gock221B

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『Mr.ノーバディ』(2021)/よくある「舐めてた親父が殺人マシーン映画」すぎて正直観る前から飽きてるが「ハードコア」の監督なので色んなアクションや殺しを堪能できる👨🏻


原題:Nobody 監督:イリヤ・ナイシュラー 脚本:デレク・コルスタッド 製作:デヴィッド・リーチほか 製作総指揮:トビー・マグワイアほか 製作国:アメリカ 上映時間:92分

 

 

イリヤ・ナイシュラーなる聞き慣れないロシアの監督。彼が撮った全編主観映像のアクション映画『ハードコア』(2015)は僕の中で「2017年の日本公開映画の中で最も良かった作品」だった。撮った長編映画『ハードコア』(2015)だけで後は、やはり全編主観映像のMVなど、MVとかを撮ってる映像作家。
そんな気になるイリヤ監督の待望の第二作目なんだが、正直「2作目は全編主観映像じゃないのか……」と少しだけガッカリして、しばらく観なかったがそろそろ観とくかと思い視聴した。まぁ全編主観映像は段取りが発狂するくらい大変だろうし無理もない。『ハードコア』(2015)は本当に面白かったので全編主観バイオレンスがまだまだ10本くらい観たかったが仕方ない。イリヤ監督以外にコレ撮る人がいなかったのが不思議だわ。やはり大変だからかな。
コロナ禍にしてはヒットして評価も高いらしい。

ネタバレあり。だが正直ネタバレしようがしまいがどっちでもいい内容であることを最初に言っておく。

 

 

 

 

工場の会計士ハッチ(演:ボブ・オデンカーク)は妻ベッカ(演:コニー・ニールセン)と子供たち兄妹を養う、どこにでもいる父親として毎日代わり映えのしない毎日を過ごしていた。
ある日、ハッチの家に強盗が侵入。ハッチは強盗を見逃してしまい、ただでさえ軽んじられていた妻と息子にますます呆れられてしまう。
ハッチは強盗のアパートに乗り込んで盗られた腕時計を取り返したり、その帰り道にバスに乗りこんできた無軌道な不良たちをハッチは全員ブチのめす。ハッチは長年忘れていた暴力衝動を思い出す。しかしボコボコにした末に死んだ少年はマフィアのボスの親族だった――

……という序盤だけで、最後まで展開が想像できてしまうので今まで観てなかったのだが実際、想像通りだった。
要するに「冴えない中年男性だと思われた主人公は実は殺人マシーンだった」映画。
『イコライザー』(2014)
とか『ジョン・ウィック』(2014)とかみたいなやつね。
ハッチは実は「政府の依頼で、法で裁けないマフィアを皆殺しにして殲滅する」という無茶苦茶な仕事をしていた男だった。だが平凡な暮らしに憧れて辞めてた……というよくある流れ。
この「舐めてた親父が殺人マシーン」映画、つい観てしまうが数本観れば充分という感じはある。それはループSFものにも言える。5年くらい前までの全てスーパーヒーロー映画の造りもそうか、要はあまりに型が出来すぎている。
この監督のファンにあるまじき行動だが、本作のアクション以外の部分、2.5倍速で観てしまった。映画ファンなのに初めて倍速視聴してしまった……。別に日常シーンが特別悪いわけではなくちゃんとしてるのだがもう想像通りすぎてマジで退屈。
その代わりと言ったら前半、中盤、後半にあるアクションはどれも良い。むしろ今の全アクション映画監督の中でも最もに良いと言ってもいい。どこに居る誰が誰に向かって何をしたか明確でスピーディ、痛そうだし、弾切れもちゃんとするし、色んな物を使って飽きさせずに様々な殺しを見せていく。
そんな感じで、ストーリーの退屈さとアクションの良さとの落差が凄い。殆どインタビュー飛ばしてSEXシーンだけ観るAVみたいな観方をしてしまった。
監督だけでなく脚本や制作までやった『ハードコア』(2015)イリヤ監督、本気の作品だったのだろうが本作は監督だけなので割と職人に徹してやった感がある。
数あるアクションでも前半のバスで不良少年たちをボコる格闘が一番良かった。ハッチ、中盤~後半では超人ぐらい強い現役時代に戻って全くハラハラしないのだが、ここではまだ不良達に殴られたり刺されたり一瞬気絶したりしながらも何度も立ち上がり応戦し、やがて全滅させる……といった感じで凄く良い。
ここは多分「殺し屋としての勘が戻ってなくてやられる回数が多い」のではなく、不良達と痛みを互いに与え合う体感で内なる野獣を目覚めさせ殺し屋に戻る……そんな儀式めいた、舐めプとしてのダメージの与え合いだと思った。そもそも喧嘩する前にわざわざ持ってた銃を捨てて見せてファイトするからね。
死んだ不良がマフィアのボスの親族だったので、特殊部隊が送り込まれて全滅させたりする。妻子や年老いて施設に入っている老父のデイビッド(演:クリストファー・ロイド)までもが命を狙われる……が、父も元殺し屋らしく普通にギャングを皆殺しにす。
報復による報復が積み重なり、ハッチと父デイビッド、あとやはり同じ家業らしき異母兄弟のハリー(演:RZA)の三人は、エディ工場長(演:マイケル・アイアンサイド)から工場を買収し山ほどトラップを仕掛けてギャングを迎え撃つ。
老父役は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985-1990)の主人公の一人ドク役でお馴染みのクリストファー・ロイド。最近『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を子供の時に観た人達が監督になってる世代なせいかクリストファー・ロイドはジャンル映画に出てきがち。本作のクリストファー・ロイドは殺しが大好きなのに息子ハッチのために平凡な老父を擬態してたみたいだな。この手の映画だと老父と異母兄弟はハッチと共闘した末にハッチを護って死ぬのがパターンだが2人はラストまで元気に殺しを楽しみきって元気に帰宅した。
ここまで来るともう三人は殺人マシーンとして完全に仕上がってて、全くハラハラする間もなく敵を全滅させる。
ここは「別にハッチだけでよくね?」という感じするが多分、監督がクリストファー・ロイドとかRZAのファンで出したかったんだろう。どちらもめちゃくちゃ愛ある感じで撮ってたもんね。
色んな殺しを楽しめたが一番好きだったのは前半、妻の兄に貰った銃を冷蔵庫に隠してたが、箱ごとそれを構えて撃つ場面。カッコよかった。
あと子猫を保護したり、娘の猫のブレスレットを探してるし猫好きなのかな?

 

バック・トゥ・ザ・フューチャーのドク役だった父さんは息子に合わせて普通の老人になってくれてたのかな?
普通の映画だったら父さんと異母兄弟は死ぬ展開だが三人とも元気なまま勝利!

 

 

そんな感じでした

『ハードコア』(2015)/全編、主観視点の映画。とにかく死ぬほど良い!💥 - gock221B

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Nobody (2021) - IMDb

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