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「アンフレンデッド (2015)」高校生たちがネットストーカーに襲われるPC画面内だけで進行する青春ホラー💻

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原題:Unfriended 監督:レヴァン・ガブリアーゼ
製作国:アメリカ 製作国:アメリカ シリーズ:「アンフレンデッド」シリーズ

 

なんか全編、パソコンのモニターに映ったSNSスカイプなどの画面だけで進んでいくホラー。Netflixにあったので観た。最初から完全にネタバレありきで感想書くのでこれから観たい人は丸っきり読まない方がいい

 

Story
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泥酔したみっともない姿をネットにアップされた事を苦にして自殺した女子高生ローラ
1年後、同級生たち‥ブレアミッチジェスアダムケンヴァルらがスカイプでグループ通話しているところに死んだはずのローラのアカウントが出現した。
最初は、何者かによる悪質ないたずらと思い込んでいた同級生たちだったが――

 

 

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主にスカイプFacebookYouTube、メールなどの画面がよく出てくる。
冒頭でローラが自殺する様が動画サイトで流れる。その一年後に同級生6人がスカイプで話してたら死んだローラのアカウントが割り込んできて‥という話。
吹き替えで観てたのだが、主人公ブレアがメールに打ち込む文章とか、SNSの操作なども全部ブレアが口に出して言ってくれるのでわかりやすい。
ブレア「えっと‥削除‥」とか言う(字幕だと言ってるのかどうかは知らない)
自分が使い慣れてないネットサービスを、無言でどんどん操作されたらわからないので発語してくれて助かった。
第一幕で6人のキャラ立てしながら謎のアカウントが暗躍してて、中盤でアカウントを排除しようとしたりと状況の改善を図るが上手くいかず逆に呪われる、第三幕では仲間同士で強制的に暴露合戦させられて仲間割れさせられる上に呪われてもいくという流れ。
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そもそも何故ローラが自殺したかと言うと、パーティしていたローラが(多分)ドラッグできまってぶっ倒れて脱糞してたところを撮影したビデオが、匿名でFacebookにUPされて気に病んだローラは拳銃自殺した。
「ウンコもらしが原因でネットいじめに遭ってネット幽霊として仕返し」‥なんて、水木しげるの漫画で考えたら牧歌的な話に思えなくもないが、やはり女子高生がそんな事されたらキツイだろう。
実際にアメリカではSNSいじめで自殺する事件がいくつかあったし。
日本のSNS炎上も陰湿でキツいが、アメリカのSNSいじめは完全に顔も本名も丸出し状態で匿名の奴らにいじめられるので日本よりキツそう。当然消えないし。
ローラのネット幽霊は、ブレアたちに秘密を白状するゲームを強制する。‥ゲームっていうか秘密を白状せずにゲームから降りたりネットを切ったりしたら呪殺されるだけなのでゲームっていうか唯の、ローラによる一方的な処刑タイムが続くだけなのだが。
映画の終盤になると、良い子たちに思えたブレア達も一人ひとりがお互いの悪口を言ってたり浮気してたりローラの悪口や動画をUPしてた事を白状させられる。
ポスターにもなってる主人公ブレアはリアクションが見事で、実に見事な顔芸やリアクションしてくれる。

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確かにブレアたちはタチの悪い事をしてその報いを受けるので同情したりする余地はないのだが、生まれついてのガチの悪人というわけではない。このまま高校を卒業したら普通に仕事して結婚していったのだろう‥要は全員普通の子というところが本作の良いところだろう。
ローラのネット幽霊に証拠を見せられたブレアたちは「でも、みんな言ってたし!」「悪気があったわけじゃない!」「死ぬなんて思わなかったの!」などと言う。
つまり「ローラが憎いから、私はローラを虐める!」という意思じゃなくて、集団意識で何となくそういう流れだったから‥というタイプのいじめ。
これは危険だ。僕はこういうネットの流れを牧村家襲撃と呼んで昔から注目している。
牧村家襲撃の一番最悪なケースは、その名の通り災害的な非日常時に「あいつは悪魔だ(もしくは異教徒、殺人者なんでもいい)」という根拠のない噂によって「=あいつには何してもいい」という流れになって殺したり犯したりする流れだろう。
「xxの事が嫌いだからこの際殺してやろう」というのも勿論最悪なのだが、僕は自分の意志とは無関係に大きな流れで自分達に正当性を持たせて加虐的になる流れの方が邪悪だと思っている。
牧村家襲撃については、僕のネットする上での大きなテーマなので書くと長くなるし映画と関係なくなってくるので、いつかちゃんとした形にしたい。

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ローラのネット幽霊は最後に、自分の脱糞動画をUPしたのはブレアだった証拠をFacebookにUPする。そして同級生たちから「ブレア最低!」みたいな悪評が数十個付いて盛り上がったところで実際にローラの悪霊がブレアを襲って終わる。
このラストは結構しょうもないのであまり好きじゃない。
ブレア炎上とブレアの人生が終わる瞬間をシンクロさせて終わったわけだが、ネットの怖さを扱ってきた本作なのに、ラストでは悪霊に実際にブッ殺される‥その二つの怖さはまた別ものだよね。
この犯人はローラのネット幽霊じゃなくて、たとえばローラの敵討ちとして復讐を誓ったローラの兄弟とか親‥に思わせて実は全く知らないハッカーだった(アメリカ映画でありがち)オチにしといて、最後の罰も実際に殺すんじゃなくて脱糞とかじゃ比べ物にならないくらい取り返しがつかないものをネットにUPしてローラと同じ目に遭わせて、それで焦ったブレアが「当たり前ですがニセ写真です。初笑い、できたかな?」とかめちゃくちゃな事を言いながら発狂して終わる方が面白いし映画のテーマに合ってると思うのだがどうか。
やっぱり霊障のシーンが怖くなさすぎる。「ネットって怖いよね」って話をしてるのに、そこに幽霊とか出されても何だか‥味の違うものを同時に食う感じになってしまう。それよりむしろ最後の暴露合戦で高校生たちが喚き散らしてる場面が一番盛り上がった。

💻物凄く面白いわけではないし最後の数秒以外は全編PC画面だし、何回も観たりこの映画のソフトを欲しくなったりは全くしないが、飽きること無く最後まで観れたし結構、お話づくりが上手いんじゃないだろうか。
今年、続編が公開されたらしいが日本には来てない。特別観たいわけでもないが動画配信サービスとかに落ちてきたら観ようかなとそんな感じです

 

そんな感じでした

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「ハードコア (2015)」死ぬほど良い!2017年に日本公開された映画の中で一番面白い💥💥💥

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原題:Хардкор/Hardcore Henry 監督&脚本&制作&撮影:イリヤ・ナイシュラー
製作国:ロシア/アメリカ 上映時間:96分

 

 

本作の監督ナイシュラー氏が、自分も所属しているバンドのMVを全編主観視点のみで撮ったら全世界で話題になった(そういえば当時見た覚えあるわこれ)
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それを観た偉い人に、同じ手法で映画丸々1本撮ってみないか?と持ちかけられ全編一人称視点のみで作られたのがこの映画らしい。
本作の存在は知ってはいたが「全編FPS視点のアクション映画って面白いんか?それなら映画で観るよりゲームした方がいいんじゃない?」などと舐めてるうちに忘れて観てなかった。「REC/レック」&「REC/レック2」や「クローバーフィールド -HAKAISHA-」とかPOV映画はたくさんあるけど全編一人称視点の映画は初らしい。そうだっけ?だけど力強く言ってるんだからきっとそうなんでしょう
Huluで配信されてたので観てみたら死ぬほど面白かった。

 


Story
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主人公ヘンリー父親ティム・ロス)に「弱虫」だとなじられる夢を見ていた。
近未来。ヘンリーはロシア上空の研究施設で目を覚ます。極度の重傷を負い記憶も声帯もを失った彼は、エステル(ヘイリー・ベネット)というヘンリーの妻を自称する美女にサイボーグ手術が施されて甦った。
そこへ超能力者イカと重武装した部下たちに襲撃されてエステルは拉致される。
追われる身となったヘンリーはジミーシャールト・コプリー)という男に窮地を救われる。
ジミーのサポートを受けつつヘンリーは
エステル奪回のためエイカン軍団に戦いを挑む――

 

 

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主人公ヘンリーは四肢を失う致命傷を負っていたため、科学者であるらしい美しい妻エステルがサイボーグ義肢を取り付け体内も機械化してサイボーグにすることでヘンリーを助けた。声帯も無くなっていたので声帯を取り付けようとする直前で超能力者エイカンとその部下達に強襲される。だからヘンリーは本編中、一度も喋れない。そこから追手から逃れつつ、妻奪還&エイカン打倒に向けて、死ぬたびに違う服装や性格で次々と再登場する謎の協力者ジミーと共に突っ走る感じ。
イカンは「ファントム・オブ・パラダイス」のスワンみたいな見た目の超能力者。ラスボスによく居るタイプのハイテンション系クズ経営者キャラ。90年代にゲーリー・オールドマンとか三上博史がやってて今は演技力のない邦画のイケメン俳優がやりがちな、中の人は盆と正月に実家に帰ってオカンの煮物とか食ってるくせに劇中では目をひん剥いて血を自分の顔に塗りたくって「ハーハハハハ!」と高笑いしながら「ゲームの始まり」を宣言して観てるこっちを顔真っ赤にさせて「コノ場面‥早ク‥終ワッテクレ‥!」と懇願させるようなそんなハイテンション演技をしている。いやエイカンは邦画のキレキャラまで酷くはない。ちゃんとしたキレキャラ。
序盤は、ロシア上空の研究施設からカプセルで街に落下。そこからはジミーという協力者にスマホを貰って事態を乗り切るためのヒントを指示してくれるようになる。ゲームで言うお使いイベントってやつ。あるターゲットを追いかけて体内にある機械を取り出すとか、それをジミーの居る所に持っていき体内に組み込んで延命させてもらったり、その間にも追手はずっと追いかけて来ているしイベントはどれもゲーム的でわかりやすい。バイオショックとかああいう感じ

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主人公が喋れた方がスムーズに事が進みそうなもんだが、わざわざ声が出せない設定にしたのは「この主観視点の主人公=主役はこの映画を観ている貴方!」という事を強調したいがためだろう。状況の説明は協力者ジミーや敵などが「主人公に話しかける」という形で説明してくれるので問題ないし実際、主人公が喋らない方が感情移入できた。まぁ何も記憶ないんだしろくな台詞を喋らなさそうだし主観視点じゃなくても喋れなくした方がいいかもしれない。「今から殺すつもりの俺によくこんなに色々教えてくれるもんだなぁ」などとつまんないこと思うのはやめよう。
スタントマンの頭部にGo-Proカメラを付けてアクションさせていて、大きな移動や銃撃戦などの頭を振らないアクションはいいが、序盤に多かった市街地での追いかけっこや格闘戦などでは頭振りまくりで視点が揺れまくってかなり観にくい。POVやゲームの主観映像見るとすぐに酔う人がいるが、そういう人が本作観たら5分も持たずに酔う気がする。僕は酔わない質だが、それでも視点があっちこっちに飛びまくる序盤は観ててキツいものがあった。だがしばらくすると気にならなくなった‥が俺が慣れたのか、それとも主人公が首振らなくなったのかどちらかわからない。
FPSゲームのように敵はこちらに向かって殴りかかってくるし、人はこちらに向かって話しかけてくるし主人公は声が出せないわ、監督の撮る段取りが上手いのも相まって、しばらく観てたら普通のアクション映画以上に没入感が半端なかった。恐ロシア的ウォッカがぶ飲みチンピラが近寄って来たら怖いし可愛い女の子と目があったら「あっかわいい‥」と一々ハッとさせられる。PSVR買って観たくなってきた。
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娼館で気絶した時に、ヘンリーが美しい妻エステルとSEXしてる映像が数秒映るのだが、没入して観てたせいかエステルとの絡みをほんの数秒観ただけでエステルへの執着心や「そうか覚えてないけどこのエステルとかいう女性は『俺』の妻だったのか‥」という疑似記憶が自分の中に湧き上がってる事に気づいてドキッとした。別に主観視点での絡みとかって映画やAVで何百回も観たはずなのに観てる最中にこんな疑似記憶めいた感情が湧いたのは初めてなので、やはり主観視点オンリーが生み出したマジックなのかもしれない(もしくは俺のIQが低いかのどちらか。またはその両方)。
しかし数秒の絡みを観ただけでそんな風に感じるくらいなんだから、凄いクオリティのVRのAVが観れる環境になったらVRゴーグルを付けたまま「ハッ気づいたら50歳過ぎてた‥!」という感じになって更にAVを観続けてそのまま死んでしまうような気がするのでVR映像を観れる環境を導入する勇気が未だにない(そこまでクオリティが高いのかどうかは観たことないから知らないが)。自分と同じ歳の有吉弘行PSVR買ってAV観たら、PSVRが熱くなるまで半日くらい観てたと言ってたし自分もそうなりそうで怖い。
多くの場面はワンカットだったりワンカット風で撮られてはいるが、退屈な場面(服を着替えるとか長い移動など)はバシッと切ってるし、戦闘の途中でも平気でカット切ってる。だけどワンカットが長ければ長いほど偉いわけでもないし、これ見よがしにクソ長いワンカットがあったりすると「あぁ!わかったわかった!偉い偉い!!」と逆にムカついたりするので適当なところでカット切ってくれた方がむしろ有り難い。
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一番好きな場面は中盤、ジミーのサイドカーに乗って敵とカーチェイスするシーンだろう。銃撃して敵車両を転倒or爆破させたりサイドカーで敵車両の内部を貫通したりヘンリーが大ジャンプして敵車両に飛び乗って車内に爆弾を投げ入れて爆破の勢いで再び大ジャンプして仲間の女の子のバイクのケツに飛び乗って、女の子の股間に手を伸ばして「えっ何?」と思ってると銃を取り出したとわかってそこからまた続いて‥という場面がめちゃくちゃ良かった。ラバーのキャットスーツとかって人気だけど自分は全然興味なかったんだけど(たぶん身近でラバーを見たことないから)ヘンリー=俺の視点でラバーのキャットスーツを着た女子のケツに飛び乗って、後ろ乗りさせてもらって彼女の腰に手を回してドキドキする数秒間を味わうとエロさが凄かった。数秒観ただけで擬似記憶をかまされる俺の脳もやばい。いつも映画を客観的にしか観てないから主観視点になられると子供みたいに色んな事が新鮮に見えるのかな(もしくは俺のIQが低いか)
あと娼館でのバトル。ゲームの舞台としては狭い所の方が面白い。GTAとか「ヒットマン・アブソリューション」とか「ディスオナード」でもストリップクラブや娼館で撃ち合いすると半裸の女が叫びながら逃げ惑ったりするし楽しさが半端ない。

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後半、ジミーと一緒に銃撃戦する場面も俺つえー感が凄かった。階段を登ってくる敵には全部ヘッドショットで倒すしジミーが蹴り飛ばして空中を吹っ飛んでる途中の敵に2発撃ち込んだりして、これ以上ないほど「強いヘンリー=強い俺」を感じた。なまじゲームでよくある場面っぽいだけに「今日の俺めちゃくちゃ上手いな‥」と、ゲームプレイと比較して映画のキャラの強さを感じられるという逆転現象を感じた。
ちょっとした場面だと、序盤で男をエスカレーターで追いかけてる途中で勢い余って可愛い女子を転倒させてしまう時に目が合うところ。野蛮なアクションの途中で一瞬、ハッ‥!という少女漫画みたいな不思議な時間が挟み込まれたことでめっちゃハッ‥!とした(ただぶつかって転倒した娘と目が合っただけだが)
また中盤、上昇する敵のヘリに捕まって上空に登った後にロープを切られて上空から真っ逆さまに落ちた‥がサイボーグだから平気で、ふと横を見ると馬が居たので馬に乗って敵を追うぞ‥と思って乗ると普通に馬に振り落とされて逃げられてしまう‥という場面も凄く良かった!‥この馬に逃げられたのはNGだったけど面白いから使ったのか、それとも再びヘリから落ちるスタントは大変だから良しとしたのか、どちらかわからないが馬に逃げられたことが却って、さっきの転倒して目が合う女みたいにハッ‥!とさせる文学的な瞬間をもたらしてくれた。何もかも流れるように事が進むと、どんなに凄い事してても慣れちゃうからね。むしろわざと失敗シーンを入れたほうがいいくらいだと思う。

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イカンの会社の屋上で行われるラストバトルでは、自分と同じパワーを持つ100人のサイボーグ兵士(aka白い服着たオッサン達)と1対100の接近戦するところもかなり凄い。
殴ったり刺したり撃ったりして数を減らしながら大ジャンプで移動してジャングルジムみたいな塔に飛び移って登ってくる奴らを蹴り殺したり、ビルの屋上によくある小屋みたいな部屋に籠城して入ってくる奴を撃ったりする場面を観ながら「ゲームで大勢と闘う時、背後から狙われたくないし敵の出現場所を限定したいから確かに俺も小屋とか行き止まりに行って迎撃したりするわ~」と共感できた。幼年期刃牙も壁を背にして不良軍団を迎え討ってたからな(こうすれば最大3人以上かかって来れないから)エネルギー切れになりそうになると敵の身体を引き裂いて電池を取り出して自分の体内に取り込んだり、最後の数十人と戦う前に救急箱のアドレナリン注射を両脚にぶっ刺したりする様も「うん、戦闘しながらも合間合間に回復アイテムをGETしないとな‥」と説得力高かった。
また、この主人公ヘンリーは観客がやってほしいことを全部やってくれるので、観ててストレスがない。
急いでる移動中に、少女が悪徳警官たちに輪姦されそうになってる現場を見つけて見過ごすことの出来ない正義感高いヘンリーはオマワリ達をブン殴る‥だけじゃなくてオマワリのチンコを握りつぶしたり警棒をオマワリの喉から身体の中までブッ込んで殺したりとオーバーキルしてくれる(しかも女性が犯されそうだった部位を責めて殺すのが良い)ので爽快感がすごかった。

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主人公ヘンリーが見る幼い時の記憶として父親役のティム・ロスが最初と最後に出てくる。有名な俳優はこのティム・ロスだけだ。何でティム・ロスなのかはよくわからん。きっと俺同様90年代に「レザボア・ドッグス」はじめティム・ロス映画を観まくったんだろうと思った。
そんで色々あってエイカンとのラストバトルを経て終わる。本当に楽しかった。
一応、主観視点であることや観客が本作を観ることや主人公がサイボーグであることなども上手いことストーリーにはめ込んであって、いい感じ。
記憶を失った主人公って「実は記憶を失う前は極悪人だった」とか、そんなオチが付きやすくて僕はそういうどんでん返しが嫌いなんだが本作はそんな事無くてよかった‥というか「どんでん返し」って幼稚だし物語に要らん。
そんな感じで全体的に視覚的快楽要素が凄く高い。
何か文学的なものやアカデミックな要素だけを映画に求めるような人には好かれなさそうだが僕は最高だと思った(‥とこんな事を言いながら僕本人が本作を舐めて観なかった奴だったのだが)
特に文句つけるとこもないわ。序盤、頭振りすぎてて観難かった事くらいか。‥感想書いてたら観たくなったので今からまた観ようと思う。

 

 

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この監督が次に長編映画を撮るのかどうかはよくわからない。
本作の後には、本作のメイキング風景を自分のバンドのMVにしたものや、
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僕も大好きな歌手ザ・ウィークエンドに頼まれて彼のMVを一人称アクションで撮ったものがある(この曲好きだったが、この監督が撮ったMVだったんや)

www.youtube.comこのウィークエンドのMVは完全に高いクオリティの無声短編映画になってるので本作に続く次回作だったと言ってもいいと思う。
相変わらずどうやって撮ったんだろうって場面が多い(可愛い華奢な女優を並走して走る車に投げ入れる場面とか‥)
それにしてもこの監督の映像は「最終的に女は怖い」って展開が多いね(‥と思ったが全てのフィクションがそうか)
その後は他のロシアのバンドのMVを一人称じゃない普通の映像で撮ってた。
何とかこの監督に、一人称アクション映画を撮りまくってほしいしVR専用アクション映画とかも撮って欲しいので今どうなってるのか調べてみたが、監督本人は一人称映画に関しては本作と上のウィークエンドのMVでアイデアと意欲を全て出して満足しきったので今後「ハードコア」続編や一人称映画を(やろうと思えばすぐに出来るそうだが)今の処やるつもりはないwとか言っててガッカリした。燃え尽き症候群?まぁ、監督がまたやりたくなる時を待つか、本作に影響された監督による一人称映画が出てくるのを待つしかない。
ホラーとかSFとかチャンバラとか‥本当に観たい。発展してくれ~
だけどシネフィルとかがめっちゃ嫌いそうな手法だよな。
もしくはVR映画に期待しよう。今の時点で大資本が作るVR映画はダースベイダー主演の三部作が予定されてる(というかベイダー以外のVR大作の予定とか他に知らないが)とりあえずベイダーに期待しとくか‥

 

そんな感じでした

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「呪われた死霊館 (2018)」変なパクり邦題付けられたのが気の毒になるほど面白い!👧👧👧

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原題:Malevolent 監督:オーラフ・デ・フルル 脚本:ベン・ケタイ
配信時間:85分 製作国:アメリカ 配信局:Netflix

 

しょうもない邦題つけられてるがジェームズ・ワン制作の「死霊館」シリーズや死霊館バースとは何の関係もない。
いつも映画会社とは違う方向で適当な邦題付けるNetflixジャパンだが(大抵内容そのまま邦題をよく付ける)、今回は映画会社が付けそうな、メジャー作品のパクり邦題。本作がしょうもないのならそれでいいが本作は凄く面白かったので「こんなタイトル付けんなよ‥っ」と憤りを覚えた。
「インチキ霊能者の若者たちが本物の幽霊屋敷に挑まされてビビる」という、まるで「盲老人の家に泥棒に入ったら、盲老人が殺人マシーンだった」という「ドント・ブリーズ」の幽霊バージョンみたいで面白そう!と事前の予告編を期待して観て実際その通りだったが想像の数倍面白かった。というか本家の死霊館シリーズや構成が似てる「ドント・ブリーズ」より面白いかもしれない。この聞いたことない名前の監督は何者なんだ。よく知らんが特にホラー映画を得意としてるわけでも何でもないアイスランドの監督らしい、謎だ。
Netflixオリジナル映画は「つまらない駄作もないが、その代わり際立って面白い映画はなく全作65点」ってイメージだったが本作はめちゃくちゃ良かった。
ちなみに「ホラーは好きだけど幽霊屋敷ものは何も起きてない(ように見える)から退屈だなぁ」という人でも本作は楽しめる。‥おれを信用して!俺を!(悪魔くんメフィスト
本作は地味なのであまり観られなさそうだし個人的にツボにはまったので、中盤辺りの展開をかなり長文で書くことにする。
中盤以降ネタバレはしないが、映画好きなら大体予想ついてしまうだろうから、早い段階で読むのをやめて観た方がいいと思う。ネトフリ配信なので誰でもクレジットカードや携帯会社に入会してれば1分以内に観始めることが出来る
※いつもはネットで適当に画像を拾ってるが、公開して2日しか立ってないしポスター以外のスティル写真とかも皆無で、仕方ないので自分でスクリーンキャプチャしたりGIF動画作ったりした

 

 

Story
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女子大生アンジェラ(フローレンス・ピュー)はジャクソンに頼まれて、霊能者のフリをしてカメラマンの青年エリオット、ジャクソンの恋人ベスなどとインチキ霊能者チームを作り、悪霊祓いの仕事をして稼いでいた。
ある日、グリーン婦人(セリア・イムリー)という老婦人の「屋敷に出る少女たちの悪霊を祓って欲しい」と頼まれて行った屋敷は、かつて何人もの少女が殺された屋敷だった。
そしてアンジェラ達の前に現れる本物の悪霊に対して、インチキ霊能力チームはこれをどう切り抜けるのか――

 


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‥と、久々にめちゃくちゃ見たくなる捻りのあるあらすじの幽霊屋敷映画。
青木ヶ原樹海を舞台にしたホラー「JUKAI -樹海- (2016)」の脚本家による脚本。
「JUKAI -樹海- (2016)」 富士の樹海が舞台のアメリカンホラー。前半のおかしなJAPAN描写は楽しかった - gock221B
どうも少しひねった脚本が得意みたいみたい。「樹海 -JUKAI-」は監督の力量がイマイチだったのか凡作だったが、本作は最初から最後までめちゃくちゃ面白かった。細部まで凄く丁寧に処理してあって、すごく低予算っぽいのに‥とにかく良かった。
冒頭は、登場人物の紹介やインチキ悪霊祓いの様子を描いている。

👧主人公のインチキ霊能者のアンジェラ。心理学を学んでいる女子大生だ。
演じてるフローレンス・ピューは、顔のパーツが全て丸い形で構成されてて太眉&垂れ目で体格は小柄。凄く主人公っぽいし意志の強さも感じるルックス。出世しそうな雰囲気がある。
インチキ霊媒師チームのリーダーは、アンジェラの兄の不良青年ジャクソン
もともと霊を信じてる依頼人に対して口八丁で如何にも本当っぽい事を言って悪霊退散の金を銀行口座に振り込ませる。こいつは最初から最後まで面白い。絶対主役になれない顔をしている。
あとはアンジェラに惚れているカメラやメカ担当のヲタ男子エリオット
彼はアンジェラに惚れており彼女の側にいるのが嬉しいがあまり始終ニヤついていて最初は「こいつヤバい奴なんじゃ‥」と最初は思ったが後になればなるほど面白いキャラに覚醒していく。
もう一人はジャクソンの彼女ベス。彼女は‥ただジャクソンに着いて来てるだけ。
ブルデートじみた彼らインチキ霊媒師チームは「ドント・ブリーズ」の主人公たち同様、「今までどおり悪さしようとすると霊にビビらされまくるんだな?」と期待して観てると最初はその通り進んでいくが、やがて「ドント・ブリーズ」同様、話は思いがけない方向に進んでいき、また彼らも覚醒したりする。「ドント・ブリーズ」の狂った盲老人をこの屋敷に置き換えた映画とも言える。

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👧インチキ悪霊祓いは、アンジェラとエリオットが霊が出る部屋に行き、依頼人とジャクソンはモニターで、その映像を観ているスタイル。
そしてジャクソンがトランシーバーでアンジェラに指示出しする。
霊と対峙(しているフリをしている)アンジェラを画素の荒いモニターで観てると、如何にも本当っぽいしジャクソンもまた本当っぽいトークをする。
そしてあらかじめ用意していた、依頼人が語った幽霊に当てはまってそうな、人の話し声や笑い声の音声を流す。これで依頼人は「ああっあの霊の声が‥」とすっかり信じてしまうし「霊はアンジェラが追い出しました」とジャクソンが言えば「ああっ良かった。ありがとう」と喜んで金をくれる。
依頼人が信じたいものを「信じます、何とかします」と言い、依頼人が「こうなればいい」と思ってる結果‥霊が去ったとかそんな事を言えば全て信じてくれる。
カウンセリングや占い師のシステムと同じだね。悪い男に騙されてる女が、如何にも嘘なのに、言って欲しい嘘を言われると全部信じてしまうのにも似ている。
彼らは皆、自分を安心させる材料を外部に求めている。その心の穴を埋めるのが宗教や霊媒師や占い師、もしくは悪い男。破滅したり他人を勧誘さえしなければ故人の自由なので、その限りではwin-winの関係だと言える。
ジャクソンはまるで新興宗教の司祭のように依頼人を騙して稼いでる奴だが、依頼人が安心してる限りは、このインチキ霊能力チームは有益な存在だと言えなくもない。
彼らは、いつものように霊能者のふりをして稼いでいたが、アンジェラは依頼人が言っていた「死んだ妻の霊」らしき女を本当に見て失神してしまう。
そして映画タイトル「MALEVOLENT」がバーン!と画面に出る。
ちなみにマレヴォレントって単語初めて聞いたが「悪質な」「凶悪な」という意味らしい。直訳系の邦題を付け直すとしたら「最悪」が相応しい。
この冒頭まで観て「この映画、良さそうだな」と興味を惹かれた。

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👧出席日数が少ないので大学に呼び出されて怒られるアンジェラ。
女教授に怒られながら、女教授の部屋のドアノブがガチャガチャ動く、しかし女教授はまるで気にしない。そしてドアを開けて男が入ってきた。だが女教授はやはり見えていないし何も聞こえていない。幽霊だ。男の幽霊は、顔は画面からはみ出ていて見えないがスタスタ‥と普通っぽく歩いてどこかに行った。この見せ方がすごく気に入った。
幽霊が見えるフリをしていたアンジェラだが、どうやら本題に入る前の段階で、本当に霊が見えるようになったらしい。意外な展開でワクワクした。
本作はこの後、ホラーで定番の「霊かと思ったら友だちだった」「霊かと思ったら通りすがりの人間だった」などの場面が頻出する。更には「友だちだと思ったら‥霊だった‥」という逆のパターンもある。そして、そんな風に出てくる普通の人間と幽霊の撮り方が殆ど一緒なので「なんだ人間か」とわかった後でも「本当にさっきの人間だった?」もしくは逆に「ほんとに霊だった?」とわからなくなったりして結果的にどれも怖く感じてくる。
だが現実世界の我々にしてもそうで、都会の交差点で数多く歩く人達。あの中に一人だけ本物の霊がいたとしても我々には判別できないだろう。その怖さだ。
女教授の部屋に入ってきた男も、こういった演出されてるから100%幽霊なわけだが、教授が気に止めないほど出入りしている女教授の知り合いという可能性も、0ではない。
幽霊を幽霊だと断定できる材料は外部にしかない。血まみれで首のない男が立っていたとしても、それは自分の気が狂ってるだけかもしれない。幽霊を観測するのは自分ひとりではできない。それが怖い。
僕は10年前、真夏の炎天下の交差点にボサボサの長髪に白いワンピースを着た貞子そのものが立ってるのを見たことがある。ビビった僕は回れ右して別の道を通ろうとしたが「このまま帰ればこの女は幽霊だったということになってしまう。確証が得たい」と思い、引き返さずに貞子を通り過ぎた。周囲に歩いてた中高生もビビってたので「おれ以外の人も見えてるから幽霊じゃなくて狂人だった」と結論付けることができた。勿論、複数人が幽霊を同時に見たのかもしれないが怖い方向に考えたら怖いので僕の中では「彼女は狂人」と結論づけて思考停止した。
だからアンジェラは「教授、その人だれですか?」などとは言わない。「今そこに幽霊見が‥」などと言えば狂人かメンヘラとしか思われない。
👧その後、アンジェラは母方の祖父の家に遊びに行く。
アンジェラと祖父の話を聞くにつけ、どうやらジャクソン&アンジェラの兄妹の5年前に死んだ母は、霊が見えると言って人との交流を絶って引きこもり、やがて霊能者になったかと思うと、やがて何があったのかは謎だが自分の両目を潰して自殺したらしい。
祖父は当然ながら娘の死にトラウマを受けており、そんな祖父にアンジェラはとても「霊が見えるようになった」とは言い出せない。
アンジェラが急に霊視できるようになったのは遺伝だということがわかる。
どんどん面白くなってきた。

 


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ジャクソンは町のギャングに借金しており、近いうちに返済しないと殺されてしまうのでアンジェラに霊媒師の依頼を引き受けるよう頼んでくる。
アンジェラはというと、人を騙すことに罪悪感を抱き始めてたし霊がガチで見えるようになったこともあり、一度は断るが兄の命がかかってるので仕方なく引き受ける。
依頼者、グリーン婦人による依頼は「屋敷に少女達の霊が出るので祓って欲しい」と言うもの。
アンジェラは行く前に件の屋敷を調べたところ、その屋敷はもともと孤児たちを育てていたが、職員の男が発狂して幼女たちの口を縫った上で殺害した‥というガチのおぞましい猟奇殺人事件があったとわかる。しかもその殺人鬼はグリーン婦人の息子ヘルマンなのだ。そんな不気味な場所には行きたくないわけだが、依頼を受けなければ兄がギャングに殺されてしまうので仕方なく引き受ける。エリオットは惚れているアンジェラと一緒に居れるのでどこであろうが大喜びで着いて来るし、ジャクソンの彼女も同様だ。
ジャクソンは「幼女たちが喋ったり笑ってる音声」を用意してグリーン婦人の屋敷に向かう。いつものようにアンジェラとエリオットにウロウロさせて自分は架空の悪霊祓いを実況しながら、この偽テープを流せば、孤独な婆さんは信じて大金を振り込んでくれるさ。意気揚々と向かうジャクソン。
この時はまだアンジェラ達は本物の幽霊屋敷に行く事になるとは知る由もなかった。
‥というかアンジェラたちが霊視できてなかっただけで、今まで行った家も全て本物の幽霊屋敷だったというゾッとする可能性がというあるのが面白いところ。こんな感じで本作は、最後まで凄く普通のホラーっぽく進んでいくのだが色んな要素が少し立体的になっていて、そのせいで量産されたホラーよりも面白い。

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グリーン婦人の屋敷に到着し、婦人と会う一行。いたって普通の老婦人だった。
誰にも話してはいないが霊感に覚醒してしまっているアンジェラは、屋敷に着いて並々ならぬ恐ろしい雰囲気を感じ、そして嫌な雰囲気の後‥老人とすれ違う!‥と思ったがジジイはそのままスタスタ歩いていく。どうやら庭師かなんかの唯のジジイだった。だが唯のジジイなら何とか言って欲しいものだ。屋内ですれ違っても何も喋らない唯のジジイ‥それは幽霊と大差ない。人とわかっても不気味なものがある。
だがその後、アンジェラは口を縫われた少女の霊を間近で目撃して失神する。
アンジェラに惚れているエリオットは、彼女を目覚めさせて言う。
エリオット「ねえアンジェラ。ひょっとして、こないだの事件から何か視えてる?」
アンジェラは値踏みするようにエリオットを見る。うかつに「霊が視えるようになった」と言ってメンヘラ扱いされたくないのだ。
エリオットはアンジェラのガードを解くため「僕、笑わないよ」と言い、続けて「僕がコレやってるのはカメラや機械いじりが好きだから‥あと君がいたから‥。バレバレ?」と告白して自ら腹を見せる優しさを見せると、アンジェラは笑顔を取り戻し「バレバレよ笑」と言う。霊視について具体的には喋ってないが口に出さず肯定したしエリオットのことも、好きではないが大事な友だちとして受け入れた。
最初はどうしようもない奴かと思っていたエリオット、思いのほか良い奴だった。
ジャクソンはいつものように婦人に対し、悪霊祓いの段取りについて朗々と語るが婦人に止められる。
婦人「あなた、どのお客にもそんな風に喋ってるの?芝居はやめて。
ジャクソン「‥はい。」
今までの依頼人と違い、ジャクソンの話術が通用せず主導権が握れない。
しかもまだインチキを始めてない段階‥段取りについて話してるだけなのに、胡散臭さを看破されてしまった。
戸惑うジャクソンだが、何時も通り得意の話術と人工のインチキ心霊現象で婦人に悪霊祓いを信じさせ、金を貰って退散するしかない。
アンジェラとエリオットは屋敷を進む。
さっそく先程観た、少女の霊が視え、古いレコードの音楽が聴こえる(霊感のないエリオットには視えないし聴こえない)
この辺まではジェームズ・ワン制作の心霊ホラーに似ている。内容的にも本家に匹敵する面白さなので、冒頭で否定したが別に「死霊館」シリーズだと思われても互いにとって損はない。
本物の「死霊館」シリーズと違うのはここ以降だ。「死霊館」シリーズはあくまでも悪魔や悪霊のポルターガイストと闘う話だが、少女の霊は襲ってこない。アンジェラとエリオットは、少女の霊に導かれるまま、婦人やジャクソンが指示した方向とは逆に進む。
少女の霊の後を追って進む2人だが、かなり老朽化が進んだ屋敷なのでエリオットが脆い床板を踏み抜き、下の部屋に落ちてしまう。
命に別状はないが片脚を骨折したエリオット。アンジェラ一人では引き上げられないのでジャクソンも救助に向かう。
エリオットが落下した部屋は殺された少女たちが監禁されていた部屋のようで壁には少女が書いたと思われる、口を縫われた少女の絵や「HELP」の字もある。
アンジェラは「実は前の事件の時から霊が視えるようになった」と兄に言うが、当然ジャクソンは一笑に付して取り合わない。言うんじゃなかったと公開するアンジェラ。
エリオットは骨折してしまったので中断したいところだが、婦人はチームを疑っている。このまま帰れば依頼はご破算になる可能性が高い。悪霊祓いの続行を宣言するジャクソンだがエリオットの脚が折れているのでどうしようもない。

 

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仕方なくジャクソンはグリーン婦人のもとに行き「トラブルがありましたが無事終わりました。少女たちの声は聴こえません」と全て滞りなく終わったフリをした。早く婦人に金を振り込ませてズラかる気だ。
「黙りなさい」
婦人は泣いている「インチキなんでしょう?あなたたちにはガッカリ‥」
やはり鋭い婦人に対してジャクソンの三文芝居は通用しなかった。
「全部お芝居。アンジェラにも霊能力はない‥」
人を鋭く見抜く力があり、ジャクソンの嘘を尽く見抜くグリーン婦人の言動は痛快なところがある。だが「アンジェラには本当に霊視できている」という事は見抜けていないのが面白い。
どうやら婦人はギャラを払う気がない事を悟ったジャクソンは仕方なく引き上げる事にする。長居は無用だ。
ジャクソンとアンジェラは、さっきから姿が見えないジャクソンの恋人ベスを探す途中で少女を目撃。アンジェラは兄のジャクソンが少女を視てビックリする様を見て驚く。
「‥お兄ちゃん、視えてるの?」
何とジャクソンも霊視に覚醒してしまうとは思わなかった。
誰と誰が霊が視えるか、そしてその事を誰が認識してるか‥という、そこが面白い。
ジャクソンはエレベーターで死んだ母をも目撃してしまう。ジャクソンは「これは幻覚だ」とばかりに頭を振り、あっさり衰弱したベスを見つけ、四人で車に乗り屋敷を離れて走り出す‥。えっ屋敷を離れちゃうんだ。
というこの辺から後半、第三幕。クライマックス。

 

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最初から最後まで、本編の展開や描写の一つ一つは良い感じではあるが、どれも過去のホラーで観たことあるものばかりで目新しいものは特に無い。
ホラーでよくある「引っ張ってハッと振り向いたら友だちでした~」という間抜けシーンも頻出する。だけどどういうわけかそういうズッコケシーンも何となく怖い。
そして一つ一つの出来事が凄く丁寧で気が利いてるし納得できない部分が少ない。‥いや、危険な場所で固まって行動してたのにジャクソンが突然、単独行動を始めたりというホラーでよくある変な行動もあるが‥まぁホラーなんでいいだろう「キャビン」みたいに誰かがバカになるガスを撒いてるんだろう。
驚愕の展開はないが殆どの場面で「えっそうなんだ!」という小さな驚き、予想を大きく超えるわけじゃない小さく超えてくるものが多い。その一つ一つは大したことないんだが、それが映画の冒頭から最後までずっと続くので通して観ると観終わる頃にはボディブローのように効いてくる。旅館で出てくる料理や中華のコースみたいに小鉢に入った料理を延々と食った満足感というか‥。

👧近年ヒットしたホラー映画では「ピエロが怖い」「狂った盲目の老人に襲われる」「黒人差別ホラー」「何かよくわかんない人が追いかけ続けてくる」「声を出したら即死」‥などの一言で見たくなるものが多い。本作の「インチキ霊媒師が本物の幽霊屋敷に挑む」というのも僕は興味惹かれたけどなぁ。劇場公開したらヒットしただろうか?個人的には「IT」や「クワイエット・プレイス」より本作のほうがずっと面白かったけど。
何とか自分が感じた面白さを伝えようとしたが上手く行ったかどうかよくわからない。
ホラーは個人差激しいからね。imdbとか5.9点と微妙な評価になってるので「せめて俺だけは‥」とちょっと高いが9点にしといた。
だがホラー映画はホラーというだけで、よっぽど名作であっても高得点にならない。
Amazonとかネトフリのホラーの評価を見てみるといい、ほぼ低評価だから。
ホラーは賞レースで受賞しないし、恐怖というのはかなり下に見られているのが納得できない。人間ドラマで感動するのとホラー映画で恐怖するの、一体何が違うのかわからない。
今回は何かを言いたくて凄く長くなったが言葉にできないその何かが、きみに上手く伝わったのかどうかはよくわからない。伝わっていれば良いが‥

個人的にイマイチ「傑作!」と思えるものが少ないNetflixオリジナル作品だが(だから観ても全然感想書いてない)
「GLOW」「オクジャ」「ボージャック・ホースマン」「魔法が解けて」「デアデビル〈シーズン1〉」などに並んでお気に入りの一本でした。

 

そんな感じでした

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www.netflix.com

www.imdb.com

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「ロブスター (2015)」配偶者がいない生産性のない者は動物に変えられてしまう‥という現代日本のようなディストピア世界👫

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原題:The Lobster 監督&脚本&制作:ヨルゴス・ランティモス 上映時間:118分
製作国:アイルランド/イギリス/ギリシャ/フランス/オランダ/アメリ

 

何となくいい気分にはならなさそうなので観てなかったのだがネトフリで配信されたので観た。

 

 

Story
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家庭を持ち子孫を残すことが義務付けられた近未来。
妻に捨てられた男デイヴィッドコリン・ファレル)は強制的にとあるホテルへ送られる。
そこでは45日以内に自分の配偶者となる人を見つけなければ動物に姿を変えられてしまう
デイヴィッドは他の参加者と共に配偶者となる人を見つけようとするがうまくいかず、独身者の暮らす森へと逃げ込む。その独身者コミュニティの女性リーダー(レア・セドゥ)が決めたルールは、ホテルとは逆で「恋愛禁止」だったが、デイヴィッドは皮肉にも独身者の一人、近眼の女性レイチェル・ワイズ)と恋に落ちてしまう――


 

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そんな話。独身の者は強制的にこのホテルに送られて一ヶ月半以内に婚約者を見つけないと動物に変えられてしまう‥という一種のディストピアもの。
動物に変える機械がある部屋に連れて行って専用の機械で動物に変える‥のだが、その機械や、登場人物が動物に変えられたりはしない。物語の舞台も近未来には見えず、SF映画というより寓話的で風変わりな映画といった印象。
「動物に変える」という設定が突飛すぎるし、実際に動物に変えたりするのは台詞でしか語られないので「『配偶者ができなければ普通に殺される』って設定で良かったのでは?」と少し思った。
しいていうなら主人公のコリン・ファレルが、結婚に失敗したらしく既に変えられてしまった自身の兄‥だという犬を連れている。そしてその犬は中盤で物語が動く時に使われる。動物要素はここくらいか。
ちなみに変えられてしまう動物は選べるのだが、主人公は映画タイトルのロブスターにする(理由は長生きで交尾いっぱいできそうという理由)
ホテルでは厳格なルールがいくつもあり、マスターベーションは禁止で、禁を犯した者はトースターで手を焼かれてしまったりと全体的にかなり厳しい。
参加者のやる気を出させるために、毎晩、メイドがやって来てワイニー(男性器の上に座って尻でグリグリやる)的な事をしてきて、勃起したらやめてしまう‥という事が行われる。勃起だけさせて去ってしまう、だが自慰行為したら罰せられる。「射精したければ国のために結婚した後でどうぞ」という事か。
参加した独身者達は昼間、森に行って狩りをさせられる。どうやら脱走者を殺したり捕らえているようだ(「ようだ」というのは家事しながら観てたので見逃した台詞もあるかもしれん)。
美男美女はすぐに配偶者ができるが、老人などは婚約者を作るチャンスが少ないので自殺したりしてなかなか厳しい。
主人公も、動物に変えられたくはないので頭がおかしい女に無理やり合わせて夫婦になってホテルを抜けようとするものの事件が起こってホテルを脱走して森に逃げる。

 

 

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自由になった主人公。森には独身者たちによるコミュニティがあった。
レア・セドゥ演じる女性リーダーは過激派個人主義者で、コミュニティ恋愛禁止のルールを定めている。隠れて恋愛してキスしたメンバーを口を切り裂かれた状態でキスをするという罰が与えられる(そして当然SEXした者には‥)。というかリーダーが疑わしいと思っただけで殺されたりするしホテルと同じくらい厳しい。
主人公はレイチェル・ワイズ演じる近視の女性と恋に落ちるが、SEXは勿論みだりに私語しても目を付けられるので2人はオリジナル手話を作り、ジェスチャーで会話する。テレホンSEX以上しちゃいけない恋愛みたいなものだ。
独身者コミュニティはテロ活動のような事をしており、どうやら世間の既にある夫婦を別れさせるテロ活動をしているようだ。その方法は、夫婦の片方の嘘をその配偶者にバラしたり、同士討ちさせるように仕向けたりして、夫婦が互いの配偶者を二度と信用できないようにするという精神を壊すやり方で、ここでテロされる夫婦は嘘ついてたり相手のことを思いやってない奴らばかりの信頼関係が壊されていくので正直爽快感あった。
お互い愛し合ってる主人公とレイチェル・ワイズは、夫婦のフリをして他人の家に行っているのだが「夫婦のフリ」の体でここぞとばかりにディープキスしまくるのが可笑しかった。
また独身者コミュニティは夜になるとレイヴ的に皆で踊る。その際に女性リーダーは「テクノ系でしか踊らない」というのが可笑しかった。そう言われてみるとテクノのクラブやレイヴで踊ってる者は、人が好きなようにも見えて個人主義者が多くも見え‥て実はやっぱり人恋しい人が多いのでテクノは合ってる気がした。
コミュニティでは、恋愛しない限りは自由なのだが、好きな相手ができると一気に辛い場所になる。というか恋愛したら殺されるのならハッキリ言ってこれではホテルよりひどい‥というかこの世界そのものがどこに行ってもひどい世界=我々の世界のことじゃーって事なんだろう。自民党杉田水脈衆議院議員の「生産性が云々」発言が炎上したばかりだし、何だか日本の話のようにも見える。

 

 

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恋人ができてしまってはここには居られないし身の危険を感じた2人は、独身者コミュニティからも逃亡してクライマックスへ‥。
そんな感じで面白い設定やシーンばかりで、基本的には楽しい映画なのだが、寓話的すぎるというのが欠点にもなっている。たとえば全登場人物が一面的な性格しか持ってないように描かれているし全員凄く幼稚なので、ラストあたりでは正直登場人物たちがどうなっても別にどうでもいいって感じで観終えた感じになった。
比較的いい奴に描かれてる主人公も例外ではなく、彼は真に優しいのではなく「消極的な態度で流されてるうちに優しい人ポジションに収まってしまう」というタイプの男でしかない(まるで自分みたいだ)。他の登場人物同様、主人公は配偶者を見つける時に互いの共通点にやたらとこだわりそれがオチにもなっている。中年なのに、まるで「趣味が合わないと付き合わない」とか言う大学生みたいで滑稽だ。主人公だけそうなら「主人公が幼稚って話なんだな」と思うが、ヒロインも他のキャラも全員そうなので「別に主人公がじゃなくて世界全体が幼稚なのか。じゃあまぁ別にどうでもいいか‥」と思ってしまう。
つまり世界も登場人物も全て寓話的にしすぎた結果、フンワリしすぎてどうでも良くなった感じ。
1984」「未来世紀ブラジル」「ブレードランナー」とかのSFみたいに設定がガッチリ固められててシリアスな感じにするとか、主人公だけが周囲と違って成熟したまともな精神をしてるとか、そういう地に足をつけて観れるポイントがあった方がいい気がした。
独身なので僕も動物に変えられてしまうが、僕なら‥犬や猫だと良い人間に拾われないと辛そうだし、ここはひとつ細菌やゾウムシなどの小さすぎるヤツがいいかもしれない。ゾウムシとかの一生とか知らないけど、何となく食われたりもせずにウロウロしてるだけってイメージだし

 

そんな感じでした

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