gock221B

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『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』(2022)/期待せずに観たけど凄く良かった。ドゥークーとアソーカが主人公だがヤドルが一番かっこよかった🔵🔴


原題:Tales of the Jedi 企画&製作総指揮:デイヴ・フィローニ 原案:ジョージ・ルーカス 製作:アレックス・スポッツウッド、ジョシュ・ライムズ 音楽:ケヴィン・カイナー オリジナル音楽:ジョン・ウィリアムズ 配給:Disney+ 配信時間:各話10~17分、全6話 シリーズ:『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』スピンオフ、『スター・ウォーズ』シリーズ

 

 

プリクエルの時代を舞台に、アソーカ誕生とドゥークー闇落ちにスポットを当てた『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(2008-2020)の外伝アンソロジー的なアニメ。
スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(2008-2020)は『マンダロリアン』でお馴染みのデイヴ・フィローニ系の作品(同時にキャスリーン・ケネディのSW本流から追い出されたジョージ・ルーカス直系の流れでもある)。
僕ちょっと『クローン・ウォーズ』はシーズン3くらいまでしか観てない。面白いことは知ってるしプリクエルの時代の殺伐感は好きなので残りも観たい気持ちはあるのだが残りの話数が膨大、そして『クローン・ウォーズ』全部観たら『スター・ウォーズ 反乱者たち』『スター・ウォーズ: バッド・バッチ』も全部観なきゃいけない義務感が生まれそうだし観てない。そのうち観るかも。

 

 

 

 

本作はドゥークー伯爵とアソーカ・タノを主人公に、今まで描かれてない話を歴史の隙間から取り出して描いてる。だから本編で描かれたドゥークーの死とかオーダー66だとかは描かれない。
最後まで観た感じ、この作品をわざわざ作ってまで描きたかったのはドゥークーの話(第2話~第4話)の方であって、アソーカの誕生や再起(第1、5、6話)は来年公開のドラマ『アソーカ』(2023)への予告編的な意味合いなのかなと思った。

 

 

第1話『生と死と』 
原題:Life and Death 監修&脚本:デイブ・フィローニ 監督:ナサニエル・ヴィジャヌエヴァ 17分

36BBY(反乱軍がデス・スターを破壊した”ヤヴィンの戦い”の36年前)。
辺境の惑星シリでアソーカ・タノ誕生。
サーベルタイガー的な猛獣に攫われるが赤ん坊のアソーカがフォースのせいなのか猛獣はアソーカに懐き、彼女を村に連れ帰る……という話。別に文句はないが、あまりに童話っぽすぎて正直観ても観なくてもいい感じがある。
村には猫になったトトロみたいな動物もいる。アソーカ自体も『もののけ姫』(1997)のサンをモデルにして作られたらしいが、この猛獣との絡みは山犬モロとの関わりを連想させる。ジブリと共同制作した短編アニメ『禅 グローグーとマックロクロスケ』(2022)も最近配信された事だし「アソーカはジブリからのインスピレーションから生まれた」という事を改めて宣言した感じ?

 


第2話『正義』 
原題:Justice 監修&脚本:デイブ・フィローニ 監督:Saul Ruiz 14分

とある惑星で、誘拐された統治者ダゴネ議員の息子の救出を依頼されて、やって来たジェダイマスター・ドゥークーとパダワン(ジェダイの弟子)のクワイ=ガン・ジン
50BBYから42BBYの間の話。ドゥークーは最低でもアラサー。クワイ=ガンは……わからんが見た感じ10代後半~20代前半だと思われる。
2人が到着してみると異常に寂れた町。居酒屋の女将に訊くと「最初は善良だった統治者のダゴネー議員が変わってしまい圧政を行いこうなった」と告げられる。誘拐したのは領民全員。人質になっていたダゴネ議員の息子を見に行くと、その息子は「手厚く扱ってもらってます」と言い、自分を誘拐した領民を避難せず父ダゴネを糾弾する有様。どうやら領民の言葉通りのようだ。
そこに現れたダゴネ議員と部下の兵たち。「息子や領民達を差し出せ」というダゴネの傲慢な言葉に対してドゥークーは「我々は貴方たち政治家ののためじゃなくて共和国で暮らす人々に仕えている」と反発。
双方は撃ち合いになり領民達は何人か撃たれる。
激怒したドゥークーは依頼者ダゴネにフォース・チョーク!止めようとするクワイガンもフォースで吹っ飛ばす。クワイガンは人質になっていた息子に仲裁を頼み場が収まる。
ドゥークーは「お前は私より賢い」「お前が皆を救った」とクワイガンを称える。
ドゥークーはダゴネへの怒りが暴走した。後にシス落ちしてしまう純粋さが見て取れる。この時点で少年であるクワイガンの方が大人だもんね。
ドゥークーに「銀河共和国への疑念」が生まれた話だった。

 

 

第3話『選択』 
原題:Choices 脚本:デイブ・フィローニ 監督:チャールズ・マレー 14分
50BBYから42BBYの間の話……らしい。だからドゥークーは52~62歳。
惑星ラクサスにやって来たマスター・ドゥークーマスター・メイス・ウィンドウ
「任務中に命を落としたマスター・カトリの遺体の回収」が評議会からの命であったが、「カトリは奇襲を受けて死亡したのに逃げ果せる事が出来たラリク議員」に疑念を持ったドゥークーは調査を続ける。あくまで評議会に忠実なメイス・ウィンドウは「そんなの命令にないぞ?」と怪訝な態度。
ドゥークーの「ジェダイが奇襲で殺られる事は稀だ。味方に背中から撃たれでもしない限り……」という台詞は後のオーダー66を想起せざるを得ない。
今回もまた腐った共和国議員が原因の事件だった。
しかし事件を解決に導いたが命令違反しまくるドゥークーは白い目で見られ、ドゥークーに「それ任務にないぞ?」と言い続けた優等生メイス・ウィンドウは故・カトリに代わってジェダイ評議会入りした。
メイス・ウィンドウにわざとらしいほど丁寧な皮肉を言うドゥークー。もはや完全に共和国やジェダイから心が離れつつある。



第4話『シス卿』 ★★★★★
原題:The Sith Lord 脚本:デイブ・フィローニ 監督:Saul Ruiz 15分
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)と同時期の話。
32BBY。マスター・ドゥークーは70歳。相変わらずジェダイの中で冷遇されている模様。
ジェダイ図書館でマスター・サイフォ=ディアスのファイルから惑星カミーノの情報削除。「ドゥークーがマスター・サイフォ=ディアス……のフリをして、オーダー66を起こせるバイオ=チップを渡してクローン・トルーパーをカミーノに発注して、サイフォ=ディアスを口封じで殺した」で、いいんですよね?いまいちサイフォ=ディアス本人も発注するところもサイフォ=ディアスを殺すところも見てないのでぴんとと来ない。これもやはり『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(2008-2020)観れば出てくるんだろう多分。
愛弟子クワイ=ガン・ジンが惑星タトゥイーンで謎のシス卿(ダース・モール)と接触ジェダイ評議会はクワイガンの報告に半信半疑、そのせいでクワイガンは死亡。
愛弟子を喪い哀しみに暮れるドゥークーはどこかに飛び立つ。
この話の冒頭からドゥークーの様子を観察していたマスター・ヤドルは彼の後を追う。
ヤドルは、ヨーダやグローグーと同じの3人しか居ない謎の種族。
ドゥークーが密会していたのはシス卿ダース・シディアスだった。
何年も共和国に疑念を抱きジェダイ評議会から冷遇され続けていたドゥークーはシス落ちしていた。観た人は誰でも思うだろうがアナキンのシス落ちまでの過程と非常に似ている。
ダース・シディアスの弟子ダース・モールが、自分の愛弟子クワイガンを殺害した事でシディアスに文句を言うドゥークー。ドゥークーはクワイガンも味方にしたかったらしいがクワイガンはシスにはならんだろ。他にもサイフォ=ディアスやカミーノなど数々の気乗りしない裏切りをさせられた愚痴を言うドゥークー。
そこにヤドルが登場しドゥークーに「今なら間に合う」と訴える。ヤドルも評議会に失望して抜けてきたという。
ドゥークーはまたしたくもない殺しをしてシディアスへの忠誠を見せなければならなくなった。
互角の勝負をしている中、ヤドルはチラッと自分が乗ってきたスペースシップを見る。ドゥークーは「評議会に逃げ帰るのか」と挑発し、ヤドルを重い扉の下敷きにする。
しかしヤドルは「ジェダイのテーマ」に乗せてフォースで重い扉を持ち上げる。
めちゃくちゃカッコいい。
扉の向こうから光が差し込み、ダース・シディアスは少し狼狽える。もう体力のないヤドルのフォースに狼狽えたのではなくライトサイドをモロに浴びせられたからだろう。陽光を照射された吸血鬼や隠れてた石を除けられて散り散りになる虫の様な感じ。
ヤドルは、扉の向こう側に行けば難なく逃げられるのに、ドゥークーやシディアスにライトサイドを見せつけるために持ち上げてコッチ側に倒れたのだろうか?
ドゥークーは力尽きたヤドルにトドメを刺し、敗者の様にグッタリする。
クワイガンも死に、殺したくもないヤドルを殺させられ、もはや後戻りできないドゥークーが完全にシス卿ダース・ティラナスになった……瞬間なのかな?これは。
あまり関係ないヤドルがドゥークーと対決したのは、本当はドゥークーのマスターだったヨーダにこの役目をやらせたいがヨーダには「vs.ダースシディアス」「ルーク育成」等の役目があって殺せない、「2人の勝負つかないタイマン」も『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)でやってるから、またやったらクドい。そこでヨーダと同じ種族のヤドルにこの役を振ったのではないか。
そんなドゥークーは13年後、『スター・ウォーズ ep3/シスの復讐』(2005)の前半でダース・シディアスに裏切られ、アナキンに殺されて死ぬ。
「このヤドル、老婆だと思ってたけど熟女っぽいな」と、本作のヤドルに思って声優を調べたら『マンダロリアン』で何話も監督してるブライス・ダラス・ハワードだった。海外のサイトを検索したらデイブ・フィローニが「ブライス・ダラス・ハワードは慈愛に満ちたヤドルにピッタリだ」って事で声優にしたらしい。
とにかくヤドルがめちゃくちゃカッコよかった。

 

 


第5話『継続は力なり』 
原題:Practice Makes Perfect 脚本:デイブ・フィローニ 監督:Saul Ruiz 10分

21BBY。”オーダー66”が起こる2年前。
アソーカ・タノを訓練するマスター・アナキン・スカイウォーカー
優秀なクローン・トルーパーにアソーカを囲ませ一斉射撃して全弾ライトセーバーで防ぐという訓練。威力は抑えてあるのだろうが弾が当たればアソーカは気絶。目が覚めるたびに再開するというスパルタ訓練。
「厳しいけど、これがお前を助けることになるんだよ?」とアソーカに語りかける、シス落ちする前のアナキン。
2年後、大勢のクローン兵を前にするアソーカで終わる。これは多分、オーダー66の時で「アナキンやレックス達との訓練のおかげで助かったって話なんだろうな」という事は何となくわかるが『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(2008-2020)でアソーカがオーダー66を逃れる話を観てないのでピンと来ず……。

 

第6話『決意』(最終話) 
原題:Resolve 脚本:デイブ・フィローニ 監督:Saul Ruiz 14分

18BBY。アソーカ・タノ18歳はパドメ・アミダラの葬式を遠くから眺める。……例によって『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(2008-2020)あんま観てないからアソーカとパドメが友達というのがピンと来ない。アソーカを見つけたオルデラン代表ベイル・オーガナ議員はアソーカに通信機を渡す。しかしクローン大戦で疲れ切ったアソーカは「今は休みたい」と立ち去る。
5BBY。「農民のアシュラ」という仮の姿で肉体労働して日銭を稼ぐアソーカ・タノ31歳。この辺はオビワンと同じだな。逃げ延びたジェダイみんな日雇い労働してたんだろうね。
事故に遭いそうになった同僚をついフォースで助けてしまうアソーカ。そのせいで帝国からジェダイ残党狩りの尋問官がやってくる。この審問官は鳥みたいなペスト・マスクみたいな仮面被っててカッコいい。
軽い気持ちで密告した愚か者のせいで火の海となる農場。アソーカは審問官の前に立ちはだかる。
恐ろしい審問官だが、クローン大戦やオーダー66を戦い抜いたアナキンのパダワン、アソーカの敵ではなく数十秒で瞬殺。
かっこいい。やっぱSSWの戦闘って瞬殺が多いのはいいよね(瞬殺じゃない場合は逆に凄い長くなる)。
そして作品の性格上「何かの途中」みたいな話が多かった本作だが最終話はスカッとした一つの決着が観れてスッキリ。
『マンダロリアン』〈シーズン2〉(2020) でのアソーカ45歳の話もそうだったが、アソーカ主人公の話って時代劇になりがちで良いですね。

 

 

あまり期待せずに観たけど最終話、そして何よりも第4話が思いのほか良かったので今年『オビ=ワン・ケノービ』(2022)観てSWへの興味を失った状態(ep1、ep8&9に続けて3回目)になってたが少し回復した。
思わず観てなかった『キャシアン・アンドー』(2022)も観始めたし、来年の『アソーカ』(2023)への期待も出てきた。短編とはいえ「プリクエルの殺伐さ」、「一瞬でつく勝敗」など自分がSWの中で好きな部分が多く観れて満足しました。

 

 

 

 

そんな感じでした
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Tales of the Jedi (TV Series 2022– ) - IMDb

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