gock221B

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「アナイアレイション -全滅領域- (2018)」『アンダー・ザ・スキン種の捕食』や黒沢清のSFホラーっぽくて面白い🌈

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原題:Annihilation 監督&脚本:アレックス・ガーランド
原作:ジェフ・ヴァンダミア「全域領域」  放映局:Netflix
製作国:アメリカ/イギリス 放映時間:115分

 
エクス・マキナ (2015)」の監督作。
この監督はイギリスのヒーローコミックの映画化「ジャッジ・ドレッド (2012)」を実質的に監督したが大人の事情でクレジットされなかった人物であることが、つい最近に発覚した。「ジャッジ・ドレッド」は100本近くあるヒーローコミック原作映画の中でベスト5に入るくらい好きなので本作への期待値も上がった。前作「エクス・マキナ」も良かったし。前作からはオスカー・アイザックついでにソノヤ・ミズノが続投。
原作はSF小説で、三部作の一作目。でも監督は続編とか一切読まずに単体として映画化したらしい
そしてHuluはかなり前から入ってたがNetflixは一ヶ月くらい前に入ったばかりの僕。
ネトフリの通知で本作の予告編がポンとUPされた時に「ああ、Huluでもよくある、新作映画の予告編を宣伝でUPするやつね」と思って再生すると最後に「来週、Netflixで公開!」と出たのでめっちゃびびった。こんなかなり金のかかった映画が「来週、ここで公開します」ってあまりに凄すぎる。
ここ10年くらいのいろんな技術‥スマホの誕生とかよりビックリしたしNetflixが覇権を取った理由が体感できた。SEXで喩えるなら、朝目覚めたら知らない女性が巨乳を俺の口に入れようとしてるからビックリして目覚めたら「あら?寝てたの?」と言われる感じというか‥。喩えがわかりにくいか。
★かなりネタバレしてるが、主人公と同じように何も知らない状態から徐々に知ってくほうが面白いタイプの映画なので本編を観てない人はあらすじ以降は読まない方がいい

 

 

Story
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世界に突如として出現したシマーと呼ばれる虹色の揺らめく光エネルギーに囲まれた領域。その地帯はじりじりと面積が増えており、調査でそこへ足を踏み入れたものは誰も帰ってこない。
アメリカ陸軍兵士の生物学教授のレナナタリー・ポートマン)は、そのシマーからの唯一の生還者だった。彼女が軍に語る回想がこの映画の本編。
一年前、シマーに囲まれた領域内を調査中に行方不明となっていた軍人の夫ケインオスカー・アイザック)。彼は突然帰ってきたが記憶喪失の上に容態が悪化する。
夫婦は軍隊に拉致され、シマーの調査を目的する研究施設に連れて行かれる。
レナは領域内への調査へ志願する。レナと同行するのは女性科学者たち‥ヴェントレスジェニファー・ジェイソン・リー)、ジョシーテッサ・トンプソン)、アニャシェパード‥ら女性だけの総勢5名の調査隊を結成してシマー領域内に入り不思議な出来事に遭遇する―
みたいな話。

 

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虹色の光シマーに覆われた領域に入ると、何が起きるかわからない。
シマーに入ってしばらく経過、レナはテントで目覚めたので2日目かと思ったら、様子が変だ。仲間達が残った食料を調べると何と数日経過していたようだ。寝てしまうと記憶が混濁してしまうらしい。
領域内には突然変異の植物が生えていたり、突然変異のワニや熊、鹿などに遭遇。
シマーに覆わえた領域はただの州立公園なのに、シマーのCGと設定のおかげでたちまち未知の暗黒大陸ものになってるのが安上がりでいいね。
やがてキャンプ地で、レナは夫が残した異常な映像を見つける。
変異が起こる理由はさだかではないがマイティ・ソーのヴァルキリー役やってた女優が語る仮説によると、どうやら光の屈折によってヘビー・ウェザーみたいな効果が生物のDNAに影響したせいではないか?ということだった。すごくワクワクする展開

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調査隊だが何故か女性だけで構成されてるのが謎だった(説明あったかもしれないが覚えてない)そしてストーリーが進むと彼女達は「家族を亡くした」「不治の病」「生きてる実感が欲しい」など、ワケありで危険な調査に躊躇のない女性科学者たちだった。
帰ってきた者がいないんだから行ったらほぼ死ぬってことだもんね。
ヴェントレスは「自殺する人間はいない。皆、無意識に自滅の方向に行くだけ」と語る。なるほど、大人になって辛いことあって飲酒とか増えるもんね。
更にレナの回想がたまに入るが、レナは大学の同僚と浮気していて、それを夫が察知していたという回想が入る。夫が危険なシマー領域に入ったのはそのせい?そしてレナが領域内に入ったのも贖罪の気持ちがあったからなのか。
最初はエイリアンみたいなSFホラーめいた感じで始まるのだが、当然変異でキメラ化した動物たちは銃弾を撃ち込めば普通に死ぬので現実の猛獣と大差はない。
そんなキメラ動物も怖いが彼女達自身にも突然変異が起きて違う生物に変えられていってるのだ。そのせいか彼女達は精神に異常をきたしていく。もともとメンヘラ気味の女性たちがチームを作ってるせいかシマー内での突然変異のせいなのかメンタル崩壊によるものなのか、その両方なのかよくわからないのが面白かった。
最終目的地の灯台にある洞窟が神秘的。
というか「エクス・マキナ」でもそうだったが映像がめちゃくちゃ綺麗。シマー内にいるせいか虹色の光が煌めいているし、シマー内では記憶が混濁するせいもあって全体的に面白い夢を見てる感じ。
最終的には「アンダー・スキン 種の捕食 (2013)」っぽい事態になっていく。ここは凄く不思議で面白い。色々、目的が不明なところはあるがレナ本人が語る「目的はないのかも」という事なんだろうと思う。
「アンダー・ザ・スキン 種の捕食 (2013)」っぽくもあるし、黒沢清「回路」「カリスマ」「ドッペルゲンガー「叫」などの不思議なホラーにも似てる。アンダースキンもJホラー時代の黒沢監督作も好きだったので本作にも惹きつけられるものが会った。
色々と明らかにならない事が多いというお土産を持たせてくれるので凄く面白かった。
だけど「エイリアン2」みたいなSFアクションを求めてる人にはつまらないかもしれない。
僕は面白かった。原作には続編があるが本作は単体で成立するように作られている。だけど本作の続編作るのも容易なんだろうな。別に作らなくてもいいが作られたら続きを観たい。映像やナタリー・ポートマンの老け方も美しかったし。というかこの監督の映画はどれも「この人、女性が凄い好きだな」という異様な圧を感じる。

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エクス・マキナ」にも出てたソノヤ・ミズノは冒頭のレナの講義を聴いてる生徒役としてチョイ役で出てくるだけだった。てっきり一緒にシマー領域に入る仲間だと思ってたのに出番が終わりだったのでがっかりした。続編作る時はメインキャラになってほしい

 
そんな感じでした

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全滅領域 (サザーン・リーチ1)

全滅領域 (サザーン・リーチ1)

 

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