
原題:Ghosted 監督:デクスター・フレッチャー 製作総指揮&主演:アナ・デ・アルマス 制作&主演:クリス・エヴァンス 撮影:サルヴァトーレ・トティーノ 編集:クリス・レベンゾンほか 製作会社Appleスタジオ、スカイダンス 配給会社:AppleTV+ 製作国:アメリカ 上映時間:116分 配信公開日:2023.4/21
2025年正月にAppleTV+が数日間、無料開放してた時にここぞとばかりにAppleTV+じゃないと観れないものを観てたんですがこれもその一つ。
『テトリス』(2023)とか『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』(2024)同様にこれもその一つで、観たのは正月だったんだけど年に何度かある感想書くのが面倒なモードに入ったので今日やっと感想書いた(そんな中、今月だけで5本も感想書いてるので我ながら真面目だなと思いました)。
アナ・デ・アルマス&クリス・エヴァンス主演のラブコメ&スパイアクションなので、ちょっとだけ観たいなとは思いつつAppleTV+に入らないと観れないので忘れてました。
この二人のライトなスパイものというと『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でお馴染みのルッソ兄弟のネトフリ映画『グレイマン』(2022)がありました。ここではアナ・デ・アルマスは本作と似たエージェント役だったがクリエヴァは敵のエージェント役だった。
アナ・デ・アルマスといえば『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)での女スパイ、パロマという「ボンドに靡かずただただ戦うボンドガール……というもはや「ボンドに関係ないカッコいい女スパイ」役が印象強かったせいか本作とか『グレイマン』(2022)や今年公開予定の『ジョン・ウィック:バレリーナ』(2025)などスパイ役が異常に増えました。しかし『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)のパロマは危険なキャラでした。中盤にだけセクシーなドレス姿で出てきてボンドに誘われても断ってボンドと共に敵を皆殺しにしてサッと帰ってもう出てこない……という、まるで「他の映画の主人公がゲストとして登場して共闘した」と言われたら信じてしまいそうなズルいキャラで、観た人の大半は心を奪われました。所帯持ちになったりと精彩を欠く描写を意図的に増やしてるボンドは勿論、後釜として出てきた黒人女性による007のキャラも全部パロマに食われてしまった。それほどまでに魅力あるキャラだったが作品全体としてはもはや焦点がブレてしまいただでさえ精彩を欠いたボンドを更に惨めにするキャラだったので出ない方がよかったのでは?というかパロマ主人公のシリーズを作ってほしい……と深く考えさせられました。
クリエヴァはキャプテン・アメリカ役を卒業した後はイメージをキャップに縛られないようにか本作同様にやはりアナ・デ・アルマスと共演した『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019)や『グレイマン』(2022)での役のように軽薄で卑怯な悪役を好んでよくしてました(というかむしろキャップが例外なだけで本来のクリエヴァに近くて彼が得意としてたキャラは、そういった軽薄なキャラが多かったのですが)。でもそういう悪役も多くやったからか本作では久々にキャップを思わせる誠実な役をやった感あった。
監督は、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のブライアン・シンガー……が若い男にセクハラしたり現場放棄してどこかへと逃亡した後に代打で映画を完成させた俳優兼映画監督のデクスター・フレッチャー監督(ブライアン・シンガーは7年経った今もいずこかへと消えたままで、恐らくもう帰ってこれないでしょう)。
とは言うものの主演のアナ・デ・アルマスが製作総指揮も兼ねてるので、デクスター・フレッチャーは雇われ監督みたいなもんでアナ・デ・アルマスが実質監督みたいなもんだろうと思う。デクスター・フレッチャーは何かこういう作家性の薄い職人みたいな仕事が多いですね。あとアナ・デ・アルマスの元彼エージェント役で出てた。
タイトルの「Ghosted」とは「恋愛関係において既読スルーしたり、突然連絡を絶って人間関係を一方的に終わらせる行為のこと」らしい。
ネタバレあり
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父親の農場を手伝う実直な青年コール(演:クリス・エヴァンス)は、世界を股にかけるキュレーターの仕事をしているという女性セイディ(演:アナ・デ・アルマス)と出会い、二人は恋に落ちて一夜を共にする。
恋愛脳のコールはセイディに夢中になりメール攻勢するが彼女からの返事がない。
コールは「まさかGhosted(既読スルーや突然連絡を絶って人間関係を一方的に終わらせる行為のこと)されたのかな?」と不安になるが「本人に訊いてみたら?」という両親の後押しもあり出張中のセイディを追って小さなサボテン片手にロンドンへと初の海外旅行に出かけた。
しかしどうやらセイディと間違えた武装した男たちにコールは囚われてしまう。そこへ武装したセイディが現れ皆殺しにしてコールは救出される。
セイディはCIAの伝説的なエージェント〈タックスマン〉だったのだ。
という話。
誠実だが社会を恐れて引っ込み思案なコールと、過酷な世界に生きていて強いが他人との繋がりを作ることを恐れているセイディが恋の火花を散らしながら結びついていくラブコメ。それがメインで、スパイ・アクションは背景として二人のラブコメを進める舞台装置。そんな感じ。
「世に出ることを怖がる男」と「真剣交際を怖がる女」のラブコメやね。
先日観たAppleTV+制作映画の『テトリス』(2023)と『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』(2024)同様に、本作もまた20~50代の欧米の白人男女がメインターゲット層という印象(AppleTV+制作映画のメインターゲット層については前者2作のとこでやはりそれで間違いなさそう)。
セイディのコードネーム〈タックスマン〉は、どうやら世界的な犯罪組織を潰して彼らが不正に取り扱っていた大金を合衆国へと返還することから名付けられたのだろう(そんな説明はないが常識的に考えて)。
セイディの後半の登場シーンでザ・ビートルズの『タックスマン』(1966)が流れるし、
凄くカッコよくて印象的。だから本作のタイトルも『Ghosted』じゃなくて『TAXMAN』で良かったんじゃないの?……と一瞬思ったが、本作が「スパイ映画」なのは只の舞台装置にすぎず本質はラブコメなのだから、やはり『Ghosted』でよかったのだろう。
セイディ達CIAが戦う犯罪組織のボス役はエイドリアン・ブロディ、まぁただの漠然とした悪役。
あと賞金稼ぎとかセイディが過去に一夜を共にしたエージェント役などで色んな人気俳優が出てた。アンソニー・マッキーとセバスチャン・スタンは勿論「キャップのサイドキック」枠で、あとデップー役でお馴染みでクリエヴァと親しいライアン・レイノルズ、デクスター・フレッチャー監督がセイディの元彼役で出てた(この監督の顔知らんかったから今調べるまで誰かわかんなかった)、あとジョン・チョーも出てたけど彼は何の繋がりで出たのかイマイチよくわからなかった。
セイディがエージェントだとわかって最初は険悪だった主人公二人だが、逃亡したり共闘しつつ過去や内面を吐露したり喧嘩しながら二人の仲は深まっていく。まぁ普通のラブコメだな。で、第一幕、第二幕、第三幕でそれぞれアクション入れて、前述の人気俳優カメオ出演とか、アナ・デ・アルマスが(恐らく『ジョン・ウィック:バレリーナ』(2025)の現場で覚えたのであろう)ジョン・ウィックがやって有名になった片手コッキングを意味なくやってた(↑トップ画にした)。
という感じで、色んな箇所で今の時代に人気の要素をそつなく散りばめた面白い映画に仕上げてた感。
またAppleTV+映画に対する雑感なんだが、本作もまた『テトリス』(2023)と『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』(2024)同様に、そういったそつなくこぢんまりとまとまった感じが凄く似てて、Appleが制作で監修したら大体こうなりがちなのかもなと少し思った(三本だけ観て結論じみた事を言うのもなんだが100%そうなのであながち間違ってない気もする)。
で、前者2本と同様に、確かに人気の要素が散りばめられてて最後まで楽しくて大きな欠点はない……んだけど大きな感動とか「また今度観たい」等とは全く思わない、値段きっかり楽しんだがそれ以上ではないという……55~60点くらいの映画だなぁという感触もまた似たようなものだった。
あまりに美しいわかりやす美人(誰がいつどの状態の彼女を観ても、10年後に観ても変わらず美しいままだと思われるカタイ美人)であるアナ・デ・アルマスの綺麗さやアクションを観れて、まぁよかったけど物足りなかったですね。欠点はないけど、特に本作の評判を今日まで全く聞かなかった理由もまぁわかる。アナ・デ・アルマスかクリエヴァのファンならどうぞという感じか。
そんな感じでした
〈デクスター・フレッチャー監督作〉
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)/今頃観たけど凄く良かったしネコチャンも可愛かった👨🏻👩🏻👱🏻♀️👩🦰 - gock221B
tv.apple.com
Ghosted (2023) - IMDb
Ghosted (2023) | Rotten Tomatoes
Ghosted (2023) directed by Dexter Fletcher • Reviews, film + cast • Letterboxd
ゴーステッド Ghosted - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画
