gock221B

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『死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023)/14年で14本も殆ど同じ内容の映画を作ってるので僕も5年前に飽きてて本家の死霊館やインシディアスやアナベルは完全に味しなくなったけど、これはまだ若干いけるかも✚


原題:The Nun II 製作&キャラクター創造:ジェームズ・ワン 監督:マイケル・チャベス 製作:ピーター・サフラン キャラクター創造:ゲイリー・ドーベルマン 原案:アケラ・クーパー 脚本:イアン・ゴールドバーグリチャード・ナインアケラ・クーパー アメリカ  Color  110分 公開日:2023年9月8日(日本は2023年10月13日) シリーズ&フランチャイズ:『死霊館のシスター』第2作目、死霊館ユニバース第9作目

 

 

ジェームズ・ワン制作の死霊館のシスターとしては2作目。
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)に登場した〈尼僧の姿をした悪魔〉、こいつの前日譚スピンオフが前作。

最近作られてないけど『アナベル』シリーズ(2014-2019)『死霊館』(2013)の冒頭に出た怖い顔の人形のスピンオフ。「こんな風にすれば幾らでも同じ世界のホラー映画作れる」と思いついたのがジェームズ・ワンの発明。

本作は『死霊館』(2013)から派生して地味に10周年を越えたシネマティック・ユニバース死霊館ユニバース〉第9作目
DCEUも今月のアクアマン続編で終了したことを考えればMCUの次に成功してるシネマティック・ユニバースだと思うとかなり凄い。モンスターバースもカツカツ何とか続いてるけど、この死霊館ユニバースは制作費が少なくて済むホラーなので確か全作大ヒットしてる、そう思うと凄い。MCUは去年から赤字が続いてるので「最も負けてないシネマティック・ユニバース」を考えると死霊館ユニバースが今一番安定してるのかもしれん。 
ジェームズ・ワンは他にも『インシディアス』シリーズも全5作、制作している。ジェームズ・ワン本人が監督したのは死霊館の最初の2作とインシディアス最初の2作だけで、後はスタッフとか作品の構造はそのままで違う人に監督させて、この10年で合わせて14本か。話の展開は割と全部一緒なので新作に新しい驚かせ方が2~3個あるだけで、乱暴な言い方したらほぼ同じ内容だと言える(前半、幽霊屋敷で起こる怪現象を見せて後半、専門家が解決して終わる)。
だから僕も本気で面白い!と思ってた最後は『インシディアス 最後の鍵』(2018)あたりで(この「最後の鍵」はストーリーの構成も他と違っててかなり面白かった)、その次が本作の一作目だがそこから段々飽き始めてきて5年前くらいには完全に飽きたといっても過言ではない。ジェームズ・ワンもかなり早い時点で飽きたって言ってたね。久々に撮ったホラー『マリグナント 狂暴な悪夢』(2021)死霊館インシディアスなどの「幽霊屋敷もの」とは全く違うジャーロ風びっくりホラー映画だったしね。

ジェームズ・ワンと言えば長編映画デビューが『ソウ』(2004)というのも凄いね、これもまた基本形だけ自分が撮って後は違うやつに監督させて……エグいほど儲けただろう、そんなシリーズを三本も作ったのはヤバい。
とは言え前述した通り、死霊館ユニバースもインシディアスも完全に飽きた。全部ブログに感想書いてるから今更やめたら勿体ない気分になるから義務的に観て感想書いてるだけなので正直どちらも作るの辞めて欲しい。だが公開すればするほど黒字なので辞める理由もない……という状態なのでもう少し続くのかもしれない。

ネタバレあり

 

 

 

『死霊館 エンフィールド事件』(2016)のStory〉
1977年。ウォーレン夫妻、〈エンフィールド事件〉にて悪魔ヴァラクを祓う 『死霊館 エンフィールド事件』(2016)

〈前作『死霊館のシスター』(2018)のStory〉
遡ること1952年ルーマニア修道院で猛威を振るう悪魔ヴァラクの調査のため、ヴァチカンからバーク神父と見習いの修道女アイリーン・パーマーが派遣される
壮絶な戦いの末、村の青年フレンチーの助けもありアイリーンは聖遺物”キリストの血”を用いてヴァラクを倒した
しかしヴァラクは再封印される直前に、フレンチーこと本名モーリスに取り憑いた

19年後の1971年。モーリスに憑りついた悪魔をウォーレン夫妻が悪魔祓いする映像を観たキャロリン・ペロンは夫妻に悪魔祓いを依頼する→『死霊館』(2013)に続く

〈本作のStory〉
前作から4年後の1956年フランスを中心にヨーロッパ全土の修道院で神父や修道女の怪死事件が多発
4年前、ルーマニアの事件を解決した神秘的な力を持つ修道女アイリーン・パーマー(タイッサ・ファーミガ)は、ヴァチカンの要請を受けて事件の調査を開始
アイリーンはやがて、4年前にアイリーンと共闘した青年モーリス・テリオー(演:ジョナ・ブロケ)が現在働いている寄宿学校に行き着く。そしてモーリスの中には悪魔ヴァラク(ボニー・アーロンズ)が潜んでいた――

 

前作で起きた出来事をよく覚えてないので自分のブログを見返したらちょっと思い出した。アイリーンと共に派遣された神父の方は全く覚えてないな……。
アイリーンと新キャラの黒人修道女デブラ(演:ストーム・リード)が調査し始めて、前作で”フレンチー”と呼ばれていた青年モーリスは寄宿舎の使用人として働いている。このアイリーンとモーリスを同時に描いてやがて合流して共にヴァラクと再戦する
前作の後、アイリーンと共に派遣されたバーク神父は本作では大司教になってるとかで出てこない。アイリーンは以前と同じ修道女のまま。なんでヴァラクを倒したアイリーンが平のアイリーンのままなんだ!という感じもあるが、前作でアイリーンは見習いだったのが普通の修道女になってるからこれでも昇格したって事なのかもしれない。
モーリスは寄宿舎で働きつつ、いじめられがちの生徒の少女、そしてその教師の母と仲良くなっていた。なんかもうこの教師の女性と今にも結婚して少女のパパになりそうな感じ。
なんかこのモーリス役の俳優が、イケメンなんだがそれだけじゃなく凄く高潔な雰囲気を異常に発しててもうスティーブ・ロジャースキャプテン・アメリカ)役しても誰も文句言わなさそうなくらいヒーローっぽいオーラだった。

 

で、前振りの部分で触れたようにジェームズ・ワンの幽霊屋敷系ホラーは、前半で色んなオカルト的な霊障が起きたり犠牲者が出たりして後半で霊能力を持つ専門家がやって来て悪魔とタイマンして勝利……という流れ。
この『死霊館のシスター』シリーズ独自のものは……、相手が有名な悪魔ヴァラクだしヴァラクは数十年後も元気に活躍してるから完全に倒すことは不可能ってことと、主人公の修道女アイリーンが聖遺物でヴァラクに対抗するというところくらいか。
前作では”キリストの血”だったが今回は”聖ルチアの眼”を探して対抗する。
近年の各最新作……『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021)『インシディアス 赤い扉』(2023)、代表的なタイトル2作だが正直めちゃくちゃ退屈だった。
といっても、どちらも凄くダメな映画ってわけじゃなくて、ジェームズ・ワンの幽霊屋敷系ホラー映画ってジェームズ・ワンが最初に作った方程式を同じスタッフで14年間で14本も擦り続けてるわけで「なかなか悪くない内容」だったとしても、ほぼ同じ内容なのでそれを14年間も観てるとさすがに飽きるって話です。「なんかやってるな」と数本観て楽しむ……そんな楽しみ方がベストな気がするが、なまじブログに全部感想書いてきたから今更やめるわけにも行かなくなってるというMCUと同じ状況になってます。
ジェームズ・ワン制作ホラー作品をまだ1、2本しか観てないとどれも楽しめるし、全部観てたら割と全部つまらない気がする。とはいえ、やはりどのシリーズも最初の数本が緊張感あった気がする。
基本的には全部同じ構成で新しいビックリシーンが2個くらいあるだけですからね。
でも本作は『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021)『インシディアス 赤い扉』(2023)、より良かった気がする(と言っても観終わるまで3回くらい中断したけど……)。
雑誌がめくれてヴァラクの姿をアイリーンに見せる場面(この記事のトップ絵のやつ)を始めとして新しい面白びっくりシーンは、数えてないけど最近の他のジェームズ・ワン制作ホラーより多かった気がする。
そういえばモーリスが護る少女がヴァラクから逃げて何かの戸を開けたら、『死霊館 エンフィールド事件』(2016)でウォーレン夫妻の家でヴァラクが仁王立ちしていた廊下に繋がる。

単純にここは『死霊館 エンフィールド事件』(2016)の中でも単純に怖い画だったし、悪魔の力で時空が乱れて21年後に繋がるというのが結構新しいシーンだと感心した。
我々は「あ、ファンサービスで『死霊館 エンフィールド事件』(2016)の場面を入れたのか」と思うだけだが劇中の少女からしたら少し近未来の他人の家をいきなり見せられてしかも悪魔が立っているのだから謎だろうし、俯瞰から見ると意味不明すぎて怖い。
あとジェームズ・ワン制作ホラーの前半って、Jホラーっぽい怖がらせが多かったけど何だか本作には怖いところ皆無だった。
オカルトホラー映画というよりも、修道女アイリーンと憑依されやすい青年モーリスが聖遺物で悪魔と戦う退魔アクション映画みたいな感じ。それがかえって良かったのかも。
終盤、悪魔ヴァラク&憑依されたモーリスと戦う陣営は、アイリーンとサイドキックのデブラ、モーリスが懇意にしている母娘、いじめっ子少女たち……といった感じで見事にモーリス以外女性ばかり。しかもモーリスは操られて敵になっちゃうしかなり”戦う女性”を推してきてる。デブラは家に火をつけられた不良修道女って役だし全体的に今ウケそうな要素を入れてきてる。
最後にモーリスと別れるアイリーンが浮かない顔してたのは数十年後にモーリスがウォーレン夫妻に悪魔祓いされる事が決まってるから「なんか終わってなくね?」感を出した感じですかね。でもそんなシーンの後すぐバーン!とぶつ切りみたいに終わるのが良かったです。そういえばジェームズ・ワンのホラーはタイトル出るところと終わる時が妙にカッコいいですよね。
あとジェームズ・ワン制作ホラーは全部そうだが映像がカッコいい。本作はフランスの寄宿学校や礼拝堂がメインの舞台、主人公も敵も修道女の格好してるし全体的に神々しくてカッコいい。
ポストクレジットは、たぶんウォーレン夫妻が『死霊館 エンフィールド事件』(2016)での悪魔ヴァラクとの戦いに行くところ。
何か、本作でアイリーン達が必死にヴァラクと戦ったけどポストクレジットで「21年後にヴァラクは違う人たちと戦うよ」と見せられたら白ける気がしなくもない。

本作は本国アメリカで3週連続1位となかなかヒットしてたみたい。ということは又続編が作られるのかな?もう倒せない事がわかってるヴァラクを封印し続けてもしょうもないし原題”NUN”はアイリーンにもかかってるから、アイリーンとモーリスがヴァラクとは別の悪魔を倒していくシリーズにすればいいんじゃないか?という気がする。何ならモーリスも、任意に悪魔を自分に憑依させて狼男的に戦ったり別の悪いエクソシストと戦ったりと、呪術廻戦的な話にするとか……。
ここまで乗りかかった船なので続編が作られたら観るけど、作られなかったら観なくて済むのでそれはそれでOKです。

死霊館ユニバースは今のところ完結編が予定されてるから、それで終わりかな?(というか終わって欲しい)
The Conjuring: Last Rites - IMDb

 

※追記:あまりに内容も熱量も足りない感想になったので死霊館ユニバースインシディアスシリーズ合わせたオススメを書いておこう

ジェームズ・ワンが監督してお話も構成も全ての基本になってるから最低でもこれだけ観よう〉
『死霊館』(2013) 『死霊館 エンフィールド事件』(2016)
『インシディアス』(2010)+『インシディアス 第2章』(2013)
 ※2作続けて観るのがオススメ


〈面白いし凝ってるので個人的にオススメ〉
『インシディアス 最後の鍵』(2018) 『インシディアス 序章』(2015)


〈普通の面白さ。まだ観たければ観れば?〉
本作死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023) 『死霊館のシスター』(2018) 『アナベル 死霊館の人形』(2014)  『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019)


〈つまらない〉
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021) 『アナベル 死霊人形の誕生』(2017) 『アナベル 死霊博物館』(2019)
『インシディアス 赤い扉』(2023)

 

 

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

 

〈その他の『死霊館』ユニバース映画作品〉
『死霊館』(2013)/Jホラーっぽい前半とアメリカ映画っぽい後半の組み合わせが良すぎる👿 - gock221B
『アナベル 死霊館の人形』(2014)/舐めてたが凄い良かった。悪魔を倒せない理由。隣の部屋と駆け寄る幼女の怖さ👧🏻 - gock221B
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)/横綱相撲みたいな洗練されきった貫禄ホラー!👻 - gock221B
『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)/ジェームズ・ワン制作ホラーの中では割と凡作👧🏻 - gock221B
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019)/良作だが、もう何十回も繰り返さし観せられたテンプレに飽きてきた。霊より中年の男女のキャラが良かった👰 - gock221B
『アナベル 死霊博物館』(2019)/呪物アベンジャーズ状態を期待してたけど予告編でいいとこ全部観せ終わってた印象でした👧🏻 - gock221B
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021)/3(8)作目にして安定テンプレ捨てて挑戦したのは偉いが、それでもさすがに飽きた感ある👿 - gock221B

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The Nun II (2023) - IMDb
The Nun II | Rotten Tomatoes

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