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gock221B

映画その他の感想用ブログ(2015年開設) http://gock.flavors.me/

「姿なき脅迫(1978)」ジョン・カーペンター/サイコパス知能犯に見せかけた単なる荒いオッサンの犯行だったとはな‥

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原題:Someone's Watching Me!<TVM> 監督:ジョン・カーペンター
制作国:アメリカ 上映時間:99分 旧邦題:「
狙われた密室の女

これは興味なかったが、ファンなら観てないやつも一応全部観とこうと思って、すげー昔に人に貰って10年くらい寝かしてたこれをやっと観た。
カーペンター氏は映画撮る気ないのか「ザ・ウォード/監禁病棟 (2010)」がいまいちヒットしなかったからなのかよくわからんが最近はミュージシャンとしてCD出してツアーしたりコミック原作したりで全然映画撮ってくれない。
これは39年前のTVの長編ドラマ。アメリカの土曜サスペンス劇場みたいなもんか?
主演の女優は70~80年代に活躍してた人らしいがよく知らん。
出演作で観た事ある映画ないかなと検索したら、この人がアラフォーの時に熟女ヴァンパイアの役で若手時代のジム・キャリーの血を吸う「ワンス・ビトゥン/恋のチューチューバンパイア (1985)」を観た‥気がするが内容全然覚えてない。
本作のAD役で出てるエイドリアン・バーボーは本作でカーペンターと知り合って付き合い始めて結婚して「ザ・フォッグ(1980)」で映画デビュー。「ニューヨーク1997(1981)」の作品内で殺されて3年後に離婚‥という感じ。
ジョン・カーペンターの好みのタイプって、痩せてる美人だけどオーラが薄くてシャツをズボンにinしそうな優しそうで肌が乾燥してそうな女性が多いね。カーペンターの女性の趣味は結構好き
古すぎるし興味ないな‥と思ってたけど、既に「ダーク・スター (1974)」「要塞警察(1976)」「ハロウィン(1978)」を撮った後なんだから既にカーペンター色は出ていた。めちゃくちゃテキパキしたテンポと無駄のないサッと動いてパキッと止まる構図とかがそうだが、映画の専門的知識ないせいで抽象的なカーペンターらしさしか話せない自分が何だかアホみたいだが構わず話を続けよう

トーカー登場!ストーキングに挑戦して百万円をGETせよ!
主人公の女性は29歳のTVプロデューサーのリー。
LAの高層マンション"アーカム・タワー"に引っ越してくる。
しかし初日から何者かの双眼鏡が彼女を観ていたり、車で尾行されている。
ちなみにこの時はまだ”ストーカー”という言葉が生まれる10数年前の時代だ。
TV局での仕事が見つかり、レズビアンのADソフィー(エイドリアン・バーボー)と共に料理番組を担当する事になったリー。
仕事初日に帰宅すると部屋の鍵が開いている。
「閉め忘れたのかしら?」って感じでリーは電話する。
電話してるリーに焦点があったままの彼女の背後で、部屋の中から黒い男がバッ‥!と外へ出る
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バカこええ!こんなもんスーパーこえーわ
このシーンは怖い音が鳴ったりも殆どしないしカメラが寄ったりとかもしないというゴダールっぽい感じで怖かった。「エクソシスト3」のハサミ男的な怖さ
何でそうした方が怖いのかというとその方が現実に近いからだ。
現代的な映画テクニックを使えば使うほど映画をあまり観ない人は良い映画を観ている気分になれて楽しめてる気分にされるものだが、それだと「俺が今観てるこの映画の中で今映画的テクニックが使われて犯人が出ていったぞ‥」と思わされて、どんどん犯人の犯行が記号的になってしまい怖くなくなってしまう。。‥わかりますか言ってること?
ニュース番組ではエイドリアンという女性が飛び降り自殺したニュースが流れる。
このエイドリアンは映画冒頭で犯人がストーキングしていた女性だ。
それから毎日、無言電話がかかってくるようになったがリーはまだストーキングされてる事に気付いていない。
そしてリーの自宅の机には盗聴器が仕掛けられていた。
さっき男が出てったのはコレだったのね。ずいぶん原始的なストーカーだな‥。
もしこのストーカーが「フリースタイル・ダンジョン」にチャレンジャーとして出たらチャレンジャー紹介Vで「原始的な豪腕ストーカー!STALKER!エコー〉」というナレーションで紹介されそうだ
何となく何者かの気配を感じたのか不安を覚えたリーは何もない部屋の隅やキッチンを見たりする
誰もいない。

地獄だぞおじさん
夜、帰ろうとして車のキーを落として拾って頭を上げると、車のすぐ外に不気味な男が立っていた。
ホラー映画によく出て来る、ストーリーに絡むわけではない無害だが世界の秘密を知っているキチガイ系おじさんじゃないか。俗に言う地獄だぞおじさん。
有名な地獄だぞおじさんは「ヘルレイザー」の虫食うおじさんとか「パラダイム」のアリス・クーパーとか「オカルト」の地獄だぞおじさんとかがいる。
まあ虫食うおじさんは人じゃないのだが、他のおじさんは真実を知ってしまったがゆえに狂ってサイコウォーリアーになってしまった感じで作品の雰囲気作りに一役買う。
とか思っていると男は言った「人生は地獄だよな?」
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地獄だぞおじさんやん!
モロに。
純度百%の地獄だぞおじさんじゃないか。
純度百%の?ピッカピカの?おッとこ前の?‥ストーカー?(高田延彦
おじさんは帰っていく。地獄だぞおじさんは忠告して良い雰囲気を作るためだけのキャラなのでさっさと帰っていった(キチガイ田舎ホラーで忠告してくれるガソリンスタンドのおっさんみたいなもの)。
ここまでの前半の不安煽り演出、結構怖い。
やり口がまるっきり近年のJホラーの怖がらせ方と似てるし。
不審な電話はたまにかかってきているし不穏な瘴気がリーの周辺に立ちこめている。
しかしリーはまだそれをボンヤリとしかわかっていない。
わかっていないが何となくの不安をボンヤリと感じている。
それが第一幕。すげー地味だがなかなかいいぞ

中盤
トーカーから贈り物が届く。それは望遠鏡だった。次にビキニの水着。
水着は変態的発想だとして望遠鏡は「自分を探せ」のメッセージか?
と、誰もが思うはずだがこの映画のキャラは皆バカなので誰もそう思わない。
「贈り物は届いた?」と不気味な電話がかかってくるので、さすがに怖くなってきたヒロインはボーイフレンドに相談する。
やばいぞ。定石通りならボーイフレンドがストーカーに殺される流れ。。
もしくはこのボーイフレンドが犯人?
リーは一日に何度もかかってくる悪戯電話や、自分の職場や自宅を把握されてる系の脅しを何度もされてさすがに気が滅入ってきて睡眠不足になる。
その後、地下駐車場で犯人とニアミスするが、高架下に隠れて上を通る怪しい男を下から見たりするのが立体的で面白いシーンだった。
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向かいの高層ビルにいるらしい事はわかるが、犯人の贈り物の望遠鏡を覗いても向かいのビルの部屋が多すぎてとても探し出せない。
また、犯人はプレゼント送ったり電話してるだけで脅迫も何もしてないし証拠もないので警察に相談しても警察は手が出せない。
という正体も目的も分からないストーカーに悩まされるのが不気味な第二幕。
このストーカーは別に襲ってこようとしたらいつでも出来るが何もしてしない。
「いつでもやってやるぞ、お前は俺の手の中だ」というメッセージを発信し続けて、看護師のように自殺に追い込むのが目的なのか?

後半
※本作は流通してないから最後までネタバレ書くことにします
ボーイフレンド、そしてADソフィーと犯人を探すリー。
犯人から電話があり「望遠鏡を覗いてみろ」と言う。
言われるとおりに覗くと、駐車場でニアミスしたオッサンが望遠鏡でこちらを見ていたので警官に踏み込ませて逮捕。
しかし当然、こいつが犯人なわけない。
後日、犯人の気配を感じたリーは向かいのビルを望遠鏡で覗くと、怪しげな男が望遠鏡でこちらを見ている。こいつが真犯人か?
リーは包丁を持って向かいのビルに侵入する事にした。
自部屋にはソフィーを待機させ望遠鏡で真犯人らしき男の部屋を監視し続けてもらう。
そしてリーとソフィーはトランシーバーで通信しながらだ。

遂に犯人の部屋に入るリー。通信しながらそれを覗いているソフィー。
リー「望遠鏡とテープレコーダーはあったけど、ここには誰も居ないわ」
犯人の部屋から犯人の望遠鏡で、ソフィーがいる自分の部屋を見るリー。
するとソフィーがいるリーの部屋を開けて何者かが入ってくる!
犯人に襲われるのを見たリーは急いで自部屋に帰るが犯人とソフィーは消えていた‥。

警部を呼んで犯人の部屋を調べるが、その部屋は留守にしている金持ちの部屋だった。
警部は、リーがノイローゼになったと思っているようで一切リーの言う事を信じない。
ソフィーは急に旅行に行ったんだろうとか訳のわからん処理される。
何が何でも信じようとしない警部。
というかリーの部屋に犯人の痕跡が少しはあるだろうから調べればいいのに。
失意の中、自部屋に帰ったリー。浴室には泡で書いた「誰も君を信じない」の文字があった。泡だからすぐ消えて証拠にならない。
完全に心が折れてしまったリー。
というか、それ以前に望遠鏡贈って自分を探させたのも犯人だし偽の犯人を捕まえるよう指示したのも犯人だし、全てが罠丸出しなのだが誰もその事を気に留めないのが変だな。
「ソフィーは殺したぞ」と電話をかけてくる犯人。
盗聴器をやっと見つけたリーとボーイフレンドは、あれよあれよという間に犯人の職業に気がついて、会社に問い合わせてあっという間に犯人の素性がわかる。
知能が高い犯人が死のゲームを仕掛けていると思い込んでいたが、どうやら只の行き当たりばったりのアホだったとは。。
まるで、アホなのがバレたくない一心で極端に丁寧な言葉で喋るアホを見ているような‥気分にさせられる犯人だ。
勝手に知能犯だと思いこんで楽しんでたがこの辺の終盤になるとどうでも良くなってきた。そして本作の展開もどんどん荒くなってきてどんどん犯人の事がわかっていく。
まるでこの話をする事に飽きたカーペンターが話を終わらせようと適当に巻いているかのようだ。
ヒロインはボーイフレンドがいるのにわざわざ単身で犯人の家に乗り込んで証拠を探したり、最後はアメリカ映画恒例の高所での殴り合いに発展という形で犯人と決闘する。
というか証拠を見つけた時点で警察に行けよ。
ヒロインを一人で動かしたいのなら、警察にもボーイフレンドにも「ヒロインはノイローゼになった」と思わせるとかすればいいのに面倒くさくなったのか、そういう事は何もしない

そんな感じで終わるが後半まではかなりワクワクして楽しめた(犯人が賢いと思ってたからね‥)
犯人の正体も目的もわからないまま最後まで行くのでその間は漠然とした不安がマジックになって楽しめたというところか。
そしてドラマ全編1時間37分のうち、犯人の正体がわかるのが残り10分のところ、そして犯人の顔がやっと見れるのは残り三分!のところというのもなかなか渋かった。
リーが不安になってリーの主観映像で自部屋の隅っことかキッチンを見るのが凄く怖い。
なぜかというと前半、犯人が突然部屋を横切ってるところを見せたせいで「次にカメラが部屋を映したら犯人が顔を出すかも」というお化け屋敷的恐怖感とでもいうかJホラーとかジェームズ・ワン制作ホラー観てるモードにさせられたからだ。
だけど犯人が何の考えも持ってないことがわかり、更に登場人物がストーリーを円滑に進めるために皆バカなのもガッカリした。全然DVDにならないのも頷ける。
やはりカーペンターは、サスペンスじゃなくてオカルト方面の方が向いてるわ。
オカルトっぽい前半は面白かったわけだしね。
中盤までのこのドラマはストーカーっていうテーマも早いし、演出もキレキレだし怖いし、後半や辻褄合わせさえしてればイケたのではないか?と思った。
だけど内心、全然面白くないだろうと思いながら観たので、中盤までは面白かったことで良しとしとこう。

そんな感じでした

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「ライフ・イズ・ストレンジ™ (2015)」時間を操るパワーを得たカメラ女子のツインピークス

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開発:DONTNOD Entertainment

アメリカ・オレゴン州の架空の田舎町を舞台に、時間を巻き戻せる能力が発現した写真を学んでいる女子学生マックスの青春アドベンチャー
毎週1話づつゆっくりやろうと思ってたけど面白すぎて2日で全部やってしまった。

時間巻き戻し能力とタイムリープ
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主人公マックスの時間巻き戻し能力は最大1分間くらいの小規模なもの。
ジョジョで言うとリンゴォのスタンド「マンダム」みたいなもんか。
時間巻き戻し能力とは別に、自分が写っている写真を見ながら写真が撮られていた時のその場所その時にタイムリープする能力も後で発現する。タイムリープを解除すると、写真の中での行動が現実に反映されている。
「あの時ああしてれば‥」という小規模な人生やり直し能力が、思春期の感情と上手く噛み合っていて良い雰囲気を作っている。

全5話あって、一話が劇中での一日に相当するので五日間のお話。
・再会した幼馴染クロエとの友情
・マックスの学園生活
・行方不明になったクロエの親友かつ学園の人気者レイチェルの捜索
・町で起こる異常気象
みたいな事がストーリーの主な柱で、やがて集束していく。
ゲームが出た時は、数か月に一本というペースで発表されてたらしい。
だからファンの間でケイト(SNSいじめを受けてる生徒)の人気が高いとわかると、後のエピソードをリリースする時にケイトをお見舞いするシーンを付け加えたりしたらしい。
ゲームの内容もそうだが凄く連続ドラマっぽい。各話にはOPとEDが付いてるし
主人公マックスは何かを見かけて「調べる」をする度に「心の声」でその感想を言ってくれたるのでゲーム中は延々とマックスの独り言を聞き続ける事になる。
付いてたメイキングを見たところ、マックスの声優は1万くらいの膨大な台詞を吹き込んだという。
マックスの独り言もそうだが、爽やかな弾き語りBGMや画面のぶれなど、どれをとっても繊細な文科系学生の内面っぽい。

キャラクター
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★主人公マックスは写真の勉強をしている18歳。
顔は美少女だが絶妙にダサくて子供っぽい格好をしている。
ゲーム開始時点では友達も少ない、いわゆる陰キャと呼ばれそうな存在。
パワーを得た事をきっかけに成長する。要するにピーター・パーカー。
ゲームだから仕方ないがおせっかいを通り超えて、同級生はおろか町にいる漁師やトラックの運ちゃんや果てはホームレスにも話しかけ、そのまま話し込んだりする変わった子(まあ俺がそのように操作してるんだけど‥)。
一見、純粋な少女っぽいが、よく見ると微妙にじめっとした良い意味でも悪い意味でも女らしい雰囲気があって毎日着てるパーカーを嗅いだらめっちゃ女臭い匂いがしそうなタイプ。手や口周りが常に湿ってそう。
販売元のスクエニが、日本版にするにあたって何か所か替えてるらしいが(チンコの落書きをウンコに変えたり)マックスが「映画版ファイナル・ファンタジーは素晴らしいSF映画」というのも変えた箇所だと思った(趣味のいいマックスがファイナルファンタジーの映画なんか好きなわけない)
パワーを使うたびに鼻血を出すので最後に死にかけるのかと思ったらそんな事はなかった(それならば続編で死にかけそう)。
親友クロエは悪すぎて退学になったガチ不良。久々に会ったマックスの幼馴染
マックスがパワーを使ってクロエの命を救ったところからこの話が始まる。
髪を青く染めタトゥーもバリバリ入ってるし喫煙者。あとマリファナもたまに吸ってるしコンドームも常備してちょいちょいSEXしてるっぽい。銃も持ってる。
かなりの不良。日本なら大不良(おおふりょう)だ。でも情に厚い。
最近の日本のゲームやアニメだと出てこないタイプの不良ヒロイン。
言動や表情や仕草を見ていてわかるのは、このクロエは全キャラの中で異常に純粋で思った事をすぐ態度や行動に出してしまう不器用なタイプ、それで不良になってしまったのがよくわかるし普段の生活も大変そうだ。
クロエは「いい奴だけど、この子とずっと付き合ってると結構やべー事になりそうだな‥」というポイントがめちゃくちゃ多い。
冒険出来て成長できる。だが自分も死にかけたり退学になりかねん。
割と、いいところよりも悪いところの方が多いんじゃないか?というキャラ設計なのだが、それが却ってクロエを「実在する自分のちょっと悪い友達」って感じでリアルに感じられるのかなと思った。
キャラに、長所だけじゃなく長所を凌駕するくらい短所をわざと設定していて、それによってリアルな人物に見せてるのが凄いなと思った。
本作はほぼマックスとクロエの二人の話なんだからクロエがプレイヤーに嫌われたらゲームにならないわけで、それでこういうキャラ作るのは勇気ある。
元気いいので忘れがちだが、よく見ると凄く不幸なキャラで(世界全体が彼女を滅ぼそうとしているようにしか見えない)最後までプレイすると、主人公マックスが今までないがしろにしていた既に死んでしまった幼馴染の魂と過ごしてたように感じられる。
あと主人公の事が好きで色々と協力してくれるオタク男子ウォーレンを始めとして色んな生徒やキャラがいてそれぞれ魅力がある(いじめられて自殺しようとするケイトは、海外のいじめられっ子たちの共感を生んだのか妙に人気が出て出番が増えたらしい)
個人的に好きな脇役、ウォーレンの事を好きなせいでマックスにいつもそっけない態度を取っている眼鏡オタク女子ブルックが結構好き。
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服装が可愛いし、そもそも「ドローンとウォーレンが好き」という設定しかなく、いつ見ても常にタブレットでドローンを操作しているかスマホでゲームしている。
後半のクラブイベントで話しかけると「ドローンがないとつまんない!」とか言ってた。
クラブに来てまでドローンの事だけ考えてるとか可愛いすぎる。
男子はウォーレンも好きだがスケボーやってるお調子者の奴も好きだった(吹き替え声優が上手かった)。
キャラは直接話すだけじゃなくて、色んな動向や落書きとかからどういう奴か伝わって来てそれが面白かった。どの生徒も面白い、もっと絡みたかった。
「そういえばマルホランド・ドライブではダイナーの裏に怖ろしいホームレスが住んでたな」と思ってダイナーの裏に行ったら本当にホームレスがいた(ただし賢者系の)。
アメリカンポップカルチャーにありがちな話だが、オタクや陰キャやマイルドヤンキーなどのはみ出し者達は純粋で、ウェイ系リア充や権力者は邪悪な奴ばっかり‥というのはステレオタイプすぎる気がした。そのやり方、古くないか?(その予想を裏切るキャラもいるが)
で学校の用務員やホームレスなどの、社会立場が高くない人は大抵賢者だった。
★終盤、オッサンに指示出して殺人鬼と闘わせるイベントがあるのだが、何をやってもオッサンが殺される。
死ぬたびに時間巻き戻してまた殺されて‥を繰り返し、定点カメラでオッサンがリアルかつスピーディに無限に即死し続けるのがめちゃくちゃ可笑しくて笑いが止まらなくなった!即死っていいね
いざクリアしてしまうと他の色んなキャラの事がもっともっと知りたくなった。
ウォーレンやブルックの部屋にも入りたかったし!

背景めっちゃいい
「学校の消火栓が配置されるのは大体ここらへん」とか「駐車場の広さ」はこれくらいとか細かく作ったらしい。オープンワールドゲームとかだとアクション優先なので実は広さや家具の大きさがめちゃくちゃだったりするがこれはアドベンチャーゲームなのでかなり現実に忠実に作れたんだろう。
それで色んな物や人を「調べる」するとほぼその全部にマックスが感想を言ってくれるので新しい場所に行くたびに調べてるだけで飽きない。
特に女子寮にあるマックスの自部屋はめちゃくちゃいい部屋。
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あと、クロエの部屋も。他の子の部屋に入る場面もあるが、この二人の部屋は主人公だけに作り込みが半端なくて全然飽きない。
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他のキャラの部屋も行ける。わかったのはどの生徒もFacebookを常時開きっぱなしで同級生の動向をずっと見てる にしてるという事。
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あと行きたくても入る機会のないアメリカのどこにでもあるダイナーとか科学室
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あとアートギャラリーや夜の学校で冒険する様とかかなり楽しい。
いやアートギャラリーは日本にも普通にあるか、、ただゲームの中で美術館内を歩き回る事自体が珍しかった。
後半で学生がやってるクラブに行く場面もある。
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このクラブもかなり作り込みが良かった。学校のプールをクラブにしたものなので真ん中にプールがあるし、会話がギリ出来るくらい音がデカくて、エントランス、VIPルーム、ソファーで寝落ちしてる女子、物陰でペッティングしてるカップル、女子だけ凄い行列ができてるトイレ‥など、クラブの雰囲気が物凄く作り込まれてた。
このクラブイベントは物語内では悪のイベントなのだが、実際はいい雰囲気のクラブだなと思った。


ツインピークスっぽさ
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このゲームは、色んなTVドラマや映画や音楽などのポップカルチャーから影響を受けており、色んなイースターエッグが隠されているが、やはり「ツインピークス」っぽさを一番感じた
「美しい田舎町の裏でおぞましい事が起こっていて、超常的な力で事件を暴く」というメインストーリーの半分くらいはかなりツインピークスっぽいし、停まってる車のナンバーにモロにツインピークスと書かれてたり、

ダイナーのトイレにある「火よ、我と共に歩め」落書きだったり、登場人物にメールを出した精神科医の名前がジャコビーだったり
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動物の精霊が導いてくれたり、人が逆回転で喋る悪夢だったり、本人に会う事は出来ないのに色々な人の口から聞かされて形成される「皆に好かれていたレイチェルという女の子」はローラっぽいし、他の作品からの要素もいっぱいあるんだがツインピークスっぽさを最も感じた。

このゲームのいいとこは細部
なんかディティールの事ばかり書いたけど、正直言ってメインストーリーや犯人探しよりも、細部の方ばかりが楽しかった。
最初は「平和な学生の日常ものかな」と思ってたけど後になればなるほど血なまぐさい話だった。今思えばちょっとした問題を解決していくだけの学生日常ゲームであった方が良かったかもしれない。
メインストーリー自体もつまらないわけではなくちゃんと面白いし、最後は感動でじんわりしたり達成度100%にしたりもしたがメインの事件よりも日常生活の方が楽しかった。
そういう細部に興味なくてストーリーだけどんどん進めるとすぐ終える事も出来るが、細部を見て初めて人物像が浮かび上がったり理解できることも多いのでディティールを見てもキャラに結び付けられない人にとっては面白くないだろう。
ケイトの事件を解決したように他の生徒の問題も解決したかった。
メインの話そしてラストエピソードは面白かったり感動もしたが時間巻き戻しとかタイムリープとか並行世界などの展開はゲームやアニメで多いが、個人的にあまり好きじゃない。
ラストは辛い二択を迫られる。自分は町を救う事を選んだ。
どちらを選んでもハッピーエンドじゃないという厳しくも誠実な終わり方するんだが、ゲームでそういう終わり方されると異常に寂しくなるのは何故だろう。
自分が操作していたからか?

世界の秘密
全然関係ないんだが時間操作してる時にバグる事がたまにあるんだが、灯台でのラストの感動の選択をしてる時にバグって固まってしまった。
感動の台詞を言って最後の選択を迫っていたクロエは泣いたまま、時間停止AVのように同じ体勢で固まっていた。
こうなると歩く以外に何も出来ず、リセットするしかない。
だけどリセットする前にちょっと歩き回ってみようかなと崖に向かって歩くと
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灯台のある崖からスポッと下の海まで落ちた。
竜巻に向かって海の上をキリストみたいに徒歩で歩いて行った。
竜巻の目に入ったが、当然飛ばされるわけでも何が起こるわけでもなく。
そこで自分がさっきまで立ってた灯台がある崖の方を振り返ってみると、さっきまで自分とクロエが感動のラストシーンを演じていた灯台がある崖は、ラピュタの様に空中にプカプカと浮かんでいた
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自分達が立っていた僅かな土以外の地面はなく、灯台と木と岩が浮いているだけだった。
それがたまに稲光によって光っている。
この世界の 秘密を見た気がした。

噂では本作の続編を開発中らしい。開発者が言っていたからマジっぽい。
楽しみだな~。

時間巻き戻しとか壮大なメインストーリーとかは適当でいいから、半分「BULLY」みたいなオープンワールドゲームっぽいメインよりサブクエストてんこもりの学園ゲーム「ワールド・イズ・ストレンジ」を作って欲しい。

そんな感じでした

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「イップ・マン 継承(2016)」敗北する展開を嫌がったのかタイソンが中盤で急に退場するのはどうかと思った

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原題:葉問3 監督:ウィルソン・イップ 製作国:中国/香港 上映時間:105分

ブルース・リーの師匠として知られる実在した詠春拳の達人、イップ・マン(葉問)。
葉問 - Wikipedia
そんなイップ・マンをドニー・イェンが演ずる映画シリーズの第3作目。
1作目「イップ・マン 序章(2008)」では日本軍と闘い、2作目「イップ・マン 葉問(2010)」では洪拳の達人サモ・ハン・キンポーと丸テーブルの上で物凄い死闘を繰り広げた後にどうでもいいイギリス人ボクサーを倒した立派なイップ・マン氏。
本作ではマイク・タイソン演じる地上げ屋詠春拳の達人などと闘いつつも、妻との触れ合いが描かれる。

ドラゴンもっと見せてよ
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前作ラストで幼い頃のブルース・リーがイップ・マンの門を叩いたが子供だから追い返されたらしく冒頭で成長したブルース・リーが再び訪ねて来る。
演じるのは少林サッカーブルース・リー好きのゴールキーパーを演じていたブルース・リー好きのアイツ。
しばらく観ない間にずいぶん鍛えなおしたな‥
随分カッコいい身体になっており脚も上がるようになった

それにしても只のヒョロガリのブルース・リーオタクだった あんちゃんが世界中のスクリーンで本物のブルース・リーを演じてるんだから、遂に夢を叶えたなと思った。
成長したブルース・リーが出たからには、本作ではドニー・イェン演じるイップ・マンとブルース・リー共闘が全編見れる?
‥と思ってたがイップ・マンへの弟子入りは失敗。殆ど出てこずガッカリした。


ムエタイのやつ最高
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前半から中盤は、マイク・タイソン演じる不動産王と地上げ屋軍団との闘い。
輩たちはイップマンの息子が通う小学校を立ち退かせたい。
タイソン配下の地上げ屋はモロに昔ながらの直情的な輩で、学校に乗り込んで来て校長をぶん殴って無理矢理ハンコ押させようとしたり、それが失敗したら小学校の門を鎖で開かなくしたりと、原始人レベルの嫌がらせをしてくる。
警察の上層部にはタイソンの息がかかってるので警察は逮捕してくれない。
警察が掌握されてるとはいえ逆にイップ・マン達が捕まるわけでもない。ただ地上げ屋に手出しできないだけだ。
単純にイップ・マン一派vs.地上げ屋軍団のボコりあいを成立させるための舞台装置としての圧力。
単純に腕力のある方が勝つという、観ようによっては古き良き時代の爽やかな勝ち負けの世界が繰り広げられる。
イップ・マン一門は地上げ屋軍団を何度もボコボコにして追い返す。
イップ・マン夫妻がエレベーターに乗ってると、地上げ屋軍団に雇われた素手のムエタイの使い手(ムエカッチュア―?)が送り込まれてくる。
イップ・マンは狭いエレベーター内で妻を守りながら彼と闘い、彼と共にエレベーターから出て狭い通路でバトル。

ムエタイを打倒した後、後から到着したエレベーターからイップ・マン夫人が出てくるのをイップ・マンが待ち受けてる場面はスマートでお洒落だった。
ボコったムエタイに対してもイップ・マン「早よ帰れ」って追い返し、爽やか。
このタイ人は中ボス以下の小ボスだが、このバトルが一番面白かった。

タイソン?
映画はまだ中盤だがタイソンの事務所に乗り込んで対決する。
‥というか死闘ではなく「3分間持ちこたえられたら手を引くぜ」系のスパーリング。
タイソンのパンチやステップは重くてかなり迫力ある。バトルを繰り広げる二人。
一通り手合わせして3分間経過するとタイソンはニヤリと笑って「なかなかやるな」って感じで引き上げる。愛する妻と娘と共に‥。
何これ。
遺恨の螺旋を積み重ねて、人力車ニキもやられて妻の後押しでタイソンに挑むラストバトルで死闘を繰り広げるのを期待してたが、ここでその流れは終った。
それまで罪のない市民を部下に散々ボコらせたり警察に圧力をかけていた悪人タイソンだったが、急にフェアなバトルをして男らしく地上げを止めてしまう。
しかも何故か、特に内容のない悪者の癖に妻子が大事で仕方ないという誰も見たくないウィル・スミス要素まで足して。。
きっとタイソンは「ドニー・イェンに負ける」のが嫌な事はおろか「ドニー・イェンと引き分ける」事も「ドニー・イェンと闘って疲労する」事すら嫌で、悪役の癖に無傷でフェアに退場、しかも妻子が大事な憎み切れない悪役‥という要素が無ければ出演する気がなかったんだろう。
こんなダサい敵なら無理してタイソン出す必要なかったと思う。
ロッキー3」のホーガンは序盤のエキシビジョンマッチだったからまだいいが、真の敵みたいな感じで予告やポスターに載ってて、このしょっぱい悪役っぷりで中盤で勝手に消えるのはかなりガッカリした。
強くて怖いイメージを保ったままキッチリやられる「エクスペンダブルズ」のストーンコールドとかジャン・クロード・ヴァン・ダムやメル・ギブソンを見習ってほしい。
イップ・マンの弟子と小学校の美人教師のくだりも打ち切られるし、何だかイップ・マン一門vs.地上げ屋戦は盛り上がらないまま急にハシゴを外されたムードで終わってしまい何だか拍子抜けした。

人力車ニキ?
全編出てくるキャラに、イップ・マンの息子の同級生の父親がいる。
彼はイップ・マン同様、詠春拳の達人なのだが人力車で生計を立てており貧困の中、男手一つで息子を育てている。
彼は前半、行きがかり上イップ・マンに加勢して地上げ屋軍団をボコる。
「なるほど味方か‥」と思ってると敵に金で雇われて善人の詠春拳老師をボコボコにする。
「なるほど貧困ゆえの悪堕ちか‥」と思っていると、罪悪感に耐えられなくなったのか地上げ屋軍団を突如裏切ってイップ・マンに加勢する。
「一度は道を誤ったが、改心したようだな‥」と思ってると、かなり強いタイソンが映画から退場した途端、敵になる。
詠春拳最強はイップ・マンではない!俺だ!」とか言い出して、食堂でおいしくご飯を食べている町の武術家達をかたっぱしからボコボコにして5分くらいでグランドマスターへと成り上がりラスボスと化す。そしてイップ・マンに決闘を挑む。
何こいつ? このキャラでどう盛り上がればいいのか。
タイソンが一抜けしたから無理矢理ラスボスにされたようにしか見えない。
イップ・マン同様に詠春拳の達人で同じく父親‥という事は、イップ・マンが妻の病によって揺れ動く自分の内面と闘う‥って感じの自分との闘いなのかもしれない。
この人力車ニキは、物語の都合によって急に敵になったり良い奴になったりまた敵になったり‥と、川に浮かぶ葉っぱのようなキャラだった。
この人力車ニキはイップ・マンの事をライバル視してるが、イップ・マンは妻の事で頭がいっぱいだし彼の事など何とも思っていない。
人力車ニキ、何とも哀れなキャラよ

妻‥
前半からイップ・マン夫妻のすれ違い生活が続いているうちに夫人は病に侵されてる事が発覚する。
中盤でタイソンは家に帰ってしまったので、終盤は病気になった夫人とイップマンの触れ合いが描かれる(それプラスさっき言った人力車ニキとの絡み)
イップ・マンは闘いを一時やめて自分の時間を妻に全て使って過ごす。
やがてイップ・マン夫人は夫に「あなたらしく在るために闘って」と、ロッキー3のエイドリアンの「勝って」的なノリで闘いを勧める。ここもいい場面だった。
冒頭からの流れがタイソン離脱と共に全部消えてしまったのは不満だったが、この夫婦の触れ合いは良かった。

各バトルやイップ・マン夫婦の触れ合いなど、場面場面でいいところはあったが長編映画としては全体がかなりとっちらかっていた。
なんだか第二幕で一つの映画が一旦終わって、第三幕から続編映画が始まったかのような違和感があった。
次回作あるのかどうか知らんが次こそはブルース・リー育成&共闘やってくれや

そんな感じでした

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「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK (2016)」今回は疑似家族ロードームービー風アクション風味で楽しかった

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原題:Jack Reacher: Never Go Back 監督:エドワード・ズウィック
製作国:アメリカ 上映時間:118分

リー・チャイルドのベストセラー小説「ジャック・リーチャー」シリーズ18作目が原作
ちなみに前作「アウトロー(2012)」は、シリーズ9作目が原作らしい。
このブログに感想書いてないけど前作アウトロー(2012)」は「何か地味そうだな」と思って何年も経ってからレンタルDVDで観たけど傑作だった。めちゃくちゃ好きな感じの映画だった。
(地味な事以外は)割と文句のつけようがない系の良作だったと思うが、ネットの評判を検索したら何故か好きじゃない人が多い事が凄く不思議だった。
そんなに良かったにも関わらず本作はレンタルまでスルーしてた。やはり予告編とか見ると地味そうに見えたからだ(だが実際観るとやはり楽しかった)。
前作の監督はその後
ミッション・インポッシブル:ローグ・ネイション(2015)」の監督をした。
それで本作はまた別の監督になった。しかしトム・クルーズ映画は、監督は雇われみたいなもんで実質トム氏が監督みたいなものなので安心して観た。この監督は知らなかったがラストサムライ」の監督なので完全にトム氏の手の者。
今からでもいいから前作は「ジャック・リーチャー:アウトロー」に改名すべきだ
そうでないとライトユーザーが双方の作品の存在に気付かないかもしれないし、イーストウッドの「アウトロー(1976)」と全く同じタイトルでは「イーストウッドの『アウトロー』が‥」「トム氏の『アウトロー』が‥」と、映画ファンの会話がややこしくなってしまうからだ。何か知らんがそういう事が凄く気になる

Story
元陸軍内部調査部エリート軍人で、今は一匹狼の流れ者ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)。
ある日、かつての同僚スーザン・ターナー少佐(コビー・スマルダーズアベンジャーズのマリア・ヒル役の人)を訪ねたリーチャーだったが、彼女はスパイ容疑で逮捕されていた。
彼女は何かの陰謀に巻き込まれたと感じたリーチャーは、すぐさま拘禁されていたターナー少佐を脱出させ2人で逃亡する。
リーチャーは、執拗に迫る追手をかわしつつターナー少佐の汚名をそそぎ、
軍内部に蠢く陰謀の正体を明らかにすべく奔走するのだったが。。


ざっくり言うと、軍の偉い奴が悪い事してて、それがバレないように次々と消していた部下の一人、ターナー少佐がたまたまリーチャーの友人だったために、リーチャーとターナー少佐が協力して悪を叩くという話。
第一幕はリーチャーが、囚われたターナー少佐を伴って軍の基地から逃亡する。

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リーチャーは当然かなり強い。
ただ彼の強さとは、イーストウッドの様に魔法がかかっているような強さではない。
瞬間移動してるとしか思えないイーストウッドバットマンのような感じでない。
エクスペンダブルズ的な強さでもない。もう少し現代アクション的な強さだ。
といっても、とんでもない強さである事は間違いなく、敵と五部の状態で殴り合ったらリーチャーが絶対に勝つ。しかしそんな楽な場面はない。
まず、リーチャーとターナーは本編の殆どで銃を持っていない(それどころか二人は旅客機に乗るのも苦労してるし逃亡中、自由に銃を入手できない環境にいる)
リーチャーは殆どの場面、素手で複数の銃を持った敵を相手にする。
そこでリーチャーが使う主な攻撃は、場所取り(敵が発砲できない人込みや、カメラや建物の間取りの死角を突いたり、敵の段取りを逆手に取った移動法など)素手で複数のガンマンに囲まれた時は小さな町工場内に誘い込んだ。あと、会話による駆け引き。
本作を観て思った「常に冷静なややつが最後に勝つ。」
地味だが、それが本作を面白くしている長所。
逆に言うとそれが面白いと思えない人は、永遠に乗れない地味な映画でしかない。

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ちなみにターナー少佐も、有能だし物理的にも強い事は強いのだが、女性である事を考慮してか、リーチャーの素手格闘と比べると、彼女は棒とかハンマーとかロープなどのその辺に落ちてる器具を駆使して闘う描写が多かった。
近年のトム・クルーズは、自分の映画に呼んだ女優を大スターの自分と同じくらい活躍させてフックアップしてくれる傾向があり、それは本作でも顕著。
それは物理的なアクションだけではなく、二人は信頼し合ってるがベッドインしたりはせず、お互いに異性として良い感じだなと思いつつ普通に協力しあっている。「マッドマックス 怒りのデスロード」や「パシフィック・リム」の対等な男女バディ関係を思わせる。
リーチャーが少佐を女性としていたわると、少佐はポッ‥と惚れたりはせず「女扱いしやがって!」とキレかける場面まである。
普段、映画を観まくってるというトム・クルーズは近年のポリコレ傾向にも敏感だった
彼女は強いだけでなく、美しくてスタイル良いし巨乳(軍シャツって一番胸が強調される服だね)
2人は殆どの敵は難なく倒せるのだが、敵が差し向けた殺し屋リーダーのハゲはかなり強い。
二人同時に殴りかかってもハゲの方が僅かに有利‥という程の強さだ。このハゲは任務や信条や怨恨や金のために襲ってくるのではなく単純に「強いリーチャーと決闘して倒したがってる敵」という最近あまり見かけない敵で、面白かった。

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中盤以降「リーチャーの娘かもしれない」という不良少女を保護して、三人での逃亡&迎撃という流れになる。
この「リーチャーの娘かもしれない不良少女」。
多分わざと意識させてると思うが、どうしても前作の不良少女を思い出してしまい、最後まで気が抜けない。ハラハラする。
このシリーズは、まだ2本目だけど何となくジョー・R・ランズデールの「ハップとレナード」シリーズみたいな世界観な予感がするので(具体的に言うと、ヒーローの娘だろうがヒロインだろうが死ぬ時は死ぬ世界)この少女はさすがに大丈夫かな‥?って雰囲気だが「ひょっとして死ぬかも‥」という心配が常時5%くらいは混じる。アルコールと一緒で5%も混じれば上等よ。わずかな緊張感が延々と持続する。
少女は、有能すぎてピンチにならない2人の代わりに、何回も要らん事してピンチを招き映画を面白くする。
そして、これもわざとそうしてるんだろうが三人での移動やモーテル潜伏などは、無口で頑固だが強いパパとイケてる感じの強いママと思春期の生意気少女‥って感じの疑似親子ロードムービーみたいに描かれていて、殺伐としていた前作とは違ってどこか暖かい空気が流れる。
少女は父がおらず家出してるから二人にめっちゃ懐く。だから尚更死んで欲しくない。
第三幕‥終盤は、事件とこの3人の旅が終わる。
最後のバトルはメキシコの死者の祭りっぽい祭りの人混みの中、路地、屋根の上などで闘いが繰り広げられて楽しかった。
「トム氏にそんなもの無い」と思っていた父性がトム氏に漂い始めたのも驚いたし。

「どちらか一本選べ!」と迫られたら僅差で前作「アウトロー」の方が好きかな。
でも本作も充分面白かったね。カッコよさは前作で、楽しさは本作かな。
個人的には「ミッション・インポッシブル」シリーズよりこっちの方が好き。
地味に今後も続いて欲しい。
‥とか思ってネットの評価を検索するとIMDbの評価が★3つしか無くて「えっ?」と思った。
本作はせめて最低★3.5~最高★4はあるだろー?と不思議に思った。
だが冷静に考えると、このシリーズよく考えると70年台の映画みたいに渋い‥悪くいえば古臭い雰囲気がある。
自分はそういうところが気に入ったが、MARVEL映画やワイルドスピードなどを楽しんでる若者からしたら「なんか地味でおっさん臭い」と思うのかもしれない、と思った。褒めてる自分にしても予告観て「観たら面白いんだろうが、何か地味だな‥」とか思って結局レンタルで済ませてるしね。
だから無茶しまくってるミッションインポみたいなフックがないのかもしれない。
あと、日本ではともかく近年のアメリカ本国では「トム・クルーズって頑張ってるけどおじさんねぇ‥小さいし」という風潮が強いと聞く。
かといってトム氏は渋さで売ってるわけでもないからオヤジ好きも寄ってこない。
昔は女性人気が高かったが、最近は30~40代の映画好き男性がトム・クルーズのメインファン層って感じする(個人的な印象)
だから「男ファンは現状維持だけど、女性ファンと若者ファンがあまり付かなかったのでは?」と分析した。
そう考えるとやはりトム氏は無理に渋くなろうとするよりも、ミッションインポシリーズみたいなジャッキー・チェン風ハチャメチャ路線の方が合ってるのかもしれない‥と考えた。

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

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ネバー・ゴー・バック(下) (講談社文庫)

ネバー・ゴー・バック(下) (講談社文庫)

 
ネバー・ゴー・バック(上) (講談社文庫)

ネバー・ゴー・バック(上) (講談社文庫)

 

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