gock221B

映画その他の感想用ブログ(2015年開設) http://gock.flavors.me/

「プリズナーズ(2013)」ドゥニ・ヴィルヌーヴ/これを観てブレードランナー2049が凄く楽しみになった

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原題: Prisoners  監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作国: アメリカ 上映時間: 153分

今年になるまでこの監督知らなかったが「ブレードランナー 2049」の監督なので2049公開までに監督作観とこうとボチボチ観始めた。これで四作目。あと2作くらい観てないのある
とりあえず現監督の中で一、二を争うくらい画がカッコよすぎる事と、反則ギリギリの終盤展開を繰り広げて観終わった後に考えさせられる終わり方が多いのが作家性かな?とわかってきた
特に「ボーダーライン」は今思えば、終盤で「主人公は、実は脇役でした」「脇役だったあいつは実は主人公でした」‥って展開はかなりズルイい。
すごく面白いので文句言う気は起らないが、もし上映時間がもっとタイトで重厚な画面じゃなかったらシャマランみたいにアホ扱いされてた可能性もある(まあシャマランも画面かっこいいけど)。
この監督と「バードマン」でお馴染みのイニャリトゥ監督は重厚な画面と、上映時間を二時間以上にする事によって如何にも重要な大作っぽく見せる技術に長けていると思う(ここ近年、凄いと思わせたい時に重厚な画と長い上映時間は必須で、賞が欲しい映画と凄いと思われたい演劇は描くことがもうない時も「何でもいいからもっと時間伸ばせ!最低でも二時間半にしろ!」と言われるらしい)

アメリカのペンシルヴェニア州の田舎町。
合理的な考えと行動の、無神論者で独り者の有能な刑事ロキ(ジェイク・ギレンホール
鹿狩りが趣味でキリスト教原理主義者&アメリカ万歳系の保守的な父親ケラー(ヒュー・ジャックマン)。
この2人が主人公。この2人の対比で見せていく

ケラーヒュー・ジャックマンは、妻グレイス(マリア・ベロ)と兄と妹の子供達と幸せに過ごしていた。
感謝祭の日、6歳になる末娘が隣人フランクリン(テレンス・ハワード)の家の娘と一緒に行方不明になる。
現場近くで目撃された怪しいRV車に乗っていた青年アレックス(ポール・ダノ)が逮捕される。
冒頭でヒュー・ジャックマン父子が狩った鹿と、犯人だと見なされているポール・ダノのRV車内からの視線で見る誘拐された少女達‥双方の水滴の付いたガラスごしの画が被る。
どちらも狩られるものだと言いたいのだろう。
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こういうのがイチイチうまいですよね
逮捕されたアレックスだが10歳程度の知能しかなく、まともな証言が一切得られないまま釈放される。
証拠もないし、ロキは「アレックスはシロ」だと思う。
ケラーは、娘が行方不明になって数日経ってるのに一切進展を見せない警察の捜査やロキ刑事に不信感を抱き、娘の居場所を聞き出すべく自らアレックスを誘拐、監禁、拷問を始める‥
というのが物語の発端。

ロキ刑事の捜査は実は順調に進んでいるのだが、ケラーは警察を信じていないので勝手に捜査を始める。
まるで童話の様に、ロキとケラーは対照的な人物に描かれてて、刑事らしく客観的な考え方かつ合理主義者のロキ刑事は好感が持てる。
ケラーは悪人ではないし家族を大事に思ってる真面目な父親なのだが、あまりに主観的で、平時ならともかくこういった異常事態には自分と家族さえ良ければいいというモードになってしまうマイルドヤンキー。日が経つにつれて鬱になった妻や息子をほったらかして止めていた酒も飲み始める。好きになれんわ‥
昔だったらロバート・デ・ニーロがよくやってたアメリカ田舎の右翼系親父キャラ。
基本的には善人なんだが、自分が思い込んだら恫喝や暴力で意見を通そうとする。
「自分は良い事をしている!」と思い込んでるので静止不能のジャガーノート
非常に良い人のヒュー・ジャックマンだが、この役をしてる時の顔がマジで怖い。
激怒してるウルヴァリンの時より怖い。身体もデカいし。
その怖さは多分、あまりに自分の考えを妄信してる超主観主義者だからだろう。
ケラーはアレックスを監禁して、自分と同じく娘を誘拐されたテレンス・ハワード演じる隣人と共に単純な拷問を繰り返す(単純に恫喝しながらブン殴り続けたり、身動きできないほど狭い部屋に閉じ込めて熱湯や冷水を浴びせる)
娘がいなくなって3日とか経った親が「もし娘が生きてたとしても、誰も世話してなくて水さえ飲めなかったら死ぬ!」と心配して焦るのはわかるが、証拠も何もないのに思いこみだけでこの行動は完全にアウトですよね。
隣人夫婦も自分達も娘が帰ってきてほしいから通報こそしないが完全に引いている。

監禁された哀れなアレックスはケラーに殴られすぎて真っ赤に腫れあがったトマトみたいな顔になって超可哀想。
この顔の見せ方も、頭に被せてある袋を取る→洗面台に隠れている→バーン!という音と共に無残な顔を見せる。と、凄くうまい
これを観てる俺の頭の中のアメリカ人が「オーマイガ‥」的なリアクションをする
それと全く同時に、これを見せられた隣人の妻が「オーマイガ‥」と言う。
完全に映画と自分がシンクロ。
可哀想だしケラーの行為は良くないのだが、映画の展開的にアレックスが真犯人の可能性もある。
実際に主人公が独自に捜査して無能の警察は何もやってない映画もよくある。
その場合「主人公が捜査して良かった。警察は何やってんだ!」と思わされる
ケラーの独走のおかげで娘が見つかったりしたらフィクション的に「お、おう‥。法的には正しくないがケラーの独走は結果的に良かった。だから俺はもう何も言う事はないよ‥」と思わせられるオチも充分に考えられる。
だから、ケラーの行為を全面的に悪く思えないという宙ぶらりんな状態で鑑賞。
その状態で最後まで鑑賞させられる体感が面白い。

一方、好感の持てる冷静なロキ刑事。
アレックスはシロだと判断した彼は別口の調査を進めている。
とある神父の家に行くと神父が倒れているので慌てて家に入る。
神父は寝てるだけだとわかったので家の中を観察していると冷蔵庫を動かした跡がある。汚れに沿ってズラしてみると扉がある。
扉を開くと真っ暗い床下。
床下に降りると椅子に縛られたまま結構前に死んでるミイラ状態の死体を発見!
‥というくだりが面白すぎる。
誰この死体!?というか、この倒れてた神父も誰なのよ?
神父が大変→家に侵入→隠し扉から地下に降りると謎の古い死体‥というこの流れ
今までに出てる情報とは全く関係ない(ようにしか見えない)流れ。
しかも一体この死体が何の関係があるのかは終盤になるまで全く分からない。
地下に降りる流れはイコール真相に近づいているんだけど、観てるこっちの謎は深まるばかり。
この「真相に近づいてるのに謎が深まってる(だけど本当は近づいている)」というなかなか得れない感覚が最高
「先が読めない」っていうのは映画を観てて最も楽しい瞬間のひとつですからね

かっこよかったり印象深かった画面
冒頭で、ヒュー・ジャックマンが狩った鹿を切ってた。
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年明けに北海道のアイヌガールから狩った鹿肉を送っていただいて食ってたので「あっ!鹿の脚の肉だ!ぶにょぶにょして真っ赤だから押さえる左手の感触が怖いやつ!」と反応しました

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・本作は、水滴の付いたガラスごしにキャラを見せる場面が妙に多かった。
その意図ははっきりとはわからないが、対照的な主人公二人を通して何かを語る本作だし、キャラクターに感情移入して観るというダサい観方じゃなくて、客観的に観察するように観てねという意志のあらわれだろうか?と推測した。
・場面と場面の間に建物とか風景を見せる‥漫画で言う捨てコマが異常にカッコいい
この上の↑建物と樹にグーっ!と寄るショットが超カッコよかった。
しかし静止画で貼っても全く伝らないね。
というか後からスクショ見ても観た時の良さが脳内再現されねーわ。
スクリーンやデカい画面で流れで見てこそ伝わるものがあるんだろうね。
この監督のカッコいいショットは、フェティッシュな感じで好きなので、好きじゃない人には全然伝わらないだろう。しかし趣味とはそんなもんだ
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・そんな感じだから、夜にロキ刑事が捜査してるシーンとか超カッコいい
アメリカの田舎なのにブレードランナーに見えてくる。
・バックミラー越しに見せるのも、さっき言ったガラス越しに見せるのと同じアリの観察効果なのかもしれない


‥と書いたが、ここまでは前半までの事でしかないんだけど、観ながら先の展開を知っていくのが面白かったので、まだ観てない人がこのブログでうっかり展開を知っちゃうのを避けたかったのでこの映画について書くのはここでやめよう。
やはり、カッコいい画で描かれる凄い事は間違いないんだが反則気味の飲み込みづらいストーリーや描写というのは本作も同じだった。
まるで「2001年、宇宙の旅」みたいに、わざと色んな謎や情報を提示しない事によって、考えさせて凄さを見せようとしてる感があった(この監督はそういうやり口が多い)。
僕は全部見せる系の監督が好きなので(イーストウッドタランティーノジョン・カーペンターウディ・アレン等)最高!とは思えなかった。
だけど凄く面白かったし言いたい事にも賛同できる映画だった事は間違いない。
この監督の映画の中では一番ストーリーや言いたい事の描写が明確で、一番多くの人が楽しる映画にも思えた。
そしてジェイク・ギレンホール演じるロングコートの刑事が捜査する映画だった事もあって、これを観てブレードランナーがめちゃくちゃ楽しみになった。
傑作かどうかは観るまでわからないが、ある一定の凄さとカッコイイ画面はあるだろう

 

そんな感じでした

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「LOGAN / ローガン (2017)」この地から銃は消えた

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原題:LOGAN 監督:ジェームズ・マンゴールド
製作国:アメリカ 上映時間:137分

X-MEN」シリーズ9作目(「デッドプール」も加えるなら10作目)にあたる。
ヒュー・ジャックマンウルヴァリン役、パトリック・スチュワートのプロフェッサーXを演じるのはこれが最後。
演じている俳優2人は好きなのだが、X-MENシリーズはあまり好きでないものが多い。
極たまに「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」とか「X-MEN: フューチャー&パスト」みたいな名作もあるが、それらの素晴らしさも次回作のクソ展開などで台無しにされるという事が多く、全体的には「まぁどうでもいいか‥」という印象になってしまう事が多かった。

この監督は17歳のカルテアイデンティティー」コップランド」とか本作のエンディング曲を歌うジョニー・キャッシュについての映画「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」とかの監督。X-MEN的には前作「ウルヴァリン:SAMURAI」の監督。
ウルヴァリン:SAMURAI」は後半かなりしょうもない映画だったが東映ヤクザ映画みたいな前半は面白くてかなり好きだった。
特に新幹線の上でウルヴァリンと闘った(どう考えても真田広之やミュータントより強い)名も無きヤクザの存在には誰もが笑顔になれる。
今までのFOXによるヒュージャク版ウルヴァリン
ウルヴァリンのイメージ=猫背で毛むくじゃらの獣のようなハンサムではない小男。
‥だったが、ヒュージャク氏によって長身+ハンサムウルヴィ―になってしまった。だけど髪型や「GRRR...」という唸り顔などは再現度が高かった。
そんな感じでヒュージャク氏には長身以外には文句なかったが、レイティングを下げるためにウルヴァリンが全然敵を刺したり斬ったりしないのが不満だった。
本作は「デッドプール」大ヒットの影響で、R指定になりウルヴァリンが思う存分刺したり斬ったりする(カットが変わったりせずちゃんと刺したり斬る患部が見れる)
つまり「デッドプール」のおかげで17年かかってやっとまともなウルヴァリンが最後に観れたと言える。
トーリーの原案になったのはマーク・ミラーの「オールドマン・ローガン」
マーク・ミラーは「キック・アス」「キングスマン」「ウォンテッド」など、映画化されるとヒットする原作コミックばかり書いている。「シビルウォーキャプテンアメリカ」の原案「シビル・ウォー」も彼だし異常に実写化に向いてる(どれも原作より映画化されたものの方が面白い)。彼は元々は真面目なヒーローものばかり書いてたらしいが全然ヒットせず、面白い設定+衝撃的な場面ばかり書くようになったら売れたらしい。要は「素人ヒーロー+人殺し幼女!」「英国紳士ヒーロー!」「ヒーローの内戦!」みたいに一言でコミックファン以外の興味も引くハイコンセプトなつくりが実写化に向いてるんだろう。
他にはX-23のオリジンやイヤーワン的なコミックも原案になっているらしい。

 

Story
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近未来、2029年。
新しいミュータントは25年間生まれておらず絶滅の危機に貧していた。

X-MENも全滅しており、かつて「X-MENウルヴァリン」として恐れられたローガン(ヒュー・ジャックマン)はテキサスで運転手をして生計を立てていた。
ローガンのミュータント能力ヒーリングファクター(超治癒能力)は弱体化しており、老化が始まっている。全身に移植されたアダマンチウムも彼の身体を蝕んでいる。
彼は、かつてのX-MENの指導者プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)を匿っていた。現在のチャールズは高齢のためアルツハイマー病を患っている。

ある日ローガンは、メキシコ人看護師ガブリエラからローラ(ダフネ・キーン)という11歳の少女をノースダコタ州にあるという「エデン」という場所へ送り届けてくれと依頼される。
ローラはウルヴァリンの遺伝子から作られたクローンのミュータントX-23だった。
ローラを追うドナルド・ピアーズ率いるリーヴァーズに追われ、ローガン、ローラ、チャールズの三人は約束の地エデンを目指して旅立つ。。

みたいな話。
X-MEN、こいつらいっつも壊滅してるな。ダークエイジ
ローガンやローラは、ガンガン敵の首や手足を斬り落としたりブッ刺す。
要はヴァイオレンスアクションで送るディストピアロードムービーウルヴァリンの最期が描かれる。
この映画の世界は他のX-MEN作品とは繋がりの薄い外伝的な‥「バットマンダークナイト・リターンズ」みたいな一種のifものだと思われる。
おじさんと少女という組み合わせも好きだし。というか「Last of Us」感が凄い
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スティル画像が完全に一致。
この世界ではX-MENは全滅していて、
ローガンとチャールズは完全に人生に絶望して生きている。
疑似親子の様なローガン一向は劇中、リッチなホテルに泊まって映画を観たり親切家族の家でディナーを食べたりとささやかで楽しそうな瞬間が幾つかあって良かった。
関係ないけど後半リクターっぽい奴もチョイ役で出てくる


ローガン/ウルヴァリン
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X-MEN。本名ジェームズ・ハウレット
本作ではヒーリングファクター(超治癒能力)が衰えたため老化した。
怪我が治るスピードも落ちた(拳から飛び出た爪の跡が治るのも遅いし膿が出ている)
それに伴い、全身の骨に鋳込まれているアダマンチウムが彼の身体を蝕み始めた。
運転手をしながらメキシコ国境付近の廃工場でチャールズと暮らしている。
働いて稼いだ金は、ヨットを買って海に出る資金と、自分とチャールズの病を緩和させる特別な薬をキャリバンに作らせるために使っている。
X-MENは全滅しておりローガンは完全に人生やこの世界に失望して仕方なく生きている。人助けの精神も失せてしまい助けを求めてきても基本的には無視しようとする。
映画冒頭、ただのチンピラに撃たれて昏倒したローガンの身体に「LOGAN」というタイトルが出る様が「この映画のウルヴァリンは今までと違ってこういう感じですよ」という事を雄弁に語ってて良い。

その後、殴られたり撃たれても大して怒ってなかったが大事な車を撃たれたらスイッチが入り、ヒーローっぽい崇高な怒りじゃなく只の苛立ちでもってチンピラをズタズタに斬り裂いて殺す様が良かった。
こういうノリが見たかったのだが17年経って最後にやっと観れた。
全編ジジイ+アダマンチウム病でヨレヨレなので戦闘ではずっと苦戦していた(チンピラ相手にも苦戦しているところからして彼の弱体化がよくわかる)

ローラ/X-23
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ミュータントを人工的に生み出し兵器に育てる機関で生まれた、ローガンの細胞から作られたクローン。ローガンと彼女は父娘のような関係になる。
原作でも似た感じの能力を持つ無表情&不愛想キャラだけど、原作では幼女ではなくハイティーンくらい。現在絶賛死亡中のウルヴァリンの代わりに二代目ウルヴァリンをやっている。
登場して人気が伸びなければどんどん殺されるX-MEN若手キャラの中で(だからX-MEN若手は10年以上、安定して活躍してないと突然無残に殺されたりするので好きにならないようにしている)ここ10年くらいでは一番の出世頭と言える。
最近のMARVEL女性キャラの中ではカマラ・カーンに次いで好き。
演じているダフネ・キーンさんは身体は子供すぎるが顔が(特に横顔が)大人び過ぎていてビビる。芸術一家の子らしい。24歳くらいの精神年齢のように見える顔。
彼女はウルヴァリン同様、ヒーリングファクターを持っている(まだ若いので胴体を貫かれてもまるで平気)。そしてウルヴァリンの様に両手からそれぞれ2本づつ、足のつま先から一本づつアダマンチウムの爪が飛び出る。
チャールズによれば足からも爪が出るのは女性特有のもので防御用らしい。
ここは時間取って意味ありげに言っていたので、ここがローガン=攻撃的な男とは違う、ローラ=大事なものを守る女性の本質だと言いたいのかもしれん。
凄く幼い体格のローラがバンバン敵を残虐に殺したり、またヒーリングファクターがあるのでローラ自身も胸を貫かれたりしてるのでR指定要素を彼女が70%くらい占めている(残りの20%はローガンの残酷アクションと残り10%はパリピJDがオッパイ出す場面)
こう言うと原案コミック原作者の別のアメコミ映画「キックアス」が思い浮かんで「ヒットガールの二番煎じか」と思われそうだが、この映画の敵は「子供達を人間扱いせず兵器にする国家権力」というかなり鬼畜な敵なので、彼女がそんなカス共の首を刎ねて遊び終わったサッカーボールのように地面に転がす描写に説得力あるので、衝撃的な映画的快楽のみ打ち出していたヒットガールよりも必然性があるとも言える。
銃器で武装した特殊部隊と闘っても圧勝してしまうのでめちゃくちゃ強い。
両手両足に何でも斬れる刃物が付いた敏捷な不死身の猛獣‥と考えると相当強い。
一言も喋らないし、その獰猛な面構えから誰にも懐かない系キャラかと思っていたら、旅を始めたらすぐニコニコするしkawaii
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子供なのでやたらと洋服やお菓子を欲しがったり微笑ましい描写は、原作の同じく荒廃した未来世界で年老いたケーブルと幼女ホープが放浪してる時に、ホープが欲しがっていたヘアブラシをケーブルがプレゼントしたりするほっこり加減を彷彿させた。
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この世界は多分、現行X-MEN世界と繋がる事はないだろうがローラはまだ観てみたい。
※と思ってたら監督はその後のローラについての脚本に着手し始めたらしい

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX
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かつてのプロフェッサーX、エグゼビア教授だったチャールズ。
詳しくは語られないがX-MENやミュータントが絶滅したのは、彼が原因らしい。
そのため人生や世界に絶望しており要介護老人になって寝たきり生活。
一定時間おきにキャリバンが精製した注射を打たないとミュータントパワーが暴走し近隣の人間を麻痺させてしまう。
アルツハイマーになった世界最強のテレパスは不発弾みたいなものなんだな。
このシリーズの麻痺させる能力は地味に好きだ。
「ファースト・ジェネレーション」でもこの脳ジャックで身動きできなくなった笑顔のケビン・ベーコンをじわじわブッ殺すという時間停止系AVみたいな描写が好きだった。
本作でもやはりローガンがプルプルしながら必死で前進しながらマネキンチャレンジみたいに動けなくなったがローガンが見えているリーヴァーズの頭を一人づつサクッ‥、サクッ‥と刺していくシーンがかなり良かった。悪者は自分がどうやって死ぬかをじっくり見ながら死ななければいけないので悪者を倒す時にはかなり爽快感ある能力だ。

そんな失意のチャールズだが、新種のミュータントたちの存在たちを知覚する。
ローラとすぐ仲良くなって大事な事を教える様はさすがプロフェッサー。
チャールズがローラに見せる西部劇「シェーン」が、彼女に大きな影響を与える。
またローガンに対して「ローラを導く事」を導いたりする。
彼に起きる顛末の描写は凄くあっさりしていて、それはこの監督のけれんみの無さが良い風に働いた気がした(その方が本当に起きている事みたいに見える)
この世界のチャールズは苦しんでるようだが親切な農家の家で過ごせてよかった

キャリバン。ドナルド・ピアーズ&リーヴァ―ス
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・キャリバン
他のミュータントの居場所を見つけることができるミュータント能力を持つ。
日光に弱く日の光の下では肌が焼き爛れるので屋外に出ることができない。
IQが高くローガンやチャールズの症状を緩和する薬を精製してローガンに売っている。
原作では、90年代に出た邦訳でケーブル率いるX-フォースに居たので地味に知ってる。
映画でこのキャラは違う俳優によって「X-MEN アポカリプス」にも出ていた。
本編中、三人しか出てこない純正ミュータント。
そしてローガンに協力するだけではなく2人のために身体を張る見せ場もある。
こんな重要な役を何でキャリバンなんて微妙なキャラに振ったんだろう?
薬を作ったり2人を助けたり‥、これは本来ビーストがやるべきのポジションではないだろうか?‥と思ったがカッコよかったのでキャリバンでも別にいい。

・ドナルド・ピアーズ&リーヴァーズ
原作だとこいつはヘルファイア・クラブ出身の体の一部を機械化したサイボーグという事しか知らん。リーヴァーズは彼の私兵、只の雑魚だ。
冒頭でローガンが殺した「エルム街の悪夢のフレディに殺されたかのような」チンピラの死体からローガンの居場所を見つける。
こいつはかなり弱くて劇中4回くらい負けてる(最初にさっさと殺せばよかったのに)
永遠に負け続けてるのに出てくるたびにキメ顔したりジョークを言ったりする様が、SNSなどで完全に論破されてるのに必死で効いてないアピールする人みたいだ
「何でこんな小物がウルヴァリン最後の敵なんだろう」と最初は思ったが、こいつは人工ミュータント兵士製造組織の奴だった事がわかる。
そんなウェポンXの息子みたいな存在の組織全体が本作のヴィランと言える。
ウルヴァリン最大の敵は、やっぱりウェポンX的な組織なんだろう
それよりドナルド・ピアーズ&リーヴァ―ズがローガンと少女を追う、という展開は
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やはり90年代に読んだ、ピアーズ&リーヴァ―ズが弱ったウルヴァリンと幼女ケイティ(パワーパック)を雪の中で追ってくる話を思い起こさせる。
ピアーズの死に方はよかった。

エデン
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この映画の中の世界でも、今は亡きX-MENの活躍が80~90年代にコミックになっており、ローラは大事に持ってて何度も読み返しているようだ。
ローラの保護者ガブリエラに頼まれた「ローラをここに連れて行って」と言われた目的地「エデン」は、この劇中コミックのラストでX-MENが辿り着く約束の地だった。
それを読んだローガンは「エデンってガブリエラの妄想だったのか‥」と落胆するが‥という展開。
この劇中コミックという要素は楽屋オチみたいな小ネタかと思ってたが、コミックを描いたり売ったり読んだりファンになるという行為が、そのまま現実世界の希望へダイレクトに繋がるというアメコミ映画という要素を凄くポジティブに描いたもので感動した。
この要素によって本作が「ロードムービーをアメコミ映画をに当てはめただけ」なんじゃなくて「アメコミ映画じゃないといけなかった」という必然に変わっていて、だからここは本作の中でもかなりジーンとした要素だった。

十→X
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公開された直後なので前半までの感想だけ書いたが、好きな映画だった。
ヒーロー系アメコミ映画は去年数えたが100本弱ある(その殆どがどうしようもないが‥)本作は自分の中ではトップ5に入るか入らないかくらい好き。
三人の旅がもっと観たかったので個人的にはあと一時間長くてもよかった。
気にいらなかったところは殆どないが、本作のローガンは相当ひねくれていて誰の言う事も聞かなすぎる(最初にガブリエラやチャールズの話を聞いてれば何の犠牲もなかった?)
それ以外にも一行がピンチに陥る原因は、ローガンが留守にするたびに起きたり敵を見逃したり、敵が特攻して来てるのに必然性なく余所見して致命傷を負ったり‥彼がうっかりしてなければ回避できたものばかりで少しモヤモヤした。
ダメージを負うなら「ローガンは必死で頑張ったけど、あれは不可避だわ」って感じの説得力が欲しいんだけど、これだと本作のローガンはただウッカリしてる人に見える。
だが、本作のローガンは絶望していて本気で生き残ろうとしてない、だから、うっかりミスが多かったのだ‥と脳内補完した。
観終わった直後は「せっかくウルヴァリンが充分に暴れられるR18なのに本作では弱体化してるしアクション少ないしカタルシス少ないな」とも思ったが、帰り道で反芻するにつれ、それはアメコミ映画脳やアクション映画脳で考えたからそう思っただけで、
この映画は苦虫を噛み潰した表情のローガンが、すぐに動かなくなるクルマ(自分の身体)に蹴りを入れたり、何ひとつ思い通りにならない世界(自分の人生)に対して悪態を吐きながらも子供(未来)を守る様こそが本作の見どころだったんだと思うようになり、家に着く頃にはかなり好きになっていた。
そういう場面を思い返してみると本作と本作のローガンは我々現代人の苛立ちと同種の苛立ちを抱えていて親近感感じた。
そして子供たちが未来に旅立っていくのが素晴らしい。
しかし未来=アメリカの外というのが現在のアメリカの絶望を感じるね。
エンディングではジョニー・キャッシュが殉教者を歌った「The Man Comes Around」が流れる。

The Man Comes Around

The Man Comes Around

ラストでローラがやるちょっとした演出は「その手があったか」という粋でささやかな、こういう話じゃないとできない演出で凄く良かった。
原作のウルヴァリンの最期より好きだな


そんな感じでした

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シェーン [DVD]

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「美女と野獣(2017)」魔女の呪いで傲慢な王子がカッコいい野獣にかえられちゃったぞ

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原題:Beauty and the Beast 監督:ビル・コンドン
製作国:アメリカ 上映時間:130分

フランスの昔話ではなく1991年のディズニー・アニメの方の実写リメイク。
世間では大ヒットしてるらしいが、近所の劇場で昨日から始まってたのでつい観た。
男だからかディズニーのプリンセス系アニメは全然観てない。
近年の「ラプンツェル」「アナ雪」は結構好きだった。あとドラッギーな「不思議の国のアリス」とランプの精目当てで観た「アラジン」くらいか。
人魚のやつとムーランとポカホンタスは可愛いキャラっぽいからいつか観よう‥と思いつつ20年経過した。
本作の元になった「美女と野獣」は、ディズニーアニメ好きの友達の家で観たが、凄い飲んで酔ってたから殆どちゃんと観てない。
野獣のデザインがとにかくカッコいい!と思ったが最後にヒョロヒョロの王子になってしまってガッカリした覚えがある(ディズニーに興味ない男は大抵こういう感想になるらしい)


自分以外の人が全員知ってるあらすじを紹介するのもアホらしいが一応書いておこう

傲慢な王子は醜い老婆の頼みを、彼女の醜さを理由に無下に断る。
老婆は魔女であった。
魔女の呪い野獣に変えられる。下僕たちは生きる家具に変えられた。

野獣は、魔女が残した薔薇の花びらが全て散るまでに誰かと相思相愛になれなければ元に戻れなくなってしまう。
フランス出身の、読書をするために村で変わり者だと思われている進歩的な女性ベルは野獣の城に囚われる。
最初はいがみ合っているが、心が通じ合ってくる美女と野獣
だがベルを自分のものにしたい村の野蛮な男ガストンは野獣を殺そうとする‥

みたいな話。
こうして書いてみると「カッペ共ばかりの田舎で私だけが美しくて賢く進歩的」「奥にイケメン王子を秘めている野獣」「楽しい家具達」「適度な障害ガストン」「愛で呪いを溶かす」「2人はキスをして幸せに暮らしましたEND」‥と、女の子が好きそうな要素ばかりだと思った。
前半は色々と面白いんだけど、後半はグダグダで昔の映画みたいな古臭い展開ばかり続いてウヤムヤの間にハッピーエンドになって終わった。
他のディズニー実写系映画の殆どもそうなる流れの作品が多いので、これはディズニーの意向なんでしょうね。

読書好きの女性ベル
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エマ・ワトソンカートゥーンをそのまま人間したかのような美しさ可愛らしさが極まっていて「すげーな」と思った。
妄想するにしても現実感がなさすぎて「付き合いたい」とか「エッチなことがしたい」とかは恐れ多くて浮かばない。せいぜい「彼女が立ち寄る喫茶店の店主になって挨拶したい」とか、そのレベルの妄想しかできない美しさだ。
かしこのエマ・ワトソンは進歩的な女性ベル役にピッタリだろう。
ベルが本を読んでいるだけで村人達は「変わり者の娘w」と笑い、そしてベルの方もまた村人達を「ドン百姓どもがw」と薄っすらディスりあう地獄のような歌で物語が始まる。
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ベルがバカにされてるだけなら可哀想になるが、上品なはずのベルもまた村人達を「クソが!」みたいなニュアンスでバカにしてるのが笑ってしまう
この「本を読んでてバカにされる」というアメリカの学校みたいな状況、エマ・ワトソンが演じてる事も加わって10:0でベルに肩入れせざるを得ない。
だからこの映画観てて、前半から中盤までのベル応援度はかなり高い。
ベルは、読書する間に自動的に洗濯できる馬を使った洗濯機なども発明する。
白狼の群れに囲まれたら棒っきれで戦おうとするし、前半の彼女はかなりイケていた。
しかしそういった才女っぷりも、後半では影を潜めるどころかかなり鈍くさいキャラになってしまうのが残念だった。
野獣とも仲悪かったが、白狼からお互いの命を助けあってるうちに仲良くなる。
そして野獣がベルを書庫に招待すると「あなたも読書ヲタだったの!?」と喜んで、お互い読書を楽しむ、という短いシーンがこの映画で一番よかったね


相変わらずカッコいい野獣
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最初に傲慢だった王子は、老婆に化けた魔女の願いを踏みにじったせいで呪われる。
サム・ライミの「スペル」を観ればわかるように哀れな老婆のささやかな願いを踏みにじったら呪われるのは当然。
地獄に落とされず、カッコいい野獣に変えられただけまだマシというものだ。
バッファローの頭部+ゴリラの額+ライオンの鬣+オオカミの尾と脚+クマの身体+イノシシの牙+瞳はイケメン王子のまま‥
と、キメラにしてもカッコいい動物のカッコいい部分ばかり使ってる。
というかきったねえハゲでデブのオッサンとかに変えられるよりも、このカッコいい野獣の姿にされる方がマシだろう。
カプコンの各ゲー、MARVEL vs.シリーズやヴァンパイアシリーズに出てきそうなカッコよさだ。236+Pでビーストタックル(追加入力+空中可)。623+Pで対空ビーストタックル(追加入力可)。63214+Pでビーストスロウ(打撃投げ)。214+Kは押したKボタンによって各家具達がアシスト攻撃。236+PPで家具達でボコって野獣が城から突き落としてベルとダンスする「美女と野獣」という超必殺技を持っていそうな、そんなキャラ性能をしてそう。
こういう話題になると決まってモテない奴が「ハゲでデブの醜いオッサンとかに変えられたとしてもベルは野獣を愛したのかな?w」とか面白くもない意地悪を言って寒い空気にしたりするが、そういう事を言えば言うほどモテなくなるだけだからやめろ。
人を見た目で判断していた王子は、醜い野獣に変えられ(全然醜くないむしろカッコいいが)愛されることによって元に戻れるとは、つくづく道徳的な呪いだな。
見た目は強そうなのだが、城のまわりにいる「もののけ姫」の美輪明宏みたいな白狼数匹と闘うと大怪我してしまう。メンタルも相当弱いし、見た目ほど強いキャラではないようだ。
ベルを囚えた後、お互いの命を助け合う展開までは、まともに会話もできない野獣に対して「野獣に変えられたのは自業自得なのに何だその態度は!」とイライラしたが、狼の一件からは良い奴になる。

ガストンやその他のキャラ
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悪役ガストン。植物を踏みにじりながら登場するという一発でカスだとわかるキャラ
ベルを自分のものにしたい。「ツバを飛ばすのが得意」だという野蛮な男だ。
演じているルーク・エヴァンスはイケメンだが、数日前に観た「ガール・オン・ザ・トレイン」で、すぐ物に当たるキレやすい男を演じてたのを観たせいもあってかなり怖い。コミカルな演技をしていたが顔が怖すぎる。
自分が気持ち良いという理由で女の首を絞めながら自分勝手なFUCKをしそうなDV男の香りがプンプンする奴だ。
ベルの父親が「お前に娘はやらん!」と言うとキレてぶん殴って木に縛りつけて狼の餌にして亡き者にしようとする辺りから狂気を爆発させてどんどん野蛮人になっていく。
野蛮すぎて「今までベルをレイプしなかったという事はガストンなりに本当に好きだったのかもしれない」と思えてしまうほどどうしようもない奴だ。
従者のデブはガストンに憧れすぎてゲイっぽいせいでロシアで本作は16禁になってしまったらしい(アホらしい話だ)
ベルの父親は発明家で、かなりうかつなのでイライラさせるが後半、ガストンに再度捕まり「ベルを俺にくれれば精神病院行きは取りやめても良いぞ」と言われ、その時点では助かるすべがないのに即座に「断る。」と言った瞬間がめちゃくちゃカッコよかった。
家具達はイアン・マッケランとかエマ・トンプソンとかユアン・マクレガーなどイギリス系の俳優たちが演じていた。
これはさすがにアニメの方がいいと思うが、ファンタジー的にがんばっていた。

後半
大勢が既に知ってる物語なので今回はラストまで全部書く事にした。
一応言っておこう。ネタバレありだと
そんな感じでキャラが出尽くす中盤までは面白かった。
野獣に囚われてたがベルに助けられたベルの親父が村に逃げ帰って「野獣がいる!」と言っても皆は笑って信じてくれない。そりゃ信じないだろう。
昔のアニメってこういう超自然的な存在を見た!と言っても信じてもらえず「ほらここに証拠が!‥ない‥ホントにあったんだ!」みたいな場面がよくあったが子供の頃そういうアニメを見てめちゃくちゃイライラしていた。
そもそも信じるわけないんだから「森の奥の城に野獣みたいな大男がいた!」とか半分ウソついて自警団を募ればいいのに‥といつも思っていた、今日も思った。
彼の娘ベルが目当てのガストンは着いてきてくれるが親父は森で殺されかける。
森に住む謎の女に助けられて命からがら帰還した親父は「ガストンは私を殺そうとした!」と訴えるが証拠がないからガストンによって再度囚われる。何をしている‥
父が精神病院に入れられそうになった事を魔法の鏡で知ったベルも村に帰り、野蛮なガストンや村のカッペ達に「父の言う事は本当よ!野獣はいるわ」と言って魔法の鏡で野獣を見せる。
するとガストンは「野獣だ!よし皆で殺そう!」と、野獣の城に皆で殴り込みをかけはじめる。
賢いベルなら、自分に惚れてて野蛮なガストンやドン百姓の土人‥村人達に野獣を見せれば、こういうデビルマンの暴徒みたいになる事態は想像つくだろうにね。この辺から賢いベルも精彩を欠いていく。
ベルは「野獣はあなたよ!」とパンチラインをガストンにぶつけるが、パンチラインは自分が優位な時に言わないとな。。ベルも捕まる。
中盤から全員がアホになっていくが、これは物語を推進させるためだ。
物語を進ませるためにアホになるという展開は苦手だ。
城にぶっこみに行く村人達、魔法の家具達はコミカルに楽しく応戦する。
失恋したと思い闘争本能ゼロになってガストンに一発銃弾を喰らわされてた野獣も、ベルが駆けつけたの見てやる気を出し、ガストンを打倒。
だが殺さずに「どっか行け」とガストンを脇に放り投げてベルと抱擁。
「あっこのパターンは、野獣が背後から撃たれる」と思った数秒後にやはり背後から二発撃たれる。野獣はどうでもいい理由で無駄に3発も撃たれてどうしようもないな。
すると突然ガストンの足場が崩れてガストンは落下して死亡。
「ガストンは悪すぎるので死ななくてはいけない」
「だけど野獣やベルに人殺しをさせたくない」
「だから『ガストンは悪すぎる』という理由でガストンの足場が崩れて落下死」
「ガストンは勝手に自滅しただけなので、みんな気にせず幸せに暮らせるね」
というわけだ。
この「悪役が勝手に足を滑らして死んだので、みんな罪悪感を持たずに幸せになってスヤスヤ寝れるね」という結末は80~90年代の子供だまし映画で死ぬほど観て子供の時イライラしてたこの展開久々に見たわ。
みんなが幸せになるのは賛成だが、ガストンは悪すぎるから普通にブッ殺してもいいだろ。‥いや、それは良くないか。動けないくらい野獣がボコボコにした後、裁判はなさそうだから‥ベルの親父が入れられそうになった精神病院にブチ込むっていうのはどうかな?
一言で言うと中盤以降、こんな言い方はしたくないが子供だましな展開なんですよね。
賢かったはずのキャラ達の頭が悪くなって物語を推進させて、世界全体のうねりが楽しい雰囲気のまま何とかハッピーエンドに強引に持っていってウヤムヤのうちに終わってしまう。
そんな感じで文句を言いつつも「野獣がんばれ!ガストンに負けるな~」とか心の中で応援していた事も事実だ。
しかし実写版もまた、アニメと同じように野獣が王子に戻るとガッカリしたな。。
「他人を見た目で判断するな」という話なんだから野獣のまま終わるとか、何か後半にひねりが欲しかった気もするが
まあ、みんなが幸せになってよかったですわ。
女子がこの作品に憧れるノリは結局わからなかったが中盤までなら少し好きかな
というか僕は何でこれを一人で観に行ってたんだろうという気が今頃してきたがまあいい

そんな感じでした

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「ガール・オン・ザ・トレイン(2016)」もう乗る必要のない前乗ってた電車から降りられない女性のミステリー

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原題:The Girl on the Train 監督:テイト・テイラー 製作国:アメリカ 上映時間:113分

エミリー・ブラント主演で「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」の監督が撮った、ベストセラーになったミステリー小説を映画化したもの。原作は読んでない

Story
レイチェル(エミリー・ブラント)は毎日、乗っている電車から見える家に住む「理想の夫婦」を羨ましく眺めていた。

幸せそうな夫婦は、かつてレイチェルが夫のトムと住んでいた家の近くに住んでいた。
トムは、レイチェルと離婚した後、新しい妻アナ(レベッカ・ファーガソン)と新しく生まれた娘と新しい人生を始めていた。
ある朝、レイチェルはいつもの車窓から「理想の夫婦」を見ていると「理想の妻」が夫と違う男と抱き合っている不倫現場を見つける。
心の中で大事にしていた「理想の夫婦」の危機が気になったレイチェルはその場で駅を降りて家に向かう。しかしレイチェルは家に向かう途中から記憶がなくなり、気が付くとトムと離婚した後に居候している友人の家で血だらけで目覚める。
まもなく「理想の妻」は死体で発見される。
警察や周囲の人間から「理想の妻」を殺したのではないかと疑われるレイチェル。
記憶を取り戻そうと独自に調査を始めたレイチェルは色々な秘密を知っていく。。

みたいな話。
そういう冒頭シーンの後、レイチェルを始めとするメインの三人の女性それぞれの主観視点で過去から現在までの状況が描かれる。
その後、事件の真相に迫っていく。
だが終盤まで、主人公レイチェルはずっと酔っぱらっているし、まるでそのレイチェルの混濁した記憶とシンクロするかのように時制や主観視点の持主がバラバラなので、誰が犯人なのか終盤までわからず楽しかった。


・主人公レイチェルエミリー・ブラント
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「理想の妻」殺しの容疑者となった主人公レイチェル。
彼女は結婚していた時なかなか子供ができずアル中になり元夫トムに捨てられた。
今は友人の家に居候している。
毎日、電車でNYで通勤しているが実はアル中が原因で職場をクビになっている。
それを居候先の友人に言えず毎日用もないのに電車に乗っている(リストラになったが妻にそれを言えず毎日スーツで出かけて公園や図書館で暇を潰す元サラリーマンみたいなもの)
元夫トムの現在の妻アナは、トムが自分と結婚して時の不倫相手。
レイチェルはトムのFacebookを見たり無言電話をかけたり、酔っぱらってトムと新しい妻アナの住居の近くまでフラフラ行ったりしている
エミリー・ブラントは得意とする?深刻そうな顔や、顔じゅうに「動揺」という文字が貼ってあるかのような動揺した表情で惹きつけられる。
彼女は基本、美人だがあまりに常に動揺したり疲労しているがために顔が崩れて老婆みたいに見える時が多々ある。だがその老婆みたいな顔を見るとエミリー・ブラントの誠実さ真剣さが伝わった。後の二人の女優の方が美人度は高いが魅力は圧倒的にエミリー・ブラントだった


・「理想の妻」メガン(ヘイリー・ベネット)
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レイチェルが車窓から眺めていた「理想の妻」。
メガンは、レイチェルの元夫トムと現在の妻アナとの間に出来た赤ちゃんのベビーシッターをしている。
レイチェルはこの娘に自分の理想を投影していて素敵な女性だと妄想しているが、実際は最初の夫に捨てられ、新しい夫と居つつもカウンセリングしている精神科医を毎回誘惑している自暴自棄な女性。
最初の男とは、社会から隔絶された山小屋に同居して快楽を追及していた。
現在の夫スコットは子供を欲しがってるが自らは何故か子供を生む事を嫌がっている
バルコニーで夫以外の夫と抱き合っているところをレイチェルに見られ、レイチェルが家の近くに来た日から行方不明となる
この女優は初めて見たが、新しいジェニファー・ローレンスって感じの印象。

・元夫の新しい美人妻アナレベッカ・ファーガソン
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レイチェルの元夫トムの現在の美人妻。赤ちゃんも生んでいる。
レイチェルと結婚している時からトムが不倫していた浮気相手。
無言電話や事ある度に接近してくるレイチェルに怯えている。
職に就くことや独り身でいる事に恐れを抱いているっぽいし略奪婚した事以外は、普通の美人妻。
アナにはレイチェルやメガンの様にトラウマはない(これから出来る)
演じてるのは「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」でトムクルーズが新しく拾ってきた女優(トム・クルーズはいつもどこからか誰も知らない美人女優を引っ張って来て自分の事以上にプッシュするが一体どこから拾ってくるんだろう?サイエントロジーだろうか。トム氏は映画作りに熱心なので別にサイエントロジーだろうが何だろうが構わないが)



感想を書くとネタバレしてしまうので、前半~中盤でわかる情報だけ書いた。
別に自分の趣味のブログなのでネタバレしようがしまいが勝手だけど、まだ観てない人は先の展開を知らないで観た方が楽しいので書くのやめた。
だから感想ブログというより紹介文って感じになった。
映画は面白かったよ。
全編重くて深刻な雰囲気。喩えるなら「ウィンターズ・ボーン」みたいな雰囲気のドラマの時制をシャッフルしてミステリー映画にした感じ。
ひたすらシリアスなドラマだと途中で嫌になったりするが、ミステリー形式を取っているので観やすい。
また俳優たちや映像が凄く美しい。僅かにいるリアリティ至上主義者の人は本作のような映画を観て「もっと不細工な奴が出てほしいし画が綺麗すぎる」とか言いがちだが、そんな観ててしんどい気分になりそうな映画は観たくない。苦い野菜を砕いてシロップを入れて飲みやすくしたスムージーのような映画という感じ、それくらいが丁度いい。
犯人をわかり難くするためにわざと怪しいキャラを点在させてるのだが、後で思い起こすと可笑しい
全編重苦しい映画だが最後だけは明るい予感があったのでよかった。
電車は当然、最初と最後に出てくる。自分の人生の比喩。

そんな感じでした

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