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『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』(2024)/前作同様マッケナ・グレイス演じる主人公と一人ヘイトを集めようと頑張る市長は良かったですが、味方キャラが総勢14人は幾らなんでも多すぎる🧊


原題:Ghostbusters: Frozen Empire 脚本&製作:ジェイソン・ライトマン、ギル・キーナン 監督:ギル・キーナン 原作:ダン・エイクロイド ハロルド・レイミスゴーストバスターズ』 製作国:アメリカ 公開日:2024年3月22日(日本は2024年3月29日) 上映時間:115分 シリーズ:『ゴーストバスターズ』シリーズ第5作目

 

 

80年代の人気シリーズ『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズ2』(1989)を2016年に女性コメディエンヌだけでリブートした『ゴーストバスターズ』(2016)が大バッシングされて(マッキノンのキャラと金髪SEXY女性キャラの男版を嬉々として演じたクリヘムだけよかった)、2021年に子供中心の新メンバー+オリジナル・メンバーという手堅い構成で再々リブートした、それの二作目。
前作は、初代メンバーイゴンの孫を演じるマッケナ・グレイスとその兄を演じるフィン・ウルフハードといった新主人公が良かった。だから正直前回も今回も初代メンバー無理に出さんでもいい気がしたが、生きてて出演できるんだからやはり出した方がいいんだろうな。
とはいえ前作も本作も、国内外でそれなりにはヒットしてるようだが全く話題にならん空気のような印象。どちらも誰かが感想を言ってるのを殆ど聞かない。

ネタバレあり

 

 

 

 

前作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2021)から2年後
復活した破壊神ゴーザを倒して世界を救った新旧ゴーストバスターズ
オクラホマからニューヨークへと移り住んだ初代メンバーのイゴンの孫、フィービー・スペングラー(演:マッケナ・グレイス)を初めとするスペングラー家は初代ゴーストバスターズが使っていた消防署跡を本部にしてゴースト退治で暮らしていた。
一方、仲間たちはゴースト研究所を作りゴーストの研究を続けていた。

ある日、家族やNYとうまくいかないフィービーは火災で亡くなったゴーストの少女メロディ(演:エミリー・アリン・リンド)と友達になる。一方、研究所には氷の邪神ガラッカを封印した球が持ち込まれる――

そういう感じ。

 

冒頭はスペングラー家がNYで車を飛ばしてゴーストドラゴンと戦って封印する。
以降、本編でゴーストバスターズ車輌を使う時がないので、この冒頭でいっぱい使おうというわけだ。前作でもあったがフィービーが乗った銃座がゴーストバスターズ車輌の横からはみ出る様、兄が操作する「ゴーストを封印するあのボックス」に車輪が付いたラジコン、この2つの新ガジェットによってゴーストバスターズ車で爆走しながらゴーストと高速で動きつつ戦う様は前作同様に楽しい。前作でこの装備を考えた人は偉い。
今回はフィービーのママが操る「ゴーストを封印するあの箱」にプロペラが付いたドローンもある(これあるならラジコンの方いらなくね?)
ドラゴンは捕獲するが、街の被害は全てバスターズのせいになってしまい、バスターズを目の敵にしている市長に怒られる。この市長は多分
『ゴーストバスターズ2』(1989)で、憎んでいるバスターズの活動を邪魔したせいでNYに甚大な被害を生んでしまった、あのキャラが市長になっている(2年前に観返したのに殆ど覚えてない、そんな奴がいたかすかな記憶だけある)。
そして未成年フィービーが目をつけられ、大人になるまでバスターズ活動を市に禁止させられてしまう。反抗期ゆえにママや、ママと結婚して義父になった元教師ゲイリー(演:ポール・ラッド)ともギクシャクしているフィービーは幽霊少女メロディと友だちになる。

「社会と上手くいかないフィービー」「フィービーと幽霊少女の触れ合い」「じわじわと復活を遂げようとする邪神ガラッカ」といった、このあたりを中心に話が進んでいく。
中盤、初代メンバーのレイモンド博士(演:ダン・エイクロイド)を助けるために市の名物を破壊してしまい、これ幸いと市長にバスターズ本部や装備を没収されてしまう。
市長を睨みつけるフィービー。前作も警察署で警官にキレるシーンがあって前作ではそこが妙に感動して良かったが本作でもあった。フィービーはアナーキーというのが持ち味のキャラなんだろうな。
で、そうこうしつつも幽霊少女メロディの本当の目的は、先に死んだ家族と会うために邪神ガラッカによってガラッカ復活のために協力されられており、フィービーに近づいてバスターズ本部のゴースト貯蔵庫を破壊したり、フィービーを利用して封印をガラッカの解いたりする。
フィービーは信じていたメロディに裏切られ傷つきつつも、再び新旧バスターズそしてガラッカを封印するための一族の末裔ファイヤーマスター(演:クメイル・ナンジアニ)らが結集して邪神ガラッカの再封印に挑む……という流れ。

 

なのだが正直、映画が始まって終わるまでずっと実にフワフワしている印象。
ドラマらしいドラマはフィービーと幽霊少女との友情なのだが割と薄い。兄は「食いしん坊ゴーストのスライマーを捕まえたいが上手くいかない」という要素しかない。両親はフィービーと上手くいってないが別にわからず屋なわけでもなく別に本当に仲が悪いわけでもない。とりあえず「周囲とうまくいってなくて幽霊メロディにしか心を開けない」という状況に持っていくためにフィービーは無理矢理に周囲とギクシャクさせら0れてるようにしか見えない。
というかハッキリ言ってバスターズと味方キャラが幾らなんでも多すぎる。
主人公フィービー。初代バスターズ4人、今回のゲストキャラの幽霊のメロディとファイヤーマスター……これらは今さら外せない。これで7人。
そしてフィービーの兄、母、義父。ゴースト研究所で働く前作での仲間+新キャラ合わせて3人。流れで助けてくれるスライマー。
味方キャラ、合計14人……多いって!
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)より多い。幾らなんでも多すぎる。特に平のバスターズが。
はっきり言って人間ドラマがあるのはフィービーと幽霊メロディ、ついでにファイヤーマスターの三人だけなので他のやつは正直言って別に居なくても成立する。居なくても成立するのにも関わらず10人も平のバスターズがいるわけだからね。
というか「幽霊メロディが実はファイヤーマスターだった」という設定にしてしまえばファイヤーマスターも一人で済むわけだし。
本作は、ゲストキャラの幽霊とファイヤーマスター以外は、固有の才能による超能力で戦うわけじゃなくボタン押せば誰でも使えるゴースト掃除機バックパックで戦う作品なので、そりゃ「身内全員にバックパック配って全員で戦おう!」という事にどうしてもなってしまう。そして一度バスターズにしてしまうとメンバーを減らすわけにはいかない。愉快なコメディでもあるので戦死したりはあり得ないし、続編でメンバーが減ったら「アイツなんで居なくなったの?」という事になってしまう。
最終決戦で「ガラッカにはゴーストキャプチャー光線が効かない」という事がわかり、フィービーは「バスターズ本部の真鍮で出来た滑り棒」を溶かして作ったキャプチャー光線バックパックで戦う、これとファイヤーマスターの操る炎しかガラッカを倒せない。
このラストバトルを見て思ったが、今後はどのゴーストに対しても特別な希少金属で作ったバックパックでしかキャプチャーできない、みたいな設定にして限られた数人しかバスターズになれない設定にしたらいいんじゃないかと思った。
だからママは留守番、義父は本部で機械を直したり修理する役割、ゴースト研究所に行った仲間はもう研究だけに打ち込ませる……などして、ゴーストとの対決の場には4~5人だけが臨むというかたちにした方がいいのではないか。そう思った。
というか、大量のバスターズ、ほぼ見せ場ないからね。フィービーと幽霊メロディとファイヤースター、お兄ちゃんはスライマーが助けてくれて「やったぁ!」というシーンがあった。旧バスターズは、ビル・マーレイが駆けつけたり受付のオバちゃんも制服着て戦って「君も遂に戦うのか!」というノスタルジアシーンがあったくらいか。
もうとにかく「バスターズが多すぎる!」という事につきるね。フィービーにだけドラマがあったとは言ったが、それはそれで薄いからね。もう色んなキャラを均等に扱わなきゃいけないから、全キャラ均等に出番あって、それ故に全キャラ均等に目立たないって感じで。
そういう感じで、前作は個人的に面白かったんだが本作はあまりに緩かったですね(とはいえ、このシリーズはどれもゆるくて全作、特別おもしろいものは無い印象だが)。
制作陣は、フィービー三部作の完結編を作りたいらしいが、次はもうフィービーとお兄ちゃんとあと2、3人の若者だけでいいからなバトルするのは。後は「ママはポール・ラッドとの間に子供が出来て妊娠中だから戦闘できない」とか理由つけてメンバーを厳選して欲しい。
古いファンは旧バスターズが出れるなら出て欲しかろうが、もう二回も集結して戦ったんだから別にもう参戦しなくて良いと思う。助言とか調査パートで協力してくれるだけでいいだろう。
というか三作目やるなら、未だに唯一救われてない『ゴーストバスターズ』(2016)を救うべきだろう。マルチバースから女性バスターズ+クリヘムが助けに来るんだよ。
もう保守的すぎるからね。それくらいしてほしい。
ファミリー向けのコメディなので、やたらシリアス展開も、本当に怖いゴーストも出せないしなかなか作るのが難しいシリーズという気もするが。

そういうことで退屈一歩手前のゆるい作品だったが、前作同様にフィービー役のマッケナ・グレイスは今回も良かったです。

そういえば邪神ガラッカを倒して外に出ると、市民が「ゴーストバスターズありがとう!」と湧いてて、市長が憎まれ口を叩きに来たら市民に叩かれてバスターズを認めざるを得なくなり皆幸せになって例のテーマが流れて終わり……というラストも子供だまし茶番感が凄かったです。
というか作品内に、悪意のない愉快で優しいキャラばかりなので市長がただ一人でヘイトを集めようと一生懸命で、本作で一番偉かったMVPキャラは市長かも。
だけど市長の差し押さえも殆ど意味なかったし、市民とバスターズの触れ合いも足りなかったね。『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズ2』(1989)だと超巨大をゴーストをNYの街中でバスターズが倒すのがNYとの繋がりを感じられて良かったじゃん、今回はバスターズ本部内でのラストバトルだったのが残念だった。「本部の地下のタンクをキャプチャーボックス代わりにする」ためだったとはいえ……。色々と上手くなかったところが気になりました。

 

 

 

 

そんな感じでした

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Ghostbusters: Frozen Empire (2024) - IMDb
Ghostbusters: Frozen Empire | Rotten Tomatoes
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