原題:John Wick: Chapter 2 監督:チャド・スタエルスキ 脚本&キャラクター創造:デレク・コルスタッド 製作総指揮:デヴィッド・リーチほか 製作国:アメリカ 上映時間:122分 シリーズ:「ジョン・ウィック」シリーズ第2作目
キアヌ演じる元殺し屋ジョン・ウィックが、チンピラに愛車を奪われた上に妻の形見であるワンちゃんを殺されて怒り狂って殺し屋に戻り、チンピラをそのマフィアのボスである父親とその組織ごと皆殺しにしたのが前作。
狭くて人が密集している場所でばかり戦闘が行われたので、キアヌは相手に飛びつきながら超至近距離で凄い数の人数をどんどん殺していくのがこのシリーズの特色らしい。
ジョン・ウィックが使う体術「ガン・フー」は「C.A.R(center axis relock stance)」という実在の射撃技術にロシアのシステマを中心とした軍隊格闘を融合させて創ったもの。現実にはないけど現実にある射撃術と格闘技を融合させているので、本当に使う奴がいてもおかしくないという夢のあるもの。
映画としての面白いところは他にもあって、この世界の殺し屋は同じ殺し屋ネットワークに所属している。
たとえば「コンチネンタル」と呼ばれる殺し屋ネットワークの中間地点であるホテルでは殺しを行ってはいけない。というような独自のルールがある。
前作は、前半は普通のアクションっぽく始まったが中盤以降はこの幻想的な殺し屋ネットワークの展開が増え、劇画チックな世界が展開されて楽しかった。
監督スタエルスキ氏は「マトリックス」などを始めとするスタントコーディネーターだったらしい(という事は、キアヌが高いギャラで高級バイクをプレゼントしたというスタッフの一人なのかな)
あと、やはりスタントマン出身のデヴィッド・リーチがノンクレジットの共同監督だったが本作では制作に回っている。
スタエルスキは本作に引き続き「ジョン・ウィック:チャプター3」を撮るらしい。
デヴィッド・リーチの方は、シャーリーズ・セロン版ジョン・ウィックって雰囲気の「アトミック・ブロンド(2017)」を撮るらしい。あと「デッドプール2(2018)」
Story
ロシアン・マフィア相手に復讐を遂げて復帰した伝説の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)。
再び平穏な生活に戻ろうとしていた彼のもとに、今度はイタリアン・マフィアのサンティーノから殺しの依頼が舞い込む。
一度は断るも、過去にサンティーノと交わした血の契約を反故にできず渋々これを引き受けるが、彼の復讐を恐れたサンティーノによってジョンの首に700万ドルの賞金(約7億円)が。
こうして全世界の殺し屋に命を狙われてしまうジョンだったが――
前作の5日後からスタートする。
前作のボスの兄弟が愛車を保管していたので組織を半壊させながら奪還するのが冒頭。
復讐を遂げて「復帰した」と思われたジョン・ウィックの元に、イタリアン・マフィアのサンティーノが覇権争いのため実の姉殺しの依頼をしに来る。
平穏な暮らしをしたいし、そもそも殺しなんかしたくないジョンは、その依頼を断るとサンティーノに亡き妻の思い出のつまった家を爆破されてしまう。
新しい犬は無事でよかった。。
殺し屋ネットワークのもう一つの決まりでは、血の誓約を結んだ者の命には従わなければいけない(ジョンは殺し屋から足を洗う際にサンティーノの力を借りて抜けたために血の誓約を結んでしまっていた)
仕方なくローマに飛んで、前作のめちゃくちゃカッコいい巨大クラブに続いて、本作では死ぬほどカッコいいコロッセオでのパーティ会場で標的の女を殺した。彼女はサンティーノの姉だった。ミッション完了。
苦い結末となったが、ジョンはこれで自由の身になった。
しかしサンティーノは何と、今度は「姉の仇を討たなきゃ世間から白い目で見られる」という事で私兵をジョンに差し向け殺そうとする。悪い奴だ。
かくしてサンティーノ配下、サンティーノの姉の配下‥両方から同時に命を狙われる事になったジョンは何とかローマから脱出。
完全にキレたジョンは、サンティーノへの報復を開始する。
ビビったサンティーノはジョンの首に7億円の賞金をかけ、ジョンは世界中の殺し屋から同時に命を狙われる事になる。
もはやサンティーノを殺しても自身へかかった賞金首は取り消されないのだが、とりあえずムカつくからサンティーノをブッ殺そうとするジョンだった‥
‥と、何だか中盤くらいまでの展開まで書いてしまったが、一言で言うとジョンが復讐をしまくる展開のためのガソリンが延々と注がれる事になる。
前半ではコロッセオでのパーティ会場。中盤では電車や地下道など普通の世界。後半は鏡を使った現代美術展での燃えよドラゴン的バトルが展開される。
コロッセオでライバルのカシアン(コモン)と撃ち合った時は、お互い防弾スーツを着てるために銃撃がただの打撃程度の威力しか無いというのが面白かった。
地下道では大勢の一般人がいる中、お互いサイレンサーでパス‥パス‥と撃ちあったり地下鉄内で超接近戦が行われて飽きさせない。
後半の鏡のバトルは、画面は超カッコいいのだが位置関係がわかりにくいので早く外に出て欲しかった。
ジョン・ウィックが賞金首になった瞬間から、街中の色んな一般人‥に思われた人たちが実は全員暗殺者で次々と襲ってくる。
バイオリニスト暗殺者、スモウレスラー大柄暗殺者、ハマ・オカモトそっくり暗殺者‥などなど。。
街で色々な一般人っぽい奇妙な殺し屋たちが次々と襲いかかってくる展開は凄く鈴木清順の殺し屋映画っぽかった。
最終的には全世界の人口の三分の一は殺し屋なんじゃないかと思えてくる。
前作はキッチリ終わってたので正直、本作を観るのはあんまり食指が動かなかったのだが本作ラストはめっちゃヒキがある終わり方だったのですぐに次回作を観たくなった。
モーフィアスやコモン以外にも色んな個性的な人たちが出ている。
ホームレス暗殺者に頼って彼らのボスに助けてもらうが、それはローレンス・フィッシュバーンだった。凄く大袈裟な演技で芝居がかったポエティックな台詞や仕草なので観ていてイラッとした(だけど中学生とかはカッコいいと思いそう)
あんなマンガっぽいキレ演技ひさびさに見たわ。
どうもこのシリーズはマトリックスと縁があるね。三作目はトリニティの人が出て来るに違いない。
この殺し屋ネットワークの元締めを演じるイアン・マクシェーンと、本店ローマの元締めを演じるフランク・ネロの顔面は凄くカッコよかった。
あとサンティーノの右腕的な手話で会話する女殺し屋が超カッコよかった
演じているルビー・ローズとかいう人はスーパーモデルなので演技下手だから喋らないキャラにされたのか、どうかはよくわからないがとにかくカッコよすぎる。パンツルック&刈り上げめいたヘアースタイルがカッコいい。
このキャラは三作目でも出てきそう。
それにしてもジョンは、ライバルキャラを二人共、同じ動けなくなる倒し方するのだが、それが後から思い出すと可笑しい。
サンティーノはもっと苦しめるかビビらせてほしかったですね。
何だかとりとめもない感じになってしまったが、まあキアヌの色んな工夫を凝らしたアクションや映像的快楽やマンガっぽい設定を楽しむ映画なので、まあそんな感じで楽しかった。
三作目、ジョンは一体どうするんだろ?とりあえず仲間は必要だろう。
それにしてもこのシリーズのキャラクターは皆もっと考えてから行動したら‥と思うことが多い‥が、しかし独特の世界観だから多分これでいいんだろう
そんな感じでした
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