gock221B

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『STUBER/ストゥーバー』 (2019)/僕が好きな、頑固マッチョと柔軟な男が共闘してお互い良い影響を与え合う系コメディだし配役も最高🚙

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原題:Stuber 監督:マイケル・ドース 製作国:アメリカ 上映時間:93分

 

 

 

僕が好きな「立場や人種や趣味が違う者同士が共闘してるうちにお互いに良い影響をもたらす」系映画。
これ系で一番好きなのは故ジョエル・シュマッカー監督作『フローレス』これはロバート・デ・ニーロ演じる古臭い男らしさにしがみつくマッチョ刑事が故フィリップ・シーモア・ホフマン演じるドラァグクイーンに助けられて意識が変わる面白いんだが誰も観てない名作。あとトミー・リー・ジョーンズ演じるマッチョ刑事がチアガールの寮に住んでチアにデートの仕方とか教わりながら犯罪者を追うコメディ『チアガールVSテキサスコップ』も凄く楽しかった。こういった保守マッチョおじが自分とは異なる存在に触れて今までの保守的な自分を反省して新しい自分になる系の話は好きです。
ロサンゼルスを舞台に、レーシック施術直後で視力が弱まっている刑事ヴィク(デイヴ・バウティスタ)と彼の相棒にさせられたUber運転手ストゥー(クメイル・ナンジアニ)の活躍を描いたバディもの犯罪コメディ映画。日本における20世紀フォックス最後の作品らしい。
常に男らしくいようとする不器用でマッチョな刑事ヴィクは、凶悪犯テジョ(イコ・ウワイス)追跡中、テジョによって相棒(カレン・ギラン)を殺されてしまう。
その後もヴィクは相棒の敵討ちも兼ねてテジョを捜査し続けていたら手がかりが掴めた。だが生憎レーシック手術を受けた直後で視界がおぼろげで運転できないためUberを呼ぶ。そこへやって来たのがパキスタンアメリカ人ストゥー。ヴィクは嫌がるストゥーを引き回してテジョを追跡する……という話。
ヴィクは強くて勇敢な刑事だが弱音を吐いたり助けを求めることを「女々しい」と思ってる旧態依然とした”男らしさ”を追求してるタイプのマッチョで、そのせいで離婚しており愛する娘とも上手くいっていない。
一方、ストゥーは昔から職場や周囲に舐められがちで、想いを寄せているセクシーな幼馴染(ベティ・ギルピン)に長年便利なボーイフレンド兼セフレとしてキープされ続けてきた。
そんな一長一短の男二人が交差して、お互い好人物にアップデートする……という好きなタイプのストーリー。マッチョ刑事ヴィクがレーシック手術で視力が一時的に落ちてるという設定は、ストゥーのUber車に乗らざるを得なくするための設定なんだろう。
全くそりが合わない2人がついにホームセンター的なストゥーの職場で、周囲の物を使ってシバきあいした直後、それまでストゥーをバカにしてたヴィクがストゥーに敬意を表して共闘したりして凄く爽やか。本作のアクションは凄く硬くて痛そうな所に突っ込む場面が多くてよかった。またプロパンガスを凶悪犯の顔面にぶっ込んで爆破したりとエグい殺しが妙に多いのも良かった。
ちなみに主人公ストゥー役のクメイル・ナンジアニ氏はMCUの『エターナルズ』(2021)でエターナルズのメンバーの一人キンゴ役をやるので、キンゴとドラックスの中の人共演でもある。

 

 


元々、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ドラックス役のデイヴ・バウティスタWWEレスラー「バティスタ」だった時から好きだから本作も観てみるか……と観たのだが想像以上に面白かった。バティスタの出演作や演じる役を見てると、普通だったらマッチョを活かした役をやりそうなもんだが彼は一貫して、マッチョだがあまり強くなかったりコメディリリーフだったりマッチョだが弱さを持った役を選んでるように見える。ドラックスがモロにそうだしね。「めっちゃ強いマッチョ」なんてのは同じくWWE出身で超絶陽キャドウェイン・ジョンソンくらいしか許されなさそう。バティスタの場合、少し陰があるから、そういう役を選んでるんだクレバーだなと密かに思ってました。
本作の場合も、マッチョで融通の効かん刑事だがストゥーとの触れ合いで優しくなるという役だし彼は実に自分にピッタリ合った役選ぶよな。
ストゥーも、ヴィクと同じかそれ以上の主人公だし、ヴィクとストゥーが共闘する姿は最新のダイバーシティアメリカ映画って感じで凄くいい。
冒頭で殺されてしまう主人公の相棒は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ネビュラ役などでおなじみのカレン・ギラン。彼女も好きなので(むしろ彼女を嫌いな人なんかいるか?)冒頭で死ぬのが勿体なかった。もっと彼女の活躍が観たくなるから死ぬ役ならもっとモブっぽい俳優にしてほしかった感はある。
ストゥーが片思いしている白人女性は『GLOW』とか『ザ・ハント』に出てて俺が最近凄く好きなベティ・ギルピン。ヴィクが追うアジア系凶悪犯は「小さいアジア人なのにバティスタより強いの変だな…」と思ってたら『ザ・レイド』のインドネシアのアクション俳優のあの人だった。それとヴィクの上司は90年代に活躍した懐かしのミラ・ソルヴィーノ
ストーリー自体はよくある感じの凸凹バディものなんだが何か、妙に人種やキャスティングがセンスあるなと思って調べてみたら『パーティー・ナイトはダンステリア』(2011)の監督だった。これは80年代を舞台にした少年少女がパーティを通して大人になる系コメディで凄く感動する隠れた名作だった。あれの監督だったと知って納得した。
最新作は『コフィー&カリーム』(2000)というNetflix映画らしい。観てみよ。そっちにもベティ・ギルピン出てる。お気に入りみたいだな。
それにしても今んとこ、どの作品もセンス良いんだけど不思議と大ブレイクしない監督だね。だけど全く評判にならない割には「こんなに評判にならないのはおかしいくらいの面白さはあるぞ」と思えてオススメしたくなる。隠れた名店とか売れない良いバンドみたいな監督とでも言うか。
最近、年末からずっと『ヒットマン2』って暗殺ゲームにはまってたり漫画や小説をよく読んでたりclubhouseにもはまったしで映画あんま観てなかったから更新が滞りました。しばらくはもっと頻度を上げようと思う。

 

 

 

そんな感じでした

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Stuber (2019) - IMDb

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