳が長い」というデザインくらいか。これはバットマンがデビューした『Detective Comics』#27 (1939)のデザインみたい。
……というかバットマン、あと15年で「誕生して100年のキャラ」になるんだ!凄いね。生きてその時を迎えられそうだし、どんなバットマン祭りがあるのか楽しみだ。
バットマンは、悪者と戦うスーパーヒーローという前に”探偵”という要素の方が大事なので、本作でもまず捜査して最終的には仕方なく戦闘……という感じの丁度いいバットマン(とは言いつつ割とすぐ殴り合いになるが)。
本作のバットマンはイヤーワン(ヒーロー成りたて一年目)だと思われるので多分20代の青年だと思われるしバットマンなのに割と感情的で突っ走る傾向がある。アルフレッドの忠告を無視して失敗して怒られる場面多いし。また、数人のギャングや警官相手に相手に戦っても勝てるくらいには強いが、たまにボコられる寸前に追い込まれたりする程度の強さ。
乗り物はお馴染みのバットモービル。装備も(1930年代どころか現代でも再現不可能だと思える)グラップルガンや手裏剣バッタラン……などいつもの感じ、1930年が舞台なのでIT系は使えない。
というかメタ的に言うとバットマンの一番強みはDC最強といえる主人公補正(絶対に死なない、超常的能力の敵を相手にしても何だかんだ絶対勝つ、「音もなく忍び寄る」という言い訳してるけど「どう見ても完全にワープしてる」としか思えない90年代までのクリント・イーストウッドみたいなキャラ性能)は健在(でも本作では割と弱め)。
そういう感じで、総合すると心身共に割と弱めのバットマン。
このアニメ全体もそうだが、見た目はもろカートゥーンだけど内容はカッチリしてて実写っぽい。
執事のアルフレッド・ペニーワースも、いつもと同じように有能な初老だが今回は大柄になっている。アルフレッドといえばガリガリ痩身のイメージだったので新鮮だった。なんか太ってて可愛いし。
アルフレッドはいつものように人間が完成されきっていて特に語ることがない。
ゴードン父娘、レニー・モントーヤ
バットマンの心強い外部の社会的な味方たち三人。
ジェームズ・ゴードン本部長。ギャングと癒着した腐敗した警官ばかりのゴッサムで数少ない正義のために戦う警官。そう言われたゴードンは「半分の警官が汚職?そんなバカな……それ以上だ笑」と答えるシーンは一言でゴッサムを言い表しててナイス。
その娘で、多くの原作ではバットガールであるバーバラ・ゴードンは今回は弁護士。……といっても弁護士シーンが数秒しかなく、事件を捜査してたりするシーンは多いので途中まで「あれ?このバーバラって弁護士だっけ?それとも刑事?」と最終話近くまでよくわからなかった。本作の彼女はバットガールにはならなさげ、だがシーズン2以降作られたらジョーカーが出てくるみたいだしバットガールになるかも。女性の捜査するキャラはレニーがいるしね。
ジェームズもバーバラも本作では黒人キャラ。……なんだけど思いのほか色が薄いので途中まで日焼けした白人かと思ってた。「よく見たらこの父娘、くせっ毛だから黒人か」と途中で気付いた。この世界、黒人キャラがあまりにも居ないのでメインのサブキャラであるゴードン父娘を黒人にしてバランス取ったんだなと思った。
レニー・モントーヤ刑事は、今まで知らなかったけどハーレイクイン同様に、本作制作者ブルース・ティムが手掛けてたTVアニメシリーズの『バットマン』(1992-1995)が初出でコミックにも逆輸入されたキャラみたい。原作だと、同性愛者でバットウーマンと付き合ったり(本作ではハーレイクインと良い雰囲気になる)、ロールシャッハのモデルになったヒーロー、クエスチョンの二代目を受け継いだりした事は知ってる。
ゴードンは本部長(警視総監?)、バーバラは一応弁護士なので割とレニーがバットマンと同じくらい捜査する回が多い。
ハービー・デント、ルパート・ソーン、ブロック&フラス、ハーレイクイン
全話通して登場するヴィランたち。
ハービー・デントは原作では、お馴染みヴィランであるトゥーフェイスになる検事。第一回から最終話まで出てくる。デントはブルースの旧友で、市長に立候補しておりギャングと癒着して自分に利する者は釈放させたりして弁護士バーバラとは険悪な関係。やはりトゥーフェイスになるのだが、かなり味わい深いキャラだった。
ルパート・ソーンは、精神異常者じゃなくスーパーパワーも持っていないゴッサムの普通のギャング。ゴッサムのギャングといえばファルコーネ一家が有名だけど、こいつも原作やアニメによく出てくるギャングらしい。
黒人のアーノルド・フラスと大柄のハーヴェイ・ブロックは「腐敗したゴッサム警察」を一手に担う悪徳警官コンビ。数多くの回で暗躍する。
フラスは知らなかったけど原作キャラで、ブロックと違って原作からして悪徳警官みたい。ブロックよりフラスの方が少し立場が上っぽいのもそれを反映してか。
相棒のブロックは、原作では荒っぽい捜査をするが基本的には正義のワイルド警官で好きなキャラだったのだが本作では思い切り悪徳警官にされてしまった。だがハーヴェイ・ブロックなので最終的には良い事して死ぬ気がする……。
デントはトゥーフェイスだから重要そうだが、最後まで観たら割とルパートと悪徳警官コンビの方が同じくらい重要なのが面白かった。
三組とも続きは、各話の感想の部分で。
ハーリーン・クインゼル/ハーレイクインは、第3~5話で登場する。ハーレイは昔のTVアニメシリーズ『バットマン』(1992-1995)でブルース・ティムが「ジョーカーの情婦」として創作して初登場し大人気になった。そしてDCコミックに逆輸入されて彼女が主人公級の映画も何作か作られた。そのうちジョーカーとも縁を切り今ではDCキャラのベスト5に入るくらいの大人気キャラになった。
第01話「ペンギンの野望」 ★★★
脚本:ジョス・リッチ 監督:クリスティーナ・ソッタ
海上高級レストラン〈アイスバーグ・ラウンジ〉を経営する名士でありながら犯罪組織のボスとしての裏の顔を持つ女傑オスワルダ・コブルポッド/ペンギン。
ペンギンは、敵対するルパート・ソーンの犯罪組織と抗争を繰り広げており、バットマンや、数少ない正義の警官であるジェームズ・ゴードン本部長、その娘バーバラ・ゴードンらは抗争に巻き込まれていく。
第一話なので冒頭で紹介がてらバットマンが街のチンピラをボコってるところから始まる。ゴードンたちや犯罪者たちも、まだバットマンと知り合っておらず彼のことを都市伝説だと思っている。バットマンがいつものように「殺さなければ犯罪者には何しても良い」とばかりに猛スピードのバットモービルでギャングを10mくらい撥ね飛ばしててワロタ
第1話にして耳長バットマン、大柄アルフレッド、ジェームズ・ゴードン警部、バーバラ・ゴードン弁護士、ハービー・デント検事、悪徳警官のブロック&フラス、ギャングのルパート・ソーン……とレニー以外のレギュラーキャラが一気に出た。
バットマンが捜査してくれるので「バットマンの何がいいかって、探偵がメインで戦いはあくまでおまけってとこだよね」と再認識した。そして次に「こっそり探偵やるのに何でこんな目立つ上に動きにくいイカれた格好を?」と思うと別の面白さが後から倍加していくのもバットマンの魅力だ。
アイスバーグ・ラウンジが出てくるので「第一回目の敵はペンギンか」と思っていたら、バニーガールの格好をした大柄のオバハンが舞い踊り始めるので「このオバハン誰だ?ペンギンの奥さんかな」…と思ったら本作版のペンギンがこのオバハンだった!
「一体、誰を女体化しとんねん!」と思った、しかも元からいる有名男キャラを女体化した時って大抵、美人にするのに、律儀に「太った中年」という部分はそのまま女性化したのが、これはこれで面白かった。
女傑ペンギンは、裏切った疑惑の何もしてない養子や裏切った養子をブチ殺したり、海上高級レストラン客船アイスバーグ・ラウンジの上部に取り付けられた傘の意匠の飾りから出てくる”アイスバーグ・ラウンジ砲”でゴッサムを狙ったりと大暴れ。
ここまで大暴れする大柄中年女性のメインキャラって滅多におらんから貴重かもしれん。女傑ペンギンは死んでないのでまた今後も会えそうだ。
第02話「……そして悪役に」 ★★★
脚本:グレッグ・ルッカ 監督:マットピーターズ
怪奇映画のスター女優が行方不明になり、ゴッサム警察で腐敗していない珍しい女刑事レニー・モントーヤとバットマンはそれぞれ個別に調査を開始する。
多くの作品でバットマンの装備を開発する役割だったルーシャス・フォックスは、本作ではブルースの弁護士という役割。多分普通の人かな。
犯人は、映画スターになれる演技力を持ちながら、あまり整っていないルックスのため、怪奇映画のマッドサイエンティスト役に甘んじていたバジル・カルロだった。
グニャグニャの顔を手に入れた彼は、他人に化けたり怪人として暗躍していたのだが、レニーとバットマンの捜査でその犯罪を暴かれる。
「顔は醜いが真面目だった男が心まで醜い化け物になってしまった」という救いのない物悲しい話だった。昔のTVアニメシリーズ『バットマン』(1992-1995)でこういう救いのない話多かったな~と懐かしくなった。
「このバジル・カルロってキャラ特徴あるけど原作でもいるのかな」と検索したら全身粘土で様々な形になれる巨大で怪力のヴィラン、クレイフェイスだった。
本作では顔を変えれるアレンジしたのね。クレイフェイスは今放送中の、日本制作の全く面白くないDCアニメ『異世界スーサイド・スクワッド』(2024)でもメインキャラで出てるね(そちらではイケメン俳優)。
第03話「キャットウーマンのキス」 ★★★
脚本:エド・ブルベイカー 監督:クリストファー・ベーカリー
大富豪の父が刑務所に入り資金繰りに困った女性セリーナ・カイルはバットマンのように扮装をして怪盗キャットウーマンとなる。金持ちの貴金属を盗んで今まで通り暮らそうというお気楽な犯罪者。
後のハーレイクインこと精神科医ハーリーン・クインゼルも登場してシーズン1のメインキャラ全員出揃った感。ハーリーンはブルースのカウンセリングを行うが、ブルースの鉄壁な精神に潜ることはできなかった。
ブルースの過去回想も描かれ、路地裏で両親が強盗に射殺されたトラウマから悪と戦うことを決意した……といういつもの流れのバットマンのオリジンもササッと語られる。メインのキャットウーマンの話が軽かったせいか、ブルースの回想の方が熱がこもってた感あった。
セリーナは働いたことがないがフィジカルに優れていたのでキャットウーマンとなった。バットマンやブロック&フラスに何度か捕まってブチ込まれるが、家に一人だけいる家政婦に保釈金を払わせて捕まる度に出るが最終的には家政婦に裏切られる。
……というキャットウーマン史上最も弱くて背景も軽いキャットウーマン。
……だが自分がセリーナを初めて観たのが激重だった『バットマン リターンズ』(1992)だし、以降も『バットマン』原作世界でどんどん重要キャラになっていきゲームや映画やアニメでも強キャラのキャットウーマンしか知らない。よく考えたら初期バットマン原作をまとめた無限在庫(日本で映画『バットマン』(1989)に合わせて1989年に刊行されて、普通アメコミ邦訳はすぐ廃番になったり在庫がなくなるのにコレだけが何時まで経っても無くならないため、そう呼ばれて愛されている邦訳版『BATMANオリジナル・コミック(BATMAN: STORIES EVER TOLD)』)での初期キャットウーマンもお気楽怪盗だった気がする。誰も覚えてない初期セリーナを再現したのかもね。
野良猫を大量に飼っており、バットモービルを真似たのか猫っぽい車キャットモービルを作ったりしてるのも何だか可愛い。意図的に怖いヴィランとして描かれた本作版のハーレイや、妙に恰幅が良い他の女性キャラと違ってセリーナは割とストレートに”美人”として描かれている。生態も正に猫そのもの。セリーナはバットマンに迫ってキスしたりするがブルースは「何すんねん!牢屋に入ってろ!バカな女め!」といった厳しい態度を取るのだが正直この初期のアホなキャットウーマンの状態であっても本作のバットマンはなかなかアホなので正直お似合いな気がする。
意図的に怖いヴィランにされたハーレイとは正反対に、意図的にお気楽アホ怪盗にさせられたセリーナだが、長年の設定で固まりきってたキャットウーマンが「元のお色気で男を翻弄して貴金属を盗むだけの何も考えてない怪盗」というだけの軽やかなキャラへと若返ったともいえる。今後シーズン2以降も続くとしたらセリーナがどう成長していくかも描けるし可能性は無限大だ。
長年猫を飼ってるせいか「セリーナが捕まって家政婦が出ていった後のセリーヌが飼ってた野良猫たちは大丈夫だろうか」という事が気になって仕方ない。アニメだし、みんな元気にしてると思っておこう。
第04話「炎に魅せられた男」 ★★★★
脚本:エド・ブルベイカー 監督:クリスティーナ・ソッタ
市長命令でバットマンを捕まえるための特別対策班が警察内で結成しレニー・モントーヤ刑事が責任者になる。悪徳警官ハーヴェイ・ブロックとアーノルド・フラスはバットマンを罠に嵌めるために脱獄させた放火魔がファイヤーバグakaファイヤーフライ。
原作でのファイヤーフライは、火炎放射しながら飛行も出来るというのが映像映えするせいかアニメやゲームなどにはよく出てきがち。
ファイヤーフライは建物や人々を燃やしたくてたまらない燃やすと快感が走り放火しか頭になくそれ以外は無気力な小男という、精神異常車が多いゴッサムにおいてもかなり純度の高い……というかむしろ普通に暮らせるわけがなく幸せにもなれなさそうすぎる、その性(さが)が憐れで同情すら覚える狂人。
原作だと空も飛べるが、1930年代にそんな装備は無理なので単純に火炎放射器をかついでるだけの男になっている。自称「ファイヤーフライ」だがブロック&フラスや他の人には「ファイヤーバグ」と呼ばれてるのは飛べないキャラになったからだろう。
バットマンをおびき出すために放火させられ用が終わると真相がバレたらいけないのでブロック&フラスに撃たれてしまう。そして死んだら死んだで「ファイヤーバグ死亡」と否定した名前で死亡記事を書かれてしまうという、どこまでも哀れな男。
秘密の地下室に火炎放射器の装備を隠していたり、嬉々として燃料を配合する姿など妙に魅力を感じた。放火は最大に悪いことだが何一つ良いことがない男が、この世で唯一の楽しみをしている笑顔を見て不思議と良かったねという気持ちにさせられた。バットマンやゴードンの活躍で住民は助かったしね。
ブロック&フラスはバットマンにシバかれて終わった。だがそのバットマンが殴ってる写真を記者に撮られたことで都市伝説バットマンはゴッサムの人々が知る「現実の人物」となった。
そしてブロック&フラスの悪事にはゴードン本部長も気付いているが、ブロック&フラスは現市長と繋がっているためクビに出来なかった。
バーで打ちひしがれつつも絶対に諦めないゴードン父娘とレニーの姿で終わる。
第05話「ハーレイ・クインの野望」 ★★★★
脚本:ハリー・ウェグリン・グロス 監督:マット・ピーターズ
警察の依頼でブルースを診察した精神科医ハーリーン・クインゼルは、バーバラと親しくなり、レニー・モントーヤ刑事ともデートの約束をする。三人は友だちになった。
しかしハーリーンの正体はゴッサムの実力者たちを拉致監禁して精神的に衰弱させて奴隷にし、彼らの金を自分のものにしている犯罪者ハーレイクインだった。
本作では「ジョーカーと関係ないハーリーンが1930年代に独自でヴィランになったら」といったコンセプトで作られている。
今までは「ジョーカーと知り合う切っ掛け」でしかあまりフューチャーされなかった「精神科医」という部分を膨らませて、そして態度も落ち着いている殆ど別のキャラになっている。
奴隷になった金持ちたちは檻の中で幼児退行するまで洗脳されており、バットマンが攻め込んできたら奴隷たちに襲わせるが監禁されてたジジイたちや只の成人女性に過ぎないハーレイが強いわけもなく物理的な強さはないヴィラン。
一度はバットマンから逃げおおせるが爆破装置を仕掛けたハーリーン邸に何も知らないバーバラが捜査に行ったのを知り引き返して助けて豪邸と運命を共にする……と思われたが普通に生きていた。また今後も会えるだろう。ジョーカーとは知り合うのかな?
ハーレイといえば人間の姿の時もハーレイ姿も「可愛い」というのがキャラの特徴の一つだと思うのだが本作では、ハーリーンの時もふっくらした中年女性みたいな可愛げのない容姿だしハーレイ姿も不気味なピエロって感じでどちらも可愛さのかけらもない。今までみたいに可愛く描くと精神科医っぽくないしヴィランとしてのストーリーに集中できないと思ったのだろう。それなのに今までの流れを知らずに本作の可愛くないハーレイと『異世界スーサイド・スクワッド』の萌えハーレイを並べて「日本の可愛いハーレイに比べてアメリカのぶっさw」とバカにしたポストがプチバズしており「この可愛くないハーレイ作った人が可愛いハーレイの作者で今回はわざと可愛くなくしてるんだよ」と腹立った。
第06話「強盗はゴースト」 ★★★
脚本:クリストファー・ベーカリー 監督:クリスティーナ・ソッタ
ゴッサムで連続強盗事件が発生し、捜査を進めるバットマンは「この犯人は墓から蘇った過去の貴族ジェームズ・クラドックでは?」という突飛な結論に達した。
基本的には精神異常者と犯罪者という基本的には普通の人間の敵が多いゴッサムだがスーパーナチュラルなヴィランも出てくる世界。「そういう存在もいるよ」と”幅”を見せたい回なんだろうな。
ジェームズ・クラドックって何だ?と検索したらジェントルマン・ゴーストという『フラッシュ』が初出でホークマンと戦いがちなヴィランらしいので特に『バットマン』ヴィランではないらしい。
このジェントルマン・ゴーストこと故ジェームズ・クラドック、「地位のある者からは一銭も受け取らず、貧乏人からは有り金全部奪う」という、とんでもなく嫌なタイプの泥棒!超常的な力を持っているので当然、思想からわざとそうしている。
物理攻撃が効かないのでバットマンはリントン・ミッドナイトという魔術師に、悪霊を閉じ込めるアイテムを借りる(その代わりに捕まえたゴーストはリントンに渡す取引き)。リントン・ミッドナイトも知らないので検索したらジョン・コンスタンティンのライバルらしい。あのキアヌ・リーブスがむかし映画化して今も続編を企画している『コンスタンティン』(2005)ね。
バットマンは悪霊に苦戦するが身体を張ったアルフレッドの活躍で見事、ジェームズ・ブラドックの悪霊を捕獲する。そしてリントンに渡す、リントンは多分ヴィランだと思うで、これ使って悪さする気がしなくもないが取り敢えず今夜のところは解決。
一方、ハービー・デント検事はゴッサム裏社会のボス、ルパート・ソーンから多額の選挙資金の寄付の申し出を受ける。デントは仕事や市長になるためには多少汚いこともする嫌な奴としてここまで描かれてきた、しかし市長になってゴッサム市民を幸せにしたいし犯罪者を嫌う気持ちも本当にあった。一度はルパートの申し出を断るが、列車でジェントルマン・ゴーストに「私の財布をやるから市民からは奪うな!」と言ったのだがジェントルマン・ゴーストはそれをスルーして市民の財布を全て奪った。デントは皆を庇おうとしたのだが市民の反感を買ってしまい支持率が低下、選挙の軍資金が底をつきルパートの申し出を飲まざるを得なくなってしまった。
第07話「謎の暗殺指令」 ★★★★
脚本:アダンマ・エボ 監督:クリスティーナ・ソッタ
謎の男達によってジェームズ・ゴードン本部長が暗殺されそうになる。
ジェームズ&バーバラのゴードン父娘、レニー・モントーヤ刑事と部下の警官数人は街外れに身を隠そうとするが、そこにも追撃が。
全編、追跡撃でジョン・カーペンターめいた西部劇的な撃ち合い&屋内での殴り合いで素直に面白い。特に隠れ家のキッチンでバーバラが暗殺者とシバキ合うアニメーションが本当に良い。
バットマンは暗殺団のリーダーを中心にやっつける……のだが、このアニメ、バットマンがあまりにも役に立ってないせいか普通の市民であるゴードン父娘とレニーの活躍やデントの苦悩を観てる時の方が面白くないか?と、肝心のバットマンへの疑問が浮かんできた。
ゴードン父娘の暗殺を指示した犯人は、これまたゴードン父娘とレニーがウンザリするような犯人だった。悪人ばかりのゴッサムで数少ない正義の執行者が本当に偉くて大変だなという感じになってきた。
暗殺チームのリーダーは、射撃の的が描かれたマスクを被っており自分が銃を撃ったり殴ったり蹴ったりといった自分の行動や身の回りの擬音「バン!」「ドカッ」「バキッ」「ポタ。ポタ」などと全て口頭で発する……しかも勢いよくではなく棒読み気味にという微妙に共感性羞恥を呼び起こせられるヴィラン。ちなみに擬音を発することによる副次的効果は何もなし、ただ言ってるだけ。この恥ずかしい奴は何だ?と検索したらその名もずばりオノマトペというヴィランだった。初出は『グリーン・アロー』で、その後バットマンのヴィランになって近年は『ティーン・タイタンズ』のヴィランになってるらしい。
第08話「哀愁のカーニバル」 ★★★
脚本:ハリー・ウェグリン・グロス 監督:マット・ピーターズ
ハービー・デントの選挙イベントが、移動遊園地のような所で行われる。
ボールを的に当てるとデントが水に落ちてびしょ濡れになる……というゲームにデント自ら身体を張って支持を集めようとしている。
割と本気で楽しく子どもたちと遊ぶデント……その一方で孤児院の院長レスリー・トンプキンスに「子供が見つからない」と言われたら「あー今忙しいんですよ!きっと、はしゃぎまわってるんでしょう!」と老婦人を邪険にしたりする。後のトゥーフェイスを思わせるが常に、良いやつなのか悪いやつなのかよくわからない感じで描かれてるのが面白い(つまり我々同様にリアルな人間と言うことも出来る)。ちなみにレスリー・トンプソンは原作ではブルースの育ての親みたいな女医さん。
移動遊園地では昨夜から子供たちディッキー、ジェイソンらが行方不明になっている。
これら少年たちは名前からして、原作における初代ロビンことディック・グレイソン、二代目ロビンことジェイソン・トッドだろう。孤児にはまだステファニー・ブラウンもいるし(原作では4代目ロビンであり三代目バットガールでもある)、キャリー・ケリー(傑作『バットマン:ダークナイト・リターンズ』(1986)を初めとしたダークナイトシリーズに出てくるバットマンの新しい弟子)も出てくる。こうなると3代目ロビンのティム・ドレイクと2代目バットガールにあたるカサンドラ・ケイン、4代目のダミアン・ウェインが出てないのは何でだ?と気になってくる。
そこでは、ある科学者とその妹ナタリア・メッテルニヒという少女が隠れ住んでいて、ナタリアは陽の光の下に出ると皮膚が焼けてしまうが、他人から生命エネルギーを吸い取れる能力を持っていた。ナタリアが子供達をつまみ食いしてたのだ。生命エネルギーを抜かれた子供達は気を失っている。イベント中のため、外では大騒ぎだ。
子供を探すブルース・ウェインだがサーカス団にペドだと間違われて、スーツを中途半端に脱がして両腕が使えなくするという板垣恵介の格闘漫画のような技術で身動き取れなくなったところをサーカスのヒゲ女や空気男に半殺しにされて地べたに転がる(本作でバットマンが最も成すすべなく敗北したシーンはこれ)。
やがてバットマンは暴走したナタリアを、キャリーの助けも借りて鎮める。この世界のロビンにはキャリーがなるのかもしれない。
ナタリアも原作にいるのかと検索したが、どうやらノクトゥルナというゴッサム系ヴィランらしい(ただしバットマンじゃなくバットウーマンのヴィラン)。
そしてルパートに選挙資金を寄付される代わりに、ギャングの大物を無罪にするよう言われていたハービー・デント。子供達と触れ合って目が覚めたのかルパートとの約束を反故にするカッコいいデント。しかしトイレでルパートの刺客によってアシッド・アタック(強烈な酸を顔にかけられる復讐)を喰らってしまう。
ここからの最後の3話は一話完結の今までの話と違いクリフハンガーで終わるため、ここまでは一日一話観てたがここからは我慢できず三話一気に観ざるを得なかった。
第09話「私の中の殺人鬼」 ★★★★
脚本:ジョス・リッチ 監督:クリストファー・ベーカリー
ハービー・デント襲撃事件後。
デントは顔の右半分が醜く爛れ、新市長となってゴッサムを平和の街にするという目標は潰えて、本業である検事長も辞退して自部屋にこもっていた。残骸となった夢と共に。
元々、二面性の傾向が若干あったデントだが顔半分が傷つけられた被害と共にそれはより顕著となった。
いつもより気が弱く優しいデント、被害妄想と憎悪と暴力性のみのデントという、彼の善悪を極端にしたかのような二面性が交互に顔を出すようになった。
ブルース・ウェインはデントの家を訪れ、嫌がる彼をレストランに連れ出す。
……と言ってもブルースはデントが旧友だから元気づけてやろうという優しい気持ちから食事に誘ったのではなく、デントから情報を聞き出したかっただけだ。
案の定、デントの被害妄想は限界を超え、醜態を晒して良い方のデントは恥ずかしさのあまり逃亡する。
ブルースが帰宅するとアルフレッドに「デント様を追い詰めて、そこまでして引き出した情報に、その価値はありましたか?」と注意される。アルフレッドはこの後も2、3回くらいこれを言う。だからデントを殺人鬼トゥーフェイスに変える最後の後押ししたのはブルース……という事で間違いないだろう。
トゥーフェイスとなったデント、まずは自分に酸をかけた男の聞き込みをする。
復讐のため動き出したトゥーフェイスの動きをアルフレッドはブルースに報せて「デント様が貴方と御食事に出かけて1時間後にこうなっています。わかってますか?」と小言を言う。
やがてトゥーフェイスは自分に酸をかけた男のところに辿り着き、一緒に居た仲間を皆殺しにした後、酸をかけた男を火炙りする。
トゥーフェイスはバットマンを振り切って、元凶であるルパート・ソーンの豪邸に向かい彼を息子ごと殺そうとする。しかしバットマンが到着、トゥーフェイスと戦闘し、やがてトゥーフェイスはデントの心を取り戻し彼は自分のしでかした恐ろしさに涙し自首する。
イヤーワンの未熟バットマンらしさが最も出た回。デントの心を考えず、彼の心に土足でズカズカ入り込んだ結果デントをトゥーフェイスに変えた。
といっても自分もサイコパスみがあった10~20代の間はバットマンの人の心を考えないサイコパスっぽさや異常な頑固さに感情移入するばかりか「かっこい~」とか思ってたな。握手を求めるスポーンの顔面を意味なく割いたりとか。で、加齢と共にバットマンの頑固さや人に心を開かなさっぷりが本当に恥ずかしく思えてきた。今となってはコミュニケーション得意なディックとかの方がカッコよく思えてきた。
何だかデントに凄く感情移入させられた回だった。
第10話「残酷な夜」〈最終話〉 ★★★★
脚本:エド・ブルベイカー 監督:クリスティーナ・ソッタ
自首して収監されたハービー・デントの弁護に名乗り出たのは、何と犬猿の仲だった弁護士バーバラ・ゴードンだった。
嫌がるデントだが、バーバラはデントが第1話で意地悪で使っていた両方表のコインを使って弁護士になる約束を取り付けた。
あまりに人を殺しすぎたデントだったが、汚職してる役人を何人か裁判所で証言すれば精神疾患のこともあり情状酌量が得れて服役ではなく精神病院行きを勝ち取れると踏んでのことだ(デントが殺したのは悪人のみということもあるかも)。
前回バットマンに助けられてトゥーフェイスに殺されずに済んだルパート・ソーンはデントに喋られては困る事が多すぎる。今回も、手下である悪徳警官アーノルド・フラスとハーヴェイ・ブロックに誘拐させようとする。
自力で逃れたデントを発見したバーバラはデントと己を手錠で繋ぎ一蓮托生。ジェームズ・ゴードン本部長とレニー・モントーヤ刑事、バットマンらゴッサム正義いつメンを電話で呼んで合流する。
彼らを囲む濃い霧と裏社会の刺客。
バットマン達ゴッサムいつめんは折角、合流したのに割と早い段階で三方に別れてしまい、これでは合流する前と一緒だな。
前方がよく見えない霧の中で各自それぞれ刺客と戦う。
最終的にはフラスの凶弾からバーバラを庇ってデントは死んでしまう。
バーバラはここまで何度も自分の命をなげうってデントを救おうとした、それは別にデントの為ではなく正義のためだが、しかしかつては自身にもその心があったというデントに伝播し、最後に良い事をしたくなったのだろう。何故私を庇ったのかと訊くバーバラにデントは「よくわからない……バーバラぁぁ……」と言って絶命する。
激怒したバットマンは銃を握りフラスに向ける。
まぁ、当然撃ったりはせずいつものように鉄拳制裁の後に捕まえるだけなんだが、一瞬でもバットマンが御法度の銃を握っただけでざわっとなる画になる。
帰宅後、バットマンはデントがトゥーフェイスになった時同様に「一線を越えそうになった」とアルフレッドに語る。
証言して汚職政治家を挙げるはずだったデントは殺され、今回のヴィランだったルパート・ソーンはおろかブロック&フロスという小者の悪人も全員野放し(数話でやっつけられる彼らを、まさか1シーズン通しても倒せないとは思わなかった)。
汚職政治家を何人か挙げても状況は恐らく変わらない、でもやろう。そういうダメ元で証言しようとしてたのにそれすら出来なかった。
更にラストカットは動き出したジョーカーで終わる。
……ということで、シーズン1はあろうことかバットマン&ゴッサム警察の完全な敗北に終わった。というか最終話、バットマンとゴードン達が集結して数人のギャング達をどうにか出来ずに敗北するって、あまりに頼りない。
そういう事で「トゥーフェイスがシーズン1のヴィランか」と思って観ていたがそうじゃなかった。シーズン1のヴィランはギャングのおっさんルパート・ソーンとセコい警官ブロック&フラス……いや、そうじゃなくてゴッサムという街、ゴッサムという社会、世界、現実……そのものがシーズン1のヴィランだったんだなと最後まで観たらよくわかる。
それとバットマンが心身ともに弱かったのもあるが、特殊な装備や能力を持ったヴィランも割とあっさりやっつけられてた。
特別な能力や存在よりも、我々の現実社会にもある社会悪の方が遥かに強くて恐ろしい、そういう内容だと思った(それと同様にバットマンよりバーバラ達普通の人達の方が有能に見えた)。
「最高!」とまではいかなかったけど、なかなか良かったんじゃないでしょうか。
スーパーヒーロー&ヴィランよりもゴッサムという街のシステムの方が遥かに強い……というのは渋かったが「じゃ、バットマンじゃなくて普通の刑事もので良くない?」とも同時に思った(「普通の刑事アニメ」なんて誰も観ないが)。
もうちょっとバットマンが活躍してもいい気もした。シーズン2にも期待。
そんな感じでした
〈バットマンが出てくるアニメ作品〉
『ジャスティス・リーグ:ダーク』(2017)/付き添いの父兄みたいなバットマン🦇👻 - gock221B
『レゴ®バットマン ザ・ムービー』(2017)/確かにバットマン映画の中で一、二を争う傑作だった🦇 - gock221B
『ニンジャバットマン』(2018)/ストーリーや論理的な積み上げ無しでキルラキル的過剰演出によって少年漫画的な根性パワーアップを延々と続ける‥というノリをバットマンに持ち込まないで欲しい🗾 - gock221B
『DC がんばれ!スーパーペット』(2022)/動物とDC好きな人なら全編感動しながら観ることになる「レゴ®バットマン」のジャスティス・リーグ版的な理想的なDC映画🐕 - gock221B
〈アニメ以外のバットマンが出てくる関連作〉
『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)/2時間以上我慢して観ればカッコいいワンダーウーマンが数分間観れるのが良かった👨🏻🦇👩🏻 - gock221B
『Batman: Arkham City - GOTY Edition』(2012)/瘴気溢れる街全体と闘う統合失調症になった感覚になる傑作キャラゲー🦇 - gock221B
『Batman: Arkham Origins』(2013)/面白すぎて爆弾抱えた肩が完全に死亡‥だけど目はまだ死んでないです🦇 - gock221B
『スーサイド・スクワッド』(2016)/めちゃくちゃ面白そうな予告編から繰り出された信じられないほど面白くない映画🤡 - gock221B
『ジャスティス・リーグ』(2017)/ワンダーウーマンのケツばかり映すのやめろよ - gock221B
『アメコミ・ヒーロー大全』(2017) 全2話/小学生みたいな邦題から繰り出された神番組!アメリカ近代史とヒーロー80年📚 - gock221B
『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)/ザックと思えんほど各メンバーの役割分担が渋くて良いしサイボーグ最高✂️ - gock221B
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)/今までで最も原作っぽいバットマン映画で雰囲気も良いが上映時間が長すぎる…🦇 - gock221B
『ザ・フラッシュ』(2023)/主演エズラとムスキエティ監督への不信感が強かったが、噂通りそれが全部裏返って超最高のアメコミ映画だった……面白くないシーンがない⚡ - gock221B
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