gock221B

映画その他の感想用ブログ

「ベイウォッチ (2017)」悪い意味で90年代の映画みたいなグダグダのノリだったが色々考えさせられた

f:id:gock221B:20170922105045j:plain
原題:Baywatch 監督:セス・ゴードン 製作国:アメリカ 上映時間:116分

 

90年代まるまる放送してたドラマ「ベイウォッチ(1989~2001)」の映画版リメイク。
真っ赤な水着に身を包んだ男女のセクシーなライフセイバーたちが筋肉や巨乳やシリコンをぶん回しながらビーチで人命救助してたドラマ。
日本では90年代に放送してて、雑誌でそれを知った若き僕は赤い水着を着た女体を観たくて仕方なかったがテレ東とかBSでやってたので観れなかったし、無理に入手するほど面白くないだろうと思いレンタルして観ることもなかった(ちなみに本作にもオリジナル版の人気キャラを演じたデヴィッド・ハッセルホフやパメラ・アンダーソンもゲスト出演している)
この監督はコメディ映画やドラマ制作をしてるらしいがよく知らない。
観たことあるのは「モンスター上司 (2011)」だけだわ(それももう内容忘れた)。 
本作は長い間宣伝してたがひっそり公開され制作費をペイできず話題にもならず日本では知らん間にDVDスルーで出てた。
ザ・ロックが出てるのでメジャー感あるし、何よりもアレクサンドラ・ダダリオの水着姿も観たいので「借りて観るリスト」に入れてたがどうせ大して面白くないのもわかってるので観る気にならなかったが酒飲んで酔った勢いでなんとか観た
 

 

f:id:gock221B:20171214123224j:plain
フロリダのビーチを守る熱血ライフガードミッチ・ブキャナン(”ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソン)そしてベテラン女性隊員ステファニー・ホールデン、セクシー金髪白人C.J.パーカーなどライフガード達によるチームベイウォッチ(水難監視救助隊)。
毎年行われる新人テストに合格して新加入したのは巨乳のサマー・クイン(アレクサンドラ・ダダリオ)、CJに片思いしているPC得意でコメディリリーフのデブキャラロニー・グリーンバーム。そして競泳の金メダリストだった生意気なマット・ブロディザック・エフロン)。
生意気なマットはミッチに反抗しながらも徐々に成長していく。
ミッチはビーチでドラッグを発見、彼らは頼りにならない警察の代わりにベイエリアにドラッグを持ち込み汚染する犯罪者を探っていく‥
みたいな話

 

f:id:gock221B:20171214123425j:plain
まあ、そんな他愛もない話。
他愛もないのでストーリーについて他に書くことはない。
当然最後はベイウォッチが犯罪組織をブッ潰してビーチに平和が訪れて終わる。
序盤の30分間は、筋肉ムキムキのザ・ロックや真っ赤なハイレグ水着に身を包んだ巨乳ライフセーバー達がスローモーションで走り回り牧歌的なお色気ギャグを展開し、ライフセーバー入隊テストや人命救助したりする。
特に目新しくはないが、彼らは男女ともに見事過ぎる金の取れるセクシーなボディをしており人命救助するし、一応こちらが観たかったものは見せてくれる。30分間。
だが第一幕が終わるとベイウォッチはビーチで発見したドラッグから、ベイアエリアの利権を牛耳ろうとする裏社会の女ボスのヴィクトリアを追跡していく流れになる。
こうなると彼らは本作の売りである水着じゃなくて私服でなんちゃって捜査を始めてしまう。面白くはないがセクシー水着が観れてた本作が突然、そこからはセクシー水着が見れない只のつまらない映画へと変化することになる。
この中盤から終盤にかけての捜査パートは、なかなかキツイものがある(だからこの中盤からラストまで僕は昔の思い出を思い出したりして過ごした)
緊迫した雰囲気で捜査やアクションしたりするのならまだいいが、本作は全編コメディ調で撮られている。
しかし気の利いた楽しいコメディではなく過去からタイムスリップしてきたかのような面白くない90年代のノリが展開されていくので、悪い意味で懐かしい気持ちになった。
ザ・ロックが赤ちゃんの部屋で悪党とぬいぐるみを投げ合ったり(ぶつかるたびにコミカルな音が鳴る)ダダリオちゃんが敵を油断させるためにシャツをめくり上げてブラに包まれた巨乳を見せたりする90年代どころか80年代みたいなシーンもある(いかにダダリオちゃん好きとは言ってもこんなスベってる巨乳を観ても嬉しくはない)
本作のターゲットはきっとオリジナルを観てた40~60代の中年~初老層だと思うが、こんなしょうもない80年代の香港映画みたいなノリでいいのか?
2000年代にジャド・アパトー一派やハングオーバー一派などが前進させた面白いコメディが僅か2時間で10~20年後退したかのような気分になった。
「そもそも何で海難救助隊員がギャングと闘ってるの?」という疑問も湧いてくる。
それは制作側も充分承知しているようで劇中で何度も「警察に任せた方が良くない?」と言わせる(その度に僕は「ごもっとも」と呟いた)
実際その通りだから戯画化っつーかギャグっぽいノリにしてるんだろうね。
一応、警察はいるがボンヤリしていて頼りない。「警察に言ったところで三下のチンピラをぶち込んで終わりでは意味ないから俺たちベイウォッチで巨悪を暴くぜ」という理由付けがされてはいる。
とにかくビーチを護らんとせんベイウォッチが独走して犯罪組織を追い詰める。
まあ、そうしないと話が進まないのでそこに文句をつける気は特にない。
ちなみに結末をネタバレすると、最終的にミッチは犯罪組織の女ボスを巨大花火で撃って爆殺!女ボスは全身バラバラになって死ぬ(ザック・エフロンが落ちてきた手足を触ってしまい「ひ~キモい!」と言うシーンまである)。
いかに殺人も辞さなくてドラッグを蔓延させてる極悪犯罪者とは言え、ミッチのような一般市民が勝手にブチ殺して全身バラバラにしてもいいんだろうか?ミッチはお咎めなしどころか警官から「なんか正直スマンかった」と謝られたりもする。
まあコメディなので細かい事言っても仕方ないって感じか(その辺も昔の映画っぽい)
そんな感じで80~90年代の映画みたいなグダグダしたノリが展開されてて、面白くはないのだが何だか懐かしい気持ちになった。そしてそれら過去のグダグダした映画の名前を挙げようとしたが記憶から完全に消えているので思い出すことができない(インディ・ジョーンズとかバック・トゥ・ザ・フューチャーとかああいう映画だけを挙げて「80年代っていいな~生まれてたかった」とか言う若者がいるけどあんな映画は千本に一本の傑作ですからね‥)
微妙な本作を観ながら「10代の時はグダグダのつまらない映画や海外ドラマ観ながらエロいシーンが来るのをRECボタンに指をそえて観てたなぁ」と懐かしくなった(だがそれは僕が自分の思い出システムに接続して生まれた感情であって決して本作が良いわけではない事を再度言っておこう)
本作は当然ヒットせず制作費をペイできなかった。
本作同様ドウェイン・ジョンソンとアレクサンドラ・ダダリオ主演の「カリフォルニア・ダウン (2015)」とか、ああいうシリアスな無茶苦茶アクションの海難救助ものだったらヒットしたのかも。
そして、調べたところデブキャラのロニー以外は、オリジナルのドラマに出てた人気キャラ達を新たにキャスティングしたらしい‥がオリジナル観てないので違いとか全くわからん(ちなみにデヴィッド・ハッセルホフが演じてはのは本作でザ・ロックが演じている主人公ミッチで、パメラ・アンダーソンが演じてたセクシーキャラはデブのロニーと仲良くなる金髪セクシーボディのCJ)

 

 

f:id:gock221B:20171214124624j:plain
デブのロニーがCJの巨乳を見て勃起したチンコが椅子に挟まって抜けなくなる‥など、とても2017年とは思えない牧歌的なお色気ギャグが何度も展開される。
こういった昔みたいなお色気ギャグは特に面白くはない(そして当時も面白くはなかった)しかし、このご時世にお色気ギャグは勿論ハイレグ水着や巨乳が大作映画で観れることなどないので「貴重なものを観てるなぁ」というノリで盛り上がった。
大人なのでエロいものを観たければAVやポルノを見ればいい。だから別に映画でわざわざエロいものが見たいわけではなく「巨乳とかを強調したら叩かれるご時世に、ふんだんに映していて尊いなぁ」という感情だ。わかる?
アレクサンドラ・ダダリオやCJの巨乳を使ったしょうもないギャグなどもまた「珍しいもの観てるな」と思えた(そもそも今は女性層の人気が取れない巨乳女優が人気出る事自体が少ないのでダダリオちゃんは貴重な存在)
近年の欧米のエンターテイメントでは、あからさまにセクシーな表現やポリティカル・コレクトネスに反した表現があると叩かれる。
「女性キャラが不必要に衣装の面積が少なすぎる!もっと普通の格好にしろ!」とか「美男美女の白人ばかりじゃなくて黒人やアジア人などの様々な人種とかデブとかゲイの多種多様なキャラも入れろ!」とかそういうやつ。
それ自体は良い事だと思うので「何かしたくないのに無理やり色んな人種に改変してるなぁ」と思ったりしてもあまり文句はない。アメコミの女性キャラも必要以上にセクシーな格好してたキャラはどんどん露出面積が減ってるが「まあ、肌が見れないのは残念だけど闘うのに肌をやたらと露出してるを実写で見ると変だからまあいいか」と納得したりする(だから脚を出してるワンダーウーマンX-MENのサイロックは凄く貴重なキャラを観た気持ちになった)
しかしそうなると今度は、少しでもポリコレに反したものを見つけると難癖を付ける事によって金をせしめる連中が出てきて必要以上にポリコレ狩りを始めている。
本当に女性やマイノリティへの不当な扱いを正そうとしているちゃんとした人たちは良いのだが、物事の隆盛からはそういったおかしな奴らの跳梁を許してしまうという負の側面もある。
そんな中、本作の中で久々に観た「大作の中で走り回るセクシー水着女性達」を観ると「鍛えられてるエロい肉体ってカッコいいな」とも思った。
そもそも巨乳とかケツとか自体はネガティブなものではなくセクシーで素晴らしい事なのに、何でもかんでも全部隠せ!という風潮や自主規制の嵐は、それはそれでおかしいよね。
「このエロい身体を見よ!とセクシーさを誇示するポジティブセクシー表現」と「不当に虐げられた性的搾取されてるハラスメント的セクシー表現」とを区別できればいいのに、その定義が難しいのがもどかしいな。人類は一体いつ進化するのか。それともこのまま衰退して世界の破滅を迎えてしまうのだろうか。
とにかくそんな結果、ハリウッド映画に残った文句をつけられないセクシー衣装はタンクトップだけになった。
タンクトップ着た女性がアクション映画に出てくると「これはタンクトップですが、これは実はエロい記号です」と言ってるように思えて可笑しい。
タンクトップについてはまた今度話す。
結論だけ言うと、もっと男女ともにエロい表現もほどほどに増やした方が映画として自然じゃないか?と言いたい。

 

 

f:id:gock221B:20171214124356j:plain
アレクサンドラ・ダダリオは相変わらず乳がバカでかいし表情がクルクル変わる演技もポジティブな陽気に溢れてて可愛かった。何とか大ヒット作に出て売れてほしい。
本作は登場人物の肉体美と序盤だけ良かった。最初の30分と最後の5分だけ観れば充分
映画本編は大体面白くないので上記のような事を考えて自問自答したり、この感想を書いてる方が本編よりずっと面白かった。
しょうもないと思っても映画観るのをすぐに止めたりせず無理やり最後まで観るのも良いと思った。何故それがいいのかは具体的には説明できないが絶対にそうなので俺の言うことを信じてそうしてくれ。いつか自分だけの真の面白さを掴み取れるようになるために‥そうなれれば安上がりに幸福を追求できるようになる

 

そんな感じでした

www.imdb.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20171214130300g:plain

「gifted/ギフテッド (2017)」キャプテン・アメリカが天才幼女と猫と幽霊を守りながら世界を良くしようとする身内と闘うシビル・ウォー

f:id:gock221B:20171124231146j:plain
原題:Gifted 監督:マーク・ウェブ 製作国:アメリカ 上映時間:101分

 

マーク・ウェブ監督は「(500)日のサマー (2009)」で鮮烈にデビューして「アメイジングスパイダーマン」シリーズ(2012-2014) の監督に抜擢された。アメスパも良いところはあったが思ったほどの収益を上げなかったし監督らしさもあまり発揮できず上手くいかなかった(だけどグウェンの死を描いたことと犯罪者に対するスパイダーマンの異常な意地の悪さを再現したことは好き)
そんなマーク・ウェブが人間ドラマに帰ってきた映画。
キャプテン・アメリカ役でお馴染みクリス・エヴァンスが男手一つで天才少女を育てる話(ちなみにアメリカ本国で既に公開された次回作も人間ドラマ)。
「(500)日のサマー」にもクロエ・モレッツが演じた、異常に大人びた天才風少女が出てきてたので、この監督は前から賢い幼女に興味あるらしい。
ネタバレしないように書いたがふんわりとネタバレ(ふんわりとネタバレ)してるので、あらすじ(↓の段落)読んで観たくなった人は、その下の感想の段落は読まない方がいい

 

 

f:id:gock221B:20171130064537j:plain
7歳の少女メアリー(マッケナ・グレイス)は、叔父のフランククリス・エヴァンス)そして片目の猫フレッドとフロリダで素朴な暮らしをしていた。
フランクは元々、助教授であったが現在はフリーランスでボートの修繕をしている。
メアリーは精神年齢も高いためか歳が近い児童とはあまり気が合わず、隣に住む40代の黒人女性ロバータと仲良くしている。
メアリーは小学校に通い始めてすぐ数学の天才だということが発覚し、校長先生に天才児の英才教育に秀でた私学への転校を進められるが、フランクは死んだ姉‥メアリーの母親の意思を尊重して「子供らしい普通の暮らしをさせたい」と拒否する。
フランクは親身になってくれるメアリーの担任の女性教師ボニーに「姉がメアリーを連れて相談に来たが俺は彼女を放っといてデートに行った。帰宅すると彼女は自殺してしまっていた」と語る。それ以来フランクは自殺した姉ダイアンの遺したメアリーを育てているのだ。姉ダイアンもまた数学の天才であったらしい。
メアリーの祖母‥フランクやダイアンの母イブリン(リンジー・ダンカン)も「メアリーの才能を無駄にすべきではない」とメアリーを引き取ろうとしてフランクと対立し、母子は親権をかけて裁判することになった。。
そんな話

 

 

f:id:gock221B:20171130064708j:plain
★メアリー役の子役の、顔面力がとにかく凄い。
まだ幼いのに顔が完全に出来上がってて大人みたいに見えたり、それでいてはしゃぐと、くしゃくしゃの表情になったりして凄く幼く見える、そのギャップと垂れすぎた大きな瞳が天才感を倍増させていた。
フランクと一夜を共にした担任の女性教師を見てニヤ~とする笑顔は一体どうやって演技したんだろう。
SEXした翌朝、寝た相手の娘(7歳)にこんな顔されたらどう思う?俺なら怖い。
f:id:gock221B:20171201023716g:plain
英才教育の学校の教授が出した、わざと間違えた方程式で出された数学の問題。
メアリーもその誤りに気づいているがそれを言わない。なぜ言わなかったか訊かれると「子供が大人の間違いを正すと、大人の機嫌を損ねるって叔父さんが言ってたから‥」と言い。教授はニヤリとする。天才ってカッコいいな~と素直に思った
この子役は来年公開される、マーゴット・ロビートーニャ・ハーディング役を演じる映画「I, Tonya (2017)」でトーニャの少女時代を演じるそうでそれも楽しみだ
★そしてクリス・エヴァンスは、ここ6年くらい殆ど延々とキャップ役に専念しているので本作ももうめっちゃキャップに見える。本作の彼は髭を伸ばしてるが、昨夜発表された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のキャップも髭伸ばしてるしフランクは頑固でキャップも頑固だしもうめっちゃキャップだ。「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」のダウニーJrがアイアンマンにしか見えないのと似ている
この映画は「子役とクリス・エヴァンスの父親ぶりを見せる」
それが本作の一番の見所なのは間違いない 

f:id:gock221B:20171130071058j:plain
★主人公フランクはメアリーと仲良くやっていて楽しそうだ。
フランクは哲学の助教授だったようだが、恐らく姉の自殺にショックを受けてフリーランスでボート修理の仕事をしている。
だが一軒家に住んでるし、僕のような貧乏日本人から見れば充分優雅な暮らしに見えてしまうのだが、劇中では「フラフラしている金のない不安定な男」と見なされる。健康保険とかにも入ってなさそうだし。
裁判の相手である母イブリンは社会的地位の高い金持ち。
だから裁判では終始劣勢(というか一切勝ち目がないと言っていい)

f:id:gock221B:20171201024411p:plain
★話が進むにつれ、死んだ姉ダイアンも数学の天才だった事がわかってくる。
有名な方程式を解くまであと一歩で歴史に名を刻む寸前であった。
フランクと死んだ姉の母イブリン、彼女も結婚するまでは数学者を志していた。
彼女はダイアンが産まれたために数学者としての夢を諦め、代わりにその夢をダイアンに託し教育ママとなってダイアンを鍛え、しかしそれは行き過ぎていてダイアンの青春を奪ってしまった結果ダイアンは壊れていった事が明らかになってくる。
とっくに死んでいるし回想シーンなどもないので1枚の写真以外は一度も画面に出てこない姉ダイアンだが、話が進むに連れてどんどん存在感が増していくのが面白い(メインキャラのフランクとメアリーとイブリンは、そのダイアンの起こした台風に巻き込まれた格好でストーリーが進んでいく)
★こういう裁判で親権を争う系の映画やドラマは昔からよくある。
その場合大抵、主人公は貧乏だが子供と愛し合ってる良い父親で、本作で言うイブリンのような者が敵となって鬼のような嫌な奴として描かれることが多かった。
本作のイブリンは、ちょっと極端なところや行き過ぎなところはあるが、子供の教育に対する気持ちは本気のようだし、フランクとイブリンは裁判で闘った後にも割と普通の会話もできる。その辺が最近の映画っぽいな、と思った。
そんな感じで劇中のフランクとシンクロして「メアリーのためにはああするのが一番いいのかな‥?」などと思ったりしてた終盤、飼ってた片目の猫フレッドがピンチになる。僕は15年飼ってた猫がつい半月前死んだばかりのせいもあって「やばい!猫が!猫が危ない!」と一瞬でキレそうになった。

f:id:gock221B:20171201024453j:plain
★結局イブリンとは最初思ってたような「ちょっとステージママ気味だけど、熱心すぎたのかな?」という程度の女性ではなく、結構なレベルでヤバい保護者だった事がわかる。
よくある映画に出てくるキャラのように「私利私欲のために天才児童を利用して金儲けするような悪い奴」ではなく、本当に子供や世界全体のためを考えていて「私は嫌われ者になってもいい。。数十年後、あの子も私に感謝するはず‥」などと思って独走するのだが、その結果教育された子を必ず滅ぼしてしまうという一番ヤバいタイプの親であった。
こういった人物は「自分は大きな目で大局を見据えてる」と思いこんでいてまた正義を成そうとしていると思い込んでるので説得できない。それが他人なら離れるだけだが肉親‥しかも一生自分に付いて回る母親だと厳しいものがある。
「世界全体に比べれば小さな問題だ」などと大きな問題を引き合いに出して身近な問題を軽視する人物は信用できない。「宇宙全体からすれば‥」などが口癖の人物も要注意だ。そんなこと言う奴が神であるとか大いなる宇宙の一部であるとか言うのなら話は別だが「てめーも宇宙全体から見たら塵芥の癖に何を大きな目で見てるつもりでいるんだよ」と、そういうことだ。そもそも、そんな大きなことを言うやつが何故、身近な小さな問題を解決できず無視しようとするのか。それはすぐに取り掛かれるが同時に痛い目にも遭いそうで面倒である「身近な問題」を避け、取り掛かっているポーズさえ見せてれば、まるで大した事をしている気分になれる「大きな問題」に逃げてるだけだろう。
卑小な人物が歳を取るにつれ、SNSなどで幾ら好き放題言っても言い返してこない政治家や著名人の悪口ばっかり言いだすようになるのを連日よく目にするが、これと同じことだろう。
‥話が盛大に逸れたがイブリンは只のステレオタイプの毒親キャラで終わらせず「良い母親、良いおばあさん」の部分も確かにあるためにリアルで立体的なキャラになった事が言いたかった。
イブリンも娘や孫娘のことを想う気持ちもかなりあったのだろう。
だが泳ぎに喩えるとイブリンは泳ぎ方を覚えたばかりの子に対し「あなたは将来、水泳で金メダル取れるから今ためしに息継ぎ無しで1km遠泳してみなさい」というようなもんだったんだろう。
その結果、本来才能あったはずの子供は沈んで冷たい水の底で死んでいく結果になる

f:id:gock221B:20171217105108j:plain
★だがフランクもフランクで「いくら姉の意思でもメアリーは普通の学校じゃ無理だろ」とか「いくら姉の意思とはいえ切り札さっさと出せばよかったんじゃ?」とか、ちょっと思うところは多々ある。だがフランクも姉の死のショックを引きずったままだし、そもそも各員にそういうおかしなとこがないとドラマが進まないので極端な性格や考え方したキャラばかりなのも仕方ない。そもそもそれが人生それが世の中ですしね。。
そんな感じで終盤ドラマチックにしようとしすぎな気もしたがトータル良い映画だった
主人公2人と猫を入り口として その実、毒親イブリンそして一度も画面に出てこない姉のダイアンの幽霊を見つめる映画という気がした。
観てる間はそうでもないのに観終わった後は死んだ姉ダイアンの事ばかり考えさせられる。正に幽霊。

f:id:gock221B:20171201025347j:plain
★ところでフランクが飼ってた猫のフレッドを助ける時、ついでにその場に居た他の猫全員もヤケクソ気味に全員助けてたシーンは観客を笑顔にした。
俺の中で猫映画ナンバーワンはロバート・アルトマンの「ロング・グッドバイ(1974)」だが本作もかなり上位に食い込む猫映画だった(幽霊映画の上位でもあった)
★観てる時は終盤の泣かせのシーンなどは「泣かせのシーンだな」としか思わず本作のことも「まあまあだな」程度に思っていたが、帰宅して感想を書いてるうちに潜在意識で考えてた色んなことが表面に浮き上がって凄く面白い映画に思えてきた。
そういうところが映画感想ブログの良いところなのかもしれない

 

そんな感じでした

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━

www.foxmovies-jp.com

www.imdb.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20171201023850g:plain

「ツイン・ピークス The Return (2017)」第18章(終)/クーパーとダイアン。リチャードとリンダ。ローラとキャリー。セーラとジュディ

f:id:gock221B:20170703164338p:plain
原題:Twin Peaks: A Limited Event Series (Part 18) 通算第48話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ
制作国:アメリカ 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

観ながら書いてる感想。基本的に完全に全部ネタバレ

前回の「ツインピークス」は‥
★ゴードン、「ジュディ(Judy)」という恐ろしい存在について語る
★クーパーの悪のドッペルゲンガー、「消防士」によってツインピークス保安官事務所に転送され、ブレナン夫妻の機転によって倒される。その内部に居たボブが襲い掛かって来るが、フレディの聖なるゴム手袋パンチにより、悪の化身「ボブ」は粉みじんになって死んだ
★同事務所に仲間たちが一同に介したお祝いムードの中、クーパーがフランクからグレート・ノーザン・ホテル315号室の古い鍵を受け取り「何か」を思いついた時から現実が歪み始める
★Naidoの正体は本物のダイアンだった
★現実世界が時の狭間に飲み込まれる。一時的に特異点となり干渉を受けないクーパー、そしてクーパーが選んだ?せいかダイアンとゴードンの計3人は世界再編の干渉から逃れた。クーパーはグレート・ノーザン・ホテルのボイラー室にある異音を放つドアを315号室の鍵で開け、単身入っていく
★クーパーはマイクやフィリップ・ジェフリーズの協力で、ローラ・パーマーが殺された1989年2月3日のツインピークスにタイムスリップ。ローラがボブを内包する父リーランドに殺害される運命を回避する事には成功したが、別の悪を内包した母セーラ・パーマーの時空を超えた妨害を受け、助けたはずのローラの姿が消え森には不吉なムードが充満した

 

 

ブラックロッジ
前回、ツイン・ピークス保安官事務所で倒され、フクロウの指輪によってブラックロッジへ転送されてきたデイル・クーパーのドッペルゲンガーカイル・マクラクラン)。
椅子に座ったまま為す術なく燃焼、消滅した。
一切の抵抗心や後悔の感情も見えない。ピュア・イーヴィルなんだろう。
ドッペルゲンガーは憎たらしかったしコイツが生きてるとクーパーが出て来れないので嫌いだったが、純粋に悪い事しまくって強制送還されたらされたで黙って死を受け入れる姿には潔さを感じた。
片腕の男マイクは「」を使ってクーパーの新しい「化身」を産み出す。
マイク「電気だ。それは電気」
クーパーの新しい化身「ここはどこなんだい?( ´・ヮ・`)」
善良で多幸感溢れる感じだが、前のダギー(クーパー)ほど白痴でもない、真クーパーとダギー(クーパー)の中間くらいの丁度いい仕上がりの化身。

 

 

ネバダ州南部ラスベガス
f:id:gock221B:20171115034137j:plain
ジョーンズ家(2016年)🏠
新しく作られたクーパーの良い化身、二代目ダギー・ジョーンズカイル・マクラクラン)はジェイニーEとの約束通り、ジョーンズ家の赤いドアから帰ってきた。
ダギーに抱きつく妻ジェイニーE・ジョーンズナオミ・ワッツ)と長男サニー・ジム・ジョーンズ
ダギーは「うち‥(Home)」と嬉しそうにつぶやく。
初代とは違う、記憶引き継ぎタイプの〈化身〉のようだ。
初代ダギーは邪悪なドッペルゲンガーが作ったせいか金と女と肉体管理にもだらしない化身だったが、この二代目ダギーは真クーパーが作成を依頼したせいかジェイニーEとサニージムにとってベストな優しいダギーなんだろう。

★前回、クーパーが過去に行って過去改変しようとした時点で今までの現実世界は次元の狭間に飲まれて消えたように見えたが、この再会シーンを入れてきたって事は前の世界は在るってことなの?
いや、前回までの世界がそのまま残ってるのはおかしい。
僕の考えでは前回までの「現在の世界」で、クーパーの記憶を維持し続けてるのはクーパーが選んで次元の狭間に飲まれなかったダイアンとゴードンだけだと思ったんだけど、この場面のジョーンズ家は何でダギーの記憶があるんだろう?
ここはクーパーが過去改変して25年後の世界なので、ドッペルゲンガーが作ったクーパーの化身ダギーはいないはずだよね。それとも、この「ツイン・ピークス」世界の特異点といってもいいクーパーが健在だったため、クーパー周辺の事象はある程度変化せず固定されてるのだろうか。
タイムパラドックスとか過去改変とか平行世界とかはややこしく、また各フィクションの作者によって扱いが違うのでこの辺の問題は考えるのやめた。この「ローラが殺されなかった25年後」世界は、これ以降ほぼ出てこなくて考える材料がないし。
しかもリンチは超越瞑想やアジアの仏教的な考えで話を作っていて、あまりSF的だったり論理的な考え方をしても間違ってる可能性もあるし。
ここは素直に「クーパーの化身ダギーが帰宅してジェイニーEとサニー・ジムと再会できた!やったー」と思考停止する事にした。
もし仮に続編が作られて、この場面以降が描かれるまでは「ジョーンズ家は幸せに暮らしました‥^_^」でいいだろう。

★この新しい「理想的なジョーンズ家」は、この世界で今後も幸せに暮らすのだろう。
この後はまたいつものような混沌とした展開になるので、このシーンを前回じゃなくて最終回の頭に持ってきた、というのは「ジョーンズ家の幸福なシーンを最終回に入れとくので難解な結末を好まない人は、このジョーンズ家の幸福シーンを結末だと捉えてハッピーエンドだったと思ってもいいよ」というリンチなりのサービス精神なんだろうと思った。
そして前回までの26年間に渡るツイン・ピークス世界への労りの精神なのかもしれない

 

 

ワシントン州ツインピークス(1989年2月23日)🗻🗻
f:id:gock221B:20171115040338j:plain
★森🌳
前回ラストのシーンの繰り返し。
2016年から来たデイル・クーパー特別捜査官カイル・マクラクラン)が女子高生ローラ・パーマーの手を引いて、悪の化身ボブを内包する父親リーランド・パーマーに殺害される運命から逃れさせた。
そしてローラの手を引いて進むクーパー。
すると第1章冒頭で「消防士」がクーパーに聴かせた虫の羽音のような不吉な音がする。クーパーが振り返るとローラは姿を消していた。そして森にこだまするローラの絶叫。
ローラがリーランドに殺害される運命は逃れたが、別の悪を内包する母親セーラ・パーマーの時間を超えた妨害(前回にあった描写)により、ローラ・パーマーまたは世界全体は別の良くない運命へと軌道を変えてしまった、そんな嫌な雰囲気が流れた。
ちなみにクーパーはセーラの妨害には気づいていないと思われる。
ローラが消えてクーパーが呆然としていると、クーパーは消える。

 

 

ブラックロッジ⚡
f:id:gock221B:20171126090047j:plain
次の瞬間、クーパーはブラックロッジにいた。
消える寸前、逆回転の音がしたのでブラックロッジからの干渉なんだろう。
片腕の男マイク「これは未来か‥。それともこれは、過去か
第2章でもマイクがクーパーに言っていた台詞。マイクは消える。
第2章では消える前に「誰かがここに居る」と言って消えた。今は言わない、という事は誰かというのはドッペルゲンガーやボブ関連のことだったのかも。
マイクの消え方は、まるでカットが変わったのような消え方。
マイクは部屋の隅っこにいた。
クーパーは、マイクの後を追って違う部屋に移動。
そこには「」がいた。電気の音をさせている。
彼はクーパーに問いかける。
腕「私は”腕”だ」「私はこんな音がする」
シュルシュルシュル‥という現代音楽めいた音が鳴る。
これも第2章にもあった流れと同じ。
腕「それは、通り沿いに住んでいた少女の‥あの少女の物語なのか?
腕「そうなのか?
「通り沿いに住む少女」というのは、昔ニューメキシコで悪の虫が体内に入ったセーラらしき少女のことか?それともローラのこと?
第2章での”腕”は「こんな音がする」までは同じだが「少女の話」ではなく「ドッペルゲンガーをここに戻せばお前は現世に戻れる」みたいなアドバイスをしていた。ドッペルゲンガーはもう倒したので次のフェイズ(ローラのこと)に行ったのか?
恐らく彼らの時間は過去から未来へと流れているのではなく「ウォッチメン」のドクターマンハッタンみたいに現在過去未来を同時に体験している気がする。そしてクーパーが重要な要件を済ませるとRPGゲームの王様のように台詞が変わっている‥そのように見える。
つまり彼らは立体である三次元に時間を足した存在‥4次元人みたいなもので、ブラック・ロッジとは四次元空間に似た空間‥というのは短絡的かな。
カットが変わるとローラがクーパーに耳打ちする。ローラは絶叫して消える。
そして、やはり第2章の時と同じようにリーランド・パーマーに出会う。
リーランド「ローラを探せ
リーランドによるローラ殺害は止めたが、ローラ救出は失敗した。
その影響で消えたローラを探して助けよ‥ということなのか。
第2章での同じ場面‥リーランドにこう言われたクーパーは、現世に帰還しようとしたがドッペルゲンガーの策略でNYのガラス箱の部屋に転送されてしまった。それは恐らくエクスペリメントに惨殺させようとしてのこと(入れ違いに一般人カップルが惨殺された)。今回はドッペルゲンガーがもう消滅してるためか妨害もなくクーパーはすんなり現世に帰還できた。
★このシーンのブラックロッジ住人たちの言動は、一部を除いて第2章とほぼ同じ。
第2章 - gock221B
違うところは、第2章ではドッペルゲンガーについてアドバイスしてくれてたのが今回は「通り沿いの少女」についてに変わっている。
「通り沿いの少女」というのがローラのことなのか、第8章で描かれた過去のニューメキシコでラスボスのエクスペリメントが産んだ悪の虫が体内に入った少女(セーラ?ジュディ?それとも三人は同一の存在か?)の事かはよくわからない。
ローラのことなら「ローラ」とハッキリ言うと思うので後者のニューメキシコの少女の事を言ってたような気がする。
★「通り沿いの少女」と言えば、昏睡中だったと思われるオードリーも現実世界では担当医‥だったと思われるチャーリーに言われてたよね。「君の物語も終わらせる」的なことも言ってたが。オードリーとチャーリーが「通り沿いの少女」にどう関係してるのか。全くわからない。オードリーはドッペルゲンガーと関係してたからか、それとも彼女の見ていた夢の世界が異次元と繋がってたのか‥。オードリーのあの後を描かなかったのは色んな事がバレバレになって神秘性が薄れるからカットしたのだろうか。オードリーの事は好きなのでもう少し救われてほしかった。せめてクーパーにひと目会わせてあげて欲しかった

 

ワシントン州ツインピークス(2016年)🗻🗻 ハイウェイ430マイル地点
f:id:gock221B:20171126090111j:plain
ツイン・ピークス「ジャック・ラビット・パレス」の253ヤード東🌳
赤い髪の、本物のダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)がいる。
彼女はクーパーのドッペルゲンガーによってブラックロッジに封印させられ、化身を作られて使役させられていた。
ダイアン「あなたなの?本当にあなたなの?」
クーパー「そうだ。本当に僕だよダイアン」「本当に君か?」
ダイアン「ええ」
嬉しそうな2人。森の座標に現れていたブラックロッジは消えていく。
さようならブラックロッジ。

★これはジョーンズ家やブラックロッジよりも簡単だ。
この少し改変された世界で、前回までの記憶を持ったままの2人が再会できたというだけだ。
というかゴードンはどうしたんだろう?ツイン・ピークスからフィラデルフィアまで帰っていったのかな?多分そうだろうけど何故ダイアンと一緒に森で待ってなかったんだろうか。それともクーパーとの縁がダイアンほど強くないので次元の狭間に飲まれたのだろうか。
ダイアンの声色や口調は化身だった時と全く違う穏やかな感じ(あの毒舌の白髪ダイアンの方が人気ありそうだけど)

★そもそもクーパーがツイン・ピークスに来る前からブラックロッジに囚われる直前まで、真に愛してたのはアニー・ブラックバーンだったのだが、前回から突然ダイアンが真のヒロインみたいになっていて戸惑う。
アニー役のヘザー・グラハムが出演できなかったからクーパーの元秘書だったダイアンを急遽、真ヒロイン兼「アニーの代役」にしたんでしょう。
アニーはどうした?って事がめっちゃ気になるが、一言も触れないのでどうしようもない。
納得いかないところもあるが、とにかくダイアンを真ヒロインとして描いてる感じだし最終回なので、こちらもそのように気持ちを切り替えて観ることにする。

どこかのハイウェイ(430マイル前)🚙
2人は車で移動している。
第2章でクーパーのドッペルゲンガーが移動してゲロ吐いてたサウスダコタ州の道路と似ている。
ダイアン「本当にこれでいいの?」「そうしてしまったら、この先どうなるか
クーパー「わかってる。丁度その地点に来た。そう感じるんだ」
「見ろ、もうすぐ丁度430マイルになる」
クーパーは巨大な送電線がある「430マイル地点」とやらで停車する。
送電線からは電気の音がする。
このツイン・ピークス世界での電気は、もう視聴者にはお馴染みだが次元間‥世界と世界の狭間を埋めるハイウェイだ。だから視聴者には「違う世界に行こうとしている」事はわかる。
まだよくわからないがクーパーは新しい何かをしようとしている。430マイル地点を越えると今までに描かれていない種類の新しい何かが起こるらしい。
クーパー「ここを越えれば全てが変わるだろう
2人はキスして覚悟を決め、車を走らせて430マイル地点を越える。
電気がまたたく‥。

どこかのハイウェイ(430マイル越え)🚗
別の世界(平行世界?)に行ったクーパーとダイアン。
車で走行したまま、一瞬で夜になった
どうやら平行世界の、元の世界と同じ時間ではなくズレがあるようだ。
2人は無言で車を走らせる。恐らく2人は記憶を保ったままだ(そうでなければ別の世界に行く意味がない)
しかし何で430マイル越えで別の世界に行くとクーパーが知っていたのかは謎(ダイアンの耳打ちか?)
視聴者にできるのは「430マイルを越えたら別世界に行く」というクーパーの台詞を鵜呑みにする事だけだ。
★では何故、別世界に行く事にしたのか?これも推測するしかないが「ローラがリーランドによって殺される悲劇」は防いだがセーラの時空を超えた新しい妨害でローラは消えた。
そして、さっきのブラックロッジにローラは居た。
という事はセーラの妨害によってローラは「殺された訳でもないのに殺されたも同然」の状態にされ、強制的にブラックロッジ送りになってしまった。そして絶叫して消えて嫌な雰囲気だけが残った。
早い話、ローラ救出が失敗して‥この世界はもうアカン、という事になって平行世界に行くしか手段がなくなったのだろう。
「もう一回過去に戻って」とかはダメなんだろう。何故ダメかはわからん。
よく考えてみれば前回までは現世と異次元だけ考えてればいいから楽だった。
今はもう過去改変と平行世界まで加わってしまった。
こうなってしまってはもう物事の結果から過程を推測していくことによってしか流れが掴めない。
ところで「430マイル」を越えて走ってる映像「ロスト・ハイウェイ」そっくりだったね。
ロスト・ハイウェイ」もまた犯罪を起こしたかもしれない男がある日突然、別人になっているという映画だったが。。本作を念頭に置いて再見したら今までと全く違う楽しさがありそう。4Kのやつ買って絶対観ようと思った

 

 

430マイルを越えた違う世界のどっかの町
f:id:gock221B:20171115043405p:plain
★モーテルの前🏩
無言で車を走らせる2人はモーテルで停まりクーパーがチェックインしに行く。
助手席で待ってるダイアンがモーテルの入り口を見ると‥、柱の陰からもう一人のダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)が出てきてこちらを見ている。しかし無視するダイアン。
チェックインを済ませたクーパーが出てくると、もう一人のダイアンは消えていた。
‥このシーンめちゃくちゃ怖い!!
このドラマで初めてゾッとした。今までは怖いキャラが出てきても、一体どういう存在なのか想像がつくから怖さはなかったが、このもう1人のダイアンは謎すぎてめちゃくちゃ怖かった。幽霊を見てしまって背骨に氷を入れられたような怖さ(幽霊見たことないので想像)
ひょっとして、こっちの世界に最初から居たダイアン?だとしたら何故2人がここに来るのを知ってたのかがわからないし、ひょっとして今この世に出現したのかもしれない。ダイアンが来るのを知ってたとしても「自分が見てる姿」をダイアンに見せるだけで何もしない理由もサッパリわからない。
車中のダイアンが驚きもしないという事は「こっちに来ればもう一人自分がいる」くらいは知ってたってこと?
チェックインを済ませたクーパーが出てくるがダイアンは今見た「もう一人の自分」について一切喋らない。それもまた謎。
今まで本作に出てきたドッペルゲンガーは「ブラックロッジに入ったら出来て、本人になり替わろうとするもの」そして化身は「種を元にして異次元の住人が不思議な力で作った即席ドッペルゲンガー」‥みたいなものだと判明しているが、今更ネタが割れてるドッペルゲンガーや化身を出してくるわけがない。つまり正体不明のマジもんのドッペルゲンガー。因みにダイアンも、もう一人のダイアンもこの後一切出てこないので謎のままだ。
出された情報だけで推測するなら「こっちの世界に最初から居たダイアン?」と思うくらいしかない。
‥というように、何もかもが謎過ぎることが怖いんでしょうね。

★モーテル(夜)🏩
ダイアンが部屋の灯りを点けるがクーパーは消してくれと言い消灯。
苦難の末、25年ぶりに会ったというのに、あの優しいクーパーが灯りを消してお互いを見にくくしたがるだろうか?何かが変だ
愛し合う2人。
ここで流れる曲‥The Plattersの「My prayer」は第8章でウッズマンがラジオ局に乱入して局員たちを殺害してるシーンでも流れていた。
www.youtube.com

25年以上ぶりに再会して愛し合ってるはずのクーパーとダイアンは全く幸せそうな雰囲気ではなく嫌な雰囲気。
クーパーは怖い顔してSEXしてるし、ダイアンは終始なにかに怯えているようだし途中からは遂に泣き出してしまう。明らかに何かがおかしい。良くない事が起きている
この後の展開を考えると、あの何十年も前の並行世界のラジオ局の人間に影響を与えたウッズマン電波に乗った「My Player」が次元も時間も超えて、この部屋の二人にも干渉したのだろうか?(ちなみにラジオから流れてるわけではなく劇判)
前回、セーラが25年前のローラに影響を及ぼしたのだからあり得るのかもしれない。
セーラの内部が通じているっぽいエクスペリメントが悪の神だとすればウッズマンは悪の天使みたいなもんだろうし、エクスペリメントのパワーを借りてそんな不思議な事ができたとしてもおかしくない。
リンチ「好きな曲だからもう一回流そうっと」そんな事あるわけない。
理由がある。

★モーテル(夜)🏩
翌朝、一人で目覚めたクーパー。辺りを見回すがダイアンは居ない。
置手紙には「リチャードへ」と書いてある
クーパー「リチャード?」
ダイアンの手紙「読む頃には私は居ない。どうか探さないで。私はもう貴方がわからない。この関係が何だったにせよ、もう終わり。リンダ(より)」
リチャードとリンダ
第1章冒頭で「消防士」が出したヒント。まさかクーパーとダイアンの事だったとは。
同時に出したヒント「430」はさっき出た。「二羽の鳥と一石」は前回ゴードンが言ってたブラックロッジに囚われる前のクーパーが言ってた最後の言葉。この一石二鳥の「二鳥」は現在の作中に出ている「対のもの」が多すぎてどれの事か特定できないので忘れよう。というかツイン・ピークスの符号は判明したら大抵しょうもないので別にどうでもいい。
クーパーはモーテルの外に出る。
クーパーは怪訝な顔。モーテルが入る前と違うモーテルに変わっている(部屋の内装は同じに見えたけど)
え、モーテルに入ってる間また別の世界に行った?
不吉な「My Player」が流れたせい?そもそもダイアンは変化なかったがSEXしてる時のクーパーは何で怖い顔してたの?もう一人のダイアンのせいか?というかダイアンがもう一人いるんだからこの世界に最初から居たクーパーも来てたのか?というかチェックインした時や夜の間に最初のクーパーと、この世界に前から居たクーパーが入れ替わってたりしたらもう訳わからん(しかしクーパー入れ替わりはさすがにないだろ)
そもそも、SEXしてる時まではまともそうだったダイアンは置手紙に、リチャードとかリンダなどと書いてしまっている。ダイアンもまた別人になってしまっている。
今までに培ったツイン・ピークス方程式が通用しない領域に突入して混乱してきた。。
だけど「何だかよくわからないけど面白いな」と思ってリンチ作品を繰り返し観てた10代~20歳前後の頃を思い出して正直ワクワクしてきた。
クーパーは一人で車に乗り、走らせる。

 

テキサス州オデッサ
f:id:gock221B:20171126105810j:plain
★ダイナー「ジュディのコーヒーショップ」🍴
走行中「ジュディのコーヒーショップ」というダイナーを発見。
フィリップ・ジェフリーズやゴードンが言っていた「怖ろしい存在『ジュディ』」ってこの店のこと?それは勿論、違うんだが全く何の因果もないのにジュディと名付けるわけはない。何かある。
クーパーはジュディに入る。
クーパー「ウェイトレスは君の他にもいるのか?」
クーパーに訊かれたベッキーと同系統の、美人だが幸せになれなさそうな雰囲気のテキサス美人ウェイトレス(フランチェスカイーストウッド)は「もう3日も休んでいる」と言う。
クーパーは大好物のコーヒーを飲む。
が、ノーリアクション。明らかにわざとやってる演出。
ちなみに前回、何十年も現世で悪を重ねてきた不死身のクーパーのドッペルゲンガーは、本物のクーパーが大好物のコーヒーを欲しがらない事がニセモノのサインだとアンディ保安官補に見抜かれ、善良で小柄なアンディの奥さんルーシーに撃たれて死んだ。
関係ないが一部始終をいかにもリンチっぽい面構えの老夫婦が見ている。
f:id:gock221B:20171126105909j:plain
ウェイトレスが荒くれテキサス男たちにウザ絡みしている。
最終回まで来て今まで何度も書こうとしてたの今思い出したがリンチって悪をよくわかってますよね。。悪というのはウザ絡みだよ。ボブやらドッペルゲンガーやら町のチンピラなどの悪人は、女や子供を殺したり犯したりするウザい奴ばっかりだった。そういうカッコよさとか計画性やカリスマ性などの欠片もない悪の煮凝りの様な淀みから這い出たゴキブリの様なものこそが悪だと思う。
クーパーは「やめろ」と言い荒くれ者に囲まれる。お、ヒーローっぽいシーン?
するとクーパーはテキサス男に対し、全力で急所蹴り!そしてもう一人の男の足を銃撃!
明らかにやりすぎ。さっきから態度が微妙に尊大だし何かがおかしい。
クーパーはさっきのウェイトレスに「紙切れにさっき言ったウェイトレスの住所を書いてくれ」と言う。
クーパーは男達から取り上げた銃をフライヤーで揚げる。えっなんで?
クーパー「この温度で爆発するかどうかはわからないが‥下がった方がいい
そう真顔でコックとウェイトレスに言う。何か変。心配だ‥
クーパー「心配しなくてもいい わたしはFBIだ
何この間抜けなシーン?
まるでクーパーが「自分の事をFBIだと思い込んでる変なおじさん」みたいに見えてきた。
ダイアンが置手紙に書いてたように430マイルを越えて以降、もしくはモーテルで寝てる間に、さもなくばその両方。
クーパーも世界を横断する度に、徐々に人格が変わっていってるのか?
クーパーの記憶と意識で動いてローラ救出に向かってるようだが何かが違う。
何かが違うので以降、クーパーの事は「リチャード(クーパー)」と表記することにした。キリッとした真クーパー、丸々1話分くらいしか出なかったな

キャリー・ペイジの家🏠
f:id:gock221B:20171126140848j:plain
しばらく進むと、デズモンド捜査官が消えた時やリチャードが幼児を轢き殺した時にカール・ロッドが人魂を目撃した近くにあった「324310」「6」のプレートが貼られた電柱があった。電気の音もする。
リチャード(クーパー)がこのプレートを知ってるかどうかは知らんが電気の音に反応。というかこの電柱って、そもそも何なんだろう?全部違う場所なので住所じゃないだろうし。異次元ポイントって事だけはわかる
とにかくリチャード(クーパー)は家のドアをノック。
中の女性「どちら様?」
リチャード(クーパー)「FBIです
クーパーがFBIだと自称するたびに笑えるのは何故なんだろう。
吹き替えも若干、間抜けに演技してる気がする。
ドアを開けたのは何とローラ・パーマーだった。
リチャード(クーパー)「ローラ‥!」
しかし彼女はローラではないという、自分はキャリー・ペイジだと名乗る。
それにしてもリチャード(クーパー)は何故ローラの居場所がわかったのか。怖ろしいと噂の「ジュディ」の名を持つ店で働いてたからなのか、それともブラックロッジのローラの耳打ちで最初から知っていたのかもしれない(「ローラの耳打ち」便利だな)
リチャード(クーパー)「君の父親の名はリーランド」
キャリー(ローラ)「へえ、それで?」
リチャード(クーパー)「母親の名前はセーラだ
キャリー(ローラ)「セ、セーラ‥。い、一体どういうこと??
急に狼狽えた。明らかに目に見えて動揺している。
父の名前では動揺せず、今最も旬で邪悪な存在のセーラで動揺した。
キャリー(ローラ)はクーパーを怪しんでるし、このキャリー(ローラ)の父親の名前がリーランドじゃなかったのなら「それで?」ではなく「違うけど?!」とか強く言うはずなのでリーランドで合ってるんだろう。
ではセーラの名前も合ってたのだろうか。合ってなかったとしても魂に響いて恐ろしくなってるようにも見える。
どんどん、面白くなってきた。
やはりラスボスを内部に秘めていそうなセーラが、悪の焦点なのか?
リチャード(クーパー)「説明が難しいんだが‥僕は君をローラパーマーという少女だと思っている。君を母親の家に連れて行きたいんだよ。君がかつて、住んでいた家にね。とても重要な事なんだ。ワシントン州ツインピークスに行こう
無茶苦茶な説明だ。だが丁寧に説明すればするほど狂人度は上がってしまう。
キャリー(ローラ)は「疑ってるけど‥、今はここを離れなくちゃいけないからFBIのアンタに連れ出されるなら好都合」みたいな事を言う「支度するからちょっと家入ってて」
入ると、頭を撃ち抜かれた男が死んでいた。
このローラは「自分がローラじゃない」と認識してるのに、さっきのリチャード(クーパー)の訳のわからん説明で行く気になるのも変だし、他殺体がある部屋にFBIを名乗る男を招き入れるのも変だ。
リチャード(クーパー)は他殺体をしげしげと見た後、違う方向を見る。
壁に置いてある皿と馬の置物がアップになる
FBIのくせに、目の前に他殺体があるのに全然関係ない馬の置物を見て現実逃避している。リンチの間の抜けたギャグが冴え渡り、爆笑。
キャリー(ローラ)とリチャード(クーパー)は死体を前に、コートや食べ物の話をしている。遠足気分だ。こいつら一体どうなってるんだ‥というか今回面白いな。
第1章のNYガラス箱の部屋でエクスペリメントが出てきて「なんじゃこりゃ!」と思った時の新鮮さを思い出した。第1章と最終回は感触が似てる。
キャリー(ローラ)「とにかくこの腐ったオデッサの町からは出られそうね
おい‥逆だろ?本当は普通の町オデッサから腐ったお前が出ていくんじゃないのか?さっきの死んでる男、殺したの。お前だろ
★遥か昔、神の様な「消防士」と謎のセニョリータが創り出したローラ・パーマー。
この「悪の化身ボブに対抗する光の戦士」みたいな後付けで、死後26年経ったこの新シリーズでは過去改変によってとうとうガチで生き返ってしまった。
そんな感じで本作の中でもクーパーとローラは一際、特別なキャラクター。
クーパーは終始活躍してたのでいいとして、ローラはどうも昔から色んな男とSEXしまくったりドラッグやりまくったりで、今回の生きて大人になった並行世界のローラ‥キャリーもパッとしない生活をしているっぽいウェイトレス。家で男が死んでるし、多分キャリーが殺してるし、そしてこの男もどうせまた同情の余地のない、ろくでもないカスだったに決まってる。
一体ローラのどこが特別な女性なのかサッパリわからない。
そこが可笑しい。
リンチが、まるでローラのことを救世主のように扱ってるから、こちらもそのような心積もりで観てたが、ローラの一体どこにその要素があるのか?
神の御業は我々には計り知れんというところなのか(たとえば片手しかないゴム手袋を付けたヒョロガリ英国青年だけがキラーボブを斃せるとか)
どうでもいいがローラとかキャリーとか名前が日本のギャルっぽい。
関係ないけどローラ役の女優さん、若い時は好きじゃなかったけどオバサンになった今の感じ結構いいなと思った。
何か凄く良い中年女性の身体つきをしている。骨太の感じ。
それに、やっぱり妙なスター性がある。

ツイン・ピークスに向かうハイウェイ🚙
f:id:gock221B:20171115050923j:plain走行中の車内のキャリー・ペイジ(ローラ)。
異常に寡黙なキャラになってしまったリチャード(クーパー)は黙ったまま。
キャリー(ローラ)は、後ろから車が着けてきてるんじゃないか気になったりオデッサでの暮らしの愚痴を語るが、リチャード(クーパー)は特に返事しない。
殆ど台詞なしで車で走ってるだけのシーンが延々と続き、この一連のシーンが本当に異常なまでに長い!
10分くらいろくな会話もなく走って‥ガソリンスタンドに停まり‥給油して‥走り出した‥
「やれやれ、やっと事が動き出した‥か」と思っていたら
そのまま3分間ほぼ無言で走行してる辺りで飲んでたコーヒー噴きそうになった
現実か!
現実のドライブじゃないんだから!「ニーチェの馬」観てるのかと思った。
本シリーズはリンチの現在のリズムで間を取っていて、会話シーンでも平気で4、5秒間が空いたりしていた(次第に慣れて行って普通のドラマの方が不自然に見えてきたりもした)。いつだったかロードハウスでバイトが掃除してるだけのシーンが5分近くあった事あるが余裕で記録更新!しかも「オードリーのあの後」などを始めどうなったか知りたい要素が山盛りの上に、まるで宇宙が開闢するかのように新たな謎が増え続けてリンチに訊きたいことが山ほどある視聴者をわかってて、わざとやっている(視聴者は「あの‥」とリンチに話しかけたいが、肝心のリンチは真顔でこちらを見たままメリーゴーランドで回ってるので会話できない光景が頭に浮かんだ)
このくだり、リチャード(クーパー)とキャリー(ローラ)に感情移入して欲しかったのかな?
最初はイラッとしたがやがて傑作だと思うようになった
 

 

ワシントン州ツインピークス🗻🗻
f:id:gock221B:20171126143303j:plain
★前の世界ではパーマー家だった屋敷🏡
約13分間、ろくな会話もなしで目的地に到着した。
そんだけあれば、もっと色々話せただろ~。まあ意図的なものだから仕方ない
出発する直前、キャリー(ローラ)に「ツインピークスって遠い?」と訊かれたリチャード(クーパー)が「物凄く遠い。」と言っていた事を思い出し「本当に物凄く遠かったな!!」という気持ちになってニヤリとさせられた。
確かに「テキサスからワシントン州ツインピークスは遠かった」という実感は持てた。途中で眠くなったがリチャードが頑張って運転してるから我慢した。
このドライブで怒り狂う人も多そうだが僕は好きだった。だが若かったり虫の居所が悪かったら怒ってたかも(しかし最終話まで観てる人って中年の大ファンばっかりだろうから今更キレる人もいないだろ)
とにかく、前の世界ではパーマー家だった屋敷の前に着いた。
キャリー(ローラ)の手を取って進むリチャード(クーパー)。
1989年のツインピークスの山中にタイムスリップしてのローラ救出‥に失敗した時の様な構図。当然わざとでしょう。
リチャード(クーパー)はたっぷり間を取ってドアをノック。
中から出てきたのはセーラ・パーマーとは全く別人の、至って普通の中年女性
「セーラ・パーマーなど知らない、ここは自分の持ち家」と言う女性
この家はシャルフォント夫人という女性から買ったという。
そしてこの女性の名前はアリス・トレモンドだという。
★シャルフォント・トレモンド夫人というのは旧シリーズと劇場版で出てきた、明らかにこの世の人間ではない老婦人の名前。
f:id:gock221B:20171126145727p:plain
ちなみに一度訪問して会ったドナが、後日トレモンド夫人を再訪すると全く別のオバサンが出てきて「私がトレモンドですけど?」と言ってドナがビビる(ということは名前を騙っていたので本当の名前ではなかったのかもしれない)
劇場版ではローラに「コンビニエンスストアの二階」に続く絵をくれたり、ボブや小人や跳び男たちと一緒に「コンビニエンスストアの二階」にいるシーンなどもあった。完全に異次元の人だ。いつも連れていた孫は(この世界で邪悪な者が好む)クリームコーンを使ってマジックの練習したり跳び男っぽいお面を付けてたりした。
喋るとあまり邪悪そうではないが、どうも見てると不吉な陣営の者に見える謎の人物。
上品な老婆の顔だけが持つ怖さを遺憾なく発揮してて旧ツインピークスでベスト3に入るくらい好きなキャラだった。他にも「ブルー・ベルベット」「ワイルド・アット・ハート」や「マウス・オブ・マッドネス」のピックマン夫人役でもカッコよかった、この女優さんは当然亡くなっているがキャラの名前だけでも出て嬉しかった
この世界の、トレモンド夫人は今リチャード(クーパー)とキャリー(ローラ)の前にいる普通の女性。だがシャルフォント夫人から買ったという。前の世界のシャルフォント・トレモンド夫人が分裂している?どちらにせよ、この世界のパーマー家の屋敷も不吉な空気に包まれている事は間違いなさそうだ。
とにかく今目の前のアリス・トレモンド夫人にこれ以上訊いても何も出ない。
「ここはシャルホン夫人から買ったアリス・トレモンド夫人の家。セーラ・パーマー知らない」情報はそれだけなので、もうどうしようもない。
超長い道のりをドライブして来たのにションボリと引き返す2人。
ドライブシーンがクソ長ったために、彼らの徒労感はいやがおうなしに伝わってきて可笑しくなってきた(クーパーに至っては平行世界を幾つか横断したのに)
我らがヒーローと何も出来ない救世主が、ヤバいほどしょげ返っている。
ドライブに13分も使ったので、もう放送時間が残り少ない。
「26年間に及ぶツイン・ピークス・サーガがとんでもない終わり方しそうだ‥」と、興奮してきた。
車に近づき、キャリー(ローラ)が振り返って屋敷を何となく見る。
リチャード(クーパー)も同じく振り返る。
過去改変の件から考えると、振り返るのは敗北フラグであまり宜しくない行動
リチャード(クーパー)は自己の内面を見つめ何か考え始める。
そして言った
リチャード(クーパー)「いまは何年だ?
えっ‥そんな台詞を最後にわざわざ言うって事は、パーマー家が住んでないくらい時代がズレてる平行世界に来てしまったかもしれないってこと?
モーテルで寝てる間にも横断したようだし、お目当ての世界に来れてない?
違うのなら最後にわざわざこんな事言わないだろうからズレてるんだろう。
近未来(アリス・トレモンド夫人が何年か後にリーランドに売る)なのか、それとも過去(パーマー家がシャルフォン夫人に売ってアリス・トレモンド夫人へ)シャルフォン夫人はコンビニエンスの二階勢だから後者の「パーマー家は過去住んでた」って方かな。
そう言われると微妙に何年なのかわからないシーンばかりだった(そのためにテキサスを舞台にした?)
だが同時に「目的を失ったクーパーとローラが途方に暮れてる」という雰囲気を強調するだけのシーンにも見える。何とも締まらない。
「いま何年?」と訊かれてもパートから帰って疲れ切ってキッチンに座ってる母親の様な顔で元気のないローラ。
するとパーマー家‥いやアリス・トレモンドの屋敷の中からセーラ・パーマーの声で
セーラ・パーマー「 ロ~ラ~~ 」
と聴こえる。めっちゃ怖い
するとキャリー‥いやローラはいつもの身の毛もよだつ異常に神経に来る絶叫
f:id:gock221B:20171115050721j:plain
リチャード(クーパー)、ローラの絶叫にビクッ!とする。
アリス・トレモンドの屋敷‥いや、セーラの家は電気がバッとまたたき、シュボッ!という音とともに全ての電気が消える。多くの謎を残したまま‥
f:id:gock221B:20171126224915j:plain
その後スタッフロールのバックで、ブラックロッジでローラがクーパーに耳打ちしてる場面が流れて終わる。一体何を耳打ちしてたんでしょうね。。
そういえば第1章冒頭で「消防士」の屋敷にクーパーが居て「リチャードとリンダ」とか言われてたシーン、あれは何時の時系列(と言っていいのか)だったんだろう。


The END


▲▲
f:id:gock221B:20171126155132g:plain
最終回だが僕は凄く面白かった。
本シリーズの中で1、2を争うくらい好きな回ですね。
最後に無茶苦茶にして終わるのは皆わかってる事なので「観たらムカつくかな」と想像してたので意外だった。
正攻法の一番いい回は第16章(クーパー復活、オードリーのダンス回)だと思うが、今回の最終回は第1章にも似た、新しい要素や謎を打ち出してくる新鮮さ、リンチの現役感や現在進行形さが出ていて最高。
逆に言うと、前回の第17章が実はあまり好きじゃなかった。
なぜ黙ってたかというと最終回を目前にテンションを下げたくなかったから。
ブレナン夫妻の活躍や裕木奈江さんの大役は嬉しかったけど、あからさまに以前から匂わせてた「フレディがボブをやっつける」展開や、全員同時に同じ場所同じ時間に集合する少年漫画みたいな嘘くさい展開とか、タイムスリップでの過去改変とかを出してくる深夜アニメ臭さが苦手でした。
というか、ただでさえ何でもありのツインピークス世界で過去改変とかやったら、もう‥何でもあり得過ぎて良くない感じがしたんですよね。
だけど今回は、中途半端に過去改変したあげく並行世界に行ってしまう(しかも何駅か乗り過ごす)
その後の展開‥、めちゃくちゃ怖い「もう一人のダイアン」や、置手紙を書いてたのは真ダイアンだったはずなのにリンダになってしまってる。クーパーの性格が変わっている。「ジュディ」というダイナー。キャリーという名になっているローラ‥などなどのツインピークス方程式で解けない謎が次々と放たれ、リンチの間抜けなギャグも満載!で満足しました。
というか前回までの話が全て今回の前振りにまで思えてきた‥。
色んな作品内のツイン・ピークス:ルールを散々、視聴者に植え付けたところで、それらが通用しない最終回をぶつけてくる感じ?その感じが僕は良かった。
リチャード化したクーパーの間抜けな口ぶりや、長すぎるドライブは笑ったし。
ラストのセーラだが、セーラは前回「2016年の家に居ながら25年前のローラの運命に影響を与える」という離れ業を見せたのでローラへの呼びかけはまあ、そんなに不思議ではない。インフィニティストーン2個持ってるくらい強い
ラストだけ見ると、旧シリーズの「悪を制したと思ったら一杯喰わされたエンド」を踏襲した感じか(というか、そうなると劇場版での、殺されたが天使に救済されたローラは何なんだったんだろう)
また数年後に続編が始まったら最高だし「この第18章にて全て完結」と言われても、まあそれはそれで受け入れられる。
もし続編が作られた時、クーパーとローラーとセーラ以外、全てこの新しい世界でも面白いかもしれない(だってこの新シリーズは旧キャラより新キャラや新しい要素が良かったので)
前回第17章を観て、最終回には期待してなかったんですが蓋を開けてみると予想を良い意味で裏切られました。
数々の放り投げられた謎とかは、最終回を観た直後のせいか割とどうでもいい(なにしろ世界そのものが既に放り投げられた後だし‥)
★やっぱり「18時間の長い映画を18分割したようなもの」と言われてただけあって、最初の6話くらいはネタフリばっかで正直あまり面白くなかった。
中盤動き出して、終盤はずっと面白かった。やはり全18話を三幕構成で作ったのかな
1話づつ観るドラマとしてはバランス悪いが、何ヶ月もかけて長ーい映画を観たと思えば「このクソ長い映画、面白かったなぁ!」という感覚が残った。
だがその反作用として、主人公クーパーが白痴と極悪人に分裂してしまい、まともなクーパーが観れない。代わりにゴードン&FBI勢が主人公役を努めていたものの主人公クーパーが捜査官としてまともに稼働できなかったのが残念でもあった。加えてツイン・ピークスのお馴染みキャラの出番も殆どなしで、観ていて安心する展開が殆どなかった。
だから今回のシリーズ自体は、まるでドーナツの様に中心を欠いた代物になっており、旧ツインピークスみたいに何度も繰り返して観る魅力には乏しかった。
でも面白かった。
長所と短所は表裏一体で、安定感はないが「一体どうなるのか?」というワクワク感があった。
リンチが打ち出す、大衆受けしない新しい展開へのチャレンジ精神に一番感動したかもしれない
それにしても我らがヒーロー、クーパー捜査官のファイナルアクションが
「ローラの絶叫にビクッとする」だったとはね。
やっぱ好きだわツイン・ピークス。また帰ってきてよ
★旧シリーズ、FWWM(劇場版)、マルホランド・ドライブとかロスト・ハイウェイインランド・エンパイアとかも本シリーズを踏まえて観ると以前と全然違って観えそうなのでどれも再見すると楽しはず
★好きな回は第111141618章。
★好きな旧キャラはアルバートローラ(キャリー)カール・ロッドクーパー
★好きな新キャラはジェイニーEタミーミッチャム兄弟ブッシュネル
★また全18話まとめての感想を本や映像ソフト買った時に書くかもしれないが僕の感想はとりあえずこんな感じでひとまず終わります。

 

そんな感じでした

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
#1
 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12 #13 #14 #15 #16 #17

gock221b.hatenablog.com

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ 

www.wowow.co.jp

www.imdb.com

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

 
TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

 

f:id:gock221B:20171126161901g:plain

「シンクロナイズドモンスター(2017)」いい映画だと思うのだが悪役があまりにも腹立ちすぎて楽しめない領域に食い込んでいた

f:id:gock221B:20170516074606j:plain
原題:Colossal 督:ナチョビガロンド
制作国:カナダ、スペイン 上映時間:109分

 

f:id:gock221B:20171122023742j:plain
ニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)は、失業してからというもの無職なのに毎晩酔っぱらって暴走していたら同棲中の彼氏ティムに追い出されてしまう。何もかも失ったグロリアが向かったのは故郷の田舎町。
そこで再会した幼馴染のオスカーに誘われ、グロリアは彼が営むバーで働き始める。
一方、韓国のソウルで突如巨大な怪獣が現れる。
その怪獣は25年前に一瞬だけ現れた怪獣だった。
テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、グロリアはある異変に気付く。
それは酔っぱらって近所の公園でフラフラしている自分とソウルの怪獣の動きがシンクロしているということだった。。
みたいな話

 

f:id:gock221B:20171122023801j:plain
という、あらすじ聞くと楽しそうだが故郷の幼馴染の男オスカーが、最初はいい奴風なのだが自分のテリトリーに入ったアン・ハサウェイを支配しようとして徐々におかしくなっていく。。
アン・ハサウェイは彼の支配を逃れて自分の人生を始める事ができるのか的な話。
SFや怪獣映画というよりはミニシアター系映画的な、せせこましい人間関係やそのメタファーとして怪獣や巨大ロボットが出てくる感じ、スタンドっぽくもある。
怪獣やソウルの被害とかの描き方はかなり適当なので、そっちの事はあまり考えない方がいい気がする。
グロリアはだらしない系の女性で、オスカーは後半めちゃくちゃサイコ野郎っぽく見えるのだが実のところ彼は普通の男だろう。普通にしてたらいい奴だがテリトリーに入った時だけ腐りっぷりが見える小人物、こういう人はめちゃくちゃ多いと思う。
一回寝たり付き合い始めたら豹変する‥とかはあるが特に何の関係もないのに勝手に嫉妬してどんどん気が狂っていく、「たぶん最初は本気で親切にしようとしてた人だったんだろうけど一度嫉妬して以降は完全におかしくなっちゃったんだろうな」という感じや出来るだけ暴力に訴えない感じが実にリアル。それだけに嫌事を親身に感じてイライラがたまった。
オスカーよりはマシだが、神経質な元カレもあまり良くなさそうだし。。
だけどこの映画の構造や美術に色んな工夫してあったのと、オチも意外で爽快で楽しかった(だけどオチのパートになると、やたらとスローになってドヤ感を出しすぎ感もあった)。
だから客観的に考えると全体的に良作だと思うけど、オスカーがあまりにも嫌な奴すぎて楽しめない領域にはいるほど嫌な奴だった(良作だとは思うけど香川照之のキャラが嫌いすぎて「クリーピー 偽りの隣人」が楽しめない感じに似ている)

 

そんな感じでした

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━

映画『シンクロナイズドモンスター』公式サイト | アン・ハサウェイ主演。ナチョ・ビガロンド監督作品。ダメウーマン⇔大怪獣 シンクロ率100%

www.imdb.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20171122030028g:plain

#sidebar { font-size: 14px; }