gock221B

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『デアデビル』〈シーズン1-2〉(2015-2016) 全26話/ストーリーもワンカットアクションも全て傑作。シーズン2はダメ。ついでに『ディフェンダーズ』(2017) 全8話も😎


原題:Daredevil〈Season.1-2〉 原作:スタン・リー、ビル・エヴァレット
放映局:
Netflix Disney+ 制作国:アメリカ 放送時間:各話約50分
シリーズマーベル・シネマティック・ユニバースNetflix

 

 

Netflixオリジナルドラマ。映画の方のMCUと世界が繋がっている。
本作のNYは「アベンジャーズ」の闘いの直後、スラム街となったNYの架空の街ヘルズ・キッチンが舞台。
だけど映画のMCUキャラがこのNetflix版ドラマシリーズに出てくる事は永遠にないし、ドラマシリーズの方のキャラが映画の方に積極的に出ていくこともほぼない。こうなるとドラマ側は色々と、映画版と矛盾が出ないようにと足かせを付けられて作品制作しなきゃならなくなる。
また本作のデアデビルと、映画版の‥例えばブラックウィドウホークアイオコエなどは常人キャラなのだが、描写の迫力が桁違いなので(比べる必要はないが)ついつい比べてしまうと、映画MCUのキャラに比べるとデアデビルが凄く弱く見えてきたりする。やはり映画とドラマは分けた方が良かったように思う。
ちなみに同じシリーズ「ルーク・ケイジ」「ジェシカ・ジョーンズ」「アイアン・フィスト」「ディフェンダーズ」「パニッシャー」なども、一応観て感想も書いてたのだが、ドラマ自体も書いた感想もイマイチ面白くないし全然アクセスもされないので全部消してしまった。
だがこの「デアデビル」はS1が凄く面白かったので一応残しておくことにする。
 

 

Story
★昼間は弁護士として活動するマット・マードック
彼は9歳の時に事故から老人を助けた時に科学廃棄物を浴びて視力を失い盲目になったのと引き換えに超人的な聴力、臭覚、空間認識能力を得た。他人の心拍数や呼吸音を聴くことにより読心術も得た。

ボクサーの父がギャングに殺害された後、盲目の武術家スティックに感覚制御と武術を習った。
アベンジャーズ vs.ロキの闘い後にスラム街となったNYの〈ヘルズ・キッチン〉で、弁護士の相棒フォギー・ネルソン、秘書のカレン・ペイジと共にネルソン&マードック法律事務所の弁護士として働くマット。
夜はヴィジランテの〈デアデビル〉として数少ない味方と共に、ヘルズキッチンを影で牛耳る実業家ウィリアム・フィスクと闘う――

 

 


不正を告発しようとしたら命を狙われたカレン・ペイジがネルソン&マードック法律事務所に助けを求めた事から物語が始まる。
やがて「ヘルズ・キッチンのあらゆる犯罪の根源に実業家ウィルソン・フィスクが関与しているのでは?」と思った各人がフィスクの妨害に遭いながらも真実を突き止めてフィスクをブタ箱にブチ込もうとする様を、マットやフィスクを掘り下げながら進むのがシーズン1。
はっきり言ってめちゃくちゃ面白い。キャラや描写もいいし、シーズン1だけなら映画も含めたMCU作品の中でもベスト3に入るくらい好きだ。
映画のような莫大な予算はないので良く言えば渋い、悪く言えば地味。映画の方のルッソ兄弟作品や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズとか「マイティ・ソー バトルロイヤル」みたいなものしか観たくないという人がコレ観ても楽しめないかもしれない。
だけどヒーローものの肝というのは派手な描写や戦闘の規模ではなく、ヒーローの精神性によるものだと思うのでそういった選り好みはナンセンスだと思う。
地味な代わりにレイティングがないので、映画MCU では観れないバイオレンス描写や濡れ場をそのまま流せるのが強み。デアデビルの能力は、原作でレーダーセンスと呼ばれる空間把握能力や超聴力や嗅覚によって、常人よりも感覚が優れている。常人よりも劣る部分は色彩がわからない事だけ。色んな感覚によってマットが認識している世界を無理やり常人の視覚で映像化すると「炎に包まれた世界」だという説明映像が一回出てくる。
あとは暗殺者スティックに習った武術で闘うわけだが割と「強すぎる人間」レベル。
大勢の銃を持ったギャングを圧倒できるが、話の展開のよってはただのチンピラ一人に苦戦する事もあるファジーな強さ(アメコミのヒーローは大抵こういうファジーな強さ)
同じ世界、同じ人間レベルのヒーローのブラックウィドウなどに比べると、まるでデアデビルが弱く見えたりもしてくるが、もしこのデアデビルが映画の方のMCUに出たら彼ら以上に強く描写されるだろうし、逆にブラックウィドウなどがドラマ版に出たら本作のデアデビル程度の強さに描写されるだろうから、映像だけ見て強さを測ることは意味がない。
デアデビルがよくやるのが、大勢のギャングをぶちのめした後、最後の一人に胴回し回転蹴りでトドメを刺す事が多い。この蹴りがめちゃくちゃ重くていい。
おなじみの赤いスーツを着るのはシーズン1最終回のラスト。特殊な職人メルヴィンに作ってもらう(彼はその後もデアデビルのスーツや武器を作ってくれる)。それまでは「デアデビル:ウィズアウト・フィアー」っぽい黒装束。まるで強盗やレイプ犯みたいな姿だが、シーズン1は面白いしマットのアクションはカッコいいので、観てるうちにこの格好でもカッコよく見えてくる。
法で捌ききれない悪を、覆面してぶん殴る‥というのは法律家としてどうなんだという気がしなくもないし、カトリック教信者である彼はいつも同じ神父に「これからする事をお許しください」と懺悔した後で毎晩誓いを破って自警活動している。
かなり矛盾する要素を幾つも持ってるのがデアデビルの魅力なんだろうきっと。



 

第2話「カットマン」
シーズン1は全部いいが、第2話は特に良い。
後の体たらくや他のNetflix+MCU作品の微妙さ(つまらないわけではないが別に観なくても良かったかなという感触)を観ると「このデアデビルが映画ならよかったのに‥」と思えた。このドラマのシーズン1を長編映画にすればさぞかし傑作オリジンになっただろうに‥。まあそんな事言っても仕方ない。
この第2話は、黒装束のマットがチンピラと闘ってぶっ倒れ、夜間看護師クレアに拾われるところから始まる(ちなみに、このクレアというキャラは他のNetflix+MCUに全て出てきてディフェンダーズ全員と面識のあるキャラ)。
マットは幼児の人身売買組織を追っていた。彼はクレアに、自分の能力の事を話す。
そして幼い頃の回想シーンに入り、気高いが凄く強いわけではないプロボクサーだった父ジャック・マードックの話になる。
この回は、マットが攫われた子供を救いに行く現代パートと、父の闘いを描いた回想シーンとが並行して進行し「マットに不屈の魂を与えた父」が描かれ、そしてラストに「父の生き様を見て誕生したデアデビル」の闘いを見せる。デアデビルの真のオリジンとも言える。
回想の中のマット、既に盲目になってボクサーの父と一緒にいる。
ギャングがやってきて「お前をメインイベントに出したい。しかし金やるから八百長で負けろ」と交渉してくる。
まず八百長を持ちかけるギャングからして良かった。
ギャングは優しい口調でマシューの機嫌を取りながら八百長を持ちかける。
ギャング「息子の失明は気の毒だったなぁ可哀想に。なぁに、子供なんてまたすぐできるさ」と言い、ジャックはギャングを睨む。
静かなシーンだが穏やかに喋っているギャングのカスっぷりが一発でわかる。
ジャックは勿論、八百長したくないが貧困だしマットの将来など考えて渋々OKする。
ちなみに、既に超人的な五感を得ていたマットはその聴力で父とギャングの会話を全て聞いている。
恐らく「パパわざと負けちゃうの?」と思っただろうがマットは賢いので口にしない。
八百長の前日、マットは父の赤いガウンを手にして話す。
マット「赤い服は血が目立たなくていい
ジャック「ははは、俺はいつも敵にやられてばかりだって?」
マット「マードックはよく打たれる。だけど立ち上がる。いつも立ち上がるんだ」
ジャックではなくマードックと言ってるって事は「事故で目が見えなくなった自分と、試合でよく殴られがちで現在困った状況になっているパパ」という意味だろう。
ジャックの顔色が変わる。八百長を破る決心をした。
ジャックは知り合いに頼み、自分の有り金を全て自分の勝ちに賭けるよう言う。
そして別れた女房に電話して「おれは自分になりに行く。自分への声援をあの子に聞かせたいんだ。」と言いマットの世話を頼む。
この一連のシーンは、マジでかっこいい。
「俺、明日死ぬから」という事をさらっと言っている。
あとマットは盲目で試合が見れない(と父は思ってる)ので「自分への声援を聞かせたい」って言うのもやばい。
赤いガウンを着てジャックが試合に向かう。ドアの向こうは光に包まれていて、まるでジャックが天国に行くように見える。
家ではマットがTVで父の勝利する試合を観て‥というか音声を聴いて勇気を貰う。
物理的にボクシングで勝つだけではない、父が圧力や街の暴力装置や死の恐怖に勝つところを聴くマット。
ギャングのメンツを丸潰しにしたジャックは生きて会場を出ることはできない。
ロッカールームで、ジャックが後ろを振り返って一瞬驚いた後、穏やかな表情になり銃声が聞こえる。
ジャックを殺しに来た暗殺者の姿を一切、見せない事によって、まるでジャックが死神や死そのものを観てるかのような印象を受ける。

 

 

 

3分間の死闘
現代パート。ギャングから訊き出した子供が監禁されている雑居ビルに来たマット。
ここからラストまでワンカット風に撮られている。
まず監禁されている子供がいる部屋を映して、カメラが引いて右側のギャングたちがたむろしている部屋を映す、またカメラが1人のギャングに着いていってもう一部屋のギャング詰め所を映す。そして非常口へカメラが向く。マットが入ってくる。
これによって、子供とギャング詰め所がどこにあるか視聴者にわからせる。
僕は「ヒットマン」などのステルスゲームが好きなので「あの部屋になx人‥こちらにx人‥」と癖で覚えた。
そのままマットは一つの部屋に殴り込んで全員殴り倒し、もうひとつの詰め所から来るギャングも全員ボコボコにして、そのまま奥の部屋に入って子供を抱いて出てきてカメラの前から去る。その瞬間に第2話が終わる。
マジでめちゃくちゃ最高。シーズン2と同じドラマとは思えない。
マットのワンカット(もしくはワンカット風)格闘だが、一体どう撮ってるのかよくわからない。TVをギャングの頭にぶち当てたり、手斧をギャングに投擲したり‥はさすがにCGだと思うけど最終的に胴回し回転蹴りを喰らわせるところなどは本当にやってるのだろう。最後の方はマットもかなりフラフラになっている。

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どこに編集点があるのかとかわからなかったが、別に曲芸を観てるわけではないのでワンカットだろうがワンカット風だろうが面白ければどちらでもいい。
また、マットは反撃もされてるし疲労も怪我もあってフラフラ状態で敵を殴り倒す時、地味に背後の壁を蹴ったパンチを見舞うところが狂おしく好き。
ワンカット(ワンカット風)の何がいいかというと、シネフィルではないので華麗に定義を言うことはできないが「本当に起きてることのように見える」というのが良いところなんじゃないか?と思ってる。
個人的にこの雑居ビルのワンカット(ワンカット風)シーンはアベンジャーズなどMCU大作の超ド派手なCGシーンよりも凄く感じる。
そして、このワンカット格闘はただ暴れてるだけじゃなくて、自分のために死に向かって突っ走った父への回答がこの死闘なのだろう。
マットは今回、父の話を一言も口にしない。
回想描写と最後のアクションで語ってるから、台詞よりも感動する。
色んなシーンが共鳴して乱反射している。
ミッション終了と同時にドラマが終わるのもカッコいい。

 

 

 

他のキャラ
フォギー
弁護士としての相棒であり大学時代からの親友でもあるフォギーは、ぽっちゃりしたお調子者で弁護士としても優秀。大物にも果敢に立ち向かうしブレない。正直言って観てるうちにマットよりカッコよく見える。凄く豚っぽい顔立ちなのだがマジでイケメンに見えてくる(実際にフォギーはそこそこモテる設定)。
大学時代のマットとフォギーの回想シーンで2人はすぐに意気投合して、フォギーはマットの盲人であることをジョークにしまくる。本当に良い親友

カレン・ペイジ
彼女は守られるだけのヒロインではなく、独自にベン・ユーリックに働きかけて真相に迫っていく。めっちゃ「ノワール物に出てくる女」っぽい美しい体型や髪も綺麗すぎて魅力的。だが彼女がフィスクの右腕を射殺した事ってマットやフォギーに言ったっけ?ずっと言ってない気がする。
彼女はシーズン2でも独自にパニッシャーを調査したり会ったりするうちにベン・ユーリックの跡を継いでジャーナリストになっていく。

ベン・ユーリック
新聞記者。重病の妻の面倒を見ながらフィスクの不正に切り込んでいく。
知り合いの病院関係者に、妻の入院延長を無理を承知で頼んで院長が仕方なくOKした後で「ありがとう」と言って差し入れを渡す。知り合いが「頼み事の前に出せばよかったのに」と言うとユーリックは「頼み事する前に渡したら賄賂になるだろ?」と言う。めちゃくちゃカッコいい。フィスクに脅されても一歩も引かないし

ウィルソン・フィスク/キングピン
原作で言うキングピン。ドラマの中でキングピンとは誰も呼ばない。というかMCUやアメコミ映画では、いつもヴィランは通り名ではなく本名でしか呼ばれないのは何故だろう?子供っぽい印象を避けるため?
スタンリー・キューブリックフルメタル・ジャケット」の微笑みデブ役だった人がフィスクを演じている。
最初は「キングピンなのに身体、小さいな‥」と思うが、迫力あるので観てると小ささは気にならなくなる。
彼はマットと同じかそれ以上に丹念に、まるで主人公のように描かれる。
生い立ちや、最愛の女性、画家のヴァネッサとの出会いや恋愛など丁寧に描かれる。
朝起きて自分で朝食を作ったり、一人の人間として描いていく。
ヴァネッサとの馴れ初めは彼女が描いたキャンバスを白く塗りつぶしただけの現代絵画を気に入ったからで、それはフィスクが幼い頃に父が母を殴ってる間に見てろと命じられて見ていた壁、シーズン1のラストにぶち込まれる刑務所の壁など全てに通じている。フィスクの居場所は全てこの「彼がじっと見る、何もない白い壁」がある場所となっている。
彼が恋人ヴァネッサに向ける愛情は本物だし普段の態度は紳士そのもの。
そして実際に本気で街を良くしようとも思っている。
だが、その目的のためには手段を選ばず、罪のない人が死んでも一切心を痛めない。
自分は正義を行っている系のヴィランだ。
一度キレたら相手が死んで人体がグチャグチャに損壊するまで暴れる。

ウラジミール
シーズン1は全体的に面白いが前述の第2話、それと第6話が特に面白い。
マットは、ロシアンマフィアのウラジミールと共に警察やギャングに包囲された廃屋に籠城する。ウラジミールは只の極悪ギャングなのだが、過去の回想があったり、身動き一つ取れない重体なのにデアデビルにも敵にも死そのものに対しても、ジョン・カーペンターの映画の登場人物的な反抗心を持ち続けていたりと、ただのチンピラキャラにも関わらずデアデビルを凌駕するメンタルを持った熱いキャラだった。 

 

 

 

ついでに『デアデビル』〈シーズン2〉(2016) 全13
フィスク(キングピン)との闘いを通してマットが「ヘルズキッチンの悪魔」と呼ばれるようになり最終的にデアデビルになると同時にフィスクをブタ箱にブチ込んで終わるシーズン1はめちゃくちゃ面白かった。
シーズン2、パニッシャー編とも言える前半はまだ面白かった。
パニッシャーのキャラも面白いし、カレンがユーリックの後を継ぐかのようにジャーナリストになっていくのも面白かった。フォギーもナイスガイのままだ。
だがパニッシャーが一段落した後のエレクトラ編ともいうべきストーリーがかなりテンション下がった。肝心の主人公マットがどんどんアカンことになっていく。
マットの元恋人でありヤミノテの暗殺者であるエレクトラが出てきて、愛情が蘇ったマットは彼女にのめりこんでいくようになると、恋愛関係になりかけてた素晴らしいカレンのことも堅い友情で結ばれたファギー&カレンとの弁護士事務所の仕事もほっぽらかし事務所は潰れてしまうし、マットの生活がグダグダになっていくと同時にドラマ自体の魅力も下がっていった。
まるで真面目でナイスガイだったマットとフォギーとカレンの愉快なサークルに、エレクトラという招かれざるサークルクラッシャーが入ってきてめちゃくちゃになっていくかのような展開。
このエレクトラというキャラ、正直マットが全てを捨ててのめりこむ価値がある魅力的な女性には全く見えない(別に演じてる女優さんが悪いわけじゃない、脚本のせい)。
だからマットが愛に狂えば狂うほど痛いカップルにしか見えなくなってくる。
「忍者ごっこばかりしてないで仕事しろよ‥」という感じ。
エレクトラというキャラや彼女との恋愛は原作でも重要な要素だったし「愛に溺れるマット」を描こうとした事は別に良いのだが、我を失っているマットがアホにしか見えないし単純に面白くない。
シーズン1では好感持ててたマットの魅力がどんどん減っていった。
フォギーやカレンやパニッシャーなどのサブキャラは以前と同様に魅力あったので、このドラマが群像劇ならそれでいいのだが、本作はあくまでも「デアデビル」というマット中心の世界なので、マットが魅力なくなるとドラマ自体の面白さも失せてしまう。
そして中盤以降のメインの敵となるのは「アイアンフィスト」の敵でもあるニンジャ組織ヤミノテ。原作で言うところの〈ザ・ハンド〉なのだが、このヤミノテが何とも魅力がない‥。
「アイアンフィスト」同様、特殊な力を持つ老婆の幹部マダム・ガオが率いている。
マットは私生活をほっぽりだしてエレクトラをヤミノテの魔の手から自由にするため、エレクトラや師匠スティックらと共闘して立ち向かうのだが、このドラマとヤミノテというニンジャ組織が合ってない。
勿論、原作でもザ・ハンドのニンジャたちはデアデビルの敵としてよく出てくる集団なのだがMARVELコミックは色んな世界観が出てきても違和感のないディフォルメされた表現されているから気にならないのだがこのデアデビルは今までリアル寄りなドラマだったので、銃があるのに何故か日本刀でしか攻撃してこない珍妙なニンジャ集団に違和感がある。
そんな感じでシーズン1はパニッシャー編の時はまだよかったが、エレクトラ&ヤミノテ編は何とも最後まで魅力なかった。

 

 

ついでにディフェンダーズ』(2017) 全8話

更に話が続いている「ディフェンダーズ」。
これは、それぞれのドラマの主人公である三人のヴィジランテとチームを組み、またしてもヤミノテ幹部の四天王、そして洗脳されたエレクトラと闘う。早い話がドラマ版のアベンジャーズ
一応ここに至るまでの「ルーク・ケイジ〈シーズン1〉」「ジェシカ・ジョーンズ〈シーズン1〉」「アイアンフィスト〈シーズン1〉」などの各シーズン1も観たが、つまらなくはないがあまり魅力を感じなかった。
さすがに各ヒーローたちや各サブキャラたちの顔合わせは、アベンジャーズ的な楽しさがあったが、マットは相変わらずエレクトラにのぼせて狂ってるのアホのままであまり魅力がない。そして他の三人は私服なのに一人だけガッチリとヒーロースーツを着てるせいで「ハロウィーン飲み会に一人だけガチで仮装して来た人」みたいに見えてしまうのもキツい。ルーク&ジェシカは原作でも私服なので仕方ないが、せめてアイアンフィストはマスク被って来てやれよ。
そして敵もまたアホみたいなヤミノテ忍者軍団で、ディフェンダーズというヒーローチームは魅力あったが、面白さはそこそこだった。
何というか異能のニンジャ集団ヤミノテ(ザ・ハンド)は映画のMCU並に金とかCGがかかってないと見栄えがしない。制作費が少なくて特撮が殆ど使われないドラマ版だと、やはり「この忍者たちは何で銃を撃たずに刀で斬りかかってくるの?」というのが気になって仕方ない。
だけど「力を合わせて忍者たちをぶっ飛ばすぞ」というお祭りムードなので、本作はまぁこんなもんでも良かったかもしれない。しかし本作の視聴者数はめっちゃ少なかったらしい。デアデビルS2のヤミノテも不評だったし似たようなノリのアイアンフィストも不評だった。やっぱりNetflix視聴者が期待してるのはこういったニチアサ的なもんじゃなく、S1でのフィスクとの闘いみたいなノリなんだろう。僕もそうだ、そういうスペクタクルなら映画のMCUに勝てるわけないんだからNetflixMCUではレーティングが低い映画では不可能な大人っぽい犯罪や殺しを全面に出した方が得策だ。
シーズン3はフィスクも出所しそうだし、恐らく原作の傑作「デアデビル:ボーン・アゲイン」的な展開をやる気がする。また面白くなる事を期待します。

 

※追記 (2024.01)
前からDisney+のMCUドラマ『エコー』にデアデビルとキングピンが出たんですが、『ホークアイ』 (2021)『シーハルク:ザ・アトーニー』(2022)の時と違い、『エコー』予告や本編でNetflix版のことに触れたりして、それと同時にでMARVELスタジオ公式からも「Netflix制作のMARVEL作品もMCU正史作品」という事が正式にアナウンスされた。そういう感じで長いこと「最初はMCUの一部だと言われてたが徐々にMCUじゃない感じで扱われてたNetflix制作MARVEL作品もMCU正史の一部」という事になった。僕としてはこのデアデビルの方がMCU全体と同じか又はそれ以上に好きなので良いんじゃないかなと思った。それならNetflix版のスタッフやキャストももう少し呼び戻してほしい気もするが。

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

『ホークアイ』全6話 (2021)/大部分とても楽しく観てたが最後にガッカリして全てどうでもよくなるというワンダビジョンと同じパターン🏹 - gock221B
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)/盛り沢山なので面白い事は間違いないが突然こんなに曇らせる意味がよくわかんない🕷️ - gock221B
『シーハルク:ザ・アトーニー』(2022) 全9話/現実世界で女性を憎悪する匿名インセルを劇中でも敵にしたりファンの予想や”考察”をおちょくりMCUの自己批判まで行う最高の作品💚 - gock221B
『エコー』(2024) 全5話/あまりに地味だし既視感あるシーンも多いがMCUドラマの中では悪くなかったかも。今までのように長い映画を6分割しただけじゃなくTVドラマとして作ってる気がする🦻🦿🐦 - gock221B

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マーベル/デアデビルを視聴 | Disney+(ディズニープラス)
マーベル /ザ・ディフェンダーズを視聴 | Disney+(ディズニープラス)

Daredevil (TV Series 2015–2018) - IMDb
The Defenders (TV Mini Series 2017) - IMDbwww.youtube.com

デアデビル:マン・ウィズアウト・フィアー (MARVEL)

デアデビル:マン・ウィズアウト・フィアー (MARVEL)

 

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