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『スター・ウォーズ:アソーカ』(2023) 全8話/最後まで楽しんだけど正直ファンサービスやサプライズをここ10年で多く観すぎて「こんなのいいから話をもっと進めたり主人公を活躍させろよ」と思うようになった🔵🟠


原題:Ahsoka 原案&脚本&監督(第1&5話)&チョッパーの声優:デイブ・フィローニ 監督:ステフ・グリーン(第2&3話)、ピーター・ラムジー(第4話)、ジェニファー・ゲッツィンジャー(第6話)、ジータ・V・パテル(第7話)、リック・ファムイーワ(第8話) 原作:ジョージ・ルーカススター・ウォーズ』シリーズ:『スター・ウォーズ』のスピンオフ・ドラマ 製作国:アメリカ 配信時間:各話37~57分、全8話

 

 

本作の主人公アソーカ・タノは、アニメ映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008)、並びにTVアニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020)、配信アニメ『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』(2022)の主人公で、TVアニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2018)でも活躍し、ドラマ『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020) 、ドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』(2021-2022)にも少し出てきたサブキャラ。
で、本作や前述の作品そしてアソーカというキャラを作ったのは全て、ジョージ・ルーカスが直々に「SWの話の作り方」を教えこんだ唯一のパダワンといえる男である本作の制作者デイブ・フィローニ(ちなみに宮崎駿好きでもあるフィロー二は『もののけ姫』(1997)のサンから着想してアソーカを作った)。
アソーカは、後のダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーのパダワン(弟子)だったが、今までは前述のアニメ作品でしか登場していなかった。しかしドラマ『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020) から、実写にもバンバン出てくるようになった。そしていよいよ作られた初のアソーカ実写作品が本作。

そういう感じでアソーカというキャラは、初登場して15年も活躍している息の長いキャラクターで今年いよいよ実写単独作が作られてSWファンは大注目しているが、メインのナンバリング映画(1~9)には出てきてないので映画しか観てない一般の映画好きからすれば「アソーカなんて全く知らない!アナキンの弟子なんて全く出てきてないやん!」という感じで、本作は最もSW格差が激しい。

僕は、フィローニのアニメ作品『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020)と『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2018)はと言うと、どちらも放送時にシーズン3?くらいまでは観て、あとは重要な回だけつまんで観たことはあったが、通して全部観たことはなかった。つまらなかったわけではなく作品自体は面白いのだが観てなかった間に単純に話数が増えすぎて今更観るのがしんどい……という状態になっていた(200話以上ある)。だが『マンダロリアン』〈シーズン3〉(2023)で「アニメ出身のボカターンや惑星マンダロアで何が起きたか知りたいな。『アソーカ』には『反乱者たち』キャラが大勢出るみたいだし……」という事で重い腰を上げて今年頭くらいからアニメ映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008)を観返して(これが第一話なので)、既に昔観た序盤も含めて『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020)をイチから観始めた。ディズニーは「『アソーカ』を観るためには『クローン・ウォーズ』の◯話と『反乱者たち』の△話を観ればOK」とか出してくれてたが半端になるので、この機会に全部観ようと思った……のだが本作までに間に合わなかった(とはいえ作中で何が起きるのかは全部知ってるから本作観てわからんことはないわけだが)。
で今『クローン・ウォーズ』全133話のなかで今78話観て残り55話ある。それが終わったら『反乱者たち』全74話。それが終わったら『バッド・バッチ』全32話ある。神回もそうじゃない回もごちゃまぜ、でも基本がしっかりしてるせいか「クソすぎる」回とかは少ない。でも単純に話数が多すぎてしんどい。SWがディズニーに買われる前からやってたしコレしか作る予定のSWがなかったせいか何でもかんでも作ったれという勢いがあった。そんで作れば作るほどフィロー二がコツを掴んで後半に面白い回が集中している。そういう経緯だから「良い回だけ厳選して全体を短くしろや!」とは言えないので長いのは仕方ない。
あと『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020)くらいまではシークエルのガッカリも相まって「フィローニ神!」という勢いだったが玉石混交の感じを観てると「神……とまでは行かない、オリジナルリスペクトが強くてファンへのサービス精神あふれるオタク系監督」という印象に落ち着いた(MCUフェイズ3までは「神!」と思ってたケヴィン・ファイギを、フェイズ4終わった今では気の良いオタクのオッサンに落ち着いたのと似ている)。でも今の時点ではまだ好きだしフィロー二集大成映画も楽しみにしてるよ。
昨夜、全8話観終えて自分は色々ネタがわかるし楽しめたけど、あまりにもTVアニメの『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020)と『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2018)を観てないとわからない要素やキャラクターが多すぎて、もはや「映画しか観てない人はこの『アソーカ』観て面白いのかな?」などが想像できない。
とはいえ、まだ一作しか作られてなかった一番最初の『スター・ウォーズ ep4/新たなる希望』(1977)の時点で「クローン戦争」だの「ジェダイ騎士」だのはよくわかってなかったわけだし「SWは途中から始まるもの」と思えば、映画だけの人が観ても楽しめなくはない気もする。
そしてデイブ・フィローニは『マンダロリアン』『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』、そして本作……という同時期(6と7の間)のドラマ作品のキャラクターが総出演して、フィローニのドラマの「6と7の間で帝国残党と戦う」ストーリーは一旦完結となる劇場映画を作る事が決まっている。

ネタバレあり

 

 

 


感想の前に、本作までのアソーカとアナキンと反乱者たち〈ゴースト・チーム〉についてまとめてみよう(アニメのまだ観てない回あるから抜けがあるかも)。

本作までのアソーカ(重要そうな要素のみ。本作に直接関係するところはピンク字

36 BBY  ※「BBY」は〈ヤヴィンの戦い〉(つまりエピソード4)の36年前という意味。「ヤヴィンの戦い以降」は「ABY」で1から数える
惑星シリの知覚種族トグルータの少女アソーカ・タノ誕生。赤ん坊の時すでにフォースを持っていた彼女は幼い頃にジェダイにスカウトされ惑星コルサントジェダイになるための修行を開始する。

22-19 BBY
14歳頃のアソーカ。後に銀河帝国シスダース・ベイダーとなってしまう型破りで勇気あるジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーのパダワンとなる。
アソーカは当初アナキンの事を「スカぴょん(Skyguy)」と呼び、アナキンはアソーカを「お調子者(Snips)」と呼んだ。
クローン戦争〉に身を投じたアソーカは任務を通じてマスターであるアナキンや、アナキンやアソーカが率いるクローン・トルーパー第501大隊のキャプテン・レックスやクローン達との絆を深めて分離主義勢力と戦った。
ワイルド・スペース(銀河系の最遠部に存在する広大な未知の星系の領域)の惑星モーティスを訪れたアソーカとアナキン(とオビワン)はフォースの化身〈ザ・ワンズ〉フォースの化身ファーザーと、その子供達……ダークサイドのフォースの化身サンライトサイドのフォースの化身ドーター)と出逢う。アソーカはサンの策略で落命するがドーターの犠牲で蘇った(そしてアソーカ、アナキン、オビ・ワンはその記憶を消された)。

20-19 BBY
アソーカ17~18歳頃。
アソーカは、何世紀にも渡ってジェダイの卵たちにライトセーバー作成を教えてきたドロイドのヒュイヤンと出逢う。
ジェダイの堕落に疑念を抱いたある者が〈ジェダイ・テンプル格納庫爆破事件〉を起こし無実のアソーカにその嫌疑がかけられた。アソーカ自身や、彼女の無実を信じ続けたアナキンの活躍で真犯人は見つかり疑いは晴れたが「ジェダイ評議会への信頼」を完全に失ったアソーカは、師アナキンを残して14年間居た居場所であるジェダイを去った

19 BBY
アソーカ18歳。ジェダイは辞めたものの〈マンダロア包囲戦〉に参戦。また、かつての同志だった師アナキンやレックスや第501大隊とも少しだけ再会した。

銀河共和国最後の最高議長シーヴ・パルパティーン(その正体はシスの暗黒卿ダース・シディアス)がクローン・トルーパーの脳に仕掛けた時限式洗脳によるジェダイ殲滅計画〈オーダー66〉によりジェダイは壊滅。アソーカはジェダイを退いていたためオーダー66を逃れた。アソーカが敬愛していたアナキンはシスの暗黒卿ダース・ベイダーになってしまう。3年間続いたクローン戦争終結銀河帝国誕生

19 BBY-5 BBYの間
アソーカ17~31歳の間のいつか。一般人労働者に扮して隠遁していたが帝国の尋問官から農民を助けるため尋問官を殺害し帝国への反乱戦士として復帰する

5 BBY
アソーカ31歳。銀河帝国の誕生から14年が経過、アソーカは帝国のファシズムに対抗する初期反乱運動に〈フルクラム〉というコードネームで参加しており、〈ゴースト・チーム〉(ケイナンのパダワンとなるエズラ・ブリッジャー、オーダー66を逃れた元ジェダイケイナン・ジャラス、ケイナンの恋人でゴーストのパイロットであるヘラ・シンドゥーラ、マンダロリアンサビーヌ・レン、ラサット人のゼブ、ドロイドのチョッパー)らと共闘する。

4 BBY
アソーカ32歳。クローン戦争時、アナキンの元で共に闘ったクローン・トルーパーのキャプテン・レックスと再会。

3 BBY
アソーカ33歳。〈マラコアの任務〉にて、かつての敬愛していた師アナキン・スカイウォーカーだった男が成り果てたシスの暗黒卿ダース・べイダーと再会し対決。行方不明となる。

1 BBY
アソーカ死後2年経過。エズラ・ブリッジャーが、この世の時間と空間を繋ぐ〈はざまの世界〉に入り、かつて自らを犠牲にしてアソーカの命となったザ・ワンズのドーターと繋がりがあるコンヴォア(梟みたいな生物)モライの導きにより、ダース・ベイダーと対決していた2年前の時のアソーカに接触して救い、元の時期(3 BBY)に戻す。帝国のスローン大提督に囚われていたエズラは、かつて心を通わせた単独でハイパースペースを泳ぐことが出来る宇宙鯨バーギルを呼ぶ。バーギルはエズラやスローン達が居るスター・デストロイヤーごとハイパー・スペースに突入。誰も行くことが出来ない別の銀河へと消えてしまう。

3 BBY - 9 ABY
アソーカ33~40歳頃。このエピソード4~6とその後の五年間、彼女が何してたのかイマイチよくわからない。
4 ABYの〈エンドアの戦い〉で、かつての師アナキンの息子ルーク・スカイウォーカーが父ダース・ベイダーをライトサイドに帰還させアナキン・スカイウォーカー死亡。 ベイダーによって銀河皇帝パルパティーン死亡銀河帝国壊滅反乱同盟が新共和国を設立。アソーカはマジで何してたんだろ?

9 ABY
アソーカ45歳。ヤヴィンの戦いから9年後。惑星カロダンを支配していたダソミアの魔女・ナイトシスター出身の監督官モーガン・エルズベスを倒して住民を自由にする。
ヨーダと同じ種族のフォースが使える赤ん坊グローグーを連れたマンダロリアンディン・ジャリンと出会う。アソーカは「ジェダイを辞めた自分はグローグーのマスターになれない」と告げ、ディンには代わりにルーク・スカイウォーカーを紹介。
……したけどグローグーはジェダイ修行やめてすぐディンの元に帰りディンも大喜び(萎えたわー)


で、いよいよ本作
10 ABY 
アソーカ45歳。

 

本作はスター・ウォーズ 反乱者たち』でエズラとスローンが別の銀河に消えたラストから10年後。『スター・ウォーズ ep6/ジェダイの帰還』(1983)から約6年後の時系列っぽい。あと途中で、新共和国がマンダロアのギデオンの事件知ってたから『マンダロリアン』〈シーズン3〉(2023)より後の話という事もわかった。
タイトル通りアソーカが主人公で、『反乱者たち』のキャラ達が「アソーカの仲間」みたいな感じで進んでいく。

ジェダイアソーカ・タノ(演:ロザリオ・ドーソン)は以前と同様に各地の帝国の残党を倒して暮らしてるっぽい。『反乱者たち』ラストでサビーヌとエズラを探すとか言ってたけど別の銀河に行く方法がないし、サビーヌとも別行動してたみたい。ジェダイの卵の指導していたドロイドのヒュイヤン(CV:デイヴィッド・テナント)と行動を共にしている。
サビーヌ・レン(演:ナターシャ・リュー・ボルディッツォ)はエズラが消えた10年前に己の中の時計が止まったようでエズラが残したメッセージを繰り返し観ているようだ。
ヘラ・シンドゥーラ(演:メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は新共和国の将軍になってた、今は亡きケイナン・ジャラスとの間に生まれた息子ジェイセン・シンドゥーラ(演:エヴァン・ウィッテン)も大きくなってフォース感応者の才能が芽生え始めていた。ドロイドのチョッパー(CV:デイブ・フィローニ)もヘラと一緒にゴーストに乗って戦っている。
ゼブは『マンダロリアン』〈シーズン3〉(2023)で新共和国の兵士だか教官だかしてたっけ?『反乱者たち』メンバーでゼブだけ本作に出てこないの可哀想じゃない?後半、ヘラやアソーカをサポートする新共和国側のキャラとしてフィローニ系ドラマに皆勤出演してるXウィング・パイロットのカーソン・テヴァ(演:ポール・サン=ヒョンジュ・リー)がまたもや出てたけど、一緒にゼブもXウィング乗ってサポートさせて欲しかった。全身CGで作るのが金かかるから出なかったのか?

第一話。TVシリーズ初のオープニング・クロールと、巨大戦艦と小さいシャトル……という「『スター・ウォーズ ep4/新たなる希望』(1977)の冒頭」を思わせる対比。そして堕ちたジェダイ二人組がライトセーバー抜刀!からの大暴れという今までのジェダイ以外の主人公だったドラマでは出来なかった開幕ライトセーバー戦……などの冒頭で「本作もスピンオフドラマだけど、SW本編のつもりだよ!」という意気込みが感じられて期待感が高まった。『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020)でのアソーカ vs.モーガン回もめっちゃ良かったしね。
シャトルに乗っていたジェダイ風の二人組……壮年の男性は、かつてクローン戦争時代は将軍でアナキンとも面識があったがオーダー66を生き延びて、「ジェダイや旧共和国の滅亡を目撃してそれが必然だと思うようになった」という元ジェダイの傭兵ベイラン・スコール(演:レイ・スティーヴンソン)。そして、そのパダワンのシン・ハティ(演:イヴァンナ・ザクノ)。
このベイラン&シン師弟コンビは、帝国残党の消えたアイドル〈スローン大提督〉に味方する本作前半のわかりやすい「敵」ではあるが、最後まで観てもベイランの狙いは謎のままだった(推測することは出来る)。パダワンのシンは「再建した帝国でのし上がりたい」という分かり易い野心を持っている若者だが、ベイランは大義のために人を殺すことは厭わないが進んで悪事がしたいわけでもなく出世がしたいわけでもない、グレーでミステリアスな悪役のまま終わり、魅力的だった。演じているレイ・スティーヴンソンが58歳の若さで亡くなってしまい本作が遺作になってしまったのが残念だ。シーズン2などの続きは、違う俳優が演じるのだろうがレイ・スティーヴンソン氏はヒゲの生え方や分厚い肩幅など今までのジェダイorシスに居ないタイプでカッコよかった。
あとシンはもうめちゃくちゃ良かった。内面は上昇志向でやる気満々ってことしか描かれないキャラなんだけどシンプルに可愛いすぎる。白い肌に白髪の三白眼……というシス的な役するしかないルックス。ある程度は強いけどベイランのように強すぎずヘマも多い、だけど自分の身の丈以上に「出来ます!出来ます!」と前に出てくるという……可愛いわ。
ベイラン&シン師弟コンビが新共和国の戦艦を襲った理由は、アソーカが『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020)で倒したモーガン・エルズベスを輸送中だったからだ。モーガンは、フォースで魔術を扱うダソミアのナイトシスターの生き残りだ。行方不明中のスローン大提督と親しかったモーガンは事前に自分を脱獄させるようベイランに頼んでいたようだ。
一方、アソーカは本作が始まる前にモーガンを”ジェダイプロトコルにないやり方”(脅しや拷問だと思われる)によって「スローンが居る場所を示す星図」を隠した場所を訊き出しており、ダソミアの魔女の遺跡でそれをGETした。スローンが飛ばされた先にはエズラも生存しているかもしれないからだ。
しかし星図を秘めた機械の開き方がわからない。アソーカは久々に再開したヘラに「解き方がわかりそうな人を知ってるでしょ」と言われる。
サビーヌの事なのだが、『反乱者たち』ラストからの10年の間に疎遠で”気まずい関係”になっていたらしい。何があったかは語られないが、サビーヌはフォースの才能がないにも関わらずアソーカのパダワンとなったが、アソーカはサビーヌを育て続けると危険なことになると思い離れたっぽい(が、はっきりそう言ったわけじゃないので推測)。
そーいう事で、二人とも心を閉ざしてるのでサビーヌは星図を持ち去って自分一人でエズラを探そうとして星図を解く。
そこへ、シン・ハティがモーガンの指示で星図を奪いに来た。サビーヌはエズラが残したライトセーバーで応戦するが、修行が完成していないためか防戦一方で遂には腹を貫かれて星図を持ち去られてしまう。
……というのが最も配信時間が長かった第一話の内容。
サビーヌは、すぐにアソーカが来たため一命を取り留めた。胴体をライトセーバーで貫かれて生き残ったキャラは珍しい。
星図を奪い返したモーガンは、スローンが助けを求めているという。
スローンが居るのは別の銀河、この銀河の端はどんな乗り物でも超えることが出来ないが、それを可能にする乗り物シオンの目〉を帝国残党は完成させていた。
アソーカとヘラ将軍の活躍で、モーガンやベイラン&シンの居場所を特定。ヘラは新共和国の議員達にスローン大提督や帝国残党への危機感を訴えるがモン・モスマ議長(演:ジェネヴィーヴ・オーライリー)以外の、戦争を嫌い楽観主義に陥った新共和国はヘラの話を聞こうとしない(
『キャシアン・アンドー』〈シーズン1〉(2022)などに続き早くも新共和国がダメになってきてる感じが表面化してきている)。
サビーヌは改めてアソーカのパダワンとなる。アソーカもまたパダワンを持つことを恐れずサビーヌを迎え入れる(しかし、まだ二人ともこの時点では本当に互いと己について理解していない)。
アソーカ&サビーヌ&ヒュイヤンは、別銀河に飛ぼうとするモーガン&ベイラン&シンを止めようと急行し交戦する。アソーカは生身でライトセーバーのみで敵シャトルを迎撃!アソーカはかなりトップレベルの強さなのだが本作では後手後手に回る事が多い、だがこのライトセーバー一本で敵シャトルを落としたのは本作で最もアソーカの無茶苦茶な強さが垣間見えたシーンで非情に良かった。続いてアソーカは足止めしようとする尋問官マロックも倒す。……SWファンはマロックの正体を色々と予想していたが結局何者でもなかったようだ、また倒したら〈緑の煙〉が出たためモーガンがダソミア魔術で強化した尋問官だったらしき事がわかった。
しかしアソーカはベイランとのライトセーバー戦で「君もマスター(アナキン)同様に死と破壊をもたらす」と心の隙を突き、起動中の星図を掴んで負傷したアソーカを海に落とす。シンと再戦して今度は殺されなかったサビーヌもまた「エズラを助けに行きたい」という欲求をベイランに突かれて星図を渡してしまい囚われる。星図で別銀河のスローンの居る惑星の座標がわかったのでベイランが星図を破壊。モーガン&ベイラン&シンと囚われたサビーヌは、新共和国の命令を無視して助けに来たヘラやテヴァを振り切ってシオンの目〉の凄いハイパードライブで遂に別銀河に飛んで行ってしまう。
……だけど今まで誰も行き来できない「スローンの居る座標が記録された星図」って、誰がどうやってナイトシスターの遺跡に置いたの?グレートマザーたちが魔術によって遺跡の記録装置に情報を送った、又はモーガンにテレパシー的なものを飛ばしたのかな?
ここまでが第4話。

 

ベイランに敗れ死にかけたアソーカは〈はざまの世界〉に居り、そこにはアソーカが最後に会った頃のクローン戦争時のアナキン・スカイウォーカー(演:ヘイデン・クリステンセン)が居た。
最初は、フィクションによく出てきがちなアソーカの記憶が創り出した夢かと思っていたが、アナキンはアソーカが知らないダース・ベイダーしか知らない事(ルークの台詞)を知っていたので、どうやらフォース・ゴーストだという事が明らかになる。
アナキンは、アソーカがジェダイから去ったため終えられなかった訓練を完了するために来たという。
アソーカはビジョンクエストのような旅を通じてクローン戦争やマンダロア包囲戦を追体験する。年齢の当時の10代に戻っている、この子供時代のアソーカ(演:アリアナ・グリーンブラット)はアニメではカートゥーン調のデザインだったのでよくわからなかったが実写にするとアソーカの見た目が子供過ぎて「こんな子供が殺し合いに何十回も行ってたのか」とビビりました。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の幼少期ガモーラを演じてた子みたい。あと『バービー』(2023)のバービーの持ち主役の子を演じてた。大きくなるの早いね。
ファンサービスで特に必要もないのにキャプテン・レックス(演:テムエラ・モリソン)もチラッと出てくる(関係ないが『クローン・ウォーズ』観た影響か今SWキャラでレックスが一番好きかも)。
結論を言うとアナキンはアソーカの中の「自分もアナキンのようにダークサイドに堕ちてしまうかも」といった迷いを払拭しに来たっぽい。アソーカは同時に「そんな自分がサビーヌを育てたらサビーヌもやばくなるんちゃうか」という悩みも消えてスッキリした。スッキリしたら白い服も着たし、かなり迷いを捨てたアソーカという感じする。まぁ残念ながら覚醒アソーカは主人公にも関わらずここから最後までこれといった出番ないけど……(この辺はボバとかマンドー3とかが「なんかバランスおかしくない?」と思った感じを思い起こさせる)。
アソーカとヒュイヤンは『反乱者たち』に出てきた宇宙鯨バーギルの口の中に入れさせてもらって別の銀河まで運んでもらう。
なんでバーギルがスローンが居る惑星まで連れて行ってくれたのかはよくわからない。どうやらスローンが居た惑星の周りがバーギルの墓場になっており土星の輪っかみたいになっていた。バーギルがSW銀河から、この銀河に飛ぶ時に必ずここに飛ぶのかな?正直よくわからない。
とにかくSW史上はじめて別の銀河に行ったので、行った週はめちゃくちゃ楽しみにしてた。「こんなのSWじゃない」と思うくらいの奇抜な宇宙を期待してたんだけど翌週からラストまで、スローンが潜む惑星ペリディアが舞台となるのだが、風景や住んでる種族などがSW銀河と寸分変わらない惑星だったのでガッカリした。
いや、わかるよ。しばらくスローンやエズラや「元の銀河に帰れるか?帰れないか」というハラハラ感で引っ張っていかなきゃならないのに、ガーディアンズみたいなカラフルな宇宙とか、地球みたいな星と人間が出てきたり、ジェダイやシスより凄い超種族が出てきたらスローンなんてどうでもよくなるからね。だから、ここはわざとつまらない惑星にしたんだろ。で、スローンが片付いてから超すごい種族などの脅威の外敵を描くつもりじゃないか?と忖度してガッカリした気持ちを落ち着かせた。
モーガンと交信して呼び寄せたのは勿論、帝国のスローン大提督(演:ラース・ミケルセン)だったのだが、スローンを手助けしたのはこのペリディアにかつてあったという〈ダスミリの魔女王国〉の生き残りの三人の魔女グレートマザー達だった。
SW銀河の魔女といえば惑星ダソミアの魔女たちナイトシスターがいた(その下僕はダース・モールなどを輩出したナイトブラザー)。どうやらダソミアの魔女たちの故郷はこの別銀河のペリディアだったようだ。
スローン配下のストーム・トルーパーは金継ぎや銀河ダクトテープでボロボロのアーマーを補強してあってカッコいい。特にリーダーの金の面付けてるやつは震えるほどカッコよくてフィギュア欲しくなった。
ベイランやスローンは約束通り、サビーヌを開放してくれる。しかも乗り物となる動物や食料までくれて……まぁサビーヌをこの惑星に置いて自分たちは違う銀河に帰るからどうでもいいんだろうが、意外と優しい。
サビーヌは荒野に出て野党とかを倒しつつ、割りとすぐエズラ・ブリッジャー(演:エマン・エスファンディ)に10年ぶりに再会する。
この惑星せますぎじゃね?という気もするが全8話しかないんだからポンポンと進まないと終わらないから仕方ない。
そんで色々あってクライマックスが来てドラマが終わる。

 


なんか情報量とか説明するポイントが多すぎて、あらすじ書くだけでめちゃくちゃ長くなって疲れたわ。
とりあえず、フィロー二がめっちゃ力入れてるのとファンサービスしてくれてるのはわかる。それとアニメシリーズで一話完結になれてるせいか(つまらない回もあるが時には映画より面白い内容を20分にまとめてる回とかもある)全8話の最後に、気になるクリフハンガーを持ってきてサプライズやファンサービスもしてくれてた。
だけど僕自身10年くらいMCUとかSWの、こういう「10年ぶりにあのキャラが!?」的なサプライズとかサービスを観すぎてしまったせいか正直もうそういうのどうでもよくなってる部分はある。確かに「EP3冒頭の姿やクローンウォーズのアーマー着たアナキンだ!」「本当に10年歳取った感じのエズラだ!」「スローンだ!」等と、一通り喜びはしたが、もう正直そういうのって別に面白さと大して関係ないと気付いたので「こういうオタ向けのサービスは嬉しいけど面白さとは直結してないよね」と醒め気味な部分があります。
それにしてもメインキャラの元ゴースト・チームやスローン大提督もそうだが宇宙鯨による銀河横断もダソミアの魔女も……殆ど、SW映画しか観てない人にはわからん要素ばっかりなのでそういう人はこれ観て面白いのか?と少し心配になった。
だが、そもそもX(元Twitter)のTLとか見てたらSWとかMCUのドラマ観てるのって本当に限られた人だけだから、これでいいのか……もしれない?デイブ・フィローニの映画って大丈夫なのかな?SWオタだけが観るものになるのだろうか。

本作のストーリー的には、ちょっと喉に小骨が引っかかったような心理状態だったアソーカがアナキンのお陰で吹っ切れて今度こそサビーヌをパダワンにした。サビーヌはエズラを見つけて同じ場所に居ることを死ぬほど固執していたが最後はエズラを戦艦に載せて自分はアソーカを救うためペリディアに留まった。つまり「アソーカとサビーヌ」というパッとしない師弟コンビがやっと吹っ切れた。スローンとエズラは元の銀河に帰還……。
ベイランとシンは、別の目的があるベイランはラストバトルに不参加。シンはそれに戸惑いつつエズラ達に敗北し逃走するも、元の世界にも帰れず山賊の頭領に……という寂しい終わり(シンが死ぬの心配してたから死ななくてよかった)。ベイランはどうやらザ・ワンズの何かを求めていたっぽいので早く続きが観たいと思った(ザ・ワンズはクローン・ウォーズ』でも凄く謎が多くて面白かったし)。本作で一番底が割れてないのはミステリアスなままで終わったベイランだったね。スローンはツルセコな印象な強かったので元の銀河でリフレッシュして頑張っていただきたい。魔女によるパワーでゾンビになっていたトルーパーズはワクワクしたが、そもそも元のストーム・トルーパーが死ぬほど弱いのでアソーカ&エズラ&サビーヌというトリプル・ジェダイが相手なので全く脅威じゃなかったですね。主人公のアソーカもせっかくアナキンと再会して訓練を終了したけど「自分とサビーヌを信じる心」以外は変わってなくて地味でしたね。というか主人公だけど最後の2話はただウロウロしてるだけでした。「トリプルジェダイ主人公!」というド派手な要素が出てきたのに普通にスローンには逃げられるし、モーガンや「ちょっとゾンビトルーパー」と戦う、何とも地味なラストバトルでした。

そういう感じで毎週最後まで楽しみはしたのですが、あまりにもサービスやサプライズや「今後への繋ぎ」が多すぎて、肝心のメインストーリーの面白さや主人公アソーカの活躍は「まぁまぁ、ほどほど」といった結論で満足できませんでした。
だけどSWのドラマはたまに「EP3の頃のアナキンにまた会えた……!」というだけで死ぬほど感動してエモ散らかす人多い。

そういう現象は、親だけが子供が描いた絵に感動しまくる現象……それを人為的に起こせるのが、こういったエモキャスティングでしょうね。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)での「新旧スパイダーマン三人揃った!」とかもそうだけど。
前述した通り僕も勿論その度に楽しんだり感動したりはしてますけど同時に「こんなオタクへのサービスばかりしなくていいから、もっと話を進めたり登場人物が感情を爆発させたり活躍させたりと、この作品だけで面白くなるようにしろよ」と思うようになった今日この頃ですね(だって傑作映画とかって、そんなファンサービスやサプライズ無しの一本で全てを描いてるわけで、そういうものの方が満足感高いです)。
この全8話ではスローン倒すとこまでいかないのは予想通りだったけど、正直もっとアソーカの活躍観たかったですね。アクションシーンも意外と少なかったし。
まぁあくまで「これはシーズン1に過ぎない。シーズン2や映画が本番だから、それを期待して!」って事なんでしょう。
まぁまたシーズン2を期待します……が、そもそも「全8話」って少なすぎない?8話しかないから「広大な惑星に降り立ったサビーヌは、スローンが10年間見つけられなかったエズラを数分で見つけた」みたいな弛緩した展開になってしまった。

なんか文句ばかりみたいになったけど僕は好きだし毎週、速攻観てましたよ。
ただ「自分は良いけど、こんな内容じゃSW興味ない友達とかに薦められないなぁ」と思ってしまった部分がありました。

 

 

 

 

そんな感じでした
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