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『観察者』(2021)/シドニー・スウィーニー演じるアホ主人公による近年稀に見る最初から最後までアホすぎるサスペンス!天然なのか狙いなのか観終わってもわからない不思議な珍作👁️👁️


原題:The Voyeurs 監督&脚本:マイケル・モーハン 製作国:アメリカ 上映時間:116分 配信:Amazonプライムビデオ 配信開始日:2021/9/10

 

 

若いカップルによる「覗き」映画。
原題の”Voyeur”は性的欲求のために覗き見する人のことらしい。
TVドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』(2019-)で大ブレイクして人気者として無双中だが映画はあまり恵まれてなかったが最近『恋するプリテンダー』(2023)とか『Immaculate』(2024)など作品にも恵まれ始めてる健康的お色気若手女優シドニー・スウィーニーの珍奇な映画。
全然知らんかったがアマプラでシドニー・スウィーニー検索したら出たので観てみたら思いのほか貴重なまでの珍奇な作品だった。
なるべくネタバレなしで観て欲しいが「ネタバレ無しで観て欲しい!」と強力に言いたいほど優れた映画でもない。珍奇な映画を楽しめる器の人だけ、何ら情報無しで観てほしい気持ちがある。

先に進むほど完全にネタバレあり

 

 

 

 

NYの、なかなか良いマンションに引っ越してきた若いカップ
眼鏡屋で働く主人公(演:シドニー・スウィーニー)と音響の仕事をしている彼氏(演:ジャスティス・スミス)。
向かいの高級マンション、にはイケメン(演:ベン・ハーディ)そしてその(演:ナターシャ・リュー・ボルディッゾ)による美男美女カップルが住んでいた。

……ちなみにシドニー・スウィーニー演じる主人公の彼氏は『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(2023)でハーフエルフの魔法使いをやっていた俳優。向かいのイケメンは全然覚えてないけど『X-MEN: アポカリプス』(2016)のエンジェル役(欧米ではSEXYで有名らしい)。イケメンの彼女は『スター・ウォーズ:アソーカ』(2023)のサビーヌ・レン役の女優。

 

向かいの美男美女の部屋は主人公カップルの部屋から丸見えで、カップルは美男美女で大胆にSEXしたりしてるので主人公カップルはついつい見てしまう。
主人公は彼氏に「あんまり見ちゃダメよ」などと言いつつも翌日には100ドルもする双眼鏡を買って帰った。覗きする気満々やん!
「いつも寛いでいる窓際で彼らの痴態が繰り広げられてるので悪いとは思いつつ、ついつい彼らの裸を目で追ってしまう……」という冒頭の時点では共感できたのだが「双眼鏡を買ってきた」はめちゃくちゃ一線越えてるよね。
「今夜から私はガッツリ覗き見する」宣言であるし、その夜から実際に覗き見しまくるしね。
主人公は向かいのカップルの絡みを覗き見してたら発情してきて彼氏の服を脱がして、おっぱじめたり、双眼鏡でお向かいのSEXYを見ながら彼氏にバックからFUCKさせつつ「もうちょい早く!」「もう少し我慢して」とか指示しながら覗き見+後背位という松屋カレギュウみたいなよくばりSEXぶちかます
映画は始まったばかりだというのに……健康そうな顔をして、とんでもない恥知らずなスケベ女だ。

次の日からも主人公カップルはお向かいをチラ見したり双眼鏡でガッツリ覗きしたりする。
どうやら向かいのイケメンはカメラマンをしているようで室内に撮影ブースがある、そこも丸見えだ。……というか部屋の殆どが丸見えなので主人公カップルは「わざと外部に自分たちを見せたいのかも?」と自分勝手な推測をして覗いている。
主人公は覗いているうちに、向かいのカップルの会話が聞きたくなってくる。
すると彼氏は、大学時代にした盗聴の話をする。
詳しい原理は、ながら観してたので把握してないが、盗聴したい部屋に鏡などの反射する物を置き、レーザーポインターの光を反射させれば窓の振動をGETできて音声に変換できるらしい(ほんと?)。
主人公カップルは向かいのカップルが仮装パーティする事を知り、コスプレして向かいに潜入。
向かいのカップルの部屋に反射物を設置する。
双眼鏡の覗きも軽犯罪にあたるが、まだ……この時点ではまだ心情的に「景色を見てたら向かいの建物も見えちゃった」的な言い訳が出来なくもない気もするが、盗聴のための物体を設置するのは言い訳できんモロ犯罪だ。
「この主人公カップル、共感できんなぁ」と引き始めてきた。
だが監督が一体どういうつもりで主人公を描いてるのか全く読めず、そして詳しく調べず観てたので、この映画がサスペンスなのか人間ドラマ映画なのか……観ていてよくわからない。双眼鏡で向かいの建物を覗くのは十中八九サスペンスとかミステリーだが……まだわからない。向かいのカップルと友だちになって四角関係になる恋愛映画だったり人間ドラマが展開されるかもしれん。正直50分くらいまで観てもよくわからず、いまいち読めない映画は大好きなので僕はそこに興味を抱き始めた。仮に駄作だったとしてもこれだけよくわからんと、もうそれだけでかなりのお得感だ。
主人公カップルは盗聴に成功。彼氏の音響マンの設定が盗聴のためだったとはね……。
イケメンカメラマンは訪れたモデルを撮影して浮気SEXしたりを頻繁にしているし、妻をDVして泣かせたりしていて妻は夫に逆らえないようだ。
酷い奴だとわかり主人公は向かいの妻に同情し始め、何とかできないかと考え始める。
彼氏は「ちょっと待ってよ。僕ら向かいを覗いたり盗聴してるんだぞ?彼女に何かしてあげられる事なんてないよ。もう覗いたり盗聴するのもやめよう」と言う。

主人公は彼氏の言うことを聞くが、翌日自分が働く眼鏡屋に向かいの彼女が客として訪れる。主人公は、夫に困らされている彼女の悩みを解決してあげたい気持ちもあり二人は仲良くなる。
この辺からネタバレが多くなるので注意。

 


そしてイケメンカメラマン夫の浮気をどうしても向かいの彼女に教えたい主人公は、向かいの家のプリンターに匿名で「ゴミ箱に使用済みコンドームが」と教える。
主人公は何から何までやってることおかしいのに、覗きと盗聴をダブルでしながら「彼女のために”正しいこと”しなきゃ……」と正義感を燃やしていて「こんなアホの主人公久々に見たな……」と、目が離せなくなってきた。主人公の彼氏はまだ「ちょっとだけ覗いて盗聴しちゃお」と自分がいけないことしてると知ってるだけマシで、主人公はヤバい。無断侵入した家の廊下が汚れているから掃除したがってる泥棒みたいなもんだ。
向かいの彼女は主人公が送ったメモを読んで使用済みコンドームを見つけて夫の浮気を知る。そして包丁を持って寝ている夫を刺そうとする、大変なことになった!
「言い争い」が起きると思ったのに一足飛びに刃傷沙汰になるのが上手い。
本作は冒頭からしょうもない空気が漂ってるのだが、要所要所で信じられん行動や事態によって視聴をやめさせない何かがある。
彼氏は主人公に「おい!大変だ。警察を呼ぼう」「君は一体何をやってるんだ!関わるのはやめろと言っただろ!」と叱るが主人公も「あなたも一緒に覗こうとしたんだから、これは私達二人が起こした事態なのよ!」と逆ギレする。こういった非常事態で出すアクロバティックな本音で人間性わかるよね。
しかし向かいの彼女は夫刺殺は留まった……しかし今度は自らを傷つけて自殺してしまった!とんでもないことに……。
「彼女の手助けがしたかっただけなのに……」と放心状態の主人公。
彼氏は主人公に対する怒り……というか呆れで「君の行動で彼女は死んだんだ……僕はもう……ここには居たくない。僕らは終わりだ」と部屋を飛び出す。号泣する主人公……。

後日、主人公が窓から向かいを見ると、喪服を着たカメラマンのイケメンはバーに行ったので主人公も偶然を装ってバーに行きイケメンと知り合う。イケメンは浮気したりDVしたりしてたが妻を想う気持ちはあったようで打ちひしがれている。
割と話が合い、彼の部屋に行き被写体になる。彼が言うままにヌード撮影になり、やはりというべきかベッドイン……何でこうなる!?という感じだが、ここまで観てたら「この主人公はこういう子だよな」と納得する部分もある。
すると悪いことに主人公の彼氏が部屋に戻ってくる。そして目撃する。
自分の彼女が向かいのイケメンとベッドで腰を振っているところを……!

翌朝、主人公が自宅に帰ると……彼氏は首を吊っていた。
とんでもない事になった……とんでもない事が雪だるま式に!
主人公カップルの覗きと盗聴、そして主人公の考えなさや身の弁えなさによって四人の登場人物の半数が死亡!
彼氏の葬儀のあと自分一人で抱えきれなくなった主人公は友達に全部話す(ちなみにこの友達は覗きとか盗聴の事は既に知っている)。
「もう私とは話したくないわよね」という主人公だったが友達は「……いや、別に!?もう彼とは別れた後だから誰と寝ようと自由だし」とか言う。こいつもおかしいな。
まともな奴が一人も居ないので頭クラクラしてくる。百歩譲って主人公や覗き対象が変だったとしても「主人公の友達」キャラはまともで居て欲しいところだが!
そして主人公はイケメンの写真展に行く……。

そんで、いよいよクライマックスだし結末についても色々言いたいところだが、一から十まで起こること全部書いたら只のネタバレブログなのでさすがにやめとく。
驚く展開が二転三転とある。そもそも明るく健康的な主人公が覗きする気満々で双眼鏡を買って帰った前半からしてかなりおかしいのだが第二幕~第三幕と進むにつれて、どんどんおかしなことが膨れ上がってきて終盤で更に無茶苦茶になる。
主人公が向かいの家のイケメンとSEXする辺りで「この映画、ひょっとして登場人物や描写はシリアス風にやってるけど、そういう形式を取ったコメディでは?」と本気で思ったりした。「驚愕のサスペンス」というよりも、全編がコントで、ただ真顔ってだけにしか見えないから、そういう高度なコメディなのかと思った。
昔、90年代に、終盤で異常に何回もどんでん返しが連続しすぎてコメディとしか思えない『ワイルドシングス』(1998)という人気サスペンス映画があったが、本作もちょっと似たところがある。あと昔のイタリアのジャッロ映画とか?それくらい無茶苦茶。
ただ「無茶苦茶なことが起こる」「驚きの結末が」ってだけでなく、最初から相当おかしくて、そのおかしさがどんどん倍になっていき異常さの極地で映画が終わった感じだった。ラストの向かいの部屋の光景とか本当に面白いコントみたいで……。
観終わっても、単純に実力不足の監督が作った変な映画なのか、それともこういう珍奇な映画を狙って作ったのか、未だに測りかねる。
要所要所で、こちらが呆れて観るのをやめようと思ったら切り離し式ロケットみたいに異常な描写がされて視聴を続けて最後まで観させられてしまった。やはり狙いなのか?
しかし主人公の馬鹿さとか、主人公の友達まで馬鹿なのを見ると天然のようにも思える。よくわからない。よくわかんないけど面白かったよ。やっぱ狙いかな?

売出中のシドニー・スウィーニーの裸や濡れ場を観せたかったのは確かだが……。
シドニー・スウィーニーに対する興味だが、今のハリウッドって多様性重視なのに、シドニー・スウィーニーだけは「金髪+白人+巨乳+バンバン脱ぐ」と、真逆をやってるところが興味深い。だってメインの大作でこんなキャラ居ないもんね。やる女優や事務所ないから隙間を狙ってそうしてるのか……。そして彼女はぐぬぬ……と悔しがったり困って泣くのがよく似合う。本作でアホの役も上手いとわかった。これからも要チェックや。

 

 

 

 

そんな感じでした

👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️👁️

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The Voyeurs (2021) - IMDb
The Voyeurs (2021) | Rotten Tomatoes
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