gock221B

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「アナベル 死霊館の人形 (2014)」舐めてたが凄い良かった。悪魔を倒せない理由。隣の部屋と駆け寄る幼女の怖さ👧🏼

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原題:Annabelle 監督:ジョン・R・レオネッティ 制作:ジェームズ・ワン
制作国:アメリカ 上映時間:99分 シリーズ:「アナベル」シリーズ。死霊館バース

 

 

 

全米で大ヒットした「死霊館 (2013)」に登場した呪われた人形アナベルが誕生した物語を描いたスピンオフのオカルトホラー映画。
実在した霊能力夫婦を主人公にした「死霊館」同様、盛ってはいるだろうが本作も実話を元にした話でアナベル人形も実在する(見た目はかなり違うが‥)
実在する呪われた人形、アナベルにまつわる本気で怖いサイドストーリー : カラパイア
ジェームズ・ワンは製作に回り「死霊館」の撮影監督だったレオネッティ氏が監督した。
「監督違うのか~」というのと「いまどき人形のホラーとかだるいな」と思って舐めてた、いざ観たら本編よりもこっちの方が一番よかったので観てみないとわからないものですね。。
同じくジェームズ・ワンが監督じゃないのに超面白かった「インシディアス 序章」同様、ジェームズ・ワンが撮ったのと全く変わりない面白さだし映像やテクニックもそっくり。というか見分けがつかない。
多分ジェームズ・ワン一派の中で色んな撮影方法や怖がらせテクニックが共有されているから、撮影監督とかが監督しても同じクオリティにできるんだろう多分。
本シリーズほどではないが、ケヴィン・ファイギが統括しているMCU(MARVELシネマティックユニバース)作品も、監督ごとにカラーは違うもののどれも微かに似てるよね。
しかし「死霊館」の冒頭と終盤にちらっと出た呪いの人形のスピンオフというのも凄いものがある。
呪いの人形と言っても、アナベルは確かに悪霊や悪魔が憑りついてはいるが「チャイルド・プレイ」のチャッキーみたいに人形に自我があって直接襲って来るわけではなくて、アナベル人形は悪霊や悪魔が立ち寄る事のできる‥バスの停留所ののような存在。そこが渋くて良かった。チャッキーみたいな映画を想像してた

 

 

 

Story
1967年ミアアナベル・ウォーリス)と夫のジョン(ウォード・ホートン)は仲睦まじい夫婦。
ジョンは妊娠して出産を控えたミアにビンテージの人形をプレゼントする。
そんなある日、隣の老夫婦が悪魔崇拝カルト信者に惨殺される事件が発生し、女性信者はミアの人形を抱いて自殺した。
以来、夫婦は次々と不可解な出来事に見舞われる。
無事に女の子が生まれた夫婦は、忌まわしい記憶の残る家から新天地へ引っ越すことに。
ところが、新しい家で荷解きすると何故か捨てたはずのビンテージ人形が出てきて――

 

 

 

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物語は「死霊館」の1年前。
ジョンは妊娠して出産を控えた妻のミアにビンテージの人形”アナベル”をプレゼントするが「こんな怖い人形いらん!」と言いたくくらい見た目が怖い。子供の格好した老婆みたいな顔してやがる。本物の呪いのアナベル人形は可愛いのだが、そのまま映画化したらギャグっぽくなるからこんな怖い人形にしたんだろうね。
本物の幼児くらいある大きさ。‥嫌な大きさ!
世間ではチャールズ・マンソンのカルト集団マンソン・ファミリーがシャロン・テートをお腹の赤ん坊ごと惨殺した怖ろしい事件が騒がれていた頃で、隣家の老夫婦もマンソン・ファミリーを思わせるカルト信者の男女に惨殺され、ミア夫婦にも襲いかかって来る。
男は突入してきた警官に射殺され、女の方はミアのアナベル人形を抱いて自殺。
ミアはボテ腹を刺されるが奇跡的に無事、女の子を出産。
以来、夫婦‥特にミアは次々と不可解な出来事に見舞われるので気持ち悪いし、人形を捨てて引っ越すのだが新しい家でも捨てたはずのアナベル人形が荷物から出てくる。
心霊現象はどんどん激しくなり、ミアと夫は行きつけの教会の牧師や、不思議な体験をした事があるという近所の黒人女性に助けを求める。
そんな感じの話。
最初にカルトを出したのは、忌まわしきマンソン・ファミリーを連想させて説得力を持たせるためだろう。
映画全体の構成は他のジェームズ・ワン制作ホラー同様の造りだった。
・前半:日常生活の中でJホラーっぽい描写でチラ見せ幽霊で何十分もビビらせる
・中盤:心霊現象の専門家たちに助けを求めるが苦戦する
・後半:悪霊もしくは悪魔との派手な最終対決。
大体どれも、このパターン。
前半のJホラー表現っぽい丁寧なフリと、終盤の悪霊or悪魔とのアメリカ的で派手な対決で勝利する‥というパターンがアメリカで大ヒットしたのかなと思う。
この前半のJホラーっぽいパートだが、いつも建物の内装とか美術がカッコいいし、構図とか撮影とかカメラワークやカットがマジでいつも、めちゃくちゃカッコいい!
映画は好きだが、映画撮影テクニックの専門的知識は全くないのでただ「カッコいい」としか説明できないのがもどかしい。
こういうシーン観ても「思わせぶりなだけで何も起こってないじゃん」としか思わない人には、ただ退屈に思うだけらしいので、ジェームズ・ワン制作ホラーの前半の思わせぶり展開を観てつまらない人は、もうどれ観てもつまらないと思う。

 

 

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死霊館」「インシディアス」シリーズの前半で頻繁に出てくるシーンがある。
それは「ドアが開いてて見える隣の部屋」」に何かが立っているシーン。
「ベッドの下」「クローゼットの中」「地下室への入り口」も頻繁に出てくる。
どれも「日常風景の中にある境界線から向こうは、この世ならざる世界に通じている」という事を表現してる。
何かで区切ってある向こう側は違う世界というノリを出しやすいんだろう
死霊館」「インシディアス」のどれか忘れたが「ドアが開いてて見える隣の部屋、のドアが開いてて見える隣の隣の部屋」に霊がうろついてるシーンは怖かった。これはJホラーには無理な、アメリカの広ーい家だから出来るシーンだな。
特に本作で一番感動したのは、夜、隣の部屋に知らない幼女が立っていてドアが閉まり際に猛ダッシュしてくるシーン。
これはカッコよすぎて巻き戻して何度か見た。
一瞬、狂女の霊に代わってバーンと入って来てミアが悲鳴を上げたところで消えてしまうのだが、これは幼女のままの方が怖かったような気もする。
小さい人間が自分に向かって猛ダッシュして来るのって怖くないですか?
怪談新耳袋」で三宅隆太監督が撮った「姿見」が、それをうまく表現していた↓
姿見 - YouTube

何年か前、デートの待ち合わせ場所で俺を見つけた小柄で髪が長い女性が駆け寄って来た時、一瞬マジで幽霊に見えてビビって逃げ出したった事があった。
いや、長身の男友達と待ち合わせて駆け寄って来られたときも怖かったから、ただ単に駆け寄られるのが怖いだけなのかもしれない。都会だし一瞬「狂人が刺しに来た!?」と思ってしまうのもあるかもしれん。
まあ、そんな感じで前半や中盤は良いシーンがいっぱいでした。
特に「ミアがポップコーンを火にかけてミシン使いながらTVに夢中になって、ミシンで指を怪我して手当してるうちにポップコーンからボヤが起き、逃げようとしたら悪魔に足を掴まれるシーン」とか、冷静に考えると「悪魔が悪い事したのって足をちょっと引っ掛けた事くらいで、それ以外の惨事は全部ミアのせいじゃね?」と思えて可笑しかった。
※追記:コメント欄での id:natsuho-dd さん のご指摘により「ミアがポップコーンを調理して忘れた」のは僕の勘違いで、実際は「昨晩ジョンが作りかけてやめたのを悪魔が火を点けた」んだとわかりました!誤った情報を広めてしまい、読者の方々、ミアさん、正直どうも申し訳ありませんでした!‥もしかして僕の、この勘違いも悪魔のしわざ‥?
それにしてもミアはこのボヤ事件での転倒や、冒頭でカルトに腹をぶっ刺されても流産しなかったのでかなり丈夫な腹だな‥。

 

 


主人公ミアを助けてくれる本屋の店主の黒人未亡人エブリン。
エブリンは過去に、己の過失が原因で幼い娘を死なせてしまい罪悪感に苛まされて生きていた。
自殺を試みるが、娘の霊に止められたという。

エブリンは主人公の事を「まだ娘を失う前の自分」と思ったのか、子育ても心霊的な事も親切に助けてくれる。
ちなみにアナベル人形を引き取ってくれた牧師さんは悪魔に瞬殺されてしまう。
娘を産んだ主人公。娘を失った黒人女性。マンソンファミリーのシャロンテート殺害。主人公を殺害しようとした狂った女。とか色んな要素がシンクロしながらアナベル人形に降りた悪魔と最終的にと対決する。
日本人なので「悪魔」はフィクションの中でしか馴染みがないので、アメリカ人が感じるガチの怖さはわからないが、この世界の悪をモンスター化したものが悪魔だと考えて映画を観ることにしている。
世の中の悪を消す事が出来ないように、
悪魔は決して倒す事が出来ない。
地球の悪を全て消すには人間が全員死ぬしかない。だから映画の中で悪魔と戦った時、倒す事はできないものの犠牲を払って悪魔を退けるのがやっとなのだ。
理に叶ってるね。これ以上ないほど純化された正義と悪の闘い。
そんなわけで悪魔祓いのシーンは美しくて好きだ。
夫は仕事に行ってたり遠くに行ってたりして悪魔との対決からは除外されている。
だから悪魔と闘うのは全編ミア。そのミアを牧師やエブリンがサポートする。
クライマックスで悪魔は赤ちゃんを誘拐し「母の愛」と引き換えに赤ちゃん返すという。つまり「アナベル人形を抱いて死ね」という意味。
ここで「己の過失で娘を失い罪悪感に苛まされている」というエブリンが身代わりになる(ここまでエブリンが何でもかんでもしてくれるとマジカル・二グロっぽさも感じたが)
まあ他の監督に撮らせたら絶対アナベルが動いて襲ってきそうなもんだが、アナベルは最後まで全然動かない。このアナベル人形はチャッキーみたいに自我があるわけではなく悪魔が現世に降り立つ停留所のようだ。
観る人によっては「地味な映画」にしか思えないかもしれないが、丁寧な良作でオススメです。

 

 


そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

 

〈他の死霊館ユニバース作品〉
「死霊館 (2013)」Jホラーっぽい前半とアメリカ映画っぽい後半の組み合わせが良すぎる👻 - gock221B
「死霊館 エンフィールド事件 (2016)」横綱相撲みたいな洗練されきった貫禄ホラー!👻 - gock221B
「死霊館のシスター (2018)」これ以上ないほどシンプルな、おにぎりみたいなホラーで好感触➕ - gock221B
「ラ・ヨローナ ~泣く女~ (2019)」良作だが10回くらい繰り返されたテンプレに飽きてきた。霊より中年の男女のキャラが良かった👰 - gock221B

 

〈「インシディアス」シリーズ〉
「インシディアス(2010)」「インシディアス 第2章(2013)」ジェームズ・ワン/絶対に2本続けて観ないとダメ。時空の流れに逆らって悪霊退治 - gock221B
「インシディアス 序章 (2015)」面白かった!監督が製作に回ったシリーズものや前日譚は大抵つまらないものだが本作は良かった - gock221B
「インシディアス 最後の鍵 (2018)」凝ってて面白いがシリーズのファンじゃない人は楽しめないかも。〈彼方の世界〉のツインピークスっぽさ🔑 - gock221B

 

〈同じ監督による映画〉
「ザ・サイレンス 闇のハンター (2019)」納得いかない行動が多いクワイエット・プレイス👄👆 - gock221B

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Annabelle (2014) - IMDb

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