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「スイス・アーミー・マン (2016)」内向した青年と万能な死体の心の旅

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原題:Swiss Army Man 監督:ダニエル・シュナイナート、ダニエル・クワン
製作国:スウェーデン/アメリカ 上映時間:97分

 

MV監督コンビの長編映画デビュー作。
タイトルどーいう意味かと調べたら軍用多機能ツールナイフの事を「スイス・アーミー・ナイフ」 というらしい。
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「十徳ナイフ男」みたいなタイトルだったわけね。
中盤までの展開を書いているし最後まで読むと割とネタバレしてます

 

 

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無人島で孤独に耐えかねた青年ハンクポール・ダノ)は首吊り自殺しようとしていたが波打ち際に男が倒れてるのを見つけたが、それは既に死体ダニエル・ラドクリフ)だった。
死体の腸に溜まったガスが尻から漏れている。
その屁は勢いを増し、波に飲まれた死体は徐々に推進し始めたのでハンクは死体に搭乗する。ハンクを乗せた死体はジェットスキーのような勢いで屁をぶっかまし、海面を爆走。ハンクは孤島からの脱出に成功した。
しかしバランスを崩したハンクは海に落下し、浜で目覚めた。
夢だったのか?、しかし目覚めた浜はさっきの孤島とは風景が違うし傍らに例の死体もある。
最初からこの浜で寝ていたハンクが無人島にいた夢を見ていたのか、それとも本当に死体の屁で移動したのか、ひょっとして死体はハンクが殺してハンクも記憶喪失になったのか、それともハンクは完全な狂人なのか、死体は実は宇宙人とかロボットなど人間じゃないのか‥どのオチもあり得るので子供のように素直に観るしかない。
ハンクは電話しようとするが圏外。
彼のスマホバスに乗っている女性メアリー・エリザベス・ウィンステッド)の写真が壁紙になっている。
ハンクは人恋しさからか死体をおんぶして移動しているうち、死体の口からガスが漏れ「マニー」と聞こえたので死体にマニーと名付ける。
またマニーは傾けるたびに口から大量の水が湧き出るので、それ以降、ハンクはウォーターサーバーのようにマニーから水を出して飲んだりシャワーしたりする。
そしてあろうことか死体のマニーは喋り始めた。
孤独の狂気が生み出した幻覚なのかどうか、よくわからないが2人は普通に会話して旅を続ける。
ちなみにマニーは赤ん坊レベルに何も知らないので「僕たちは人間。頭にあるのは脳‥」などと森羅万象の基本的な概念から果てはNetflixについてまで教えるハンク。
マニー「Netflixってなんだ?
ハンク「彼女とデートする時は映画館に行くだろ?だけど本当に親密になりたければ家で一緒にNetflixを観るのさ
そして本作のタイトル通り、死体マニーの機能が次々と明らかになる。
★喋る。★ジェット屁。★口から無限に水を出す。★勃起したチンコがコンパスとなり人里の方向がわかる。★口にセットした物を凄い勢いで射出する。★死後硬直した四肢をバネの要領で開放して硬い物を叩き折る。★歯で何でも噛み切る。。など
2人の間には旅を続けるうちに友情が芽生えていく。

 

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森を進んで町を目指して進んでるうちにシャイな青年ハンクの内面も描かれる。
幼い頃に母が亡くなり心を閉ざしがちなこと、父と疎遠だが嫌いではないこと、バスでよく一緒になる女性に片思いしていること。
またマニーも、そのバスの女性の写真を見て彼女に恋をする。
また、ハンクは多機能死体マニーを使って色んなものを作ってマニーと遊ぶ。
マニーへの教育というより、自分の知ってる楽しいことを反芻してるみたい。
カフェ。映画館。パーティ会場。バス‥などを作り、自分はバスの女性の扮装をしてマニーにデートの楽しさを教えるハンク(ポール・ダノは華奢なせいか演技力高いせいか彼の女装は結構可愛い)
中でも念入りに作ったのはバスで、マニーに自分の役をやらせて、自分はバスの女性の役をして、マニーに自分の恋の感じを伝えようとするハンク。

 

 

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普通に映画やフィクションによくあるパターンで考えると「ハンクは孤独から精神分裂しており、マニーの声やパワーは本当は全部ハンクがやってる」というオチが多い。
普通はそんな感じで進んで終盤でどんでん返しするパターンが多い。
本作の場合、少しひねったそのまんまパターンだった。だけどまぁ同じ事でしょう。
観ていて「変な映画だなぁ」という気持ちが最も高まった時にヒロインがその気分を代弁してくれるのが洒落ていた。
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とりあえず観たまんまストレートに受け取ると、
最初に居た無人島は、自殺しようとしていたしハンクの絶望しきった心の底‥リンボみたいなやばい場所だったのだろう。そこで自殺した死体にマニーと名付けて運びながら死体に話しかけるハンク。森の世界は無人島ほどではないが内向したハンクの心の中で、死体のマニーの万能さは「自分に自信がないが本当は色んな事が出来る」って可能性の現れかな。ハンクは死体に色々教えたり共に冒険する事によって自分を癒やしながら勇気を出して自己の外部(森の外)へと出る。だけど思い通りにはいかなかった。しかし他人に自分の事を表現できたりしたし僕は僕で生きていくよマニーありがとう‥みたいな話なんだろう。ラストのマニーは無人島や森にいたときの自分的な感じかな。マニーは映画のタイトル通り、ハンクの色んな部分の比喩になっている。実際の死体は「一体どういう奴だったのか誰も知らない只の自殺した男」だからね。死体‥何でもない物に対して色んなものを投影する事によって表現したり、それを感じ取って成長するというのは人間の一番優れたところですよね。そうでないと映画は只の光と闇と音、漫画は只のインクの染みにしか過ぎないわけですしね。
本作はシャイな青年のミニシアター系逡巡映画って感じだが、本作は青年の逡巡を退屈にならないように万能な死体、美しい映像、明るい音楽などで楽しくした感じがよくある他のウジウジ系の映画よりも優れたとこだなと思った。
結構、好きでした。
正直面白くないんだろうと思いつつ暇つぶしで観たら良かったパターン。
MV監督だけあって映像も美しく音楽の使い方も上手かったし。
主演で殆ど出ずっぱりのポール・ダノラドクリフの演技が凄く良かった。
特にポール・ダノはやっぱいいなと思った。
この人は元々若い時から演技が達者だったけど、以前は「僕の演技見て!僕だけを!」といった感じのドヤ感が凄くて(しかも奇抜な役ばかり)何か美大のイキった奴とか痛い劇団員を連想させて苦手だったけど最近は年取ったせいか力が抜けてめちゃくちゃ良い。最近はむしろポール・ダノ大好きだとすら思った。いつまでも繊細な男の役をやって欲しいが未だに奇抜な役ばかりやってるのでもう少し普通の役も観てみたい。
ラドクリフのこの役はすごく山田孝之っぽい。この人は殺人鬼とか死体とか変な役ばかりしてるね。ハリーポッターのイメージを消したいのかと思ったがどうやらホラーとか変な映画が好きらしい。
ヒロイン役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドスコット・ピルグリムあたりで激太りした後に急速に老けていった。いつも10歳は老けて見える。でも目立たないけど色んな映画に出続けてるし密かに応援してます。
とにかく爽やかで思いがけず良い映画でした。WTF

そんな感じでした

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「エイリアン:コヴェナント(2017)」後半までは楽しく観てたがエイリアンの地位がサイバイマン並に落ちてて好きになれない

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原題:Alien: Covenat 監督&制作:リドリー・スコット
製作国:アメリカ 上映時間:122分 シリーズ:「プロメテウス」の続編。「エイリアン」関連作

 

あまり期待せずに観に行った。ちょうど半分くらいまでの展開を書いてるが映画好きな人が読むと展開がわかってしまうと思うのでネタバレ注意と一応書いておこう。

 

前作「プロメテウス (2012)」。制作経緯 ※ここは感想じゃないので飛ばしてもOK
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▲世間的には「なんじゃこりゃ‥」という感じで迎えられて映画ファンの間では偏愛する人もいるが(僕も肯定派)一般的には駄作という評価で落ち着いた大作。
興行収入的には、アメリカ本国では僅かに赤字、全世界的には何とかヒットした。
傑作と名高いSF怪奇映画「エイリアン」一作目と同じリドリー・スコット(以下リドスコ)監督による「エイリアン一作目の前日譚」として作られたが、矛盾するところが多いせいか時が経つに連れて「エイリアンの前日譚‥みたいな感じの映画」という曖昧なニュアンスになっていった。
「話が繋がってるように見えるが実は一作一作は明確に直接繋がってるわけではない」みたいな曖昧な繋がり方をしているマッドマックスシリーズみたいなものか。

「プロメテウス」は確かに最後まで観ると「なんじゃこりゃ」感あるとっちらかった映画だったが、
白ハゲ(スペースジョッキーakaエンジニア)による興味の持てない生命創造シーン。主人公のセルフ開腹手術。意味なく老人メイクを施されてるが若者が老人メイクしてるようにしか見えないガイ・ピアース。白ハゲvs.大ダコ。生首だけになっても「俺たちの闘いはこれからだぜ!」と元気いっぱいのファスベンダー‥など、場面場面では面白いシーンが多くて嫌いになりきれない楽しい映画だった。
そして、汗まみれタンクトップで腕立て伏せするシャーリーズ・セロンリドリー・スコットの映画はタンクトップ着た汗まみれの女がやたら出てくる)。さっさと仲間を切ろうとするシャーリーズ・セロンシャーリーズ・セロンが意味なく黒人を誘う要らないシーン。レプリカントかと思わせて何でもなかったシャーリーズ・セロン。横に逃げればいいのにまっすぐ走ったせいで転がってくる便座型宇宙船に潰されて死ぬシャーリーズ・セロン‥など、美形のお姉さんシャーリーズ・セロンによる間抜けな魅力が爆発していた。特に潰されて死ぬ彼女を見て「かわいいなぁ」と思った。同時期の「ヤング≒アダルト」でも残念な美人を演じており、フュリオサ直前のこの時期にシャーリーズ・セロン大好きになった。
※ところで「エイリアン」と書くと作品名を指してるのかモンスターを指してるのか、わかりにくいので以降「ゼノモーフ」と書くことにする(ゼノモーフというのはエイリアンのあの生物の俗称)
エイリアン前日譚だがゼノモーフは本編には殆ど出てこない。
僕はゼノモーフ大好きなのだが、これはタイトルが「プロメテウス」なので別に構わなかった。これで「エイリアン:プロメテウス」ってタイトルだったら「全然出てこないじゃないか」と嫌いになってたかもしれない。

傑作!とは言わないが偏愛できる楽しい映画だった。
気に入らないところといえば一作目では超カッコいいデザインだったエンジニア(スペースジョッキー)が
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「実は宇宙服だった」とか言って中から切ない感じの白ハゲが出てきてガッカリした。
現在では「lo-fi sci-fi」と呼ばれてる「凄く発達してるはずのに古臭いデザインのメカ」で描かれた宇宙船内も現代風になってたのもガッカリした。
「エイリアン:アイソレーション」というゲームではlo-fi sci-fiメカデザインを完全再現してたのに。
そしてミステリアスだったスペースジョッキー(エンジニア)が実は地球に種を蒔いて生命を創った的な余計な過去もガッカリした。
今までずっとカッコよく思ってきたミステリアスなスペースジョッキーは「只の服」だった事になってしまい、スペースジョッキーの魅力は全部消えた。
「異常に凶暴な白ハゲ」もそれなりに面白いキャラだったが、こんな事になるんならスペースジョッキーとは別の異星人として出して欲しかった。
白ハゲといいツルンとしたエイリアンといい、ギーガーやメカデザインの人達の功績を消したいのか?
「プロメテウス」単体は、それなりに面白い映画だったが一作目の良い部分を消し去りたいかのような態度は好きになれなかった

▲その後、ニール・ブロムガンプがシガーニー・ウィーバーと組んで「エイリアン2」テイスト満載の「エイリアン3」には繋がらない「エイリアン2」の続編とやらを作ろうとしてたが、リドリー・スコット(以下リドスコ)が強権発動して「わしがプロメテウスの続編2、3本作るから、それやめてね?」と言い出してブロムガンプ&シガニー・ウィーバーの企画は消えた。
僕はどっちかというとリドスコ派で、ブロムガンプも「エイリアン2」もあまり好きじゃないので同情はせず「まあ、それでいいじゃん」と思った。
そして本作は4ヶ月前‥5月にアメリカ本国とイギリスで公開された。
公開週は当然、興行収入ランキング一位だったと思うが2周目以降スーッ‥とヤバい落ち方してすぐ消えた。
「プロメテウス」の半分ちょいの売上げしかない大コケ。

そして「スーパーマンvsバットマン」みたいに「大不評で盛り上がる!」とかならまだいいが一切話題にもならないという「大コケ+話題にならない」という一番ヤバい状態になった。
それこそ「スーパーマンvsバットマン」「スーサイド・スクワッド」などのDC失敗作は「大ヒット!+絶不評!」という感じで、それはいくら不評でもヒットはしてるので続編作れるし皆が貶して話題にしてたのでアツアツの状態だったと言える。だがコヴェナントは完全な無風状態で何もない。
もう中国や日本で信じられんくらい大ヒットしない限り、続編制作は危ういのでは?
そんな期待できない状態で公開された。これは面白いかどうか確認しがいがある一本だ。

 

 

不必要な事故でジェームズ・フランコ焼死
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前作「プロメテウス」のアンドロイド、デヴィッドマイケル・ファスベンダー)の目のドアップで始まる。
どうしてもレプリカントの目のドアップで始まる「ブレードランナー」を思い出す↓
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だからまあ今回はアンドロイドの話中心なのかな?と思った。
で、本編は「プロメテウス」の11年後、
宇宙船コヴェナントはコールドスリープ中の2千人の入植民を乗せて、入植できそうな惑星を探して航行中。
船やコールドスリープ中の入植民を管理しているのは、デヴィッドと後継機アンドロイド、ウォルターマイケル・ファスベンダー)。
そんな航行中、コヴェナントはニュートリノの衝撃波に襲われてダメージを受ける。
この事故で、何人かのコールドスリープポッドが破壊されて、主人公ダニエルズの夫である船長ジェームズ・フランコ)のポッドも炎上して船長は焼死してしまう。
かなりグロい焼死体になって目覚めぬまま退場してしまうジェームズ・フランコ
何しに出てきたん?
で、コールドスリープ中の入植民以外の、主人公ダニエルズや科学者や警護部隊員などのメイン乗組員13人は目覚めてコヴェナントの、衝撃波で壊れた箇所を修理したり船長の葬式したりしてると近くの惑星から人間が発した信号を受信する。
それで、まあエイリアンがいるであろう惑星に降りるといういつもの流れ‥。
なんだけどストーリー上、コヴェナントが事故で船長だけ焼死する展開、これ必要か?
普通に「誰かからの通信を受信したからみんな起きろ!」で良くない?
しかも眠ったまま焼死してしまう船長役はジェームズ・フランコで「他のメインキャラよりスターじゃん。という事は後で船長ネタあるのか?」と思ったが全然なかった。
一体なんだったんだろう。今思い返すとジェームズ・フランコが動いたり喋ったりしてるのはダニエルズが泣きながら観ていた在りし日のジェームズ・フランコが登山して弾ける笑顔をきらめかせてる映像だけで、あんな爽やかなイケメン俳優が本編ではスヤスヤ寝てるか焼死体になってスヤスヤ寝てるかのどちらかしか出番がないので可笑しくなった。
この事故の後から惑星に降りるまでの間が、ぐだぐだとかなり長かった。
皆メソメソしてるしキャラ紹介もしないし、この間いらなくね?というか、そもそも事故いらなくね?
前作の老人メイクのガイ・ピアース並に必要ない(その癖やたら目立つ)要素だわ。
市役所や病院の受付でずっと座って正面の宙空を見つめて呼ばれるのを待ってるような気分になったぞ。
※追記:後から知ったがキャラ紹介みたいな短編映像をYouTubeで公開してたらしい、それを本編に入れて事故はカットしとけよと思いました
邪推だがハクを付けるため、B級映画っぽい内容に壮大な音楽つけて二時間超えの大作にして、まるで大層な内容があるかのような映画に見せようとする‥というノーランやイニャリトゥもよくやるやり方をやったんじゃないだろうか。
このやり方昔は嫌いだったが今は悪くない気もしてきた。何故ならホラーやSFってだけで一般層は軽んじる傾向があり普通にB級っぽく仕上げると本作より面白かった「ライフ」みたいに軽んじられるからね。そういう人に対しては荘厳なBGM、長い上映時間、テーマがありそうなムードこの3つがあれば評価が上がる。

 

 

パニクった女性隊員がMr.ビーンみたいなドジの連続で爆死!
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コヴェナントから惑星に、着陸船で降りたダニエルズやウォルターを始めとする10人の乗組員たち。
調査していると、黒い砂塵みたいなものがある男性乗組員の耳の中に侵入する。
男性乗組員は具合が悪くなり調査船に連れ帰ってもらって診察されていると、背中が裂けてエイリアンの赤ちゃんが飛び出てきた。男は当然のこと看病してた黒人女性隊員も死亡。
砂塵みたいなウイルスが耳から入ってチェストバスターじゃなくて赤ちゃんエイリアンが、腹じゃなくて背中から出てくるという新しいエイリアン。
わざわざ硬い方から出てくるとは根性ある子だね。
死んだ2人以外の、着陸船で留守番してた女性隊員が凄い面白いキャラだった(上の写真の左の人)
まず男の背中から血が出始めただけで半狂乱になり連れて来た女性隊員を閉じ込める。
これは「確認するまでウイルスは外に出せない」的な理由なのでわからなくもないけど直後にパニクって自分もこの部屋に乗り込んでくるから意味ない。
というか、そもそも全員顔面丸出しだから感染するならもう感染してるだろうけど。
コヴェナントに連絡するがパニクりすぎてギャーギャー言って全然伝わらない。
コヴェナントで通信を受けた副船長も「何言ってるかわかんねーよ!落ち着け」とキレる。横にいた女性医師に「貴方こそキレないで。何も良い事ないから」とか冷静に言われたりして可笑しい場面だ。
半狂乱の女性隊員は、やっぱりエイリアンを倒そうと思ったのか半泣きで銃を持って部屋に乗り込んで行く。
だが部屋に入ったとたん血で滑って転んだ拍子に天井のパイプを撃って再びパニックになり、泣きながら部屋を出るが(何しに来たん?)ドアに足を挟まれて自分で自分に追加ダメージ(この間ずっとギャーギャー泣き叫んでる)。
エイリアンからじゃなくて自分で自分自身にダメージを与え続ける彼女。
そんな彼女は走りながら着陸船の良くないところを撃ってしまい、みんなの大事な着陸船が大爆発。
「プロメテウス」のシャーリーズ・セロンの数倍の連続ドジを僅か5分間くらい繰り広げて一人で勝手に大事な船を爆破してしまうという‥よく、コヴェナント乗組員の資格が取れたなと思った。
Mr.ビーン的なピタゴラ連続ドジだった。ここはもう一度観たい気もする。

 

 

デヴィッドの孤城
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ドジと言えば、他の乗組員たちもエイリアンの卵っぽいものとか平気で触っちゃう。
というかエイリアンシリーズのキャラはエイリアンの卵見つけても大抵ホイホイ近づいたりすぐ触ったりしてしまう。
というかそれ以前に未知の惑星に降り立つというのに全員、顔面むき出しだからすぐ感染してしまう。
乗組員たちは平原でサラダチキンを思わせるエイリアンに襲われて何人か殺され、あっという間に残り5人になってしまう。このくだり、序盤でキャラ紹介してないので知らない人たちが知らない間に次々と死んでいく様を無感情に観てました。
そこに謎の男が現れてエイリアンを追い払う。
それはロン毛にフード付きロングコートという厨二病っぽい格好のデヴィッドだった。
彼は前作「プロメテウス」の主人公エリザベスと共に、この白ハゲ達の住む惑星に来たがエリザベスは着陸の衝撃で死んでしまったと言う。そして白ハゲ達は黒い彫像のような姿になっていた。一体この惑星で何が起きたのか?
デヴィッドは前作ラストで首だけになってたがエリザベスが修理して元に戻った。
乗組員たちはコヴェナントと連絡が取れないので、仕方なくデヴィッドが住む遺跡で休憩する。
ここからデヴィッドがストーリーの中心になり、彼自身やこの惑星で何か起きたのか‥などの掘り下げが行われたり、先ほどのサラダチキンめいたエイリアンが出てきたり色々あるけどまあ公開されたばかりなので、この辺で詳細は書くの止めとこう。
ここまでで半分ちょいくらいかな。
惑星や回想にはギーガー的な要素が殆ど無くてガッカリしたが、デヴィッドが住む遺跡は古城に住むフランケンシュタイン博士的な怪奇映画みたいで良い雰囲気だった。
ギーガー要素がどんどん減っていってるのはCGで描くのが大変だからか、それともギーガー色を減らしたいのか、どっちかよくわからんが気に入らない。

 

終盤とざっくり感想
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ウォルターvs.デヴィッドというマイケル・ファスベンダー対決があったのだが、デヴィッドがウォルターの首にある緊急停止するらしき箇所を刺したらウォルターが「漫☆画太郎の絵みたいな白目むいた壮絶な表情をして空中でアグラかいたポーズで固まってそのまま地面に落ちる」というハリウッドザコシショウの大仏オチみたいな訳の分からん機能停止してて笑った。新しいアンドロイドの面白やられが誕生した。
グダグダした序盤はイマイチだったが、エンジニア惑星に滞在している間‥中盤の展開は(女性乗組員ドジ爆発。デヴィッド孤城編)は文句なく面白かったので「何でこれで大コケして低評価なんだろう?」と不思議だった。
だがエンジニアの惑星から脱出しようとし始めるところからラストまでの終盤は、色々アクションが派手になっていくのだが、それと反比例するかのように全く心が動かない無風状態になっていく。
詳しく書かないが、本作は最初の目のアップで予感したようにアンドロイドに割く割合があまりに多すぎるのと、エイリアンのモンスターとしての魅力が落ちる要素が多すぎるんですよね。
終盤では強めのエイリアンが出てきて長尺バトルが2回くらいあるが、その頃にはもう「エイリアンとかどうでもいいですよ‥」という気分になってるしどうでもいい。
「人間の言うことを聞くだけだったアンドロイドが反乱する」って要素は一作目からあった要素だが、今回は「エンジニアが想像した人類が創造したアンドロイドが創造する」という要素とともに大きく取り扱われてる。
ブレードランナーレプリカント的なテーマも同時に扱って傑作にしたかったんだろうが正直すべった結果わけのわからん映画になった気がする。
この訳の分からなさを楽しもうと思えば楽しめなくもないが僕は乗れませんでした。
というのも、自分がエイリアンに求めてるのは「閉ざされた世界で一体の完全生物エイリアンと乗組員たちが闘う(おまけで狂ったアンドロイドもいるよ)」っていう感じのB級SF怪奇映画要素だけなので「エイリアンやエンジニアよりもアンドロイドの方が凄いぞ!彼らの主体性や創造とは何か皆で考えよう!」とか言われても、別に本作で「アンドロイドによる創造」とかについて全然考える気にならないし。
エイリアンを堪能する舞台装置の一つくらいにしか思ってなかったアンドロイドが主役になって、楽しみにしていたエイリアンが舞台装置にしか過ぎなくなるとは‥。
そんな感じでも中盤は楽しめたが、さすがに終盤ではエイリアンの真の恐ろしさが顕になって創造主に牙をむくとこが見れるのを期待してペットみたいなエイリアンも生暖かい目で見守っていたが、まさか最後までサイバイマン以下の扱いのまま映画が終わるとはね。。
本作が「コヴェナント」とか「プロメテウス2」とか「アンドロイド」とか「クリエイション」みたいなタイトルだったら、別にこの内容でも「プロメテウス」の時みたいに偏愛できた気がする。
それならエイリアンよりエンジニア主体の映画だった「プロメテウス」のように本作も同じように観れただろうしね。
だけど「エイリアン:」がタイトルに入ってるリドスコ映画なんだから、どうしても一作目の本家本元、強く醜く美しい完全生物エイリアンを期待してしまうだろう。
だからガッカリした。
別に懐古趣味というつもりもないのだが一作目好きからすると、前作と本作合わせると「エイリアンとエンジニア両方の魅力が大きく損なわれる映画」という印象になってしまい積極的に受け流したい気持ちになってきた。
本作はリドスコの狙い通り「アンドロイドの創造について考えたい人」「ファスベンダーにとにかく活躍して欲しい人」「カオス的展開を楽しみたいリドスコファン」しか楽しめない気がする。僕もリドスコ好きだったはずだが、どうやらリドスコよりもエイリアンさん本人の方が好きだったようだ。
というかアンドロイドによる生命創造のテーマ、リドスコは「ブレードランナー2049」も制作してるのだから、そっちでやってくれよ。こっちはエイリアンの映画だろ。
「僕の好きなエイリアンがイマイチだったから嫌だ」という子供っぽい意見を長文でごまかそうとしたが無理そうなのでそろそろ終わる。本作は好きになれんわ。
エイリアン関連作の好きな順番は‥
【1>>>>>2>>4>>3>>プロメテウス>コヴェナント>>>>>AvP2>AvP
こんな感じか。
はっきり言って一作目があれば他のは全部どうでもいい。
リドスコ関連、10月公開のヴィルヌーヴの「ブレードランナー2049」に期待しよう

そんな感じでした

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「ツイン・ピークス The Return (2017)」第8章/この世界の悪やキラー・ボブの誕生譚

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原題:Twin Peaks ”The Return: Part 8” 通算第38話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ
制作国:アメリカ 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

前回までの「ツインピークス」は‥
★ダギー(クーパー)、小人の殺し屋を撃退する。
★ブリッグス少佐の指紋を持っているが若い死体が見つかったため、国防総省が調査を始める。

ツインピークス警察「現在のクーパーは悪のドッペルゲンガーか?」という事に気づき始める。
★クーパーのドッペルゲンガーと面会したダイアンは、彼が本物のクーパーではないと断定。
★その夜、クーパーのドッペルゲンガーは刑務所を脱獄する。

 

※ネタバレ全開です

 

 

どこかの空き地。 ワシントン州ツイン・ピークス
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★チンピラのレイに迎えに来てもらって脱獄したクーパーのドッペルゲンガー
ドッペルゲンガーは、仕事をしくじったレイを殺そうとするが、それを予見したレイの返り討ちにあって撃たれる。
すると今まで何度か出てきていた幽霊みたいな真っ黒い男達が森から出てきて撃たれたドッペルゲンガーの周りに集まって来る。
何となくドッペルゲンガーを治癒している感じで、ドッペルゲンガーの中にボブみたいなものも見える。
レイは恐怖で逃げ出し、電話でフィリップという男に「奴は死んだと思うが奴の仲間が集ってきたから逃げた。あいつの中に何か居たが、それが今回の件の鍵だろう」と話す。
★一方ロードハウスで毎回行われてるリンチのお気に入りバンド紹介コーナー、今回は大物だ。ナイン・インチ・ネイルズがライブする。
www.youtube.com大物のせいかMCに紹介されたネイルズがフルで演奏し終える頃、撃たれて死んだドッペルゲンガーは蘇った。
ボブが取り憑いた人間は物理的に殺すことができない事がわかった。

 

 

1945年7月16日 ニューメキシコ州ホワイトサンズ 午前5時29分
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モノクロの画面。
人類初の核実験トリニティ実験が行われて巨大なキノコ雲が発生。
トリニティ実験 - Wikipedia
ゴードンの部屋に、わざとらしいほどデカいキノコ雲の写真が飾ってあったのは偶然ではないだろう。
カメラはキノコ雲にロングショットで近づいていき爆発の中に入る。
この一連の映像は凄くカッコいい。
その後どこかの小屋の周りを、さっきドッペルゲンガーを組成させていた悪の真っ黒い男達が早送りで歩き回ってるリンチのアートアニメみたいな映像になる(黒い男達はこの瞬間に生まれたか、または別世界から現世に来た‥そんなニュアンスの映像)
そんなくだりが延々と10分くらい続いた後、
宙に浮かんだ第1話でカップルを噛み殺したバケモノが口から煙や球を吐き出す
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ちなみにこのバケモノのクレジット見ると「Experiment」と書かれてるので今後は「エクスペリメント」と記述する。
一つ一つの描写が異常に丁寧でじっくり進む本シリーズだが、この第8話は輪をかけてじっくりじっくり描かれる(台詞や説明もほぼ無い)。
だから文章で書くと短いが、この時点でもう全体の半分以上は経過している。

 

 

どこか孤島にある屋敷
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カメラは海を越えて、どこかの孤島にある屋敷の中に入る。
そこにはふくよかな婦人と、例の巨人がいた。
この屋敷の描写はドイツ表現主義っぽい映像で非常にかっこいい。
部屋の中では、釣鐘型の機械が鳴っている。
よくわからないが、状況から考えると悪の誕生を知らせる警報に思える。
階上に上がった巨人は、核実験のキノコ雲、黒い男達の誕生、エクスペリメントが煙や球を吐き出す映像などのさっき起こった現象を観る。
球にクローズアップすると球にはキラー・ボブの顔が浮かんでいる。
エクスペリメントが、ボブや黒い男など、この世の悪を産んだということか?
それにしてもボブ役の俳優は、ただ顔が凄く怖い道具係の兄ちゃんってだけで何十年もツインピークス世界のダース・ベイダーみたいな存在になってて、しかも俳優さん本人は死んでるのにボブは暗躍し続けてて何だかすげーな。
これらの映像は神の視点でしか見れない光景なので、巨人たちは普通の人間ではないのだろう。
それらを視認した巨人は、その場でフワ~と浮かぶ
宙に浮いた巨人の頭から金色の球が出てくる(過去の映像はずっとモノクロだが金色の部分にだけは着色されている)
ふくよかな婦人が金の球を手に取ると、球にローラ・パーマーの顔が映る。
そのローラ・パーマー球が頭上の金管楽器めいた機械に吸い込まれる。
そして先ほどまでキノコ雲等の現象が映し出されていた画面に地球が映り、北米大陸あたりにローラ球を射出した婦人は安堵した表情を浮かべる。。
第1章の冒頭でクーパーと巨人が居たモノクロの部屋、そして第3章でクーパーが裕木奈江に会った海の側の建物はこの屋敷に少し似ている。ローラ玉を射出した装置の雰囲気はNYのガラス箱の部屋に通じる謎の機械に似ていたし、この部屋はそれらに繋がっているのだろうか。
普通の人間ではない事だけはわかる巨人と婦人が何者なのかもわからないが、悪の存在に対抗する人知を超えた善なる存在らしい事だけはわかった。
※追記:巨人の役名見ると「???」となってたので、旧シリーズの巨人と本シリーズの巨人は別の存在なのかもしれない。でも他に呼びようがないので名前がわかるまでは引き続き「巨人」と記述する

 


1956年8月5日ニューメキシコ砂漠
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恐らく核実験やエクスペリメント出現があったホワイトサンズの近くの砂漠だろう。近くに町がある。
11年前、エクスペリメントが吐き出した卵の一つが割れ、何だかよく分からない不気味な虫が生まれて這い出す。
砂漠の近くにあるのは、幸せそうなカップルや町民たちが住む平和な町。
町には真っ黒い男達が現れて町の人を殺し始める。
今までに何度か出てきた例のカッコいい真っ黒い男も登場する。
※追記:黒い男のクレジットは「Woodsman (森の男)」と書かれてるので次からウッズマンと記述する
ウッズマンは町のラジオ局に侵入して中の人をアイアンクローで惨殺。そして町に生放送しているマイクに向かって
これが水だ。そしてこれが井戸。全て飲み干し降りていけ。この馬は白目で中は闇
と何度も何度も繰り返し言う。その放送を聴いた町民は倒れる。
デートを終えた少女も放送を聴きながら眠る。
その眠る少女の口に、さっき砂漠で産まれた虫が入っていく。。
つづく

 

Part 8
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というのがこの第8話。
殆どセリフ無しで全編、リンチのアート作品っぽいノリで超常現象が延々と起きている様が描かれる。
ここまで観てたファンの一部が脱落したっていう噂の回は今回かな?
説明はないが映像やここまでの情報だけで判断するなら、
▼1945年、メキシコでのトリニティ実験の核爆発で別世界への扉が開き、エクスペリメントがキラーボブの卵を産み、ウッズマン達もこの世に来た。
 ↓
▼謎の機械でそれを察知した孤島の巨人と婦人。巨人がローラ・パーマーの元になる卵を産み、ぽっちゃりした婦人がそれを北米大陸に撒いた。
 ↓
▼1956年、11年前にエクスペリメントが吐き出した卵の一つから虫が産まれて少女の中に入る。同時にウッズマン達も活動し始める。
◆ボブや悪の誕生を見た善なる巨人&婦人が、将来ローラが産まれる種を蒔いてたので、ローラは本来ボブに対抗する善なる存在だった‥って事なのか?しかしローラはちょっと霊感があるくらいでそんな選ばれし者には全く見えなかったが‥。ローラはボブにあっさり殺されてしまったので対抗する者はクーパーしかおらず、死んだローラやブラックロッジチームはクーパーを何とかまともな状態で蘇らせ、クーパーのドッペルゲンガーごと、その内部に潜むボブをも消し去り、この世に安定をもたらそうとしている‥
ちょっと単純に考えすぎかもしれないが推測するならそんな感じか?
今のところ、そうだと断定するとすると本シーズンの目的が見えてきた。
白痴になっているクーパーが正気に戻って、ドッペルゲンガーとボブをブラックロッジに送り還すことが出来ればハッピーエンドなのだろう。
◆本シリーズ、ネタバレを避けようと他人の記事やブログは一切見ないようにしてたんだけど今回の話は「ボブや悪がどうやって産まれたかが具体的に描かれる」って事だけ、うっかりネタバレ聞いてしまってて「え~そんなの本作のミステリアスさが減るから観たくないよ~」と思ってて実際この8章観ちゃったら嫌になっちゃうんじゃないかと心配してたが、観ると想像してたよりも具体的ではなくリンチのアートアニメっぽい感じで殆どサイレントで描かれており、抽象表現と具体的表現のバランスも良い感じだったのでギリでアリかなと思えた。
観る前に危惧してた「観たら嫌いになって脱落するかな?」という事はなかった。
その代わり「悪くはなかったが、だからといって今回の内容は1話丸々観せなくても誰か(巨人とかマイクとか)の口からサラッと聞かされるだけで充分だったんじゃないか」とも思った。だからまあプラマイゼロかな。
新しいシーズンとか作られて続いていくんならいいけど残り10話しかないしね。
だけど、オリジナリティもあって本気でこれをやってるリンチがやるからプラマイゼロで済んだのであって、他の人がこの内容真似したらとんでもない駄作になってただろうなとも後で思った。
何度か書いたが通常描写に比べて超常現象の描写が多すぎる気もする。
ツイン・ピークス」は、サスペンス+ミステリー+くだらないソープドラマその合間に反則のようにオカルトが挟み込まれるような塩梅が魅力だった気もするし、残り半分はもうちょい人間描写多めで終わればいいな。

 

ツイン・ピークス The Return (2017)」
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TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

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TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)」平均以上の楽しさは保証されてるものの正直あんまり好きじゃないMCUタイトル

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原題:Guardians of the Galaxy Vol.2 監督:ジェームズ・ガン
製作:ケヴィン・ファイギ 製作国:アメリカ 上映時間:136分
シリーズ:マーベル・シネマティック・ユニバース。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ

僕はジェームズ・ガン監督作「スーパー!」というメタヒーロー映画が、全部の映画の中でもかなり上位に入るくらい好きだったので前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」はめちゃくちゃ期待して観て、楽しいっちゃ楽しかったけど期待してたほどではありませんでした。刑務所に入るまでの前半と、ラストは良かったけど中間部分‥特に映画史上最も多くの人(8万人)が死んだシーンだというノヴァ軍vs.ノナンあたりが最も退屈でした。
最近、MCU疲れもあってまぁ全作行かなくてもDVDでいいか‥という感じになってるので、ダサい邦題付けられた本作をDVDで観ました。



前作、銀河を救った銀河のはぐれもの達‥宇宙の孤児スターロードakaピーター・クイル、サノスの娘ガモーラ、家族の仇ロナンを狙うドラックス、遺伝子改造されたアライグマのロケット、その相棒の樹木人間グルートら「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」。
ガーディアンズはピーターの育ての親ヨンドゥ率いるラヴェジャーズを出し抜きつつ、ロナンとガモーラの妹ネビュラらを打倒して銀河を救い、同時に彼らは家族のような結束力を手にする。
本作での彼らは、黄金惑星ソヴリンの女王アイーシャの物をロケットが軽い気持ちで盗んでしまったことにより追われることとなった。
そこを救ったのは、マンティスという読心術を持つ従者を連れた男性エゴ(カート・ラッセル)と名乗る男。彼はスターロードの実父だった。
エゴの惑星に身を寄せるピーター達。
一方、ヨンドゥは、ラヴェジャーズの反乱に遭い、ロケットと共に脱出してガーディアンズに合流。。やがてピーターはエゴの本当の目的を知る。。
という感じの話。



前作はガーディアンズが堅い友情で結ばれる様を描いた一本だった。
本作はそれに加えてガーディアンズの結束力、ラヴェジャーズの2人の結束力のほかオリジナルのラヴェジャーズもチラ見させつつ、
ピーターとヨンドゥ、ピーターとエゴ、ピーターとガモーラ、ピーターとロケット。
ガモーラとネビュラ。ドラックスとマンティス。ロケットとグルート。ヨンドゥとスタカー。ヨンドゥとオリジナル・ラヴェジャーズ。ヨンドゥとクラグリン‥
‥など、
あっちの親子愛、あっちの友情、あっちの恋愛‥など、キャラクター間の関係性が、くどいくらいに描かれる映画でした。
どのキャラも凄く純粋で、まるで子供やティーンの関係性に見える可愛いらしさ。
そして「主人公はヨンドゥ」って言えるくらい、監督の親友マイケル・ルーカーが演ずるヨンドゥの映画になってました。ヨンドゥの熱い活躍は確かに目頭が熱くなったが、それ以前にガーディアンズをもっと活躍させて欲しい気もしました。
前作で非常にウケた宇宙で流れる懐メロも、前作でも思ったのですが正直あまりにベタな‥「x年のベストヒット50」的な「どれも名曲だけど、本当にその曲たち好きなのか?」という感じのする選曲だった事もあり、そっちもあまり乗れませんでした。


そういう感じで「あまり自分が好きじゃない要素が多いだろう」とハードルが下がってた事もあって結構、楽しめました。
そもそもエンタメ映画としては元々楽しい映画ですし。
というか前作よりも、今回は全編ずっと面白かったです。
それにしてもピーターは、いくら寂しい少年時代を過ごしたからとはいえ少年時代の思い出に依存しすぎではないだろうか?母のカセットテープの次に手にするのがカセットテープvol.2。それを無くすと次はヨンドゥのiPod‥と、いつまでも親の遺物に執着し続けてるノリにあまり乗れない。「俺は俺で行くぜ」と自分の好きなものを探すほうが健康的だと思うのは僕だけでしょうか。
音楽以外にもデビッド・ハッセルホフと「ナイトライダー」、「メリー・ポピンズ」「パックマン」「チアーズ」など、ピーター(とガン監督)の幼い頃の好きな思い出が色々出て来るのは、ピーターの寂しかった幼少期で僅かに覚えてたヒーローたちを自分の強さに変換して表現している‥とは重々わかりつつもイマイチ乗れないのは何故なんだろ。ちょっと70、80年代の好きだったものを持ち出しすぎな気がしました。
MCU疲れ、ユニバース映画疲れなどもあるが、80年代オマージュとかも吐きそうなくらい連発されてるのでもういいよという感じがあるのかもしれません。
別に自分で作って大ヒットさせてるのだから誰も文句言う権利などないんですが‥
たとえば僕はタランティーノが大好きだが唯一「キル・ビル」2作がちょうど本作に似た感じで自分の好きだったポップカルチャーをぶち込んで浮かれてイキってる様が苦手だったが、それに似たものを感じました。
公開後にデヴィッド・ハッセルホフを中心に据えて70年代風に作ったMVも

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いいMVだな~、と思う反面、非常に浮かれたノリに対してもういいよ‥という感じしました。
あくまでも「面白いんだけどなんだかな」という感じです。
スーサイドスクワッドとかは「全然面白くないしイキってて嫌」って感じだったが本作の場合「イキってるけどちゃんと面白い‥だけど少し嫌」という感じか。
面白いというのがスーサイドスクワッドと違うところだから羽を伸ばしきってる雰囲気のものがあまり得意でないのかもしれません。
またヨンドゥやヨンドゥの部下とか、自分の身内を映画に出してやたらと出番を増やしたり重要な役割にあてるところも何かモヤっとします。ですが実際にヨンドゥは良いキャラで、ヨンドゥの活躍にはじわっと涙が滲んだのでヨンドゥに文句をつけるわけにもいかない。


ジェームズ・ガンは現在ディズニーMARVEL内で、ルッソ兄弟並にめちゃくちゃ力をつけて自由にできる立場になったそうです。
というかガーディアンズの影響で他の作品(スーサイドスクワッドやソー:ラグナロク)でも懐メロがかかったりカラフルな画面が増えました。
カラフルさは、ジャック・カービー的カラフルな宇宙を表現してるっぽくて、そこは好きです。
次回作は、インフィニティウォーでアベンジャーズ共闘した後のVol.3
アダム・ウォーロックや、スタローン演じるスタカーとミシェール・ヨーとヴィング・レイムスが合体したラヴェジャーズ本体が出るという噂。
スタローンやミシェール・ヨーは大好きだが、彼らや本作のヨンドゥの前に、メインのガーディアンズをもっとちゃんと活躍させて欲しかったです。本作のガモーラなんてネビュラのオマケみたいな感じだし、ドラックスに至っては本当はめちゃくちゃ強いはずなのに一作目からずっとコメディリリーフのままで、次回作も多分このままでしょう。
スタローン達の新キャラ達も凄く魅力的だけど、ガーディアンズを活躍させきってないのに更に強そうな新しいガーディアンズを投入してどうすんの的な感じがありました。
というかキャラが多すぎる。
他にも「ロケットが可愛いキャラなのに、グルートを更に小さくしてどうする」的な部分もあまり盛り上がれませんでした。
「どのMARVEL作品にも出てるからスタン・リーはウォッチャー」というMARVELファンのネットミームを取り入れたり、ハワード・ザ・ダックとかそういう小ネタは好きですが、どうも最初に言ったようにノリが好きになれない。
妙にウェットなところも乗り切れないし正直MCUのタイトルの中であまり好きじゃない方かもしれません。
何か、ずっと貶して→フォローを繰り返してるだけだったが自分でもよくわからない。
加齢のせいも多分あって、もし今、自分が大学生とかだったら本作のことも「ヨンドゥ最高!」とか言って盛り上がれてた気もする。
あんまり合ってないのかもね。前作のガーディアンズが揃うまでと「スーパー!」全編は大好きなのだが。。
だけどこのノリでもって誰も知らないこの原作を大ヒットさせてアメコミ映画の流れを新しいステージに導いたガンは凄い、ということに対しては異論はないです。
だから、あまりに文句ばかり言うのも違う気がするので僕のほうが去る事にして今回の感想は終わります


そんな感じでした

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (2014)」キャップがよくやるスーンとした態度の魅力 - gock221B

「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン(2015)」MCUという世界観を重視してきたら凄いシリーズになってきた - gock221B

ソーよ。なぜ君は洞窟の泉に入って全裸で悶絶していたんだい?「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015)」 - gock221B

「アントマン(2015)」MCU第12話『第二部完。誕生!アントマン』 ピム粒子の恐ろしさ - gock221B

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015)」わざわざトラックでビジョンを運搬するウルトロンの愛らしさ - gock221B

「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)」2組が共闘せずガチで激突。最強の敵。新ヒーロー2人デビュー等が全部成立してる - gock221B

「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)」再見/白と黒という色はこの世に存在しない。”お前がどけ”。陛下とジモとスカヨハ最高 - gock221B

「ドクター・ストレンジ(2016)」西洋医学に見捨てられ東洋魔術でヒーローになっても医療を捨てないドクター - gock221B
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