gock221B

映画の感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「アス (2019)」冒頭見てすぐオチがわかっちゃうのは別に良いとしても本編に緊張感なさすぎる気がしました👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾

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原題:Us 監督&脚本&製作:ジョーダン・ピール 製作国:アメリカ 上映時間:116分

 

 

 

めちゃくちゃ面白かった黒人ホラー「ゲット・アウト (2017)」でデビューしたコメディアン、俳優のジョーダン・ピール監督の二作目。今回もまた黒人ホラー。
ソフトもとっくに出てるので今回は丸っきり全部ネタバレなので読む人は御注意。

 

 

主人公の黒人女性アデレードルピタ・ニョンゴ)。彼女は、幼かった1986年の夏、カーニバルで自分と全く同じ顔の少女と遭遇、恐怖のあまり失語症となるが大人に成長した今ではそれを克服し、愛する夫と2人の子供と裕福な家庭で幸せに暮らしている。‥この過去の回想が描かれる冒頭を見て大体想像がつくわけだが、とにかくこのカーニバルの出来事は繰り返し出てくる。この場面は幼アデレード役の少女の驚き顔も良い。
四人家族は夏休み、別荘にやって来たが、ここに来てからアデレードは落ち着かない。
幼い頃、ドッペルゲンガーと遭遇した場所だったからか。
そんな夜、アデレード達の別荘の前に四人家族が立っていた。彼ら彼女らは自分たちと全く同じ顔をした邪悪なドッペルゲンガー「US(自分たち)」だった。
そんなホラー映画。
別荘の前に四人家族が立っているシルエットはインパクトあった。
夜中に男が立ってるだけなら「ただの不審者だな」と思うが、男だけでなく妻も子供たちも一緒に手を繋いで立っている、夜中にこんな光景はあり得ない。ありえない事が起きてるのが一目で伝わる。ちなみに、この映画で一番面白かったのはここが頂点。冒頭のカーニバルとこの場面だけ最高で、その面白い時間はもう既に終わってしまった。酷い言い方すれば予告編を観ればそれで充分だと言えなくもない。
アデレードドッペルゲンガーは、何やら自分たちの悲惨な境遇について喋りだす(ここは「オカルト的存在が自分語りを始めた?!」と少しワクワクした)。「よくわからんが誰にも顧みられず死んでいく貧しい黒人を表してるのかな?」と思いつつ観る俺。
四人家族はそれぞれ自分の分身と闘って逃げる事に成功。
「近年、世界各国で作られてる貧しいものが富めるものに復讐する格差映画か。貧困者をドッペルゲンガーという超自然的な存在で表現してるんだね」とボンヤリ見ていた。
隣に住む白人一家の別荘にも、彼ら白人一家のドッペルゲンガーが出現。ジョーダン・ピールの黒人ホラーに出てくる裕福な金髪白人‥そんな人達が生き残れるはずもなく1分くらいで自分たちのドッペルゲンガーに皆殺しにされる。
自分の別荘から、この白人一家の別荘に逃げてきたアデレード達は、白人一家のドッペルゲンガー達と対決。何とか倒した。もう慣れたもんだ。TV点けるとあちこちでこの現象は起きている模様。
この手のホラーで、こういった不思議な怪異は主人公たちの主観にだけ起こるという曖昧な展開が多いけど、この映画では他の人や世界全体にも起きていて人々はそれを観測できているようだ。前作「ゲット・アウト」もそうだけど、この監督は怪異を超自然現象として扱わず、ちょっと無茶なSFホラーとして描写したい人みたい。
そんな感じで、終盤までUsや白人一家ドッペルゲンガーと闘いながら逃亡するアデレード達。
この、バトルや逃亡のシーンが本編の大半を占めてるのだがハッキリ言ってかなり緊張感がなく退屈だった。
まずドッペルゲンガー達が忍び寄るシーンがどれも‥一番最初の玄関前に立ってたところだけ冴えてたけど後は全然恐い現れ方をしない。そして戦闘力も弱すぎるというのがある。隣の白人一家を一瞬で倒したドッペルゲンガー達だがアデレード達と戦い始めた途端めっちゃ弱い。
ドッペルゲンガーは本体と似ているらしくパパのドッペルゲンガーはパパ同様ドジだったりして、とにかくアデレード達は自分たちのドッペルゲンガーから安々と逃げて合流する。ここ、白人一家がドッペルゲンガーに皆殺しにされるところを先に見せといた方が緊張感あったかもしれない。その後、アデレード達は白人ドッペルゲンガーと出くわしてまたもやバラバラになるが、何だかんだで白人ドッペルゲンガーを全員倒して再び合流。とにかくアデレード達が強いのか、アデレード達に出くわすとドッペルゲンガーが弱くなってしまうのか知らないがとにかくドッペルゲンガーが弱すぎて全く緊張感ない。子供が殴って倒せてしまうし。そして、恐らくレイティングを下げるためなのか、グサッと刺す場面などでカメラが人体を刺す場面を全く映さない(ラスト以外)。別にグロい映像が観たいわけではないが、とにかくMCUとかディズニー映画くらい映さない。
逃亡中も、殺人ドッペルゲンガー達がそこら辺に居て危険なはずなのだが、アデレードがすぐに別行動取るしパパもそれを全然止めず冗談言ったりしてるし、とにかく緊張感がない。愛する妻が走っていって次の瞬間に殺されちゃうかもしれないのに「ママがまーた独走しちゃったよw」とか言ってる。
最後は息子をさらわれたアデレードが、自分のドッペルゲンガーと一騎討ち。
地下に謎の施設が‥政府によって市民のクローン人間が作られて人間性のない生活を送っているらしい。クローンは地上の本体と魂で繋がっていて?地上の本体と同じ動きをしていたりする。何でクローンが本体と繋がってるのか何でこんな施設やクローンが必要なのか、話を聞いてもイマイチ要領を得ないものがあった。
そして今からオチをネタバレするけど、アデレードは幼い時のカーニバルで既にクローンと入れ替わられており今までの主人公アデレードは実はクローンだった事が明らかになる。まぁそうだろうな‥とは思ってたが、‥アデレードはそれをすっかり忘れていたらしい。何で忘れてたのかはよくわからない「このオチのために忘れてたんだな」としか思わなかった。
で、ドッペルゲンガー‥クローン達や地下の施設に対しては疑問が凄くいっぱい湧いて来るが、本作でドッペルゲンガーを超自然的存在じゃなくてクローンという(一応)科学的な存在にした理由というのは「実は主人公アデレードはクローンで、ドッペルゲンガーだと思ってた方が本物だった」というオチのためだったのね。だからクローンや地下施設に対して色々疑問を抱いても仕方なく、そういうもんだと思った方がいい。
そんなこんなで貧困者を表現したクローン達が、富めるものを表現した地上の人間たちに取って変わることを予感させる感じで終わる。

 

 

 

本作が公開されてすぐこれ観てたら「黒人差別ホラーの次は黒人格差ホラー!ジョーダン・ピール、やりますねぇ!」と監督の狙いについて感心してたかもしれないが「ジョーカー」「パラサイト 半地下の家族」など数倍優れた格差もの映画を先に観た後で本作を観たせいか、かなり物足りなかった。
別にオチがバレバレでも中盤のUsとのバトルが面白ければ全然楽しめたと思うけど。
自分はB級ホラーは好きだし、いくらクローンや地下施設の設定が現実味なさすぎたとしても中盤の対ドッペルゲンガー戦さえ面白ければ全然良かったと思うんだけど、あいにく全く怖くないし緊張感ないグダグダしたものだったしで、かなりガッカリした。
前作「ゲット・アウト」の真相や終盤も凄く現実離れしていたが、そこに行き着くまでの展開などがあまりに面白かったので全く気にならなかった。本作にはそういう捻じ伏せるパワーを全然感じなかった。自分たちや白人一家のドッペルゲンガーとは、もっと一進一退の攻防をしないとダメだ!
幼いアデレードドッペルゲンガーと出会う冒頭と、家の前にUsが立ってる前半までがピークって感じでした。これ、長編映画じゃなくて「ブラックミラー」の一話60分のちょっとした小話くらいの方が丁度良かった気がする。
「つまらなかった」とまではいかないが「普通‥」という54点くらいの感じでした。そんで「ゲット・アウト」がめちゃくちゃ良かっただけにガッカリ度が高く感じるという‥「へレディタリー 継承」があまりにも良すぎたせいで、まぁまぁ最後まで退屈しない程度に面白かった「ミッド・サマー」に対して「『普通に面白い』程度じゃダメなんだよ!」と死ぬほどガッカリした経緯に似てる。
前半以降、割とがっかりだったけど、そういえば白人ママのドッペルゲンガーが化粧やオシャレを楽しむシーンが妙に良かったね。
あと本作の主人公アデレードを演じたルピタ・ニョンゴ、めちゃくちゃ可愛かったね。いつもはチリチリヘアーだけど本作では細くて長いドレッドというオシャレな髪型だったせいか。よく見たら目もめちゃくちゃ大きすぎるし。‥だけどルピタ・ニョンゴさんは自分の髪型に誇りを持ってると言ってたから、髪が長くて可愛かったという、こんな褒め方しても彼女は喜ばないかもしれない。もっと本人が聞いたとしても嬉しい気持ちになるような、そんな褒め方を次までに考えておこう。

 

 

そんな感じでした

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👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾👩🏾‍🦱👨🏾‍🦲👧🏾👦🏾

Us (2019) - IMDb

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