gock221B

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『ファンタスティック・プラネット』(1973)/諸星大二郎の絵柄に似てない?🌐


原題:La planète sauvage 監督&脚本:ルネ・ラルー 脚本&原画:ローラン・トポール 撮影:ルボミール・レイタール、ボリス・バロミキン 製作:シモン・ダミアーニ、アンドレ・ヴァリオ=カヴァリョーネ、アナトール・ドーマン 原作:ステファン・ウルの小説『Oms en série(オム族がいっぱい)』(1957) 音楽:アラン・ゴラゲール 製作国:フランス&チェコスロバキア 上映時間:72分

 

 

フランスのSF作家ステファン・ウルの長編小説『Oms en série(オム族がいっぱい)』(1957)を、コミック作家ローラン・トポールが4年かけて描いた原画をルネ・ラルー監督が切り絵アニメーションで映画化、アニメーション作品史上初めてカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したSFアニメ……だそうです。
特に観たくはなかったがアマプラで「配信、残り30時間!」とか表示されてたから何だか観なきゃいかん気持ちになったので観た。
若い時に観たけど、その時は特別好きではなかった記憶。年齢を経た今は、前より面白かったです。アラフィフの自分が生まれる前の映画って……凄い昔の映画ってことだ。
原題”La Planète sauvage”とは日本語で「未開の惑星」の意味だそうです。

ネタバレあり

 

 

 

 

Story
未開の惑星〈イガム〉には真っ青な肌に赤い目をした高い知能や技術を持った巨人〈ドラーグ族〉、そして知能が低く小さな〈オム族〉がいた。

ドラーグ族はオム族を奴隷のように扱っていた。
ある日、ドラーグ人知事の娘ティバはオム族の赤ん坊を拾ってテールと名付けペットとして飼いはじめたが――

オム族は、ほぼ地球人そのままの姿をしている。一方、オム族を飼ってるドラーグ人は青い肌に赤い目、耳に魚のヒレのようなものが付いており身体が巨大(ドラーグ人が人間だとしたらオム族は昆虫くらいの大きさしか無い)。
ドラーグ人にとって人類(オム族)は、家畜、奴隷、愛玩動物でしかなく遊びで殺してしまっても特に咎められることもないような存在。
ドラーグ人の子供達が後の主人公テールとなる赤ん坊を抱いた野良の母親を追いかけて殺してしまう。残ったテールをドラーグ人知事の娘ティバが拾って名付けてペットにする。

オム族は地球人にしか見えないので自然とオム族に感情移入して観る事になるので『家畜人ヤプー』(1956-1958)を読む日本人男性的な不安な気持ちで観ていくことになる。で、今調べたら原作でのオム族は攫われた地球人の子孫たしいので、やはり「オム族=我々地球人」という見立てでよかったようだ)。
ドラーグ人知事の娘ティバは普通に優しい少女なのでテールに可愛い服を着せて可愛がっている。だが、可愛がってはいるもののフワフワな耳とかが付いた帽子やら靴を着せられた格好は滑稽だ。もし自分がこんな格好させられて飼われたら情けなくて死にたくなるだろうから、テールは可愛がられているにも関わらず、この前半の方が残虐な後半より辛いものがある。優しいティバが可愛がってはいても、彼女はテールに人権があるとは最初から思っておらず、あくまでも可愛いペットとしての扱い。
ティバが友達と遊ぶ際に、テールを友達が飼う人類(オム族)と戦わせる。テールは、ティバの友だちが飼ってる人間のオッサンをぶち殺す。人間で言うと闘犬や、子供が持ってるカブトムシ同士で戦わせているようなものだ。
ドラーグ族は、頭に金属のティアラの様な学習装置を装着して勉強する。スイッチを押すと機械から脳へと知識が転送されてくるのだ。ティバは自分が勉強する時に、気まぐれでテールと一緒に学習する。
それによってテールの中に眠っていた知恵が動き出し思考するようになった(ように見える)。ティバの父親であるドラーグ族の知事は「オム族と勉強とか、そんな遊びやめろ」と危惧しているが、その危惧は後に現実のものとなる。
何年か経ち、成長したティバはあまりテールと遊ばなくなる。ティバ一家の目を盗んでは学習装置で知恵を付けていたテールは学習装置を盗んで脱走する。
脱走した先では、野良の人類(オム族)が暮らしていた。
テールは、野良の少女と知り合いその群れの仲間に入る。仲間に入れられたテールは、まず最初に可愛らしい滑稽なコスチュームを野良人類に笑われる。後で仲間がいっぱい殺されるが、それよりも痛々しく感じるシーン。
他の野良人類(オム族)よりも知恵も知識も数倍上のテールは、群れの中ですぐに頭角を表す。
そしてテールはこの新しい仲間達にもドラーグ族の学習装置で知識を授ける。
しかし、それを快く思わない者が居た。「新しいものや変化を嫌う古参」……中年男性の人類(オム族)だ。
いやですねぇ……いやらしい。本当におじは……痴れ者ですことよ~。

おじはテールを追放しようと、自分の部下とテールを決闘させる。テールの方が若いし賢いので普通におっさんを決闘でブッ殺す。哀れなり、おじ……。おじは大人しく若に従うか大人しくしとれや……とは思わないが、変化を恐れて若を阻害するおじは大人しくしとれや。テールを疎んじたおじはその後どこかで死んだ(酔っ払って観てたのでいつ死んだのか見逃した)。
荒野には訳のわからん生き物や近隣に済む別の野良人類もいる。
テールを始めとした野良オム族は学習装置で賢くなっていく。
10代の間まったく勉強しなかったアラフィフの私ですが最近、勉強してます。何かの資格のためとかでなく趣味として(いま英語の勉強を中1レベルからやり直して、そのうち数学とか教科を増やすつもり)。
ある日、オム族が目覚めると近所の壁にドラーグ族の宣戦布告が書かれてました。
福本伸行銀と金』(1992-1996)の「鏖(みなごろし)」かと思った。
フランス語とはいえ毛筆で書かれた迫力。
テールは、近所の老婆が族長を務めている部族と共闘を呼びかける。
攻め入ってくるドラーグ族。毒ガスを噴射する円盤みたいな兵器をポンポンポンポンポンポン!と、尺稼ぎかという感じの永遠に思える時間をかけて発射し続ける。
機動戦士ガンダムF91』(1991)に出てくる人間とビルギットさんだけを殺す兵器〈バグ〉のようだ。あるいは「現実世界のドローンみたいだ」と言った方がいいか?
あと超でかい転がる玉を転がすドラーク族。玉にはペシャンコに潰されて大の字で玉にくっついてるオム族の遺体が……グロ注意!グロ注意!
アニメ自体は手書き切り絵アニメで柔らかい雰囲気なのにも関わらず、兵器による大量虐殺が無慈悲すぎて残酷ですわ。
オム族は何とか生き延びる。そして原始人レベルだった技術を10数年?くらいで一気に発展させ新天地に向かうロケットを開発。テールもすっかり大人のリーダーだ。
結論から言うと近くの惑星でドラーク族の弱点を発見。
弱点を握られたドラーク族は、オム族との戦いに何のメリットもなく、和平協定を結ぶ。事実上のドラーク族の降伏に近い。
今まで散々、虫ケラのように自分たちを虐殺してきたドラーク族を皆殺しにせず手を組むオム族も良いし、「だめだ、一方的に殺せないし、こっちに甚大な被害が出る。やめやめ」というドラーク族の合理的な判断もいい。
他者の命運がかかってる時に無意味な維持張っても仕方ないですからね(とはいえ僕は当事者じゃないので別にオム族がドラーク族を皆殺しにしても、それはオム族の勝手なので支持します)。
それよりも両部族が和解する時の組み合わせは……どう考えてもオム族代表テールと、てテールの元飼い主ティバで決まりだろう。ティバもっかい出てこないとかどうなっとんねん。。

なんかボーッとしてて、只あらすじを書いただけのしょうもないページになりました。
一番は、ローラン・トポールの原画がそのまま動くアニメーションが一番よかった。これは間違いない。次にモンスター達やドラーク族によるオム族への牧歌的な絵面での虐殺か。
しかし感想で一番言いたかったのは漫画家・諸星大二郎の絵柄に似てるなぁ!ってところ。いや、この映画の方が少し早いので「諸星大二郎の絵柄って『ファンタスティック・プラネット』に似てるなぁ」と言った方が良いのか?
日本のアニメも、殆どが似たようなハンコ絵のアニメばっかだが、中でも幾つかはアートアニメみたいな画風があってもいいと思うが……。
凄く薄い内容になっちゃいましたが、、そんな感じでした。すみません。アートスタイル以外あんまり感想が浮かんできませんでした。

 

 

 

そんな感じでした

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Fantastic Planet (1973) - IMDb

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