原題:Glow <Season.2> 企画&製作総指揮:リズ・フラハイヴ、カーリー・メンチ
放映局:Netflix 製作国:アメリカ 各話:約30分
女性受刑者達の人間模様を描いたNetflixの大人気ドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック(2013-)」のスタッフが制作(僕はそっちは未見)。どうやら30代女性の群像劇が得意な製作者なんだろう。
ちなみにこの「GLOW」は1986年~1990年まで本当に放送されてたらしい。
実在したGLOWの公式サイト
G.L.O.W (Original 1985 Pilot) - YouTube
本作はこの実在したGLOWをモデルにドラマにしたもので、別に実話をそのままドラマ化したわけではないので本作の登場人物やレスラーなどは創作(だけど老婆姉妹ギミックのレスラーなどの実在した似たレスラーも何人かいたらしい)
Story
1985年のロサンゼルス。
シーズン1で、プロレスを学んでギミックやアングルを作り出し、何とか旗揚げできた新興女子プロレス団体「ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」略して「GLOW」
悪役レスラーを演じる主人公ルース・ワイルダー(アリソン・ブリー)。ルースの元親友、シングルマザーのデビー・イーガン(ベティ・ギルピン)はGLOWの善玉トップレスラーとなる。
GLOWを制作するのは元B級映画監督のサムと、スポンサーやリングアナなど一人で何役もこなすプロレスファンのイケメン御曹司バッシュ。そして色んなギミックの愉快なGLOWレスラー達。
TVカメラマンなどの新キャラも加わって「GLOW」のTV放送が始まり人気も出てきたが、番組は早くも打ち切りの危機に――
前シーズンでは、半端者たちが集まって紆余曲折ありながらもプロレスを学び何とか旗揚げに成功したところで終わった。
この第2シーズンではGlOWの興行とTV放送が始まり、そこそこファンも増えるが番組は打ち切りの危機に陥り、各人は打ち切り回避のために奔走する‥。というのがざっくりしたあらすじ。
人間ドラマ部分は、主人公ルースとデビーの壊れた友情の回復が大きなトピックで、サム監督と娘、サム監督とルース、離婚して荒れているデビー、その他の細々とした人間関係が描かれる。
ルースとデビーとサム父娘とバッシュ。この5人に費やす時間が圧倒的に多いのだが、彼らの個々人の話というよりも、主な登場人物がGLOWという一つのキャラを形成して「今のこのパートはGLOWという生き物の頭(サム)の部分を見せるよ」といった感じ。群像劇と一言で言ったほうが早いか。
ストーリーの大まかな流れは大きな目で見ればシーズン1と同じ。
地上波TV放送されているとは言え、GLOWはキワモノ的な受け止められ方をされているようだしGLOW出演者たちも自覚している。その中でルースのように「自分が何万人もの人に表現できる場所!」と思っている者もいればバイト感覚で参加しているものもいる。
第3話くらいまでは、せっかく旗揚げしたのにプロレスの試合は殆ど流れず、せせこましい人間関係やギスギスした喧嘩が描かれ、面白いのかどうかよくわからない不安な気持ちで観てたがシーズン1同様、第4話がめちゃくちゃ面白くて、そのまま最後までずっと面白いので徹夜で最後まで一気に観てしまった。。。
という流れはシーズン1と全く同じだった。
そしてGLOWのプロレス興行がガッツリ流れるのは第4話、第6話、第8話、第10話(最終話)の3回しかないが、この3回ある興行が本当にプロレス的で見事で、それでいて全く押し付けがましくなく、だからプロレスシーンが少ない事に文句はなかった。
💋第1話では演出もしたいルースが番組のOP映像を勝手に撮ってしまう。それは楽しいものだったのだがサム監督の自尊心を傷つけて、序盤のギスギス感を生んでしまう
💋第4話では色々あってメインイベントが白けきってしまう。
そこでプロレスセンスが非常に高いルースが咄嗟に幼女の客を使ってアングルを作り出し、このアングルは第8話まで(プロレス内での)ストーリーラインとなる。
💋第6話では何と、私生活がうまくいってないデビーがルースの脚を折ってしまう
この出来事をきっかけに様々なギクシャクしていた人間関係やプロレスの流れなど全てが良い方向に大きく変化していく。
💋第8話に至ってはプロレス番組「GLOW」が丸々一本流れるという画期的な回で、その本放送が面白いし試合も良かったし本当に素晴らしかった。
この回のGLOWは打ち切り濃厚になったので、サムが演出をやりたがっていたルースにアイデアを出させて番組を作ったというテイ。ルースは本当にプロレスやプロレス的なものが上手く(その代わり私生活はうまくいかない)番組は、馬鹿馬鹿しくも本当に面白かった。
ルースが作った番組は茶番コント7に対して試合2という割合で、今のWWEとかもそんな感じなのでこれはこれで時代を先取りしていて正しい。
💋最終話はTV放送していたGLOWの最終回。ビザ切れしていた選手ブリタニカをアメリカに住ませるためにアメリカ人のヲタと本当に生放送のリング場で結婚させ、それをアングルとして試合も組もうという最高の展開。あわよくば番組を買ってもらおうという心づもり。シーズン2は大団円を迎える
💄序盤は「プロレスの試合少なすぎない?」とか思ってたけど、最後まで観ると日常描写も全てプロレスの前振り‥というかドラマ全編がプロレスだったんだなと気付いたのでオールOKでした。
💄プロレス的な流れは上記の通りで私生活パートの話としては、第六話で私生活が上手くいかずコカイン吸って試合に出たデビーが力入り過ぎてルースの脚を折ってしまう。
ルースを最後にお見舞いしたデビーとルース。
親友だった2人だが、ルースがデビーの夫と不倫SEXしてしまったがためにシーズン1の初回からずっと不仲だった(シーズン1最終話でやっと業務連絡くらいの会話はする程度に回復)この病室で2人きりになったのでお互い初めて本音でブチキレて罵り合う。
これは互いにプライマル・スクリーム(原初の叫びでトラウマを克服する療法)の効果があり、やっと仲直りする切っ掛けになった。
💄ルースの骨折で、演出に口出してくるプロレス上手いルースに対してずっと冷たかったサム監督も、自分の大人気なさに気付いて優しくなり、ルースの心を癒やした。
サムは、ルースに枕営業を持ちかけたTV局のお偉いさんへの怒りが爆発して罵りまくる。ルースはそこまではサムに冷たくされてたので、てっきり自分を非難すると思っていたサムはセクハラ上司に対して自分のためにキレる様を見つめるルースがどんどん柔和な笑顔になるシーンは感動的(更にサムはお偉いさんの高級車を破壊し、そしてそれを特に誰にも言わないのが更に良かった)
これ以降サムはルースに対してずっと優しくなる。そして自分と娘の関係をフォローしてくれたルースに対してサムは恋愛感情を抱くがルースはTVカメラマンに惚れていたしスルー。
今までのサムだったら逆ギレしてそうだが、大人になったサムはこのフラれも甘んじて受けとめて最終回でルースに更なるプレゼントをしてホンワカした雰囲気にさせた。
💄最終回の「リングでのガチ結婚式」というギミックの際に、突然バッシュは「前からブリタニカが好きだった」という展開になる。そんな素振りはマジで1秒たりとも無かったのでこれはさすがに前振りが必要だったと思った。というかバッシュは身内に不幸があった直後で精神が乱れていたし、GLOWを存続させたい一新だったのかもしれん。バッシュを好きなマチュ・ピチュも悲しい顔をしていたのでバッシュ絡みのアングルはS3で、という事なんだろう。「急に180度優しくなったサム」同様、この「急に結婚するバッシュ」とか妙な部分もあったが、第4話以降の圧倒的な面白さによって「そんな些細なことはどうでもいいわ」と気にならなかった。
些細なことが気になる、という状態はあくまでも本筋がつまらないものに対して「ここがおかしい、あそこもおかしい」と連鎖的に気になるものなのだ。
💋💄大体そんな感じで「第三話までは面白くないが第4話まで観たらもうめちゃくちゃ面白い」というシーズン1と同じ感想だった。
同じこと3回しても仕方ないので、シーズン3では何故か再び仲悪くなってて改善していく‥という流れはやめてくれよ。次はラスベガスか。。早く配信して欲しい
僕は映画は好きだけどドラマがかなり苦手で、大人気ドラマも全部すぐ切ってしまうのだが、こんなにちゃんと全部観て途中で切らないドラマはこれだけだわ(あとツインピークス)。
ドラマの感想もブログにあまり書かないのでドラマの感想のテンプレが出来てないので読みにくい文章になったが大体こんな感じで楽しかった。
各キャラとか細かい面白い出来事は全部省いて、ざっくりした感想だけ書いた
だがこれでまた一年くらい続きが観られないのだろうし仕方ないから、同じ製作者による「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」も観てみようかな
そんな感じでした
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GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング - Netflix
GLOW (TV Series 2017–2019) - IMDb
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