gock221B

映画その他の感想用ブログ

「オリエント急行殺人事件 (2017)」犯人を知らん僕が観て面白かったし感動したが、それはきっと全て原作のおかげだろうなと推測🚃

f:id:gock221B:20180618000007j:plain
原題:Murder on the Orient Express
原作:アガサ・クリスティオリエント急行の殺人」
監督&制作&主演:ケネス・ブラナー 
製作国:アメリカ 上映時間:114分

 

アガサ・クリスティの小説「オリエント急行の殺人 (1934)」の映画化。
ケネス・ブラナーが監督、制作、主演のポアロ役まで務めた。
僕は、この超有名作にも関わらず、原作も読んでないし過去のシドニー・ルメットによる実写映画も観たことない。
つまりよく冗談で言うような「犯人はヤス」に対して「ポートピアのネタバレすな!」と思ってしまうような男がこの僕だ。
だから最後にあっと驚くとよく言われている本作の真相を楽しむ事ができた。
最初に言っておくが、そういう感じだから原作と比べたりシドニー・ルメット版と比べたりはできない。そもそもポワロがどういう奴なのかも本作でしか知らないし。
ネタバレ無し

 

 

Story
f:id:gock221B:20180618003321j:plain
エルサレムで事件を解決した名探偵エルキュール・ポアロケネス・ブラナー
彼は豪華寝台列車オリエント急行に乗車する。

アメリカ人富豪ラチェットジョニー・デップ)は前日、ポアロに「脅迫を受けている」と身辺警護を頼まれるが、ラチェットは悪人であるためポアロは断った。
その夜、雪崩で脱線し立ち往生した車内で、ラチェットが何者かに刺殺された。
鉄道会社から捜査を頼まれたポアロは、雪山で静止した列車内で11人の乗客たちに聞き込みを開始。やがて衝撃の真実が明らかになる――
みたいな話

 

 

f:id:gock221B:20180618010740j:plain
雪山で立ち往生している列車内で起きた密室殺人。
それをポワロ氏が10数人の乗客に一人ひとり尋問してアリバイを探る。そして終盤で真相が明らかになり、皆の前で謎解きしてジ・エンド‥という流れ。
ポワロは序盤で「白と黒、正義と悪とはきっちり別れている」という思想を持っていて、何事もバランスよく均等になっていないと落ち着かない性格だという事が示される。「白と黒とにはっきり別れてるわけ無いじゃん、殆どの物事は灰色なのに‥」と、いきなりポワロに感情移入できなくなってしまったが、これはラストへ向けての物語的伏線だった。
尋問される乗客たちを演じているのはスターが多い。
皆いい感じだが、やっぱりミシェル・ファイファーが良かったかな。もう初老くらいの年齢とお顔だと思うが、そういったものを超越した美しさを感じた。あとウィレム・デフォーが「はわわ‥」と焦る演技はいつ観ても良いなと思った。被害者役のジョニーデップも凄くいい。「そういえばジョニー・デップっていい役者だったよな‥」と数十年ぶりに思った。
一方、監督自ら演じた主人公ポワロ。ルックスとか演技とか特別に悪いところはないのだが、いまいち魅力が薄いように思えて「もっと適役の俳優がいたのでは?」と思った。ポワロがどんなキャラかよく知らないので具体的に指摘できないが、もっとのんびりした雰囲気のおじさんって感じの俳優の方が合っていたのでは?

f:id:gock221B:20180618012918j:plain
事件の真相だが、2、3人目を尋問してる時に「これはもしかして‥?」と気づいたので「最後に驚愕‥!」といったことはなかったが殺人事件が起きて以降はずっと面白いので真相で驚く驚かないは問題ない(というか、そもそも謎解きとか正直どうでもいい)
「もしかして‥?」という自分の推測が当たらず「全ては偶然だった」というオチだったとしても、それはそれで悪魔的偶然に思えて面白がれた気もする。
この事件に対して「偶然にしては合いすぎている」と思い「早く真相が知りたい!」と思えた気持ちは一生に一度しかなので、その気持を大切にしながら観た。
「最後の晩餐」のような構図で座った乗客たちの前でポワロが謎解き演説する場面は「自分がこのポワロの立場だったらさぞかし気持ちよさそうだな」と思った。
事件の真相を明かす殺人のモノクロ回想シーンが素晴らしかった。
それと全てを解決した後、犯人を乗せたオリエント急行は出発する。
雪山で静止したオリエント急行が犯人の、ある時点で静止してしまった人生を表していて、それが最後に動き出す。。めちゃくちゃ感動した。
最後のポワロの判断はそれでいいのか?という気が全くないわけではないが、まあポワロは警官ではなく謎を解くのが仕事の探偵なのでまあ良いだろう。
それに「真相を知ってるのは神と、このポワロだけだ」みたいな事も言ってたし、この本編中のポワロは「神」みたいな存在だと考えてもいいだろうし。生かすも殺すもポワロの自由だということでいいだろう。
それにポワロの思想を何度も印象づけた後での、ポワロの最後の決断‥というのも良かったね(どうせなら鉄道会社の人も銃を持ってない方が良かった)
「雪山で静止したオリエント急行」も、色んな意味で現世から外れた現世とあの世の中間の世界みたいなものだし、そういった状況設定とストーリー‥「雪山で静止したオリエント急行」内で「容疑者たちと被害者の関係」「そこに偶然居合わせたポワロという神」などの関係性が、頭くらくらするほどイカしてるなと感動した。

f:id:gock221B:20180618010640j:plain
だけど、それは「この映画というより、原作が良いから感動したんだろうな」と感じた。原作読んでないのに、こう言うのはおかしいが何となくそう思った。
元々、原作が名作で、あらすじ自体が素晴らしいので、この映画自体が素晴らしいように思えるが映画自体は大したものではないと推測した。
原作を知らずに映画版の「ウォッチメン」や湯浅監督の「デビルマンCrybaby」やアニメ版「ゴールデンカムイ」など、どれも大したことない映像化なのだが、原作を知らない人が観たら、まるで名作のように感じるらしい。原作の方が100倍くらい面白く、むしろ映像化された方はむしろ大したことないんだな。
それと同じ感じなんだろう‥と原作読んでない僕がそう予感しました。
むしろ、この映画そのものは世間での評価どおり60点くらいの感じに思われた。
殺人が起きるまでの序盤はかったるいし、たまにちょこっとあったアクションも要らない気がした。クライマックスも感動したが「もっと優れた監督や俳優陣だったらもっと感動できたに違いない」と思った。「この飲み会は楽しいが、あの子も来てればなぁ」という気持ちに似ている。
この監督のMCU作品「マイティ・ソー (2011)」も「まあまあ面白いかな?」と感じつつも「でももっと優れた監督だったらもっと良かったんだろうな」と感じたが本作にもそんな印象を受けた。
まあ原作読んでないし推測だけで話すのはこれくらいにしとこう。
この映画しか観てないのに「面白かったし感動したが、この映画のおかげじゃないと強く思う」という不思議な感想になった。
本作は60点くらいのまあまあの評価と、まあまあの興行成績を収めて、続編「ナイルに死す」もこの監督&制作&主演でまたやるらしい。続編は‥あんまり興味ないかな‥。その代わりアガサ・クリスティーを読みたくなった。


そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃🚃

www.imdb.com

www.youtube.com

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 

オリエント急行の殺人

オリエント急行の殺人

f:id:gock221B:20180618015919g:plain

「ニンジャバットマン (2018)」ストーリーや論理的な積み上げ無しでキルラキル的過剰演出だけが延々と続くのでゲームのムービーを繋げて観せられてる気分になった

f:id:gock221B:20180615235740j:plain
原題:Batman Ninja 制作会社:神風動画、YAMATOWORKS
監督:水崎淳平 脚本:中島かずき キャラクターデザイン:岡崎能士

配給:ワーナー・ブラザース 上映国:日本 上映時間:85分

 

アメリカではOVAとして発売されたが日本では劇場公開された。
監督はジョジョ1~3部アニメ‥のOP映像の監督による監督デビュー作らしい。
脚本が劇団☆新感線や「天元合体グレンラガン」や「キルラキル」の脚本家の人、アニメの制作はジョジョ1~3部アニメOPや「ポプテピピック (2018)」などの神風動画。
ジョジョのアニメを観てる時「この荒木タッチのままグリグリ動いてるOPのCGアニメのまま全編やったらいいのに‥」と思っていたが本作はちょうどそんな感じだった。
これは去年、発表された時に予告編がめちゃくちゃ面白そうなのでずっと期待してた。
グレンラガンキルラキルもそこそこ好きだったし

 

 

Story
f:id:gock221B:20180606212545j:plain
ゴッサム・シティの闇の騎士バットマンブルース・ウェインは、ゴリラ・グロッドの発明した空震エンジンによって戦国時代の日本に飛ばされてしまった。
ジョーカーを始めとするゴッサムシティのヴィラン達やゴリラグロッドも一足先にタイムスリップして来ており、それぞれ戦国大名となって
日本統一を狙っていた。
このままでは日本や世界の歴史が変わってしまう。

バットマンは、同じようにタイムスリップして来ていたキャットウーマンバットマン・ファミリーと合流し、ヴィラン達を倒して元の時代に戻る方法を模索するが――
みたいな話

 

 

f:id:gock221B:20180606213221j:plain
とりあえずアニメの作画やアクションは最高だった。CGアニメはグリグリとアクションするし(ジョジョ1~3部アニメのOPがずっと続く感じ)、中盤「かぐや姫の物語」っぽい和風アートアニメみたいなのも織り交ぜてあって全編良い。
アクションもパースが効いた日本のアニメっぽくてケレン味あって良い。
そこは手放しで褒められるところ。
脚本の人のおかげか演出が凄くグレンラガンキルラキルっぽい。
キャラクターや新しいオブジェクトが出る度に、止め絵になって毛筆で書かれたデッカい字で「JOCKER!」とかバーン!と表示される、あの歌舞伎っぽいノリ。
他にも何かワーナー+DCが、日本アニメに求めたであろうありとあらゆる演出をバットマン世界にぶち込んだ闇鍋のようなアニメだった。
ニンジャ、サムライ、戦国大名、農民、忍術、力士、パワードスーツ、巨大ロボ、巨大合体ロボ、巨大特撮ヒーロー、和風アートアニメ表現、天守閣でのチャンバラ‥
きっと「和の要素を入れつつ、キルラキルっぽい感じでバットマンをニンジャにしてくれ」と頼まれたに違いない。きっと、そう発注されたのだと推測したとして、それはクリアしている。だけどそれだけだった

f:id:gock221B:20180606213041j:plain
ストーリーは「戦国時代に全員タイムスリップしたので、バットマンは仲間と協力して敵をやっつけて元の時代に戻るぞ」というシンプルなもので、後はひたすら過剰な戦闘が繰り返されてるような感じで前半のバットモービル vs.アーカム城くらいまでは「このアニメ良いね!」と思ってたけど、中盤過ぎた頃くらいから殆どまともなストーリー進行せずにハッタリばかりの過剰なアニメ表現が繰り返されることに疲れてきてハイテンションの終盤では完全に飽きた。
本作の過剰なアニメ演出は、その派手さを見せつけるためのものでストーリー的にはあまり意味がないし。「ジョジョアニメのOPで全編作ったアニメが観たいな」と思っていてそれは叶ったわけだが「本当にジョジョアニメOPが一時間半ただ続いただけのアニメ」だとキツイものがある。
やたら過剰な演出だった今川泰宏アニメ(ミスター味っ子ジャイアントロボGガンダム真ゲッターロボ)が好きだった10代後半~20代前半の学生だった自分なら喜んでたかもしれん。
前半、自分一人で解決しようと焦るバットマンは即、バットモービルジョーカー操る亜火無城(アーカム城)に突撃する!‥するが破壊され、バットモービルの中から飛び出したバットウイング‥も破壊され中から飛び出したバットポッド‥の前に立ちはだかった力士ベインに対抗するためにバイクが変形したものを装着してアーマード・バットマン!になって相撲でベインを倒す‥が、アーカム城に破壊される。
‥といった感じの、この脚本家っぽいエスカレートするマトリョーシカ戦闘が、何度も繰り返される。
色んな苦難を経てのラストバトルでこういう日本にしか出来ない戦闘をやってたら盛り上がるのだが最初から連発されるし、そういった過剰バトルで勝利する側は必ず根性と友情で謎のスーパーパワーを発揮したり「こんな事もあろうかと‥」と後出しで新兵器を出してくる。
映像は素晴らしいので一瞬面白いことが起きてる気になりかけるが、子供のごっこ遊びを綺麗な映像にしたかのように見えてきてアホらしくなった。
アメコミにあまり触れてない人にとってのアメコミは「BANG!!と殴ってHAHAHA!」というイメージらしいがそれは多分60年位前の話だ(多分‥)。アメコミでは敵を倒す決め手となるのは基本的にはトンチで倒すものが多く、少年ジャンプ漫画のキャラみたいに怒ったり友情を感じたりしてパワーアップしたりする事は少ないのだが、本作は強くなる理由が感情だったり後出しジャンケンなので真面目に観る気がなくなっていく。
また本作のジョーカーは何時ものように悪知恵も使うのでそれはいいが剣術や忍術を駆使してバットマンと互角レベルに強い。
そんな本作のジョーカーを見て「物理的に強いジョーカーって何の魅力もないな」と思った。
終盤はさっき言ったようにどんどんエスカレートしていって色々と巨大ロボがどんどん出てくる。現代のゴッサムでもロボなんて作れないのに蒸気機関だけでそんなものが作れるのかという問題はあるが、まあ巨大ロボ=ニンジュツの一環と思えばいいのでそれはまあいい。そして巨大ロボに対抗するためにバットマンも突然、超巨大なものを召喚して対抗する。今川アニメ的というかグレンラガン的というか、そういうエスカレート倍々ゲームバトルも悪くはないのだが「何でそんなことできるの?」という気がしてしまう。一応「ダミアンが猿と仲いい」とか「自然は偉大」などの取ってつけたような前置きはあったが。。
そして、そんな巨大ロボや巨大ヒーローは中身がなく派手さを出すためだけのものなので「こんなの意味ないな」と思ってると、その通り登場して数分で動かなくなってしまうし凄く虚しい。
キルラキル」とかは、色んなストーリーや演出が積み上げられた末に、そういったエスカーレート過剰表現が出てくるから楽しめたし感動できたが、本作はそういった積み上げや内容がないまま過剰な演出だけが延々と続くので非常に虚しいし疲れた。
あまりストーリーが売りじゃないゲームに、とりあえず付けられたかのようなムービーがあるでしょう。素晴らしいムービーじゃなくて「これ全部飛ばしても大丈夫だな」ってやつ。あれを繋げて見せられた感じ

f:id:gock221B:20180606213000j:plain
前述のストーリー(っていうか只のシュチュエーション)以外にはドラマはほぼ無いに等しい。一応「バットマンはいつものように一人で解決しようとするが何度やっても負けるので、仲間と団結したり郷に行っては郷に従え精神で和を学んでニンジャバットマンとなって闘う!」という少年ジャンプ的なテーマはある。あと「ジョーカーを許せないレッドフードと、記憶を失って弱々しい農民となるジョーカー」などのストーリーらしきものもあるが、あまり意味はない。そもそもジョーカーは何故あんな仕掛けをしたのか意味がわからない(ただ身を隠せばいいだけなので)。
また、これは本国のファン向けのOVAなので仕方ないのだが、レッドフードやジョーカーとの因縁などの説明がないので日本の一般客にはわからない(というかバットマンのファンじゃない限りレッドフード自体知らんだろう)
このアニメ、随分前から楽しみにしていて「4人のロビン勢揃い」とか色んなヴィラン勢揃いに期待してたが、はっきり言って時間がないので彼らを描いてる時間はなく殆どのキャラの活躍シーンはなかった。ナイトウィングは説明するだけだしレッドロビンはただ居るだけ。ヴィラン側は、ジョーカーとハーレイとゴリラグロッド以外のヴィラン達は派手に名乗りを上げたりたまに数秒間暴れる以外は全員、雑魚扱いでガッカリした。これなら最初から出ない方がよかった。
登場キャラのうち、バットマンジョーカー、ゴリラグロッド、ロビン(ダミアン)の4人だけ居れば話は成立するところを15人に無理矢理増やした印象。キャットウーマンとハーレイくらいは居てもいいか‥
‥今気づいたが、これだけいっぱい出てるのにバットガールだけ出てないのは何でだろう?まあどうでもいいが。。
たとえば脚本家の人はインタビューで「デスストロークは隻眼だから伊達政宗にした!」とか言っていて、そんなアイデア自体は面白いと思うけど、そんな独眼竜デスストロークも活躍する時間が合計60秒くらいしかないので、アイデアが全部活かされてないと思いました。
どのヴィランもただ「悪いぞ~」ってだけの童話に出てくるような自我のない悪者みたいで魅力なかったが、ゴリラ・グロッドだけが殆ど准主役ってレベルで大活躍してたのだけが好印象だった。
そもそも何故、バットマンヴィランじゃないフラッシュのヴィランであるグロッドがメインで出て誰よりも大活躍したんだろう?
スタッフの中に熱烈なゴリラグロッドファンがいたのかな?
そんな感じでゴリラグロッドは良かったし僕もグロッドは好きだが「だったらメインの敵であるジョーカーにこのグロッドの立派な役もやらせれば良かったのでは?」と思った。

f:id:gock221B:20180606213150j:plain
というかストーリーも無ければ、ヒーローがトンチも使わないアメコミアニメって「俺は、いい歳して一体なにを観てるんだろう‥」という恥ずかしい気持ちにさせられるものなんだなと思った。アメコミの映画やアニメやゲームが好きだがそんな事思ったの初めてだ。
神風動画にはアニメ制作だけさせて監督はDC+ワーナーの人がすれば良かったのでは?というか脚本家の人はアメコミマニアとして今まで色んなメディアでアメコミを語っていたが何なんでしょうかこれは。。
同じバットマンのアニメなら「レゴ バットマン」や、ブルース・ティムの90年代バットマンカートゥーンや、「バットマン:アンダー・ザ・レッドフード」を始めとするバットマンOVA各種の方が何十倍も面白いと思った。
そんな感じで「やっぱり普通のバットマンアニメの方が良いな」と思った。
だけど最初に言ったように作画やアクションは見事だし演出も派手なので、そういう演出が観れれば後はどうでもいい人にはオススメできるかも。
一体何でこんな事になったのか?ワーナー+DCの実写映画は微妙なものの方がいいが、ワーナー+DCのアニメ部門作品は殆ど面白いのでこれはない。アメコミ好きの脚本・中島氏は連続アニメは面白いが映画は微妙。‥という事で中島氏と神風動画のせいではないか?と推測した。
せめて1クールくらいの連続アニメだったり、監督が神風動画の人じゃなくてDCアニメの人だったり今石洋之氏だったりしたら良いアニメだったと思う。
 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生(2016)」2時間以上我慢して観ればカッコいいワンダーウーマンが数分間観れるのが良かった - gock221B
「スーサイド・スクワッド(2016)」面白そうすぎる予告編から繰り出された本作が『グリーンランタン(2011)』以下の駄作だった衝撃 - gock221B
「ジャスティス・リーグ (2017)」ニチアサ感が強いがまとまってた。だけどワンダーウーマンのケツとかスカートの中ばかり映すのやめろや - gock221B
「Batman: Arkham City - GOTY Edition (2012)」瘴気溢れる街全体と闘う統合失調症になった感覚になる傑作キャラゲー - gock221B
「Batman: Arkham Origins (2013)」面白すぎて爆弾抱えた肩が完全に死亡‥だけど目はまだ死んでないです - gock221B

🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾🗾

wwws.warnerbros.co.jp

www.imdb.com

www.youtube.com

www.youtube.comf:id:gock221B:20180615235047g:plain

「デッドプール2 (2018)」面白かったし、メタなギャグはギャグのためのギャグではなく本編を円滑に進めるための整地なのが良かった❌

f:id:gock221B:20180519122123p:plain
原題:Deadpool 2
監督:デヴィッド・リーチ 制作&脚本&主演:ライアン・レイノルズ
製作国:アメリカ 上映時間:119分 配給会社:20世紀FOX
シリーズ:「デッドプール」シリーズ。FOX「X-MEN」シリーズのスピンオフ

 

前作「デッドプール (2016)」は、何年もデッドプールを制作したがっているライアン・レイノルズにNOと言い続けるアホのFOXを欺いて、原作イメージのままのデップーが大暴れする動画をYOUTUBEに匿名で流出させて大評判を得てFOXが渋々出した僅かな制作費&R指定というハンデを乗り越えてX-MENを超える大ヒット!‥という制作過程が素晴らしすぎて好きだった。それにしても博打などではなく原作通り作れば人気出るに決まってるデッドプールを作らせなかったFOXは本当にアホだ(本当なら2010年位くらいに作られてなきゃおかしい映画だった)
だが内容はというと、素晴らしいアバン→割と真面目なオリジンという感じだった。
そんな感じで一作目は「制作過程が感動もの+内容はなかなか面白い」程度の印象だった。

本作ではライアン・レイノルズと共に原作テイストのデッドプールを制作したティム・ミラー監督が離脱して、レイノルズが脚本を務めて引き続き舵を取り「ジョン・ウィック」シリーズや「アトミック・ブロンド (2017)」のデヴィッド・リーチが監督した。
撮影現場でバイクのスタントマンが事故死したり、公開直前の4月にデッドプールの友人ウィーゼル役のT・J・ミラーが鉄道内で騒いでいたら女性に怒られて口論になり「あの女は鉄道に爆弾をしかけた」と虚偽の密告をして大騒ぎになってFBIに身柄を拘束されたりと、トラブル続きでライアン・レイノルズが気の毒になる本作。
ネタバレ無し。‥だが一番最後‥ケーブルが銃構えてる画像の後にネタバレありの感想をちょっとだけ小さい字で書いとくので、未見の人は銃を構えたケーブルが出てきたら読むのをやめる事をおすすめします。まあ、好きにすればいい‥

 

Story
f:id:gock221B:20180607183833j:plain
不死身ミュータントデッドプール/ウェイド・ウィルソンライアン・レイノルズ)は、裏社会の悪党専門の暗殺業をしながら恋人のヴァネッサモリーナ・バッカリン)と平穏な日々を送っていた。
とある事件が起きて自暴自棄になったデッドプールX-MEN見習いとなり、ミュータント孤児院で暮らす発火能力を持った少年ラッセと知り合う。
一方、半身が機械と融合したミュータント、ケーブルジョシュ・ブローリン)が未来から現代へとやって来る。彼の狙いは未来で極悪人になるラッセルの命だった。
デッドプールラッセルを護るため、募集して集まったドミノ(ザジー・ビーツ)を始めとするミュータント攻勢部隊Xフォースを結成するが――

 

感想
f:id:gock221B:20180607195518j:plain
日本公開がアメリカ本国から遅れ、更に日本公開から一週間して観に行ったためほぼ全てネタバレ喰らった状態だったが(ついでに「ハン・ソロ」のネタバレも既に喰らっている)かなり面白かったし好きな映画だった。まあネタバレ人が出来るのは「何が起きたか」って事象だけで「面白さ」まではネタバレできないからね。
FOXのMARVEL作品では勿論トップ!MCU大好きな僕が本作をMCUに混ぜたとしても‥結構上位に入るくらい良かった。
そしてX-MENシリーズよりも、こっちの方が何倍もX-MENしている。
多少、気になるところはあったがそれは最後にちょっとだけ書くとして、
具体的に良かったところ
一番いいと思ったところは、明確なアークヴィラン(宿敵)を作らず、時と共に敵や情勢がコロコロ変わっていくところ。おかげで飽きる時がなかった。
そしてデッドプールの割には少し真面目だった前作よりも、この全編の流れ自体がカオスさに溢れていた感じがデッドプールっぽくて凄くよかった。絶対に一作目よりも本作のほうがいい。
それでいて本作で扱っていた超アメコミヒーローっぽいテーマ「赤ん坊のヒトラーを殺せるか?」問題に立ち向かい、そして完全にクリアするデッドプール
そして彼が求めてやまなかったが叶わなかった「家族」だが、デッドプールが奔走して問題を解決した時に自然と出来ていたというラスト。
サプライズも第一、二、三幕全てに用意されていた
それでいてアクションは、この監督なので上手いもんだし‥。デッドプールの捨て身の戦法とドミノの幸運ピタゴラスイッチが特に楽しかった。
FOXの旧X-MEN班と違って時勢や映画のトレンドに目を配ってるレイノルズと監督によって、あらゆる人種やマイノリティを好意的に取り揃えていた(著しく常人と見た目が違うミュータント、バイセクシャルレズビアン、身体障碍者、老人、黒人、アジア人、カナダ人、大柄、虐げられし者達、何の特技もない中年男性‥etc)全てに優しい。そして「あなた、随分ポリコレに気を使ってらっしゃいますねぇw」みたいな意地悪なツッコミを先回りしてかデップーが、特に差別じゃない事を言った他人に対して「おいっ!それは差別だぞっ!」とわざとらしくポリコレ警察的な笑いにしてるのが、また本編のマジのポリコレを際立たせていて、その手腕がスムーズだった。
そしてデッドプール
X-MENという名前は女性もいる組織なのに男性優位な名称だ!」と、一切反論できない正論を言うので「そ、それもそうだな‥」と、こちらが思った瞬間に「だから俺のチームは『Xフォース』と名付ける!」と言われて、昔から「X-FORCEってダサい名前‥90年代だなぁ」という感じだったXフォースという名称が光を取り戻し、更にデップーが事ある度に仲間を鼓舞する時に「Xフォース!Xフォースだよ?!」とワカンダフォーエバーやワンダーウーマン防御ポーズをパクったXフォース・ポーズを見せられたら‥終盤には俺だって開いた瞳孔で「Xフォース!Xフォース!」と心の中で叫ばざるを得ない説得力があった。
MCUには出来ないR指定の本作だから出来る必然性がある暴力&性描写(戦闘による四肢欠損、獄中の子供が暴力を受ける、獄中の子供にキツいシモネタ、各種セクマイとかポリコレ)
公開前に「俺ちゃんによるメタなギャグや過去作オマージュが鬼やば!」みたいな「デッドプール観に行くのやめようかな‥」と思うくらい、うっとうしい宣伝に辟易していたが、いざ観てみると過去作オマージュは007のソウルバスをパクったOPから最後まで鬱陶しくない感じだったし、メタなギャグは懸念していた「ギャグのためのギャグ」ではなく本作を円滑に進めるための整地としてのメタなギャグだったのが凄く良かった。
たとえばケーブルが登場してデップー&大柄少年を追い詰める場面では「あぁ、きっと初めてケーブル見た子は『ウィンター・ソルジャーのパクリ』だと思うかもしれない。ケーブルのほうが先なのに‥」などと観客のこちらが思った瞬間にデッドプールが「ウィンター・ソルジャーが追いかけてくる!」などと言ってくれるので懸念が霧散して本編に集中することができた。「ターミネーターかよ」とか言わなかったのは古いからなのか、それともケーブルがガチでターミネーターをパクったキャラだったからなのかはわからない。
そういった小ネタは観ればわかるし列挙するのは趣味じゃないし既にそういう記事がいっぱいあるだろうしやめとくが、ウェイドとヴァネッサの子供の名前候補の中に、数年前に死んだデッドプールの大ファンの少年の名(コナー)と聞いたらグッときた。
それと終盤で灰を被って?原作X-FORCEの灰色コスっぽくなるのはよかった。
X-MENに相手にされていない」という下手に出るかたちでのX-MENいじりだが、ハッキリ言って興行成績も評価も人気も全てデッドプールの方が上なのだからギャグになってないと思った。X-MENシリーズではウロウロしてるウドの大木に過ぎなかったコロッサスやXXは本作で光り輝いてるし。隠しX-MENキャラは「関わらないで‥」という態度を取るギャグをやっていて、一作目なら通用するギャグかもしれんが本作に至っては、それはむしろデッドプールの台詞だろと思った。X-MENのストームやジーンなどのメジャーキャラよりも本作の殆どオリキャラとも言えるネガソニ&ユキオの人気の方が何倍も上だと思う。
地味にこのシリーズのサントラは好きで前作も買ったし本作も事前に買ってた。
アメコミ映画は好きだが欲しいサントラは少ないが他に持ってるのティム・バートン版「バットマン」2作と「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」2作と「ブラックパンサー」だけだわ。あと「マイティ・ソー:バトルロイヤル」のテーマ曲だけ買った。
前作にもあった「セクシ~マザ~ファッカ~♫」という気の抜けるコーラスがアホらしかった「Deadpool Rap」が今回も入ってた。前作では「デップ~♫」というコーラスだった部分が本作では「Xフォ~ス♫」になっている。
Deadpool Rap (X Force Remix) Movie Version TEAMHEADKICK - YouTube
デップー本人も本編で「ダブステップをバカにするな、ダブステップは最高だ」と言ってたが、実は僕もダブステップやスクリレックスを「享楽的すぎる」と思って今までバカにしていた(そういえばジョジョの二部アニメでワムウが神砂嵐を繰り出す時に必ずダブステップ風音楽が流れるのが可笑しかった)。だけどサントラに入ってたから聴いたら実際良かった!違う方向に享楽的なミニマルテクノが好きなくせにダブステップを偏見の目で見てたのは我ながらオッサンっぽくて愚かだと思った。この曲↓
Skrillex - Bangarang (Ft. Sirah) [Official Audio] - YouTube
主題歌は今回のセリーヌ・ディオンより前作のジョージ・マイケルの方が断然好きだった

 

 

キャラクター
f:id:gock221B:20180607195501j:plain
デッドプールの良いところは本編で十分に出切っていて誰が見ても同じ感想を抱くだろうし改めて書くことがない。ただ折れた腕でケーブルの首を締めるところは「餓狼伝で、巽が泣き虫サクラに極めた技だ!」と、めっちゃ興奮した。あれは絶対、監督のアイデアだと思う。そしてデッドプールが如何に家族を求めているかというのがぐっと来た。

ケーブルもちょっと小さいが文句なし。それに今年一番アメコミ界&大作エンタメ映画で強い顔(サノス)なので強さの説得力が半端なかった。ケーブルの出自や機械の身体やミュータント能力については説明してる時間がないのでカットしたのは英断だと思った。「サイクロップスの息子」とか言い出したら映画の三分の一くらい使わなきゃいけないしサイクも出さなきゃいけなくなる。
「辛い時にジョークばかり‥妻を思い出す」という口説き文句もよかったですね

終盤ダークサイド堕ちかけのラッセが能力使ってキレてるところは凄く良かった。あと大柄の子供キャラを久々に映画で見た。また虐待されたり、子供なのに数々のキツいシモネタ描写、アメリカでやって大丈夫なのかヒヤヒヤした。
パトカーに取り囲まれた学校のミュータント少年をX-MENが説得しに行くというのはX-MENによく出てくるシュチュエーション(悲劇になる場合が多い)
X-MENの世界ではミュータントの少年少女は大抵酷い目に遭う(新人X-MENも、人気が出なければテコ入れのために惨殺される)。それをラッセルは上手く体現していたね。かなりの良キャラだった。次も出て欲しい。

ラッセルの「新しい友だち」は本来は大人気キャラなのに、ケーブル同様X-MENシリーズでは全くまともに扱われなかったのでやっと良い出方をしてスッキリした。こいつを塩漬けにしてミスティークを延々と主役みたいに扱うってどうかしてるよ。

ドミノがめちゃくちゃ良かった。セクシーだしアフロがこんなにカッコいいと思ったのも始めてだ。本当に好きだ。台詞は殆どなかったけど。そしてドミノの「幸運」という能力はデップー同様に微妙だと思ってた。俺が見たことないだけかもしれんが原作のドミノはただ銃を撃つだけの地味なキャラで「幸運」を面白く発現してるとこなど見たことなかった。
それがまさかピタゴラスイッチ的な効果を生むとは‥。運命率を操作する超能力なのか?めちゃくちゃ強い能力だな。だが、デップーが突っ込んでた通り恵まれた環境にいないので「幸運」というよりは「悪運」という能力なんだろう。

コロッサスは前作以上に目立っていた。前作ではデッドプールの引き立て役でしかなかったが今回はかなりコロッサス本来の味が出ていた。本当に現X-MENシリーズじゃなくてこっちのキャラになってよかったと思う。ラッセルの新しい友だちと対決する場面は凄くよかった!
ガチムチなのに「大らかな性格のセクシーキャラ」扱いなのが面白かった。もしコロッサスが女性キャラだったら「あらあら」系の巨乳キャラなんだろう。
だけど未だにファストボールスペシャル出さないので次こそデッドプール投げて欲しい

TwitterのTL見ると僅か数分しか出てないネガソニ&ユキオのカップルが大人気になってて驚いた。大作アメコミ映画初の女性カップル。しかも周りのキャラもそれを普通に扱うというのが誠実感あった。だがデップーがユキオに対して「ユキオちゃ~ん♡」としか言わないのが若干人間扱いしてない空気だったし、ユキオがまるでネガソニのオプションみたいな雰囲気だったのが少し気になった。まあ知り合いに恋人を紹介された初日は挨拶くらいしかしないというのはよくあることだしいいか。ユキオが主体性を見せる場面がもう少しあればよかったのだがそんな時間ないからね
ネガソニは今回もX-MEN新人コス(黄+黒のやつ)を着てたが、あの服めっちゃX-MENっぽくて好き

ドミノ以外のXフォースキャラもネタバレ喰らったからな、食らってなきゃもっと楽しめたはずだが。。
この第一期XフォースはMCUのユニバース拡大や大人数化などをいじったギャグかな。ギャグの中ではこれが一番面白かったね。
デップー「○○いいぞ!いいぞ!あぁ‥だめか~」「よしXX、その調子だ!よし!そこで‥やっぱだめか~」これは可笑しかった。
特に昔から個人的に気に入らなかった○○○○○スターの扱いが酷すぎて笑った。何か美形キャラのはずなのにマイルドヤンキーっぽい奴に演じさせてるし

 

 

若干、気にいらなかったところ
f:id:gock221B:20180607202855j:plain
ここからネタバレありで。若干良くなかったかなと思ったところ
デッドプールが、ラッセルを虐待した職員を即効殺す場面は、コロッサス同様「えっ」と思った。
といっても「ヒーローたるもの裁判なしに‥」みたいなコロッサス的な理由じゃなくて、本作のレイノルズ版デッドプールはかなり常識人なので「このデップーが突然X-MENやTVカメラの前であんなことするかな~」と違和感を持ってしまった。殺すのは別にキャラに合ってるのでいいが、このデップーなら後から施設に侵入して殺すとか、あの職員がラッセルを虐待する場面を実際に見せてからデップーが殺すのなら違和感なかった。いくら弱きを助け強きをくじくデップーと言えど、会って数分の少年が「あいつがやった」と言ったからっていきなり殺すのは不自然だった。デップーを施設に入れたかったのだろうがもっと違う描写にして欲しかった。
まぁ自暴自棄になってた故の凶行って事でいいか。
映画が終了した後のタイムスリップ。デップーとヴァネッサが幸せになって欲しいのでそういう意味では嬉しかったが、良い内容だった映画本編が見事に終わってるのに‥スーパーマンENDしちゃうの?絶対反対というわけではないが微妙な気持ちになった。
デップー的には、ああいう無茶してもキャラに合ってるからそれはいいんだけど、あのタイムマシンは
「2回しか使えない→そして2回使い切った」という本作の映画内ルールに則って使用されて、映画もタイムマシーンのルールに則って良いラストを迎えた後なのに(一瞬あっちの世界に行って綺麗なライアン・レイノルズに戻って結局現世に戻るところはめっちゃ感動した)、何か「デッドプールっぽくて楽しいな」という気分と同時に何だか本編の感動が薄れた気がした。そして中年男性ピーターを救ったり他にも色々してたけど行って帰る度にネガソニが直して無限に使ってるの?
ネガソニがいじっただけで直せるレベルなんだからビーストとかなら量産できない?
そしてデップーが劇中言ってた通り「ヒトラー殺して戻って来て」‥を繰り返したら話も世界もめちゃくちゃになるじゃん。過去プールやランタンいじりは良かったけど、タイムマシーンは色んな疑念を生んでモヤモヤしたわ。
それとヴァネッサは死んだままの方がいい気がするんですよね。
本作のストーリーも締まるし、デッドプールとヴァネッサがイチャついてるシーンは、二人とも好きなので「良かったね」という気分にはなるものの映画としては、その間、話が停滞して面白くないんですよね。
こんな事言ってるけど僕はヴァネッサというキャラや演じてる女優さんは大好きなんですけどね。
ただ彼女が居ない方がデッドプールは面白いと思う。
★だけど「本作のギャグがめちゃくちゃ可笑しい」という事は一切なく、可笑しくないが嫌いでもないという無風状態でした。これで爆笑するような感覚はなく、いつものようにスーパーヒーロー映画として観てました。それでいて本作のギャグは「物語を円滑に進める」という点のみ好きでした
★グリーンランタンいじりは面白いし、映画「グリーン・ランタン」は本当につまらなかったしランタンの出来のせいでレイノルズは長年冷や飯を食ってきたし、気持ちもわかるのだが、グリーンランタン叩きをするたびに面白い原作「グリーン・ランタン」が下がっていくのが辛い。また特にアメコミ読んでないし今後も読むつもりもないような人に「グリーン・ランタンとかいう緑の奴はいくらバカにしてもいいらしいぞ」みたいな日本人特有の嫌な牧村家襲撃文化(byぶたおさん)が嫌かな

f:id:gock221B:20180607211822j:plain
でもまあ、上記の批判点は「敢えて言うなら」程度のもので映画そのものは文句なく良かったです。
続編は「Xフォース」らしいが、デップーに夢中だったはずのレイノルズにいつ制作するのか訊いてもモゴモゴと歯に物が挟まった事しか言わない。
そして殆ど完成して今年公開するはずだったX-MENの新若手チームをホラー映画として撮った「ニューミュータンツ」(めっちゃ楽しみにしてる)も公開が一年後に延ばされた。これは全く原因不明。
MCUとの合流に向けて何か仕込みをしているのかもしれない。
「ケーブルの腕時計型タイムマシンを『アベンジャーズ4』撮影中のキャップが付けてた」という噂もあるし‥

よくわからないがデッドプールのシリーズはレイノルズ&ジョン・ウィック一派制作でR指定のまま行って欲しい(アベンジャーズなどのMCU映画にデップー出す時だけ暴力とシモネタを控えめにして出るのがベスト)

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌❌

www.foxmovies-jp.com

www.imdb.com

www.youtube.com

Deadpool 2 (Original Motion Picture Soundtrack)

Deadpool 2 (Original Motion Picture Soundtrack)

  • Various Artists
  • サウンドトラック
  • ¥1600

 

Deadpool 2 (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]

Deadpool 2 (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]

 

 

ケーブル&デッドプール:桃色の誘惑

ケーブル&デッドプール:桃色の誘惑

  • 作者: ファビアン・ニシーザ,パトリック・ジルシャー,デイブ・ロス,小池顕久
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2018/06/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
 
ケーブル&デッドプール:青の洗礼 【限定生産・普及版】 (MARVEL)

ケーブル&デッドプール:青の洗礼 【限定生産・普及版】 (MARVEL)

  • 作者: ファビアン・ニシーザ,ロブ・ライフェルド,マーク・ブルックス,シェーン・ロー,パトリック・ジルシャー,小池顕久
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2018/05/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 
ケーブル&デッドプール:こんにちは赤ちゃん (MARVEL)

ケーブル&デッドプール:こんにちは赤ちゃん (MARVEL)

  • 作者: ファビアン・ニシーザ,パトリック・ジルシャー,小池顕久
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2018/05/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
 
ケーブル&デッドプール:銀の衝撃

ケーブル&デッドプール:銀の衝撃

  • 作者: ファビアン・ニシーザ,パトリック・ジルシャー,小池顕久
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2017/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
 

f:id:gock221B:20180607212829g:plain

「アメコミ・ヒーロー大全 (2017)」全2話/小学生みたいな邦題から繰り出された神番組。アメリカ近代史とヒーロー80年

f:id:gock221B:20180527122756j:plain
原題:Superheroes Decoded 放映局:ヒストリーチャンネル 放映時間:Part.1=81分、Part.2=83分

 

ヒストリーチャンネルで作られたドキュメンタリー番組。
Huluで配信されてたので少し再生したら凄く面白かったので引き込まれて全部観た。
凄く良かった。
あまりにアホみたいな邦題だったのでスルーしてた。こんな良い内容だったんなら、もっとかしこまった邦題にして欲しかった。
1938年の「スーパーマン」誕生から始まり、2013年の「Ms.MARVEL(カマラ・カーン)」誕生まで、DCとMARVELの色んなヒーローをアメリカの社会情勢とどう結びついて誕生、没落、復活、活躍してきたかを、あらゆる関係する著名人の証言と共に語られる。
証言で出てくるのはコミック関係者(スタン・リー。クリス・クレアモントジョー・カサーダ、グラント・モリソン。ジェフ・ジョンズ。トッド・マクファーレン。「Ms.MARVEL」原作者の中東系女性作家コンビほか)、アメコミ映画&ドラマ関係者(ルッソ兄弟パティ・ジェンキンスジョン・ファヴローリチャード・ドナーほか)、関連著作の著者やコメディアンや社会学者やアメコミ好き著名人(ゲーム・オブ・スローンズ原作者が何度も熱弁してくれる)‥など色んなアメコミ関係者&アメコミ好き著名人が語ってくれる。
ナレーションはバットマンの吹き替えをよく行っているケヴィン・コンロイ。
前・後編で合計2時間44分もあるが全く飽きずに観れた。
それぞれのヒーローの成り立ちやアメリカ社会との結びつきが、それぞれのヒーローのストーリーやキャラクター形成と如何に結びついているかがわかる。
アメコミに馴染みの薄い日本人からしてみれば「面白いかどうかと言われたら、まあ面白いけど、アメリカでは一体何でまたあんなに大ヒットしたんだ?」と思われやすいDC「ワンダーウーマン (2017)」やMCUブラックパンサー (2018)」が、何故あんなにアメリカ本国で大ヒットして尊敬されたのか、この番組を観れば理解できる。
面白すぎて、観ながらメモ書きしたものを推敲して張っただけで、感想というより観たまんまを書くかたちになってしまった。本編は編集などが凄く面白いので、うっかりこれを読んでしまったとしても観て欲しい。
アメリカ近代史と結びついてるDCとMARVELのヒーロー」だけを取り扱ってるので「ピーナッツ(スヌーピー)」やオルタナティブ・コミックなどのヒーローじゃないコミックや、新聞漫画、風刺漫画、「スポーン」やイメージコミックス、アラン・ムーア作品、などは一切出てこない。
DCヒーローについての話を青字MARVELヒーローについての話を赤字にした

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 

 

パート1「誕生」
アメリカの歴史と、アメリカの神話たる正統派ヒーローを中心に語られる。
DCコミックのヒーロー‥主にスーパーマンバットマンワンダーウーマンの元祖ヒーローのDC三人組が多く語られるので、やはりこの3人は基本なんだなとわかる。
MARVELからはアメリカの歴史と密接に結びついたキャプテン・アメリカと、若者ヒーロー代表スパイダーマンの2人がDC三人組と同じかそれ以上に多く語られる。

f:id:gock221B:20180529001828p:plain
★30年代、アメリカの失業率は過去最大の約25%に達し貧富の格差が広がっていた。
1938年ジェリー・シーゲルジョー・シャスターによって(後の)DCコミックからスーパーマン誕生。
有史以来、ヒーローは大勢いたが、一番最初に明確なスーパーパワーとキャッチーな名前とシンボリックなルックスを持った最初のヒーローが彼だ。
スーパーマンは悪どい官僚をこらしめた。彼の敵は「1%の富裕層」。移民が多く入って出来上がった国アメリカにとって「違う惑星からの移民」であるスーパーマンは80年近く経った今も、浮き沈みを経過しながらヒーローの代表のままだ。
このスーパーマンのオリジン(誕生譚)が、まるでギリシャ神話のゼウスのように「若い国」アメリカの神話となった。
ラジオドラマ、フライシャー兄弟のアニメ映画、実写映画‥スーパーマンは絶対的な国民的ヒーローとなった。
スーパーマンに続けと凄い数のスーパーヒーローが生まれ、そして殆ど消えていった。

f:id:gock221B:20180529001812p:plain
続く1939年アメリカの都会の犯罪への恐怖を反映してDCコミックからビル・フィンガー&ボブ・ケインの手によって、恐怖でもって悪者を恐れさせる闇のヒーローバットマン誕生。
復讐のヒーロー、バットマンアメリカの理想を体現したスーパーマンの対極だった。
この2人のヒーローはアメリカの分裂を表している。

f:id:gock221B:20180529002534p:plain
★現実世界では本物の悪が誕生してしまう。ドイツではホロコーストナチスによるユダヤ人大量虐殺)が起こってしまう。
NYのイムリーコミックス(今のMARVELコミックジョー・サイモンジャック・カービーキャプテン・アメリカ誕生させる。
キャップは、2人の「アメリカを戦争に参加させてヒトラーを倒したい」という政治的な想いから生まれた。やがてアメリカもその願いどおり戦争に突入。
ヒトラーナチスをぶん殴るキャプテン・アメリカは米軍兵士に好んで読まれた。

f:id:gock221B:20180529002941p:plain
★キャップの成功により、似たような戦意高揚ヒーローが生まれては消えていた。
1941年ナチスの銃弾をも跳ね返す史上最強の女性ヒーローワンダーウーマン誕生。
男が戦争に行っている間、アメリカの女性たちは各工場で人手不足を補い「女性には仕事なんか出来ない」という風潮を跳ね返した。ワンダーウーマンは、そんな女性たちの権利獲得の象徴となった(その後の彼女については後述のパート2で)

f:id:gock221B:20180528081742p:plain
彼らヒーロー達に強い影響力がある事を悟った政府は、彼らを政治利用し戦意高揚のために利用する。
※ 「キャプテン・アメリカ:ファーストアベンジャー (2015)」の前半は、そんな様子が丸ごと見事なフィクション化されている
かくして第二次世界大戦でスーパーヒーローはアメリカの神話となった。
しかし大戦が終わり、国内に目が向くとヒーロー達の人気は衰える。
MARVELチーフエディター「ナチスをぶん殴っていたキャップが銀行強盗をぶん殴ったところで、かつての興奮は帰ってこなかった」
彼らの人気はしばらく衰えた。しかしヒーローは時代と共に浮き沈みするものなのだ。

f:id:gock221B:20180528082307p:plain
終戦後、平和なアメリカでスーパーヒーロー達は暗黒期に入った。
精神科医フレデリック・ワーサムによるコミック弾圧が行われる。
ワーサム「バットマンロビンとずっ~と一緒に居て一緒に住んで同じベッドで寝て池で同じボートに乗って月見たりして‥こいつらホモやろ!汚らわしい!ホモが!子どもたちがバットマン読んで『自分もホモかも』とか思ったら‥どうするんや?!アメリカ全国ホモ禁止!」などとギャーギャー騒ぎたてるので「‥お前、ホモだろ?」と言いたくなる状態のワーサム。
このガイキチが発端となり、子供向けじゃないコミックは弾圧された。
各出版社は生き残りのため業界による自主的な行動模範コミックス・コードを定める。
「ゲイを思わせる描写禁止!」「表紙に『犯罪』の文字禁止!」「流血禁止!」「政治家を疑う展開は禁止(なんじゃそりゃ)」
これによってバットマンの相棒ロビン、キャップの相棒バッキーが消えた(原作のバッキーは少年)
そもそもこの「ゲイを思わせる描写」というのは男同士が愛しあってる描写などならともかく「男が少年と一緒に闘う」「少年と一緒に飯を食ってる」ってだけの描写を見て「お食事してる!ホモは許せん!」と騒ぐワーサムの頭の方がどうかしてるわけだが、どういうわけか、この時期のアメリカ自体がそんな保守的な風潮だったらしくヒーローコミックのピンチが訪れた。
以前は反体制だったスーパーマンバットマンも体制側の保守的なキャラに改悪。
バットマンやスーパーマンが孤独じゃなくされ、ゲイを匂わせるロビンが消され、女性や犬や猫や馬や猿などの動物キャラの仲間が追加され「明るい大家族を持つ健全なヒーロー」に改悪される。
かっこよかった反体制スーパーマン、闇の騎士バットマンはもういない。
強くてカッコよかったワンダーウーマンも、結婚やファッションにしか興味のない、すぐ泣く「どこにでもいる女」キャラに改悪される。
こうしてヒーローコミックは自主規制を余儀なくされ、保守的でクソつまらないヒーローコミックばかりとなる(スーパーマンがピクニック行ってスーパーパワーでソーセージを焼いたりジュースを冷やしたりする地獄絵図が繰り広げられた)
この時代に生きてないので想像しかできないが「ダサくされる」って、ヒーローにとって最もキツい試練だったのかもしれないね。

f:id:gock221B:20180528082415p:plain
MARVELコミックスタン・リー、上司からチームもののコミックを描くよう言われてファンタスティック・フォー誕生(以降FF)。他にも色んなヒーローが生まれる(ハルク、アイアンマン、X-MEN‥これらは後編で語られる)
カウンターカルチャーの盛り上がり。
それまでスーパーヒーローといえば憧れの存在でしかなかった時代に「等身大の悩みを持った10代の少年」という今までになかった画期的なヤング・ヒーロー「あなたの親愛なる隣人」スパイダーマン誕生。
スパイダーマンは少年読者のリアルな共感を得る事に成功した。

60年代、コミカルでキッチュでビザールなTVドラマ「バットマン (1966~1968)」が始める。
ダークなバットマンが好きだった古参ヲタは嫌がるが、子供や一般大衆は大喜び。

ベトナム戦争公民権運動。揺れるアメリカ。
ブラックパンサーやファルコンなどの黒人ヒーローが誕生し、ワンダーウーマンが女性運動の象徴となる(これらについては後述のパート2で語られる)

f:id:gock221B:20180528082923p:plain
1972年、ウォーターゲート事件。国民のアメリカや政府への信頼が揺らいだ。
その時のキャプテン・アメリカのライター、S・エングルハートはそれまで政治的なストーリーを書いていなかったが「この件を無視して今後キャプテン・アメリカを書くことはできない」と思いウォーターゲート事件にキャップを挑ませた。
「Captain America #175 (1974)」で「キャプテン・アメリカは、シークレット・エンパイア(秘密の帝国)という悪の組織と闘い、黒幕を追い詰めて覆面を剥がすと‥何と、悪の黒幕はアメリカ合衆国の大統領だった(顔は描かれていないが明らかにニクソンを思わせるキャラクター)」‥というストーリー。
現実のアメリカ国民同様、キャプテン・アメリカアメリカに失望し自我が崩壊
キャプテン・アメリカ」の名前と星条旗コスチュームを捨て、彼は数十年もの長期間、「ノーマッド(国を持たない男)」を名乗る。
アメリカに失望するあまり大人気キャラがトレードマークの名前とルックスを捨てるという前代未聞の出来事。
※この「アメリカそのものの内部に敵が入り込んでいた」というストーリーラインはMCUの傑作キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (2014)」のモデルとなる。

f:id:gock221B:20180528083821p:plain
リチャード・ドナー監督による映画「スーパーマン (1978)」が作られて大ヒット。
カウンターカルチャーに乗り遅れていたスーパーマンの人気も復活。
国民が政府を信用できなくなっていたこの時代、人々はクリストファー・リーブ演じるスーパーマンの世界一誠実そうで信頼できる雰囲気に安心感を得た。
スーパーマンの生みの親ジェリー・シーゲルジョー・シャスターは、スーパーマンの権利を昔、二束三文で売ってしまっていたので「スーパーマン」のコミックや映画が大ヒットしているにも関わらず貧窮していた(富野みたい)。色々な人の働きかけでスーパーマン全ての関連作にクレジットされ、懐も名誉も潤って2人に笑顔が戻った。

f:id:gock221B:20180528084050p:plain
80年代レーガン大統領。アメリカは再び楽観主義の時代に入る。
冷戦の再燃で新たな愛国心が生まれた。
久しぶりにスティーブ・ロジャースキャプテン・アメリカに戻る
派手で魅惑的な欲望の時代。貧富の差が広がり貧困や犯罪、暴力が増えた。
フランク・ミラーの傑作バットマンダークナイト・リターンズ (1986)が発表され、業界に衝撃走る。ダークナイト・リターンズはバットマンそのものを更新した。
老年に達したブルース・ウェインが再びバットマンになり、ジョーカー等の宿敵との最後の闘い。新世代の悪党との闘い。そして体制側のスーパーマンとも闘う。街を奪還するために。
そして、そんな「ダークナイト・リターンズ」のダークさを反映したティム・バートン映画「バットマン (1989)」も大ヒット。
※注:「ダークナイト・リターンズ」とよく並んで語られるアラン・ムーアウォッチメン (1986-1987)」もこの頃。この番組は、DCとMARVELの「キャラクター性の強いヒーロー」をメインに扱う番組のようなので「ウォッチメン」などは扱わなかったのだろう。
また天才アニメーター、ブルース・ティムが「ダークナイト・リターンズ」のようにダークで、モダンでミニマルな傑作アニメバットマン (1992-1995)」を制作、続けて「スーパーマン (1996-2000)」「ジャスティス・リーグ (2001-2004)」「ジャスティス・リーグ・アンリミテッド (2004-2006)」なども制作して現在まで続くDCアニメの礎となった。‥と、ブルース・ティムもこの章で語って欲しかった。

f:id:gock221B:20180528084329p:plain
楽観的で安心感ありすぎる感じが時代にそぐわなくなってきていたスーパーマン
そんなスーパーマンの死を描いたコミックザ・デス・オブ・スーパーマン (1993)が発売。
スーパーマンの死はアメリカに衝撃を与え、彼の死は現実世界のニュース番組で報道された。
といってもスーパーマンが生き返る事を確信してない者はいなかったと思うが‥、それでも彼が一度でも死ぬということ自体が衝撃だったのだ。
スーパーマンに訪れた「」は、今まで品行方正で強すぎて緊張感がなくなっていたスーパーマンという存在自体に揺さぶりをかけ、彼の事を忘れかけていた人たちの視線を再び集めた。

かくして時代遅れになりかかっていた古典的ヒーロー、スーパーマンバットマン超巨頭は80年代後半~90年代にかけて見事に「クールなヒーロー」として復活を果たし、現在まで人気が落ちたことはなかった。
それにしてもこの2人は歴史が長いせいか浮き沈み激しいね。

f:id:gock221B:20180528084404p:plain
“9.11”アメリカ同時多発テロ事件が発生、アメリカに激震走る。
キャップはコミックの中でテロリストと戦う。
テロの恐怖に怯える中、テロが行われたNYを舞台で9.11直後の時期、サム・ライミ監督の映画「スパイダーマン (2002)」公開、大ヒットする。
NYを拠点とするスパイダーマンの映画が作られたのも、9.11直後に公開されたのも、NY市民同様に傷つき悩み人助けするスパイダーマンが映画されたのも全て偶然だったが、映画「スパイダーマン」はこの時に世界中の人々が観たいものを「偶然」全て兼ね備えていた。
テロリストへの恐怖を反映したかのようなクリストファー・ノーランダークナイト三部作 (2005~2012)が公開され大ヒットする。
恐怖混沌を操るジョーカーを始めとする悪役に対し、バットマン暴力で対処しても事態は全く好転しない様が描かれた。
21世紀になり善悪は以前のように単純ではなくなり、スーパーヒーローたちは複雑化した事態に臨機応変に挑んでいくことになる。

スーパーマン原作者の一人ジェリーは17歳の時、強盗に父を殺された事がわかる。
彼は何故かその事をずっと黙っていた。スーパーマンを生んだのはアメリカではなくジェリーが父を失った個人的な悲しみからだった事がわかり、パート1は終わる‥。
そんな感じのパート1だった。スーパーマンバットマンワンダーウーマンが多く出てくるのは想像つくが、キャプテン・アメリカへの言及がDC三人組と同じかそれ以上に多かったのが意外かつ嬉しかった(製作者にキャプヲタがいるのかもしれない)

 

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 

 

パート2「反逆」
権威や差別に服従せず、反逆精神が強いマイノリティのヒーローについて語られる。
この後編ではワンダーウーマンを除いて、あとは全てMARVELヒーローの話題。
MARVELヒーローが如何にアメリカの社会や流行を敏感に作風に反映してきたか、マイノリティーのヒーローや権威に抗うヒーローが如何に多いかがよくわかる。

f:id:gock221B:20180528081532p:plain
学校や社会で目立たない日陰者が共感できる除け者ヒーローたち。
ヒーローと言うよりも「フランケンシュタインの怪物」などのモンスターにしか見えないFFのザ・シングハルクなど、心優しいが怪物のような異形ヒーロー。
異形ではないが、科学オタクでコミュ障で目立たない少年のスパイダーマン
彼らに感情移入して静かに熱狂するアメリカ中の目立たないオタクや陰キャ少年達。
ゲーム・オブ・スローンズ」著者ジョージ・R・R・マーティン、彼は子供の頃「ファンタスティック・フォー」に感動して「面白すぎる!この面白さが半分だけだったとしても世界一面白い!」と励ましのお便りを出したら掲載され、スタン・リーから「ありがとうジョージ、これからも最高でいるよ」と誌面で返事を貰い、それが彼の文章の初の印刷物となった。

f:id:gock221B:20180528090331p:plain
生まれつきスーパーパワーを持った新人類ミュータントチームX-MENの誕生。
X-MENは、ミュータント差別や、人類を滅ぼさんとする武闘派ミュータントと闘う。
劇中でミュータントは「自分たちに取って代わられる」と、新人類を危惧する人類から激しい差別を受ける。
様々な国の人種が集ったヒーローチーム、X-MEN人種差別多様性を描き、当時のアメリカに適合していた(アラバマでの公民権運動など)
「平和主義者プロフェッサーX率いるX-MEN vs.武闘派マグニートー」の対立は、キング牧師 vs.マルコムX」の考え方の相違に似ていると指摘される。

f:id:gock221B:20180528090536p:plain
初の黒人コミック「オール・ニグロ・コミック」は、オール黒人スタッフ、オール黒人キャラクターという画期的な黒人コミック誌だったが「黒人が力を持ったらヤバい」と危惧した差別主義者の白人たちによって一切、印刷する用紙を回して貰えず、第2号の内容は完成していたにも関わらず創刊号だけで廃刊。ひどい!
それまでコミックには黒人が殆ど出てきていなかったが、スタン・リーによってMARVELコミックの脇役やモブに黒人が登場し始めた。
今からすると考えられない話だが当時の黒人読者は、ただそれだけの事で「やった!台詞ないけどMARVELコミックの背景に俺たちと同じ黒人が出てる!」と喜んだらしい。
そんな話を聞くと「ブラックパンサー!早く来てくれ~!」と思わざるを得ない。
そんなMARVELに満を持して初の黒人ヒーロー、ブラックパンサー誕生。
アフリカの隠された超文明国家ワカンダの王。頭脳は世界有数レベルで、たった一人で当時大人気だった白人ヒーローチームのFFの4人と対等に闘う。ワカンダもアフリカなのに科学が超発達している。何から何までクールすぎる。
彼一人が登場しただけでコミック界に多様性がもたらされた。
黒人読者は「遂にコミックのヒーローに自分と似た顔を発見できた!」と熱狂。
同時期に起きた黒人民族主義運動・黒人解放闘争の団体ブラックパンサー党と混同されるのを嫌ったスタン・リーは一時期ブラック・パンサーの名称を「ブラック・レオパード」に変更するが、読者からクレームが殺到してすぐ元に戻した。
ブラックパンサーは人気を博して定着もしたが、平等を求めるアメリカの黒人にとって「アフリカの超国家の王様」は、まだ少し距離があった。
そこでキャプテン・アメリカのサイドキック(相棒)としてアメリカの等身大の黒人ヒーロー、ファルコン誕生。
ファルコンはほぼ毎号、表紙とストーリーに登場。サイドキックとはいえファルコンは自分の意思で行動し、キャップとは対等の立場のキャラだった。
これには黒人読者も「キャプテン・アメリカの相棒がアメリカ黒人ヒーロー!マジで最高の気分!」と大盛り上がり。
キャップとファルコンが協力しあって悪と戦う様は、黒人と白人が協力し会える社会を目指す未来を感じさせた。

f:id:gock221B:20180528090715p:plain
泥沼のベトナム戦争に突入。アメリカの前途ある若者が毎週300人単位で死亡。
そのベトナム戦争への反発として、兵器会社の社長だったが戦争を目の当たりにして心変わりする戦争を否定するヒーロー、アイアンマン誕生。

f:id:gock221B:20180528090856p:plain
ワンダーウーマンの歴史が語られる(このパート2でDCキャラは彼女だけ)
原作者は、変人揃いのアメコミ原作者の中でもかなり変わった人物の一人ウィリアム・マーストンハーバード大学で心理学と法学を学び、ウソ発見器を発明した天才だった(そういえばWWも嘘がつけなくなる真実の投げ縄が武器ですね)。SMが好きで家には妻と愛人を同時に住まわせ二人同時に子供を産ませた。また、彼はフェミニストで男女平等を訴えており、彼はコミックに可能性を感じ、女性の共感を得るため第二次世界大戦中にワンダーウーマンを誕生させる(WWは紆余曲折ありつつも女性の強さのシンボルになり続けてるので彼の目的は成功した)
強く賢く勇気もあって優しいWWは人気を博し、戦意高揚にも利用されたが
終戦後に暗黒期に入る。
★現実世界でも工場などに駆り出されていたアメリカの女性たちも「女は家にいろ!」と家庭に戻され、保守的な50年代に突入。
原作者マーストンもこの世を去っていた事もあり、現実社会とシンクロするかのようにワンダーウーマンも保守的なキャラに改悪された。
ワンダーウーマンは急に恋愛や結婚に夢中になりオシャレにうつつを抜かすようになる。更に以前は強かったのにすぐ泣くような「女らしい」キャラに変更され、特徴的なコスチュームやアマゾン族の闘い方も捨てて流行りのカンフーアクションで闘う‥という魅力が減ったクソキャラにされた‥というか、もはや全く別人のクソキャラ化した。
1960年の女性解放運動の時もWWは何もせず傍観者のまま‥。
そのままワンダーウーマンは10年以上の暗黒期を過ごす。。
★一方、現実世界。勢いを増した女性解放運動のリーダーグロリア・スタイネム
グロリアはDCコミックを説得し、自分が子供時代に好きだった時の強いワンダーウーマンに戻す事に成功。更に1972年、女性の力を想起させようと自ら創刊したフェミニスト雑誌「ミズ」の表紙にワンダーウーマンを起用。
グロリアは、自分が影響を受けた初期の強いワンダーウーマンのコミックを女児向けに再編集して発刊。未来のために30年前の自分のような少女読者を増やした。
※そして、その40数年後、映画「ワンダーウーマン (2017)」が公開され更に新たな少女のファンを増やした。そうして世代が繋がっていく‥
史上最強の女性ワンダーウーマンは完全に復活
そういった経緯により、ワンダーウーマンはただの人気キャラと言うだけではなく、強い女性の象徴、フェミニズムの象徴、「男性抜きで私達は世界を変えられる」という女性たちの自信の象徴となった。
リンダ・カーター主演TVドラマワンダーウーマン (1975-1979)」が大ヒット
ワンダーウーマンもまたスーパーマンバットマンのように時代と共に浮き沈みを繰り返してアメリカと共に生きる。まるで現代アメリカの精霊のようだ。

1964年にNYで初めて開催されたコミコン(日本で言うコミケのようなイベント)
そこからファンイベントが各地で開かれるようになりネットワークが広がる。

f:id:gock221B:20180528091008p:plain
★60年代に人気を博したが何年か中断していたチームが1975年に復活した。
クリス・クレアモント第2期X-MEN、プロフェッサーXやファーストファイブ等の旧キャラに加えて世界各国の様々な人種のミュータントが加入、人気を博す。
時代の怒りと混沌を表す新時代のアンチヒーロー、凶暴なチビのカナダ人ウルヴァリン誕生。これほど「ワル」のヒーローは今までになかったため彼はすぐ人気者となる。過去のトラウマに苦しむウルヴァリンベトナム帰還兵の心情も表現していたという。
「ダーティ・ハリー」などが公開された頃だし、こういう不良ヒーローの第一号だったのかもしれない。
X-MEN初の女性リーダー、初の黒人メンバーにもなるストーム誕生。
女性であるだけでなく黒人でもある彼女は新たなフェミニズムアイコンとなる。
また「天候を操る」という強すぎる能力がクールなため、子どもたちがX-MENごっこをして遊ぶ時にもストーム役をする女の子が仲間はずれにされることがなかった。
第一期からいたX-MENファースト・ファイブの一人ジーン・グレイ
ジーンは優等生すぎて面白みに欠ける」と思ったクレアモントはジーンを、宇宙規模の強大なパワーを持つMARVEL最強キャラの一人フェニックスへと変貌させた。

f:id:gock221B:20180528091404p:plain
混沌の70年代、品行方正なスーパーヒーローは時代遅れとなり、権力への不信感を象徴するスーパーヒーローが増える。
MARVELから再び黒人ヒーローのルーク・ケイジが誕生する。
彼は防弾の肌を持っており銃弾が効かないスーパーヒーロー。
黒人のために闘ったが凶弾に倒れたキング牧師マルコムXなどの黒人指導者、そして治安の悪い街中でも撃たれて死ぬ黒人が多かった。
そのため、ルークは当時のアメリカ黒人たちの夢
撃たれても死なない黒人」として誕生したヒーローだった。
今から見ると「なんじゃこりゃ」だが、ルークのアフロヘア&ヘアバンド&腰にデカい鎖はクールだった(らしい)
ルークの口癖「スウィート・クリスマス」も「意味わからん!カッケー!」と好評だった(らしい)

街の治安はどんどん悪くなっていった。
映画では「ダーティハリー」や「狼よさらば」など悪人を容赦なく殺す映画がヒット。
そんな中、MARVELから悪人を捕まえるだけでなく自分自身の手で普通にブッ殺してしまうアンチヒーローパニッシャーが誕生。
市民の、犯罪を憎む気持ちと警察には任せておけない気分と合致して人気を博した。

80年代レーガンが大統領に。映画界ではシルベスター・スタローンアーノルド・シュワルツェネッガーなど筋肉俳優によるド派手アクションが人気に。
明るくバブリーなこの時代、国への信頼が戻り「アメリカ最強!」という脳筋時代へ突入すると、前述の色々な反体制ヒーローは失速ブラックパンサーも、しばらくの間ただの「アベンジャーズの脇役」となる。
だがスーパーマンバットマンワンダーウーマン達のように人気の浮き沈みはある。
もし仮に「アイアンマンだせえ!w」と言っていた、この時代にタイムスリップして「約30年後にアイアンマンが大人気になるよ」と言って信じる奴はいるだろうか?

f:id:gock221B:20180528091653p:plain
90年代初頭、皮肉屋で物事を斜めに見るジェネレーションXと呼ばれる世代が登場。
皮肉やジョークを飛ばし漫画のルールも破り殺人にも躊躇のないアンチヒーロー
デッドプールが登場。
※僕が高校~20歳くらいの時。番組後半になってやっと僕の世代が出てきた。
日本では2回目?のアメコミブームが到来。「X-MEN」の邦訳やTVアニメや格ゲー、「スポーン」やそのアクションフィギュアが流行。本格的にアメコミの翻訳が始まり、それは現在まで続いている。

90年代は、X-MENやスポーンやアクションフィギュアやイメージコミックが流行し、グリム&グリッティ的な展開(やたらと陰鬱で残虐でそれでいて大して内容がない露悪的なストーリー展開)が流行った。
私見だが、それらは一過性の強い内容のない飛び道具みたいなものなので、こういったアメコミの歴史ものでは飛ばされることが多い。僕が大好きだったクリス・バチャロ画のそのものズバリなタイトルのX-MEN「ジェネレーションX」もスルーされて悲しい。だがスルーされても仕方ないくらい薄い年代だったのかもしれない。
この番組で扱った90年代は「スーパーマンバットマンがクールに復活」「デッドプールなどのジェネレーションX」だけ一瞬出てきただけだった。確かに薄い時代だったのかもしれないがブルース・ティムのDCアニメなども含めてほしかった。

f:id:gock221B:20180528091921p:plain
2000年代インターネットの普及でファン同士の交流や情報交換が進んだ。
X-MEN (2000)」映画化。監督のブライアン・シンガーはゲイだったために、ミュータント差別をゲイ差別のように描いた。
アイスマンが勇気を出して両親に自分がミュータントである事をカミングアウトする場面では、母親が「ミュータントをやめられないの?」とアホな事を言い出す。
これはゲイであることをカミングアウトしたら「‥ゲイってやめられないの?」と言い出すアホの親そのままだ。
「アイアンマン (2008)」映画化。そこから始まったMCUは「現在進行系の覇権握り中コンテンツなので描かなくても知ってるだろ?」とばかりにサラッと話題は次に行く。

f:id:gock221B:20180528092610p:plain
現代。“9.11”アメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカ国内の中東系の人々やイスラム教徒への風あたりが強かった。
MARVELのイスラムアメリカ人の担当編集者サナ・アマナットイスラム教に改宗した米国人女性コミックライターのG・ウィロー・ウィルソン2013年アメリカに住むイスラム教徒の女子高生ヒーロー、ミズ・マーベル(カマラ・カーン)が誕生。
MARVELはまたマイノリティ出身ヒーローを誕生させた。
イスラム教徒のヒーローはDCやMARVELにもいたがそれはサブキャラだったりチームの一員だった。個人でタイトルを持ったのはカマラちゃんが始めてだ。
作者はヘイトメールが山ほど届くのを恐れたが、カマラ・カーンは歓迎されベストセラーとなった。
※「今後MCUで作られそうなヒーロー最有力」のカマラちゃんは僕も大好きなので、未来を感じさせる彼女で番組が終わったのが最高だった。
かくしてアメリカ現代史とアメコミヒーローが如何に結びついていたか、を語ったアメコミヒーロー史約80年について語った番組はここで終わる。

 

 

‥という感じで面白すぎて、番組で語られたアメリカとヒーローの歴史をそのまま書いてしまった。感想というより只のメモですね。。
スーパーマンバットマンワンダーウーマンキャプテンアメリカスパイダーマン、アイアンマン、ブラックパンサーなどの黒人ヒーロー、現代のミズ・マーベル‥‥それぞれの章が、彼ら彼女らの歴史そのまま。映画一本分にあたる情報量が十数個一気に叩き込まれるので面白いに決まっている。
昔からよく言われてたけど、アメコミのヒーローは、近代アメリカの神話なんだな‥とつくづく思った。
「スーパーマンで始まってカマラちゃんで終わる‥」という構成もいかしていたし。
アラン・ムーアが完全無視なのが気になるが、ムーアの場合ヒーローそのものに従事するよりフィクションそのものに従事していた印象が強いので省かれたのかもしれない。
Huluに入会してパッと見て退会すれば無料で観れるし興味持った方は観てください。
情報云々だけでなく、番組の編集自体が面白いので(僕もまた何度か観たい)

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

gock221b.hatenablog.com

www.happyon.jp

www.imdb.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20180529005558g:plain


#sidebar { font-size: 14px; }