gock221B

映画その他の感想用ブログ

「私たちのハァハァ (2015)」キラキラ感じゃなく、JKのどうしようもないグダグダ感やドロドロ感や臭そうな感じ出てて良かった👭👭

f:id:gock221B:20181211192021j:plain
監督&脚本&編集:松居大悟 製作国:日本 上映時間:91分

 

知らん間に近所にミニシアターが出来てて、ラインナップを見たらこの映画があって〈九州の女子高生たちがクリープハイプのLIVEを聴きに、卒業後は全員バラバラになってしまう予感を胸に東京まで自転車で行く映画〉みたいなこと書いてて「おっ『リンダリンダリンダ』みたいなエモ青春JK映画かな?」と思って、その映画館じゃなくて普通に借りて観た。

 

Story
f:id:gock221B:20181211192605j:plain

 

 

f:id:gock221B:20181211195336j:plain
👧上の画像の、左から二番目の子はグループのリーダー格で、上京して音楽をやりたいと言ってギターを背負っている。最初から最後まで「カッコいいJK」って感じで描かれている気がした。シンガーソングライターの娘が演じている。キャバクラで一日バイトする。
👧右から二番目の子はクリープハイプが好きというよりも「仲間と一緒に居たいから着いてきた」って感じのフワフワした感じの子。最初から最後まで「可愛いJK」って感じで撮られている気がした。キャバクラで一日バイトする。
👧一番右の子は、グループの中で最もクリープハイプの熱狂的なファン‥というか崇拝しすぎてるあまりクリープハイプや仲間との距離感を見失って混乱している。すぐ落ち込んで泣いたり苛立ちをぶつけてくるし、JKエモ要素の中のネガティブ要素を担当している。野宿して寝る時など、この子だけ脂でギトギトした顔面アップにやたらとなるし思春期ドロドロ感を担当してる感じ。「この子どっかで見たことあるな」と思ったらバカリズム原作ドラマ「架空OL日記」でサブキャラかおりんをやってた子だった。キャバクラの一日バイトを落とされた。
👧右から二番目の「日本の全ての学校すべてのクラスに一人いる」って感じの顔した子はお調子者&ムードメーカーという役割。「この子もどっかで見たことある」と思ったらインスタが流行る前に10代の間で一瞬だけ流行って消えた6秒間だけの動画共有サービスVineで有名になった女子高生の子だった。キャバクラの一日バイトを落とされた。

 

 

f:id:gock221B:20181211193315j:plain
自転車で九州から東京に行くというので如何にもな青春ものって感じかと思わせられたが「リンダリンダリンダ」みたいな、現実離れしてキラキラと爽やかな感じは広島くらいまでで、以降はどちらかというと思春期のどうしようもない感じがメインで描かれている。
この辺の序盤は、まるで四人がアドリブではしゃいでるのを撮ってる感じなのでJKのYOUTUBEとか配信みたいに見える。
自転車は早々にパンクしたので捨てて、後はヒッチハイクで移動。
自転車が壊れてからは劇映画っぽくなってくる。
夜は広島市内の公園とかで野宿する。危険なのもそうだが「そんなとこゴキブリ満載で寝れないだろ!」とヒヤヒヤするし、思春期のJKたちの顔が脂でドロドロになっており「今のこの子達、絶対にオッサンの数倍クサいな‥」と思った。
ヒッチハイクで乗せてくれた無愛想なイケメンがお調子者の子に「ヒッチハイクとか危ないだろ」と言うが「平気っすよw」とか青年がビビらせてやろうと思ったのか「ほーん」とか言ってキスするがお調子者の子は特に抵抗もビビりもせず「他の子にはしないでくださいねw」と言う。イケメンは「お、おう‥」と気圧されるが再度キスして、お調子者の子は普通に受け入れる。それを車内から可愛い子が見てる‥。何でもない場面だが何だか居心地悪くなる場面だった。こんなストーリーで起こりそうな「怪しい男に襲われそうになる」的な場面は特に起きないのだが、そういった衝撃的なシーンというのは、ドラマチック度が高いせいか逆にフィクション性を感じさせられるものがあるので、却ってこの程度の場面のほうが生々しくリアルを感じたのかもしれない。この気持ちわかる?
途中、ネットで知り合ったと思われるクリープハイプ仲間のお姉さんにキャバクラを紹介されて一日バイトする(確か一晩で2、3万貰えるはず)。可愛い子2人が雇われ、そうでないと判断された?二人は留守番。ネガティブな子は何故自分が採用されなかったか悟り、また稼ぎに貢献できなかった事に落ち込む。
せっかく稼いだバイト代だが4人はクラブで散財して全部使ってしまう(しかしクラブどうやって入ったのか‥地方はIDが緩いのか)
Twitterで旅を拡散して協力してもらおうとするが誰も助けてくれず叩かれ、それを切っ掛けに四人はしょうもない大喧嘩する。
だがカッコいいJKが実は貯金があったので深夜バスでLIVE会場に行く、だが金がギリ足りなくてライブはもう始まってるのに徒歩で向かう。
ライブはもうアンコール1曲だけだが折角なので急いで入ると、どこをどう走ったのかLIVE中のステージに出てしまう。ここは、そう来ると思わなかったし意外な展開なのでハッ‥となった。警備員に取り押さえられて結局1曲も聴けなかった4人。
所持金はもうないので親に金送ってもらう、帰る前に制服に着替えてハチ公前ではしゃぐのだった‥という終わり。
そういった感じで全体的に計画性がないまま衝動的に行動した結果、全部うまくいかない、そこを他人の助けを借りて解決。子供なので特に感謝も反省もしない。そして物事が上手くいかないとイライラして八つ当たりから大喧嘩に発展する(喧嘩の理由もくだらないのですぐ仲直りする)

f:id:gock221B:20181213003824j:plain
‥といった感じで、登場人物とかストーリーはしょうもないのだが、この映画自体は面白いし、良かった。
そして今しょうもないとは言ったが思春期とかそんなもんだし、「リンダリンダリンダ」みたいな理想のJKみたいなキラキラ感だけじゃなくて女子高生のどうしようもない感じとか、分泌物が多い年頃が汗かいた後なのに何日も風呂入ってなくてただでさえクサいであろうJKがもうオッサンよりクサイだろうなって感じとか、しょうもない事で悩んだり八つ当たりしたり全然反省しない感じとか他人が助けてくれても当然だと思ってるから感謝とかもしてない感じが凄く良く出ていた。だからキャラとしては特に好きではないのだが監督はわざとそう撮ってそうだし作品としてはリアルでいいなぁと思いました。
特に、ネガティブな子のドロドロ感や、お調子者の子が放つ生命力ありすぎる雰囲気や四人の全然仲良くないたくない気持ちの悪いJK感に当てられ「へレディタリー」観ても「良かった~」と言ってスヤスヤ寝た僕でも、本作は何だか胸焼けや胃もたれした感じで気持ち悪くなってきた(だがそこがいい)
旅先で助けてくれるが居ても四人は特に感謝もしてないし、そのチャンスを全く活かせず良い結果にならないところがリアルだと思った。電車男的な気持ち悪いファンタジーも起こらないし、かといってレイプ魔とか殺人鬼に遭ったりするという極端な逆ファンタジーもなく。彼女たち本人と映画の内容が「表面は少しの爽やかさや可愛さだが、中身は全てどうしようもなくてドロドロしていて気持ち悪い」という感じでシンクロしていて良い映画だと思いました。

 

そんな感じでした

👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭👭

www.youtube.com

「ジュラシック・ワールド/炎の王国 (2018)」怪奇映画っぽい終盤は好きだけどオチのために恐竜より凄い存在を出したらダメでしょう🦖

f:id:gock221B:20181011090310p:plain
原題:Jurassic World: Fallen Kingdom 監督:J・A・バヨナ
製作国 アメリカ 上映時間 128分
シリーズ:
ジュラシック・ワールド」トリロジージュラシック・パーク」シリーズ

 

ジュラシック・パーク」シリーズを復活させて大ヒットした前作、の続編。通算5作目。僕は恐竜や怪獣などの巨大生物映画への興味が何故か薄いので興味なくて、ジュラシックパークも1と前作しか観てない。恐竜の知識もほぼゼロなので感想は薄いです。
完全にネタバレあり

 

Story
f:id:gock221B:20181012030131j:plain
3年前の惨劇までは「ジュラシック・ワールド」と呼ばれて観光客が訪れていたコスタリカ沖イスラ・ヌブラル島では恐竜たちが野生化して生き続けていた。しかし島には大噴火が迫っていた。
ジュラシックワールド元運用管理者で現在は恐竜保護団体の設立者であるクレアブライス・ダラス・ハワード)は恐竜たちを絶滅から救うため、元恐竜監視員かつ元恋人でもだったオーウェンクリス・プラット)に協力を要請し、救出隊を組織して島へ向かう。
島に到着したオーウェンは、気にかけていたヴェロキラプトルブルーとの再会を果たす。
しかしこの救出作戦の背後には、彼らの知らない恐るべき陰謀が隠されていたのだったが――

 

 

f:id:gock221B:20181209230241j:plain
大惨事を起こしてしまったパークの元責任者なのにクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は何故こんな大きな作戦が出来るのかというと、「ジュラシック・パーク」で恐竜を蘇らせたジョン・ハモンド‥と喧嘩別れした相方という後付けキャラっぽい大富豪の老人ロックウッド氏、彼に支援を要請したためらしい。
現在は恐竜保護をしているクレアが連れて行く部下は、リアクション担当っぽい黒人青年と恐竜ヲタのメガネ女性獣医。
オーウェンクリス・プラット)を連れて行く理由だが「ロックウッド氏はもう高齢で寝たきりのためロックウッド財団を運営しているのはイーライという男なのだが、彼はオーウェンクリス・プラット)が手懐けていたヴェラキラトプルのリーダーである「ブルー」を連れ帰って欲しい。ということでオーウェンを連れて行くのも必須」故にクレアは元恋人のオーウェンと再び手を組み、一行はジュラシック・ワールドへ向かう‥という事らしい。
ロックウッド氏は、完全にジョン・ハモンドの代打キャラ。
ハモンドを演じていたリチャード・アッテンボロー氏が亡くなったため作り上げた第二の即席ハモンドといった感じの便利キャラ。
ちなみにロックウッド氏にはメイジーという10歳の孫娘がおり彼女も重要キャラ、一行が島から戻ってくる中盤以降にやっと活躍し始める。
どうでもいいがクレアを演じるブライス・ダラス・ハワードは、中年太りによって身体自体もデカいが女性らしい部位から先に太る体質らしく胸と尻がとんでもないデカさになっていて凄い迫力ある体つきになっていた。

f:id:gock221B:20181209230515j:plain
「あぁ、島で恐竜救助活動してたら恐竜が暴れてパニックになるが、いつものように主人公たちがサヴァイブして最後にブルーと何匹か救出して火山の噴火が起きてる島から脱出して終わりか?」とか思って観てたら、オーウェンがブルーを見つけた途端、オーウェンは麻酔銃で撃たれてブルーは拉致される。クレアと彼女の部下たちも置き去りにされる。
全てはロックウッド氏の代わりに財団を仕切る男イーライの企みだった。
しかも映画終盤で起こると思っていた火山の噴火が前半で、もう始まってしまう。
イーライは様々な恐竜を、火山噴火中の島から救い出し金持ちや軍事目的の他国に売りさばくつもりの‥「幽遊白書」に出てきそうな分かりやすい悪人だったのだ。
彼がブルー捕獲に執着しているのは、今まで人の言うことを聞くのはブルーだけだったのでブルーを研究して命令に従う恐竜を作り、軍事目的で売りさばくつもりだったらしい。
確かに恐竜は驚異的な生物だが「普通にドローンとか現代兵器の方が強くない?」という気がしなくもないが、まぁいい。
島に置いてけぼりにされたオーウェンとクレア一派。
しばらくはいつものように恐竜ハザードによってピンチに次ぐピンチを切り抜け、悪者であるロックウッド財団の恐竜輸送船に忍び込んで無事脱出。
ブルーは、クレア部下の恐竜ヲタ女医が治療していて無事だった。
かくしてクレアたちは、船に乗れなかった恐竜たちが噴火で死に絶える光景を悲しそうに見つめながら元ジュラシック・ワールドを後にする。


f:id:gock221B:20181012030514j:plain
「彼には彼の正義がある」とかもなくて「ただただ悪い」というだけの分かりやすい悪人イーライは、野望を邪魔するロックウッド氏を何と殺害!
まさか殺すとは思わなかったので驚いた。
これ代役的なキャラのロックウッドじゃなくハモンド氏でも殺してたんだろうか?いや、さすがにこんな小物がハモンド氏を殺すのはありえない。もしハモンド氏がいたらどこかに幽閉されてオーウェンたちに救われるって流れだったのかも。
さっそく恐竜のオークションを始めるイーライ。
全ての出来事が数日内で行われすぎな気もするが細かいことを気にするのはやめよう。
ちなみにイーライの悪事を全て目撃していた少女メイジーは、オーウェン&クレア一派と合流。

f:id:gock221B:20181209231505j:plain
オーウェンたちは一旦掴まるが、頭突きが得意な草食恐竜スティギモロクの力を借りて脱出。この恐竜めっちゃいいな。
イーライが放った悪役恐竜はインドラプトル。ヴェラキラプトルを遺伝子改良で極悪恐竜にした感じのやつ。
前作のインドミナレックスに比べるとめちゃくちゃ小さい‥フォークリフト並のサイズしか無いので「前作よりスケールダウンやん」と最初は思ったが、個人的に巨大な恐竜や巨大ロボを見ると何故か眠くなってしまうほど興味のない僕にとっては、この中途半端なデカさのコイツの方が怖かった。こいつの小ささは映画を面白くしている。
頑丈な建物に逃げ込んだらデカい恐竜は手出しできないが、コイツなら入ってきて食われてしまうという怖さがある。
メイジーがベッドに隠れている時いやらしい手つきで窓の鍵を開けて入ってくる。
更にオーウェン&クレアやブルーと闘う際も、このロックウッド邸の屋根の上を走りまくる。こうなると恐竜映画というよりも怪奇モンスター映画って感じになってきて面白かった。
悪の傭兵の腕を喰うという本作の数少ない残虐シーンの一つを見せてくれる。
このインドラプトルがオーウェンを襲おうとした時、ブルーが颯爽と現れオーウェンを護る!

f:id:gock221B:20181209231942j:plain
この洋館を舞台にしたブルー vs.インドラプトルは普通にカッコよかった。
月灯に吠えるシーンとか、怪奇モンスター映画みたいで良い。
まぁそんな感じの、あれやこれやという顛末。
前作では何も悪い事してないクレアの秘書が恐竜に八つ裂きにされたが、本作では悪いことばかりしているイーライがどんな残虐な目に遭うか楽しみにしていた。
イーライは中型の肉食恐竜に上半身をバクっといかれて、他の恐竜と奪い合って人体がバラバラになる。悲鳴もバラバラになるまで聴こえてるし、なかなか残虐な殺され方で満足した。だが、映画全体的に血が見えることも殆どないしチビッコに配慮して残虐描写が少なすぎるのが不満だった。
僕は正直このシリーズ、恐竜が人間を踊り食いする場面にしか興味ないので、こんなにレイティング下がってたら観るとこ少ない。

f:id:gock221B:20181012042605j:plain
ところでネタバレですけど少女メイジーの正体は「ロックウッド氏が死んだ娘をクローン技術で再生させた」という神の理から逸脱したクローン人間だった。
このシリーズの「恐竜を蘇らせる」というクローン恐竜も勿論凄いのだが、恐竜に対して「でかい爬虫類でしょ?」程度にしか興味を持ってない僕としては、ハッキリ言って「このクローン人間の方が、恐竜を蘇らせるより100倍くらい凄くない?」と思った。
恐竜映画で、恐竜よりも凄いSF要素を出しちゃダメだよ。。それとも絶滅した巨大生物、恐竜の方が凄いのだろうか?僕は人間を作る方がもっとヤバいと思うのだが‥
ちなみにラスト、ロックウッドの恐竜を閉じ込める施設内では致死性のガスが噴霧され、このままでは恐竜たちが死んでしまう。
恐竜保護のために動いていた恐竜を愛するクレアは檻を開放しようとする。
だが檻を開ければ恐竜たちは世界に解き放たれてしまい大勢の人が死ぬ。
だから出来ない‥。島の脱出の時と同様に死にゆく恐竜を見送ることしかできないクレアとオーウェン‥。
‥とかションボリしてると、メイジーが檻を開けて恐竜たちはあっさり世界に放たれてしまう(この場面、まるでメイジーに「ボタンを押してくれ」と言わんばかりに全員ボタンから離れてそっぽ向いたように見えて笑った)
メイジーは「自分と同じクローンとして、彼らを見殺しにできなかったわ」という事なのだろうか?
ストーリー上「メイジーがクローン人間」という要素は特に必要なかったのに何故クローン人間を出したんだろ?と考えたが、クレアたちが恐竜を世界に解き放ったら大罪人になってしまうので「人間の理から外れたクローン人間」というキャラをまず出して、彼女にそれを恐竜を解き放たせる、そのためのキャラだったのかもしれない。
それにしても恐竜が解き放たれたら大勢の人が死ぬわけだがどうするんでしょうね。
メイジーは、自分がクローンだと知らされてショックでこんな事したのかな?なかなか無茶苦茶な事しますね。
倫理的にどうなんだという気がしなくもないが、あまり恐竜に興味ない身としては、この無茶苦茶な終わり方はこれでこれで面白いと思いました。
最後にジェフ・ゴールドブラムがニヤリとしながら「ジュラシック・ワールドにようこそ‥」とか厨二病みたいな事言って終わるがお前は一体何目線なんだと言いたくなった。
ラストカットで思いっきり人間の生活圏内に恐竜が歩き回ってて、このままでは人類が踊り食いされてしまう。三作目はとにかく人類がいっぱい食われて欲しい!三作目は恐竜ハンター映画になるのかな。

🦖本作は‥正直あんまり面白くなかったです。
本当に、自分の恐竜への興味のなさを痛感しつつ眠気に堪えるためにメモしながら観ました。それがこのページ。
そんな時はこのように、劇中で起きた出来事をただメモしただけの感想になりがち。いや、こんなもん感想でも何でもない、ただのメモ書き。。


そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕🦖🦕

www.jurassicworld.jp

www.imdb.com

www.youtube.com

f:id:gock221B:20181012044822g:plain

「ヴェノム (2018)」10数年前くらいの古臭いアメコミ映画みたいだったがトム・ハーディの熱演で楽しかった🍫

f:id:gock221B:20180918043604p:plain 
原題:Venom 監督:ルーベン・フライシャー 製作総指揮&主演:トム・ハーディ
配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント 製作国:アメリカ 上映時間:112分
シリーズ:「ヴェノム」シリーズ。ソニーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクターズ

 

 

🍫MARVELは倒産危機の時、「スパイダーマン」の映画化権をソニーピクチャーズエンターテイメント(以下ソニピク)に売った。ソニピクは5作品作った頃うまくヒットできなくなったこともあって現在は、MARVELスタジオに〈ピーター・パーカー/スパイダーマンスパイダーマン由来のキャラの実写映画化権(売上げはソニーが貰える)〉を数作限定で貸し出している状態のソニピク。
一時期ソニピク代表のオバハンは「ソニーで作るヴェノムとかのユニバースはMCUと繋がってるのよ」とか言ったところMCU代表のケヴィン・ファイギに「は?繋がってませんけど?」と言われたりしている。
つまりソニピクとしてはMCUへのピーター・パーカー貸出し権が切れる頃を見込んで、本作やスパイダーマンの悪役を次々と映画化して「スパイダーマン不在のスパイダーマン・ユニバース」という訳のわからんユニバースを形成してMCUのおかげで人気が出た状態の出稼ぎピーターの帰還を待っている状態。
MCUファンとしては最初「いいから余計な事してないでスパイダーマンさっさとMARVELに返せや!」とか思っていたが、MARVELスタジオの親分であるディズニーによるジェームズ・ガン解雇や「スター・ウォーズ」シリーズの惨状などを見てると「MARVELスタジオがディズニーによってヤバい状態になってしまった時のために、スパイダーマンくらいは他所にあった方が良いかも?」と思うようになった(それにスパイダーマンアベンジャーズと絡むと急に「実力の劣るお調子者キャラ」になってしまう傾向があるため正直スパイダーマンはあまりクロスオーバーせず単独でやってる方が良いとも昔から思ってたし)
ちなみに現在「スパイダーマン」以外の、他所の映画製作会社に抑えられてるMARVEL作品は「ハルク」のみ(MCU作品にハルクを出すことはできるがハルク単体作を作ることはできない)。まぁそんな感じで人気キャラのヴェノムが映画化された。
🍫サム・ライミの「スパイダーマン3」にも一応ヴェノムは出てきたが、自分が子供時代に読んでたクラシックなキャラだけ出したくてヴェノムに興味ないサム・ライミに対してソニピクは「ヴェノム出せ!」と強要。更に作品内容にもあれこれ口出ししてライミが自由に制作できなかった3は失敗作となりシリーズは終了した。同作に出てきたヴェノムは「出しましたよ?これで満足?」って感じのやる気ゼロの巨体でもないしょぼいヴェノムだった(ヴェノム同様の大柄キャラで、自分が出したかったであろうサンドマンは念入りに描いていたのでヴェノムだけ明らかにやる気ないのが見て取れた)
🍫ヴェノムはトッド・マクファーレンスパイダーマンで初登場してピーターと対決したくだりと対戦格闘ゲーム「MARVEL vs.カプコン」シリーズのプレイアブルキャラでしか触れてないので僕のヴェノム感は90年代で止まっている。
そのトッド・マクファーレンのコミックは大好きだったのだが、この時の悪役100%のヴェノムは、頭のおかしいエディがピーターを逆恨みして、ピーターの情報を引き出すために女性のブラックキャットをボコボコにして‥しかもこのシーンは暴行の「事後」だけ描いてて服がビリビリのブラックキャットがシクシク泣いてる‥という、どう見てもレイプしたのを思わせるように描いてた事もあってヴェノムの印象は悪い意味で最悪。格ゲーのヴェノムもあまり強くなかったし。
🍫監督は「ゾンビランド (2009)」「ピザボーイ 史上最凶のご注文 (2011)」「L.A. ギャング ストーリー (2013)」など、めちゃくちゃ良いわけではないが、どれもそこそこの面白さは保証してくれるルーベン・フライシャー監督。

 

 

Story
f:id:gock221B:20181209152120p:plain
ジャーナリストエディ・ブロックトム・ハーディ)は、婚約者アン・ウェイングミシェル・ウィリアムズ)が働く大企業〈ライフ財団〉のトップ、カールトン・ドレイクリズ・アーメッド)が危険な人体実験を行っているという疑惑への取材がアダとなり、仕事もアンも失ってしまう。
その後、内部協力者を得て財団内部への侵入に成功したエディは、地球外寄生生命体〈シンビオート〉を人間に寄生させる恐るべき実験を目の当たりにする。
そして被験者の一人と接触してしまったエディは、シンビオートの一体に寄生されてしまうのだった。
やがてエディの身体に共生したシンビオートはエディの意志にお構いなしに、圧倒的なパワーと残忍さを兼ね備えた怪物〈ヴェノム〉へと姿を変えるのだったが――

 

f:id:gock221B:20181209174211j:plain
僕は本作を先々週だか先週だかに観に行って、結論を言うと意外と楽しかった。
だけどその後に観た「へレディタリー/継承」が素晴らしすぎて、いつまでも「へレディタリー/継承」のことだけ考えていたくなって本作の感想書くのすっかり忘れていた。
まず本作にはあまり興味なかった。MARVELスタジオにピーターを貸し出して儲けは全部いただいて、大人気になったピーターを引き取って自前の「スパイダーマン不在スパイダーマンユニバース」に迎え入れる、というのも何だかなという感じだったし。
本作のティーザー(特報)も「シンビオートに寄生されたエディが苦悶してるだけ」というもので「特報が古いわ!2000年じゃないんだから最初からヴェノム見せろや!」とイライラした。その後アメリカ本国で公開されて「批評家の評価は低いが、観客に大人気」という「最後のジェダイ」の真逆の評価が伝えられ、「凄いサプライズ」とかが聞こえてこなかったので「MCUスパイダーマンは出てこないようだな」とわかった。
その後、日本で試写会観た人たちが「ネタバレしないように言うとド根性ガエルだった!内容は楽しい感じ」という感想で、本作の内容がもう95%くらいわかってしまい「ピーター出ないっぽいし、エンディング後のサプライズはまだシンビオートに憑かれてない連続殺人鬼が出てきて終わりだな。ゾンビランドの監督だからウディ・ハレルソンちゃうか?」という事まで全部予想できた。
それですっかり観に行く気なくなってるうちに公開されたら、腐女子の人にエディとシンビオートのカップリングが大人気になった事で更に98%くらい予想できたので、ますます観に行く気なくなってたが近所で公開され始めたので観に行った。
そして実際、本作は僕が98%想像した通りそのまんまの内容だった。
そして実にソニピクらしい10年前くらい前の古臭いアメコミ映画って感じだった。
想像できてなかったのは、それでも楽しくて面白かったという事くらいだ。

 

 

f:id:gock221B:20181209174123j:plain
ストーリーは↑あらすじの通りで、失業したトム・ハーディがシンビオートに寄生されたら気に入られて、力を合わせて悪い企業&悪いシンビオートを倒す。それ以上でも以下でもない。
まず古いな~と思ったのは、エディが寄生されるまでの日常描写がかなりタルい。
エディはミシェル・ウィリアムス(好き)演じる恋人アンのPCを盗み見て、彼女が務める大企業のトップが人体実験してるらしき事を知る。
正義感の強いリポーターであるエディは、突撃リポートで彼に言う。
「あんた人体事件してるだろ!?」
まるで思ったことを全て口に出さなきゃ死ぬ病にかかってるかのような男エディはクビクビ&クビ。アンにも振られる。
当たり前やろ!この映画、万事こういう感じで展開がめちゃくちゃ荒い。
中盤やっとヴェノムになってから最後まで荒い。だけど楽しい。
ヴェノムになるくだりも荒いし、序盤チンタラやってたもんでヴェノムがエディに懐くくだりを描く時間がなくなり、まるでヴェノムがエディに一目惚れしたかのようにヴェノムはまだ何もしてないエディにメロメロになっている。
本当ならエディが、単体では生きられないヴェノムを助けるとかの描写が必要だったのだろうが、そんなものはない。そしてヴェノムは速攻でエディの言うことを聞くようになる。理由、そんなものはない。ヴェノムはエディの事が最初から大好きだからだ。
だが本当に好きというのは、そういうものだ。
真の愛‥もしくは真の愛らしきものに近づいた者にはわかるだろう。
‥と適当な事を言いましたが本作は別にそんな理由のない愛とかを描きたいわけではないしヴェノムがエディに一目惚れかのように見えるのも、ただ単に描きこみ不足だっただけ。
「おいおい描きこみ不足だろ‥」とこちらが思おうとした瞬間、ヴェノムは宿主エディを守るために傭兵を次々と瞬殺。楽しいのでまぁいいか‥。
その後バイクで爆走チェイス。ここがこの映画で一番いいところだった。
エディはバイクで逃走し、大ジャンプしながら「オーーサム!(超楽しい)」と叫ぶ
実際に楽しんだからこちも特に文句はない。面白いからまぁいいかと思えてきた。
ヴェノムはシンビオートの中での落ちこぼれ。そんな駄目ビオートの彼も地球では無敵のバケモノとして君臨できる。
ヴェノム「おれ、ここが気に入ったよ」
逆なろう小説みたいな感じか。そして失業中のエディを気に入った、寄生しているうちに影響されたという理由もあるのだろう。かなり荒いがそこそこ面白いので僕は納得することにした。ヴェノムは元恋人アンの事も一目で気に入る(こいつすぐ人を好きになるな)。アンを気に入ったのもエディの精神に影響されたというのもあるのかも。
そんなこんなでエディ&ヴェノムはアンのサポートも得つつ、悪の実業家&悪のシンビオート、ライオットを打倒する。。
単純で古臭くて荒いが、充分に面白いアメコミ映画だった。

 

 

f:id:gock221B:20181209184454j:plain
では評論家は何が気に入らなかったのか?
というのは評価がいつも高いMCU作品と比べるとわかりやすい。
まずヴィランである悪の実業家役の人がパキスタン系ってくらいで仲間に有色人種が居ない(もし本作がMCUだったらアンは有色人種の女性だったはず)
あとさっき言ったようにヴェノムが即堕ち2コマみたいにエディに一目惚れしてしまったがためにヴェノムとの心の触れ合いがない。触れ合いがないのでヴェノムの方から「オレとオマエ似てる!」とか言いだしたり速攻で言うこと聞いてしまう。
更にMCUも、フェイズ1のオリジン作品群あたりはまだ古臭かったけどフェイズ2で色々模索してフェイズ3以降では色々と新しいアメコミ映画のストーリーテリングや革新要素がある(黒人映画にするとかオリジンは大集合映画でちゃちゃっとやって省略するとか)。本作の場合そういう革新要素がない。これも褒められにくい要素の一つだろう。
で、女性メインキャラ‥「ヒロイン」と、一昔の言い方になりつつある言葉で言ったほうがいい、このヒロイン、アンの活躍が少ない。
ここ数年すっかり観なくなった典型的な‥男性主人公の周りで悲鳴を上げたりウロウロしてちょっとだけ助けてくれる系ヒロインを久々に観た。
もしこれがMCUだったらアンがシーヴェノムになって一個中隊を壊滅しながらエディのところに来る場面があったはず。
そんでさほど意味なくエディにディープキスでシンビオートを受け渡す場面や、ラストでヴェノムが「アンは俺たちのものだ」という台詞も現代では嫌われそうな場面や台詞だ。
終盤、音波でヴェノムを助けたアンが「私だって戦えるって言ったでしょ!」とは言うが逆に「2018年の映画にしては活躍できなかった女性キャラだなぁ」という事実が浮かび上がっただけだ。
とにかく、展開やキャラや台詞やどれも古臭かった。
だが、もしこれが90年代の映画だったら確実にアンが寄生されるくだりで全裸になったりとかそういうセクシーな場面があったはずで、そういうエッチなシーンがないところだけは現代だなと思った。
こんな内容では(アメコミ関係以外の)評論家の人達は内心褒めたくても褒めることは出来ないだろう。
あれやこれやと言ってきたが僕は評論家でも何でもない、ただの映画好きのインターネット感想マンでしかないので「古臭くて荒かったけどヴェノムは楽しかったので好きだよ」と言いやすい。
革新的要素や正しいポリコレ要素ももちろん重要だが、僕としてはまずは「面白い」というのが先にくるから、そこそこ面白くて悪い問題が無ければまぁそれでいいわけです(勿論あらゆる要素が詰まってればなお良いですが‥)
本作の面白さの20%はヴェノムの変幻自在さのほか、本作の殆どの魅力はトム・ハーディが締めてると思う。

 

 

f:id:gock221B:20181209184830j:plain
トム・ハーディは、ヴェノムに寄生されて以降は具合悪くなって、しょっちゅう転げ回ったりレストランの水槽に飛び込んでロブスター丸かじりにしたりとトム・ハーディのワンマンショーが繰り広げられるが、本当にトム・ハーディの一人芝居が良い。全然飽きない。
今まであんまりトム・ハーディに注目してなかった。「ダークナイトライジング」ではマスク付けたクソみたいなベインだったし、マッドマックスでは口枷されて縛られてたし「ブロンソン」では別人みたいな格好だったし、とにかく今まで素のトム・ハーディをあまり見たことなかったのかもしれない。
すごい良かったはトム・ハーディのリアクション芸。。
そういえばMCUは好きですが繋がりとか絶えず頭の片隅に置きながら観てしんどい部分もあるので、本作は「デッドプール」シリーズ同様「もっと繋がりを気にしなくていい気楽に観れるMARVEL映画」というのも風通し良いところかもしれん。
そういえば「ヒーローになったのに最後の強盗のオッサン思いっきり食ってたよね?」とかも、それはそれで「まぁいいか‥ヴェノムにそんな事言っても仕方ないし」と思える大らかさも感じました。
本作「ヴェノム」は最初「デッドプール」や「ROGAN / ローガン」のヒットなどを受けて「同じ様にR18のグロ描写満載のアメコミ映画にする!」とか息巻いてた気がするが結果的に(そして一方的に)MCUスパイダーマンがいつ合流してくださっても良いように血が殆ど出ない健全な映画になった。その結果、人の頭を食う場面も「ヒョッ!」と血とか傷が一切映らないように食って、それだけじゃわからないのでエディやアンが「いま人食った!」とか口で説明するという間抜けな仕上がりになっていて「そんなに健全にしたいなら人食う設定にしなきゃいいのに‥」と呆れた。だが、あまり嫌味に感じないのもトム・ハーディさんの人徳でしょうな。
もうトム・ハーディだけで持ってるような映画だった。
あ、あとスタン・リーのカメオで異常に感動して涙が出た!

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥

www.venom-movie.jp

www.imdb.comwww.youtube.com

ヴェノム:リーサル・プロテクター(仮)

ヴェノム:リーサル・プロテクター(仮)

 
スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ(仮)

スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ(仮)

 

f:id:gock221B:20181209171313g:plain

「カメラを止めるな!(2018)」今頃やっと観たが面白かった。寅さん的な普遍性があり格好つけやオタクっぽさが一切ないところが凄く良い🎥

f:id:gock221B:20181206202225j:plain
監督&脚本&編集:上田慎一郎 製作国:日本 上映時間:96分
海外での映画タイトル:One Cut of the Dead / 一屍到底 / 카메라를멈추면안돼 / 屍殺片場 / วันคัทซอมบี้งับๆๆๆ / Necoupezpas! / Zombie contro Zombie

 

気がついたら日本全国で大人気になっていて、それだけじゃなくヨーロッパやアジアなどワールドワイドに上映が始まり、こうなるともう大縄跳びに入るタイミングを逃したかのような感じになってしまい完全に観に行くタイミングを逃してしまっていた間にこの大ヒット低予算映画のレンタル配信が始まってたので今頃やっと観た。
その間、日本中でフィーバーして上田監督や出演者たちが各メディアに出まくったり、原案である演劇の作者が公開初日は「映画化おめでとう!」と喜んでたのに超絶ヒットが延々と続いてるのを見ると徐々に頭がおかしくなって激怒し盗作騒動を起こそうとして写真週刊誌上で全部ネタバレして足を引っ張ろうとしたが逆に宣伝になって映画の勢いは止まらず自分の評判だけが堕ちたので冬のナマズみたいに静かになったり、吉田豪氏による掘り起こしやインタビューで上田監督の痛い過去や飾らない人となりが明らかになって「かつて痛かった青年が、性格そのままに傑作を作ることってあるんだ」という新しい認識を日本に周知させたり
カメラを止めるな!上田慎一郎監督×吉田豪(2)「真っ当に映画の専門学校とか行ってたら、こういう映画を作ってない」|インタビュー
カメラを止めるな!上田慎一郎監督×吉田豪(1)「黒歴史のブログを消すのは負けな感じがしたというか、これも含めて俺」|インタビュー
色々あった。映画は観るタイミングは失ってたが、僕はゴシップ好きなのでゴシップはずっと観てた。客観的に、監督はそれらを笑顔で受けきって全てプラスに変えた印象。
 

 

Story
f:id:gock221B:20181206202229p:plain

映画の撮影クルーが山奥の廃墟でゾンビ映画「トゥルーフィア」を撮影していた。​
そんな中、本物のゾンビが襲いかかってきた!次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。
​リアリティを求めるがあまり非常事態でも大喜びで撮影を続行する映画監督濱津隆之)。
37分ワンシーン・ワンカットで描くゾンビサバイバル映画「ワンカット・オブ・ザ・デッド」が始まった‥と思われたが――

 

 

f:id:gock221B:20181206212636j:plain
それでやっと映画観たが、いざ観たら映画は普通に凄く面白くて楽しめました。
まだ観てなくて既に観た人の感想とかも読まないようにしてたが、それでも
前半の微妙なゾンビ映画部分はわざとで、以降のメタ的な展開が本番」「父と娘の話で最後はじーんとする」みたいな事は空気で伝わって来てた。
メタ的な展開なんだろうとは思ってたけど、メタのメタ的な話だったんですね。
そして「ゾンビ映画のあの変な間の数々はこういうわけだったのか!」といった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的な面白さがあるとはね。
後半、いよいよワンカットが始まったら監督役の主人公が秋山ゆずきとイケメン俳優に猛然と説教しまくるところで「ああ、この映画の旨味はこういうところなんだ!」とワクワクがめっちゃ高まった。残りも普通に良い話だったしね。
そういえば前情報を何も知らん人が本作に対して「何か微妙だな‥」と思うらしい前半の「ワンカット・オブ・ザ・デッド」パートも本当につまらないわけではなく、あくまで「つまらない風味」であって普通に見れる面白かった(そもそもワンカットっていう時点で、撮影の段取りを想像させて面白いし)。‥というか日本のホラー映画の殆どに比べたら本作の劇中劇中劇「トゥルーフィア」の方が面白いしね。本当につまらなくしたらお客さんが帰っちゃうので(カメラ外のトラブルという後からわかる仕掛けによって)微妙な感じにわざとしたって感じで「凄く面白いわけではないが呆れて鑑賞をやめる人が出てこない」という最低限の面白さは保証してるさじ加減が絶妙。
でも、多くのキャラ‥奥さん、アイドル、イケメン、アル中、変な奴‥とか他のやつは別に充分だと思ったが一番大きい要素である主人公と娘が「あまり通じ合えてない」っていうフリが少し弱い気もした。
観てると「あまり口きいてない」「あまり尊敬されてない」って程度なので「普通の父娘ってこのくらいだよね?」という感じなので、そこまで断絶してるように見えなかったので、もう少し父娘の断絶を深くしといた方がよかった気もした。本編は96分と短いのだが、もっと二時間くらいに増やして父娘の不仲や他のネタ振りの時間を費やした方が良かったのかもしれないが、しいて言えばって感じで思っただけのことなので取り立てて文句もありませんでした。
あ、父娘といえば中盤で主人公が幼少期の娘を肩車した自分の写真を見ながら号泣してて、ラストで内実ともに娘を肩車してジーンさせてここで終わりでいいのに父の台本から落ちた件の写真を娘が笑顔で再び見せにくる辺り「いや今感動してたからさ‥改めて見せてくれんでもわかるよ」というくどさは感じた。だけど皆の弾ける笑顔を次々とアップにしていったラストは、きっとこの監督が見せたいことなんだろうし別に構わない気もしてきた。
終盤のAPのオバチャンの焦り方、主人公や主人公の娘が本番でいきなりやる気出すところ、奥さんが暴走するところなどが高橋留美子の漫画っぽいなぁと思った(奥さんが暴走しだすところは「ゆらあっ」という高橋留美子の書き文字が背景に見えた)。
そして終盤近く、楽しい場面に流れる〈楽しげなBGM〉、良い場面では〈イイ話げなBGM〉を恥ずかしげもなくバンバン流したり満面の笑みのキャラをドアップにする辺り、監督がマルチビジネスや仲間と無茶してた衒いのない過去や無駄に恥ずかしがらない人間の強さを思い出させられた。「Twitterで自己レスして宣伝する人のほうが人生幸せなのかも‥」と最近考えてたので色々考えさせられた。こういう衒いの無い表現に対しては大抵ダサいと感じるものなのだが本作の場合、本編が普通に面白いので「お、おう‥」と全て受け取ってしまうという初めての体験。「それもそうだなぁ‥そもそも何もしない人の方こそ本当にダサいわけだしね‥」そんな風に思わされた。こんな「ONEPIECE」とか大好きそうな仲間でお揃いTシャツ作ったりBBQに興じたりするクソマルチビジネスを過去にやってたらしい監督の思想そのままに作られた映画に承服させられるとは思わなかった。「凄く嫌なマルチ的なノリを持ったものが面白くて心温まる映画を作れるわけない」という思い込みを突破してそういうものが出てきてしまった、何か「凄み」を感じました。とにかく面白かったのだから文句もない。
合法的で面白ければ、オセロの盤面のように全てがひっくり返ったかのような痛快さを感じました。

 

 

f:id:gock221B:20181210204320j:plain
仕掛けについてのほか「俳優陣が皆、個性的で良い」という評判もその通りで「普通に皆さん良いです」といった感じで脇役に至るまで皆良かったんですが、僕が特に好きだったキャラは、ベタだが溶けたような顔の主演俳優と、ヒロインの秋山ゆずきさんが特に好きでした。
主人公の監督役の人は無欲そうで無色透明なエゴが薄い感じの‥日本の俳優で言うと役所広司とか浅野忠信もそうで、僕はそういう自我が薄そうな俳優が好み。顔は田中邦衛に似てて情報量が多いし見てて飽きない。
ワンカット部分での絶叫の声もよかったが、中盤の現実パートで無理難題を言われて何とも言えない防御の笑顔してる表情も良くて、その顔を見て「後半の面白さ期待できそうだぞ」と期待が高まりました。
ヒロインの秋山ゆずきさんは他の個性的なキャストから感じる演劇臭さがなくて(いや別にあっても勿論いいんだけど一人だけ無いから妙に目立って見えたというだけの話)アイドルや女優が持つ根拠はないが説得力ある自信のようなものを感じて(有名人が放つオーラとはその自信のことなのでは)、彼女自身も「急に名が売れたばかりだから殊勝にしてるけど、本当の性格は気がクソ強いんだろうなぁ」とか感じさせ、良い意味で性格があまり良くない気がした。その、根が図太いことを予感させるミステリアスさやセクシーがありました。
彼女と主人公の娘がダブルヒロインといった感じ‥いや、どちらかというと主人公の娘の方が真のヒロイン度は高い。
脇役だとメガネ片腕ゾンビ役の大学生っぽい青年が、芝居や顔とかいいと思った。

 

 

f:id:gock221B:20181206213532j:plain
あと監督と俳優陣が舞台挨拶を毎日してたり、彼らがインタビューされたり地上波TV出演して喜んでいる姿などが連日TwitterのTLに流れてきて(彼らのことを知らんどころかまだ本編も観てなかったくせに)「みんな夢がかなってよかったね‥」と、1mmも知らん彼らの事を素直に応援させられるサムシングがあった。きっとシルベスター・スタローンの「ロッキー」や「エクスペンダブルズ」みたいに、実人生の売れてない彼らと劇中の展開がシンクロしてる(ように見えた)からだろう。
それにしてもこの監督すごい顔してるよね。監督の顔が不快なのかそれとも「いい顔だ」と思ってるのか自分でもよくわからんが、とにかく凄い顔でじっと見てしまう。イライラはあまりしないので好感持ってるのかもしれない。
結局この監督が本当に優れた監督なのかどうかは仕掛けが凄く多いこの映画一本じゃよくわからなかった。
「仕掛けがない普通の映画を撮ったら一体どういう内容なんだろう?」というのも、この監督の他の作品観てないからイメージしにくい。
だけど比較的ただの繋ぎで説明しかしてないように見える中盤も、退屈せず普通に面白く観れたので、違う映画を作っても面白い‥ような気がする。

そんな感じで普通に楽しめました。さっきも言ったがもう20分くらい長ければ良かったのに、と思った。登場人物の彼ら彼女らの事がもっと観たかったのかも。
それと、この監督や本作の一番いいところは不要なカッコつけや自分の実力以上にウケようという強欲が一切ない(ように見える)ところで、オタクっぽさやシネフィルっぽさを見せつけようとするダサいマウンティング行為もゼロ。
そんな無欲さは主人公に通じるものがあった。ここが一番好きだなと思いました。
この映画は、昭和の「トラック野郎」「男はつらいよ」みたいな「子供からお年寄りまで皆で楽しんで観てね!(^o^)」と本気で思ってる感じで、この一見、若くて成功したくて承認欲求高そうな監督が、そんな他人をひたすら喜ばせようとしてる度100%の映画を撮ったのがカッコいいと思った。‥本人の顔や経歴からして、もっと「俺が俺が!」とうるさいのかと思ってたが全然そんな事はなかった。メディアに出てる時の監督や俳優さん達も大ヒットしてても控えめな態度でカッコいい。
この監督は「トラック野郎」「男はつらいよ」みたいな、老若男女が定期的に観て「おっ、○○さん髪切った?□□さんは色っぽくなったな‥」などと知り合いを見て楽しむかのような楽しいシリーズ映画を撮ったら良いと思った。
監督は既に次回作を撮ってる最中らしいが、こんなにカメ止め一行で舞台挨拶やTV番組出演とかしまくってるの見たら何だかバンドみたいな一塊に思えてきて一行への愛着がどんどん湧いてきたので全員そのまま次回作にも出てきて欲しい気がした。


そんな感じでした

🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥🎥

kametome.net

www.imdb.com

f:id:gock221B:20181206210124g:plain

#sidebar { font-size: 14px; }