
監督:鶴巻和哉 シリーズ構成&脚本:榎戸洋司 脚本:庵野秀明 原作:富野由悠季&矢立肇の宇宙世紀ガンダムシリーズ キャラクターデザイン:竹、池田由美、小堀史絵、安彦良和(キャラクターデザイン原案) メカニックデザイン:山下いくと、大河原邦男(モビルスーツ原案) 音楽:照井順政、蓮尾理之 アニメーション制作:スタジオカラー、サンライズ 製作:バンダイナムコフィルムワークスほか 製作国:日本 上映時間&話数:各話約30分、全12話 放送期間:2025年4月9日 - 6月25日 シリーズ:『機動戦士ガンダム』のTVシリーズ第27作目
「よくわかんないけどっ……なんかわかった!」本編より
という台詞に象徴されるように、ガンダム知らない若い人が何かよくわかんないまま観始めたってことが一番いいことだと思った、と最初に書いて話を続けよう。
本作は過去の富野ガンダム好きな人へのファンサービスも非常に多いけど、それとは別に“今の若者の気分”もしっかり描いていた。本作は、そういう意味で久しぶりに“未来の宇宙世紀”をやった作品だった。
スタジオカラーが……確か昨年末頃に本作の制作発表したので「庵野のシン・ヤマトの前にシン・ガンダムか?」とか思ってたら年明け2025年1月すぐ本作の前半を編集して長編映画化した『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(2025)が上映された。
僕はというと本作の制作者である鶴巻和哉&榎戸洋司コンビの制作したOVA『フリクリ』(2000) やOVA『トップをねらえ2!』(2004)やエヴァンゲリオン新劇場版など好きだったし(この3つ以外は観てないが)脚本の庵野の作品やシン・シリーズも大体その醜い腫瘍を含めて好意的に楽しんでるので、これも当然観るつもりだった。
……が、しかし公開数日前に本作の大仕掛けのネタバレのリークを見てしまったのと(リークすな……)、公開されたらガノタ達がにわかに活気づいて早速ガノタ同士と新規を含めていつもの争いを始めたので、何だか嫌になってきて「どうせTV版でやるだろ」と思い観に行かなかった。……だが毎日めちゃくちゃ気になってたので「行っとけばよかった」とも思った。
だがTVシリーズが始まると、それはもう全国の人が同時に観るので今までのノイズは気にならず平気で観れる。もちろん劇場版で観た人たちは序盤や回想シーンを既に観てるわけだが、そういう彼らも12分割されたTVシリーズを観るのは初見なのだから、それはスタートラインが同じなので別に気にならない。そういうもの。
だけどネタバレされてない状態で映画版を観たかったなとも今でも思うが、今更考えても仕方ないことを考えても物事は前進しないのでその件については忘れよう。
そういうことで結局、劇場版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(2025)は観てないのでその話はナシで、TV版を観た感想になります。
「僕とガンダム」というと富野ガンダムは大体観てる……が、ΖΖとVとGレコは飛ばし飛ばしでしか観てない(Vはアマプラに来たら改めて通して観たい)。非富野の宇宙世紀ガンダム作品で好きなのは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』(1989)(ハリウッドで1本だけ映画化するならこれがベストだとも思ってる)で、非宇宙世紀ガンダム作品で好きなのは『機動武闘伝Gガンダム』(1994-1995)と『∀ガンダム』(1999-2000)。
「一番好きなガンダムは?」と訊かれると『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)かな。当時、小学生だか中学生だかのときに観に行って全く意味わからんかったけど感動して何日か脳が痺れた。あと『機動戦士ガンダムF91』(1991)も好き、この2つは今でも数年おきに観たりする。大元となったTVシリーズも『機動戦士ガンダム』(1979-1980)も当然何度も観たし好きは好きだが、これは何というか自分の中でインフラみたいな位置づけになってて、わざわざ好きとかどうとか改めて言うような位置づけのものではない感じがある。「自分、白米が好きで」とか真水が好きでとか言わんだろ好きな食べ物の話で。
だがそもそも自分にとって「ガンダム」自体がそういう感じで、ガンダム好きな人ってオタクの中でも最も凄い異常な熱量あるじゃん、自分にはそれは特にない。だからガンダムで熱を帯びてる空間に入りたくないし異常な火力で語ってる人を見るのも疲れる感情が強い。本作が放送中は制作者や強火ガノタをXでフォローしてたが放送終わったから公式以外全部リムーブした。生活してて色々やることがあるので不要なアチい要素は省いておきたい。またガンダムで何か始まったらまたフォローする。
ネタバレあり。もう遠慮なく最後までネタバレするので御注意
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🌌 Story 🌏️
ジオンが地球連邦軍に勝った独立戦争終結から5年後の宇宙世紀0085年。
宇宙コロニーの一つ〈サイド6〉に暮らす、何一つ不自由ない暮らしに飽き飽きしている女子高生アマテ・ユズリハ通称マチュ(声 - :黒沢ともよ)は、逃亡中だった戦争難民の少女ニャアン(声:石川由依)と知り合う。
軍警の横暴に怒ったマチュは、ジオンのエリートパイロットのエグザべ・オリベ少尉(声:山下誠一郎)が真価を引き出せずにいた最新鋭試作モビルスーツ〈ジークアクス〉の起動に成功して軍警を撃破、そのまま奪取する。
マチュとニャアンは、戦争中に消失した〈赤いガンダム〉を持つ謎の少年シュウジ・イトウ(声:土屋神葉)と知り合い、モビルスーツで2対2で闘う非合法の賞金バトル〈クランバトル〉に身を投じ、マチュとニャアンは、シュウジやニュータイプ同士が感応した時の精神的空間〈キラキラ〉に魅了されていく。
赤いガンダムと共に謎の異常現象〈ゼクノヴァ〉の奔流に飲み込まれ行方不明となったシャア・アズナブル大佐(声:新祐樹)の行方を探す部下だったシャリア・ブル中佐(声:川田紳司)は、消失した赤いガンダムそして誰も内蔵する〈オメガ・サイコミュ〉を起動できなかったジークアクスを操るマチュ達を監視するが――
そんな話。
何度も言うが、感想の前のこのあらすじみたいな部分、読み飛ばされてる自覚はあるが順序立てて書かないと気持ちが悪くて先に進めないので仕方ない。
それにガンダムなど知らんチビッコやおばあさんが偶然読んだ時に意味がわからんので書かざるを得ない。果たしてチビッコやおばあさんがYOUTUBEじゃなくわざわざこのブログを読むか?という疑問はあるが、有無はともかくそういう前提で書かれてるということだ。「モビルスーツ」というのは人が乗り込む巨大ロボットね?長いから以降はMSと書く……と書いてて思ったがモビルスーツを知らん人が読んでも「ニュータイプってなんだ?」とか、全く意味わからんことばかりだろうし、やはり既に本作を観た人または観る予定の人が読んでると思って書くことにするか。
そういうことで本作は「『機動戦士ガンダム』(1979-1980)で、主人公アムロ・レイが乗り込むはずの〈ガンダム〉にシャアが乗り込んで地球連邦軍ではなくジオンが勝ってしまった」……というIF世界が舞台となっている。
……厳密に言うと『機動戦士ガンダム』(1979-1980)の世界が分岐したではなく「正史世界『機動戦士ガンダム』(1979-1980)……と非常によく似た別の世界」が分岐したのだが、作品の成り立ちをメタ的に見ると「ファーストガンダムでシャアがガンダムを奪取してジオンが勝ったIFストーリー!びっくりした?」って感じで描かれてる事は明白なので別に細かいことはあまり考えなくていいと思う。いい?
全12話のうち、大きく分けると前半はマチュ達メインの主人公三人がクランバトルで連勝する様子、それを監視してるシャリア・ブルという感じ。仮に「クラバ編」とでも呼ぶか。
後半は、シュウジがシャアのようにどこかに消失してしまい、マチュはシャリア・ブル、ニャアンはキシリアに拾われ、シュウジに惚れた二人はそれぞれシュウジの行方を探そうとしながら拾われたシャリア・ブルやキシリアに協力する。この後半は仮に「シャロンの薔薇編」とでも呼ぼう(後で正式名称とかついたらこっそり書き換える)。
そして途中で2回ほど、一年戦争でのシャアとシャリア・ブルが何をしていたかの回想が入る(観てないから知らんが、この一年戦争の回想とマチュがジークアクスを拾った序盤がくっついたものが劇場版だったと思われる)。
🛰️ 前半・クラバ編〈仮〉(第1話~第7話)🌌
ひょんなことからクランバトル(以降クラバと表記)に飛び込んだマチュたち三人。
「頭部を破壊すれば勝ち」というMS同士の試合であるクラバは宇宙世紀以外のガンダムで一番好きな今川泰宏監督の『機動武闘伝Gガンダム』(1994-1995)の「ガンダムファイト」を思わせる。また前回のガンダムTVシリーズだった『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022-2023)前半で行われた許婚を取り合って争われる……という『少女革命ウテナ』(1997)の”決闘”めいた決闘(喩えの中に喩えが出て読みにくいな?)を思わせる。
水星の魔女から引き続きMS模擬戦が登場したが、今のところ平和でいられている日本の視聴者からすると、いきなり戦争スタートよりも戦争ごっこから戦争に突入する方が今の時代に合ってる展開ってことなのかも。
だが模擬戦とは言いつつ、第4話では赤いガンダムへの殺気が高すぎる元連邦の魔女と呼ばれた撃墜王シイコ・スガイ(声:塙真奈美)戦では、シュウジがシイコが登場するゲルググのコックピットを「ズ……ブッ……」とビームサーベルでゆっくり貫いて殺害し「え?頭部破壊とか身動き取れなくして終わりじゃなく殺害?」と戸惑い、続く第5話のでも元黒い三連星が駆るリック・ドムが大破。「えっ、また死んだ……」。非合法の模擬戦と言いつつも完全に殺し合いだった恐ろしいクラバ(しかもキャンセルしたら人生崩壊レベルの借金を負うという)。ガンダムファイトとかって殆ど死ななかったがクラバは戦争並に……いや「しなくていい殺し合いを遊びでしてる」という意味では戦争より恐ろしいものだった。キャラデザと音楽がカワイイのと、マチュが「放課後に始めたエクストリームスポーツ」みたいなノリで描かれて中和されてるが完全にイカれてないと出来ない競技だった。
そもそも第一話のスラムで暴れる軍警の時点で画面には映らないが市民めちゃくちゃ死んでるし、「戦後」を描いてて戦争はしていないというのに全編通して妙に死傷者が多いアニメだった。マチュとニャアンの青春の激情を竹氏のカワイイ絵柄で描いて「え……また死んだ」とかこっちが思ってる間にED曲「もうどうなってもいいや」が流れて楽しいEDになだれ込むから、こっちも「まぁ、いいか……」と流されてギリギリ成り立ってるけど割と陰惨なアニメ。昭和のアニメだったら戦闘の度に泣き叫ぶ市民や家族が描写されて陰惨さをアピールしていたかもしれない。
だが一方で、それは別にどうでもいいと言える。エヴァはシンジの心象風景が周囲の惨劇へと描写されてたの同様に、本作はマチュとニャアンの思春期っぽい感情の上下がそのまま周囲へと投射されてるアニメ。
だから最後まで観て「ニャアンはあんなに大量の人を虐殺したのに海水浴とかしおって!」とか怒っても仕方ない。大勢殺した芝居を終えた俳優が居酒屋で打ち上げしてるところに行って「あんなに殺したのにビール飲むな!」と言っても仕方ないのと似たようなものだ。わかる?マチュとニャアンが放課後に気になる男子シュウジとスケボーするアニメみたいなアニメなのであって戦争を描くことは主ではない、”戦争”は主人公達の感情を展開する舞台として使われている。
シャアが地球連邦軍が開発した最新鋭試作MS〈白いガンダム〉を奪取する一年戦争の回想(の前半)は第2話。
僕が好きでゲーセンにガンダム猿を繁殖させたアーケードゲーム「ガンダムVSシリーズ」第一作目『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』(2001)でも使ってたガンキャノンもちょっと出た。当時、僕はファーストでカイ・シデンとガンキャノンが好きだったので連ジでもガンキャノンで遊んでいたが小学生の女児がガンタンクで乱入して僕のMAV(マヴ)になり共闘してきたきたが女児はめちゃくちゃ下手で負けてしまった「なんか萌え系四コマ漫画みたいな出来事が起きた……」と凄くほっこりして未だに思い出すお気に入りの思い出。
話を戻そう。本作のガンキャノンから発射するのは砲弾ではなくビームになっていて雄々しい姿を見せてくれた、しかし一発ごとに砲身冷却を必要とするので連写性能に欠けておりシャアに敗北(別に連射しても敗北しただろうが)。連ジではキャノン連発できるから中距離で凄く強かったのに……カッコいいけどやはりビームではダメだ!俺だって……俺だって!とカイが言いながら連射しないとミハルのような少女を生まないようジオンを叩けない。ガンキャノンの出番はこれで終わりだがまぁこんなもんだろ。ガンタンクも後に民間が現場作業で使ってたが凄くカッコよかった。
あとシャアの赤いガンダムが連邦の01ガンダムと交戦したが妙に強くてカッコよかった。こいつは一体何だったんだろう?色んな軍警ザクとかまでキット化されてるのに活躍してカッコよかった01ガンダムだけガンプラにならないのも意味がよくわからない。未だに謎だ。誰が乗っていたんだろう?色々想像させるために伏せてるのか?それにしてもガンプラが出ない理由がわからない……続編があったとしても大破したから中の人出れないし。『機動戦士ガンダムUC』(2010-2014)でクシャトリヤと戦った「名無しなのに妙に強いスタークジェガン」とか「名無しだけど活躍したバイアラン・カスタム」みたいなもの?
ちなみにシャアは、原作同様にザビ家打倒を狙っており木星帰りのギレン派シャリア・ブルを持ち前の人心掌握術で味方に付けた。しかし『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)クライマックスで起きたサイコフレームの共振による〈アクシズ・ショック〉によく似た超異常現象〈ゼクノヴァ〉が起きてキラキラとした光の中に姿を消す。
シャアは、その際に「誰だ?お前は」みたいな事を言ってたので「ただ位相空間のようなものに巻き込まれただけではなく、ミステリアスな光の中で誰かに会ってるんだ?『全く知らんオリキャラのジョン(仮)と逢いました』そんなことを庵野脚本がやるわけない、別世界のシャア自身と遭ったなら誰だ?なんて言うわけないから本編でまだ会ってないララァとかアクシズショックで消えたアムロとかか?」などとワクワクした、これは「本編を最後まで観なきゃ」と思わせる原動力の一つ。
そしてシャリア・ブルは原作ではよくわからん間に出てきて死んだ、地味なモビルアーマー(以降MAと表記)ブラウ・ブロに乗っていたヒゲのニュータイプ(以降NTと表記)のおっさんだ。すぐにアムロに殺されたし、カッコいいMSではなく地味なMAに乗っていた事もあり子供の心には残らなかった。本当は若かったのだろうが当時の絵柄かつ総白髪だったので子供の視聴者からすると「老人」だと思っていた。だから「なんか悪い人じゃなさそうだから可哀想、こんなおじいさんが死んで」と思っただけで興味なかった。鶴巻監督は「自分がガンダムやる時があるならシャリア・ブルをピックアップする」と言っていたらしく、確かに主人公の一人といった感じで活躍するシャリア・ブルは面白かった。そしてすぐSNSで大人気になった。地味だったブラウ・ブロも〈キケロガ〉という設定段階の名前で本作に存在しており(スタジオカラーっぽい仕草だ)、ほっそりジオングのような奇怪なMSへと変形する機構も備えて登場したがハッキリ言って強すぎるのでキケロガ=ブラウ・ブロのイメージも上がった。
そんな感じでマチュ達、少年少女3人のメインキャラとシャリア・ブルで話が進み、要所要所でファーストガンダムネタを散りばめつつ進むのが前半。
本作の放映がスタートしても結構長い間「このアニメ、信用できるかな?」という感じで腕組みして観ていた。第2話で「シャアが白いガンダム奪取して赤く塗って大暴れ!」うん、確かに面白い。その後も「奪ったガンダムを研究してゲルググ作ったからGMそっくり!」「マッシュが抜けた黒い二連星が駆る三本足のリック・ドムと宇宙で対決!」とかカムランが出たりとガノタが喜びそうなネタを毎回出してくる。色々出してくるがブライトやセイラ以外のWBクルーやランバ・ラルやガルマやヤザン等あざとすぎるキャラは出さなかったりドズルは既に戦死していたりと「やらない選択」のバランスもオタクエリートのスタジオカラーって感じで面白かった。すごい……親父が夢中になるわけだ。
だが、それらはあくまでおまけだ。確かに自分が子供の頃観てたファーストガンダムやΖガンダムのネタが出れば「おっ」と思い否が応でも懐かしいし面白い。しかしそれは喉に指を突っ込んだら嗚咽するなどの条件反射のようなもので、それイコール作品の良し悪しにはならない。ポイントは「マチュ達3人の主人公、そしてシャリア・ブルやエグザべ」これらメインキャラが如何に面白いドラマを形成するかにかかってる(シャリアは旧キャラだがほぼオリキャラみたいなもんなので新キャラと旧キャラを繋げる橋渡しのようなメインキャラの一人だと捉えた)。
だいたい第4話あたりまでは「マチュたちは可愛いキャラだがフワフワしてよくわからないし、旧キャラは面白いけどそれは幻みたいなものなのでノーカン……」と保留してたが第5話「ニャアンはキラキラを知らない」で、あっ面白い!と思った。
マチュとニャアンは気になる男子シュウジが地球に行きたがってるので地球行きの金をクラバで貯めている。黒い二連星とのクラバがあるがマチュがエグザべと共に動けなくなりジークアクスに乗れなくなった、クラバはキャンセルすれば莫大な違約金が発生する、それではシュウジと自分たちの願いが叶わない、仕方なくニャアンはマチュのフリをしてジークアクスに搭乗、するとニャアンもNTだった事が判明し、ニャアンはマチュとシュウジが「キラキラ」と呼んでいたNT空間にも参加でき、歓喜の凶暴性を発揮して二連星を打倒。ニャアンは「機転を利かせて代打で試合に出て勝ったことをマチュが喜んでくれる」と思っていたが(ワクワクしてるニャアンを想像すると可哀想w)、マチュは「自分だけの居場所だったジークアクス、しかもシュウジと自分だけのものだったキラキラにニャアンも入りこんできた!」という理由で激昂。視聴者から見れば子供じみた理由だが、それはこちらが俯瞰で観てる視聴者だから言えること。マチュは思春期まっさかりだから「世界のすべて=シュウジとキラキラとクラバ」なのだから一大事だ。この3人の他愛もない青春ドラマが凄く良かった。
この回は「黒い二連星」という原作好きなら大物といえるキャラが出てる、しかも対戦相手として出て若造のニャアンとシュウジにぶっ殺されてしまう。しかし「二連星がこんな初めてMS乗った子供にやられるなんて許せん!」などといった悔しさは一切なく……というか二連星とか旧キャラはもうどうでもよかった、本筋が面白かったから。そういうことで「このアニメは期待して観よう!」とこの第5回でようやく面白いと思えて、(それまでも配信開始の午前1時にすぐ観てたが)以降は安心して腕組みをはずして前傾姿勢で観れるようになった。
その後の、マチュと母親タマキ・ユズリハ(演:釘宮理恵)の三者面談でのマチュの子供っぽい仕草やお母さんの、一見優しいけど子供が自分同様に有能だと思って自分に対するように子供を扱ってしまいまチュの心に愛情が全く届いていない様子も絶妙で良かった。この「マチュが全く心を開かないけどパッと見は有能で優しいお母さん」は何気に本作の全作の評価ポイントがグーンと上がったポイントだった。だって本当に良い女性だから。普通だったら「無理解な母」「育児放棄して不倫してる母」「DV母」とか誰が見ても良くない母として描きがちじゃん。でもそれしたら視聴者は「自分や自分の母とは違う酷い人物だな」と視聴者から切り離されてしまう、それはフィクションに出てくる「怪物」と同じでママをステレオタイプにして「主人公の邪魔をするだけの背景」にしてしまう。しかしマチュママはマチュと上手く寄り添えないてないだけで有能で優しそうな女性として描かれてる、多分普通に良い人だろう。だからマチュが家を飛び出した後も「ひどいママだったね」と忘れることが出来ず最後まで「実家でマチュママ大丈夫かな」と思わせてくれる。マチュママは本作を立体的にしてくれるキャラの一人だった。
そういう事で、第5話付近で掴んだ「マチュたちの話が旧ガンダム要素より面白ければ良くて、マチュ達の面白さで完結できれば本作は成功」という自分なりの「本作の面白さの基準」が出来た。
そして恒例のメンタルが危うい少女(少年?)が操るサイコガンダムが市街地を無茶苦茶にするいつもの中盤戦を経て主人公3人は散り散りとなり後半へ……(僕が好きだったMSハンブラビはただボーっとしてる間に死んで残念だったが同時に好きなギャンはめちゃ活躍してキケロガが死ぬほど強くて心の中の男児は喜んだ)。
🌹後半・シャロンの薔薇編〈仮〉(第8話~第12話)🌏️
ニャアンはエグザベに拾われ、その高いNT能力を買われてキシリア・ザビ司令官(声:名塚佳織)の直属となりジークアクス同様にオメガ・サイコミュを搭載したジークアクス2号機〈ジフレド〉を与えられる。
キシリアはシャリア、シャアの次くらいに大活躍した本作のメインキャラに近い原作からのキャラだった。最終的には、非常に危険な女傑だったので「やっぱりそうなる?」という結果になってしまうが、ニャアンを鼓舞したり(半分は道具として使いたい目論見とはいえ故郷とマチュを失ったニャアンに居場所を与えた)ニャアンにケーキ作ってくれたり逆にニャアンがカオマンガイを振る舞おうとしてタイの視聴者たちが大喜びしたり楽しいトピックが多く、最終話で幼いダイクン兄妹を見た時の瑞々しい回想など魅力的なシーンも多かったので少し可哀想な気もした。しかしステレオタイプな「なんか悪いジオンの人」では感情が揺り動かないので「悪いけど、人間として魅力的な部分も秘めていたキシリア」もきっちり描いて処したのだなと了解した。キシリアとマチュのママは作品の味を深める調味料のような感じ。
MSジフレドはカラーリングや登場する構図など全部あからさまに「エヴァンゲリオンみたいなMS」を意識したデザインだった。エヴァっぽいのは「スタジオカラーのガンダムだからエヴァっぽいのも出して」というスポンサーの要請だそうで、その狙いはわかるが登場した回は「エヴァっぽいカラーリングとエヴァっぽい構図」「キシリア様を模したMS」ってことで紫で良かったけど次の話からはニャアンを意識した紺色にして欲しかったなと思った。
このニャアンがキシリアやジフレドと出逢う回は、キシリアがジフレドや戦略兵器〈イオマヌグッソ〉を使って行おうとしているらしき「恐ろしいこと」に反対する間者を倒すニャアンの主役回で、NY能力はあるものの流されてるだけの印象しかなかったニャアンが、ここまで生き延びてきた洞察力によって暗殺を免れ、NT能力でジフレドに乗らずして敵を抹殺する痛快回だった。ついでにキシリアもギレンが放った刺客を倒すし、なんと剣呑な状況であろうか……。
だがキシリアは対立しているギレンをあっさり毒殺。キシリアがいつもしている「おかしなマスク」が物理的に役立った……ただの意匠だと思ってたものが具体的に活躍するとパズルのピースがバチッとはまった感じで気持ちいい。
一方、シュウジを探してシャリアのペガサスakaホワイトベース改めソドンを抜け出たマチュは自力で大気圏突破して地球に降下!……ジークアクスで根性出したら地球に降下できちゃった!クラバしなくてもこうすれば良かったのか。
マチュは地球の娼館で不思議な女性ララァ・スン(声:羊宮妃那)と出逢う。
割と誰に対しても恵まれた若者らしい無意識の傲慢な態度を取るマチュだがララァに対してだけ終始、礼儀正しかったのが印象的。魂レベルで尊敬する人に初めて出会った感じ。
ララァは昔から夢の中で「自分を身請けしてくれるはずの赤い将校が白いMSによって殺されてしまう、それを何度も止めようとするが上手くいかない」と語る。
そして近くの海の底で「この世界では開発されなかったはずのMA」〈シャロンの薔薇〉が発見される(旧作のエルメス)。シャリアはこれをマチュに見つけさせるために地球降下を見逃したのだ。そして内部には別の世界の「白いMSが赤い将校を殺してしまった」世界から来たララァ・スンが……。
これで、どうやら「アムロがシャアを殺してしまった世界のララァがそれを嫌って、シャアが死なない世界を作るため己のNT能力で無限にマルチバースを作っている」ことが示唆される。なるほど、そういうこと……と作品の全貌が見えてきた。
面白いけど折角マチュとニャアンなどの新しいキャラたちの活躍を気に入ってたのに、後半もずいぶん旧キャラ出てくるなぁというのが気になるが、まぁ面白いから最後にマチュが〆たらそれで良い、と期待しての視聴は継続。映画やドラマやアニメは最後がめちゃくちゃ良ければ途中の疑問は全て吹っ飛ぶ、そういうものよ。
それにしても、この世界の「娼婦ララァ」は魅力的だった。
原作のララァって未だによくわからないものがあった、あの当時の富野のノリがスピリチュアルすぎて……ララァも「刻が見える……」とか訳わからんことしか言わないし、いつも言うんですけど当時広島県呉市の山奥で姉とガンダム観ながら、当時は幼児だったからNTがどうとか全くわかんなくてロボット(MS)観たくて観てただけだった。小学生だった姉に「NTって何?」て訊いたら姉が凄く怖い真顔で「NTとは、何の役にも立たない夢みたいなことばかり言う人のこと……」と言ったのが凄く怖くて未だに思い出す度に笑ってしまう(ちなみに姉はガルマが好きだったので前半でシャアに殺されて最後まで不機嫌そうにガンダムを観ていた)。
そんな「訳わからんまま死んだスピ系インド人」でしかなかったララァだったが、本作のララァは凄く良かった。「シャアを思うあまり世界を作る」っていうのも僕が大好きな『バイオレンスジャック』の身堂竜馬みたいでね(竜馬は密かに愛していた相棒・早乙女門土が眼の前で死んだので門土そのものを念動力で作る)。
凄くグッと来るパターン。しかも「一緒に居られなくてももうとにかくシャア大佐が死ななければそれでいい」ってんで、この世界のララァは娼館でしんどい人生に身を置いて「自分のことを知らない」この世界のシャアが来るという起こり得ない奇跡を待っている……応援せざるを得ない。これで「訳わからんインド人」からちゃんと人間になった感あってよかった。というか昔もララァも割とまともに喋ってたけど……やはり当時の富野のスピリチュアル描写が凄すぎて圧倒されてしまいララァをまともに見る気がなくなってた感がある。
だからララァを慕ったマチュが彼女も同行させようとしたが、ララァはシャアを待つため娼館に留まった。このままだとシャアが来るとも思えないがシャアを待つことがララァの人生なので嫌な場所でも居るしかない。去りながらマチュは「ララァさんを何とかしないと!」と生まれて初めて利他的なことを……思ったかどうか知らんが僕はマチュがそう思った気がする。
そうこうしつつ、イオマヌグッソ付近で全員集合してクライマックス。
前述してしまったがキシリアがギレンをブチ殺して作戦スタート。
エグザべ君のギャン部隊が、ギレン配下の量産型ビグ・ザム部隊を全滅させる。
……というかジークアクスを起動できなかったりコロニーで色々苦労してたから強い印象もなく毎回死にそうだと思ってたエグザべ君……いやエグザべ少尉、異常に強い。
というかマチュ、ニャアン、シャリア・ブルなどといった最強NTばかり毎回出てるから目立たなかったがエグザべもトップレベルの強さだったね最後まで。
キャラ的にも正しいことを合理的に行い優しさもあり身なりもきちんとして異性にも優しい……といった感じで現代の若者が感情移入しやすそうなキャラでもあった。マチュとニャアンが不安定な思春期キャラなのでエグザべとコモリ・ハーコート少尉(声:藤田茜)は「ちゃんとした大人」キャラとして良かった。
「ビグ・ザム部隊を全滅!……エグザべやったな。強キャラでも10分で死にかねない作品で凄い戦果を……でも見せ場も終わったし来週シャリアに殺される?」とか思ってたら全然死なず最終話までずっと見せ場あったから驚いた。
ニャアンの駆るジフレドはイオマヌグッソを起動させる鍵でもあった。
イオマヌグッソはララァが眠るシャロンの薔薇を心臓部にして発動し、意図的にゼクノヴァを起こせる。もう宇宙の好きな場所を放射能などの後遺症ゼロでDeleteできる強すぎる兵器だ。ゼクノヴァで消されたものはどこにいくんだろう?ヴァニラ・アイスのスタンドみたいに亜空間に吐き出されて死ぬだけか。
最終話直前の第11話。イオマヌグッソ開発チームの一人「シロウズ」という青年に変装していたシャアは『機動戦士Ζガンダム』(1985-1986)最終話で出てきた面白すぎる「劇場での議論」をキシリアと再現する。正体を知られていたシャアは前髪を上げて『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)でのシャア総帥を思わせるオールバックになる。めちゃくちゃカッコいい!顔も。シロウズの時のマッシュヘア、俺が一番嫌いな男の髪型なのでオールバックになってくれて助かった!(何故マッシュヘアだけ嫌いなのかは生理的なものなので自分でもよくわからない)……と喜んでたら最後にまた一番嫌いな髪型マッシュヘアに戻ってしまう……マッシュヘアにさえすれば誰一人としてシャアだと気づかない、そういう能力者。まぁ世を忍ぶ仮の姿だしカッコいいオールバックのままだとアクシズを忌まわしき思い出とともに地球に落とすようになるので仕方ない!「俺が一番嫌いな男の髪型マッシュヘア」はアクシズを落とさないようにシャアを封印した緊箍児(『西遊記』で玄奘三蔵法師が斉天大聖・孫悟空を制御するために付けさせた頭の輪)のようなものだと飲み込むしかない。
キシリアはシャアに執心だったようでΖでのハマーンみたいな感じで自分のもとに来い!と勧誘する。
この辺までは「こんな芝居じみた事が彼の領分だったかな?」と思いつつも「はは、ゼータのオモシロ劇場か。やりたくなるよね」と前向きに楽しんでたのだが、
ここで大ピンチのシャアのもとに、タイマンをマチュ勝利で終えたマチュとニャアンが割って入る。
マチュが劇場の天井から「うわぁ~!」と落ちてきて床に激突ここまではいいとして「ああぁ~」と変なポーズで妙に長い時間弾む。なんだこれ?
オモシロ劇場自体が「本人たちは至って真面目にやってるけど俯瞰して見たら面白い場面」なので、それをパロディする本作もシャアとキシリアがシリアスに言い合いして成立してたから楽しんでたのにマチュがギャグっぽく乱入してきたので、このシーン全体がバカバカしいだけのものになってしまい、せっかくの楽しい時間が台無しになった。
「大人のシャアとキシリアがしてる重いシリアスを、未来ある若者マチュがはちゃめちゃエナジーでぶっ壊した~」という意図なのかもしれないが「まぁまぁ、アニメだし真面目に観すぎないで」と冷笑してるようにも見え、意図がわからないので嫌だった。
本作を観てて初めてイラッとした。
続いて、ニャアンがジフレドの顔面で劇場の壁をぶち破って乱入する。これもマチュと同じく若さゆえのはちゃめちゃ介入なんだろうけど不思議とこっちは良かった。感覚的なものなんだろうがマチュの乱入の仕方がすごいバカにしてるように感じたのだ(最後まで観たら多分気のせいだと思ったけど)。
前話で意味ありげにマチュとニャアンがそれぞれシャリアとキシリアに渡された銃。
それは互いを撃つことを予感されたものだが、それぞれ別の目的で使われた。そもそもタイマンでどちらかが(というかニャアンが)死ぬと思われたが、それも無く、ファーストでアムロとシャアがサーベルでタイマンするシーンのオマージュを実銃ですると思わせてたがどちらもスカしでやらなかった。これは別に良いと思う、今にも死にそうなエグザべが実はmけちゃくちゃ強くて有能で最後まで生き残ったのと同様に嬉しいスカしだと思った。ガンダムだからって悲惨なことばかり続かなくてもいい、これは前から思ってたんですよね、スパイダーマンの近親者が絶対死ぬイベントもそうだがガンダムだからって可哀想なメンタル弱い少女が毎回巨大サイコミュ兵器に乗って死ぬお約束とかも「別にお約束だからやる感じで可哀想なことばかりすなよ」と思ってたし(まぁドゥーはまたやったが)、今回新しいガンダムしてるんだし本作のスカしは概ね文句ない。
メインキャラはそれぞれ仕切り直し、シャアは現れたシュウジに「お前は何者だ」と訊く。そう残された謎はシュウジだけだ。シュウジは「僕は別の世界から来た」とめちゃくちゃカッコいいカットで言う。
そして『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)のED曲「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」(1988)が流れ、そしてマルチバースからゼクノヴァのポータルを通って原作のRX-78ガンダム(にしか見えないMS)が現れて最終話に続く……。
ここはね、シンプルに嫌でした。
シュウジが「別の世界から来た」そして彼のもの、もしくは彼の仲間だと思われるオリジナルの(ようにしか見えない)RX-78ガンダムが召喚される……これも別に良い。
つーか最終話にアムロかRX-78ガンダムは出るだろうと最初から思ってたし。
だがビヨンド・ザ・タイムが流れるのがよくわからない。
ここで最終話に続くもんだから「シュウジは真の姿はアムロなのか?」「シュウジは別の世界のアムロにあたる人物(変異体)なのか?」「それともシュウジが、原作RX-78ガンダムに乗ったアムロをマルチバースから呼んだのか?」
この時点では、どれかわからなかったが、とにかく「シュウジはアムロ本人、またはアムロ絡みの人物」だと視聴者に思わせて続く。
「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」が流れるってことは「シャアとアムロとララァ」の三角関係を現してるんだろうし逆シャアのアクシズ・ショックと本作のゼクノヴァが似てることも言ってるのだろう。もしくは原作RX-78ガンダムが「刻を越えて来た」という意味で「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」を流したのだとしても、それやればSNSで話題沸騰するのは当然だからやる気持ちはわかるが……何か嫌だ。なんというかそれって軽薄ですよね。軟弱者のすることですよ。
別に旧作が好きだから「アムロや原作RX-78ガンダムを出すな~」とか「思い出の曲だからビヨンド・ザ・タイム流すな~」と言いたいわけではない、そういう奴嫌いだし盛り上がるならやればいいとは思うが、なんか話題先行で使ってる感じがね、嫌だったんですよね。たいして作品の内容的に意味があるとも思えない。
そして件の曲が流れる『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)の結末は非常にシリアスなものだったので「なんか越えてはいかん線を越えたな……」という感じで、本作の他の要素は黒い三連星がブッ殺されても「出番あってよかったじゃん」とか言ってニコニコして全部肯定できてたんですが、この第11話ラストの「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」だけは未だに納得行ってないものがありますね。納得できるものであれば何しても別にいいんですけど。
結果から言うと最終話で別にシュウジはアムロでもなくアムロの変異体でもなかったんですが、それならなおさら「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」が流れたのがよくわかんない。「シャアとアムロとララァに関わる内容」「正史の逆シャア世界を知ってるかもしれないシャロンの薔薇ララァがこれを引き起こしてる」「アクシズショックに繋がってるかもしれないゼクノヴァが出てくる」という共通点あるから、だから「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」を流したのかな。そう言われたら半分くらいは納得できるが……でもそれは最終話でわかる事であって、第11話ラストでは「シュウジはアムロかもよ~!?」って匂わせながら流してるよね。それが何か嫌なんだよね……葬式でふざけてる奴みたいな感じというか……でも、それで改めて「俺って逆襲のシャアかなり好きだったんだな」と初めて知った感はある。さっき「『思い出の曲だからビヨンド・ザ・タイム流すな~』とか言うオタクのやつ嫌い」と言ったけどよく考えたら(よく考えなくても)僕がそんな奴なのかも?「そんな奴」じゃないわ、俺がさっきの台詞言ってたオタそのものじゃん。俺の台詞だった!船は2隻あった(ブチャラティ)。嫌だなぁ……俺を嫌なオタにさせないで?
「逆シャアで消えたアムロとシャアがゼクノヴァ通って来ちゃった!」これは最悪です、さすがにこれやる人はいないだろうから、それはさておき(猪木)「正史世界ではないけど、あのアムロに限りなく近いアムロがRX-78ガンダムに乗ってやってくる」これも厳しいものがあるがアムロが出ることの是非は仮定だからさておいて、これなら「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」が流れても意味わかるね。でも別にアムロは来ない……というか本当はもうずっと居たのだが、それはもっと後でわかるのでさておき(何回俺を猪木にさせる?)、ここではRX-78ガンダムが来てるんだからファースト絡みの曲が流れないと変じゃない?だから「シュウジ=アムロ匂わせ」したから「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」が流れて更に匂わせてクリフハンガーしたってことだよね?不良であり軟弱者のすることだよね?納得言ってないからさっき書いたこと繰り返して書いてるだけだからもうやめるわ。
この曲が流れるところ以外は特に本作に文句ないから、むしろこの曲が何で流れたのか納得する論を読んで積極的に納得したいくらい。
というか僕ももういい歳だから「BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)」とか何度も口にしたくないんだが!好きな曲だがなんか……恥ずかしいよ……。
それで前半の最後に僕が提示した「僕が本作を成功だと思う軸」を語りましたよね。
「マチュ達メイン三人(ついでにシャリア)が面白くて、旧作とかどうでもいいと思うくらい面白さを出してくれれば良い」って。マチュたちは今も面白いんですが、後半は前半にも増して旧作要素が強く、更に第11話は更に多くてトドメがシュウジのアムロ匂わせBEYONDTHETIMEクリフハンガーですよ(あとマチュが劇場に落ちてくるノリも嫌だったしね)。これで初めて「ダメかなこのアニメ?ここまで良かったのに……というかキシリアとシャアが言い合いしてる時まで楽しんでたのに何故こんな気分に……」と少し落ちこみました。
「来週の最終話もダメだったら『でも11話後半までずっと楽しませてくれたから良かったよ、最近そんなアニメなかなかなかったじゃん?』とか幅の広い大人のフリして終わりにするか」と、来週の撤退の仕方まで考えたからね(人間、歳を取ると死が近くなるので何事も終え方を考える)。
🏖️ 最終話(第12話)とまとめ 🌊
シュウジは、別にアムロでもアムロ変異体でもなかった。
愛するシャアを眼の前でアムロに殺されて絶望した薔薇ララァが次々とマルチバースでやり直すがその度にアムロがシャアを殺すので今度はこのジークアクス世界を作った。
しかしこの世界の「ララァを知らないジークアクス版シャア」は、世界を不安定にしてゼクノヴァを引き起こす薔薇ララァを殺して世界を安定させようとしている。愛するシャアが生きる世界を作るため地獄の苦しみを無限にしているララァがよりによってその愛するシャアに殺されたら真の宇宙的発狂してしまい全てのマルチバースを崩壊しかねない。そのためシュウジもまた愛するララァが真の絶望に陥る前にララァを殺したい「もう何度もララァを殺してきた」と語る。
シュウジの詳細はよくわからん。薔薇ララァ世界の強力なNTかなんか?もしくは違う世界の存在かもしれない。シュウジの詳細はよくわからんままだとしても「薔薇ララァや全世界を救うために薔薇ララァを殺す者」という目的はわかったので納得した。
シュウジは本作が始まってからずっと「何の感情もない少年だな」と思ってたが、なんか理由があるんだろうと思い特に文句はなかった。結局シュウジのキャラが薄く描かれてたのは戦場帰りの兵士の「Thousand-Yard Stare(目の前を見ているはずなのに外傷性ストレスや極度の疲労によって感情が凍結して遠くを見つめているようにみえる虚ろな目つき)」みたいなもんで感情が希薄になってたのね。メタ的には彼の正体が悟られないようにそういうキャラ付けしただけとも言えるが。確かにこんなシュウジが「クラバで勝って焼き肉いくぜ!」とか言ってたら変だもんね。
そしてマチュはニャアンに「私とMAVになって!」と言う。
……MAV(マヴ)って、言う時がなかったけど本作における「MSで行う二人一組での戦術」のことね、あと「親友(マブ)」の意味でも使われる。このへんは昭和好きのスタジオカラーっぽい台詞回し(ついでにコモリンのスカートが短すぎるのもカラーっぽい)。MAV戦術って、もろにガンダムVSだよね、ガンダムVSに出るための作品に思えてきた。本作にちゃんと出てないMS(アッガイとか)も含めてジークアクス版ガンダムVSが家庭用で出たらいいな。
ニャアンもシュウジを好きになって仲違いしてたが、ニャアンは最初はマチュと仲良くなりたかった。これでキシリアが殺されてシュンとしてたニャアンもマチュに初めて誘われてパアァ……と今までなかった素敵な笑顔を浮かべてシュウジのガンダムと共闘する。
二人一緒に好きな男子を倒そう!
この笑顔は僕も嬉しくなった。そんなニャアンはちょい前にイオマヌグッソで物凄い数のジオン軍を皆殺しにしたばかりだが……前述した通り本作におけるメインキャラ以外の惨劇はメインキャラを表現する背景に過ぎないと思ってるので、ララァ救済で結果的に色々救うことだし、さておきましょうや。
シュウジのRX-78ガンダムはなんと巨大化!
ほう……『聖戦士ダンバイン』のハイパー化ですか、たいしたものですね。
あれはただオーラでデカく見せてるだけらしいが(本当に?)このガンダムはガチでデカくなってる(それをわからせるためにサブキャラが何度もそれを強調する)。ちなみにシュウジの旧ガンダムは原作通りのデザインなのだがジークアクス世界のMSはザクなども全部現代的スタジオカラー風にデザインし直してるので、原作通りのガンダムが出ると「他所の世界から来た異様な雰囲気のオブジェクト」感があって不気味だ。それでなくても原作ガンダムはアムロが乗ってたせいで死神のような強さだったし。「『聖戦士ダンバイン』とか、ガンダムでもないし古すぎるやろ」と思ったけどダンバインはスパロボによく出るからロボ好きの若いオタクは知ってたかも。
まずジフレドが巨大RX-78ガンダムに握りつぶされて大破、ニャアンはコアファイターで脱出。
ジークアクスは今まで使ってたオメガ・サイコミュ以外にも隠されていたサイコミュ装備〈エンディミオン・ユニット〉を起動させる。
エンディミオン・ユニットはどこかで聞いたことある声でシュウジを諭し、マチュもまたシュウジを説得し、シュウジもまた「ララァを殺さなきゃいけないだけの虚しい旅ではなくマチュに逢うためこれをしてたのかも」と非常にポジティブな結末を見つけ、二人は一瞬だけ結ばれる。
エンディミオン・ユニットは「異界から来た物質」らしいからνガンダムの中にいっぱいあったサイコフレームの欠片にアムロの残留思念が入ってたものがゼクノヴァ通って来たので間違いないだろう。だからアムロの意志が時々マチュを助けたり惹かれ合う魂であるシャロンの薔薇を見つけるのも簡単だったんだろう。
……というかそんな感じでサイコフレームの欠片が色んな世界に行ってるかもしれないと思うと面白いな。
そんでまぁ……というかさっきから何で最終話を観たままそれを書いてるのか……まだ見終えて消化中に感想書いてるからか。
もう省略するけど他のキャラのその後も大体ハッピーエンドで終わる。
ガンダムだし殆ど死ぬのを想定してたので意外な嬉しさだった。
だが別にご都合主義とは思わず良かった。特に娼婦ララァは前述の通り色々大変だったので良かった。
というか薔薇ララァは原作の正史世界には干渉できるのかな?それはややこしいか。正史世界はララァが死んでるから、ララァは自分が死んだ世界は見たり行けないと思っとこう。よし、これでややこしくなくていい。
そういえば毎回「今回こそ死にそう」と思ってたエグザべ少尉は最後まで生き残り……というかクソ強いシャリアとのタイマンも引き分けだし、観念したシャリアも叱咤して新たな使命へと駆り立てたりして、凄くポジティブな若者!今までのガンダムにはいないタイプ。エグザべもまた「現代のガンダム」を象徴するキャラだったな……というか主人公でもおかしくないキャラ。
OPでジークアクスと主に走ってるキャラがメインキャラだとするとコモリンだけはただ素敵でしっかり者なだけで終盤、急にNT能力が拡大されて実況解説はじめて面白かった。彼女だけはメインキャラの中で輝き足りなかった感はある。ただチャーミングすぎただけで終わってしまった。あとNT実況ね。
というか第一回からずっと思ってたんですけど全12回って少ないですよね。
といっても「描きこみが足りない!」という批判意見はあまり思わない。確かにさっきのコモリンの活躍が足りないとか前半シュウジの描写とか「シイコが出てきた回の後半で死なれてもどう思えばいいのか……」とか色々あるが、メイン三人やシァリアやエグザべやシャアやララァやキシリアなどのキャラはストーリー全体の仕掛けやファンサービスと共に描けてたとは思う。だから「描きこみが足りない!」というネガティブな文句じゃなくて「面白いからもっと観たかった」というポジティブな文句ね、言いたいのは。だけどシイコ回で「こんなに性急に話運びするってことは2期はないな」と察せられた。
……いややっぱり全24話ほしかったな。話数を2倍にしてメイン3人とコモリンとポメラニアンズの描きこみ増やして欲しい。原作キャラはいらん。そんでシイコも最低1~2話し生かした後に殺して欲しい。本編だと「なんかさっき出てきた人がごちゃごちゃ言ってたら死んだな」としか思わなかったし。
ポメラニアンズもメインに次ぐサブキャラみたいにOPに出る割にこんなもんかって感じだったからもう少し出番欲しかった……そうでなければ運び屋の移民のおっさんみたいに、パット見でわかるモブみたいなキャラで良かった気もする。アンキー(声:伊瀬茉莉也)が何だったのか結局わかんなかった、元ジオン?それなら何でシイコと顔見知りだったのか。大した話じゃないんだろうが。大人物っぽく描かれてたがマチュに発砲されて普通に腰抜かしてたからね、余計に思わせぶりなだけのキャラで終わってしまった。彼女の髪型とかかなりしっかりデザインしてるよね?だから当初はもっと役割あったけど事情があってカットしたんだろう。
その一方でラシット中佐(演:広瀬さや)は殆ど台詞無いけど良かったね。旧キャラのドレン大尉(声:武田太一)もよかったしソドン艦長は皆いいね。よく考えたらブライト役だしな。アニメ制作してる人たちも仕事柄、艦長キャラには感情移入してそうだし。寡黙な坊主の操舵手も良かったね。
マチュとジークアクスは「全然活躍しないな、というか意図的に活躍しないようにされている」と思ってたけど最終話ラストで主人公らしく活躍してくれたからかなり満足しました。僕はマチュとニャアンは特に嫌う瞬間はなかったですね、……いや第11話で劇場でふざけた落ち方した時だけイラッとしたが、あれはスタジオカラーの演出意図がわからずそっちにイラッとした感じだからマチュに怒ったわけじゃない。
まぁそんな感じですかね。さっさと10行くらい書いて終わろうと思ったけど1万5千字くらいになってしまいました。※追記:後日推敲したら何故か5千字増えました。
ジークアクスはもう続きないのかな?作ろうと思えば無限に作れるだろうけど「アムロ・シャア・ララァ問題」という最大のものを解決してしまった後に続編作ってもね……僕は全然構わないけど小さい規模になっちゃいますね。カミーユとかジュドー……は別に困ってないか、カミーユも回復してたし。ハマーンが可哀想かな、しかしそうなるとまたシャアが……。
規模が小さくなっても構わないし別に旧作に絡めなくて本作に出たキャラや新キャラ出して新作作っても僕は喜ぶが、しかし古参ファンを引き込むには旧作に絡める必要があるのか?
ま、いいか終わりで。
次のカラー作品は庵野のシン・ヤマト?
僕、ヤマトまったく観てないんですよね。でも楽しそうですね、エヴァのAAAヴンダーみたいな感じになるんですかね。もうあの無駄にエロいピッタリスーツやめてほしいですけどね。いい年してアニメ見て性的興奮するの嫌ですからね。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(2021)で意味なく伊吹マヤとか女性隊員が仕事してる時に尻とか股ぐらに焦点が合ってるの世間で不評だったし「なんだよこの痴漢アングルは……」とか言いつつも何度か見てたらどんどん浸透してきて凄いエロい気持ちになってくる……させないでエロい気持ちに。
せっかくだから全て知った上でジークアクス最初から観たり昔のガンダム作品も観てみるか。
そんな感じでした
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