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「古畑任三郎 (1994-2008)」全43話/全話一気観して、粘着クソ野郎の活躍を楽しんだ。お察しします

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一話完結の推理サスペンスドラマ。
最初に犯人の犯行を見せて古畑が追い詰めていくのを楽しむコロンボタイプのドラマ。
放送当時、シーズン1までは観てたが、その時は20歳くらいの時で、その歳の時は何かと忙しい時なのでシーズン2以降は観てない。そして三谷幸喜の映画やドラマの殆どが好きじゃないので改めて観る気になれず時が経った
「そういえば古畑を通してちゃんと観たことないな」と思って、借りて来て半月くらいかけて一気観した。
ちなみに自分はホームズシリーズがそこそこ好きな程度で、推理ミステリーそのものには全然詳しくない‥特に、推理ものによくある複雑な殺人トリックや謎解きには全く興味ない感じです。

 


素晴らしいシーズン1&2
シリーズ1を20数年ぶりに観て面白かったので、シーズン2も借りて観たら、より洗練されていて凄く面白かった。
シーズン2観終わって「よく知らなかったけど三谷幸喜って面白かったんだな」と思い、同時に「シーズン3+で終わりか、何でもっと無いんだろう?」と思った。
田村正和演じる粘着クソ野郎こと古畑任三郎今泉君やスターによる犯人達の魅力、シーズン1&2の面白さに関しては、魅力が突出していて一目瞭然なのでそこは飛ばします。文句なく面白い。この時点では「古畑のBOXセット買おうかな?」とすら思ったが‥


シーズン3の良くないところ
しかし、シーズン3に入ると色んな実験的要素がブチ込まれていて、それが上手くいってない気がした。それどころか古畑自体の事がどうでもよくなった
ワトソン役の今泉君の白痴化&幼児化をフォローするため、そして役を降りたがっていたらしい?田村正和の膨大な台詞を補うために優秀な部下・西園寺君が追加される。だが西園寺君は、まあいい。
そして巡査の向島の重要度がどんどん増していく。
最初はどうでもいいキャラだったにも関わらず、後付でメインキャラになったり何と大スターのイチローの義兄になったり(リアリティなさすぎ)最終的には「実は古畑の幼なじみだった」という過去が追加されてシリーズ最終作「古畑中学生」のラストは向島のショットで終わる。古畑サーガのラストがこいつでいいのか?
向島が古畑の幼馴染だった」というのは、今泉や西園寺じゃ年齢が合わないから適当に向島を当てはめたに過ぎないのに、まるでシリーズを通して古畑の相棒であったかのような大層な扱いするものだから、めちゃくちゃシラケた。
そして頭脳明晰な古畑が、あれだけ共に青春の中で冒険を共にした向島君の事を丸っきり忘れているのはあり得ない。そして向島も何故それを言わない?
あと、わずか数話の間に平凡な向島が「非現実的な女性(大富豪の美人)との結婚→離婚を何度も繰り返す」というギャグも面白くない上に「ああ、古畑って作り話なんだな。製作もそういう認識なんだな」と、真実味がどんどん薄れていった。フジテレビ的な悪い意味での世の中を舐めている感じが出てたので素晴らしかったシーズン1+2の事すらどうでも良くなった。
田村正和の台詞を更に減らして話をスムーズに勧めるために追加した西園寺だけでは飽き足らず、事件の経緯を喋りまくったりメタ的視点で事件の真犯人を全て推理したりする「花田」の追加。
花田は職を転々として古畑達の前に現れ、フリーターの癖に古畑達の捜査に殆ど参加したりする。真面目に観る気分がどんどん萎えていく。少劇団的というかフジテレビ的というか‥めちゃくちゃしょうもないキャラだ
花田はクソキャラだとして、西園寺と向島はそこまで悪いキャラではない。
しかし「四等分された今泉君」のような彼らを見てると古畑というドラマの魅力までもが分散された感じがした。
シーズン1の前半の頃の様に「今泉君はドジもするがちゃんと仕事もする」というキャラのままにしといて、今泉くんが調査の経過を喋りまくったりして古畑の台詞を減らせばよかったのでは

更にアリバイやトリックや今までの作品ルールを破る新しい試みの数々。
それらの試みがあまり面白くなく、また以前よりも単純にアリバイやトリックが破綻している回が多く、前述の面白くない新キャラ達と合わせて一気に興味を失った
特にメタ表現ギャグ等は、たかがシーズン3までしかやってないフィクションの壁を何度も何度も揺さぶるものだから、古畑ワールドというフィクションの器がすっかりグラグラになってしまい、このドラマの魅力そのものが損なわれた。
自分の中の古畑シリーズの魅力自体が目減りしていくものだった。
シーズン3を観て「嫌いになった」のではなく「好きでも嫌いでもない、興味そのものがなくなった」という感じ。恋人と別れるしか無い心理状態と一緒だ。
そして、その魅力が減っていくのと平行して自分がよく知ってる「全然面白くない三谷幸喜の映像作品」が完成していくのを感じた。
しかし、松村達雄津川雅彦田中美佐子福山雅治の回は面白かった。
あとファイナルの石坂浩二藤原竜也は面白かった。俳優は良い人ばっかだしね。
こうして書くと面白い回は幾つかあった。
でも上記の良くない要素はジワジワとボディブローのようにシリーズ全体の魅力を損なうものだった。
シーズン1&2をめちゃくちゃ楽しんだにも関わらずその事を書かず、シーズン3の気にいらないところばかり書いてるのはそういうわけだ。

 


好きな犯人
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沢口靖子は、子供の頃から美人だとは思ってたが生気がない人形みたいなので色気や魅力を一切感じた事なかったのだが、この犯人役で初めて女性として良いと思った。
厳しい戒律に縛られた哀れな女性で、髪型も適当に切っただけみたいなザンバラ頭&色気のない黒縁眼鏡をかけている。だが、彼女を縛るものを可視化したかのようなそれらの外見が、彼女を逆にセクシーに見せている。
そして全キャラの中でもトップレベルの狂人(刑務所より病院にブチ込むべき)
フィクション全体の中でもかなり好きなタイプの狂人サイコウォーリアー
かなり好きなタイプの女性であるかもしれないと一瞬思ったが、しかしまともなコミュニケーションは一切取れそうもない。
抱きしめたくなる儚さもあるが、実際に抱きしめたら後日、彼女の強行突破乱入により確実に殺害されるというパラドックスも魅力になっている。
隔離するしかない危険人物‥。信管を抜き忘れた核弾頭‥。このキチガイ!大好き

こういう狂ったキャラを切り取って一、二時間ほど光らせる事が出来る‥というのが映画やドラマなど映像メディアのフィクションのいいところだな~と思う
風間杜夫は本人や話自体が面白かったのもあるけど、製作サイドに配慮されまくって異常なまでにフォローされてるキャラや、それを甘んじて受けていた大物芸能人による犯人たち(SMAPイチロー山城新伍など)と違い、大御所にも関わらず物凄くダサい犯人を演じている風間氏の器量の大きさに痺れた。
しかも他の俳優みたいに「いま私凄い演技してますよ~」というサインも出さず、さらっと笑いものを演じる様がカッコよすぎる。さすが杜夫
石坂浩二藤原竜也は単純に話が面白かったし、藤原竜也はいつもの常時キマってるとしか思えない舞台演技が可笑しかったし石坂浩二との「古畑vs.金田一」感が楽しかった。
それにしても藤原竜也のキャラは一体何のために生まれてきたんだ‥というくらい可哀想なキャラだった。同時に石坂浩二のキャラはあまりに非道。最後に古畑と「いい試合をした後のアスリート」みたいに二人で笑いあってたが笑いあってる場合ちゃうでと思った。
それ以外だと、桃井かおり田中美佐子津川雅彦大地真央も好きかな?
犯人役の俳優は皆良かったけどアリバイやトリックがめちゃくちゃという回は結構多い
キムタクも凄くいいサイコキャラだったのに総集編でキムタクへ配慮したのか「古畑のオッサンに殴られて目が覚めたよ」みたいなナイスガイにされていてアスペ的な魅力がゼロにされてたのが残念だった。「景観を損なうから観客ごと観覧車を吹っ飛ばす」ようなサイコパスが、たかがビンタされただけで更生するわけないだろ!むしろその程度で更生する方がよりキチガイやろ

 


嫌いな犯人というか嫌な演技の犯人
これは、キャラや話の内容の良し悪しとは関係なく、演技が酷いので嫌いでした。
笑福亭鶴瓶はストレートに酷かったし、明石家さんまも演技がクサすぎる。
陣内孝則はプロの癖に大袈裟すぎる演技で、目をギョロギョロさせながら心の中で思ってれば済むような台詞を大声で常時、絶叫してるので本当に酷かった。陣内の喋り方だけで逮捕したい。大声でまくしたてる陣内を射殺するライセンスを全国民の手に。
まあ、このドラマの殆どの俳優は大袈裟な演技だけど、彼らは特に酷い感じだった。
しかし、江口洋介の回に出たテロリスト仲間の水道橋博士は、それらを遥かに凌駕する酷い演技だった。
邦画によく出がちな「さあゲームの始まりです」的なジョーカーっぽいエキセントリックな厨二病的な犯人演技で、全話通して彼が一番酷い。「シャイニング」のジャック・ニコルソンみたいに眉と口角を極端に上げ続けていて「ド、ドースル?マズイジャン!」と上ずったカタカナ声で台詞を読むのでキツい。
というか博士に比べれば前述の人たちは名優に思えて全く恥ずかしくない。
この博士は是非、観てほしい。めちゃくちゃひどいから
津川雅彦が「この歳でこんな演技を見せられるのはぁ‥キツイっ!」と言って自殺しそうになって古畑が止めそうな代物だ
他には「決して嘘をつかないフェアプレイを好む殺人犯イチロー」回もかなりヤバい。イチローのアイデアらしいが頭おかしいのか?
 

 

古畑任三郎 vs.SMAP」の物凄い面白さ
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SMAP解散騒動があった数か月後に観たせいか、これが死ぬほど面白かった。
またフジテレビに配慮されまくっており、SMAPが殺害する男は「皆に愛される草彅君を恐喝している」という、日本国民が「こんな奴殺せ殺せ」と思いそうな悪い奴だ。
それだけでは充分ではないと思ったのか、後から悪事エピソードをトッピングの様にどんどん追加していた。これはもう殺すしかないね!
SMAPは堅い友情で結ばれており、ターゲットを6人がかりでブチ殺す準備をしてるにも拘わらず、SMAPが陰惨な犯人に見えないようにか、まるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のBGMによく似たワックワクするようなBGMが流れていたのがめちゃくちゃ面白かった。
そして殺人の準備をしてる香取君が、可愛らしい少年のような笑顔のドアップで
香取慎吾「よ~し準備完了~♫」と言ってるのがあまりにも狂っていた。
だがいつものように古畑は事件を解決。
六人がかりで一人の男を惨殺したばかりのSMAPが「最後のライブ」してるのをうっとりした顔で観ながら「こんなに愛されている‥素晴らしい青年たちです‥」とか言うのも可笑しかった。古畑、正気か!?
そして、SMAPの誰かが裏切ったと思い込んだキムタクが
「ちょっ待てよ!誰だよ!裏切ってんのは?おめーかゴロウ!」とか言って稲垣君に掴みかかる場面。
※注:この当時「SMAP解散はキムタクの裏切り」だと言われていた
ここで俺の心の中の古畑が「古畑登場テーマ」に合わせて水平線の向こうから自転車で走って来て、古畑はこう言った
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古畑「木村さん~あなたはそれをっハイ!あなたはその台詞をっ言うべきではありません~でした~ンーフフフ‥その台詞を言われるべきなのは~?その台詞‥
(キムタクに近寄り小声早口で)あなた何と言ったか御自分で憶えておいででしょうか裏切者だと仰ったんですよ~おぉほw憶えておいでですか~?(人差し指を振って大声ドヤ顔に戻り)ハイッ!その台詞を言われるべきなのは~!稲垣さんではありません~!(ドヤ顔でろくろを回しながら)
その台詞を言われるべきなのは~フフフフ‥もうお判りでしょう?(神妙な顔で)古畑任三郎でした。行きましょう~(視点が天井カメラに固定され古畑のテーマが流れる♫)
SMAP達本人はいい演技をしていたにも拘わらず、全方位から異常に配慮されすぎたせいで、現実世界でSMAPを取り巻く状況、この話の中で配慮されすぎておかしな事になっているSMAP‥などが混然一体となって屈折、乱反射を繰り返してめちゃくちゃ面白い一本に仕上がっている。
しかも解散騒動があったせいで放映時よりも絶対今観た方が面白い。
ドラマの中では一人、残されるSMAPの敏腕女性マネージャー(戸田恵子)だが、現実世界ではモデルとなったIマネージャーただ一人だけが葬り去られてしまった。など色々見どころが多い



シーズン4以降もあったとしたら誰が犯人役で出てただろう?
三谷作品に出る俳優と、フジテレビに貢献した俳優、時の人などが出る傾向だから
役所広司鈴木京香小林聡美大泉洋佐藤浩市妻夫木聡浅野忠信寺島進松山ケンイチ伊勢谷友介中谷美紀剛力彩芽田中邦衛松たか子篠原涼子生瀬勝久伊東四朗西田敏行阿部寛武田鉄矢浅野忠信深津絵里小池栄子竹内結子。でんでん。柳葉敏郎哀川翔SMAPもっかいやる
SP版の犯人役で、ビートたけしとんねるず松本人志浜田雅功AKB48芦田愛菜鈴木福。こんな感じか?
韓流ブームの時にはKポップアイドルグループが犯人役とかもあったかもな
そんな感じでシーズン1&2は文句なく面白くて、シーズン3以降はイマイチだった
お察しします


そんな感じでした。行きましょう~

www.youtube.com

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