
原題:Pokémon Detective Pikachu 監督&脚本:ロブ・レターマン 原案&脚本:ダン・ヘルナンデス。ベンジー・サミット 原案:ニコール・パールマン 脚本:デレク・コノリー 撮影:ジョン・マシソン 編集:マーク・サンガー。ジェームズ・トーマス 原作:ゲーム『名探偵ピカチュウ』(2016) 製作:片上秀長。メアリー・ペアレント。ケイル・ボイターほか 製作総指揮:石原恒和。宮原俊雄。ジョー・カラッシオロ・Jr 製作&配給会社:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ 制作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ。株式会社ポケモン 製作国:アメリカ 上映時間:105分 公開日:2019年5月10日(日本は2019年5月3日)
ポケモンは、もちろん知ってはいるがやったことない。
自分のゲーム人生はファミコンやスーファミの時は任天堂に触れていたが、次世代機以降は格ゲーや洋ゲーの方向(SEGAのハードやPC)に行ってしまい任天堂とは別離してしまった。
ポケモンのTVアニメも大人だったから観てなかった……あ、でもアニメの初の映画化『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998)を当時、親戚の幼児に頼まれて観に行ってるよ。これは翌年、全米で大ヒットして「日本映画初の週間興行ランキング初登場第1位」を記録した。これは『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』(2022)まで23年間破られなかった……そう思うと凄い記念碑的な瞬間の一作だけ観てるという(だが当時はキッズ向けという認識のポケモンのようなものに最も興味ない20代前半だったので全く刺さらず同時に劇場に来ている若い奥さん達の方が気になっていた)。
……というか、そんな感じで『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998)は例外として邦画がナンバーワンになることなど決して無かったという事を踏まえていただくと、ここ数年は『君たちはどう生きるか』(2023)、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(2025)、『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』(2025)などの日本アニメ映画が普通に一位穫ることが増えて「嘘だろ?こんなことが……」という中年以上の映画好きの驚きが伝わると思う(『ゴジラ-1.0』(2023)は残念ながら2位どまり)。
そんな感じで物凄く長い間、ポケモンに触れない人生だったが、最近YOUTUBEに自動AI字幕が付いたので海外YOUTUBEばかり観るようになり、自作アニメでエッセイアニメなどを作ってるインフルエンサーJAIDEN ANIMATIONに激ハマりしている(というか人格が最高でも2回り年下の彼女をもはや尊敬してる)。彼女は現在20代後半くらい?の人だけど、ゲームの話の時にポケモンや任天堂のゲームばかりやってるので、なんだか段々ポケモンのゲームを人生初めてやりたくなってきた。バキバキDTチャンネルでもよくポケモンの話してるし……だがスウィッチとか新たに買うのもな……と躊躇してるので、とりあえず非キッズ向け映像作品を観ようという事でNetflixの『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)を観た。これは現代社会に疲れているポケモン好きアラサー社会人を癒やすために作られた感じのストップモーションアニメで、別にポケモンやったことないし疲れてもないけど、のん氏が主人公の声優してたし人形の出来が良かったです(とはいえ、ほんわかしすぎて書くことあまりないのでFilmarks送りにした)。
ポケモンコンシェルジュのgockのアニメレビュー・感想・評価 | Filmarksアニメ
さっきジェイデンやぐんぴぃの影響でポケモンに興味出てきたって話をしたけど、正に2回り下の人達の発言が今一番面白くて、逆に今まで面白かったはずの自分の世代や一回り下の世代は同じ話を繰り返してインプットがないと徐々につまらなくなったり消える人とかリアルに死ぬ人が増えてきて、そんな感じで今、圧倒的に若い人が好きだが自分が全く通ってないものに興味出てきた(次は『ハリー・ポッター』か?)。
「”俺達の時代”が終わって新しい時代が始まった」というのは今まで「物理的に、自分たちの一回り上や自分たちの世代の作品が減って、年下の好きな作品が増えること」だと思ってたが、それだけではなく「”自分が好きなものを語る同世代の話”がマジでつまらなくなる」という現象によって、それが更に加速するんだなという事をつい最近知って衝撃が走った。
別に「年下の好きなものばかり観たい」というわけじゃないよ、今まであんまり観てない古いもの……007の最初の方とかフィルム・ノワールとか古いミステリーとか古い「スタートレック」とか白黒時代の邦画とか、あと映画やドラマ以外の今まで触れてないものだと単純に英語とかチェスとか勉強し始めた(他にはF1などモータースポーツにも能動的にハマろうと思ったけどチケット高いし面白さがわかりにくくて停止した)。それとAIとかAI画像生成もめちゃくちゃ好きなんだけど、世間にAI画像が溢れすぎてくると自分で生成する意味が無くなってきたので”逆に”20年ぶりにペンタブ引っ張り出して画を描き始めた。
要は新しいもの古いもの関係なく今までスルーしてたものに触れ続けようという試み。
ポケモンは……やるかどうかわかんないけど取り敢えず、キッズ向けからはみ出した映像作品くらいは観ようとして、それで配信に上がってた『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)や、この映画などを観たわけ。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023)の大ヒットがあり、二作目『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(2026)の予告や実写版『ゼルダの伝説』(2026)のStillsなども発表された。だからポケモンはワーナー系が担当らしいから『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』シリーズやゼルダみたいにイルミネーションじゃないだろうけどポケモンの『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』シリーズみたいなアニメ映画が作られるような気がする(というか既に作ってる気がする)。
ここ数年、SWやMCUやディズニー・アニメの失墜。
その一方で『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023)、『マインクラフト Movie』(2025)、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』(2025)などの誰も予想してなかった大ヒットで「おっさんが好きだったものが終わって、Z世代にウケるものが伸びてきた」という動きも面白かった。
ちなみにMCUを観てた層の受け皿は『スーパーマン』(2025)で完全にDCUにそのまま移行した感ある。そしてディズニー&PIXARはほぼ全部爆死して代わりに『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズや『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』などのソニー・ピクチャー・アニメーションズがしれっと覇権を握っていた。
ホラーは『罪人たち』(2025)とか『ウェポンズ』(2025)など新鮮なものだけヒット……いや、ホラーはここ10年ずっとそうだから今の話題には当てはまらないか。
ま、とにかく『マインクラフト Movie』(2025)はまだ観てないけどZ世代にウケた作品は自分が観ても全部面白かったので今の欧米サブカルのゲームチェンジの瞬間って面白いなって話です。
本作は残念ながら、アメリカ国内では興行収益が制作費以下……要はコケた。だが全世界合わせた収益やソフト販売などで何とか赤字ではないところまで盛り返した、でも大ヒットじゃないから続編は作らないよ?って感じ。
本作が『ポケモン』の実写映画化ではなく『名探偵ピカチュウ』という新しめのよくわからんタイトルの実写映画化にしたのは、推測だが「日本のゲームの実写映画化」での成功例がなかったからだろう。日本のゲームではないが『マインクラフト Movie』(2025)の大ヒットが今年あったから今公開してればもっと収益あったのかも?2019年時点ではポケモン好きは置いといて「ピカチュウ?子供っぽいよ……」と、一般客に忌避されたのかも(ポケモンやってない映画ファンである僕もそんな感じで観てなかったわけだし)。
アニメだが『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023)が大ヒットして任天堂映画は続いていくし、ゲームの実写映画化『マインクラフト Movie』(2025)も大ヒットした。メジャー向けのポケモン映画もそのうち作られるだろうって感じで本作を観てみた……これさっきも同じこと言って二回繰り返してるな。
モロに最初からすぐネタバレあり。
ポケモンは詳しくないのでポケモン詳しくない中年男性の感想。
⚡️
ポケモンが人間と共存している世界。
ポケモンに複雑な想いを抱く青年ティム(演:ジャスティス・スミス。日本語吹替:竹内涼真)は、疎遠になっていた父が事故死したとの報を受け、ポケモン文化が盛んな街ライムシティへ赴く。
探偵をしていた父の家に行ったティムは、探偵風のハンチング帽を被った記憶喪失の名探偵ピカチュウ(声優:ライアン・レイノルズ。鳴き声:大谷育江。日本語吹替:西島秀俊)と出会う。ティムだけは何故かピカチュウと会話が出来る。
「父は死んでいない」と感じるティムとピカチュウは、新人記者ルーシー(演:キャスリン・ニュートン。日本語吹替:飯豊まりえ)と知り合い、彼らは消えたティムの父の行方を探すが――
そういう話。
ティムが幼い頃はポケモン好きだったが、母が死んで自分をないがしろにしてポケモン探偵ばかりしてた父を忌避するようになった、それでポケモン嫌いになっていたが名探偵ピカチュウと共に父の行方を追って冒険していくうちに名探偵ピカチュウとの間に友情が芽生える。その過程で本来のポケモン好きだったり父への想いも蘇ってくる展開。
もう伏せておくこと自体が恥ずかしいんで最初に言いますが本作の「ティムとだけ話せる、オッサンみたいな性格のピカチュウ」はティムの父なんですね。知らない人いたらネタバレになって申し訳ないですが、僕も観る前から知ってたしバレバレなんで、伏せて感想書いてたら顔真っ赤になりそうなんで書きましたね。注意書きしといたので許してください。
つまり中身が父であることが伏せられれたポケモンと冒険していくうちに、父やポケモンへの愛が蘇る……という展開はテーマと完全に一致してて誰が観ても見誤らない分かりやすいストーリー。
本作はコケたけど日本では「しわしわのピカチュウ」がX……当時はTwitterでバズってたから日本ではそこそこヒットしたのかも?
主人公ティムは後に『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(2023)でハーフエルフの魔法使いの役してたあの青年。
ティムが好きになる女性記者ルーシーは『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023)でアントマン(スコット)の娘役してたあの子ね。『アビゲイル』(2024)とかにも出てた、まぁ若手白人女優ですわ。ルーシーの相棒ポケモンはコダック。僕、コダック好き……というのは『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)でも主人公の相棒がコダックでその時気づいた。激安ドンキホーテのドンペンとかも好きだし、自分はこういう白目が大きくて点のような黒目を持った吾妻ひでおの虚無キャラみたいな表情で、くちばしと丸いお腹を持ったキャラが好きみたい。ピカチュウみたいな黒目キラキラの純粋そうなタイプじゃなくて、コダックみたいな白目が大きい虚無的な純粋さの顔の奴が好きみたい。自分の自画像もそんな顔だし共感しているのかも。
『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)でも女性主人公ハルの相棒がコダックだったし、女の子の相棒に充てがわれやすいのかも。知らんけどTVアニメでヒロインどれかの相棒もコダックなんだろう多分。
ティム達は、父の行方を探す過程で伝説の人造ポケモン、ミュウツーが絡んでいることを知る。
だからメインはタイトルにもなってるしピカチュウ出ずっぱり、ただし中身オッサンの。吹き替えは西島秀俊だけど、思いのほかオッサンっぽさやおどける様子が上手かった。当然ながらピカチュウ可愛いし。しかもオッサンなので本作ならではの可愛さ?他の作品にもオッサンだったりやさぐれたピカチュウが出るのかどうかは知らない。次にミュウツー、コダック……あとは冒険の途中で色々なポケモンに出会う。
なるべく色んなポケモンを出せるようにか、舞台となる街にはポケモンがいっぱい居るし地下ポケモン闘技場に行ってリザードンと戦ったり、ポケモン研究施設が出てきたり、色んなポケモンに化けるポケモンと戦ったり……なるべくポケモンいっぱい出そうという工夫が凝らしてあった。
本作と『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)、2作だけの知識で恐縮だけど「ピカチュウ、コダック、リザードン、コイキング→ギャラドス」こいつらは序盤で絶対出てくるからストリートファイターでいう「リュウ、ケン、春麗、ガイル、ザンギエフ、ダルシム、ブランカ、エドモンド本田、キャミィ」……みたいな「絶対外せないポケモンなんだろうな」と思った。あと「アイツやアイツも絶対出てくるなぁ」というのも複数居たがなにぶん名前を知らないので列挙できない。
本作と『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)、2作だけの知識で恐縮だけど、ピカチュウとコダックは絶対最初に出てきて「これポケモンです」って印象を出して、次にリザードンも序盤で出てきて「こういう暴れ者もいます」と見せてくる。そして「コイキング→ギャラドス」という進化は2作同時に出てきた。知識がないもんだから『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)で「あっ、ただの魚みたいなコイキングが巨大な竜みたいなやつになった!」と驚いたが、客観的なもう一人の自分が「中年男性の俺がポケモン観て”コイキングがでっかい竜になった!”って驚いてる姿あまりに素直すぎて可笑しいな」と、分身して楽しんだ。2作とも、進化の例として絶対に強調して見せてくるのが「コイキング→ギャラドス」なので「ポケモンの進化といえばコイキングでしょう」という定番なんだろうきっと。
それと、ティムたちが「自分たちが居る山がドダイトスだった!」というアクションシーンがあるのだが、幾らなんでもこのドダイトスとやらが島くらいあってデカすぎる。調べたら本作では改造されてデカいだけで本来はもっと小さいみたい。この超巨大ドダイトスの上でティムとかルーシーが勝手にピンチになるシーンは10回くらい死んでないとおかしいくらいピンチすぎて「このポケモンでかすぎるなぁ」とか「ティムたち、よく生きてたなぁ」などと思ったが、ここもまた自分の感想が純粋すぎて今書き出すと可笑しい。
ティム達は冒険を続けてラストは、黒幕がガスを撒き散らすバルーンを伴ったパレードでの悪事に対峙する、というクライマックスは同じくワーナー作品である『バットマン』(1989)を想起させられた。多分そうだろう。衆人環視の中で悪事を暴けるし丁度いい。
それにしても黒幕は頭に機具をハメてミュウツーの脳にダイブするのだが、その現場にティムを置いたままなので敵ポケモンを排除したティムが普通に機具を取って逆転されてて可笑しかった。弱点を丸出しすぎる。
そういう感じで、今まで期待できなさすぎて観なかったわけだがいざ観てみるとポケモン知識ない自分でも、そこそこ卒なく最後まで面白かった。
……とはいえ名作!とまでは行かないし、続編がなくても「まぁ名探偵ピカチュウはこれだけでいいだろ」と思える、ほどほどの面白さだった。
「ポケモンGETだぜ!」みたいなホビーアニメ主人公的な男児が主人公だと入っていけないので、醒めた青年+中年男性ピカチュウっていう普段のポケモンからズラしてたから見やすかった。これはメンブレしたアラサー社会人をターゲットにした『ポケモンコンシュルジュ』(2023-2025)の見やすさと似てるね。どちらもキッズじゃなく「昔ポケモン好きだった社会人」を狙った作品なんだろう。本作の場合はもっと一般層も視野に入れて作った感じ……だがヒットしなかった感じか。今思えばもっとバトルが観たかった気もする。
ただ、ポイントは「”ゲームの実写映画化”という成功例がないことにチャレンジしてる」その一点だけで充分にリスク取ってて偉い。ハリウッド映画って成功例がない大作って作られないからね。誰かが成功したら我も我も……と続くけど、成功例がないとスポンサーが降りる。だから10年、20年企画してたけど没……みたいな事が昔から延々と続いてる。何度も前述した通り『マインクラフト Movie』(2025)という大成功がやっと出てきたので今後は少しづつ増えるだろう。
「ポケモンに触れたい」という初めて生まれた最近の願いが少し叶えられた、そんなリアタイ自分のマイブームに水をやった、そんな鑑賞でした。
ピカチュウが
そんな感じでした
〈ロブ・レターマン監督作〉
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