gock221B

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「JUKAI -樹海- (2016)」 富士の樹海が舞台のアメリカンホラー。前半のおかしなJAPAN描写は楽しかった🗻

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原題:The Forest 監督:ジェイソン・ザダ 製作国:アメリカ 上映時間:93分

 

 

 

聞き慣れない監督だが長編デビュー作らしい。ダークナイトシリーズの原案をしたりマンオブスティールやバットマンvsスーパーマンの脚本家‥というのは不安だが「青木ヶ原の樹海を舞台にしたアメリカンホラー映画」というのは魅力ありすぎる。
WOWOWでやってたのを録画して貰って観た。
ナタリー・ドーマー演ずる主人公サラ‥の双子の妹は日本の女子高で英語教師をしていたが、ある日失踪して青木ヶ原に消えたという連絡が学校から入る。
主人公は妹の消息を追って来日。青木ヶ原に調査に行く。。

主人公のナタリー・ドーマーは「ゲーム・オブ・スローンズ」や「ハンガー・ゲーム」シリーズなどの超メジャー作品で有名らしいが生憎、俺はどっちも観てない。
それよりもリドリー・スコットの名作「悪の法則」でブラピを誘惑するチョイ役でしか知らぬ。
あと「キャプテンアメリカ:ファースト・アベンジャー」で、キャップのファーストキスを奪う米軍女性を演じていた。
この二つのチョイ役しか観てないが、彼女は妙に記憶に残る顔‥というか正直凄くアクが強い顔をしてるのですぐ覚えた。アクが強いので最初は「AKUがつええな‥」と好きじゃなかったが、よく見ると山猫みたいな顔で造形的に見ていたい感じの顔をしてるなと思い始めた。
主人公サラは成田→新宿に到着。
新宿のガード下を通り、新宿のドン・キホーテカラオケ館の前を通る。
新宿のあの辺のはずだが何故かゴスロリ少女達がいたり、寿司屋で活け造りを出されて困惑する主人公。
この新宿は外国人が日本に来て困惑する日本の都市部の集合体‥、新宿というよりも架空の都市Shinjukuといった感じだ。
街のサラリーマンやOLや店員などは、どこか無表情なエイリアンっぽく描かれていて面白い。
ホテルで東京の街を眺める主人公。俺が住んでる所から電車で30分くらい‥行こうと思えば自転車で行けなくもない。そんなところがアメリカンホラー映画の舞台になっているのが凄く奇妙な気分。

主人公は妹が勤める女子高や寮を見た後、青木ヶ原に妹を探しに行く。
ちなみにその双子の妹ジェスは、ナタリー・ドーマーが一人二役で演じている。

通学中の女学生が突然に森から出てきたり出会う日本人は皆、謎めいた事を言ったり目が合うとニヤリ‥と笑ったりと不気味な感じ。
樹海近くの旅館の廊下でも認知症の老人が飛びかかってきたり、この日本は怖い。
これは「日本人がそう見える」というだけではなく主人公の不安な心理からの主観ではこう見えてるって事か?
森の案内所?のおばさんから「森に入ったら、遊歩道から出ちゃダメよ。絶対に」「道から外れるな」と何度も言われる。
というかこの謎の森の案内所とやらはアメリカンな地下室があって、森で死んだ者の遺体がたくさん置いてあったりして謎だ。何ここ?笑
この辺までの前半は凄く面白い。ひょっとして傑作か?と思った。

 

 


主人公は旅館の飲み屋でオーストラリア人のイケメン記者と知り合い、妹を探してる話や幼い頃に両親が何者かに殺された事件、それを妹だけが目撃したことを話す。
イケメン記者は取材の為に青木ヶ原に入ると言う。
小澤征悦が演じる樹海の監査員とも知り合い、三人で樹海に入る。
小澤征悦はサラを見て「君には悲しみが見て取れるから行かない方がいい‥」と言う。
森にテントを張って滞在している人がいたり、首吊り自殺者の死体を見つけ地面に降ろして合掌する小澤征悦とイケメン記者。
捜索を続ける中、日が暮れてきたので一旦帰る事にするがサラの妹ジェスのテントを見つける。近くに洗濯物も干してあるしここで過ごしていたようだ。
「ここは一旦帰った方がいい」という小澤征悦の静止を振り切り「私はここに泊まって妹を待つわ!」と言って聞かないサラ。言うこときけって
小澤征悦は「何か見たり聞いたりしても、それは現実じゃない。全て君の頭の中で起きてる事だ」と忠告して渋々帰るが、イケメン記者はサラを心配して共に残る。
ここで完全に「道から外れて」しまった。

っていうか小澤征悦はもっと具体的に引き止めたらどうだ?
「悲しみが見える」だの「森には怒りと哀しみが渦巻いててそれに飲み込まれて云々」とかさ、さっきからブルース・リーみたいな抽象的な事しか言わないからサラを全く説得する事が出来てないじゃん。
俺が何か無茶しようとしてる時にこんな抽象的でカッコいい事言われたらヒロイックな気分が加速してより無茶な事をしてしまいそうだ。人を本気で止めたいならもっと身も蓋もない言い方しなきゃ止められないぞ。

 

 


映画前半の怪異はジワジワとした良い感じなのだが、中盤以降はモロにアメリカンなビックリ脅かし系。
最初は「日本なのに何でアメリカン脅かしなんだよ」と思ったが、アメリカ人のサラ主観だからこれでいいような気もする。
前半の変わった日本描写や樹海に入ったばかりの中盤は自殺者の遺体やテントを見せて樹海っぽいし楽しいのだが、しばらくして佳境に入ると、森の中でゾンビっぽい悪霊が大量発生してるだけで樹海感はすぐゼロになった(正直、撮影されてる場所もこれは樹海じゃない気がする。。外国の普通の森だろ)
しかし幽霊でもなんでもない普通に寝泊まりしてる人は何してるんだろうね‥精神的な原因?社会からドロップアウト?何にしても怖いわ
樹海の悪霊たちだが、Jホラーの悪霊でもないゾンビでもないというかなり中途半端な存在だった。しいて言うならアメリカン悪霊かな?物理的には触れて来ないで怖いビジョンを見せてどんどん人間に幻覚を見せる系のやつ。
話が進むにつれてどんどん平凡なアメリカンホラーになっていたのが残念だった。
樹海は恐怖やトラウマが増幅される舞台装置になっており、サラのトラウマと悪霊とが呼応して良くない事ばかり起きる。。
後半の、双子のトラウマ要素と悪霊はイマイチでしたね。。
というか双子要素は要らないんじゃないか?普通に取材しに来ただけでいいじゃないのか。
双子は何のメタファーだろうとかいうのはわかったが面倒くさいしあんま面白くなかったのでどうでもいいわ。
前半の面白ニッポン、中盤のお化け屋敷感はかなり好みだったので後半が面白ければよかった。おしかった
アメリカンホラーなので別に悪霊がわーっと‥霊がうまくできないんなら普通のゾンビ出してくれてもよかったんやで。。
正直あまり面白くないので炒飯を一生懸命作ってたので後半あまり観てなかった。
期待してた程じゃないが普通って感じだった。だが過剰に期待し過ぎてただけで駄作!というほど悪いわけじゃない。まあ普通です。。54点くらいの感じ?
序盤72点→中盤60点→終盤54点と、映画開始からどんどん落ちて行くパターン。
このパターンは一切記憶に残らないし再見もしたくならない厳しいタイプ。
だけどレンタルとかで観たら普通に楽しむことは出来る面白さはあった。俺を信じて!
DVDとか配信販売はまだ出てないみたいっすね。

 

 

 

そんな感じでした

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Jukai (2016) - IMDb

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